JPH08253002A - 自動車用2ピースアルミホィール及びその製造方法 - Google Patents
自動車用2ピースアルミホィール及びその製造方法Info
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- JPH08253002A JPH08253002A JP6027795A JP6027795A JPH08253002A JP H08253002 A JPH08253002 A JP H08253002A JP 6027795 A JP6027795 A JP 6027795A JP 6027795 A JP6027795 A JP 6027795A JP H08253002 A JPH08253002 A JP H08253002A
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- rim
- flange
- disc
- fitting
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 2ピースアルミホィールにおいて、展伸材リ
ムによっても気密を確保でき、かつ真円度、寸法精度の
向上と、軽量化、高意匠化、高耐蝕化等を図る。 【構成】 展伸材リム1の表側フランジ3を裏側フラン
ジに比べて極薄肉に形成する。該表側フランジ3の表側
の面に嵌合面4を形成する。ディスク2の外周部には、
上記表側フランジ3より大径の表側フランジ7を形成
し、その裏側に嵌合面8を形成する。上記両嵌合面4と
8を嵌合し、溶接接合部11で溶接固着する。サイドウ
ォール5とディスク外周9間にモノコック空間Sを形成
する。
ムによっても気密を確保でき、かつ真円度、寸法精度の
向上と、軽量化、高意匠化、高耐蝕化等を図る。 【構成】 展伸材リム1の表側フランジ3を裏側フラン
ジに比べて極薄肉に形成する。該表側フランジ3の表側
の面に嵌合面4を形成する。ディスク2の外周部には、
上記表側フランジ3より大径の表側フランジ7を形成
し、その裏側に嵌合面8を形成する。上記両嵌合面4と
8を嵌合し、溶接接合部11で溶接固着する。サイドウ
ォール5とディスク外周9間にモノコック空間Sを形成
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリムとディスクとの結合
構造に特徴をもつ、自動車用2ピースアルミホィール及
びその製造方法に関するものである。
構造に特徴をもつ、自動車用2ピースアルミホィール及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来技術の軽合金製2ピースフルフェイ
スタイプのホィールは大別して図8に示すウェル溶接タ
イプと、図11に示すビードシート溶接タイプの2種が
あった。
スタイプのホィールは大別して図8に示すウェル溶接タ
イプと、図11に示すビードシート溶接タイプの2種が
あった。
【0003】図8は、特公平2−56186号公報の第
2図に対応するホィールの断面図である。図11は、実
開平1−93101号公報の第1図に対応するホィール
の断面図である。
2図に対応するホィールの断面図である。図11は、実
開平1−93101号公報の第1図に対応するホィール
の断面図である。
【0004】ウェル溶接タイプのものは、図9に示すよ
うに、展伸材リムを予めプレス又はスピニング加工によ
って成形し、不要部分31を切削除去して片フランジの
異形リム21を作成するか、又は図10に示すように両
フランジの形状にロール成形した旧来の2ピースホィー
ル用リムの表側フランジ部32を切削除去することによ
って異形リム21を形成し、こうして形成した異形リム
21を図8に示すように、ディスク24にウェル23で
嵌合溶接(符号30で示す)していた。
うに、展伸材リムを予めプレス又はスピニング加工によ
って成形し、不要部分31を切削除去して片フランジの
異形リム21を作成するか、又は図10に示すように両
フランジの形状にロール成形した旧来の2ピースホィー
ル用リムの表側フランジ部32を切削除去することによ
って異形リム21を形成し、こうして形成した異形リム
21を図8に示すように、ディスク24にウェル23で
嵌合溶接(符号30で示す)していた。
【0005】ビードシート溶接タイプのものは図12に
示すように両フランジの形状にロール成形した旧来の2
ピースホィール用リムの表側フランジ部48を切削除去
し、この異形リム41を図11に示すようにビードシー
ト43でディスク44に嵌合溶接していた。そして溶接
部47が外周にあるため、溶接ビード表面を切削仕上げ
加工していた。
示すように両フランジの形状にロール成形した旧来の2
ピースホィール用リムの表側フランジ部48を切削除去
し、この異形リム41を図11に示すようにビードシー
ト43でディスク44に嵌合溶接していた。そして溶接
部47が外周にあるため、溶接ビード表面を切削仕上げ
加工していた。
【0006】この他ウェル溶接タイプには、例えば特開
平3−169701号公報に開示されているように表側
ビードシート部に隣接する軽量ポケット(104)を有
するタイプ、実開昭60−90001号公報及び実開昭
62−1号公報及び実開昭62−8101号公報に開示
されているように展伸材リムの外側フランジの屈曲内部
へ整合状態に嵌め込んだタイプ、この他、実開平3−8
5201号公報及び実公平6−41841号公報の第2
図に開示されているように、ウェル溶接とビートシート
溶接を有するタイプ、更に異材結合からなる特殊なタイ
プとして特開平2−189201号公報に開示されてい
るように、リムとディスクのフランジ部で超音波溶接し
た2ピースフルフェイスホィール等がある。
平3−169701号公報に開示されているように表側
ビードシート部に隣接する軽量ポケット(104)を有
するタイプ、実開昭60−90001号公報及び実開昭
62−1号公報及び実開昭62−8101号公報に開示
されているように展伸材リムの外側フランジの屈曲内部
へ整合状態に嵌め込んだタイプ、この他、実開平3−8
5201号公報及び実公平6−41841号公報の第2
図に開示されているように、ウェル溶接とビートシート
溶接を有するタイプ、更に異材結合からなる特殊なタイ
