JPH0825210B2 - カセット式金型装置及びカセット金型自動交換装置 - Google Patents

カセット式金型装置及びカセット金型自動交換装置

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JPH0825210B2
JPH0825210B2 JP4236662A JP23666292A JPH0825210B2 JP H0825210 B2 JPH0825210 B2 JP H0825210B2 JP 4236662 A JP4236662 A JP 4236662A JP 23666292 A JP23666292 A JP 23666292A JP H0825210 B2 JPH0825210 B2 JP H0825210B2
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cassette
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molds
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博 則武
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1756Handling of moulds or mould parts, e.g. mould exchanging means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カセット式金型装置及
びカセット金型自動交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、射出成形機の金型は、多数個取り
を行なうために、金型のパーティングライン面(以下
「PL面」という)に複数個のキャビティを設けたもの
を使用しており、異なる成形品を成形しようとするとき
には金型全体を交換していた。金型は、重量も大きいの
で、クレーン等を使用して金型交換をしなければなら
ず、危険を伴うものである。これを改善すべく、近年は
キャビティを形成する部分だけを交換するようにしたカ
セット式金型装置が用いられるようになってきている。
【0003】しかし、従来のカセット式金型装置では、
カセット金型を交換するためには、ベース金型本体を成
形機から取り外し、成形機外でカセット金型の着脱を行
なった後、再びベース金型を成形機に取り付ける必要が
あった。したがって、カセット金型の交換作業における
手間は、金型全体を交換する場合とあまり変わらない状
態にあった。
【0004】このような状況の下にあって、本出願人
は、カセット式金型装置について、着脱交換が容易にな
るように諸工夫を行ないつつ、先に特開平4−1382
32号において、カセット金型の着脱の自動化を可能に
したカセット金型自動交換装置を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
では、一対のカセット金型の着脱交換を自動化したもの
であり、成形品を多数個取りする場合には、それに応じ
て多数のカセット金型を個々に着脱しなければならず、
カセット金型数に対応した回数だけ着脱の操作を繰り返
す必要があった。このため、着脱時間が長くなるととも
に、異なる位置に複数のカセット金型を挿脱しなければ
ならない等の問題があり、カセット金型の交換の自動化
において改良すべき点が残っていた。
【0006】そこで本発明の目的は、複数のカセット金
型を同時に着脱可能にするとともに、一体化されたこれ
ら複数のカセット金型を同時に着脱交換可能にしたカセ
ット金型の自動交換装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のカセット式金型装置は、固定側金型と可
動側金型とからなり、ベース金型の少なくとも一方のベ
ースプレートに設けられた複数のカセット金型収納凹部
、型開き状態において型開き方向からそれぞれ挿脱交
換可能な複数のカセット金型と、複数のカセット金型を
連結して、これらを複数のカセット金型収納凹部に同時
に挿脱交換可能なように一体化する保持手段とを含むも
のによって構成されている。
【0008】具体的には、各カセット金型の側部に係合
用の横溝を設けてあり、カセット金型を一体化する保持
手段は、内周部が横溝に係合することにより一体化した
複数のカセット金型をそれぞれ所定位置に配設する複数
の切欠部を有する連結板と、各カセット金型をこれらの
各切欠部内で脱出不能に保持する保持板とによって構成
してある。
【0009】また、別の手段として、複数の各カセット
金型には、上記した係合用の横溝のほか、それぞれの一
側部に凹部を形成するとともに、保持手段には保持板の
側部に凸部を形成し、この保持手段によってこれら複数
のカセット金型を連結したときに、凸部がカセット金型
の凹部に係合することによりカセット金型を連結板から
脱出不能に保持するように構成してもよい。
【0010】複数のカセット金型を一体化して着脱可能
にしたのに伴ない、これらのカセット金型を同時に着脱
するためのカセット金型自動交換装置は、型開き状態の
とき着脱自在な複数のカセット金型を一対のベース金型
に着脱するものであり、保持手段により所定位置に配設
された状態で連結されて、一体化されている複数のカセ
ット金型を、所定位置に配設して連結する保持手段を介
して着脱交換可能である。そして、カセット金型自動交
換装置の構成は、該複数のカセット金型を収納可能な構
成のカセット金型収納手段と、型開き状態にある一対の
ベース金型間とカセット金型収納手段との間で移動自在
なアームを備えたアーム手段と、アームに設けてあり保
持手段を介して一体化されている複数のカセット金型を
同時に把持可能なチャック部とを備えている。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図1に示すように、本発明に係る金型装
置は、大きく分けて固定側金型Pと可動側金型Qとによ
って構成される。
【0012】まず、固定側金型Pについて説明する。図
示しない射出成形機本体に固定された固定側取付板1に
は、スプルー2aが形成されたノズルブッシュ2がロケ
ーティングリング3を介して取り付けてある。ノズルブ
ッシュ2には、射出成形機のノズル(図示略)が嵌合さ
