JPH08252445A - 攪拌機 - Google Patents
攪拌機Info
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- JPH08252445A JPH08252445A JP8093670A JP9367096A JPH08252445A JP H08252445 A JPH08252445 A JP H08252445A JP 8093670 A JP8093670 A JP 8093670A JP 9367096 A JP9367096 A JP 9367096A JP H08252445 A JPH08252445 A JP H08252445A
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- stirring
- tank
- stirring shaft
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- liquid
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01F—MIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
- B01F27/00—Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders
- B01F27/80—Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis
- B01F27/90—Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis with paddles or arms
- B01F27/906—Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis with paddles or arms with fixed axis
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01F—MIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
- B01F27/00—Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders
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- B01F27/90—Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis with paddles or arms
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、攪拌機の攪拌に要する動力を低減
すると共に、低速回転攪拌時の混合性能を向上させる。 【解決手段】 攪拌槽1内中心部に槽外から回転可能な
攪拌軸2に装着した略矩形の平板状攪拌翼の下部を平板
状のまま幅広平板状のボトム部7とし、かつ、その下端
部を攪拌槽の底壁面に摺接させ、かつ、該ボトム部7よ
り上位部分に、攪拌軸に沿う方向及び攪拌軸2と直角方
向に夫々複数の切り欠き窓9を形成した格子状部8とす
ると共に攪拌槽1の側壁面に攪拌軸の軸方向に延びる邪
魔板10を配設したものである。
すると共に、低速回転攪拌時の混合性能を向上させる。 【解決手段】 攪拌槽1内中心部に槽外から回転可能な
攪拌軸2に装着した略矩形の平板状攪拌翼の下部を平板
状のまま幅広平板状のボトム部7とし、かつ、その下端
部を攪拌槽の底壁面に摺接させ、かつ、該ボトム部7よ
り上位部分に、攪拌軸に沿う方向及び攪拌軸2と直角方
向に夫々複数の切り欠き窓9を形成した格子状部8とす
ると共に攪拌槽1の側壁面に攪拌軸の軸方向に延びる邪
魔板10を配設したものである。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、混合、溶解、晶析、反
応等を目的とした攪拌処理用の攪拌機に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、攪拌機の攪拌翼として、(A)パ
ドル翼(平羽根翼)、傾斜羽根翼、直角タ−ビン翼を一
段又は多段の形で使用することが多い。これらの攪拌翼
を使用する攪拌機では、翼回転数を高くして翼の外端か
ら半径方向に吐出される液の流量を多くすることによ
り、図10に示す如く液が槽壁に衝突して上方及び下方
に回り再び翼のところに戻る循環流を発生させ、槽内の