プとして特開平2−189201号公報に開示されてい
るように、リムとディスクのフランジ部で超音波溶接し
た2ピースフルフェイスホィール等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術のうち、
溶接部がタイヤ側に形成されているものは、チューブレ
スタイヤを使用した場合、リムとディスクとの溶接部か
らのエアー洩れが生じることがあった。又その対策とし
て表裏方向からの両面溶接としたり、厳重なるエアー洩
れ検査を実施したとしても、車両装着後の実走行負荷応
力により、溶接部の微小亀裂やピンホールといった内部
に存在する欠陥が表面にまで成長することによるエアー
洩れのおそれがあった。又両面溶接はエアー洩れに対し
て有効であるが、大幅なコスト高となる問題がある。こ
の問題があるものとしては、例えば特公平2−5618
6号公報の第2図、実開平1−93101号公報の第1
図、特開平3−169701号公報、実開平3−852
01号公報、実公平6−41841号公報の第2図のも
のがあげられる。
溶接部がタイヤ側に形成されているものは、チューブレ
スタイヤを使用した場合、リムとディスクとの溶接部か
らのエアー洩れが生じることがあった。又その対策とし
て表裏方向からの両面溶接としたり、厳重なるエアー洩
れ検査を実施したとしても、車両装着後の実走行負荷応
力により、溶接部の微小亀裂やピンホールといった内部
に存在する欠陥が表面にまで成長することによるエアー
洩れのおそれがあった。又両面溶接はエアー洩れに対し
て有効であるが、大幅なコスト高となる問題がある。こ
の問題があるものとしては、例えば特公平2−5618
6号公報の第2図、実開平1−93101号公報の第1
図、特開平3−169701号公報、実開平3−852
01号公報、実公平6−41841号公報の第2図のも
のがあげられる。
【0008】又、上記従来技術のうち、ウェル溶接タイ
プ(特公平2−56186号、特開平3−169701
号、実開昭60−90001号、実開昭62−1号、実
開昭62−8101号各公報)のものは、片フランジの
異形リム21をスピニング加工で成形する場合、図9に
示す中心部の不要部分31を除去する必要がある。又、
図10のように旧来のロール成形リムを利用する場合も
表側フランジ部32を除去する必要があって、コスト高
となる問題があった。更に又、図8に示すようにディス
ク・スポーク断面上においては、仮想線で囲んだ部分2
9はアンダーカット形状であるため、通常の金型では余
肉除去が難しく、厚肉構造となって、鋳巣や鍛造欠陥が
発生し易く、不良原因になるばかりでなく、軽量化の妨
げになるという問題点があった。
プ(特公平2−56186号、特開平3−169701
号、実開昭60−90001号、実開昭62−1号、実
開昭62−8101号各公報)のものは、片フランジの
異形リム21をスピニング加工で成形する場合、図9に
示す中心部の不要部分31を除去する必要がある。又、
図10のように旧来のロール成形リムを利用する場合も
表側フランジ部32を除去する必要があって、コスト高
となる問題があった。更に又、図8に示すようにディス
ク・スポーク断面上においては、仮想線で囲んだ部分2
9はアンダーカット形状であるため、通常の金型では余
肉除去が難しく、厚肉構造となって、鋳巣や鍛造欠陥が
発生し易く、不良原因になるばかりでなく、軽量化の妨
げになるという問題点があった。
【0009】又、上記従来技術のうち、ビードシート溶
接タイプ(実開平1−93101号公報)のものは、ウ
ェル溶接タイプのものと同様に、図11に示すように片
フランジの異形リム形状であるため、初めから片フラン
ジの異形リム41をロール成形すると、表側(図で右
側)と裏側(図で左側)の形状のアンバランスによっ
て、特にリムビード周長の寸法精度が安定しない。従っ
てこのことを回避するために表側フランジ48が有る図
12の両フランジの形状にロール成形した後で表側フラ
ンジ48を切削除去しなければならないために、コスト
高になるという問題点があった。尚、この問題は実開平
3−85201号公報及び実公平6−41841号公報
の第2図に開示されているようなウェル溶接とビートシ
ート溶接を有するホィールにおいても同様である。
接タイプ(実開平1−93101号公報)のものは、ウ
ェル溶接タイプのものと同様に、図11に示すように片
フランジの異形リム形状であるため、初めから片フラン
ジの異形リム41をロール成形すると、表側(図で右
側)と裏側(図で左側)の形状のアンバランスによっ
て、特にリムビード周長の寸法精度が安定しない。従っ
てこのことを回避するために表側フランジ48が有る図
12の両フランジの形状にロール成形した後で表側フラ
ンジ48を切削除去しなければならないために、コスト
高になるという問題点があった。尚、この問題は実開平
3−85201号公報及び実公平6−41841号公報
の第2図に開示されているようなウェル溶接とビートシ
ート溶接を有するホィールにおいても同様である。
【0010】又、両タイプとも特公平2−56186号
公報に開示されているように、溶接時の溶接熱の影響で
ディスクの熱容量よりもリムの熱容量が小さいために、
ディスクよりもリムの昇温速度が速くなり、熱膨張量の
差が生じるためにリムの未溶接部分が溶接前方周方向に
伸び、ディスクとリムとの嵌合面に隙間を不均一に発生
させることによって、特に図8に示すリム裏側ビードシ
ート22、図11に示すリム裏側ビードシート42の振
れ精度を悪くしてしまうという問題が発生する。もっと
も溶接後にホィールのタイヤ接触部であるビードシート
を切削仕上げすればよいが、その場合は切削加工工数が
増える他、厚さが薄いために歪みが大きくあらわれる。
リム裏側ビードシートを削り過ぎてしまい、強度低下及
び不均一切削によるアンバランスを招くという問題があ
った。
公報に開示されているように、溶接時の溶接熱の影響で
ディスクの熱容量よりもリムの熱容量が小さいために、
ディスクよりもリムの昇温速度が速くなり、熱膨張量の
差が生じるためにリムの未溶接部分が溶接前方周方向に
伸び、ディスクとリムとの嵌合面に隙間を不均一に発生
させることによって、特に図8に示すリム裏側ビードシ
ート22、図11に示すリム裏側ビードシート42の振
