JPH08252706A - ボール盤 - Google Patents

ボール盤

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JPH08252706A
JPH08252706A JP8606995A JP8606995A JPH08252706A JP H08252706 A JPH08252706 A JP H08252706A JP 8606995 A JP8606995 A JP 8606995A JP 8606995 A JP8606995 A JP 8606995A JP H08252706 A JPH08252706 A JP H08252706A
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JP
Japan
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drill
spindle
moment
inertia
drilling machine
Prior art date
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Application number
JP8606995A
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English (en)
Inventor
Takashi Naito
内藤  孝
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Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08252706A publication Critical patent/JPH08252706A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】直径40mm程度の太いドリルであっても、フ
ライホィールに蓄積された大きな運動のエネルギによっ
てドリルに大きな付加的なトルクを与え、ワークからの
抜け際にワークに食い付きを起こして停止せず、滑らか
に穴あけ作業を終了させることができるようにする。 【構成】ボール盤の一例たるラジアルボール盤11にお
いて、ドリル12の駆動源からチャック13に至る動力
伝達経路の一部に、これらの回転体の慣性モーメントよ
りもはるかに大きい慣性モーメントを有するフライホィ
ール15を装着する構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボール盤に係り、特に
ドリルの駆動源からチャックに至る動力伝達経路の一部
に、これらの回転体の慣性モーメントよりもはるかに大
きい慣性モーメントを有するフライホィールを装着する
ことにより、直径40mm程度の太いドリルであって
も、ワークからの抜け際にワークに食い付きを起こして
停止せず、滑らかに穴あけ作業を終了させることができ
るようにしたボール盤に関する。
【0002】
【従来の技術】図6及び図7において、従来のボール盤
1においては、電動モータ等の駆動源(図示せず)から
ドリル2用のチャック3に至るまでの経路において、ス
ピンドル4の下端4aにはチャック3が装着され、該チ
ャックによりドリル2がスピンドル4に固定されるよう
になっている。
【0003】しかし、電動モータ等の駆動源からドリル
2用のチャック3に至るまでの経路には、特に大きな慣
性モーメントを有する回転体は装着されていなかった。
このため、駆動源からチャック3に至るまでの各回転体
の慣性モーメントは、電動モータのロータ及び回転軸の
慣性モーメントと、スピンドルの慣性モーメントと、チ
ャックの慣性モーメントと、ドリルの慣性モーメントと
の合計となり、これらはいずれも回転体としての半径が
小さいので、慣性モーメントは非常に小さいものであっ
た。
【0004】従って、ドリルにかかる有効なトルクはそ
のほとんどを駆動源のトルクに依存することとなる。こ
の結果、図6に示すように、スピンドル4、チャック3
及びドリル2が矢印Aの如く回転して治具5のブッシュ
6にドリル2が挿入されてワーク8に穴あけ加工が施さ
れる場合、図7に示すように、スピンドル4が矢印Bの
如く下降して、ドリル2がワーク8の下面8aから抜け
出る際に、ワーク8の下面8aには、バリ8bが形成さ
れるため、ドリル2の切刃2aの角がバリ8bに食い付
き、ドリル2が停止してしまうことがあり、このような
際には、ドリル2をワーク8から抜き取るにも大きな力
と時間を要し、無駄な作業に多くの労力と時間を費やし
ていた。
【0005】特に大型トラック等の大型車輛のシャシフ
レームへの穴あけ工程においては、大小非常に多くの穴
あけが行われるが、中には穴径が30mmφ、40mm
φ又はそれ以上というものもあり、シャシフレームの肉