せてある。また、固定側取付板1には、4本のサポート
軸4が固着されている(1本だけ図示)。
【0013】ノズルブッシュ2の先端部は、固定側取付
板1の前面(図1右側)に当接された受け板5によって
支持されている。受け板5の前面には、スペーサプレー
ト6が当接しており、さらにその前面には、固定側ベー
スプレート7が当接している。スペーサプレート6に
は、固定側ベースプレート7の裏面に固着されたランナ
ープレート8を挿置する凹部6aが形成してある。
【0014】固定側ベースプレート7には、所定間隔を
おいて上下2列に計4個の固定側カセット金型収納凹部
7aが設けてある(図2参照)。固定側ベースプレート
7の裏面側に、固定側カセット金型収納凹部7aと一体
かつベースプレート7の一側部に開口部を有するキー溝
7bが設けてある。
【0015】固定側ベースプレート7には、後述の可動
側金型Qをガイドする4本のガイド軸9が固着されてい
る(1本だけ図示)。また、固定側ベースプレート7の
上下端には、それぞれスペーサ10が固着しており、型
締めが行なわれたときに、このスペーサ10が後述の可
動側ベースプレート16に当接して固定側カセット金型
11と可動側カセット金型17との間に無理な力が生じ
ないようにしてある。
【0016】また、固定側ベースプレート7は、図示し
ない制限ボルトを介して可動側金型Qと連結され、可動
側金型Qが固定側金型Pに対して所定量以上に移動した
ときに、制限ボルトを介して可動側金型Qに追従して移
動し、スペーサプレート6から離反するようになってい
る。
【0017】固定側ベースプレート7の各固定側カセッ
ト金型収納凹部7aには、型開き状態において型開き方
向からそれぞれ固定側カセット金型11が挿脱交換可能
挿着してある。固定側カセット金型11は、前つば部
11aを有しており、この前つば部11aを固定側ベー
スプレート7の前面に係止することによって、固定側カ
セット金型11は固定側ベースプレート7に固定されて
いる。固定側カセット金型11の後端部には後つば部1
1bが形成してあり、この後つば部11bを介して、固
定キー12で複数の固定側カセット金型11を同時に固
定側金型Pに脱落不能に固定している。固定キー12
は、3本の固定キーが上端部で連結されて一体となった
くし歯状をしている(図示略)。
【0018】固定側カセット金型11の前面には、キャ
ビティ部11cが形成してあり、型締めにより後述の可
動側カセット金型17のキャビティ部17bと合体して
成形品の形状のキャビティを区画形成する。各固定側カ
セット金型11の前面には、型締めの際に可動側カセッ
ト金型17との位置合わせ用の突起11dが形成してあ
る。固定側カセット金型11の内部及び裏面には、ラン
ー部11eが設けてあり、このランナー部11eは、
裏面より固定側カセット金型11の前面に向かって伸び
ており、その先端部は小さな径に絞ってゲート11f
を構成している。固定側カセット金型11の背面側に位
置するランナー部11eには、固定側取付板1に固着さ
れ、受け板5、スペーサプレート6を貫通して設けてあ
るランナロックピン26の先端部が突出させてある。
【0019】4個の固定側カセット金型11は、それぞ
れ保持手段21によって所定位置に配設され、かつ一体
に連結された状態で、それぞれ固定側ベースプレートの
カセット金型収納凹部7aに挿着されている。
【0020】図2,3に示すように、保持手段21は、
4個の固定側カセット金型11を配設する連結板22
と、連結板22に配設された固定側カセット金型11を
脱出不能に保持する保持板23,23とによって構成さ
れる。連結板22は平面形状がの字状をしてお
り、4つの切欠部22aの内周部22bは固定側カセッ
ト金型11の頭部両側に形成してある横溝11g,11
gと係合して固定側カセット金型11を挟持可能な形状
をしている。連結板22の上面4隅近傍には、保持板2
3の位置決め用のピン22cが設けてあり、さらにその
外側には、保持板23を固定するボルト孔22dが設け
てある。保持板23は、一対の固定側カセット金型1
1,11を連結板22に配設した状態で、それぞれの固
定側カセット金型11の外側と当接可能な凹部23aを
形成してあり、両側部には連結板22上に重ね合わせた
ときに、この連結板22のボルト孔22dと一致する
23bが設けてあり、ボルト24にて固定可能であ
る。
【0021】保持手段21は、各固定側カセット金型1
1の側部に形成してある横溝11gに、切欠部22aの
内周部22bが係合することにより、各固定側カセット
金型11を所定位置に配設した状態で支持している。各
固定側カセット金型11と保持板23によって切欠部2
2aの開口部を塞ぎ、ボルト24によって連結板22と
保持板23,23とを連結することにより、固定側カセ
ット金型11を一体化している。保持手段21は、ピン
22cにより規制されて、連結板22と保持板23,2
3との位置決めがされており、各切欠部22aと保持板
23とによって区画された空間内に、固定側カセット金
型11がわずかな隙間(0.1mm〜0.2mm程度)
をもって保持される。このようにして固定側カセット金
型11は、保持手段21を介して一体に連結されてお
り、このように連結された状態の下に固定側ベースプレ
ート7への着脱操作が行なわれる。
【0022】なお、この場合、各固定側カセット金型1
1は、射出成形を行なう際も保持手段21を介して連結
されたままの状態にて型締め及び型開きが行なわれる。
また、後述するように、カセット金型自動交換装置41
によるベース金型P,Qへのカセット金型の着脱及びカ
セット金型収納棚45への収納も、保持手段21によっ
て連結された状態のままチャック手段に把持して行なわ
れる。
【0023】複数の固定側カセット金型11を保持手段
21を介して連結する場合の構成としては、固定側カセ
ット金型11の形状などに対応して次のようなものにし
てもよい。
【0024】図4に示すように、固定側カセット金型1
1の構成は、横溝11gとは別に一側部に、縦方向に形
成した凹部11hが設けてあること以外は、概ね先の実
施例におけるそれと同一である。保持手段31は、連結
板32の前後部に保持板33,33を取り付けて、固定
側カセット金型11を脱出不能に保持する構成にしてあ
る。保持板33は、側部に一対の固定側カセット金型1
1,11の凹部11hに対応する位置に、この凹部11