れ精度を悪くしてしまうという問題が発生する。もっと
も溶接後にホィールのタイヤ接触部であるビードシート
を切削仕上げすればよいが、その場合は切削加工工数が
増える他、厚さが薄いために歪みが大きくあらわれる。
リム裏側ビードシートを削り過ぎてしまい、強度低下及
び不均一切削によるアンバランスを招くという問題があ
った。
【0011】又、両タイプともCrメッキを施工する場
合次のような問題があった。図8に示すようなウェル溶
接タイプにおいて、Crメッキの前工程であるバフ研磨
工程において、凹部27がへこんでいるため研磨輪が入
りにくく、バフ研磨加工が難しいうえ、該凹部27はメ
ッキ特性上メッキの付きが悪く、補助陽極等を工夫して
もメッキ膜厚を十分確保することができないためと、実
走行時に泥、ブレーキパット摩耗塵が付着残留し易く、
その上洗車時の洗浄性も悪いために耐食性能が著しく低
下していた。そしてその対策として図8に示す破線28
の如く凸部形状(通称ラウンドリムタイプ)に形状変更
してメッキ施工をしている。しかし、このような大径部
位に余肉を付けることになって重量が増大していた。
合次のような問題があった。図8に示すようなウェル溶
接タイプにおいて、Crメッキの前工程であるバフ研磨
工程において、凹部27がへこんでいるため研磨輪が入
りにくく、バフ研磨加工が難しいうえ、該凹部27はメ
ッキ特性上メッキの付きが悪く、補助陽極等を工夫して
もメッキ膜厚を十分確保することができないためと、実
走行時に泥、ブレーキパット摩耗塵が付着残留し易く、
その上洗車時の洗浄性も悪いために耐食性能が著しく低
下していた。そしてその対策として図8に示す破線28
の如く凸部形状(通称ラウンドリムタイプ)に形状変更
してメッキ施工をしている。しかし、このような大径部
位に余肉を付けることになって重量が増大していた。
【0012】また、図11に示すようなビード溶接タイ
プにCrメッキを施工する場合には、溶接部47の裏側
46に溶接熱によるメッキ焼けを起こす理由で溶接加工
後メッキしなければならない。そしてそれはディスク単
品でメッキ加工を行なう場合と比較して、1ピースアル
ミホィールと同等の大物となってしまうために搬送及び
作業性が悪くなることに加え、本来Crメッキの不要な
部分である展伸材リム41の部分にもCrメッキ膜が付
着することになってコスト高になるという問題点があっ
た。
プにCrメッキを施工する場合には、溶接部47の裏側
46に溶接熱によるメッキ焼けを起こす理由で溶接加工
後メッキしなければならない。そしてそれはディスク単
品でメッキ加工を行なう場合と比較して、1ピースアル
ミホィールと同等の大物となってしまうために搬送及び
作業性が悪くなることに加え、本来Crメッキの不要な
部分である展伸材リム41の部分にもCrメッキ膜が付
着することになってコスト高になるという問題点があっ
た。
【0013】次に、実開昭60−90001号公報及び
実開昭62−1号公報及び実開昭62−8101号公報
に開示されているように、展伸材リムの外側フランジの
屈曲内部へ整合状態に嵌め込んだタイプについては、デ
ィスクホィールの意匠上最も重要な外表部分にリムの外
側フランジとディスクの整合部分が表出するので意匠上
見栄えが悪い。
実開昭62−1号公報及び実開昭62−8101号公報
に開示されているように、展伸材リムの外側フランジの
屈曲内部へ整合状態に嵌め込んだタイプについては、デ
ィスクホィールの意匠上最も重要な外表部分にリムの外
側フランジとディスクの整合部分が表出するので意匠上
見栄えが悪い。
【0014】又、実開昭62−1号公報に開示されてい
るようにディスク外周端をリムの外側フランジ端と面一
に維持して溶着した後切削仕上げを行なう方法は、この
部位での溶接条件の安定が母材の溶け落ちと溶接スター
ト・エンドでのでワーク温度の変化によって非常に難し
くアンダーカットを起こしやすい。又、切削代が十分に
ある肉盛りが全周均一にできたとしても切削工数が増え
る他、切削によって溶接ビード内部からのピンホールの
欠陥が表面にまで露出して、外観不良が発生する。そし
てこの接合部に溶融溶接を用いると、両者の接合部分に
脆い金属間化合物が形成され、その結果、路上での縁石
乗り上げ等による異常外力が加わった場合、十分な衝撃
強度が得られない。
るようにディスク外周端をリムの外側フランジ端と面一
に維持して溶着した後切削仕上げを行なう方法は、この
部位での溶接条件の安定が母材の溶け落ちと溶接スター
ト・エンドでのでワーク温度の変化によって非常に難し
くアンダーカットを起こしやすい。又、切削代が十分に
ある肉盛りが全周均一にできたとしても切削工数が増え
る他、切削によって溶接ビード内部からのピンホールの
欠陥が表面にまで露出して、外観不良が発生する。そし
てこの接合部に溶融溶接を用いると、両者の接合部分に
脆い金属間化合物が形成され、その結果、路上での縁石
乗り上げ等による異常外力が加わった場合、十分な衝撃
強度が得られない。
【0015】又、このタイプのホィールには図5に示す
ような2ピースアルミホィール用のクリップ式バランス
ウエイトの装着が表側フランジには無理なため、ブレー
キ熱による脱落の危険等で信頼性の劣る接着式バランス
ウェイトを使用しなけばならないために高精度なバラン
スが取りにくいという問題点があった。
ような2ピースアルミホィール用のクリップ式バランス
ウエイトの装着が表側フランジには無理なため、ブレー
キ熱による脱落の危険等で信頼性の劣る接着式バランス
ウェイトを使用しなけばならないために高精度なバラン
スが取りにくいという問題点があった。
【0016】又、特開平2−189201号公報に開示
されている超音波溶接による表側フランジ部での接合
は、実走行時のコーナーリングフォースによるタイヤか
らのホィール外側方向より加わる外力によって溶接部は
単純に剥離される方向の応力となるために不利な接合継
手となる。殊にリム側は厚さが薄いために剥離破壊が起
こりやすい。
されている超音波溶接による表側フランジ部での接合
は、実走行時のコーナーリングフォースによるタイヤか
らのホィール外側方向より加わる外力によって溶接部は
単純に剥離される方向の応力となるために不利な接合継
手となる。殊にリム側は厚さが薄いために剥離破壊が起
こりやすい。
【0017】又、リムの中心より極端に片寄ったフラン
ジ部で接合することは基本的に片持機構となるために溶
接部に加わる応力は高く極めて不利な接合継手となって
いる。又、接合チップによる圧痕の除去のための切削加
工も必要でコスト高となる。
ジ部で接合することは基本的に片持機構となるために溶
接部に加わる応力は高く極めて不利な接合継手となって
いる。又、接合チップによる圧痕の除去のための切削加
工も必要でコスト高となる。
【0018】該公報中の第5図における接合チップ31
とリヤー側フランジ部12との接触を避けるために該公
報中の第7図の如く環状のリム1を2分割して溶接接合
した後、リヤー側リム1Bを溶接することはコスト高と
なることに加え、該溶接部よりのエアー洩れが生じるお
それがある。又、このタイプでCrメッキを施工する場
合、当然ディスク単品でのメッキは不可能で溶接加工後
のメッキ施工となるが、リムとディスクとの溶接隙間が
発生し易い接合部(該公報中の第6図(b))及び傾斜
係止部分(211)にメッキ液をはじめ各種の前後処理
液が残り、次の処理層等に汲み込まれる。このため、次
工程の液を汚染するだけでなく、液がメッキ面にしみ出
て、しま模様や無メッキの部分ができてしまうためCr
メッキ施工は困難である。
とリヤー側フランジ部12との接触を避けるために該公
報中の第7図の如く環状のリム1を2分割して溶接接合
した後、リヤー側リム1Bを溶接することはコスト高と
なることに加え、該溶接部よりのエアー洩れが生じるお
それがある。又、このタイプでCrメッキを施工する場
合、当然ディスク単品でのメッキは不可能で溶接加工後
のメッキ施工となるが、リムとディスクとの溶接隙間が
発生し易い接合部(該公報中の第6図(b))及び傾斜
係止部分(211)にメッキ液をはじめ各種の前後処理
液が残り、次の処理層等に汲み込まれる。このため、次
工程の液を汚染するだけでなく、液がメッキ面にしみ出
て、しま模様や無メッキの部分ができてしまうためCr
メッキ施工は困難である。
【0019】本発明はこのような従来技術の問題点を解
消できる自動車用2ピースアルミホィールとその製造方
法を提供することを目的とする。
消できる自動車用2ピースアルミホィールとその製造方
法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになしたものであり、請求項1記載の発明
は、展伸材リムと鋳造又は鍛造ディスクによって構成さ
れる2ピースアルミホィールにおいて、展伸材リム
(1)の表側フランジ(3)は裏側フランジに比して極
薄肉フランジとされ、該表側フランジ(3)の表側の面
には嵌合面(4)を備え、ディスク(2)の外周部は前
記フランジ(3)より径大とした該表側フランジ(7)
としてあり、該フランジ(7)の裏側の面には前記リム
の表側フランジ(3)の嵌合面(4)に嵌合する嵌合面
(8)を備え、該両嵌合面(4)と(8)を介してリム
の表側フランジ(3)とディスクの表側フランジ(7)
を密着嵌合せしめてあり、ウェル裏面(6)とディスク
裏側外周(10)の端縁とが溶接接合(11)され、該
溶接接合部(11)と前記両嵌合面(4)及び(8)と
の間であってサイドウォール(5)に対面するラウンド
リムタイプのディスク外周(9)とに囲まれた部位にモ
ノコック空間(S)を備えていることを特徴とする自動
車用2ピースアルミホィールである。
決するためになしたものであり、請求項1記載の発明
は、展伸材リムと鋳造又は鍛造ディスクによって構成さ
れる2ピースアルミホィールにおいて、展伸材リム
(1)の表側フランジ(3)は裏側フランジに比して極
薄肉フランジとされ、該表側フランジ(3)の表側の面
には嵌合面(4)を備え、ディスク(2)の外周部は前
記フランジ(3)より径大とした該表側フランジ(7)
としてあり、該フランジ(7)の裏側の面には前記リム
の表側フランジ(3)の嵌合面(4)に嵌合する嵌合面
(8)を備え、該両嵌合面(4)と(8)を介してリム
の表側フランジ(3)とディスクの表側フランジ(7)
を密着嵌合せしめてあり、ウェル裏面(6)とディスク
裏側外周(10)の端縁とが溶接接合(11)され、該
溶接接合部(11)と前記両嵌合面(4)及び(8)と
の間であってサイドウォール(5)に対面するラウンド
リムタイプのディスク外周(9)とに囲まれた部位にモ
ノコック空間(S)を備えていることを特徴とする自動
車用2ピースアルミホィールである。
【0021】請求項2記載の発明は、リムとディスクの
接続部に双方の部材で区画された空間を備える2ピース
アルミホィールを製造するに際し、展伸材からロール成
形により両フランジ型の2ピース用リム(1)を形成す
る工程と、該リム(1)の表側フランジ部を切削加工し
て嵌合面(4)を形成するとともに裏側フランジに比し
て極薄肉のフランジ(3)を形成する工程と、鋳造又は
鍛造によりフルフェースのラウンドリムタイプのディス
ク(2)を形成する工程と、該ディスク(2)の表側フ
ランジ(7)の裏面を切削加工して前記嵌合面(4)に
嵌合する嵌合面(8)を形成する工程と、リムの表側フ
ランジ(3)をディスクの表側フランジ(7)に前記嵌
合面(4)と(8)を介して密着嵌合する工程と、リム
(1)のウェル裏面(6)とディスクの裏側外周(1
0)の端縁を溶接接合する工程と、からなることを特徴
とする自動車用2ピースアルミホィールの製造方法であ
る。
接続部に双方の部材で区画された空間を備える2ピース
アルミホィールを製造するに際し、展伸材からロール成
形により両フランジ型の2ピース用リム(1)を形成す
る工程と、該リム(1)の表側フランジ部を切削加工し
て嵌合面(4)を形成するとともに裏側フランジに比し
て極薄肉のフランジ(3)を形成する工程と、鋳造又は
鍛造によりフルフェースのラウンドリムタイプのディス
ク(2)を形成する工程と、該ディスク(2)の表側フ
ランジ(7)の裏面を切削加工して前記嵌合面(4)に
嵌合する嵌合面(8)を形成する工程と、リムの表側フ
ランジ(3)をディスクの表側フランジ(7)に前記嵌
合面(4)と(8)を介して密着嵌合する工程と、リム
(1)のウェル裏面(6)とディスクの裏側外周(1
0)の端縁を溶接接合する工程と、からなることを特徴
とする自動車用2ピースアルミホィールの製造方法であ
る。
