JPH0825200A

JPH0825200A - 研削装置

Info

Publication number: JPH0825200A
Application number: JP16929394A
Authority: JP
Inventors: Nobutomo Inanaga; 信友稲永; Haruyuki Nakanishi; 晴行中西; Taiichi Kida; 泰一木田; Naohiro Hashimoto; 直弘橋本; Junichi Kumazawa; 純一熊沢
Original assignee: NKK Corp; Nippon Kokan Ltd
Current assignee: JFE Engineering Corp
Priority date: 1994-07-21
Filing date: 1994-07-21
Publication date: 1996-01-30

Abstract

(57)【要約】【目的】ストリップの板幅方向に対し押し付け力を均
一とする研削装置を得る。【構成】研削装置のバックアップロールを可変クラウ
ンバックアップロール５とし、可変クラウンバックアッ
プロール５のクラウン量ｄを研削条件におけるコンタク
トロール１の変形量に応じて変化調整しながらストリッ
プ４をコンタクトロール１に向かって押上げ、コンタク
トロール１の外周面に沿って駆動するベルト状砥石２に
押し付けて研削を行う。これにより如何なる研削条件下
においても、ストリップ４の板幅方向の押し付け力Ｐの
分布を均一にすることが出来る。【効果】ストリップ４の板幅方向の押し付け力Ｐの分
布を均一にすることにより研削むらの発生を防止するこ
とが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はステンレス等の金属ス
トリップの表面の酸化膜除去、傷取りあるいは所定の表
面粗さ、光沢を得るための研削装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】図５は従来からの金属ストリップの表面
の傷取りを行う研削装置の側面図、図６は研削装置の正
面拡大図である。図５および図６において、１はゴム等
の弾性材で作られたコンタクトロール、２は無端のベル
ト状砥石、３は上下に昇降自在な鉄製のバックアップロ
ール、４は研削される金属ストリップ、６は巻掛けロー
ル、７は金属ストリップ４を移動するための搬送ロー
ル、Ｐは押し付け力を示すものである。図５により明ら
かなように、この研削作用はコンタクトロール１によっ
て駆動されるベルト状砥石２に向かってバックアップロ
ール３を上昇させて、搬送移動中の金属ストリップ４を
下から押上げ、ベルト状砥石２に押し付けた状態にして
金属ストリップ４の表面研削が行われるものである。

【０００３】ここで、コンタクトロール１にはゴム等の
弾性材、バックアップロール３には鉄が用いられている
ことは、ストリップ４の表面全体にベルト状砥石２が密
着するようにして仕上がり状態を良くするためのもので
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の研
削装置においては、図６に示すようにコンタクトロール
１はその材質が弾性であるため自在に変形し、金属スト
リップ４の表面全体にベルト状砥石２が密着するように
はなるが、金属ストリップ４とベルト状砥石２との間の
押し付け力Ｐの分布が金属ストリップ４の板幅方向に不
均一となり、研削むらが生じるという問題点が予てから
指摘されていた。

【０００５】このような押し付け力の不均一を低減する
ため、バックアップロール３にクラウンをつける対策が
とられる場合もあるが、コンタクトロール１の変形量が
金属ストリップ４の板幅や押し付け力Ｐ等の条件によっ
て変化するため、これに対応して変形をしなければなら
ないので、ロールの対応が応じきれず、完全なる解決に
はなっていない。

【０００６】又、金属ストリップの形状不良によるベ
コ、コンタクトロールの磨耗、バックアップロールの磨
耗、変形、ベルト状砥石の偏磨耗、その他コンタクトロ
ールを用いない各種研削機の変形、偏磨耗に対する補正
の要請もあった。

【０００７】この発明は、かかる問題点を解決するため
になされたもので、金属ストリップの板幅やバックアッ
プロールの押し付け力等の研削条件によってコンタクト
ロールの変形量が変化しても、常に押し付け力の板幅方
向の分布を均一とし、研削むらが生じることのない研削
装置を得ることを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は、金属ストリ
ップ研削機を備えると共に、金属ストリップを介して前
記研削機に相対する位置にプロフィルの変化可能なバッ
クアップロールを備えることことにより上記目的を達成
したものである。