厚も7mmから10mmに及ぶものがある。このような
厚さの大きい鋼鉄製のシャシフレームに直径40mmφ
もの穴あけを行うには、ドリルの抜け際において非常に
大きなトルクを必要とするが、従来のボール盤では駆動
源から供給されるトルクに限度がある上に、上記のよう
に駆動源からドリルに至る回転体の慣性モーメントが小
さかったので、相当頻繁にドリルの食い付きが発生する
のを避けることができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、ドリルを回転させるための駆動源
と、該駆動源により回転駆動されるスピンドルと、該ス
ピンドルに装着されドリルを固定するためのチャックと
を備えたボール盤において、駆動源からチャックに至る
動力伝達経路の一部に、これらの回転体の慣性モーメン
トよりもはるかに大きい慣性モーメントを有するフライ
ホィールを装着し、穴あけ作業中において前記ドリルに
極めて大きな回転方向の運動のエネルギを付与すること
によって、大型車輛のシャシフレームへの直径40mm
程度の穴あけ加工のドリルの抜け際においてもドリルが
回転し続けるに足りる十分なトルクを与えることができ
るようにすることであり、またこれによってドリルの抜
け際においてドリルがワークの食い付いて停止するのを
完全に防止することである。
【0007】また他の目的は、同様にボール盤の駆動源
からチャックに至る動力伝達経路の回転体の慣性モーメ
ントよりもはるかに大きい慣性モーメントを有する複数
のフライホィールをスピンドルに積層して装着し、穴あ
け作業中においてドリルに極めて大きな回転方向の運動
のエネルギを付与するように構成することによって、非
常に大きな直径の穴あけ加工においても、ドリルの抜け
際に該ドリルがワークに食い付いて停止するのを防止す
ると共に、フライホィールの慣性モーメントを、各フラ
イホィールの個数を増減させることで容易に変更できる
ようにすることであり、またこれによってドリルの直径
に応じて最適の慣性モーメントを有するフライホィール
を容易にボール盤に装着できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】要するに本発明(請求項
1)は、ドリルを回転させるための駆動源と、該駆動源
により回転駆動されるスピンドルと、該スピンドルに装
着され前記ドリルを固定するためのチャックとを備えた
ボール盤において、前記駆動源から前記チャックに至る
動力伝達経路の一部に、これらの回転体の慣性モーメン
トよりもはるかに大きい慣性モーメントを有するフライ
ホィールを装着し、穴あけ作業中において前記ドリルに
極めて大きな回転方向の運動のエネルギを付与するよう
に構成したことを特徴とするものである。
【0009】 また本発明(請求項2)は、ドリルを回
転させるための駆動源と、該駆動源により回転駆動され
るスピンドルと、該スピンドルに装着され前記ドリルを
固定するためのチャックとを備えたボール盤において、
前記駆動源から前記チャックに至る動力伝達経路の回転
体の慣性モーメントよりもはるかに大きい慣性モーメン
トを有する複数のフライホィールを前記スピンドルに積
層して装着し、穴あけ作業中において前記ドリルに極め
て大きな回転方向の運動のエネルギを付与するように構
成したことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明に係るボール盤では、そのスピンドルに
慣性モーメントの非常に大きなフライホィールが装着さ
れているので、駆動源である電動モータによりドリルの
回転数が定速状態になり、穴あけ加工が行われると、ド
リルにかかる切削抵抗が途中で大小変化してもほとんど
これに影響されず、一定の回転速度でドリルが回転する
ため、ドリルの周速度である切削速度が安定し、良好な
穴あけ加工を行うことができる。
【0011】またドリルがワークから抜け出る際には、
ドリルがワークに食い付こうとするが、ドリルにはフラ
イホィールから回転方向の非常に大きな運動のエネルギ
が付与されているので、ドリルが急速に止まろうとする
程大きな慣性トルクがフライホィールから作用し、この
結果ドリルがその抜け際に停止することが完全に防止さ
れる。
【0012】またフライホィールは、複数のフライホィ
ールを積層してスピンドルに装着される構成となってい
るため、ドリルの直径に合わせて最適の慣性モーメント
に調整することが容易であり、必要以上に大きい慣性モ
ーメントのフライホィールを使用することによる弊害を
防止することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明
する。本発明に係るボール盤の一例たるラジアルボール
盤11は、ドリル12を回転させるための駆動源の一例
たる電動モータ10と、該電動モータにより回転駆動さ
れるスピンドル14と、該スピンドルに装着されドリル
12を固定するためのチャック13とを備えたラジアル