hに対応した形状の一対の凸部33a・33aが形成し
てある。複数の固定側カセット金型11を連結するとき
には、固定側カセット金型11の横溝11gと連結板3
2の切欠部の内周部32bとを係合させ、保持板33の
凸部33aを固定側カセット金型11の凹部11hに係
合させる。次に、連結板32に保持板33,33をボル
ト34によって固定すると、固定側カセット金型11は
保持部材31に脱出不能に保持される。その他の細部事
項は先に説明した実施例と同様である。
【0025】次に、可動側金型Qについて説明する。図
1に示すように、可動側金型Qは、図示しないシリンダ
ロッドに固定された可動側取付板13、その前面(図1
左側)にスペーサブロック14、その前面に受け板1
5、さらにその前面に可動側ベースプレート16を配設
したものによって構成される。可動側金型Qは、ガイド
軸9にガイドされて固定側金型Pに対して進退自在であ
る。
【0026】可動側ベースプレート16には、固定側ベ
ースプレート7と同様に、厚み方向に4個の可動側カセ
ット金型収納凹部16aが設けてある。可動側ベースプ
レート16の裏面側(図右側)には、固定側ベースプレ
ート7と同様に、キー溝16bが面方向上下に形成して
ある。各カセット金型収納凹部16aには、それぞれ可
動側カセット金型17が装着してある。
【0027】可動側カセット金型17は、前面にキャビ
ティ部17bを有する型板17a及び第1の突出し機構
18を収納するための空間からなるスペーサ部17cと
によって構成される。カセット金型17は、スペーサ部
17cの後端部がキー溝16bに挿し込まれた固定キー
19を介して、ベースプレート16に固定されている。
型板17aの前面には、固定側カセット金型11に形成
してある位置合わせ用の突起11dに対応する位置に、
該突起が挿入可能な凹部17dが設けてある。キャビテ
ィ部17bの中心部には、コアピン17eが突出してい
る。
【0028】可動側カセット金型17のスペーサ部17
c内には、第1の突出し機構18が設けてある。第1の
突出し機構18は、第1の突出し板18a及びそれに固
着された第1の突出しピン18bをスペーサ部17cの
内部に形成された空間に収め、第1の突出しピン18b
をこの空間とキャビティ17bとを結ぶ貫通孔にスライ
ド自在に遊嵌させた構造となっている。また、スペーサ
部17cの内部空間において、第1の突出し板18aと
スペーサ部の前板17fとの間に圧縮ばね(図示略)が
設けてあり、第1の突出しピン18b及び第1の突出し
板18aを後退する方向へ付勢している。
【0029】さらに、スペーサ部17cの底板17gと
受け板17hには、第1の突出し板18aと対向する位
置に透孔17iが設けてある。なお、第1の突出しピン
18bの前進は、後述の第2の突出し機構20を構成す
る第2の突出しピン20cが透孔17iを通って、第1
の突出し板18aの底部を押圧することにより行なわれ
る。このように第1の突出し機構18は、それ自体でベ
ース金型とは独立しているため、キャビティ部17bの
形状に応じて最適の位置に突出しピンを配設することが
可能になる。
【0030】可動側の固定キー19も、固定側の固定キ
ー12と同様に、3本の固定キーが上端部で連結されて
一体となったくし歯状をしたものによって構成されてい
る(図示略)。固定キー19による可動側カセット金型
17を係止する構成は、固定側金型Pの固定キーによる
場合と同様である。
【0031】可動側カセット金型17の後方には、第2
の突出し機構20が設けてある。第2の突出し機構20
は、第2の突出し板20a,20b及びそれに固定され
た第2の突出しピン20cが、スペーサブロック14の
内部に形成された空間内に収められている。また、受け
板15に、カセット金型17の透孔17iと対応する貫
通孔15aが開けてあり、8本の突出しピン20cのう
ち2本ずつを、それぞれ各カセット金型17のスペーサ
部17c内に設けられた第1の突出し板18aに対向す
る貫通孔15a,17に遊嵌させた構造となってい
る。また、第2の突出し板20a,20bには、リター
ンピン(図示略)が固定してあり、リターンピン上の突
出し板20aと受け板15との間には、圧縮ばね(図示
略)が設けてあり、突出し板20a,20bは後退する
方向へ付勢されている。
【0032】可動側カセット金型17も、固定側のそれ
と同様に、保持手段25介して同時に挿脱可能に一体化
してある。保持手段25の構成及び複数の可動側カセッ
ト金型17を一体化する要領は、固定側のそれと同様で
ある。
【0033】次に、以上説明した構成におけるカセット
式金型装置の動作について説明する。
【0034】図1において、ベース金型を型開き状態と
し、キャビティ部11cを有する4個の固定側カセット
金型11をPL面より固定側カセット金型収納凹部7a
に挿入し、前つば部11aを固定側ベースプレート7の
前面に係止し、固定キー12をキー溝7bに差し込ん
で、後つば部11bを係止し、これにより固定側カセッ
ト金型11が固定側ベースプレート7に固定される。
【0035】同様にして、可動側カセット金型17も、
可動側ベースプレート16に固定する。このとき、可動
側カセット金型17を可動側カセット金型収納凹部16
aに差し込むと、透孔17iに第2の突出しピン20c
が差し込まれて、突き出し可能な状態となる。
【0036】次に、可動側金型Qの可動側取付板13
を、図示しないシリンダによって前方へ移動させ、型締
めを行なう。すると、スペーサ10が可動側ベースプレ
ートに当接し、固定側ベースプレート7及び可動側ベー
スプレート16のPL面が閉じてキャビティ部11c,
17bが合体し、各カセット金型のPL面に成形品用の
キャビティが形成される。
【0037】次に、射出成形機によって加熱・溶融され
た樹脂材がノズルから噴射され、スプルー2a、ランナ
11e及びゲート11fを経由して、キャビテイ
内に供給される。所定時間経過により、キャビティ内の
成形材料が固化する。
【0038】次に、可動側金型Qを後退させて、PL面
を所定量だけ開くと、成形材料はゲート11fの部分
で切り離され、成形品はキャビティ部17b側に残る。
一方、PL面の開き動作中に、突出しロッドが透孔13
aより進入し、この突出しロッドに押圧され、第2の突
出し板20a,20b及び突出しピン20cが前進す
る。突出しピン20cが、第1の突出し板18aを押圧
