JPH0825275A - 産業用ロボットにおける長尺部材 - Google Patents

産業用ロボットにおける長尺部材

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JPH0825275A
JPH0825275A JP18898194A JP18898194A JPH0825275A JP H0825275 A JPH0825275 A JP H0825275A JP 18898194 A JP18898194 A JP 18898194A JP 18898194 A JP18898194 A JP 18898194A JP H0825275 A JPH0825275 A JP H0825275A
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JP
Japan
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section
rail
long member
reinforcing
industrial robot
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JP18898194A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Jinno
比呂志 陣野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直交型ロボットのレールや多関節型ロボット
のアーム等のような長尺部材において、重量を余り増や
すことなくその剛性を高める。 【構成】 断面形状が略コ字状をしたレール部2の反開
口側に、該レール部の反開口面側に開口する開口面を有
した断面形状の補強部3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットにおけ
る長尺部材に関する。詳しくは、例えば、直交型ロボッ
トのレールや多関節型ロボットのアーム等のような長尺
部材において、重量を余り増やすことなくその剛性を高
めることができる新規な産業用ロボットにおける長尺部
材を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の直交型ロボットの一例aを
示す。
【0003】bは断面形状が略コ字状をしたレールであ
り、該レールbは側方が開口する向きで配置されてお
り、また、該レールbの相対向する上壁及び下壁の内面
には図示しない鋼球が転動するための摺動溝c、cが長
手方向に形成されている。
【0004】dはボールネジであり、上記レールbの略
中心に沿って配置され、その両端部がレールbの図示し
ない両端壁に回転自在に支持されていると共に、その一
端部に図示しない駆動機構が接続され、これにより回転
されるようになっている。
【0005】eは上記レールbに摺動自在に支持された
移動部材であり、該移動部材eの略中心には図示しない
ナットが設けられており、該ナットが上記ボールネジd
に螺合され、該ボールネジdの回転により移動部材dが
直線的に移動するようになっている。
【0006】また、移動部材eは断面が縦長な略矩形状
をしておりその上下側部には転動自在にかつ脱落不能に
多数の鋼球(図示は省略する。)がそれぞれ配列されて
おり、これら鋼球が上記摺動溝c、cに嵌合されること
により移動部材eがレールbに対して摺動自在に支持さ
れ、上記ボールネジdの回転によりレールbに沿って移
動されるようになっている。
【0007】また、図7は従来の多関節型ロボットの一
例fを示す。
【0008】gは円筒状をしたロボット基台であって、
その上端部に第1のアームhの一端が水平方向に回動自
在に支持されている。
【0009】iは第1のアームhの先端部に水平方向に
回動自在に支持された第2のアームである。
【0010】尚、第1のアームhはロボット基台g内に
設けられた図示しないモータにより回動されるようにな
っており、また、第2のアームiは第1のアームhの回
動支点部の上部に配設されたモータjにより第1のアー
ムh内に配置されたベルトを介して回動される向きで配
置されている。
【0011】また、このような2つのアームh、iはい
ずれも断面形状が略コ字状に形成され、下面が開口する