【0022】
【作用】リム(1)の表側フランジ(3)が、ディスク
(2)表側フランジ(7)の裏面のディスクの嵌合面
(8)に密着嵌合すると共に、リムウェル内周面で溶接
嵌合されるため、タイヤ側に溶接部が存在せず、切削仕
上げの必要性がなく展伸材リムによって気密が確保でき
る。
(2)表側フランジ(7)の裏面のディスクの嵌合面
(8)に密着嵌合すると共に、リムウェル内周面で溶接
嵌合されるため、タイヤ側に溶接部が存在せず、切削仕
上げの必要性がなく展伸材リムによって気密が確保でき
る。
【0023】又、図4に示すようにリムの表側フランジ
(3)を主としてチューブレスタイヤに封入された圧縮
空気の気密保持作用のみを期待した極薄肉フランジに形
成することによって表側フランジの肉厚:(t1 +
t2 )を(裏側フランジの厚み:t0 )に近づけること
が容易になり、図5に示すような旧来の2pcホィール
用のクリシプ式バランスウェイトを表側フランジと裏側
フランジとに共通使用することができる。このため高精
度かつ信頼性の高いバランスを維持できる。
(3)を主としてチューブレスタイヤに封入された圧縮
空気の気密保持作用のみを期待した極薄肉フランジに形
成することによって表側フランジの肉厚:(t1 +
t2 )を(裏側フランジの厚み:t0 )に近づけること
が容易になり、図5に示すような旧来の2pcホィール
用のクリシプ式バランスウェイトを表側フランジと裏側
フランジとに共通使用することができる。このため高精
度かつ信頼性の高いバランスを維持できる。
【0024】ここに極薄肉とは通常アルミホィールリム
のフランジ部の肉厚が5〜6mmであるのに対し、肉厚
1〜2mmのものを指す。即ち1mm未満では、リムの
ハンドリング時に該極薄肉部分が変形する恐れがあり、
また2mm超になると前記クリップ式バランスウェイト
の表裏フランジ共通の装着が困難となり好ましくない。
のフランジ部の肉厚が5〜6mmであるのに対し、肉厚
1〜2mmのものを指す。即ち1mm未満では、リムの
ハンドリング時に該極薄肉部分が変形する恐れがあり、
また2mm超になると前記クリップ式バランスウェイト
の表裏フランジ共通の装着が困難となり好ましくない。
【0025】さらに、ウェル溶接タイプなるも嵌合面形
成のため切削除去する部分がフランジ部に限られ少ない
ので材料ロスが少ない。リムとディスクの溶接において
熱膨張差の生じ難い位置で溶接しているのでリムとディ
スクの嵌合面に不均一隙間が生じない。
成のため切削除去する部分がフランジ部に限られ少ない
ので材料ロスが少ない。リムとディスクの溶接において
熱膨張差の生じ難い位置で溶接しているのでリムとディ
スクの嵌合面に不均一隙間が生じない。
【0026】ディスクはフルフェースのラウンドリムタ
イプでアンダカット形状が生じないので、余肉部分がな
く、鋳造欠陥も生じない。ディスクのCrメッキ施工に
おいて凹部が生じないのでバフ研磨に支障が生じない構
造であり、メッキ皮膜の付着性も良好である。加えてデ
ィスク単品でのメッキ施工が可能なため、メッキ液の汲
み込みによるメッキ液の汚染等を生じることがない。
イプでアンダカット形状が生じないので、余肉部分がな
く、鋳造欠陥も生じない。ディスクのCrメッキ施工に
おいて凹部が生じないのでバフ研磨に支障が生じない構
造であり、メッキ皮膜の付着性も良好である。加えてデ
ィスク単品でのメッキ施工が可能なため、メッキ液の汲
み込みによるメッキ液の汚染等を生じることがない。
【0027】また、実車走行時、泥、塵の付着しずらい
ラウンドリム形状のため、洗車時の洗浄性が良く、長時
間美麗に保たれる。溶接熱によるメッキ焼けも露出面に
は生じなくディスク裏側の端縁のみのため、美観低下も
生じない。
ラウンドリム形状のため、洗車時の洗浄性が良く、長時
間美麗に保たれる。溶接熱によるメッキ焼けも露出面に
は生じなくディスク裏側の端縁のみのため、美観低下も
生じない。
【0028】そして、嵌合部と溶接部間には空間を形成
しているので全体の重量を大幅に軽減可能である。
しているので全体の重量を大幅に軽減可能である。
【0029】
【実施例】次に本発明の実施例を図1乃至図5に基づい
て説明する。図1は本発明の自動車用2ピースアルミホ
ィールの実施例で、1はアルミ展伸材リムで、その表側
(図で右側)端部に裏側フランジに比して極薄肉とした
表側フランジ3を形成すると共に、該表側フランジ3の
表側の面にリムの嵌合面4を形成してある。2はアルミ
鋳造又はアルミ鍛造により形成されたディスクで、その
外周部に前記フランジ3より径大とした。表側フランジ
7を形成すると共に、該表側フランジ7の裏側の面に前
記の嵌合面4に嵌合するディスクの嵌合面8を形成して
ある。そしてリムの嵌合面4にディスクの嵌合面8を嵌
入密着して表側フランジ3と7を密着嵌合すると共に、
ウエル裏面6(つまりリム1の内面)とディスクの裏側
外周10の端縁(つまりディスク2の外周左端)とを符
号11で示すように溶接接合している。これによって溶
接接合部と前記嵌合面4及び8との間と、サイドウォー
ル5に対面するディスク外周9とに囲まれた部位にモノ
コック空間Sを備えた構造となしてある。
て説明する。図1は本発明の自動車用2ピースアルミホ
ィールの実施例で、1はアルミ展伸材リムで、その表側
(図で右側)端部に裏側フランジに比して極薄肉とした
表側フランジ3を形成すると共に、該表側フランジ3の
表側の面にリムの嵌合面4を形成してある。2はアルミ
鋳造又はアルミ鍛造により形成されたディスクで、その
外周部に前記フランジ3より径大とした。表側フランジ
7を形成すると共に、該表側フランジ7の裏側の面に前
記の嵌合面4に嵌合するディスクの嵌合面8を形成して
ある。そしてリムの嵌合面4にディスクの嵌合面8を嵌
入密着して表側フランジ3と7を密着嵌合すると共に、
ウエル裏面6(つまりリム1の内面)とディスクの裏側
外周10の端縁(つまりディスク2の外周左端)とを符
号11で示すように溶接接合している。これによって溶
接接合部と前記嵌合面4及び8との間と、サイドウォー
ル5に対面するディスク外周9とに囲まれた部位にモノ
コック空間Sを備えた構造となしてある。
【0030】尚、各部分の寸法、例えば図4において、
リム1のウェル部及び裏側フランジ部の厚みt0 を5.
