JPH08252316A - 多層セクションを有するカテーテル - Google Patents
多層セクションを有するカテーテルInfo
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- JPH08252316A JPH08252316A JP7330933A JP33093395A JPH08252316A JP H08252316 A JPH08252316 A JP H08252316A JP 7330933 A JP7330933 A JP 7330933A JP 33093395 A JP33093395 A JP 33093395A JP H08252316 A JPH08252316 A JP H08252316A
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- JP
- Japan
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- catheter
- liner
- catheter section
- section
- distal
- Prior art date
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- Pending
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-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M25/00—Catheters; Hollow probes
- A61M25/0043—Catheters; Hollow probes characterised by structural features
- A61M25/0045—Catheters; Hollow probes characterised by structural features multi-layered, e.g. coated
Abstract
(57)【要約】
【課題】 肝臓あるいは脳などの軟組織内の標的部位に
容易に到達し得るカテーテルを提供する。 【解決手段】 本発明は、近位端、遠位端、およびこれ
らの端部の間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する
細長い管状部材を有するカテーテルセクションであっ
て、該細長い管状部材が、a)内表面、外表面、および
長手方向の軸を有する第1のライナー材料よりなるらせ
ん状にカットされたポリマー管状部材の内部補強材ライ
ナーであって、該らせん状カットが該内表面から該外表
面まで伸び、そして該内部ライナーが外部管状被覆と同
軸の関係にある、内部補強材ライナー、およびb)ポリ
マー被覆材料を含む外部管状被覆、を有する、カテーテ
ルセクションである。
容易に到達し得るカテーテルを提供する。 【解決手段】 本発明は、近位端、遠位端、およびこれ
らの端部の間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する
細長い管状部材を有するカテーテルセクションであっ
て、該細長い管状部材が、a)内表面、外表面、および
長手方向の軸を有する第1のライナー材料よりなるらせ
ん状にカットされたポリマー管状部材の内部補強材ライ
ナーであって、該らせん状カットが該内表面から該外表
面まで伸び、そして該内部ライナーが外部管状被覆と同
軸の関係にある、内部補強材ライナー、およびb)ポリ
マー被覆材料を含む外部管状被覆、を有する、カテーテ
ルセクションである。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科用器具(surgi
cal device)に関する。本発明は、特に、血管系を通じ
て接近可能である体内の組織標的部位を治療するのに適
したカテーテルに関する。本発明の中核は、らせん状に
カットされた(spirally cut)管状部材を備えた内部補強
材と外部管状部材とを有する多重の構成要素からなるセ
クション(section)を使用することである。内層および
外層を構成する材料(およびそれらの厚さ)の選択に応
じて、このセクションはカテーテルの長さの範囲内の任
意の場所に配置され得る。
cal device)に関する。本発明は、特に、血管系を通じ
て接近可能である体内の組織標的部位を治療するのに適
したカテーテルに関する。本発明の中核は、らせん状に
カットされた(spirally cut)管状部材を備えた内部補強
材と外部管状部材とを有する多重の構成要素からなるセ
クション(section)を使用することである。内層および
外層を構成する材料(およびそれらの厚さ)の選択に応
じて、このセクションはカテーテルの長さの範囲内の任
意の場所に配置され得る。
【0002】
【従来の技術】カテーテルは、人体内の遠隔領域に接近
するためにますます広く使用されつつあり、そしてその
ように接近して、遠隔領域部位に診断用または治療用薬
剤を送達する。特に、これらの治療部位への経路として
循環器系を用いるカテーテルが、とりわけ有用である。
例えば、遠位先端部にバルーンを有するカテーテルを用
いて血管形成術(PTA)により循環器系の疾患を治療
することは通常行われている。同様に、治療に先立って
問題箇所を観察可能にするために、PTA操作の前に目
的の部位に放射線不透過剤を送達するためにこれらのカ
テーテルを用いることも通常行われている。
するためにますます広く使用されつつあり、そしてその
ように接近して、遠隔領域部位に診断用または治療用薬
剤を送達する。特に、これらの治療部位への経路として
循環器系を用いるカテーテルが、とりわけ有用である。
例えば、遠位先端部にバルーンを有するカテーテルを用
いて血管形成術(PTA)により循環器系の疾患を治療
することは通常行われている。同様に、治療に先立って
問題箇所を観察可能にするために、PTA操作の前に目
的の部位に放射線不透過剤を送達するためにこれらのカ
テーテルを用いることも通常行われている。
【0003】カテーテルによって接近したい標的部位
が、肝臓あるいは脳などの軟組織内にあることがしばし
ばある。このような部位に到達するのが難しいのは傍観
者の目から見ても明らかである。カテーテルは、鼠径部
(groin)あるいは頸部に見い出されるような大動脈を通
して導入され、そしてカテーテルが選択された部位に到
達するまで動脈系のよりいっそう狭い領域を通過しなけ
ればならない。そのような経路は、曲がりくねって多数
のループ状の経路をしばしば形成する。これらのカテー
テルは、体内を進行していくときにカテーテルを推進お
よび操作することを可能にするようにその近位端がかな
り剛直でなければならず、かつカテーテル先端部がルー
プ部分および上記の次第に細くなる血管を通過できるよ
うにするために遠位端で十分に可撓性がなければならな
い点において、これらのカテーテルの設計および使用は
困難である。しかも、同時に、カテーテルは、血管ある
いは他の周辺組織に重大な外傷を引き起こしてはならな
い。これらの問題点に関するさらなる詳細およびそのよ
うな通過についてカテーテルを設計するための初期の
(しかもなお有効な)方法の詳細は、Engelsonの米国特
許第4,739,768号に見い出され得る。Engelsonのカテー
テルは、ガイドワイヤと共に用いられるように設計され
ている。ガイドワイヤは、単に、代表的には非常に精巧
な設計のワイヤであり、カテーテルのための「偵察」を
行う。カテーテルが血管系内を通過するとき、カテーテ
ルは、ガイドワイヤに装着され、そしてガイドワイヤに
沿ってスライドする。言い換えれば、ガイドワイヤは、
担当医の操作により血管系を通る適切な経路を選択する
ために用いられ、そして一旦適切な経路が確立される
と、カテーテルはガイドワイヤに沿ってスライドする。
が、肝臓あるいは脳などの軟組織内にあることがしばし
ばある。このような部位に到達するのが難しいのは傍観
者の目から見ても明らかである。カテーテルは、鼠径部
(groin)あるいは頸部に見い出されるような大動脈を通
して導入され、そしてカテーテルが選択された部位に到
達するまで動脈系のよりいっそう狭い領域を通過しなけ
ればならない。そのような経路は、曲がりくねって多数
のループ状の経路をしばしば形成する。これらのカテー
テルは、体内を進行していくときにカテーテルを推進お
よび操作することを可能にするようにその近位端がかな
り剛直でなければならず、かつカテーテル先端部がルー
プ部分および上記の次第に細くなる血管を通過できるよ
うにするために遠位端で十分に可撓性がなければならな
い点において、これらのカテーテルの設計および使用は
困難である。しかも、同時に、カテーテルは、血管ある
いは他の周辺組織に重大な外傷を引き起こしてはならな
い。これらの問題点に関するさらなる詳細およびそのよ