して前進させ、これによって第1の突出しピン18bが
キャビティ部17b内に残された成形品を突き落す。成
形品を突き出した後に、PL面をさらに所定量だけ開く
と、固定側ベースプレート7がスペーサプレート6から
離反し、この動作によってランナー部11eで固化した
成形材料が、ランナーロックピン26の先端のアンダー
カット部が引かれ、固化したランナー部11eの成形材
料が落下して除去される。
【0039】さらに、可動側金型Qを後退させかつ突出
し、ロッドを透孔13aから後退させると、第2の突出
し板20a,20bが圧縮ばねによって可動側取付板1
3側に押し戻される。同時に、第2の突出しピン20c
も後退するため、第1の突出し板18aも圧縮ばねによ
って底板17g側へ後退して、第1の突出しピン18b
をキャビティ部17b内から型板17a内に後退させ、
1サイクルの射出成形工程が終了する。次に、再び型締
めをして、次の成形工程に移る。
【0040】なお、上記した実施例では、カセット金型
の数をいずれも4個としているが、この数には制約はな
い。また、可動側金型P、固定側金型Q及び突出し機構
についても、上記説明したものに限定されず、設計上任
意の形式のものを採用可能である。
【0041】次に、上記したカセット式金型装置を交換
するためのカセット金型自動交換装置について説明す
る。図5,6に示すように、本発明に係るカセット金型
自動交換装置41は、それに近接して図面下方に設置さ
れている射出成形機42と結合することにより、射出成
形ユニットを構成している。
【0042】カセット金型自動交換装置41は、進退可
能かつ回転可能なアーム43を有するアーム手段44
と、カセット金型収納手段45と、読取り手段111と
により構成されている。
【0043】まず、アーム手段44について説明する。
なお、以下の説明において、図5の左右方向をx方向、
上下方向をy方向としている。
【0044】図8に示すように、フレーム46上に固定
されている固定テーブル47に中心孔47aが穿設して
あり、この中心孔に47aにはリング状支持体48が固
着されている。リング状支持体48には、支持腕49
a,49b及び支持板50を介して回転アクチュエータ
51が支持されている。回転アクチュエータ51の回転
軸は、支持板50を貫通し、カップリング52を介して
回転テーブル53に固着されている。回転テーブル53
の下面には、リング状回転体54が設けられており、こ
のリング状回転体54は、回転軸受55を介してリング
状支持体48に回転自在に取り付けられている。したが
って、アクチュエータ51の駆動により、回転テーブル
53はフレーム46の上方で回転可能である。
【0045】回転テーブル53には、突部53aが形成
されており、この突部53aの上面に一対のレール5
6,56が設けてある。回転テーブル53の上方には、
第2のベース板57が位置しており、その下面の一対の
スライダ58,58がレール56,56に嵌合し、ナッ
ト59がスクリュー軸60に螺合している。このスクリ
ュー軸60は、一端にモータ61(図5参照)が連結さ
れており、回転テーブル53上に回転自在に支持されて
いる。したがって、モータ61の駆動によりスクリュー
軸60が回転し、それと螺合するナット59を介して、
第2のベース板57はレール56及びスライダ58にガ
イドされ、図5のx方向に進退可能になっている。
【0046】図7に示すように、第2のベース板57の
両側部には、突部57a,57aが突出形成してあり、
この各突部57aの上面にそれぞれレール62,62が
設けてある。第2のベース板57の上方には、第1のベ
ース板63が位置しており、その下面に設けてある一対
のスライダ63a,63aは、それぞれレール62,6
2に嵌合している。
【0047】また、第2のベース板57の上面には、駆
動手段の一例としてのロッドレスシリンダ64が設けて
あり、このシリンダによって駆動される移動体65は、
第1のベース板63の下面に取り付けてある。したがっ
て、シリンダ64により移動体65が移動し、第1のベ
ース板63は、レール62及びスライダ58にガイドさ
れて、図5のy方向に進退可能である。第1のベース板
63の上方には、アーム43が位置しており、その下面
に設けてあるスライダ66が、第1のベース板63の上
面に設けてあるレール67に嵌め合わせてある。
【0048】図8に示すように、第1のベース板63の
上面に配設してある一対の支持板68,69には、スク
リュー軸70が回転自在に支持されており、アーム43
の内部に設けてあるナット71が、このスクリュー軸7
0と螺合している。
【0049】図7に示すように、第1のベース板63の
上面には、支持板68の側方にホルダ72が配設してあ
り、このホルダ72にモータ73(図5参照)が保持さ
れている。モータ73の回転軸には、プーリ74が連結
しており、支持板68を貫通するスクリュー軸70に
は、プーリ75が連結されている。そして、プーリ74
とプーリ75との間には、タイミングベルト76が掛け
渡されている。したがって、モータ73の駆動により、
プーリ74,75及びタイミングベルト76を介してス
クリュー軸70が回転し、それと螺合するナット71
(図8参照)が移動するため、スライダ66及びレール
67にガイドされて、アーム43が図5のy方向に移動
する。
【0050】図8に示すように、アーム43は、ナット
71を備えており、モータ73の駆動により移動するア
ーム本体部77と、このアーム本体部77の先端に取り
付けられるチャック部78とによって構成されている。
チャック部78の後端には、二股部78a(図9参照)
が形成してあり、この二股部に取付部材79が挟み込ま
れた状態で連結軸80が貫通している。連結軸80の周
囲には、4つの楕円孔78cが設けてあり、この楕円孔
78cを介して取付部材79に固定用ねじ82が締め付
けてある。この状態で、取付部材79の円筒部79a
が、アーム本体部77の凹部内に角度調整可能に配設さ
れている。また、取付部材79の円筒部79aの周囲に
も、楕円孔78cと同様の4つの図示しない楕円孔が設
けてあり、これらの楕円孔を介してアーム本体部77に
固定用ねじ83が締め付けてある。したがって、固定さ
れているアーム本体部77に対し、チャック部78は、
固定用ねじ82が楕円孔78c内で動き得る範囲で連結
軸80を中心として回転調整可能であるとともに、固定