混合を行う。(B)高粘度液には螺旋翼、螺旋状リボン
翼を多く使用している。また、(C)高粘度液や槽底部
に沈降し易い固体を含む液体には馬蹄型翼、アンカ−型
翼を使用している。 【0003】更に、(D)液体に対する固体の溶解には
糸巻翼を使用することが多い。上記(B),(C),
(D)の攪拌翼を使用する攪拌機では、翼の外端と槽と
の隙間を小さくして槽壁への付着防止、液体の移動、翼
による液体の剪断及び掻取りを行うことにより槽内の混
合、その他の目的を達成する。なお、これらの攪拌機
は、比較的低い翼回転数で使用されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の(A)の攪
拌翼のを図7に示す如く一段の形で使用した場合、仮に
潤環流の発生を促進するために槽壁面に下部から上部に
至る複数本の邪魔板を間隔をおき配設しても、大きい攪
拌所要動力を必要としながら混合時間がかなり長く、動
力特性及び混合特性が悪い。低速回転攪拌時の混合特性
はさらに悪い。 【0005】(A)の攪拌翼を多段の形で使用しても、
各段間での液体の交換が少なく、混合特性を改善するこ
とができないという不都合があった。また、前記従来の
(B),(C)の攪拌機では、その構造から低粘度液に
は有効ではないという不都合があった。更に、前記従来
の(D)の攪拌翼では、翼外端からの液の吐出力が非常
に弱く、液の循環・移動という現象が発生しにくいた
め、短時間に完全混合状態にできないという不都合があ
った。 【0006】本発明は前記従来の課題を解決するために
なしたもので、攪拌の所要動力を低減すると共に、低速
回転での攪拌時(低所要動力時)の混合性能を向上させ
ることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の攪拌機は、攪拌
槽内中心部に槽外から回転可能な攪拌軸に装着した略矩
形の平板状攪拌翼の下部を平板状のまま幅広平板状のボ
トム部とし、かつ、その下端部を攪拌槽の底壁面に摺接
させ、かつ、該ボトム部より上位部分に、攪拌軸に沿う
方向及び攪拌軸と直角方向に夫々複数の切り欠き窓を形
成した格子状部とすると共に攪拌槽の側壁面に攪拌軸の
軸方向に延びる邪魔板を配設したことにある。 【0008】また、本発明の攪拌機は、前記切り欠き窓
を、攪拌軸の軸方向の長さが長い矩形状としたこと、更
に、前記切り欠き窓を、攪拌軸から離れるにしたがって
幅を狭くしたことを特徴とする。 【0009】 【実施例】以下、その詳細を図1〜図6に示す実施例に
より説明する。図中1は円筒形攪拌槽で、該槽1内中心
部には攪拌軸2が配設されている。攪拌軸2は、一端を
槽底部に軸受3を介して支持され、かつ、他端を槽頂部
上の駆動装置4に攪拌槽内に、後述する攪拌翼6より上
部に設けたカップリング5を介て接続されている。 【0010】前記攪拌翼6は、略矩形の平板状に形成さ
れ、かつ、攪拌軸2に装着されている。そして、攪拌翼
6の下部は、平板状のままとした幅広平板状のボトム部
7とし、その下端部は攪拌槽1の底壁面に摺接させてい
る。このため、このボトム部7は、従来公知のパドル翼
と馬蹄型翼、アンカ−型翼の両特性(吐出、剪断掻取
り)、つまりパドル翼の液を半径方向に吐出する特性
と、馬蹄型翼、アンカ−型翼の壁面付着物を掻取り、飛
散、浮遊させる特性とを併せ備えている。 【0011】8は前記ボトム部7に連接して設けた格子
部で、攪拌軸2のボトム部7より上位部分に位置してい
る。この格子部8は、前記平板状の攪拌翼6の攪拌軸2
に沿う方向及び攪拌軸2と直角方向に夫々複数の切り欠
き窓9、即ち、格子状の窓枠を形成している。このた
め、格子部8は、回転時、各構成部材端で液を剪断し細
分化すると共に、各構成部材の後側で発生する微小の渦
により前記細分化された液を混合する特性を備えてい
る。なお、前記切り欠き窓9は攪拌軸2に沿う方向の長
さが、攪拌軸2と直角方向の長さより長い矩形状に形成
すると共に、攪拌軸2と直角方向に設けた切り欠き窓9
は攪拌軸2から離れるにしたがって幅が狭くなるように
に形成されている。 【0012】10は平板型の邪魔板で、攪拌槽1の側壁
面に前記攪拌翼6のボトム部7の側部上端部から格子部
8の側部上端部まで延びる連続した1枚の平板で形成さ
れており、攪拌槽1の側壁面に一本、或は、円周方向に
略等間隔に複数本配設されている。即ち、この邪魔板1
0は、攪拌槽1の側壁面の攪拌翼6のボトム部7の側部
上端部から格子部8の側部上端部まで連続して攪拌軸2
の軸方向に連続しており、ボトム部7から吐出された液
を円運動から軸方向流に変えて攪拌槽1上部まで上昇さ
せる特性を備えている。尚、攪拌軸2を槽外から駆動す
るための駆動装置4を槽頂部側に設けた例につき説明し