うな通過についてカテーテルを設計するための初期の
(しかもなお有効な)方法の詳細は、Engelsonの米国特
許第4,739,768号に見い出され得る。Engelsonのカテー
テルは、ガイドワイヤと共に用いられるように設計され
ている。ガイドワイヤは、単に、代表的には非常に精巧
な設計のワイヤであり、カテーテルのための「偵察」を
行う。カテーテルが血管系内を通過するとき、カテーテ
ルは、ガイドワイヤに装着され、そしてガイドワイヤに
沿ってスライドする。言い換えれば、ガイドワイヤは、
担当医の操作により血管系を通る適切な経路を選択する
ために用いられ、そして一旦適切な経路が確立される
と、カテーテルはガイドワイヤに沿ってスライドする。
【0004】カテーテルをヒトの血管系を通して選択さ
れた部位に進行させる他の方法もあるが、ガイドワイヤ
の補助によるカテーテルは、極めて迅速であり、そして
他の手順よりも幾分はより正確であると考えられてい
る。
れた部位に進行させる他の方法もあるが、ガイドワイヤ
の補助によるカテーテルは、極めて迅速であり、そして
他の手順よりも幾分はより正確であると考えられてい
る。
【0005】ガイドワイヤおよびカテーテルが選択され
た標的部位に到達すると、次いでガイドワイヤは、典型
的には取り外され、治療または診断手順が開始され得
る。本発明は、特に、血管閉塞用具を配置するのに適切
である。これらの治療用具は、カテーテルの管腔内に吊
り下げられることが知られており、その内部管腔内には
通常は障害物がないことを確実にするための特別な対応
はなされていない。
た標的部位に到達すると、次いでガイドワイヤは、典型
的には取り外され、治療または診断手順が開始され得
る。本発明は、特に、血管閉塞用具を配置するのに適切
である。これらの治療用具は、カテーテルの管腔内に吊
り下げられることが知られており、その内部管腔内には
通常は障害物がないことを確実にするための特別な対応
はなされていない。
【0006】このカテーテルと共に用いるのに適した血
管閉塞用具の代表的なものには、Ritchartらの米国特許
第4,994,069号に見い出される血管閉塞用具(血管閉塞
コイル)、Guglielmiらの米国特許第5,122,136号(電解
的に離脱可能な血管閉塞コイル)、Cheeらの米国特許第
5,226,911号および同第5,304,194号(繊維が取り付けら
れた血管閉塞コイル)、Palermoの米国特許第5,250,071
号(機械的に離脱可能なコイル)、Engelsonの米国特許
第5,261,916号(機械的に離脱可能なコイル)、Twyford
らの米国特許第5,304,195号(機械的に離脱可能なコイ
ル)、およびPalermoの米国特許第5,312,415号(機械的
に離脱可能なコイル)がある。これらの特許はすべて本
明細書中に援用されている。これらの器具の各々は、比
較的剛直な径を有し、そして送達カテーテルの管腔を通
って押し出されなければならない。
管閉塞用具の代表的なものには、Ritchartらの米国特許
第4,994,069号に見い出される血管閉塞用具(血管閉塞
コイル)、Guglielmiらの米国特許第5,122,136号(電解
的に離脱可能な血管閉塞コイル)、Cheeらの米国特許第
5,226,911号および同第5,304,194号(繊維が取り付けら
れた血管閉塞コイル)、Palermoの米国特許第5,250,071
号(機械的に離脱可能なコイル)、Engelsonの米国特許
第5,261,916号(機械的に離脱可能なコイル)、Twyford
らの米国特許第5,304,195号(機械的に離脱可能なコイ
ル)、およびPalermoの米国特許第5,312,415号(機械的
に離脱可能なコイル)がある。これらの特許はすべて本
明細書中に援用されている。これらの器具の各々は、比
較的剛直な径を有し、そして送達カテーテルの管腔を通
って押し出されなければならない。
【0007】カテーテルの遠位領域に見られる直径のよ
り小さい管腔の少しのねじれ(または、同一平面の(eve
n)「楕円形化」)によって、管腔内に大きな物理的妨害
領域が形成されるか、または単に歪んだ管腔により過度
のスライド摩擦が起こるかのいずれかにより、送達に大
きな問題が生じ得る。比較的ねじれのない内部領域を形
成することが本発明の目的である。この遠位領域にらせ
ん状にカットされた薄いポリマー管材を用いると、遠位
セクションの剛直性を許容し得ないレベルまで高めるこ
となく顕著なねじれ耐性が蓄積されることがわかった。
り小さい管腔の少しのねじれ(または、同一平面の(eve
n)「楕円形化」)によって、管腔内に大きな物理的妨害
領域が形成されるか、または単に歪んだ管腔により過度
のスライド摩擦が起こるかのいずれかにより、送達に大
きな問題が生じ得る。比較的ねじれのない内部領域を形
成することが本発明の目的である。この遠位領域にらせ
ん状にカットされた薄いポリマー管材を用いると、遠位
セクションの剛直性を許容し得ないレベルまで高めるこ
となく顕著なねじれ耐性が蓄積されることがわかった。
【0008】カテーテル本体を巻くとき、ねじれ防止を
助けるために、リボンが用いられている。既に開示され
ているカテーテルの例としては、Crippendorfの米国特
許第2,437,542号が挙げられる。Crippendorfは、尿管カ
テーテルあるいは尿道カテーテルとして代表的に用いら
れる「カテーテル型器具」を記載している。そのカテー
テルの物理的な設計は、遠位セクションがより高い可撓
性を有し、そして近位セクションがより低い可撓性を有
するものである。この器具は、絹、綿あるいは特定の合
成繊維製のからみ合わされた糸で作られている。この器
具は、繊維ベースの管を、管を補強しつつ軸方向には依
然として曲げ可能にする補強媒体で含浸することによっ
て製造される。次いで、このように可塑化された管材は
特定の他の媒体中に浸漬され、桐油ベースあるいはフェ
ノール樹脂および適切な可塑剤のような材料の可撓性の
ワニスが形成され得る。この器具が、本明細書中で必要
とされる可撓性を有することは示されていない。さら
に、この器具は、身体の末梢部あるいは身体の軟組織以
外の特定の領域において用いられるタイプであるように
見える。
助けるために、リボンが用いられている。既に開示され
ているカテーテルの例としては、Crippendorfの米国特
許第2,437,542号が挙げられる。Crippendorfは、尿管カ
テーテルあるいは尿道カテーテルとして代表的に用いら
れる「カテーテル型器具」を記載している。そのカテー
テルの物理的な設計は、遠位セクションがより高い可撓
性を有し、そして近位セクションがより低い可撓性を有
するものである。この器具は、絹、綿あるいは特定の合
成繊維製のからみ合わされた糸で作られている。この器
具は、繊維ベースの管を、管を補強しつつ軸方向には依
然として曲げ可能にする補強媒体で含浸することによっ
て製造される。次いで、このように可塑化された管材は
特定の他の媒体中に浸漬され、桐油ベースあるいはフェ
ノール樹脂および適切な可塑剤のような材料の可撓性の
ワニスが形成され得る。この器具が、本明細書中で必要
とされる可撓性を有することは示されていない。さら
に、この器具は、身体の末梢部あるいは身体の軟組織以
外の特定の領域において用いられるタイプであるように
見える。
【0009】同様に、Edwardsの米国特許第3,416,531号
には、編組みエッジ(braiding-edge)壁を有するカテー
テルが示されている。この器具は、TEFLONなどのような
他のポリマーの層をさらに有している。壁の編組みに見
いだされる条(strand)は、古典的な円形断面を有する糸
であるように見える。らせん状にカットされたポリマー
管材を用いる器具を構築することは示唆されていない。
さらに、近位端でかなり大きいハンドルを用いてこの器
具を折り曲げることができるように設計されている点
で、この器具はかなり剛直であることが示されている。
には、編組みエッジ(braiding-edge)壁を有するカテー
テルが示されている。この器具は、TEFLONなどのような
他のポリマーの層をさらに有している。壁の編組みに見
いだされる条(strand)は、古典的な円形断面を有する糸
であるように見える。らせん状にカットされたポリマー
管材を用いる器具を構築することは示唆されていない。
さらに、近位端でかなり大きいハンドルを用いてこの器
具を折り曲げることができるように設計されている点
で、この器具はかなり剛直であることが示されている。
【0010】米国特許第4,484,586号には、中空の伝導
性医療用管材の製造方法が示されている。伝導性ワイヤ
は、特にペースメーカー配線用の、特にヒトの体内に移
植をするための中空管材の壁に置かれる。管材は、好ま
しくは、ポリウレタンあるいはシリコーンなどの生体適
合性ポリマーで被覆された焼きなまし銅ワイヤよりな
る。銅ワイヤは被覆され、次いでこのワイヤを巻いてチ