用ねじ83が図示しない楕円孔内で動き得る範囲で円筒
部79aを中心として回転調整可能である。
【0051】図9,10に示すように、チャック部78
には、二股部78a、透孔78b、楕円孔78cが設け
てあり、中間部に「日」の字状のカセット金型保持部7
8d,78dが設けられ、その前方及び後方にそれぞれ
支持梁84,85が取り付けてある。支持梁84,85
には、それぞれエアシリンダ86,87が取り付けられ
ており、このシリンダの駆動軸86a,87aには、ジ
ョイント88,88を介して把持部材89,90が取り
付けてある。前方の支持梁84に取り付けられているシ
リンダ86と、後方の支持梁85に取り付けられている
シリンダ87とは、その駆動軸が互いに対向するように
取り付けてある。そして、把持部材89,90は、上面
から見てチャック部78の幅よりも広くなっており、そ
れぞれの端部が屈曲して爪部89a,90aとなってい
る。この爪部89aと90aは、対向するように取り付
けられている。
【0052】把持部材89,90には、それぞれ2本の
シャフト91が固着されており、このシャフトはそれぞ
れ軸受92により摺動自在に保持されている。なお、図
9に示すカセット金型11には、突起11dが形成して
あり、チャック部78には、このピンに嵌合可能な凹部
93が形成してある。
【0053】上記した構成において、シリンダ86,8
7にチューブ94からエアが供給されると、その駆動軸
86a,87aが伸長し、シャフト91及び軸受92に
ガイドされながら、把持部材89,90はそれぞれ内側
へ移動する。こうして、爪部89a,90aが、複数の
カセット金型11を一体に連結している保持手段21を
挾み込むことにより、チャック部78は複数のカセット
金型11を同時に挟持可能である。なお、チャック部7
8の反対側の面にも、同様な保持手段25で連結された
複数のカセット金型17を挟持可能である。各カセット
金型は、わずかな隙間を持って保持されているため、ア
ーム43から金型79への装着の際には、若干移動させ
ながら凹部7a,16a内に挿入でき、わずかながら誤
差を許容し得るので、作業が簡単になる。
【0054】以上のような構成なので、図10に示すチ
ューブ94を介して、シリンダ86,87にエアが供給
されると、その駆動軸86a,87aが進退し、把持部
材89,90は、シャフト91及び軸受け92にガイド
されながら、それぞれ内側へ移動する。こうして、爪部
89a,90aにより複数のカセット金型11,17を
保持手段21,25を介して一体化した状態で、図9に
示すように、チャック部78はカセット金型11,17
を把持可能である。
【0055】なお、図9,10に示すように、チャック
部78には中央部に空間78d,78dが設けてあるた
め、軽量化されているとともに、対向面側に突起が設け
られているカセット金型を把持する場合も、その突起を
空間に逃がすことにより、なんの支障もなく把持するこ
とができる。また、支持梁84,85を別部品として、
図示しないボルトなどを用いてチャック部78に取り付
ける構成としているため、製造が簡単である。
【0056】以上のような構成であるため、カセット金
型を着脱可能なチャック部78を有するアーム手段44
は、回転アクチュエータ51の作動によりフレーム46
上で回転可能であるとともに、モータ61の作動により
図5のx方向に、また、シリンダ64及びモータ73の
作動により図5のy方向にそれぞれ進退可能である。さ
らに、チャック部78は、連結軸80を中心として回転
可能、かつ円筒部79aを中心として回転可能である。
したがって、使用者が適宜に制御することにより、チャ
ック部78は後述する射出成形機42やカセット金型収
納手段45に対して進退し、カセット金型を着脱したり
搬送したりすることができる。
【0057】次に、カセット金型収納手段45について
説明する。図11に示すように、カセット金型収納手段
45は、本体のフレーム46(図8参照)に近接して配
置してある収納手段のフレーム100上に設けられた支
持板101に固定テーブル102が固定してある。支持
板101の下面には、駆動手段の一例としてのシリンダ
103が取り付けてある。このシリンダ103の駆動軸
103aは、固定テーブル102を貫通して上方へ突出
している。
【0058】固定テーブル102の上方には、収納棚1
04が配置してあり、この収納棚104の下板104a
にシリンダ103の駆動軸103aが当接している。ま
た、下板104aには、一対のガイド軸105,105
がブラケット105aを用いて固着され、これらのガイ
ド軸は、軸受106、ストッパ106a、固定テーブル
102、支持板101、フレーム100の天井部を貫通
して下方へ延出し、その下端部に固着された板部材10
7により連結されている。なお、この板部材107に
は、孔部107a内にシリンダ103が位置している。
ガイド軸105には、ストッパ105bが固着されてお
り、収納棚104が降下する際に、ストッパ105bと
ストッパ106aとが当接することにより、ガイド軸1
05の降下範囲が規制される。
【0059】収納棚104は、下板104aの両端部に
側板104b,104bが固着されている。この側板に
棚板104c,104cが架け渡されており、上下2段
のカセット金型収納部が、それぞれ一対ずつ互いに対向
するように設けられている。カセット金型収納部には、
交換用のカセット金型がそれぞれ収納可能である。交換
用のカセット金型は、先に説明したように、それぞれ4
個のカセット金型が保持手段21,25を介して一体に
連結してある。側板104bの上端には上板104eが
取り付けられている。棚板104d,104dには、流
路溝(図示略)が設けられており、この流路構内を加熱
された湯または油などの流体が循環することにより、収
納されたカセット金型が予熱される。
【0060】このような構成であるため、シリンダ10
3が駆動されて駆動軸103aが収縮すると、収納棚1
04及びその中に収納されているカセット金型は、保持
手段を介して一体化された状態で上下に移動する。この
とき、ガイド軸105,105は、軸受106,10
6、ストッパ106a,106a、固定テーブル10
2、支持板101、フレーム100のそれぞれの孔部内
を、板部材107は、シリンダ103の外周をそれぞれ
摺動しながら、収納棚104の上下動をガイドする。
【0061】図8,12に示すように、固定テーブル4