たが、該駆動装置4を槽底部側に設けてもよい。 【0013】この攪拌機では、攪拌操作の中で注目操作
(混合、溶解、各種反応等)により、また所要容量によ
りその構成部材比が設定されるが、その主な作用は次に
述べる通りである。 【0014】攪拌翼6を回転させると、攪拌槽1内に満
たされて液は、ボトム部7により槽底壁面への付着を防
止されつつ半径方向に吐出されて槽側壁面に衝突する。
そして、槽側壁面に衝突した液は邪魔板10により円運
動を直線運動(攪拌軸の軸方向流)に変えられて槽上部
へと上昇させられ、槽上部では側壁側から中心側へ移動
して攪拌軸2及び攪拌翼6の最上段の格子部8の近傍か
ら下方へ移動(流れ込み)し、ボトム部7のところに戻
る。かかる大きな循環流の中で、攪拌翼6のボトム部7
より上位に配置された格子部8により下降中の液が剪断
細分化される。この細分化された液は、格子部8の格子
の後側に発生する微細渦に巻込まれて混合される。上記
の作用を図解したのが図2,図3である。 【0015】図2に示される如く、ボトム部7が、従来
のパドル翼と異なり攪拌槽1の底部に摺接配置されるこ
とにより、従来のパドル翼と馬蹄型翼、アンカ−型翼と
しての両作用を併有する。また、図3に示される如く、
邪魔板10が、ボトム部7により槽側壁側に吐出された
液が円運動しないで上昇流となるように、その発生を促
進する作用を有する。また、攪拌翼6の格子部8は、ボ
トム部7及び邪魔板10の働きで槽内を循環する液をそ
の下降過程で細分化、混合する作用を有する。 【0016】一般に、攪拌槽での翼の特性と性能を表わ
す係数として、混合開始数、翼外端から吐出された液が
攪拌槽内を何回循環すれば混合を完成させられるかとい
う循環回数があるが、比較テスト結果は、パドル翼(邪
魔板なし)が4〜7回、螺旋状リボン翼が2回であるの
に対して、本発明のもの(邪魔板付き)はその構成部材
比により少し幅があるものの1〜1.3 回であった。 【0017】攪拌槽での翼の混合特性を表すものとして
図4に示すn.θM 〜Re 曲線がある。同図中n.θM
は完全混合時間θM (sec) と翼の回転数n(1/sec)を
乗じた翼に特有な値で、混合時間といわれ、翼(槽条件
も含む。)による液の混合性能を表す指標である。Re
は翼(槽条件を含む。)による液の乱れ状態を示す指標
で、レイノイズ数といわれ、n・d2 ・ρ/μで表され
る。ここで、n:翼回転数(1/sec)、d:翼径
(m)、ρ:液密度(kg/m3 )、μ:液粘度(kg/m
・sec)。 【0018】また、攪拌槽での翼の動力性能を表すもの
として図5に示すNP 〜Re 曲線がある。同図中NP は
翼(槽条件も含む。)による液の動力性能を表す指標
で、動力数といわれ、P・gc/ρ・n3 ・d5 で表され
る。ここでP:動力(kgm/sec 、gc:単位換算係数、
ρ:液密度(kg/m3 )、n:翼回転数(1/sec)、
d:翼径(m)。 【0019】前記n・θM 〜Re 曲線とNP 〜Re 曲線
は、D(槽径)=1m、d= 0.5m、ρ=1000kg/m3
のときに得られたものである。これらの曲線を使用し
て、μ=0.5 kg/m・sec(=500c.p.)、n=1r.p.s と
したRe =500 の状態で比較すると、混合時間n・θM
は、本発明(H/D=1.0 のとき)ではA点の値a=1
6、従来ではC点の値c=80であるから、本発明は従来
に比して1/5の混合時間で済み、n=1でも高い混合
能力があることが分かる。また、動力数NP は、本発明
(H/D=1.0 のとき)ではE点の値e= 5、従来では
G点の値g= 8であるから、そのRe =500 の状態を作
り出すのに必要な動力値をP=NP ・(ρ・n3 ・d
5 )/gcで求めると、本発明では15.94 、従来では25.5
1 となり、本発明は従来に比して1/1.6 の攪拌所要動
力で済むことが分かる。 【0020】また、混合前の液を同様のμ=1/1000kg
/m・sec(1c.p.)、混合液の液をμ=0.5 kg/m・sec
(500c.p.)とすると、混合時間n・θM は、粘度が高く
なるに従って従来ではC0 点からC点へと変化し、その
値の変化量C−C0 は大きくなって混合性能が悪くなる
のに対して、本発明(H/D=1.3 のとき)ではB0 点
からB点へと変化し、その値の変化量b−b0 は殆ど零
となるから、攪拌開始時(低粘度液)から混合終了時
(高粘度液)まで安定した混合特性があって、反応槽と
して効率良く製品の歩留まりも良いことが分かる。 【0021】さらには、図6に同じ安全混合時間θM (s
ec) に対応する所要動力について従来例と本発明の例と
の比較を示す。これによれば、2000c.p.の混合液、1c.