ューブとし、器具内で用いられる。次に、巻かれた基材
は、別のポリマーで被覆されて、その壁の中にらせん状
の伝導性ワイヤを有する管材が製造される。
性医療用管材の製造方法が示されている。伝導性ワイヤ
は、特にペースメーカー配線用の、特にヒトの体内に移
植をするための中空管材の壁に置かれる。管材は、好ま
しくは、ポリウレタンあるいはシリコーンなどの生体適
合性ポリマーで被覆された焼きなまし銅ワイヤよりな
る。銅ワイヤは被覆され、次いでこのワイヤを巻いてチ
ューブとし、器具内で用いられる。次に、巻かれた基材
は、別のポリマーで被覆されて、その壁の中にらせん状
の伝導性ワイヤを有する管材が製造される。
【0011】カテーテル内で可撓性材料のらせん状に巻
かれたリボンの使用を示している文献は、Samsonの米国
特許第4,516,972号である。この器具は、ガイドカテー
テルであり、そして1つまたはそれ以上の巻かれたリボ
ンから製造され得る。好ましいリボンは、Kevlar 49と
して知られているアラミド(aramid)材料である。この器
具もかなり剛直でなければならない器具である。この器
具は、「セット」であり、別のカテーテルがそれを通じ
て通過するときに特異的な形態のままであるように設計
されている。この器具は、実質的な外傷を生じないよう
に十分な柔軟性がなければならないが、ガイドワイヤと
して用いられる器具ではないことは確実である。
かれたリボンの使用を示している文献は、Samsonの米国
特許第4,516,972号である。この器具は、ガイドカテー
テルであり、そして1つまたはそれ以上の巻かれたリボ
ンから製造され得る。好ましいリボンは、Kevlar 49と
して知られているアラミド(aramid)材料である。この器
具もかなり剛直でなければならない器具である。この器
具は、「セット」であり、別のカテーテルがそれを通じ
て通過するときに特異的な形態のままであるように設計
されている。この器具は、実質的な外傷を生じないよう
に十分な柔軟性がなければならないが、ガイドワイヤと
して用いられる器具ではないことは確実である。
【0012】Kocakの米国特許第4,705,511号は、器具の
壁内にらせん状に間隔を開けたコイルまたは編組みを配
置した導入シースアセンブリ(introducer sheath assem
bly)を示している。この開示された器具は、他のカテー
テルがヒト体内に導入されている間にこれらを支持する
ようにされている点で、極めて剛直であることが示され
る。
壁内にらせん状に間隔を開けたコイルまたは編組みを配
置した導入シースアセンブリ(introducer sheath assem
bly)を示している。この開示された器具は、他のカテー
テルがヒト体内に導入されている間にこれらを支持する
ようにされている点で、極めて剛直であることが示され
る。
【0013】Rydellらの米国特許第4,806,182号には、
器具の壁に埋め込まれたステンレス鋼の編組みを用い、
ポリフルオロカーボンからなる内層を用いる器具が示さ
れている。この米国特許に記載されている方法はまた、
ポリウレタンの内部ライナーにポリフルオロカーボンを
積層し、層の剥離を防止する方法である。
器具の壁に埋め込まれたステンレス鋼の編組みを用い、
ポリフルオロカーボンからなる内層を用いる器具が示さ
れている。この米国特許に記載されている方法はまた、
ポリウレタンの内部ライナーにポリフルオロカーボンを
積層し、層の剥離を防止する方法である。
【0014】Lenckの米国特許第4,832,681号には、人工
受精のための方法および装置が示されている。この装置
自体は、構築のその特定の材料に応じて、ステンレス鋼
ワイヤを含むらせん状の強化材を付加することによって
幾分より剛直にされ得る、管材の長い部分である。
受精のための方法および装置が示されている。この装置
自体は、構築のその特定の材料に応じて、ステンレス鋼
ワイヤを含むらせん状の強化材を付加することによって
幾分より剛直にされ得る、管材の長い部分である。
【0015】編組みされたワイヤの使用を示す別のカテ
ーテルは、Goldらの米国特許第5,037,404号に示されて
いる。Goldらにおいて、巻かれた条の間のピッチ角を変
化させ、器具の異なる部分で異なる可撓性を有する器具
を製造するという思想が述べられている。ピッチ角の差
によって異なる可撓性が生ずる。リボンの使用について
は言及されておらず、Goldらの器具が配置され得る特定
の用途についても特に言及されていない。
ーテルは、Goldらの米国特許第5,037,404号に示されて
いる。Goldらにおいて、巻かれた条の間のピッチ角を変
化させ、器具の異なる部分で異なる可撓性を有する器具
を製造するという思想が述べられている。ピッチ角の差
によって異なる可撓性が生ずる。リボンの使用について
は言及されておらず、Goldらの器具が配置され得る特定
の用途についても特に言及されていない。
【0016】米国特許第5,069,674号には、可撓性およ
び曲げた場合のねじれ耐性を有する直径の小さい硬膜外
カテーテルが示されている。壁は、代表的にはステンレ
ス鋼などよりなるらせん状コイル、代表的にはポリマー
よりなる管状シース(tubularsheath)、およびコイルの
回りにらせん状に形成され、しばしばリボンの形状であ
る安全ワイヤを備えた複合構造を有する。
び曲げた場合のねじれ耐性を有する直径の小さい硬膜外
カテーテルが示されている。壁は、代表的にはステンレ
ス鋼などよりなるらせん状コイル、代表的にはポリマー
よりなる管状シース(tubularsheath)、およびコイルの
回りにらせん状に形成され、しばしばリボンの形状であ
る安全ワイヤを備えた複合構造を有する。
【0017】米国特許第5,176,660号は、シースの壁に
強化条を有するカテーテルの製造を示している。金属性
の条は、管状シース全体にわたってらせん状の交差パタ
ーンで巻かれ、実質的により強固なシースが製造され
る。強化フィラメントは、良好な「押圧性(pushabilit
y)」のためにカテーテルの長手方向の剛直性を増加させ
るために用いられる。この器具は、非常に強固であり、
約250,000ポンド/(インチ)2またはそれ以上の張力で巻
かれている。平坦な条自体は、0.006インチと0.020イン
チとの間の幅および0.0015インチと0.004インチとの間
の厚さを有している。
強化条を有するカテーテルの製造を示している。金属性
の条は、管状シース全体にわたってらせん状の交差パタ
ーンで巻かれ、実質的により強固なシースが製造され
る。強化フィラメントは、良好な「押圧性(pushabilit
y)」のためにカテーテルの長手方向の剛直性を増加させ
るために用いられる。この器具は、非常に強固であり、
約250,000ポンド/(インチ)2またはそれ以上の張力で巻
かれている。平坦な条自体は、0.006インチと0.020イン
チとの間の幅および0.0015インチと0.004インチとの間
の厚さを有している。
【0018】de Toledoの米国特許第5,178,158号には、
ガイドワイヤまたはカテーテルのいずれかとして用いら
れる転用可能なワイヤである器具が示されている。この
コイルは、コイル/カテーテル器具を通る内部通路を形
成するリボンであるように見える。内部への被覆は行わ
れていない。
ガイドワイヤまたはカテーテルのいずれかとして用いら
れる転用可能なワイヤである器具が示されている。この
コイルは、コイル/カテーテル器具を通る内部通路を形
成するリボンであるように見える。内部への被覆は行わ
れていない。
【0019】米国特許第5,217,482号は、ステンレス鋼
ハイポチューブカテーテルシャフトおよび遠位バルーン
を有するバルーンカテーテルを示している。この特許に
示される器具の特定のセクションは、適切な接着剤によ
って外部スリーブに固定されたステンレス鋼製のらせん
状リボンを用い、非常に高い剛直性を有するセクション
から比較的低い剛直性を有するセクションまでの移行セ
クション(transitionsection)として作用する。
ハイポチューブカテーテルシャフトおよび遠位バルーン
を有するバルーンカテーテルを示している。この特許に
示される器具の特定のセクションは、適切な接着剤によ
って外部スリーブに固定されたステンレス鋼製のらせん
状リボンを用い、非常に高い剛直性を有するセクション
から比較的低い剛直性を有するセクションまでの移行セ
クション(transitionsection)として作用する。
【0020】Castanedaらによる米国特許第5,279,596号
には、血管形成または血管造影カテーテルの遠位領域に
埋め込まれたコイルを用いて、ねじれ耐性を向上させる
ことが示唆されている。しかし、この特許は、コイルに
弾性の高い合金を用いることを開示してはいないし、ま
たは得られるカテーテルを血管閉塞用具を送達するため
の運搬手段(vehicle)として用いることを示唆してもい
ない。