4mm、リムの表側フランジ3部の厚みt1 を1.5m
m、ディスクの表側フランジ7部の厚みt2 を5.5m
mに設定している。 図1の2ピースアルミホィールを
製造するには、図2に示すように、ロール成形で製作し
た両フランジ形の旧来の2ピース用展伸材リムの表側
(図で右側)フランジの一部3aを切削除去すると同時
に表側フランジ3の端面側を裏側フランジに比して極薄
肉に形成するとともに嵌合面4を切削加工で形成する。
又、予め図3に示すように、アルミ鋳造又はアルミ鍛造
によってフルフェイス用に製作されたディスク2を用意
し、その表側フランジ7の裏側の面(図で左側の面)に
切削加工でディスクの嵌合面8を形成する。両嵌合面4
と8は対応したほぼ同一形状に形成され、嵌合面4の径
は嵌合面8の径よりも締め代の0.3〜0.5mmだけ
小さく形成されている。ウェル溶接面6の径はロール成
形の状態で無切削のままディスク裏側外周10の径と同
一若しくは大きく締め代無しの0〜0.5mmだけ大き
く形成されている。
リム1のウェル部及び裏側フランジ部の厚みt0 を5.
4mm、リムの表側フランジ3部の厚みt1 を1.5m
m、ディスクの表側フランジ7部の厚みt2 を5.5m
mに設定している。 図1の2ピースアルミホィールを
製造するには、図2に示すように、ロール成形で製作し
た両フランジ形の旧来の2ピース用展伸材リムの表側
(図で右側)フランジの一部3aを切削除去すると同時
に表側フランジ3の端面側を裏側フランジに比して極薄
肉に形成するとともに嵌合面4を切削加工で形成する。
又、予め図3に示すように、アルミ鋳造又はアルミ鍛造
によってフルフェイス用に製作されたディスク2を用意
し、その表側フランジ7の裏側の面(図で左側の面)に
切削加工でディスクの嵌合面8を形成する。両嵌合面4
と8は対応したほぼ同一形状に形成され、嵌合面4の径
は嵌合面8の径よりも締め代の0.3〜0.5mmだけ
小さく形成されている。ウェル溶接面6の径はロール成
形の状態で無切削のままディスク裏側外周10の径と同
一若しくは大きく締め代無しの0〜0.5mmだけ大き
く形成されている。
【0031】次にリム1を約150℃〜170℃に加熱
して熱膨張させてリム嵌合面4の径を拡大し、リム1の
表側フランジ3を、ディスク2の表側フランジ7に締め
代なしの状態で密着的に嵌合させる。この時リム1の径
は熱膨張によってディスク外径よりも約1mm拡大され
ているため、図6に示すようにリムとディスクの合わせ
目Pで担いだ状態となり、図6に破線で示すようにδだ
けリムが突出して密着させなければならないので、リム
1とディスク2の表側フランジ3、7の接合端面Qで隙
間ができてしまう(θ45°の場合、δ=0.7mm、
隙間=0.5mm)。この対策として該リムの表側フラ
ンジ3を極薄肉(図4のt1 =1〜2mm)とすること
によってリムの表側フランジ3は破線の如く先端のみ図
6で左側にフレキシブルに曲がることができ、該端面Q
は密着する。そしてリム1の冷却を待って焼嵌を完了す
れば、リム1とディスク2の合わせ目Pも完全に一致
し、リム1とディスク2の嵌合面は全て密着する。
して熱膨張させてリム嵌合面4の径を拡大し、リム1の
表側フランジ3を、ディスク2の表側フランジ7に締め
代なしの状態で密着的に嵌合させる。この時リム1の径
は熱膨張によってディスク外径よりも約1mm拡大され
ているため、図6に示すようにリムとディスクの合わせ
目Pで担いだ状態となり、図6に破線で示すようにδだ
けリムが突出して密着させなければならないので、リム
1とディスク2の表側フランジ3、7の接合端面Qで隙
間ができてしまう(θ45°の場合、δ=0.7mm、
隙間=0.5mm)。この対策として該リムの表側フラ
ンジ3を極薄肉(図4のt1 =1〜2mm)とすること
によってリムの表側フランジ3は破線の如く先端のみ図
6で左側にフレキシブルに曲がることができ、該端面Q
は密着する。そしてリム1の冷却を待って焼嵌を完了す
れば、リム1とディスク2の合わせ目Pも完全に一致
し、リム1とディスク2の嵌合面は全て密着する。
【0032】又、この焼嵌によってリムは0.3〜0.