【０００９】

【作用】この発明においては、研削機の変形、磨耗、金
属ストリップの形状不良或いはその研削条件におけるコ
ンタクトロール等の変形量、あるいは研磨後の金属スト
リップの幅方向の研削むらに合わせて研削装置のバック
アップロールのクラウン量を変化させて、金属ストリッ
プを研削機、例えばコンタクトロールの外周面に沿って
駆動するベルト状砥石に押し付けて研削を行うことによ
り如何なる研削条件下においても、金属ストリップの板
幅方向の押し付け力の分布を均一にすることが出来る。

【００１０】研削機の形態は、ベルト状砥石、円筒形の
弾性体砥石、円筒形の砥石、ブラシロールなどにおいて
も適用可能である。

【００１１】

【実施例】図２はこの発明の実施例１の連続研削ライン
の構成を示す全体側面図である。図中の符号において、
前記図５と同一の符号はこれと全く同一のものである。
５は油圧等によりクラウン量の変化可能な可変クラウン
ロールで構成された可変クラウンバックアップロール、
８は金属ストリップ４を送り出すペイオフリール、９は
金属ストリップ４を巻き取るテンションリール、１０は
研削装置、１２は可変クラウンバックアップロールのク
ラウン量を変化させる油圧装置、２０は張力付加装置を
示す。図２によって明らかなように、ペイオフリール８
から送り出された金属ストリップ４は搬送ロール７の上
を走行し張力付加装置２０を経て研削装置１０を通りテ
ンションリール９に巻き取られる。金属ストリップ４が
この研削装置１０を通り抜ける際に、研削装置１０内部
において可変クラウンバックアップロール５を上昇させ
て移動中の金属ストリップ４を下から上に押上げ、コン
タクトロール１によって駆動されるベルト状砥石２に押
し付け金属ストリップ４の表面研削を行う。

【００１２】この時、図１（ａ）及び図１（ｂ）に示す
ように、コンタクトロール１の変形量に合わせて可変ク
ラウンバックアップロール５のクラウン量ｄを調整し、
コンタクトロール１の外周面に沿って駆動しているベル
ト状砥石２に金属ストリップ４を押し付けるようにすれ
ば、図１（ａ）の示すようなコンタクトロール１の変形
量が小さい場合、図１（ｂ）の示すようなコンタクトロ
ール１の変形量が大きい場合の何れの場合にも適応させ
て、金属ストリップ４の板幅方向の押し付け力Ｐの分布
を均一にすることが出来る。

【００１３】なお、張力付加装置２０内には、油圧装置
２１により上下する腕枠２２に支持される対のローラ２
３とこれに巻装されたベルト２４とで成る押圧装置２５
と、この押圧装置２５のローラ２３に対応して下部に対
のローラ２６とこれに巻装されたベルト２７とで成る押
圧受装置２８とを備えており、この油圧装置２１を作動
させることにより押圧装置２５と押圧受装置２８との間
に金属ストリップ４を挟みながら通過させる。これによ
り金属ストリップ４の尾端がペイオフリール８から離脱
した後もテンションリール９との間で張力を維持するこ
とが出来る。

【００１４】図３は、実施例２のバックアップロールの
構造を示す縦断面図である。図３（ａ）に示すように、
実施例２の場合のバックアップロール１３には固定溝１
４と拡縮溝１５が設けられ、拡縮溝１５の外周には拡縮
ゴム１６が取り付けられている。拡縮溝１５の底には通
気孔１７が通じており、通気孔１７はプラグ１８を起点
としている。このようなバックアップロール１３におい
ては、プラグ１８から空気を抜くと拡縮溝１５の外周に
取り付けられている拡縮ゴム１６は内側に引き込まれ，
図３（ｂ）に示す形となり、拡縮溝１５には溝が生じ
る。又プラグ１８から空気を入れ拡縮溝１５の圧力を大
気圧に戻すと拡縮溝１５の溝はなくなる。更に反対にプ
ラグ１８から空気を入れ拡縮溝１５の圧力を大気圧より
高くすると拡縮溝１５の外周に取り付けられている拡縮
ゴム１６は外側に突出し、図３（ｃ）に示す形となり、
拡縮溝１５には凸部が生じる。このようにして、このバ
ックアップロール１３においては、金属ストリップ４の
板幅方向の押し付け力Ｐの分布を調整することが出来
る。