には、血管形成または血管造影カテーテルの遠位領域に
埋め込まれたコイルを用いて、ねじれ耐性を向上させる
ことが示唆されている。しかし、この特許は、コイルに
弾性の高い合金を用いることを開示してはいないし、ま
たは得られるカテーテルを血管閉塞用具を送達するため
の運搬手段(vehicle)として用いることを示唆してもい
ない。
【0021】同様に、多層カテーテルセクションはそれ
自体および本質的に特有ではない。
自体および本質的に特有ではない。
【0022】Goldらの米国特許第4,636,346号には、湾
曲した形状に形成され、そして様々な分枝血管などを通
過するようにされた遠位端を有する壁の薄いガイドカテ
ーテルが示されている。このカテーテルは、滑らかな内
部シース、剛直な中間シース、および可撓性を有する外
部シースを有する。遠位先端部自体は、同様の構造であ
るが、剛直な中間シースは時折省略される。
曲した形状に形成され、そして様々な分枝血管などを通
過するようにされた遠位端を有する壁の薄いガイドカテ
ーテルが示されている。このカテーテルは、滑らかな内
部シース、剛直な中間シース、および可撓性を有する外
部シースを有する。遠位先端部自体は、同様の構造であ
るが、剛直な中間シースは時折省略される。
【0023】Hardyの米国特許第4,840,622号には、人体
の外部から人体内の特定の、代表的には既知の位置に向
けて別のカテーテルを進ませるために用いられる、さら
にまた多層の器具であるカニューレが示されている。
の外部から人体内の特定の、代表的には既知の位置に向
けて別のカテーテルを進ませるために用いられる、さら
にまた多層の器具であるカニューレが示されている。
【0024】DeMelloらの米国特許第4,863,442号には、
ポリウレタン製のジャケット(jacket)内にワイヤ編組み
されたTEFLON製のコアを備えた管状本体を有するガイド
カテーテルが示されている。ジャケットの遠位端は、コ
アから取り除かれ、そしてジャケットが取り除かれた領
域にわたって柔軟なポリウレタン先端部がコアに適用さ
れている。この結果、一般に柔軟な先端部を有するがか
なり剛直な、多層からなるカテーテルとなっている。
ポリウレタン製のジャケット(jacket)内にワイヤ編組み
されたTEFLON製のコアを備えた管状本体を有するガイド
カテーテルが示されている。ジャケットの遠位端は、コ
アから取り除かれ、そしてジャケットが取り除かれた領
域にわたって柔軟なポリウレタン先端部がコアに適用さ
れている。この結果、一般に柔軟な先端部を有するがか
なり剛直な、多層からなるカテーテルとなっている。
【0025】Pomeranzの米国特許第5,078,702号には、
様々な材料の多重セクションおよびカテーテルシャフト
を構成する内部および外部シースを有する、代表的には
ガイドカテーテルである柔軟な先端カテーテルが示され
ている。しかし、Pomeranzの意図は、ねじれ耐性を有す
るカテーテルを製造することではなく、その代わりに顕
著な剛直性を有する柔軟なカテーテルを形成することで
ある。内部シースに用いられる材料は、かなり剛直なポ
リマーであると述べられていることに留意すべきである
(第4欄参照)。
様々な材料の多重セクションおよびカテーテルシャフト
を構成する内部および外部シースを有する、代表的には
ガイドカテーテルである柔軟な先端カテーテルが示され
ている。しかし、Pomeranzの意図は、ねじれ耐性を有す
るカテーテルを製造することではなく、その代わりに顕
著な剛直性を有する柔軟なカテーテルを形成することで
ある。内部シースに用いられる材料は、かなり剛直なポ
リマーであると述べられていることに留意すべきである
(第4欄参照)。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】これらの器具のいずれ
にも、以下に述べる構造を有するカテーテルについて記
載する文献はない。
にも、以下に述べる構造を有するカテーテルについて記
載する文献はない。
【0027】上記のように、カテーテルによって接近し
たい標的部位が、肝臓あるいは脳などの軟組織内にある
ことがしばしばある。このような部位に到達するのが難
しいのは傍観者の目から見ても明らかである。カテーテ
ルは、鼠径部(groin)あるいは頸部に見い出されるよう
な大動脈を通して導入され、そしてカテーテルが選択さ
れた部位に到達するまで動脈系のよりいっそう狭い領域
を通過しなければならない。そのような経路は、曲がり
くねって多数のループ状の経路をしばしば形成するから
である。
たい標的部位が、肝臓あるいは脳などの軟組織内にある
ことがしばしばある。このような部位に到達するのが難
しいのは傍観者の目から見ても明らかである。カテーテ
ルは、鼠径部(groin)あるいは頸部に見い出されるよう
な大動脈を通して導入され、そしてカテーテルが選択さ
れた部位に到達するまで動脈系のよりいっそう狭い領域
を通過しなければならない。そのような経路は、曲がり
くねって多数のループ状の経路をしばしば形成するから
である。
【0028】本発明は、従来のカテーテルを改良して、
上記のような問題点を取り除くことを目的とする。
上記のような問題点を取り除くことを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は、近位端、遠位
端、およびこれらの端部の間に伸びる内部管腔を規定す
る通路を有する細長い管状部材を有するカテーテルセク
ションであって、上記細長い管状部材が、a)内表面、
外表面、および長手方向の軸を有する第1のライナー材
料よりなるらせん状にカットされたポリマー管状部材の
内部補強材ライナーであって、上記らせん状カットが上
記内表面から上記外表面まで伸び、そして上記内部ライ
ナーが外部管状被覆と同軸の関係にある、内部補強材ラ
イナー、およびb)ポリマー被覆材料を含む外部管状被
覆、を有する、カテーテルセクションに関する。
端、およびこれらの端部の間に伸びる内部管腔を規定す
る通路を有する細長い管状部材を有するカテーテルセク
ションであって、上記細長い管状部材が、a)内表面、
外表面、および長手方向の軸を有する第1のライナー材
料よりなるらせん状にカットされたポリマー管状部材の
内部補強材ライナーであって、上記らせん状カットが上
記内表面から上記外表面まで伸び、そして上記内部ライ
ナーが外部管状被覆と同軸の関係にある、内部補強材ラ
イナー、およびb)ポリマー被覆材料を含む外部管状被
覆、を有する、カテーテルセクションに関する。
【0030】好適な実施態様においては、上記カテーテ
ルセクションは、上記内部補強材ライナーより遠位側に
配置された遠位放射線不透過性マーカーをさらに有す
る。
ルセクションは、上記内部補強材ライナーより遠位側に
配置された遠位放射線不透過性マーカーをさらに有す
る。
【0031】好適な実施態様においては、上記内部補強
材ライナーの上記らせん状カットは一定のピッチを有す
る。
材ライナーの上記らせん状カットは一定のピッチを有す
る。
【0032】好適な実施態様においては、上記内部補強
材ライナーの上記らせん状カットは様々なピッチを有す
る。
材ライナーの上記らせん状カットは様々なピッチを有す
る。
【0033】好適な実施態様においては、上記外部被覆
材料は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポリエ
チレンから選択される材料を有する。
材料は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポリエ
チレンから選択される材料を有する。
【0034】好適な実施態様においては、上記外部被覆
材料は、EVAを含有するポリエチレン混合物を有する。
材料は、EVAを含有するポリエチレン混合物を有する。
【0035】好適な実施態様においては、上記内部ライ
ナー材料は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポ
リエチレンから選択される材料を有する。
ナー材料は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポ
リエチレンから選択される材料を有する。
【0036】好適な実施態様においては、上記外部被覆
材料は、EVAを含有するポリエチレン混合物を有する。
材料は、EVAを含有するポリエチレン混合物を有する。
【0037】好適な実施態様においては、上記内部ライ
ナーは、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミド、HD
PE、およびポリエチレンから選択される材料を有する。
ナーは、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミド、HD
PE、およびポリエチレンから選択される材料を有する。
【0038】好適な実施態様においては、上記外部被覆