7の先端には、読取り手段111が設けられている。こ
の読取り手段111は、脚部112に矩形状の枠体11
3が支持されている。この枠体113の上板の下面に
は、シリンダ114aが取り付けられており、このシリ
ンダによって駆動される移動体115aには、取付板1
16aを介してバーコードリーダ117aが固定されて
いる。
【0062】同様にして、枠体113の下板の上面に
は、移動体115bを駆動するシリンダ114bが取り
付けられ、移動体115bには、取付板116bを介し
てバーコードリーダ117bが固定されている。したが
って、枠体113内において、バーコードリーダ117
a,117bは互いに対向して、図12左右方向(図5
y方向)に独立して移動可能である。また、枠体113
内は、カセット金型108a,108bを装着した状態
でアーム43が挿通可能であり、このときにシリンダ1
14a,114bを駆動してバーコードリーダ117
a,117bを操作させることにより、カセット金型1
08a,108bの上面または下面に設けられた識別情
報としてのバーコード(図示略)を読み取ることができ
る。なお、このバーコードは、それぞれのカセット金型
の種類を示しており、これをバーコードリーダ117
a,117bによって読み取ることによって、カセット
金型の種類を判別できる。
【0063】図5に示すように、射出成形機42は、ア
ーム手段44と近接し、かつアーム手段44の回転軸を
中心として、カセット金型収納手段45とは90°の角
度をなす位置(図面下方)に設けられている。固定側金
型P及び可動側金型Qには、カセット金型がそれぞれ着
脱可能なカセット金型収納凹部(図示略)が、PL面に
直角方向に設けられている。これらのカセット金型収納
凹部に装着されたカセット金型11,17は、固定手段
の一例としてのキー(図示略)を金型P,QのPL面に
平行に設けられたキー溝(図示略)に挿入することによ
り固定される。したがって、図5に示す型開き状態から
金型P,Qを閉じることにより、カセット金型11,1
7間に構成されるキャビティ(図示略)に成形材料が注
入され、固化することにより樹脂成形品が得られる。
【0064】本実施例の射出成形ユニットの構成は以上
の通りであり、アーム手段44のチャック部78によ
り、射出成形機42の金型P,Qに装着されているカセ
ット金型を把持して抜き取り、カセット金型収納手段4
5へ搬送して収納し、またカセット金型収納手段45に
収納されている他のカセット金型を把持し、射出成形機
42へ搬送して金型P,Qに装着することにより、カセ
ット金型の交換が行なわれる。このような動作の詳細に
ついて、以下に説明する。なお、以下の説明において
は、金型P,Qに予め装着されているカセット金型を1
1,17とし、新たに装着されるカセット金型を109
a,109bとして示している。
【0065】次に、射出成形機42において、予め金型
P,Qに装着されていたカセット金型11,17による
成形部品の生産が完了し、異なった形状の別の部品の生
産を行なう場合について説明する。まず、図5に示す型
開き状態において、第2のベース板57上でシリンダ6
4を作動させて第1のベース板63を、第1のベース板
上でモータ73の作動によりアーム43を、それぞれy
方向に移動させて、チャック部78を金型P,Qの間隙
に位置させる。この位置で、モータ61の作動により第
2のベース板57をx方向に移動させてチャック部78
を可動側金型Qに近接させ、カセット金型17の凹部1
7dを突起93aに嵌合させた状態でキー19を抜き取
り、カセット金型17を金型Qから解放状態とする。そ
れと同時にシリンダ86,87を稼働させることによっ
て、爪部89a,90aを互いに内側へ向けて移動さ
せ、保持手段25を挾み込み、一体化した複数のカセッ
ト金型17をチャック部38により把持する(図6参
照)。そこで、モータ61を作動させてチャック部78
をx方向に移動させ、カセット金型17を可動側金型Q
から完全に脱出させる。
【0066】このようにしてカセット金型17をアーム
43により保持し、シリンダ64及びモータ73を作動
させ、第1のベース板63及びアーム43をy方向に移
動させてアーム手段44を後退させる。この状態で回転
アクチュエータ51(図8参照)を作動させ、回転テー
ブル53を時計方向に90°回転させる。すなわち、ア
ーム43の長手方向がx方向に位置し、チャック部78
がカセット金型収納手段45の方向を向くようにアーム
手段全体を移動させる。この状態を図6に示す。そこ
で、再びシリンダ64及びモータ73を作動させ、第1
のベース板63及びアーム43をx方向に移動させ、チ
ャック部78をカセット金型収納手段45の一対のカセ
ット金型収納部の間隙に位置させる。そして、モータ6
1を作動させて第2のベース板57をy方向に移動さ
せ、チャック部78を収納棚104に近接させ、保持手
段25を介して一体化したカセット金型17を未収納状
態の下段のカセット金型収納部45に位置させる。それ
からシリンダ86,87を稼働させることによって、爪
部89a,90aを保持手段25から離し、カセット金
型17をチャック部78から離脱させ、棚板104c上
に載置する。なお、予めカセット金型収納手段45の上
段のカセット金型収納棚104c,104cには、交換
用のカセット金型109a,109bが収納されてお
り、読取り手段111によりバーコードを読み取ってカ
セット金型の種類を確認した上で、収納棚104にセッ
トされている。この作業については後述する。
【0067】次に、一体化されたカセット金型17を棚
板104上に載置し、シリンダ103を作動させて、図
11に示すように収納棚104を下降させる。すると、
上段のカセット金型収納部に収納されているカセット金
型109bとチャック部78とは、互いに対向する位置
になる。そこで、シリンダ86,87を稼働させること
によって、爪部89a,90aによって保持手段21を
挾み込み、カセット金型109bをチャック部78によ
り把持する。そこで、モータ61を作動させて、チャッ
ク78を図5のy方向に移動させ、カセット金型109
bを収納棚104から完全に脱出させる。
【0068】カセット金型109bをアーム43により
保持すると、シリンダ64及びモータ73を作動させ第
1のベース板63及びアーム43を、図5のx方向に移
動させてアーム手段44を縮めた状態で、回転アクチュ