p.の混合液とも本発明のものは従来のものに比べ大幅に
小さいことが分かる。換言すれば、本発明は小さい動力
で従来と同等の性能を得ることができる。 【0022】 【発明の効果】本発明は以上の構成よりなり、次の効果
を奏するものである。 (1)翼回転数が低い値でも良い混合能力があるからレ
イノルズ数Re に対して広範囲に亘り混合特性が良い。 (2)循環回数が非常に小さいから、完全混合状態にな
るまでの時間(混合時間)が短い。 (3)低速回転攪拌時の混合特性が高いから、マイルド
な攪拌ができる。 (4)攪拌所要動力が小さくて済み、それでいて従来と
同等の性能が得られる。 (5)低粘度液から高粘度液まで安定した混合特性を有
するから、反応槽として有効である。 (6)攪拌翼の構造上液面変化に対して混合特性が安定
している。
応等を目的とした攪拌処理用の攪拌機に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、攪拌機の攪拌翼として、(A)パ
ドル翼(平羽根翼)、傾斜羽根翼、直角タ−ビン翼を一
段又は多段の形で使用することが多い。これらの攪拌翼
を使用する攪拌機では、翼回転数を高くして翼の外端か
ら半径方向に吐出される液の流量を多くすることによ
り、図10に示す如く液が槽壁に衝突して上方及び下方
に回り再び翼のところに戻る循環流を発生させ、槽内の
混合を行う。(B)高粘度液には螺旋翼、螺旋状リボン
翼を多く使用している。また、(C)高粘度液や槽底部
に沈降し易い固体を含む液体には馬蹄型翼、アンカ−型
翼を使用している。 【0003】更に、(D)液体に対する固体の溶解には
糸巻翼を使用することが多い。上記(B),(C),
(D)の攪拌翼を使用する攪拌機では、翼の外端と槽と
の隙間を小さくして槽壁への付着防止、液体の移動、翼
による液体の剪断及び掻取りを行うことにより槽内の混
合、その他の目的を達成する。なお、これらの攪拌機
は、比較的低い翼回転数で使用されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記従来の(A)の攪
拌翼のを図7に示す如く一段の形で使用した場合、仮に
潤環流の発生を促進するために槽壁面に下部から上部に
至る複数本の邪魔板を間隔をおき配設しても、大きい攪
拌所要動力を必要としながら混合時間がかなり長く、動
力特性及び混合特性が悪い。低速回転攪拌時の混合特性
はさらに悪い。 【0005】(A)の攪拌翼を多段の形で使用しても、
各段間での液体の交換が少なく、混合特性を改善するこ
とができないという不都合があった。また、前記従来の
(B),(C)の攪拌機では、その構造から低粘度液に
は有効ではないという不都合があった。更に、前記従来
の(D)の攪拌翼では、翼外端からの液の吐出力が非常
に弱く、液の循環・移動という現象が発生しにくいた
め、短時間に完全混合状態にできないという不都合があ
った。 【0006】本発明は前記従来の課題を解決するために
なしたもので、攪拌の所要動力を低減すると共に、低速
回転での攪拌時(低所要動力時)の混合性能を向上させ
ることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の攪拌機は、攪拌
槽内中心部に槽外から回転可能な攪拌軸に装着した略矩
形の平板状攪拌翼の下部を平板状のまま幅広平板状のボ
トム部とし、かつ、その下端部を攪拌槽の底壁面に摺接
させ、かつ、該ボトム部より上位部分に、攪拌軸に沿う
方向及び攪拌軸と直角方向に夫々複数の切り欠き窓を形
成した格子状部とすると共に攪拌槽の側壁面に攪拌軸の
