JPH08252414A - ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタ - Google Patents
ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタInfo
- Publication number
- JPH08252414A JPH08252414A JP7058614A JP5861495A JPH08252414A JP H08252414 A JPH08252414 A JP H08252414A JP 7058614 A JP7058614 A JP 7058614A JP 5861495 A JP5861495 A JP 5861495A JP H08252414 A JPH08252414 A JP H08252414A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- filter paper
- paper
- boron
- filter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
- Paper (AREA)
Abstract
素濃度を安定して10ng/m3 以下に抑えることがで
きるろ紙及びこれを利用したエアーフィルタを提供する
こと。 【構成】 この発明のろ紙は、硫酸、L−酒石酸、硝
酸、クエン酸より選択された酸にてpHを3.0〜3.
5にした水溶液に繊維径が0.2〜12μmのガラス繊
維を分散させて湿式抄紙し、この抄紙したものにL−酒
石酸を添着して成る。また、この発明のエアーフィルタ
は、上記構成のろ紙を構成部材として成る。
Description
ス状ホウ素の捕集に利用されるろ紙及びこれを使用した
エアーフィルタに関するものである。
ガラス繊維を湿式抄紙したものにバインダー及び撥水剤
のエマルジョンを添加し、これを130℃程度のスチー
ムドライヤーで乾燥して構成させたものがある。
粒子を高い効率で捕集(0.3μm粒子を99.97%
以上)することができることから、現在、LSI等電子
デバイス製造用クリーンルームの空気清浄化用として広
く使用されている。
上に伴い、電子デバイスのクリーンルーム内の空気への
暴露時間が長くなるにつれ、電子デバイスの特性が劣化
する現象が知られるようになってきた。この劣化の原因
の一つとして、エアーフィルタに使用されているホウ珪
酸ガラス繊維からのホウ素の放出がある。即ち、クリー
ンルーム内の空気は大部分が再循環されており、これが
製造途中の電子デバイスに付着しその特性を劣化させて
いるのである。
造できるクリーンルームを提供できるろ紙、即ち、クリ
ーンルーム内のホウ素濃度を10ng/m3 以下に抑え
ることができるろ紙を研究開発し、出願(特願平6−2
83181号)した。このろ紙は、ガラス繊維のろ材に
多価アルコール系の薬品を添着し、115℃以下のスチ
ームドライヤー(従来は130℃〜150℃)で乾燥さ
せたものである。しかしながら、このろ紙は製造時の乾
燥温度が低いためその時間を長くする必要があり、この
ため生産性が低いという問題があった。
は、生産性が低下せず、粒子を捕集でき且つホウ素濃度
を安定して10ng/m3 以下に抑えることができるろ
紙及びこれを利用したエアーフィルタを提供することを
課題とする。
L−酒石酸、硝酸、クエン酸より選択された酸にてpH
を3.0〜3.5にした水溶液に繊維径が0.2〜12
μmのガラス繊維を分散させて湿式抄紙し、この抄紙し
たものにL−酒石酸を添着して成る。
構成のろ紙を構成部材として成る。
酒石酸とホウ素が化学的に結合することになり、その結
果、粒子を捕集することはむろんのこと、ガス状ホウ素
も捕集できる。 硫酸、L−酒石酸、硝酸、クエン酸より選択された酸
にてpHを3.0〜3.5にした水溶液にガラス繊維を
分散して湿式抄紙したものであるから、ガラス繊維の劣
化度合いが低く、このためホウ素の放出は低いものとな
る。 ガラス繊維を分散させる水溶液のpH調整を硫酸、L
−酒石酸、硝酸、クエン酸により行っているから揮発性
の低い比較的安定な塩が生成されることとなり、スチー
ムドライヤーによる乾燥温度を下げることなくろ紙を製
造することができる。
−酒石酸をろ紙重量当たり7%添着しホウ素捕集率を測
定した。
0bは流量計、符号11はメンブレンフィルタ、符号1
2はホウ酸水溶液、符号13はメンブレンフィルタ、符
号14は供試ろ紙、符号15a,15b,15c,15
dは純水、符号16a,16bは流量計を示す)によ
り、ろ紙1cm2 当たり3.5×103 ngのホウ素
(クリーンルーム内の使用時間2.5×104 時間に相
当する)を負荷し、ろ紙の捕集率の測定を行った。ま
た、ろ紙の圧力損失についても測定を行った(通風速度
5.3cm/s)。結果を表1に示す。この表1より、
L−酒石酸の添着により優れたホウ素捕集率となること
が明らかである。
発生量との関係を調べる試験〕ガラス繊維を硫酸水溶液
にて分散させ抄造後のろ紙に、(バインダー)+(撥水
剤)+(L酒石酸)のエマルジョンを含浸させた後、1
30℃に加熱したスチームドライヤーでろ紙を乾燥させ
た。このときの分散のpHを変えてろ紙からのホウ素発
生量を図2の装置(符号20は供試ろ紙、符号21a,
21bは純水入りバブラ、符号22は流量計、符号23
はエアーポンプを示す)にてホウ素発生量の試験(条
件:22〜24℃、湿度35〜40%RH)を行った。
その結果を図3に示す。硫酸のかわりにL−酒石酸も同
様に測定を行った。
かる。よって、ホウ素発生量を安定して低く(5ng/
m3 以下)するためにはpHを3.0以上にすることが
好ましいことが判る。さらに、ガラス繊維を均一に分散
させるpHは3.5以下であることより、分散させるp