エータ51を作動させ、回転テーブル53を反時計方向
に90°回転させ、再びチャック部78が射出成形機4
2の方向を向くようにアーム手段44全体を移動させ
る。そこで、シリンダ64及びモータ73により、第1
のベース板63及びアーム43をy方向に移動させ、チ
ャック部78を金型P,Qの間隙に位置させる。そし
て、カセット金型109bを固定側金型Pのカセット金
型挿入凹部16aに挿入させるように、モータ61によ
り第2のベース板57を図1のx方向に移動させる。そ
して、シリンダ86,87を稼働させることによって、
爪部89a,90aを保持手段21から離すとともに、
固定キー12を挿入し、カセット金型109bを金型Q
に固定する。
【0069】以上のようにして可動側金型Qのカセット
金型の交換が完了したとき、モータ61の作動により第
2のベース板57を図1のx方向にさらに移動させ、チ
ャック部78を固定側金型Pに近接させ、各カセット金
型11を凹部(図示せず)に凸部99bを嵌合させた状
態で固定キー12を抜き取り、一体化されたカセット金
型11を固定側金型Pから解放するとともに、シリンダ
86,87を稼働させることによって、爪部89a,9
0aを互いに内側へ向けて移動させ、保持手段21を挾
み込ませ、複数のカセット金型11をチャック部78に
より把持する。その後、可動側の場合と同様にアーム4
3を伸縮させるとともに回転させ、カセット金型収納手
段45の下段のカセット金型収納部にカセット金型11
を収納する。次に、収納棚104を下降させ、上段のカ
セット金型収納部に収納されているカセット金型109
aをチャック部78で把持し、再びこのアーム43を回
転させてカセット金型109aを固定側金型Pに装着す
る。このようにして、金型P,Qに予め装着されている
複数のカセット金型11,17を一体化した状態のま
ま、カセット金型収納手段45に収納されている別のカ
セット金型109a,109bと交換する。
【0070】次に、上記のようなカセット金型交換工程
のための準備作業について説明する。
【0071】使用前にまず、カセット金型収納手段45
の下段のカセット金型収納部(棚板104d上)に、手
作業で交換用カセット金型109a,109bを収納す
る。そして、シリンダ103を駆動して収納棚を上昇さ
せ(図11鎖線図示)、アーム43を駆動して下段のカ
セット金型収納部から抜き出し、アーム43を収納棚1
04内から一端退却させた状態で収納棚104を下降さ
せ、続いて再びアーム43を収納棚104の方向へ移動
させる。
【0072】この過程中、アーム43に把持された交換
用カセット金型109aが読取り手段111内に位置し
たところでアーム43を停止させ、シリンダ114a,
114bを作動させ、バーコードリーダ117a,11
7bを走査させる。走査されたバーコードリーダ117
a,117bが、交換用カセット金型109aの上面ま
たは下面に設けてあるバーコードと対向したときに、こ
のバーコードを読み取って交換用カセット金型109a
の種類を判別し、適正なカセット金型が把持されている
か否かを確認する。適正なカセット金型を把持している
場合は、アーム43を収納棚104の上段のカセット金
型収納部に対向させ、交換用カセット金型109aを棚
板104d上に載置する。もう1つの交換用カセット金
型109bについても同様に、上段のカセット金型収納
部に収納する。このようにして交換用カセット金型10
9a,109bをカセット金型収納手段45の上段のカ
セット金型収納部に収納した状態で、前述のカセット金
型交換工程を行なう。なお、使用者が手作業で上段のカ
セット金型収納部に交換用カセット金型を収納すると、
作業に労力を要するとともに、危険性が高いので、本実
施例では、交換用カセット金型を一端下段のカセット金
型収納部に手作業で入れた後、アーム手段44により上
段のカセット金型収納部に移動する方法を採用してい
る。このように、交換用カセット金型の手作業による出
し入れは、カセット金型収納部下段においてのみ行なう
ようにすることによって安全性を高めている。
【0073】また、カセット金型交換工程が完了した
ら、射出成形機42により部品製造が行なわれている最
中に、下段のカセット金型収納部に収納されている使用
後のカセット金型を取り出した後、上記と同様に、次の
交換用カセット金型をカセット金型収納手段45に収納
する。このように、成形中に次の部品製造のための交換
用カセット金型の収納及び種類の確認を行なっているの
で、時間的な無駄がなく、効率的な作業が行なえる。ま
た、交換用カセット金型は、収納棚104の加熱により
予め暖められているので、カセット金型の交換作業が完
了すると、すぐに射出成形工程に進むことが可能であ
る。
【0074】本発明は、比較的軽量かつ小型のカセット
金型のみを交換する構成であるため、金型全体を保持す
るためのクレーンのような大型かつ高強度の装置を必要
とせず、小型で軽量のアーム43によりカセット金型の
保持が可能であり、射出成形ユニット全体をきわめてコ
ンパクトにすることができる。しかも、1本のアーム4
3の両面に選択的にカセット金型を把持可能にシリンダ
86,87及び把持部材89,90を設けているため、
ワークを把持する時にあまり広いスペースを必要とせ
ず、装置の小型化に寄与する。また、2つのシリンダ8
6,87は、同時に作動させるものであるため、その駆
動機構も簡単である。なお、上記のように、カセット金
型を把持部材89,90によって機械的に把持するよう
になっているので、金属製のカセット金型を把持する上
での信頼性が高い。
【0075】また、アーム43の伸縮を、シリンダ64
による第1のベース板63の移動と、モータ73による
アーム43の移動との2段式としてあるため、特にアー
ム43の縮んだ状態において、その長手方向の長さをき
わめて短くし、コンパクト化できるとともに、シリンダ
64及びモータ73を同時に作動させることにより、ア
ーム43を所定距離進出させるための動作時間を短縮す
ることができる。この2段式構成において、一方を製造
コストの低いシリンダ64による駆動にし、他方を微調
整の行ないやすいモータ73とスクリュー軸70による
駆動としているため、比較的低コストで微調整可能な伸
縮機構を構成している。
【0076】上記の実施例では、カセット金型の交換に
際して可動側カセット金型を交換した後、固定側カセッ