ボール盤であって、電動モータ10からチャック13に
至る動力伝達経路の一部に、これらの回転体の慣性モー
メントよりもはるかに大きい慣性モーメントを有するフ
ライホィール15を装着し、穴あけ作業中においてドリ
ル12に極めて大きな回転方向の運動のエネルギを付与
するように構成したものである。
【0014】またフライホィール15は、単一のものと
してもよいが、図示の実施例では、複数、即ち4個のフ
ライホィール15A,15B,15C,15Dをスピン
ドル14に積層してキー16を介して該スピンドルと一
体的に回転するように装着してある。これは慣性モーメ
ントの調整を容易にして、ドリル12の直径に応じて最
適の大きさの慣性モーメントのフライホィール15を装
着できるようにするためである。
【0015】各フライホィール15には、図2に示すよ
うに、中央部にスピンドル14の直径よりもわずかに大
きい直径の穴15aと、キー溝15bとが形成され、板
厚の大きいドーナツ状に形成されている。
【0016】一例として、フライホィール15の寸法、
材質及び質量を示すと、外径D=300mmφ(外半径
R=15cm)、内径d=100mmφ(内半径r=5
cm)、厚さt=5.5cmに設定され、材質は比重γ
=7.8の鋼鉄製であり、体積V=3456cm3
ら、質量M=γV=7.8×3456=26957g=
約27kg(本明細書では質量は「kg」と表示し、重
量及び力は「kgf」と表示することとする。)であ
る。
【0017】またフライホィール15の最も重要なファ
クターであるスピンドル14まわりの慣性モーメントI
は、I=M(R2 +r2 )/2の式から、I=27(1
2 +52 )/2=3375kgcm2 となる。
【0018】そしてスピンドル14が角速度ω(rad
/sec)で回転するときのフライホィール1個分の運
動のエネルギEは、E=Iω2 /2kgcm/sec2
=103 dyncm(ダインセンチメートル))である
から、4個のフライホィール15ではその4倍の運動エ
ネルギEが得られるように構成されている。
【0019】次に、ラジアルボール盤11のその他の構
成について説明すると、このラジアルボール盤11は、
作業者が単にスイッチ類を操作してドリル12を治具5
のブッシュ6に案内して電動モータ10を起動させる
と、あとは自動的に穴あけ加工が行われて、ドリル12
がワーク8及び治具5から抜け出て上方の定位置に復帰
するようにして、その間に作業者は他のラジアルボール
盤11についての同一の作業を行うことができるように
構成され、1人の作業者が複数のラジアルボール盤11
を操作できるようになっている。
【0020】天井レール18は、工場の天井部(図示せ
ず)に固定されている固定部材(図示せず)に取り付け
られており、該天井レール18にはニューマチックロッ
ク装置19を介してラジアルボール盤11が取付部材2
0を介して取り付けられ、ラジアルボール盤11は、ニ
ューマチックロック装置19をアンロック状態(解除状
態)にすることにより矢印C,Dの如く水平方向に移動
可能に構成され、またニューマチックロック装置19を
ロック状態にしたときには、ラジアルボール盤11は特
定の位置に固定され、かつ回転方向及び軸方向のいずれ
にもねじられないように構成され、また取付板21,2
2には制御盤17が装着されている。
【0021】取付部材20には、取付板21,22を介
して流体圧シリンダの一例たる油圧シリンダ23が取り
付けられており、該油圧シリンダ23のピストンロッド
24には、上下動自在な部材である取付板25、電動モ
ータ10取付用のブラケット26、電動モータ10、該
電動モータの回転軸(図示せず)に直結により又は減速
機(図示せず)等を介して連結されたスピンドル14、
フライホィール15、制御盤17と共に電動モータ10
の回転数を制御するためのインバータ28、起動停止ス
イッチ29、予備ドリル保持具30及びフライホィール
カバー31等が設けられ、該予備ドリル保持具30に
は、使用されるドリル12の直径を判別し、制御盤17
に信号を送出してそのドリル12に適したスピンドル1
4の回転数を自動的に設定できるようにするためのドリ
ルセンサ32が装着されている。
【0022】また起動停止スイッチ29には、下降一時
停止スイッチ29a、起動スイッチ29b及び停止スイ
ッチ29cが夫々設けられている。
【0023】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。ワーク8が所定の位置
に配置されると、作業者はニューマチックロック装置1
9をアンロックの状態にしてラジアルボール盤11全体
を水平方向に動かし、所定の直径のドリル12を予備ド
リル保持具30から選択して、チャック13によりスピ
ンドル14に取り付ける。
【0024】この場合、選択されたドリル12について
は、該ドリルが保持されていた予備ドリル保持具30の
ドリルセンサ32により取出しが検知されるため、この