5mmの締め代で締め付け圧着するため、溶接前の仮付
けと同様の効果があり、リム1とディスク2は精度良く
固定される。
5mmの締め代で締め付け圧着するため、溶接前の仮付
けと同様の効果があり、リム1とディスク2は精度良く
固定される。
【0033】次に図1で符号11で示すようにウェル裏
面6とディスク裏側外周10の端縁を溶接接合する。図
7は本発明による別の実施例を示しており、リム1の表
側フランジ3とディスク2の表側フランジ7において、
リム1とディスク2の合わせ目Pの位置を、リムの表側
フランジ3の垂直線T上で嵌合させたものである。この
場合リムとディスクの合わせ目Pが垂直面で切削加工さ
れているため仕上げ寸法の測定が容易になるなどの利点
がある。この場合リム1を膨張圧入するためにはリムの
締め代分だけP点で隙間が必要となり、その隙間を小さ
くするためには焼嵌せずに常温でリムとディスクの嵌合
を行なうものである。
面6とディスク裏側外周10の端縁を溶接接合する。図
7は本発明による別の実施例を示しており、リム1の表
側フランジ3とディスク2の表側フランジ7において、
リム1とディスク2の合わせ目Pの位置を、リムの表側
フランジ3の垂直線T上で嵌合させたものである。この
場合リムとディスクの合わせ目Pが垂直面で切削加工さ
れているため仕上げ寸法の測定が容易になるなどの利点
がある。この場合リム1を膨張圧入するためにはリムの
締め代分だけP点で隙間が必要となり、その隙間を小さ
くするためには焼嵌せずに常温でリムとディスクの嵌合
を行なうものである。
【0034】本例の場合、溶接時にリムの振れ、歪等が
発生し易くなるのでリムとディスクを溶接治具で固定し
て溶接することが望ましい。又この方法によればリムを
昇温するための工程及び設備は不要である。
発生し易くなるのでリムとディスクを溶接治具で固定し
て溶接することが望ましい。又この方法によればリムを
昇温するための工程及び設備は不要である。
【0035】
【発明の効果】本発明の2ピースアルミホィールは上述
のように構成されているので、溶接時の熱変形、特に変
形しやすいリムの熱変形を防止することができること
と、溶接部等の切削仕上げの必要性がなく、タイヤ側に
溶接部がないので展伸材リムによって気密が確保でき
る。
のように構成されているので、溶接時の熱変形、特に変
形しやすいリムの熱変形を防止することができること
と、溶接部等の切削仕上げの必要性がなく、タイヤ側に
溶接部がないので展伸材リムによって気密が確保でき
る。
【0036】又、リムは旧来の両フランジ形でロール成
形できるため、異形リムのロール成形に比較して、真円
度やビード周長の寸法精度が向上し、それらのバラツキ
を少なくできる。
形できるため、異形リムのロール成形に比較して、真円
度やビード周長の寸法精度が向上し、それらのバラツキ
を少なくできる。
【0037】更に又、フルフェイス用ディスクも、鋳造
又は鍛造2分割型で簡易に量産できる。又、リム表側サ
イドウォール5に面するディスク外周9との間にモノコ
ック空間Sを設けることによって重量を増すことなく豊
満なディスクラウンドリム形状を作成することが可能と
なり軽量で高剛性且つ高意匠なアルミホィールが製作で
きる。
又は鍛造2分割型で簡易に量産できる。又、リム表側サ
イドウォール5に面するディスク外周9との間にモノコ
ック空間Sを設けることによって重量を増すことなく豊
満なディスクラウンドリム形状を作成することが可能と
なり軽量で高剛性且つ高意匠なアルミホィールが製作で
きる。
【0038】更に又、該アルミホィールにCrメッキを
施工する場合、従来最も耐蝕性の劣るディスク凹部が凸
形状に容易に形状変更できるため、Crメッキの前工程
であるバフ研磨が容易になると同時に、メッキ膜厚も十
分確保することができる形状となり、耐蝕性能は著しく
向上する。
施工する場合、従来最も耐蝕性の劣るディスク凹部が凸
形状に容易に形状変更できるため、Crメッキの前工程
であるバフ研磨が容易になると同時に、メッキ膜厚も十
分確保することができる形状となり、耐蝕性能は著しく
向上する。
【0039】又、更にディスク単品でバフ加工及びCr
メッキ加工が可能であり、Crメッキの不必要な展伸材
リムの部分にメッキを付けないことによって高価なCr
メッキの使用量が減ることと、バフ及びメッキ加工中の
搬送及び作業性も向上して、コスト低減に効果がある。
メッキ加工が可能であり、Crメッキの不必要な展伸材
リムの部分にメッキを付けないことによって高価なCr
メッキの使用量が減ることと、バフ及びメッキ加工中の
搬送及び作業性も向上して、コスト低減に効果がある。
【図1】 本発明の2ピースアルミホィールの実施例の
縦断側面図である。
縦断側面図である。
【図2】 図1の実施例に使用するリムの縦断側面図で
ある。
ある。
【図3】 図1の実施例に使用するディスクの縦断側面
図である。
図である。
【図4】 図1におけるリムとディスクとの嵌合部を示
す縦断側面図である。
す縦断側面図である。
【図5】 クリップ式バランスウェイトの縦断側面図で
ある。
ある。
【図6】 図1におけるリムとディスクの嵌合時の状態
を説明するための部分断面図である。
を説明するための部分断面図である。
【図7】 本発明の2ピースアルミホィールの他の実施
例を示すリムとディスクの嵌合部の部分断面図である。
例を示すリムとディスクの嵌合部の部分断面図である。
【図8】 従来技術の2ピースアルミホィールの一例を
示す縦断側面図である。
示す縦断側面図である。
【図9】 図8のアルミホィールに用いるリムの加工方
法の一例を説明するためのリムの上半分を示す縦断側面
図である。
法の一例を説明するためのリムの上半分を示す縦断側面
図である。
【図10】 図8のアルミホィールに用いるリムの加工
方法の他の例を説明するためのリムの上半分を示す縦断
側面図である。
方法の他の例を説明するためのリムの上半分を示す縦断
側面図である。
【図11】 従来技術の2ピースアルミホィールの他の
例を示す縦断側面図である。
例を示す縦断側面図である。
【図12】 図11のアルミホィールに用いるリム加工
方法を説明するためのリムで上半分を示す縦断側面図で
ある。
方法を説明するためのリムで上半分を示す縦断側面図で
ある。
1…リム 2…ディスク 3…リムの表側フランジ
4…リムの嵌合面 5…サイドウォール 6…ウェル裏面 7…ディス
クの表側フランジ 8…ディスクの嵌合面 9…ディスク外周 10
…ディスク裏側外周 11…溶接部 S…モノコック空間
4…リムの嵌合面 5…サイドウォール 6…ウェル裏面 7…ディス
クの表側フランジ 8…ディスクの嵌合面 9…ディスク外周 10
…ディスク裏側外周 11…溶接部 S…モノコック空間
Claims (2)
- 【請求項1】 展伸材リムと鋳造又は鍛造ディスクによ
って構成される2ピースアルミホィールにおいて、 展伸材リム(1)の表側フランジ(3)は裏側フランジ
に比して極薄肉フランジとされ、該表側フランジ(3)
の表側の面には嵌合面(4)を備え、ディスク(2)の
外周部は前記フランジ(3)より径大とした表側フラン
ジ(7)としてあり、該表側フランジ(7)の裏側の面