Hは3.0〜3.5に限定される。
をかえて同様にホウ素発生量を測定した。その結果を表
2に示す。この表2よりガラス繊維を分散させる水溶液
のpH調整に用いられる薬品は硫酸、L−酒石酸、硝
酸、クエン酸が好ましいことが判る。
ウム型材の枠に断面ジグザグ状に折り曲げられたろ紙を
外周気密状態に取り付けたものであり、前記ろ紙は、基
礎材料としてホウ珪酸ガラス繊維から成る細径繊維(繊
維径分布0.2〜2.65μm、平均径0.85μm)
と、前記細径繊維相互を補強するための少量の太径繊維
(Eガラス繊維:繊維径分布8〜24μm)と、これら
に添着された紙重量の7%のL−酒石酸とから構成され
ている。
業により製作できる。 先ず、基礎材料としてホウ珪酸ガラス繊維からなる細
径繊維(繊維径分布0.2〜2.65μm、平均径0.
85μm)と、前記細径繊維相互を補強するための少量
の太径繊維(Eガラス繊維:繊維径分布8〜24μm)
を硫酸溶液にてpH3.2にした水中に分散させ抄造す
る。 前記抄造後、バインダーとして溶液重量当たり2%の
アクリル樹脂、撥水剤として溶液重量当たり0.3%の
フッ素樹脂、及び溶液重量当たり1%のL−酒石酸を添
加したエマルジョンに浸漬し、シート状にして130℃
のスチームドライヤーで乾燥させてろ紙を製造する。 そして、蒸気ろ紙を断面ジグザグ状に折り、ウレタン
系樹脂にてアルミニウム型材の枠に密封して取り付ける
と、上記エアーフィルタは製作できる。
ームに取り付けホウ素濃度を測定したところ、クリーン
ルーム内のホウ素濃度は4ng/m3 であった。
ムドライヤーで乾燥させて製造したろ紙を使用してエア
ーフィルタを構成させたが、これにかえて100℃のス
チームドライヤーで乾燥させて製造したろ紙をエアーフ
ィルター枠に取り付けたものとしてもよい。このエアー
フィルタを使用した場合、クリーンルーム内のホウ素濃
度は2ng/m3 であった。
させる水溶液のpH調整液として硫酸溶液を採用した
が、これにかえて、L−酒石酸、硝酸、クエン酸の溶液
が採用できる。この場合のクリーンルーム内のホウ素濃
度は表2に示した値であると予想できる。
せるための水溶液のpHを3.2としているが、前記水
溶液のpHを3.0〜3.5とすることもできる。つま
り、前記pHの範囲であれば図3に示すように、ホウ素
発生量は10ng/m3 以下に抑えられる。L−酒石
酸、硝酸、クエン酸を使用して水溶液のpH調整した場
合も同様である。
性が低下せず、粒子を捕集でき且つホウ素濃度を安定し
て10ng/m3 以下に抑えることができるろ紙及びこ
れを利用したエアーフィルタを提供できた。
た装置の概念図。
pHをかえて抄紙した場合のホウ素発生量を示すグラ
フ。
Claims (2)
- 【請求項1】 硫酸、L−酒石酸、硝酸、クエン酸より
選択された酸にてpHを3.0〜3.5にした水溶液に
繊維径が0.2〜12μmのガラス繊維を分散させて湿
式抄紙し、この抄紙したものにL−酒石酸を添着して成
ることを特徴とするろ紙。 - 【請求項2】 請求項1に記載のろ紙を構成部材として
成るエアーフィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05861495A JP3516222B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05861495A JP3516222B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08252414A true JPH08252414A (ja) | 1996-10-01 |
JP3516222B2 JP3516222B2 (ja) | 2004-04-05 |
Family
ID=13089433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05861495A Expired - Fee Related JP3516222B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3516222B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102330387A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的成品裁切方法 |
CN102330376A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的打浆方法 |
CN102330379A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的配浆方法 |
CN102330389A (zh) * | 2011-07-13 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 高性能真空绝热板芯材制作方法 |
CN102330388A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的成型方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101644012B (zh) * | 2009-08-10 | 2011-05-11 | 重庆再升科技发展有限公司 | Ulpa超高效空气过滤材料的制备方法 |
-
1995
- 1995-03-17 JP JP05861495A patent/JP3516222B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102330387A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的成品裁切方法 |