ように配置されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構造の直交型ロボットaにあっては、そのレールbの
断面形状が略コ字状をしているため、そのねじれ剛性が
弱いという問題があった。
【0013】即ち、このような断面形を有する部材(1
軸対称断面材)にあっては、これをその側方が開口する
向きで、かつ、片持ち構造として配設したとき、1軸対
称断面材(レールb)の剪断中心Cは直交する2つの主
軸(x軸、y軸)のうち対称軸x(この例で水平な軸)
上であってその反開口側に位置しており、そのため、剪
断中心Cと重心点Oとが一致しておらず、自重により1
軸対称断面材(レールb)に「ねじれ」が発生する(図
9参照)。
【0014】即ち、剪断中心Cに荷重が掛かれば(図8
参照)、レールbのフランジ部k、mには剪断応力が発
生せず、ウェブ部lに曲げ応力が発生するだけで、よっ
て、レールbに「ねじれ」は発生せず撓みだけが発生す
る。
【0015】しかし、剪断中心C以外の点に荷重が掛か
ると、1軸対称断面材(レールb)の断面に生ずる剪断
応力の流れは、図9で示すように、上側のフランジ部k
には先端から基端に向けて、ウェブ部lには上部から下
部に向けて、下側のフランジ部mには基端から先端に向
けて、それぞれ発生し、上下のフランジ部k、mにおけ
る各剪断応力の流れは反対の向きとなり、これにより、
剪断中心Cを中心としてトルクが発生してしまい、「ね
じれ」が発生する。
【0016】しかも、直交型ロボットaのレールbにあ
っては、移動部材e及びこれに取着されるツール等の重
量もあるため、ツール等の重量が剪断中心周りのトルク
として加わるため、従って、上下フランジ部に生ずる剪
断応力が更に大きくなるため、レールbには容易にねじ
れが発生してしまう。
【0017】そして、ねじれが発生した1軸対称断面材
(レールb)は剛性が極端に弱くなるため、このような
向きで1軸対称断面材(レールb)を使用するときは全
長を余り長くすることはできない。
【0018】また、上記した構造の多関節型ロボットf
にあっても、そのアームh、iのそれぞれ断面形状が略
コ字状をしているため、そのねじれ剛性が弱いという問
題があった。
【0019】即ち、第1及び第2のアームh、iも上述
した1軸対称断面材であって、これを下方が開口する向
きで使用した場合、第1のアームhにあってはその回動
端に第2のアームが、また、第2のアームiにあっては
その回動端にツールnやハンドリングした物等が取着さ
れるため、各アームh、iを回動するとき及び回動を停
止するときに先端部に取着したツールn等の重量による
イナーシャで各アームh、iには断面の2つの主軸x、
yのうち対称軸でない方の軸(以下「非対称軸」とい
う。)yと平行であって剪断中心Cを通らない線上に応
力が作用する(図10参照)。
【0020】このような状態は、上記した直交型ロボッ
トaにおけるレールbと同様に、応力の掛かる方向が剪
断中心Cを通らないため、ねじれが発生する。
【0021】特に、アームh、iの旋回動作中に先端部
に取着した部材が何かに衝突したとき等はその旋回が急
停止された状態となり、ねじれが発生し易いという問題
があった。
【0022】従来、このような問題を解決するために、
レールbの反開口側面に補強材を取着することが考えら
れ、従来、図11に示すような圧板oや図12に示すよ
うな断面矩形のパイプpをレールbの反開口側面に取着
したものがあった。
【0023】しかし、このような補強材o、pにあって
は、剪断中心Cを1軸対称断面材(レールb)の重心点
Oに近づけようとするとその重量が大きくなってしまう
と共にその分容量が嵩みロボット全体が大型化してしま
うという問題があった。
【0024】また、このような圧板o又はパイプpを補
強材として、多関節型ロボットfのアームh、iに使用
しても同様な問題がある。
【0025】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明産業用ロ
ボットにおける長尺部材は上記した課題を解決するため
に、断面形状が略コ字状をしたフレーム部の反開口側
に、該フレーム部の反開口面側に開口する開口面を有し
た断面形状の補強部を設けたものである。
【0026】また、別の本発明産業用ロボットにおける
長尺部材は、フレーム部のウェブ部の両端から各フラン
ジ部とそれぞれ反対方向へ突出する部分を有する2つの
補強部を設けたものである。
【0027】