材料は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポリエ
チレンより選択される材料を有する。
材料は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびポリエ
チレンより選択される材料を有する。
【0039】好適な実施態様においては、上記ライナー
材料および上記被覆材料は、それらの物理的属性を実質
的に劣化させることなく放射線殺菌可能である。
材料および上記被覆材料は、それらの物理的属性を実質
的に劣化させることなく放射線殺菌可能である。
【0040】好適な実施態様においては、上記ライナー
材料および上記被覆材料の少なくとも1つは放射線不透
過性である。
材料および上記被覆材料の少なくとも1つは放射線不透
過性である。
【0041】本発明は、望ましくは、外部管材ライナー
およびこのライナー内に同軸状に配置された内部補強材
よりなるカテーテルセクションである。内部補強材は、
代表的には外部被覆(outer covering)材料より剛直な材
料よりなるらせん状にカットされたポリマー管材層であ
る。外部管材は、望ましくは、可撓性の高い材料よりな
る。このセクションが遠位セクションであるときは、内
部層および外部層の一方または他方もしくは両方は、望
ましくは、エチレンビニルアセテート(EVA)および低
密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状低密度ポリエチ
レン(LLDPE)の混合物である。この材料により構成さ
れる管材は、可撓性が高く、しかも実質的に半径方向に
ひずみを生じることなくカテーテルの加圧に耐え得るに
十分な壁強度を有する。このセクションが中間または近
位セクションであるときは、内層は、よりいっそう剛直
な材料、例えば、ポリプロピレン、ポリイミド、高密度
ポリエチレン(HDPE)などにより形成され得る。
およびこのライナー内に同軸状に配置された内部補強材
よりなるカテーテルセクションである。内部補強材は、
代表的には外部被覆(outer covering)材料より剛直な材
料よりなるらせん状にカットされたポリマー管材層であ
る。外部管材は、望ましくは、可撓性の高い材料よりな
る。このセクションが遠位セクションであるときは、内
部層および外部層の一方または他方もしくは両方は、望
ましくは、エチレンビニルアセテート(EVA)および低
密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状低密度ポリエチ
レン(LLDPE)の混合物である。この材料により構成さ
れる管材は、可撓性が高く、しかも実質的に半径方向に
ひずみを生じることなくカテーテルの加圧に耐え得るに
十分な壁強度を有する。このセクションが中間または近
位セクションであるときは、内層は、よりいっそう剛直
な材料、例えば、ポリプロピレン、ポリイミド、高密度
ポリエチレン(HDPE)などにより形成され得る。
【0042】カテーテルは、親水性ポリマーまたは他の
潤滑性ポリマーにより裏打ちまたは被覆され得るか、あ
るいはポリテトラフルオロエチレンまたは他のポリフル
オロカーボンのような潤滑性ポリマーよりなる薄層によ
り裏打ちされ得る。
潤滑性ポリマーにより裏打ちまたは被覆され得るか、あ
るいはポリテトラフルオロエチレンまたは他のポリフル
オロカーボンのような潤滑性ポリマーよりなる薄層によ
り裏打ちされ得る。
【0043】カテーテルセクションは、一体型(integra
l)カテーテルアセンブリに包含され得る。材料を賢明に
選択することにより、全体の直径がより小さいカテーテ
ルが可能となる。
l)カテーテルアセンブリに包含され得る。材料を賢明に
選択することにより、全体の直径がより小さいカテーテ
ルが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明は、ねじれ耐性カテーテル
セクションおよびこれらのセクションを1つまたはそれ
以上組み込んだカテーテルである。これは、外部被覆(o
uter covering)と内部補強材とを有する複合セクション
である。内部補強材は、このセクションまたは複数のセ
クションに同軸状に組み込まれたらせん状にカットされ
た(helically cut)ポリマー管材補強材である。
セクションおよびこれらのセクションを1つまたはそれ
以上組み込んだカテーテルである。これは、外部被覆(o
uter covering)と内部補強材とを有する複合セクション
である。内部補強材は、このセクションまたは複数のセ
クションに同軸状に組み込まれたらせん状にカットされ
た(helically cut)ポリマー管材補強材である。
【0045】本発明の思想を導入し得る代表的な多重セ
クションカテーテル(100)を図1に示す。このよう
なカテーテルは、Engelsonの米国特許第4,739,768号中
により詳細に説明されており(その全体は本明細書中に
参考として援用されている)、そして神経血管および末
梢血管の適用に適している。次いで、このようなカテー
テルはまた、心臓への接近および治療において遭遇する
ようなより容易な作業においては、当然適している。こ
れらのカテーテルの長さへの要求が高まるにつれて発生
してきた1つの困難な点は、遠位セクションの直径が必
然的にますます小さくなるという点である。このこと
は、より長いカテーテルは、よりいっそう遠位の、従っ
てより小さい血管領域に到達しなければならないことに
起因する。このようなより小さな直径は、壁のセクショ
ンが同時に薄くなることを要求する。より薄いセクショ
ンの壁は、ガイドワイヤに沿って積極的に押されたと
き、または湾曲した血管内に置かれたとき、もしくはカ
テーテルの管腔を通して上記の血管閉塞用具を押したと
きに、ねじれたり、または小さく波打ったり(ripple)し
得る。図1に示す代表的形状は、顕著な可撓性を有する
遠位セクション(102)と、代表的にはそれよりも可
撓性が低い中間セクション(104)と、次いで最も可
撓性が低くて長い近位セクション(106)とを有して
いる。遠位セクション(102)は、神経血管系の異常
なまでの曲がりくねった回旋部分(convolution)中を、
外傷なしに深く貫通することを可能にするために、可撓
性および柔軟性を有する。様々な公知の、カテーテルア
センブリに必要なアクセサリ、例えば、X線透視検査(f
luoroscopy)において遠位領域の位置を見ることを可能
にし、遠位領域にある1つまたはそれ以上の放射線不透
過性バンド(108)、ならびにガイドワイヤ(11
2)および液体の接近のためのルアー(luer)アセンブリ
(110)を、同時に図1に示す。このカテーテルの代
表的な寸法は以下の通りである: 全長: 60〜200cm 近位セクション(106): 60〜150cm 中間セクション(104): 20〜50cm 遠位セクション(102): 2.5〜30cm 当然、これらの寸法は、本発明にとって特に重要ではな
く、治療する疾患(malady)およびその体内部位に応じ
て選択される。
クションカテーテル(100)を図1に示す。このよう
なカテーテルは、Engelsonの米国特許第4,739,768号中
により詳細に説明されており(その全体は本明細書中に
参考として援用されている)、そして神経血管および末
梢血管の適用に適している。次いで、このようなカテー
テルはまた、心臓への接近および治療において遭遇する
ようなより容易な作業においては、当然適している。こ
れらのカテーテルの長さへの要求が高まるにつれて発生
してきた1つの困難な点は、遠位セクションの直径が必
然的にますます小さくなるという点である。このこと
は、より長いカテーテルは、よりいっそう遠位の、従っ
てより小さい血管領域に到達しなければならないことに
起因する。このようなより小さな直径は、壁のセクショ
ンが同時に薄くなることを要求する。より薄いセクショ
ンの壁は、ガイドワイヤに沿って積極的に押されたと
き、または湾曲した血管内に置かれたとき、もしくはカ
テーテルの管腔を通して上記の血管閉塞用具を押したと
きに、ねじれたり、または小さく波打ったり(ripple)し
得る。図1に示す代表的形状は、顕著な可撓性を有する
遠位セクション(102)と、代表的にはそれよりも可
撓性が低い中間セクション(104)と、次いで最も可
撓性が低くて長い近位セクション(106)とを有して
いる。遠位セクション(102)は、神経血管系の異常
なまでの曲がりくねった回旋部分(convolution)中を、
外傷なしに深く貫通することを可能にするために、可撓
性および柔軟性を有する。様々な公知の、カテーテルア
センブリに必要なアクセサリ、例えば、X線透視検査(f
luoroscopy)において遠位領域の位置を見ることを可能
にし、遠位領域にある1つまたはそれ以上の放射線不透
過性バンド(108)、ならびにガイドワイヤ(11
2)および液体の接近のためのルアー(luer)アセンブリ