CN102330376A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的打浆方法 |
CN102330379A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的配浆方法 |
CN102330388A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 一种玻璃棉芯材的成型方法 |
CN102330389A (zh) * | 2011-07-13 | 2012-01-25 | 苏州维艾普新材料有限公司 | 高性能真空绝热板芯材制作方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3516222B2 (ja) | 2004-04-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Zhang et al. | High-performance particulate matter including nanoscale particle removal by a self-powered air filter | |
Choi et al. | Al-coated conductive fiber filters for high-efficiency electrostatic filtration: effects of electrical and fiber structural properties | |
CN106076283A (zh) | 一种纳米纤维素/聚多巴胺水凝胶吸附剂及其制备方法与应用 | |
JP3516222B2 (ja) | ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタ | |
CN106587101B (zh) | 一种适用于VOCs吸附的纳米沸石分子筛的合成方法 | |
JP2005046791A (ja) | ケミカルフィルタ及びその製造方法 | |
Amiri et al. | Thermally stable carbon nanofibers functionalized with poly (dimethylsiloxane) for solid-phase microextraction of polycyclic aromatic hydrocarbons prior to GC analysis | |
Song et al. | Highly efficient, dual-functional self-assembled electrospun nanofiber filters for simultaneous PM removal and on-site eye-readable formaldehyde sensing | |
KR20050084846A (ko) | 유체류로부터 수은을 제거하기 위한 장치 및 방법 | |
JPH10156116A (ja) | エアフィルタ用濾材およびその製造方法 | |
Tsai et al. | Evaluation of environmental filtration control of engineered nanoparticles using the Harvard Versatile Engineered Nanomaterial Generation System (VENGES) | |
JPH07194911A (ja) | ろ紙及びこれを利用したエアーフィルタ | |
JP2695450B2 (ja) | フィルター用濾紙 | |
RU2188693C2 (ru) | Фильтрующий материал | |
CN111501347B (zh) | 一种催化纳米纤维的制备方法 | |
Ucar et al. | Improvement of SO2 adsorption capacity of fiber web surface produced from continous graphene oxide fiber | |
JP2001205029A (ja) | ケミカルフィルタ | |
Tsai et al. | Assessment of exhaust emissions from carbon nanotube production and particle collection by sampling filters | |
JP2936388B2 (ja) | ウエットプロセス用クリーンルーム | |
JP2002028427A (ja) | エアフィルタ | |
JPH1190138A (ja) | 気体用濾材及びこれから作成したフィルター | |
JP2841151B2 (ja) | エアーフィルタ及び濾過システム | |
JPH11128632A (ja) | フィルターおよび空気清浄装置 | |
JPH10277364A (ja) | 気体清浄化方法および気体清浄化装置 | |
CN114113241B (zh) | 一种抗HMDSO中毒的双层结构SnO2基甲烷传感器及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040109 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090130 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110130 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |