JP2936388B2 - ウエットプロセス用クリーンルーム - Google Patents

ウエットプロセス用クリーンルーム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、LSI電子デバ
イス製造プロセスにて使用されるウエットプロセス用ク
リーンルームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウエハの洗浄用ウエットプロセスではフ
ッ酸水溶液が用いられており、このためフッ酸蒸気がク
リーンルーム内を循環している。したがって、従来のホ
ウ珪酸ガラス繊維から成るフィルタが使用されている場
合には組成中の酸化ホウ素とフッ酸が反応して三フッ化
ホウ素が生成され、ガス状の三フッ化ホウ素がウエハを
汚染していた。
【0003】従来の洗浄プロセスのクリーンルームで
は、天井用のフィルタ及びクリーンベンチ用のフィルタ
としてホウ珪酸ガラス繊維から成るものを使用していた
が、クリーンベンチ用のフィルタは高濃度のフッ酸蒸気
にさらされるため、近年では耐フッ酸フィルタとして、
エレクトレットフィルタ(ポリプロピレン)やメンブレ
ンフィルタ(ポリテロラフルオロエチレン)が推奨され
ている。
【0004】上記したエレクトレットフィルタ等をクリ
ーンベンチ用に使用した場合、クリーンベンチからの三
フッ化ホウ素の発生がなくなるからウエハの汚染は緩和
されるが、低濃度ではあるが天井用フィルタも循環エア
ー中でフッ酸蒸気にさらされることから天井用フィルタ
から三フッ化ホウ素が発生しエレクトレットフィルタ等
ではこれを吸着捕集できない。その結果、ウエハは汚染
されてしまう。
【0005】このため、クリーンベンチ用及び天井用フ
ィルタをエレクトレットフィルタ又はメンブレンフィル
タにすることが考えられるが、これらフィルタは樹脂で
構成されていることから難燃性に劣り、炎によって孔が
あいてしまう危険性がある。したがって、ルームとして
の難燃性を確保するためには、上記種類のフィルタを天
井用として使用することは好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明で
は、クリーンルームとしての難燃性が確保でき且つホウ
素によるウエハの汚染を低く抑えることができるウエッ
トプロセス用クリーンルームを提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のウエットプロ
セス用クリーンルームは、天井を構成するフィルタのろ
紙がガラス繊維から成り、L−酒石酸を添着したろ紙か
ら成るエアーフィルタを使用しているクリーンベンチが
室内に設置されている。
【0008】クリーンベンチに使用されているエアーフ
ィルタのろ紙にはL−酒石酸を添着してあるから、この
L−酒石酸と三フッ化ホウ素が化学的に結合し、雰囲気
中にある三フッ化ホウ素を吸着捕集する。そして、フッ
酸蒸気雰囲気中ではL−酒石酸によるろ紙表面のコーテ
ィング効果を有すると共に三フッ化ホウ素とL−酒石酸
が安定して結合していることから、ホウ素の発生は低い
ものとなる。
【0009】他方、天井を構成するフィルタのろ紙はガ
ラス繊維から構成されているから、ルーム全体としての
難燃性は確保される。
【0010】よって、この発明のウエットプロセス用ク
リーンルームは、ルーム全体として難燃性が確保でき且
つホウ素によるウエハの汚染を低く抑えることができ
る。
【0011】以下、具体的に説明する。 〔実験1/フッ酸蒸気負荷によるクリーンベンチ内のホ
ウ素濃度測定試験〕図2に示す装置により、フッ酸蒸気
を負荷し、フィルタ下流のホウ素濃度測定を行った。な
お、上記図2中、符号40はフッ酸蒸気発生装置、符号
41はファン、符号42はフィルタ、符号43は純水バ
ブリング、44はポンプを示す。
【0012】図3はこの実験1の結果を示したものであ
るが、これよりフッ酸蒸気を負荷すると従来のULPA
フィルタ(ホウ珪酸繊維ろ紙を使用)ではフッ酸蒸気濃
度が高い程ホウ素濃度が高くなるが、L−酒石酸を添着
したろ紙を使用しているフィルタの下流でのホウ素濃度
はフッ酸蒸気の濃度を高くしても増加しないことが判
る。つまり、この実験ではホウ素濃度は18ng/m3
と一定である。 〔実験2/三フッ化ホウ素負荷試験〕図4に示す装置に
より、従来のULPAフィルタの下流AとL−酒石酸を
添着したろ紙を使用したフィルタの下流Bにてホウ素濃
度を測定した。図4中、符号50はフッ酸蒸気発生装
置、符号51は従来のULPAフィルタ、符号52はフ
ァン、符号53はL−酒石酸を添着したろ材を使用して
いるフィルタ、符号54,55は純水バブリング、符号
56,57はポンプを示す。
【0013】図5はこの実験2の結果を示したものであ
るが、これよりフィルタ53の下流Bでのホウ素濃度は
従来のULPAフィルタ51の下流Aでのホウ素発生量
が増加しても全く変化せず一定であることが判る。
【0014】これら実験1、2から上記したように、こ
の発明の構成を採用した場合、ホウ素によるウエハの汚
染を低く抑え得ることが明らかである。
【0015】上記と同様に、天井を構成するフィルタが
ガラス繊維にL−酒石酸を添着したろ紙から成る場合、
前記フィルタからのホウ素発生量は低く抑えられるた
め、クリーンベンチ用フィルタとして、エレクトレット
フィルタ、メンブレンフィルタ又はL−酒石酸を添着し
たろ紙から成るフィルタのいずれを採用してもウエハの
汚染を低く抑えることができることが明らかである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に従って説明する。
【0017】このウエットプロセス用クリーンルーム
は、図1に示すように、天井用フィルタ10にULPA
フィルタを使用し、床板11に多孔板を使用し、送風機
13によって空気を、天井用フィルタ10の上方の空間
K1→室内R→床板11の下方の空間K2→循環用空気
路ARの経路で循環するようにしたものである。そして
このクリーンルームでは、図1に示すように、L−酒石
酸を添着したろ紙から成るフィルタ20を有したクリー
ンベンチ2をルーム内のウエハ洗浄装置3上に設置させ
てある。
【0018】図1中、符号12はブランクパネル、符号
13は送風機、符号21は送風機、多数の矢印は空気の
流れを示している。
【0019】天井用フィルタ10は、そのろ紙をホウ珪
酸ガラス繊維から構成したもので、これを多数個使用す
ることによりルームの天井が形成される。なお、この実
施例では一般的に使用されるホウ珪酸ガラス繊維が採用
されているが、他の種類のガラス繊維でもよい。
【0020】フィルタ20は、アルミニウム型材の枠に
断面ジグザグ状に折り曲げられたろ紙を外周気密状態に
取り付けたものであり、前記ろ紙は、基礎材料としてホ
ウ珪酸ガラス繊維から成る細径繊維(繊維径分布0.2
〜2.65μm、平均径0.85μm)と、前記細径繊
維相互を補強するための少量の太径繊維(Eガラス繊
維:繊維径分布8〜24μm)と、これら添着された紙
重量の7%のL−酒石酸とから構成されている。このフ
ィルタ20は、以下の〜の作業により製作できる。 先ず、基礎材料としてホウ珪酸ガラス繊維から成る細
径繊維(繊維径分布0.2〜2.65μm、平均径0.
85μm)と、前記細径繊維相互を補強するための少量
の太径ガラス繊維(Eガラス繊維:繊維径分布8〜24
μm)を硫酸溶液にてpH3.2にした水中に分散させ
て抄造する。 前記抄造後、バインダーとして溶液重量当たり2%の
アクリル樹脂、撥水剤として溶液重量当たり0.3%の
フッ素樹脂、及び溶液重量当たり1%のL−酒石酸を添
加したエマルジョンに浸漬し、シート状にして130℃
のスチームドライヤーで乾燥させてろ紙を製造する。 そして、上記ろ紙を断面ジグザグ状に折り、ウレタン
系樹脂にてアルミニウム型材の枠に密封して取り付ける
と、上記エアーフィルタは製作できる。
【0021】ここで、このウエットプロセス用クリーン
ルームにおけるホウ素濃度を測定してみると、クリーン
ルーム内のホウ素濃度は300ng/m3 であったが、
クリーンベンチ2内の濃度は10ng/m3 であった。
【0022】上記実施例と同様に、天井を構成するフィ
ルタがガラス繊維にL−酒石酸を添着したろ紙から成る
場合、前記フィルタからのホウ素発生量は低く抑えられ
るため、クリーンベンチ用フィルタとして、エレクトレ
ットフィルタ、メンブレンフィルタ又はL−酒石酸を添
着したろ紙から成るフィルタのいずれを採用してもウエ
ハの汚染を低く抑えることができる。
【0023】
【発明の効果】この発明は上記のような構成であるか
ら、次の効果を有する。
【0024】課題を解決するための手段の欄の後段に記
載した作用からクリーンルームとしての難燃性が確保で
き且つホウ素によるウエハの汚染を低く抑えることがで
きるウエットプロセス用クリーンルームを提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例のウエットプロセス用クリー
ンルームの概念図。
【図2】実験1に使用された装置の概念図。
【図3】図2に示した装置により測定した空気中のフッ
酸蒸気濃度とホウ素濃度の関係をグラフ化した図。
【図4】実験2に使用された装置の概念図。
【図5】図4に示した装置により測定した空気中のフッ
酸蒸気濃度とホウ素濃度の関係をグラフ化した図。
【符号の説明】
2 クリーンベンチ 10 天井用フィルタ 11 床板 12 ブランクパネル 13 送風機 20 フィルタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井を構成するフィルタのろ紙がガラス
    繊維から成り、L−酒石酸を添着したろ紙から成るエア
    ーフィルタを使用しているクリーンベンチが室内に設置
    されていることを特徴とするウエットプロセス用クリー
    ンルーム。
  2. 【請求項2】 天井を構成するフィルタがガラス繊維に
    L−酒石酸を添着したろ紙から成り、エレクトレットフ
    ィルタまたはメンブレンフィルタを使用しているクリー
    ンベンチが室内に設置されていることを特徴とするウエ
    ットプロセス用クリーンルーム。
  3. 【請求項3】 天井を構成するフィルタがガラス繊維に
    L−酒石酸を添着したろ紙から成り、L−酒石酸を添着
    したろ紙から成るフィルタを使用しているクリーンベン
    チが室内に設置されていることを特徴とするウエットプ
    ロセス用クリーンルーム。
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