(110)を、同時に図1に示す。このカテーテルの代
表的な寸法は以下の通りである: 全長: 60〜200cm 近位セクション(106): 60〜150cm 中間セクション(104): 20〜50cm 遠位セクション(102): 2.5〜30cm 当然、これらの寸法は、本発明にとって特に重要ではな
く、治療する疾患(malady)およびその体内部位に応じ
て選択される。
【0046】図2は、カテーテルの遠位セクションとし
て特に有用な本発明の一変形例の局面を示すカテーテル
本体またはカテーテルセクション(200)の拡大断面
図を示している。図示するように、カテーテル本体また
はカテーテルセクション(200)は、内部でらせん状
にカットされたポリマー内部管状補強部材(202)と
外部ポリマー層(204)とを有する。
て特に有用な本発明の一変形例の局面を示すカテーテル
本体またはカテーテルセクション(200)の拡大断面
図を示している。図示するように、カテーテル本体また
はカテーテルセクション(200)は、内部でらせん状
にカットされたポリマー内部管状補強部材(202)と
外部ポリマー層(204)とを有する。
【0047】内部管状部材は、好ましくは、図示するよ
うに、その内表面から外表面までらせん状にカットされ
た単純な管材のセクションである。図2に示すらせん状
のカットは、遠位端に向かうに従ってピッチが小さくな
り、これにより管材の遠位端に向かうに従って可撓性の
量が変動する。内部セクション(202)はカットされ
た後、わずかに引き伸ばされて、わずかな空間、例え
ば、0.0005〜0.001インチの空間を提供する。これによ
り、このセクションを曲げるのがより容易になる。内部
補強材層は、広範な種類の材料により製造され得るが、
好ましくはLLDPEまたはLDPEであり、おそらく少量のエ
チレンビニルアセテート(EVA)を含有し得る。
うに、その内表面から外表面までらせん状にカットされ
た単純な管材のセクションである。図2に示すらせん状
のカットは、遠位端に向かうに従ってピッチが小さくな
り、これにより管材の遠位端に向かうに従って可撓性の
量が変動する。内部セクション(202)はカットされ
た後、わずかに引き伸ばされて、わずかな空間、例え
ば、0.0005〜0.001インチの空間を提供する。これによ
り、このセクションを曲げるのがより容易になる。内部
補強材層は、広範な種類の材料により製造され得るが、
好ましくはLLDPEまたはLDPEであり、おそらく少量のエ
チレンビニルアセテート(EVA)を含有し得る。
【0048】管材の壁厚は、0.005〜0.002インチであり
得る。それは、好ましくは、約0.0015インチである。内
層(202)のカットのピッチは、任意の適切な長さか
らなり得る。様々な可撓性を有するセクションを所望す
る場合は、ピッチを変動させ得る。以下に示すように、
ねじれ耐性のみを所望する場合は、ピッチは一定であり
得る。らせん状のカットは、内部補強材セクションの一
方の端部から他方の端部まで伸びる必要はないが、高い
可撓性またはねじれ耐性を所望する領域に対してのみ必
要とされることもまた留意されるべきである。
得る。それは、好ましくは、約0.0015インチである。内
層(202)のカットのピッチは、任意の適切な長さか
らなり得る。様々な可撓性を有するセクションを所望す
る場合は、ピッチを変動させ得る。以下に示すように、
ねじれ耐性のみを所望する場合は、ピッチは一定であり
得る。らせん状のカットは、内部補強材セクションの一
方の端部から他方の端部まで伸びる必要はないが、高い
可撓性またはねじれ耐性を所望する領域に対してのみ必
要とされることもまた留意されるべきである。
【0049】このセクションをカテーテルの遠位セクシ
ョン(または、特別な可撓性を必要とする他のセクショ
ン)として用いるときは、外層(204)もまた広範な
種類の材料のうちいかなる材料からでも製造され得る。
これらの材料としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、LDPE、LLDPE、またはこれらの混合物が挙げられる
が、好ましくは、外層(204)は、EVA含有量が少な
くとも10%のEVA、好ましくは12〜20%のEVAであり、壁厚
が0.005〜0.010インチ、好ましくは約0.003インチであ
る、LDPEまたはLLDPEよりなる熱収縮性管材である。
ョン(または、特別な可撓性を必要とする他のセクショ
ン)として用いるときは、外層(204)もまた広範な
種類の材料のうちいかなる材料からでも製造され得る。
これらの材料としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
ル、LDPE、LLDPE、またはこれらの混合物が挙げられる
が、好ましくは、外層(204)は、EVA含有量が少な
くとも10%のEVA、好ましくは12〜20%のEVAであり、壁厚
が0.005〜0.010インチ、好ましくは約0.003インチであ
る、LDPEまたはLLDPEよりなる熱収縮性管材である。
【0050】これらのポリマーは、放射線によって架橋
結合されて、その強度が増大し、そして熱収縮が可能と
なる。
結合されて、その強度が増大し、そして熱収縮が可能と
なる。
【0051】図2にはまた、放射線不透過性マーカー
(206)が示されている。この遠位マーカー(20
6)は、プラチナまたは他の適切な放射線不透過性材料
により形成され、これによりカテーテルの遠位先端部が
体内にあるとき、カテーテルを用いる医師がカテーテル
の遠位先端部の位置をX線写真により視覚化することが
可能になる。図2にはまた、任意の近位マーカー(20
8)も示されている。図2に示されるカテーテルセクシ
ョン(200)は、様々な方法のうちいかなる方法を用
いても作製され得るが、1つの許容され得る方法は以下
の通りである。遠位の放射線不透過性マーカー(20
6)およびこれに接続するスペーサを内部補強材(20
2)に近接する適切な大きさの心棒(mandrel)上に配置
する。近位マーカー(208)および近接するスペーサ
(209)もまた心棒上に配置する。熱可塑性物質のよ
うな接着剤をこの組立て体(assemblage)の外側に塗布し
得るが、望ましくは塗布しない。熱収縮性管材(20
4)を内部心棒上に既に配置されている組立て体を覆う
ように配置する。次に、外層(204)を形成する管材
を組立て体上で熱収縮させる。内部補強材(202)を
構成する材料は、外部管状層(204)の熱収縮温度の
それの領域内に溶融温度を有するのが望ましい。これに
より、様々な可撓性および押圧性に加えて、高いねじれ
耐性を有する単位構造が形成される。
(206)が示されている。この遠位マーカー(20
6)は、プラチナまたは他の適切な放射線不透過性材料
により形成され、これによりカテーテルの遠位先端部が
体内にあるとき、カテーテルを用いる医師がカテーテル
の遠位先端部の位置をX線写真により視覚化することが
可能になる。図2にはまた、任意の近位マーカー(20
8)も示されている。図2に示されるカテーテルセクシ
ョン(200)は、様々な方法のうちいかなる方法を用
いても作製され得るが、1つの許容され得る方法は以下
の通りである。遠位の放射線不透過性マーカー(20
6)およびこれに接続するスペーサを内部補強材(20
2)に近接する適切な大きさの心棒(mandrel)上に配置
する。近位マーカー(208)および近接するスペーサ
(209)もまた心棒上に配置する。熱可塑性物質のよ
うな接着剤をこの組立て体(assemblage)の外側に塗布し
得るが、望ましくは塗布しない。熱収縮性管材(20
4)を内部心棒上に既に配置されている組立て体を覆う
ように配置する。次に、外層(204)を形成する管材
を組立て体上で熱収縮させる。内部補強材(202)を
構成する材料は、外部管状層(204)の熱収縮温度の
それの領域内に溶融温度を有するのが望ましい。これに
より、様々な可撓性および押圧性に加えて、高いねじれ
耐性を有する単位構造が形成される。
【0052】比較的可撓性のない放射線不透過性マーカ
ーをこれらのカテーテルの極めて可撓性の高い遠位セク
ション内に存在させることは、ねじれ耐性器具を製造す
る上での難題である。この難題は、2つ(または多数)
の異なるマーカーが考慮されるとき、特に難しくなる。
湾曲が大きいときは、マーカーの直ぐそばの領域は、比
較的剛直な血管閉塞用具が通過して前進すると、ねじれ
て、次いで巻きつき(bind)やすい。これは特に、血管閉
塞用具の直径が開口した管腔の内径の大きさに近いとき
に起こる。脳血管系をたどって前進するための遠位セク
ションとして効果的に機能するのに十分な可撓性を有す
る単層ポリマー(しばしば、ポリエチレン収縮性管材)
を用いると、しばしば、その強度は、放射線不透過性マ
ーカーまたは複数のマーカーの近くの臨界領域にその内
部形状を維持させるには不十分であることがわかった。
このねじれの問題を緩和するために層の厚さを単に増す