【作用】従って、本発明産業用ロボットにおける長尺部
材によれば、断面形状が略コ字状をしたフレーム部の反
開口側に、該フレーム部の反開口面側に開口する開口面
を有した断面形状の補強部を設け、又は、フレーム部の
ウェブ部の両端から各フランジ部とそれぞれ反対方向へ
突出する部分を有する2つの補強部を設けたので、長尺
部材の断面形全体における剪断中心とその重心点を近づ
けることができ、これにより、長尺部材としての剛性を
高くすることができ、しかも、そのために長尺部材の重
量及び容量が極端に大きくなることもない。
【0028】
【実施例】以下に、本発明産業用ロボットにおける長尺
部材を図示した各実施例に従って説明する。
【0029】図1及び図2は本発明産業用ロボットにお
ける長尺部材の第1の実施例を示すもので、直交型ロボ
ットに使用されるレール1に適用したものである。
【0030】レール1は断面形状が略コ字状をしたレー
ル部2と該レール部2の反開口側に取着された断面形状
がコ字状をした補強部3とから成る。
【0031】レール部2は図面で見て右方が開口された
向きで配置され、そのウェブ部4と上下のフランジ部
5、5との内側の角部はテーパ状に傾斜面4a、4aが
形成され、該傾斜面4a、4aにはウェブ部4の厚さ方
向に貫通するネジ挿通孔6、6、・・・が形成され、ま
た、該ネジ挿通孔6、6、・・・はレール部2の長手方
向に多数配設されている。
【0032】また、レール部2の上下のフランジ部5、
5の互いに対向する内面には図示しない移動部材を移動
自在に支持するための摺動溝7、7がそれぞれその長手
方向に延びるように形成されている。
【0033】補強部3は図面で見て左方が開口された向
きで配置され、該補強部3のウェブ部8が上記レール部
2のウェブ部4に背中合せ状に重なるように取着され、
これにより、補強部3のフランジ部9、9は左方に向か
って突出され、その開口が左方に向いている。
【0034】補強部3のウェブ8には上記レール部2の
ネジ挿通孔6、6に対応する位置にこれを貫通する螺孔
10、10、・・・が多数形成されている。
【0035】そして、レール部2と補強部3とは各ネジ
挿通孔6、6、・・・と各螺孔10、10、・・・とが
重なった状態でこれら孔にネジ11、11、・・・を挿
入し螺合することによりレール部2と補強部3とが結合
される。
【0036】尚、レール部2と補強部3とをネジ11、
11、・・・により結合したので、異なった断面形状の
補強部に適宜替えることができる。これは、例えば、図
示しない移動部材に取着するものの重量などにより全体
の重心点が変わるため、補強部を替えることによりレー
ル1自体の剪断中心と上記重心点とを一致又は近接させ
るためであり、これにより、移動部材に取着するものに
応じて補強部を交換して「ねじれ」の発生をより少なく
することができる。
【0037】しかして、このように形成されたレール1
は略2軸対称断面材又はこれに近い断面形状になるた
め、レール1の重心点と剪断中心とが略一致され、レー
ル1単体を片持ち構造とした場合、レール1(2軸対称
断面材)に生ずる剪断応力の流れは、図2で示すよう
に、レール部2の上フランジ部5及び補強部3の上フラ
ンジ部9には先端から基端に向けて、レール部2のウェ
ブ部4及び補強部3のウェブ部8には上部から下部に向
けて、レール部2の下フランジ部5及び補強部3の下フ
ランジ部9には基端から先端に向けて、それぞれ発生す
る。
【0038】しかし、上フランジ部5と9とで、また、
下フランジ部5と9とでそれぞれ剪断応力の流れが反対
になるため両者は相殺されて、レール1全体としては、
ウェブ部4、8に生ずる曲げ応力だけとなり、よって、
レール1には断面形状による「ねじれ」が発生せず、レ
ール1全体のねじり剛性が高くなる。
【0039】また、このようにレール1の剛性を高くす
るために、補強部3は一方に開口する略コ字状をしてい
るため、従来のように、レール1全体の重量が嵩むこと
がない。
【0040】尚、上記実施例においてレール部2と補強
部3との結合をネジによるものを示したが、本発明産業
用ロボットにおける長尺部材はこれに限らず、接合面を
溶接しても良い。
【0041】また、レール部2と補強部3とを別体に構
成して結合したものに限らず、例えば、引抜加工又は押
出加工によりレール部と補強部とを一体に製造すること
もできる。
【0042】さらに、上記実施例は本発明産業用ロボッ
トにおける長尺部材を直交型ロボットに使用されるレー
ルに適用したものについて説明したが、本発明産業用ロ
ボットにおける長尺部材はこれに限らず、多関節ロボッ
トのアームに適用しても同様な効果を得ることができ
る。
【0043】図3は本発明産業用ロボットにおける長尺
部材の第2の実施例1Aを示すものである。
【0044】この第2の実施例が前記第1の実施例と比
較して相違する点は、補強部の形状のみであるので、図
面には要部のみを示し、また、その説明は上記相違点に
ついてのみ行い、他の部分については図面の各部に前記
第1の実施例に係る産業用ロボットにおける長尺部材に
おける同様の部分に付した符号と同じ符号を付すること
によりその説明を省略する。
【0045】12は断面形状が略コ字状をした補強部で
あり、ウェブ部13の両端部にはそのフランジ部14、
14の突出方向と反対の方向に突出した支持片15、1
5が一体に形成されている。
【0046】これら支持片15と15との間の内法寸法
は上記レール部2の上フランジ部5の上面と下フランジ
部5の下面との間の間隔より稍大きく又は略同じに形成
されている。
【0047】また、支持片15、15には補強部12の
長手方向に多数のネジ挿通孔16、16、・・・が適宜
間隔を空けて等間隔に形成されている。
【0048】ウェブ部13のフランジ部14、14に寄
った位置には補強部12の長手方向に多数のネジ挿通孔
17、17、・・・が適宜間隔を空けて等間隔にそれぞ
れ形成されている。
【0049】レール部2のウェブ部4の反開口側面であ
って上記補強部12のウェブ部13に形成されたネジ挿
通孔17、17、・・・に対応する位置には螺穴18、
18、・・・が形成されている。
【0050】また、レール部2のフランジ部5、5の上
面及び下面であって上記補強部12の支持片15、15
に形成されたネジ挿通孔16、16、・・・に対応する
位置には螺穴19、19、・・・が形成されている。
【0051】そして、補強部12のウェブ部8と支持片
15、15とにより形成された凹部にレール部2のウェ
ブ部4の反開口面側の部分が挿入され、上記ネジ挿通孔
16、16、・・・と螺穴19、19、・・・とが、ま
た、ネジ挿通孔17、17、・・・と螺穴18、18、
・・・とが重なった状態でこれら孔及び穴にネジ20、
20、・・・を挿入し螺合することによりレール部2と
補強部12とが結合される。
【0052】しかして、このように形成されたレール1
Aは略2軸対称断面材又はこれに近い断面形状になるた
め、上記第1の実施例で説明したレール1と同様な効果
を奏すると共に、レール部2のウェブ部4に重なるよう
に補強部12を設けたので両者の結合を強固にすること
ができる。
【0053】図4は本発明産業用ロボットにおける長尺
部材の第3の実施例1Bを示すものである。
【0054】この第3の実施例が前記第1の実施例と比
較して相違する点は、補強部の形状のみであるので、図
面には要部のみを示し、また、その説明は上記相違点に
ついてのみ行い、他の部分については図面の各部に前記
第1の実施例に係る産業用ロボットにおける長尺部材に
おける同様の部分に付した符号と同じ符号を付すること
によりその説明を省略する。
【0055】21、21は断面形状が略L字状をした補
強部であり、その一方の腕21a、21aには多数のネ
ジ挿通孔22、22、・・・が適宜間隔を空けて等間隔
にそれぞれ形成されている。
【0056】また、レール部2のウェブ部4の反開口側
面であって上下両端部には上記ネジ挿通孔22、22、
・・・に対向する位置に螺穴23、23、・・・がそれ
ぞれ形成されている。
【0057】そして、補強部21、21はその一方の腕
21a、21aのネジ挿通孔22、22、・・・がウェ
ブ部4の螺穴23、23、・・・に重なるように、か
つ、その他方の腕21b、21bがレール部2のフラン
ジ部5、5とそれぞれ反対側に突出する向きで位置さ
れ、上記ネジ挿通孔22、22、・・・と螺穴23、2
3、・・・にネジ24、24、・・・を挿入し螺合する
ことによりレール部2と補強部21、21とが結合され
る。
【0058】しかして、このように形成されたレール1
Bは略2軸対称断面材又はこれに近い断面形状になるた
め、上記第1の実施例で説明したレール1と同様な効果
を奏すると共に、補強部21、21が2つに分割されて
ウェブ部がない分、上記第1の実施例及び第2の実施例
に比較して軽量化を図ることができる。
【0059】図5は本発明産業用ロボットにおける長尺
部材を直交型ロボットに適用した使用例を示すものであ
る。
【0060】25はX−Y方向の直交型ロボットであ
り、第1のレール26と該第1のレール26に対して移
動自在にされた第2のレール27とを有する。
【0061】第2のレール27はその一端が第1のレー
ル26に移動自在に支持された移動部材(図示は省略す
る。)に固定され、片持ち構造にされている。尚、該第
2のレール27が本発明産業用ロボットにおける長尺部
材に相当する。
【0062】第2のレール27は断面形状が略コ字状を
したレール部材28と該レール部材28の反開口側に取
着された補強部材29、29とから成る。
【0063】補強部材29、29はその一方の腕29
a、29aが第2のレール27の基端側に行くに従い、
その突出量が少なくなるように形成されている。これは
第2のレール27の先端に行くに従い、「ねじれ」が発
生し易いためである。
【0064】また、補強部材29、29はレール部材2
8よりも短く形成されており、レール部材28の先端部
には補強部材29、29は取着されていない。これは、
後述する移動部材の移動範囲に対応するようにしたため
である。
【0065】30はレール部材28の中心部に回転自在
に支持されたボールネジであり、レール部材28に移動
自在に支持された移動部材(図示は省略する。)に螺合
され、この回転により、移動部材がレール部材28の長
手方向に移動されるようになっている。
【0066】また、かかる移動部材はレール部材28の
うち、上記補強部材29、29が取着された部分に対応
する範囲で移動可能とされている。
【0067】しかして、かかる第2のレール27にあっ
ては、上記各実施例1、1A、1Bにおいて説明したと
同様の効果を有すると共に、補強部材29の形状をレー
ル部材28の各部位における「ねじれ剛性」に合せて、
補強部材を必要最小限の大きさにしたので、無駄に第2
のレール27を大きくすることはなく、過重量化を防止
することができる。
【0068】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明産業用ロボットにおける長尺部材によれば、
断面形状が略コ字状をしたフレーム部と、該フレーム部
の反開口側に設けられた補強部とから成り、該補強部は
上記フレーム部の反開口面側に開口する開口面を有する
断面形状にされたことを特徴とする。
【0069】また、別の本発明産業用ロボットにおける
長尺部材は、断面形状が略コ字状をしたフレーム部と、
該フレーム部の反開口側に設けられた補強部とから成
り、該補強部は2つの部分に分割され、上記フレーム部
のウェブ部の両端から各フランジ部とそれぞれ反対方向
へ突出する部分を有することを特徴とする。
【0070】従って、本発明産業用ロボットにおける長
尺部材によれば、断面形状が略コ字状をしたフレーム部
の反開口側に、該フレーム部の反開口面側に開口する開
口面を有した断面形状の補強部を設け、又は、フレーム
部のウェブ部の両端から各フランジ部とそれぞれ反対方
向へ突出する部分を有する2つの補強部を設けたので、
長尺部材の断面形全体における剪断中心とその重心点を
近づけることができ、これにより、長尺部材としての剛
性を高くすることができ、しかも、そのために長尺部材
の重量及び容量が極端に大きくなることもない。
【0071】尚、上記使用例で示したように、補強部の
形状は、レール部のねじり剛性の特性及び当該産業用ロ
ボットにおける長尺部材に掛かる荷重の大きさを考慮す
ることにより、適切な形状の補強部とすることができ、
過重量化を防止することができる。
【0072】また、上記した各実施例に示した各部の構
造や形状は、本発明の実施に際しての具体化のほんの一
例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技
術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2と共に、本発明産業用ロボットにおける長
尺部材を直交型ロボットのレールに適用した第1の実施
例を示し、本図はその一部を切り欠いて示す斜視図であ
る。
【図2】剪断応力の流れを説明するための説明図であ
る。
【図3】本発明産業用ロボットにおける長尺部材を直交
型ロボットのレールに適用した第2の実施例を示し、そ
の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図4】本発明産業用ロボットにおける長尺部材を直交
型ロボットのレールに適用した第3の実施例を示し、そ
の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図5】本発明産業用ロボットにおける長尺部材を直交
型ロボットのレールに使用した使用例を示す斜視図であ
る。
【図6】図7乃至図12と共に、従来の産業用ロボット
における長尺部材を示すものであり、本図は直交型ロボ
ットにおけるレールの斜視図である。
【図7】多関節型ロボットの全体を示す斜視図である。
【図8】図9と共に、1軸対称断面材のねじれ剛性につ
いて説明するためのもので、本図は荷重が剪断中心に掛
かった状態を示す概略図である。
【図9】本図は荷重が重心点に掛かった状態を示す概略
図である。
【図10】1軸対称断面材を多関節型ロボットのアーム
に使用した場合の問題点を示す概略図である。
【図11】1軸対称断面材のねじれ剛性を補強するため
の従来の一の手段を示す断面図である。
【図12】1軸対称断面材のねじれ剛性を補強するため
の従来の別の手段を示す断面図である。
【符号の説明】
1 レール(長尺部材) 2 レール部(フレーム部) 3 補強部 4 ウェブ部 5 フランジ部 11 ネジ 1A レール(長尺部材) 12 補強部 20 ネジ 1B レール(長尺部材) 21 補強部 24 ネジ 25 直交型ロボット 27 第2のレール(長尺部材) 29 補強部材(補強部)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面形状が略コ字状をしたフレーム部
    と、該フレーム部の反開口側に設けられた補強部とから
    成り、該補強部は上記フレーム部の反開口面側に開口す
    る開口面を有する断面形状にされたことを特徴とする産
    業用ロボットにおける長尺部材。
  2. 【請求項2】 断面形状が略コ字状をしたフレーム部
    と、該フレーム部の反開口側に設けられた補強部とから
    成り、該補強部は2つの部分に分割され、上記フレーム
    部のウェブ部の両端から各フランジ部とそれぞれ反対方
    向へ突出する部分を有することを特徴とする産業用ロボ
    ットにおける長尺部材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載した産業用
    ロボットにおける長尺部材において、長尺部材が直交型
    ロボットのレールであることを特徴とする産業用ロボッ
    トにおける長尺部材。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載した産業用
    ロボットにおける長尺部材において、長尺部材が多関節
    型ロボットにおけるアームであることを特徴とする産業
    用ロボットにおける長尺部材。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3又は請求
    項4に記載した産業用ロボットにおける長尺部材におい
    て、上記フレーム部と補強部とを一体に形成したことを
    特徴とする産業用ロボットにおける長尺部材。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4又は請求項5に記載した産業用ロボットにおける長尺
    部材において、上記フレーム部と補強部とを夫々別体に
    形成し、これらを結合して一体化にしたことを特徴とす
    る産業用ロボットにおける長尺部材。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載した産業用ロボットにお
    ける長尺部材において、別体に形成されたフレーム部と
    補強部とをネジ止めにより一体化したことを特徴とする
    産業用ロボットにおける長尺部材。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載した産業用ロボットにお
    ける長尺部材において、別体に形成されたフレーム部と
    補強部とを溶接により一体化したことを特徴とする産業
    用ロボットにおける長尺部材。
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