信号が制御盤17に送出されて、該制御盤17はインバ
ータ28と共に、この選択されたドリル12のための最
適の回転数を定め、電動モータ10の回転を制御する。
【0025】そして作業者は、ニューマチックロック装
置19をロック状態にしてから、下降一時停止スイッチ
29a及び油圧レギュレータ(図示せず)を操作して油
圧シリンダ23を作動させて、そのピストンロッド24
を下方に突出させ、スピンドル14を下降させて、ドリ
ル12の切刃12aを治具5のブッシュ6に案内し、起
動スイッチ29bを操作して電動モータ10を起動さ
せ、他のラジアルボール盤11の操作のために他の位置
に移動する。
【0026】起動スイッチ29aが押されたことで、ラ
ジアルボール盤11は完全自動運転を開始し、制御盤1
7及びインバータ28により夫々油圧シリンダ23の油
圧及び電動モータ10の回転数が制御され、取付板25
から下の可動部分は一体となって下降し、ドリル12は
最適の回転数で回転し、最適な切削速度でワーク8に対
する穴あけ加工を行う。
【0027】この加工中、ニューマチックロック19が
ラジアルボール盤11の倒れやねじれを防止し、ドリル
12の折損事故が防止される。そしてドリル12の切刃
12aがワーク8の下面8aに抜け出ると、穴あけ加工
は終了となるが、このときワーク8の下面8aにはバリ
8bが形成されるため、ドリル12には非常に大きな回
転方向の切削抵抗が作用する。このためスピンドル14
から電動モータ10にその回転を停止させようとする大
きなトルクが作用する。
【0028】このときに本発明に係るラジアルボール盤
11のフライホィール15がその効果を発揮するのであ
る。即ち、フライホィール15はスピンドル14に対し
て回転方向に拘束され、一体的に回転するため、スピン
ドル14の回転が速い程大きな運動のエネルギを蓄積
し、該スピンドルに減速方向のトルクが作用したときに
この蓄積された運動のエネルギが一気に放出され、強大
なトルクをドリル13に与える。
【0029】このため、図5に示すように、スピンドル
14が矢印Bの如く下降して、穴あけ加工が進行し、ド
リル12のワーク8からの抜け出しの際に、たとえドリ
ル12の切刃12aがワーク8の下面に形成されたバリ
8bに食い付いて停止させられようとしても、該ドリル
12は停止することはなく、順調にバリ8bをも切り取
って矢印Aの如く回転し続け、下面8aから外部に抜け
出ることができる。
【0030】次に、フライホィール15の具体的な効果
について更に詳述する。仮にスピンドル14が回転数N
=300rpm(角速度ω=31.4rad/sec)
で回転しており、ドリル12の切刃12aがワーク8の
バリ8bにより1sec間で停止すると仮定した場合
(この間の平均回転数N=150rpm)に、フライホ
ィール15からドリル12に作用する運動のエネルギに
基づく慣性トルクを算出すると、フライホィール1個分
の運動のエネルギEは、E=Iω2 /2の式に、I=3
375kgcm2 、ω=31.4rad/secを代入
すると、E=3375×31.42 /2=166380
7.5kgcm/sec2 =166.4×107 dyn
cm(ダインセンチメートル)=166.4Nm(ニュ
ートンメートル)=166.4J(ジュール)となる。
従って、4個のフライホィール15では、運動のエネル
ギE=665.6Jとなる。
【0031】そこで、スピンドル14が1sec間で停
止すると仮定しているので、この運動のエネルギE=6
65.6Jは1sec間で全部消費されなければならな
い。スピンドル14が停止するまでの平均回転数N=1
50rpmであるから、1sec間で停止するまでの回
転数n=2.5回となる。
【0032】一方、n回転で消費される運動のエネルギ
Eは、この間に平均して作用するトルクをTとすると、
E=2πTnであるから、このトルクTはT=E/2π
nとなる。この式にE=665.6J、n=2.5を代
入すると、T=665.6/2×3.14×2.5=4
2.37Nmとなる。
【0033】ここで今まで上記で用いて来た絶対単位か
ら重力単位に換算すると、力1N=0.102kgfで
あるから、トルクT=42.37Nm=4.32kgf
mとなる。
【0034】これによって、もしドリル12が1sec
間で停止すると仮定すると、ドリル12にはフライホィ
ール15から4.32kgfmもの強大なトルクが作用
することになり、この結果ドリル12はワーク8のバリ
8bによっても停止することなく、回転し続けてワーク
8から完全に抜け出すことができることがわかる。
【0035】なお、このフライホィール15からの付加
トルクTは、電動モータ10による本来のトルクに加算
されるものであるから、ドリル12に作用する合計トル
クは更に大きなものとなることは言うまでもない。
【0036】またドリル12が停止するまでの時間を、
0.5secとすればトルクTは上記の2倍の8.64
kgfmとなり、0.1secとすれば10倍の43.
2kgfmとなり、ドリル12が瞬間的に停止しようと
する程大きなトルクがフライホィール15から作用する
ため、40mmφ程度の直径の大きなドリル12であっ
ても決して停止することなく、大型車輛のシャシフレー
ムに40mmφもの大径穴を何らのトラブルもなくあけ
ることができることが実証されたのである。
【0037】なお、上記実施例におけるフライホィール
15の各種数値は一例を示したもので、これに限定され
るものではなく、またフライホィール15の個数も上記
実施例では4個として説明したが、これはドリル12の
直径により適宜変更するものであって、その慣性モーメ
ントIも任意に変更することができることは言うまでも
ない。要するに通常のボール盤に自ら備えられている回
転体に比べて格段に大きな慣性モーメントを有するフラ
イホィール15をスピンドル14等の回転体に装着する
ことが本発明の最大の特徴である。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上記のようにドリルを回転さ
せるための駆動源と、該駆動源により回転駆動されるス
ピンドルと、該スピンドルに装着されドリルを固定する
ためのチャックとを備えたボール盤において、駆動源か
らチャックに至る動力伝達経路の一部に、これらの回転
体の慣性モーメントよりもはるかに大きい慣性モーメン
トを有するフライホィールを装着し、穴あけ作業中にお
いて前記ドリルに極めて大きな回転方向の運動のエネル
ギを付与することによって、大型車輛のシャシフレーム
への直径40mm程度の穴あけ加工のドリルの抜け際に
おいてもドリルが回転し続けるに足りる十分なトルクを
与えることができる効果がありまたこの結果ドリルの抜
け際においてドリルがワークの食い付いて停止するのを
完全に防止することができる効果がある。
【0039】また同様にボール盤の駆動源からチャック
に至る動力伝達経路の回転体の慣性モーメントよりもは
るかに大きい慣性モーメントを有する複数のフライホィ
ールをスピンドルに積層して装着し、穴あけ作業中にお
いてドリルに極めて大きな回転方向の運動のエネルギを
付与するように構成したので、非常に大きな直径の穴あ
け加工においても、ドリルの抜け際に該ドリルがワーク
に食い付いて停止するのを防止できると共に、フライホ
ィールの慣性モーメントを、各フライホィールの個数を
増減させることで容易に変更できる効果があり、またこ
の結果ドリルの直径に応じて最適の慣性モーメントを有
するフライホィールを容易にボール盤に装着できるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1から図5は本発明の実施例に係り、図1は
ラジアルボール盤の斜視図である。
【図2】フライホィールの平面図である。
【図3】フライホィールの縦断面図である。
【図4】穴あけ加工開始前の状態を示す要部縦断面図で
ある。
【図5】ドリルの抜け際においてもドリルが停止しない
で回転し続ける状態を示す要部縦断面図である。
【図6】図6及び図7は従来例に係り、図6は図4と同
様の縦断面図である。
【図7】ドリルの抜け際においてドリルの切刃がワーク
のバリに食い付いて停止してましった状態を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
10 電動モータ 11 ボール盤の一例たるラジアルボール盤 12 ドリル 13 チャック 14 スピンドル 15 フライホィール 15A フライホィール 15B フライホィール 15C フライホィール 15D フライホィール

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドリルを回転させるための駆動源と、該
    駆動源により回転駆動されるスピンドルと、該スピンド
    ルに装着され前記ドリルを固定するためのチャックとを
    備えたボール盤において、前記駆動源から前記チャック
    に至る動力伝達経路の一部に、これらの回転体の慣性モ
    ーメントよりもはるかに大きい慣性モーメントを有する
    フライホィールを装着し、穴あけ作業中において前記ド
    リルに極めて大きな回転方向の運動のエネルギを付与す
    るように構成したことを特徴とするボール盤。
  2. 【請求項2】 ドリルを回転させるための駆動源と、該
    駆動源により回転駆動されるスピンドルと、該スピンド
    ルに装着され前記ドリルを固定するためのチャックとを
    備えたボール盤において、前記駆動源から前記チャック
    に至る動力伝達経路の回転体の慣性モーメントよりもは
    るかに大きい慣性モーメントを有する複数のフライホィ
    ールを前記スピンドルに積層して装着し、穴あけ作業中
    において前記ドリルに極めて大きな回転方向の運動のエ
    ネルギを付与するように構成したことを特徴とするボー
    ル盤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20060082368A (ko) * 2005-01-12 2006-07-18 최종용 공압을 이용한 드릴링 머신의 회전축 승강장치
WO2008096681A1 (ja) * 2007-02-05 2008-08-14 Nitto Kohki Co., Ltd. ドリル装置
US7708505B2 (en) 2006-10-06 2010-05-04 Black & Decker Inc. Joist drill

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