だけでは、このセクションの剛直性を、潜在的に許容不
可能なレベルまで高める結果となる。図2に関連して記
載したように、管材料よりなる2層を組み合わせ、代表
的には全体の厚さをマーカーの厚さを超えない厚さとす
ることによって、高いねじれ耐性、許容可能な可撓性
(およびガイドワイヤを追跡する能力)、ならびに高い
押圧性の保持という目標が満たされ得る。
ーをこれらのカテーテルの極めて可撓性の高い遠位セク
ション内に存在させることは、ねじれ耐性器具を製造す
る上での難題である。この難題は、2つ(または多数)
の異なるマーカーが考慮されるとき、特に難しくなる。
湾曲が大きいときは、マーカーの直ぐそばの領域は、比
較的剛直な血管閉塞用具が通過して前進すると、ねじれ
て、次いで巻きつき(bind)やすい。これは特に、血管閉
塞用具の直径が開口した管腔の内径の大きさに近いとき
に起こる。脳血管系をたどって前進するための遠位セク
ションとして効果的に機能するのに十分な可撓性を有す
る単層ポリマー(しばしば、ポリエチレン収縮性管材)
を用いると、しばしば、その強度は、放射線不透過性マ
ーカーまたは複数のマーカーの近くの臨界領域にその内
部形状を維持させるには不十分であることがわかった。
このねじれの問題を緩和するために層の厚さを単に増す
だけでは、このセクションの剛直性を、潜在的に許容不
可能なレベルまで高める結果となる。図2に関連して記
載したように、管材料よりなる2層を組み合わせ、代表
的には全体の厚さをマーカーの厚さを超えない厚さとす
ることによって、高いねじれ耐性、許容可能な可撓性
(およびガイドワイヤを追跡する能力)、ならびに高い
押圧性の保持という目標が満たされ得る。
【0053】図2の外層(204)もまた、内部補強材
リボン(202)を溶融ポリマー槽またはポリマーを溶
解させた溶液、もしくは外部被覆(outer cover)ポリマ
ーを含む懸濁液またはラテックス内に浸漬することによ
って塗布され得ることは明らかである。材料を噴霧また
は他の方法で塗布することによって、カテーテル上に被
覆(cover)が配置され得ることも明らかである。このよ
うなクラスの材料としては、ポリウレタン、ポリシリコ
ーン、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
リボン(202)を溶融ポリマー槽またはポリマーを溶
解させた溶液、もしくは外部被覆(outer cover)ポリマ
ーを含む懸濁液またはラテックス内に浸漬することによ
って塗布され得ることは明らかである。材料を噴霧また
は他の方法で塗布することによって、カテーテル上に被
覆(cover)が配置され得ることも明らかである。このよ
うなクラスの材料としては、ポリウレタン、ポリシリコ
ーン、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
【0054】本発明のカテーテルおよびカテーテルセク
ションは、内側および外側の両方が被覆され、または他
の方法で処理されて、その潤滑性が増大し得る。
ションは、内側および外側の両方が被覆され、または他
の方法で処理されて、その潤滑性が増大し得る。
【0055】図3は、図2に示される遠位セクションの
1つの変形例(220)を示す。このカテーテルセクシ
ョン(220)では、らせん状カットのピッチは一定で
あるが、他の点では、このセクションは前述のセクショ
ンと同じである。この変形例は、ねじれ耐性および向上
した可撓性を提供する。
1つの変形例(220)を示す。このカテーテルセクシ
ョン(220)では、らせん状カットのピッチは一定で
あるが、他の点では、このセクションは前述のセクショ
ンと同じである。この変形例は、ねじれ耐性および向上
した可撓性を提供する。
【0056】本明細書中で述べるポリマーの各々は、硫
酸バリウム、三酸化ビスマス、炭酸ビスマス、粉末タン
グステン、粉末タンタルなどのような放射線不透過性材
料と組み合わせて用いられ得、これにより管材の様々な
部材の位置が血管内でX線写真により視覚化され得る。
しかし、放射線不透過性材料をポリマーミックス(polym
eric mix)に添加すると、典型的には、可撓性が減少す
るという相矛盾する点(tradeoff)に遭遇する。
酸バリウム、三酸化ビスマス、炭酸ビスマス、粉末タン
グステン、粉末タンタルなどのような放射線不透過性材
料と組み合わせて用いられ得、これにより管材の様々な
部材の位置が血管内でX線写真により視覚化され得る。
しかし、放射線不透過性材料をポリマーミックス(polym
eric mix)に添加すると、典型的には、可撓性が減少す
るという相矛盾する点(tradeoff)に遭遇する。
【0057】図4は、らせん状にカットされた内部セク
ションがカテーテルにおいてより近位側にあり、そして
らせん状カットがこのセクションの長さ全体にわたって
伸びてはいないカテーテルの1つの変形例(230)を
示す。図4に示される変形例(230)は、部分切取図
であり、そして図示したカテーテルは、遠位部分(23
2)、可変の可撓性を有する中間部分(234)、およ
び近位部分(236)を有する。本発明のこの変形例
は、製造コストが低く、しかも上述のEngelson(米国特
許第4,738,769号)に記載された使用の利点のすべてを
取り込んでいる。
ションがカテーテルにおいてより近位側にあり、そして
らせん状カットがこのセクションの長さ全体にわたって
伸びてはいないカテーテルの1つの変形例(230)を
示す。図4に示される変形例(230)は、部分切取図
であり、そして図示したカテーテルは、遠位部分(23
2)、可変の可撓性を有する中間部分(234)、およ
び近位部分(236)を有する。本発明のこの変形例
は、製造コストが低く、しかも上述のEngelson(米国特
許第4,738,769号)に記載された使用の利点のすべてを
取り込んでいる。
【0058】図4のカテーテルの物理的な構成は簡単明
瞭である。図示した変形例は、外部被覆(240)より
も比較的剛直なポリマーより形成される内部補強材(2
38)を有する。内部補強セクション(238)は、好
ましくは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDP
E)、ポリイミド、ポリアミド(ナイロンの大部分)、
およびいくつかのより剛直なグレードのポリエチレン
(LLDPEおよびLDPE)のような、このようなセクション
で用いられる公知のポリマーからなっている。らせん状
カット(242)は、内部補強セクション(238)の
外表面からその内表面まで伸び、そして好ましくはわず
かに拡張してらせん状カット中に小さな隙間を提供す
る。らせん状カット(242)は、中間部分(234)
の近位端で終了する。
瞭である。図示した変形例は、外部被覆(240)より
も比較的剛直なポリマーより形成される内部補強材(2
38)を有する。内部補強セクション(238)は、好
ましくは、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン(HDP
E)、ポリイミド、ポリアミド(ナイロンの大部分)、
およびいくつかのより剛直なグレードのポリエチレン
(LLDPEおよびLDPE)のような、このようなセクション
で用いられる公知のポリマーからなっている。らせん状
カット(242)は、内部補強セクション(238)の
外表面からその内表面まで伸び、そして好ましくはわず
かに拡張してらせん状カット中に小さな隙間を提供す
る。らせん状カット(242)は、中間部分(234)
の近位端で終了する。
【0059】外部被覆(240)は、望ましくは、ポリ
エチレンのような熱収縮性材料である。この被覆のため
の他の適切な材料としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビ
ニル、および他のより柔軟で適合する(compliant)材料
が挙げられる。外部被覆(240)は、カテーテルの近
位端からカテーテル(230)の遠位端まで伸び得る。
エチレンのような熱収縮性材料である。この被覆のため
の他の適切な材料としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビ
ニル、および他のより柔軟で適合する(compliant)材料
が挙げられる。外部被覆(240)は、カテーテルの近
位端からカテーテル(230)の遠位端まで伸び得る。
【0060】図4の変形例に示される材料の組み合わせ
は、構築が容易になることに加えて、様々な利点を有す
る。例えば、剛直な内部補強材(238)により、押圧
が容易な近位部分(236)、および、より近位の部分
より剛直性が低いためその押圧性が保持され、しかも可
撓性が著しく高くなる移行部分(234)が提供され
る。内部補強材(238)のらせん状カット(242)
の特異的なパターンにより、近位部分(236)の剛直
性と遠位部分(232)の剛直性との間の剛直性を有す