【００１５】次に図４は、実施例３の連続研削ラインの
構成を示す全体側面図である。図中の符号において、前
記の図２及び図５と同一の符号はこれと全く同一のもの
である。

【００１６】図４に示すように実施例３の場合は、研削
装置１０の入り口直前には張力付加装置２０、張力付加
装置２０の入り口直前にはフィードレベラー３０が設置
されている。図４にて明らかなように、ペイオフリール
８から送り出された金属ストリップ４はフィードレベラ
ー３０、張力付加装置２０を経て、研削装置１０を通り
テンションリール９に巻き取られる。この時、フィード
レベラー３０の内においては、複数から成るレベラーロ
ーラー３１、レベラーローラー３２の間に金属ストリッ
プ４を挟みながら通過させることにより金属ストリップ
４の表面の歪みが矯正され、更に張力付加装置２０内に
おいては、複数から成る対の張力付加ローラー２９によ
り金属ストリップ４に対しテンションリール９との間で
張力を維持するようになるので、金属ストリップ４の尾
端がペイオフリール８から離脱した後もテンションリー
ル９との間で張力を維持することが出来る。このよう
に、実施例３の場合は、金属ストリップ４を最も好まし
い適正な状態に保ちながら研削装置１０を通過させるこ
とにより研削効果を上げ研削仕上がりの品質を高め能率
を向上させることが出来る。

【００１７】なお、可変クラウンバックアップロール５
には、内部油又は空気のタイヤ式、多室式のタイヤ式、
ロール内二重構造のＶＣロール型、ロール内テーパーピ
ストン式等の何れのものを使用してもよい。

【００１８】同様に可変クラウンバックアップロール５
のクラウン量を変化させる手段には油圧、空気圧、機動
式の何れのものを使用できる。

【００１９】更に又、センサーを設置することによりコ
ンタクトロール１の変形量を検知するか研削後の金属ス
トリップ４の研削状況センサーの結果により、これに応
じて自動的に可変クラウンバックアップロールのクラウ
ン量ｄを調整するようにすれば、自動化による能率向上
とともに研削むらの防止に一層の効果がある。

【００２０】

【発明の効果】この発明は以上説明したとおり、研削装
置のバックアップロールをプロフィルの変化可能な可変
プロフィルロールとし、その変化量を研削機或いはコン
タクトロールの変形量などに応じて調整するようにした
ことにより、常にストリップの板幅方向の押し付け力の
分布を均一にすることが出来るようになり、研削むらを
防止することに効果を得た。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の研削装置の正面図で、（ａ）はコン
タクトロールの変形量が小さい場合、（ｂ）はコンタク
トロールの変形量が大きい場合を示す。

【図２】実施例１の連続研削ラインの構成を示す全体側
面図である。

【図３】実施例２のバックアップロールの構造を示す縦
断面図である。

【図４】実施例３の連続研削ラインの構成を示す全体側
面図である。

【図５】従来の研削装置の側面図である。

【図６】従来の研削装置の正面拡大図である。

【符号の説明】

１．コンタクトロール２．ベルト状砥石３．バックアップロール４．金属ストリップ５．可変クラウンバックアップロール６．巻掛けロール７．搬送ロール８．ペイオフリール９．テンションリール１０．研削装置１２．油圧装置１３．バックアップロール１５．拡縮溝１５１６．拡縮ゴム２０．張力付加装置２５．押圧装置２８．押圧受装置３０．フィードレベラーＰ．押し付け力ｄ．クラウン量

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者橋本直弘東京都千代田区丸の内一丁目１番２号日本鋼管株式会社内 (72)発明者熊沢純一東京都千代田区丸の内一丁目１番２号日本鋼管株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】金属ストリップ研削機と、金属ストリッ
プを介して前記研削機に相対する位置にプロフィルの変
化可能なバックアップロールを備えたことを特徴とする
研削装置。