には前記リムの表側フランジ(3)の嵌合面(4)に嵌
合する嵌合面(8)を備え、該両嵌合面(4)と(8)
を介してリムの表側フランジ(3)とディスクの表側フ
ランジ(7)を密着嵌合せしめてあり、ウエル裏面
(6)とディスク裏側外周(10)の端縁とが溶接接合
され、該溶接接合部(11)と前記両嵌合面(4)及び
(8)との間であってサイドウォール(5)に対面する
ラウンドリムタイプのディスク外周(9)とに囲まれた
部位にモノコック空間(S)を備えていることを特徴と
する自動車用2ピースアルミホィール。 - 【請求項2】 リムとディスクの接続部に双方の部材で
区画された空間を備える2ピースアルミホィールを製造
するに際し、展伸材からロール成形により両フランジ型
の2ピース用リム(1)を形成する工程と、 該リム(1)の表側フランジ部を切削加工して嵌合面
(4)を形成するとともに裏側フランジに比して極薄肉
のフランジ(3)を形成する工程と、 鋳造又は鍛造によりフルフェースのラウンドリムタイプ
のディスク(2)を形成する工程と、 該ディスク(2)の表側フランジ(7)の裏面を切削加
工して前記嵌合面(4)に嵌合する嵌合面(8)を形成
する工程と、 リムの表側フランジ(3)をディスクの表側フランジ
(7)に前記嵌合面(4)と(8)を介して密着嵌合す
る工程と、 リム(1)のウェル裏面(6)とディスクの裏側外周
(10)の端縁を溶接接合する工程と、からなることを
特徴とする自動車用2ピースアルミホィールの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6027795A JPH08253002A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 自動車用2ピースアルミホィール及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6027795A JPH08253002A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 自動車用2ピースアルミホィール及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08253002A true JPH08253002A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=13137494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6027795A Pending JPH08253002A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 自動車用2ピースアルミホィール及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08253002A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006043304A1 (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Central Motor Wheel Co., Ltd. | 自動車用フルフェイスホイールの製造方法 |
JP2008114368A (ja) * | 2005-08-22 | 2008-05-22 | Work:Kk | 3ピースホイールのメッキ除去装置 |
JP2013169842A (ja) * | 2012-02-20 | 2013-09-02 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用ホイール |
CN103381541A (zh) * | 2013-06-03 | 2013-11-06 | 陈幕毅 | 复合高强度有色合金轮的制作方法 |
CN103567724A (zh) * | 2013-11-08 | 2014-02-12 | 无锡锦绣轮毂有限公司 | 一体式铝轮毂与锁环的加工工艺 |
JP2015033919A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 日産自動車株式会社 | 車両用ホイールおよびその製造方法 |
CN104551551A (zh) * | 2014-11-25 | 2015-04-29 | 浙江金固股份有限公司 | 热冲压车轮制作方法 |
CN105935862A (zh) * | 2016-05-31 | 2016-09-14 | 浙江安然电气科技有限公司 | 电瓶车钢圈成型工艺 |
CN106881571A (zh) * | 2017-04-18 | 2017-06-23 | 无锡锦绣轮毂有限公司 | 一种铝合金锁环单独加工工艺 |
CN112171196A (zh) * | 2020-09-24 | 2021-01-05 | 长沙戴湘汽配科技有限公司 | 一种应用旋压机的轮毂生产工艺 |
-
1995
- 1995-03-20 JP JP6027795A patent/JPH08253002A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006043304A1 (ja) * | 2004-10-18 | 2006-04-27 | Central Motor Wheel Co., Ltd. | 自動車用フルフェイスホイールの製造方法 |
US7509739B2 (en) | 2004-10-18 | 2009-03-31 | Central Motor Wheel Co., Ltd. | Method of manufacturing full face vehicle wheel |
JP2008114368A (ja) * | 2005-08-22 | 2008-05-22 | Work:Kk | 3ピースホイールのメッキ除去装置 |
JP4730374B2 (ja) * | 2005-08-22 | 2011-07-20 | 株式会社ワーク | 3ピースホイールのメッキ除去装置 |
JP2013169842A (ja) * | 2012-02-20 | 2013-09-02 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用ホイール |
CN103381541B (zh) * | 2013-06-03 | 2016-04-06 | 陈幕毅 | 复合高强度有色合金轮的制作方法 |
CN103381541A (zh) * | 2013-06-03 | 2013-11-06 | 陈幕毅 | 复合高强度有色合金轮的制作方法 |
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CN112171196A (zh) * | 2020-09-24 | 2021-01-05 | 长沙戴湘汽配科技有限公司 | 一种应用旋压机的轮毂生产工艺 |
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