ト金型を交換するようにしてあるが、このような順序に
限定する趣旨ではなく、この反対の順序でもよく、さら
には、両方の金型のカセット金型をそれぞれ取り外して
おいて、その後に両金型を挿着するようにしてもよい。
同様にして、カセット金型収納手段へのカセット金型の
収納は、下段のカセット金型収納部から取り出したカセ
ット金型と交換しているが、これらの操作を逆にして、
金型から取り出したカセット金型を上段に収納した後
に、予め収納してあるカセット金型と交換するようにし
てもよい。
【0077】また、アーム手段44が設けてあるフレー
ム46と、カセット金型収納手段45が設けてあるフレ
ーム60とは共通としてもよい。
【0078】上記実施例では、加熱された流体を棚板1
04c,104dに循環させる構成としたが、棚板にニ
クロム線などの加熱材を埋設し、これに電流を流すなど
してカセット金型を予熱する構成としてもよく、あるい
は他の種々の加熱方法を採用可能である。
【0079】また、上記実施例では、カセット金型を金
型のPL面に直角に挿脱可能にしたものにしてあるが、
カセット金型を金型のPL面に平行に挿脱する場合にも
適用可能であるなど、種々の変更が可能である。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るカセ
ット式金型装置は、複数のカセット金型を保持手段を介
して同時に、ベース金型の複数のカセット金型収納凹部
に挿脱可能な状態に一体化してあるので、複数のカセッ
ト金型をまとめて同時に交換可能となり、カセット金型
の交換作業がきわめて容易となる。このことは、カセッ
ト金型の自動交換装置による複数のカセット金型の同時
交換を可能とし、射出成形作業の能率向上に寄与する。
また、複数のカセット金型を一体化する保持手段は、1
枚の連結板と2枚の保持板とを結合させたものなどきわ
めて簡単な構成をしており、安価かつカセット金型の一
体化のための操作が容易であり、作業能率の向上に寄与
する。
【0081】本発明に係るカセット金型の自動交換装置
は、上記した保持手段を介して一体化された複数のカセ
ット金型をチャック手段によって把持し、任意の位置へ
移動可能なアーム手段と、一体化されたカセット金型を
同時に出し入れ可能なカセット金型収納手段とを備えて
いるので、複数のカセット金型を同時に自動交換可能で
あり、射出成形作業の能率向上に寄与するなどの効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカセット式金型装置の要部の断面
図である。
【図2】保持手段を介して一体化された複数のカセット
金型が、ベース金型のカセット金型収納凹部に装着され
る直前の状態を示す斜視図である。
【図3】保持手段と複数のカセット金型との関係を示す
分解図である。
【図4】他の実施例における保持手段と複数のカセット
金型との関係を示す分解図である。
【図5】本発明のカセット金型自動交換装置を含む射出
成形装置の一部破断縮小平面図である。
【図6】カセット金型自動交換装置の作動状態を示す射
出成形装置の一部破断縮小平面図である。
【図7】カセット金型自動交換装置のアーム手段の要部
の背面図である。
【図8】同、アーム手段の要部の側面図である。
【図9】アーム手段のチャック部の要部の拡大側面図で
ある。
【図10】アーム手段のチャック部の要部の拡大正面図
である。
【図11】カセット金型自動交換装置のカセット金型収
納手段の正面図である。
【図12】カセット金型自動交換装置の読取り手段の正
面図である。
【符号の説明】
P,Q ベース金型 7,16 ベースプレート 7a,16a カセット金型収納凹部 11,17 カセット金型 11g 横溝 11h 凹部 21,25 保持手段 22,32 連結板 22a,32a 切欠部 22b,32b 内周部 23,33 保持板 33a 凸部 41 カセット金型自動交換装置 43 アーム 44 アーム手段 45 カセット金型収納手段 78 チャック部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側金型と可動側金型とからなり、 上記金型の少なくとも一方のベースプレートに設けられ
    た複数のカセット金型収納凹部、型開き状態において型
    開き方向からそれぞれ挿脱交換可能な複数のカセット金
    型と、 上記複数のカセット金型を上記複数のカセット金型収納
    凹部に同時に挿脱交換可能なように一体化する保持手段
    とを含むことを特徴とするカセット式金型装置
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記カセット金型の
    側部には係合用の横溝が設けてあり、上記保持手段は、
    内周部が上記横溝に係合することにより上記複数のカセ
    ット金型をそれぞれ所定位置に配設する複数の切欠部を
    有する連結板と、各上記カセット金型を各上記切欠部内
    で脱出不能に保持する保持板とによって構成されている
    ことを特徴とするカセット式金型装置
  3. 【請求項3】 請求項2において、上記各カセット金型
    の一側部には凹部が形成してあり、上記保持手段は、上
    記保持板の側部に凸部が形成してあり、当該保持手段に
    よって上記複数のカセット金型を連結したときに、上記
    凸部が上記凹部に係合することにより上記カセット金型
    を上記連結板から脱出不能に保持するように構成されて
    いることを特徴とするカセット式金型装置
  4. 【請求項4】 型開き状態のとき着脱自在な複数のカセ
    ット金型を有する1対のベース金型が取り付けられた射
    出成形機用のカセット金型自動交換装置であり、 保持手段により所定位置に配設された状態で連結され一
    体化された上記複数のカセット金型を収納可能なカセッ
    ト金型収納手段と、 上記型開き状態にある上記一対のベース金型間と上記カ
    セット金型収納手段との間で移動自在なアームを備えた
    アーム手段と、 上記アームに設けてあり、上記保持手段を介して一体化
    された上記複数のカセット金型を同時に把持可能なチャ
    ック部とを備えていることを特徴とするカセット金型自
    動交換装置。
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