軸方向に延びる邪魔板を配設したことにある。 【0008】また、本発明の攪拌機は、前記切り欠き窓
を、攪拌軸の軸方向の長さが長い矩形状としたこと、更
に、前記切り欠き窓を、攪拌軸から離れるにしたがって
幅を狭くしたことを特徴とする。 【0009】 【実施例】以下、その詳細を図1〜図6に示す実施例に
より説明する。図中1は円筒形攪拌槽で、該槽1内中心
部には攪拌軸2が配設されている。攪拌軸2は、一端を
槽底部に軸受3を介して支持され、かつ、他端を槽頂部
上の駆動装置4に攪拌槽内に、後述する攪拌翼6より上
部に設けたカップリング5を介て接続されている。 【0010】前記攪拌翼6は、略矩形の平板状に形成さ
れ、かつ、攪拌軸2に装着されている。そして、攪拌翼
6の下部は、平板状のままとした幅広平板状のボトム部
7とし、その下端部は攪拌槽1の底壁面に摺接させてい
る。このため、このボトム部7は、従来公知のパドル翼
と馬蹄型翼、アンカ−型翼の両特性(吐出、剪断掻取
り)、つまりパドル翼の液を半径方向に吐出する特性
と、馬蹄型翼、アンカ−型翼の壁面付着物を掻取り、飛
散、浮遊させる特性とを併せ備えている。 【0011】8は前記ボトム部7に連接して設けた格子
部で、攪拌軸2のボトム部7より上位部分に位置してい
る。この格子部8は、前記平板状の攪拌翼6の攪拌軸2
に沿う方向及び攪拌軸2と直角方向に夫々複数の切り欠
き窓9、即ち、格子状の窓枠を形成している。このた
め、格子部8は、回転時、各構成部材端で液を剪断し細
分化すると共に、各構成部材の後側で発生する微小の渦
により前記細分化された液を混合する特性を備えてい
る。なお、前記切り欠き窓9は攪拌軸2に沿う方向の長
さが、攪拌軸2と直角方向の長さより長い矩形状に形成
すると共に、攪拌軸2と直角方向に設けた切り欠き窓9
は攪拌軸2から離れるにしたがって幅が狭くなるように
に形成されている。 【0012】10は平板型の邪魔板で、攪拌槽1の側壁
面に前記攪拌翼6のボトム部7の側部上端部から格子部
8の側部上端部まで延びる連続した1枚の平板で形成さ
れており、攪拌槽1の側壁面に一本、或は、円周方向に
略等間隔に複数本配設されている。即ち、この邪魔板1
0は、攪拌槽1の側壁面の攪拌翼6のボトム部7の側部
上端部から格子部8の側部上端部まで連続して攪拌軸2
の軸方向に連続しており、ボトム部7から吐出された液
を円運動から軸方向流に変えて攪拌槽1上部まで上昇さ
せる特性を備えている。尚、攪拌軸2を槽外から駆動す
るための駆動装置4を槽頂部側に設けた例につき説明し
たが、該駆動装置4を槽底部側に設けてもよい。 【0013】この攪拌機では、攪拌操作の中で注目操作
(混合、溶解、各種反応等)により、また所要容量によ
りその構成部材比が設定されるが、その主な作用は次に
述べる通りである。 【0014】攪拌翼6を回転させると、攪拌槽1内に満
たされて液は、ボトム部7により槽底壁面への付着を防
止されつつ半径方向に吐出されて槽側壁面に衝突する。
そして、槽側壁面に衝突した液は邪魔板10により円運
動を直線運動(攪拌軸の軸方向流)に変えられて槽上部
へと上昇させられ、槽上部では側壁側から中心側へ移動
して攪拌軸2及び攪拌翼6の最上段の格子部8の近傍か
ら下方へ移動(流れ込み)し、ボトム部7のところに戻
る。かかる大きな循環流の中で、攪拌翼6のボトム部7
より上位に配置された格子部8により下降中の液が剪断
細分化される。この細分化された液は、格子部8の格子
の後側に発生する微細渦に巻込まれて混合される。上記
の作用を図解したのが図2,図3である。 【0015】図2に示される如く、ボトム部7が、従来
のパドル翼と異なり攪拌槽1の底部に摺接配置されるこ
とにより、従来のパドル翼と馬蹄型翼、アンカ−型翼と
しての両作用を併有する。また、図3に示される如く、
邪魔板10が、ボトム部7により槽側壁側に吐出された
液が円運動しないで上昇流となるように、その発生を促
進する作用を有する。また、攪拌翼6の格子部8は、ボ
トム部7及び邪魔板10の働きで槽内を循環する液をそ
の下降過程で細分化、混合する作用を有する。 【0016】一般に、攪拌槽での翼の特性と性能を表わ
す係数として、混合開始数、翼外端から吐出された液が
攪拌槽内を何回循環すれば混合を完成させられるかとい
う循環回数があるが、比較テスト結果は、パドル翼(邪
魔板なし)が4〜7回、螺旋状リボン翼が2回であるの
に対して、本発明のもの(邪魔板付き)はその構成部材
比により少し幅があるものの1〜1.3 回であった。 【0017】攪拌槽での翼の混合特性を表すものとして
図4に示すn.θM 〜Re 曲線がある。同図中n.θM
は完全混合時間θM (sec) と翼の回転数n(1/sec)を
乗じた翼に特有な値で、混合時間といわれ、翼(槽条件
も含む。)による液の混合性能を表す指標である。Re
は翼(槽条件を含む。)による液の乱れ状態を示す指標
で、レイノイズ数といわれ、n・d2 ・ρ/μで表され
る。ここで、n:翼回転数(1/sec)、d:翼径
(m)、ρ:液密度(kg/m3 )、μ:液粘度(kg/m
・sec)。 【0018】また、攪拌槽での翼の動力性能を表すもの
として図5に示すNP 〜Re 曲線がある。同図中NP は
翼(槽条件も含む。)による液の動力性能を表す指標
で、動力数といわれ、P・gc/ρ・n3 ・d5 で表され
る。ここでP:動力(kgm/sec 、gc:単位換算係数、
ρ:液密度(kg/m3 )、n:翼回転数(1/sec)、
d:翼径(m)。 【0019】前記n・θM 〜Re 曲線とNP 〜Re 曲線
は、D(槽径)=1m、d= 0.5m、ρ=1000kg/m3
のときに得られたものである。これらの曲線を使用し
て、μ=0.5 kg/m・sec(=500c.p.)、n=1r.p.s と
したRe =500 の状態で比較すると、混合時間n・θM
は、本発明(H/D=1.0 のとき)ではA点の値a=1
6、従来ではC点の値c=80であるから、本発明は従来
に比して1/5の混合時間で済み、n=1でも高い混合
能力があることが分かる。また、動力数NP は、本発明
(H/D=1.0 のとき)ではE点の値e= 5、従来では
G点の値g= 8であるから、そのRe =500 の状態を作
り出すのに必要な動力値をP=NP ・(ρ・n3 ・d
5 )/gcで求めると、本発明では15.94 、従来では25.5
1 となり、本発明は従来に比して1/1.6 の攪拌所要動
力で済むことが分かる。 【0020】また、混合前の液を同様のμ=1/1000kg
/m・sec(1c.p.)、混合液の液をμ=0.5 kg/m・sec
(500c.p.)とすると、混合時間n・θM は、粘度が高く
なるに従って従来ではC0 点からC点へと変化し、その
値の変化量C−C0 は大きくなって混合性能が悪くなる
のに対して、本発明(H/D=1.3 のとき)ではB0 点
からB点へと変化し、その値の変化量b−b0 は殆ど零
となるから、攪拌開始時(低粘度液)から混合終了時
(高粘度液)まで安定した混合特性があって、反応槽と
して効率良く製品の歩留まりも良いことが分かる。 【0021】さらには、図6に同じ安全混合時間θM (s
ec) に対応する所要動力について従来例と本発明の例と
の比較を示す。これによれば、2000c.p.の混合液、1c.
p.の混合液とも本発明のものは従来のものに比べ大幅に
小さいことが分かる。換言すれば、本発明は小さい動力
で従来と同等の性能を得ることができる。 【0022】 【発明の効果】本発明は以上の構成よりなり、次の効果
を奏するものである。 (1)翼回転数が低い値でも良い混合能力があるからレ
イノルズ数Re に対して広範囲に亘り混合特性が良い。 (2)循環回数が非常に小さいから、完全混合状態にな
るまでの時間(混合時間)が短い。 (3)低速回転攪拌時の混合特性が高いから、マイルド
な攪拌ができる。 (4)攪拌所要動力が小さくて済み、それでいて従来と
同等の性能が得られる。 (5)低粘度液から高粘度液まで安定した混合特性を有
するから、反応槽として有効である。 (6)攪拌翼の構造上液面変化に対して混合特性が安定
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を部分破断で示す斜視図。
【図2】本発明の作用説明図。
【図3】本発明の作用説明図。
【図4】n・θM 〜Re 線図。
【図5】NP 〜Re 線図。
【図6】θM 〜PV 線図。
【図7】従来のパドル翼を使用した攪拌機の概要図。
【符号の説明】
1 攪拌槽
2 攪拌軸
3 軸受
4 駆動装置
5 カップリング
6 攪拌翼
7 ボトム部
8 格子部
9 切り欠き窓
10 邪魔板
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 倉津 正文
愛媛県東予市今在家1501番地 住友重機械
工業株 式会社 東予製造所内
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1) 攪拌槽内中心部に槽外から回転可能な攪拌軸に装
着した略矩形の平板状攪拌翼の下部を平板状のまま幅広
平板状のボトム部とし、かつ、その下端部を攪拌槽の底
壁面に摺接させ、かつ、該ボトム部より上位部分に、攪
拌軸に沿う方向及び攪拌軸と直角方向に夫々複数の切り
欠き窓を形成した格子状部とすると共に攪拌槽の側壁面
に攪拌軸の軸方向に延びる邪魔板を配設したことを特徴
とする攪拌機。 2) 前記切り欠き窓は、攪拌軸の軸方向の長さが長い
矩形状としたことを特徴とする特許請求の範囲第1項に
記載の攪拌機。 3) 前記切り欠き窓は、攪拌軸から離れるにしたがっ
て幅を狭くしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項
又は第2項に記載の攪拌機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8093670A JPH08252445A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 攪拌機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8093670A JPH08252445A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 攪拌機 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60039548A Division JPS61200842A (ja) | 1985-02-28 | 1985-02-28 | 撹拌機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08252445A true JPH08252445A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=14088847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8093670A Pending JPH08252445A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 攪拌機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08252445A (ja) |
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-
1996
- 1996-03-22 JP JP8093670A patent/JPH08252445A/ja active Pending
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