るより滑らかな移行部分が提供され、これは、中間の剛
直性を有する管材のセクションの従来の選択に比べてよ
り滑らかである。
は、構築が容易になることに加えて、様々な利点を有す
る。例えば、剛直な内部補強材(238)により、押圧
が容易な近位部分(236)、および、より近位の部分
より剛直性が低いためその押圧性が保持され、しかも可
撓性が著しく高くなる移行部分(234)が提供され
る。内部補強材(238)のらせん状カット(242)
の特異的なパターンにより、近位部分(236)の剛直
性と遠位部分(232)の剛直性との間の剛直性を有す
るより滑らかな移行部分が提供され、これは、中間の剛
直性を有する管材のセクションの従来の選択に比べてよ
り滑らかである。
【0061】本発明について記述し、そして本発明の特
定の実施例について述べた。これら特定の実施例の使用
は、いかなる意味においても本発明を制限するものでは
ない。さらに、本発明の変形例は、開示内容の精神の範
囲内であり、しかも請求の範囲に見い出される本発明と
等価である程までに、本特許は同様にこれらの変形例を
包含する。
定の実施例について述べた。これら特定の実施例の使用
は、いかなる意味においても本発明を制限するものでは
ない。さらに、本発明の変形例は、開示内容の精神の範
囲内であり、しかも請求の範囲に見い出される本発明と
等価である程までに、本特許は同様にこれらの変形例を
包含する。
【0062】本カテーテルは、血管系を通して接近可能
である体内の組織標的部位を治療するのに適している。
本カテーテルの中核は、らせん状にカットされた管状部
材を備えた内部補強材と外部管状部材とを有する多重の
構成要素からなるセクションを使用することである。内
層および外層を構成する材料(およびそれらの厚さ)の
選択に応じて、このセクションはカテーテルの長さの範
囲内の任意の場所に配置され得る。多重の構成要素から
なるセクションは、ねじれ耐性であり、良好な押圧性お
よび可撓性を有し、そして(いくつかの変形例では)ら
せん状にカットされたセクションの軸に沿って可変の可
撓性を有する。
である体内の組織標的部位を治療するのに適している。
本カテーテルの中核は、らせん状にカットされた管状部
材を備えた内部補強材と外部管状部材とを有する多重の
構成要素からなるセクションを使用することである。内
層および外層を構成する材料(およびそれらの厚さ)の
選択に応じて、このセクションはカテーテルの長さの範
囲内の任意の場所に配置され得る。多重の構成要素から
なるセクションは、ねじれ耐性であり、良好な押圧性お
よび可撓性を有し、そして(いくつかの変形例では)ら
せん状にカットされたセクションの軸に沿って可変の可
撓性を有する。
【0063】
【発明の効果】本発明の多重セクションカテーテルは、
被覆と内部補強材とを有する複合セクションからなるた
め、ねじれ耐性を有する。従って、本発明のカテーテル
は、従来のカテーテルでは到達することが難しい部位で
ある、肝臓あるいは脳などの軟組織内の標的部位、すな
わち神経血管および末梢血管への導入に適している。
被覆と内部補強材とを有する複合セクションからなるた
め、ねじれ耐性を有する。従って、本発明のカテーテル
は、従来のカテーテルでは到達することが難しい部位で
ある、肝臓あるいは脳などの軟組織内の標的部位、すな
わち神経血管および末梢血管への導入に適している。
【図1】本発明の遠位セクションを組み込み得る3つの
セクションを有する代表的なカテーテルの側面図であ
る。
セクションを有する代表的なカテーテルの側面図であ
る。
【図2】本発明に従って作製されたカテーテルセクショ
ンの拡大部分断面図である。
ンの拡大部分断面図である。
【図3】本発明に従って作製されたカテーテルセクショ
ンの拡大部分断面図である。
ンの拡大部分断面図である。
【図4】本発明に従って作製されたカテーテルセクショ
ンの拡大部分断面図である。
ンの拡大部分断面図である。
100 多重セクションカテーテル 102 遠位セクション 104 中間セクション 106 近位セクション 108 放射線不透過性バンド 110 ルアーアセンブリ 112 ガイドワイヤ 200、220、230 カテーテルセクション 202、238 内部補強材 204 外部管状層 206 放射線不透過性マーカー 208 近位マーカー 209 スペーサー 232 遠位部分 234 中間部分 236 近位部分 240 外部被覆 242 らせん状カット
Claims (12)
- 【請求項1】 近位端、遠位端、およびこれらの端部の
間に伸びる内部管腔を規定する通路を有する細長い管状
部材を有するカテーテルセクションであって、該細長い
管状部材が、 a)内表面、外表面、および長手方向の軸を有する第1
のライナー材料よりなるらせん状にカットされたポリマ
ー管状部材の内部補強材ライナーであって、該らせん状
カットが該内表面から該外表面まで伸び、そして該内部
ライナーが外部管状被覆と同軸の関係にある、内部補強
材ライナー、および b)ポリマー被覆材料を含む外部管状被覆、を有する、
カテーテルセクション。 - 【請求項2】 前記内部補強材ライナーより遠位側に配
置された遠位放射線不透過性マーカーをさらに有する、
請求項1に記載のカテーテルセクション。 - 【請求項3】 前記内部補強材ライナーの前記らせん状
カットが一定のピッチを有する、請求項1に記載のカテ
ーテルセクション。 - 【請求項4】 前記内部補強材ライナーの前記らせん状
カットが様々なピッチを有する、請求項1に記載のカテ
ーテルセクション。 - 【請求項5】 前記外部被覆材料が、ポリウレタン、ポ
リ塩化ビニル、およびポリエチレンから選択される材料
を有する、請求項1に記載のカテーテルセクション。 - 【請求項6】 前記外部被覆材料が、EVAを含有するポ
リエチレン混合物を有する、請求項5に記載のカテーテ
ルセクション。 - 【請求項7】 前記内部ライナー材料が、ポリウレタ
ン、ポリ塩化ビニル、およびポリエチレンから選択され
る材料を有する、請求項5に記載のカテーテルセクショ
ン。 - 【請求項8】 前記外部被覆材料が、EVAを含有するポ
リエチレン混合物を有する、請求項7に記載のカテーテ
ルセクション。 - 【請求項9】 前記内部ライナーが、ポリプロピレン、
ポリイミド、ポリアミド、HDPE、およびポリエチレンか
ら選択される材料を有する、請求項1に記載のカテーテ
ルセクション。 - 【請求項10】 前記外部被覆材料が、ポリウレタン、
ポリ塩化ビニル、およびポリエチレンより選択される材
料を有する、請求項9に記載のカテーテルセクション。 - 【請求項11】 前記ライナー材料および前記被覆材料
が、それらの物理的属性を実質的に劣化させることなく
放射線殺菌可能である、請求項1に記載のカテーテルセ
クション。 - 【請求項12】 前記ライナー材料および前記被覆材料
の少なくとも1つが放射線不透過性である、請求項1に
記載のカテーテルセクション。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US08/359,469 US5599326A (en) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | Catheter with multi-layer section |
US08/359,469 | 1994-12-20 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08252316A true JPH08252316A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=23413929
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7330933A Pending JPH08252316A (ja) | 1994-12-20 | 1995-12-19 | 多層セクションを有するカテーテル |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5599326A (ja) |
EP (1) | EP0718003B1 (ja) |
JP (1) | JPH08252316A (ja) |
AT (1) | ATE233579T1 (ja) |
AU (1) | AU712466B2 (ja) |
CA (1) | CA2164750A1 (ja) |
DE (1) | DE69529806T2 (ja) |
ES (1) | ES2193177T3 (ja) |
IL (1) | IL116306A0 (ja) |
TW (1) | TW381032B (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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