JPH082517B2 - 粉体加圧成形方法及び成形装置 - Google Patents

粉体加圧成形方法及び成形装置

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JPH082517B2
JPH082517B2 JP62139384A JP13938487A JPH082517B2 JP H082517 B2 JPH082517 B2 JP H082517B2 JP 62139384 A JP62139384 A JP 62139384A JP 13938487 A JP13938487 A JP 13938487A JP H082517 B2 JPH082517 B2 JP H082517B2
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功 松下
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功 松下
株式会社イナックス
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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/001Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses using a flexible element, e.g. diaphragm, urged by fluid pressure; Isostatic presses

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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、加圧具の加圧面側に形成された平面的に拡
がる粉体充填空間に充填された粉体を、乾式法で加圧成
形する粉体加圧成形方法及び成形装置の改良であつて、
加圧成形の過程において粉体中の空気を成形品に悪影響
を及ぼさない粉体充填空間の周縁部へ絞り寄せる技術に
関するものである。なお、前記粉体とは、完全に乾燥し
た状態のものは勿論のこと、結合剤等の適宜量を含有さ
せた湿潤状態のものをも含む概念である。
【従来の技術】
従来、平面的に拡がる粉体充填空間に充填された粉体
を乾式法で加圧成形する粉体加圧成形装置は、第18図に
示す如く、固定の下型2と、下型2の外側に上下動自在
に配されると共に上方で停止した際に下型2の上面2aを
囲繞して粉体充填空間1を形成する枠体3と、下型2の
上面2aに向って離接する上型4とで構成されている。上
型4は、可撓性の加圧具5と、加圧具5を保持する保持
ケース6とよりなり、加圧具5の受圧面5a側に圧力室8
を形成すると共に、圧力室8に流体給排口4aを開口して
ある。 次に、上述の如く構成された従来の粉体加圧成形装置
の用法を、作業手順に従って説明する。先ず、上型4を
上方待機位置で停止されると共に、枠体3を上方停止位
置で停止させる。次に、粉体充填空間1内に、粉体9を
粉体充填具(図示省略)で充填する。粉体9の充填が完
了したならば、上型4を降下させて枠体3に当接する。
続けて所望圧力の加圧流体7を圧力室8内に供給する。
可撓性の加圧具5は、加圧流体7の供給に伴ない、図示
は省略したが、加圧面5bの略々全面を粉体充填空間1に
向って同時に膨張変形し、粉体充填空間1内の粉体9の
全体を略々同時に加圧する。粉体9中に介在する空気の
一部は、加圧流体7の圧力上昇に伴ない空気圧力が高め
られるので、粉体9の粒子間隙で形成された連続した微
細な空気通路内を粉体充填空間1の周縁部1aへ向って通
過し、下型2と枠体3との隙間等から外部へ排出され
る。圧力室8内の加圧流体7は、所定時間の加圧が経過
後に排出される。加圧具5は、加圧流体7の減圧に伴な
い、自己の弾性力により元の非加圧状態となる。最後
に、上型4を上方の待機位置へ上昇させると伴に、枠体
3を下方の待機位置に降下させ、下型2の上面2a上に成
形品(図示省略)を得る。
【発明が解決しようとする問題点】 前述の如く、粉体9中に介在する空気は、加圧流体7
の圧力上昇に伴ない、その空気圧力が高められるため、
粉体9中の連続する微細な空気通路内を粉体充填空間1
の周縁部1aに向って通過し、外部へ排出される。ところ
で、粉体9中に介在する空気を迅速に排出するために
は、空気圧力が高いこと及び粉体9の粒子間隙が連なっ
て形成された空気通路が大きいことが必要である。空気
圧力を高くするためには、加圧流体7の圧力を高くする
必要がある。しかし、粉体9の粒子間隙が連なって形成
された空気通路は、粉体9の加圧に伴ない、極度に狭隘
な状態又は閉塞された状態となる。この様に、空気圧力
を高くすること及び空気通路を大きくすることは、二律
背反する事項である。 従来の粉体加圧成形方法及び成形装置は、加圧流体7
の供給に伴ない、粉体9の全体を略々同時に加圧するた
め、粉体充填空間1の全域に亘って、粉体9内の空気の
圧力上昇と粉体9の粒子間隙の減少又は閉塞とが同時進
行することになり、上記二律背反事項を何ら解決するこ
とができず、次の如き問題点を招いていた。即ち、粉体
充填空間1の外径Dを大きくした場合には、粉体充填空
間1の中央部から粉体充填空間1の周縁部1aに形成され
た圧縮空気排出用の隙間までの距離が長くなる。そのた
め、粉体充填空間1の中央部に充填された粉体9は、高
圧状態の圧縮空気を完全に脱気することができずに、成
形品中に圧縮空気が残留する。成形品中に残留した圧縮
空気は、加圧流体7の減圧の際に、膨張して成形品を破
損させる。このため、従来の成形方法及び成形装置で
は、圧縮空気を残留させないようにするために、粉体充
填空間1の外径Dを小さくする必要があり、大径で且つ
薄肉の成形品を得ることができなかった。
【本発明の目的】
本発明は、上記問題点に鑑み、成形品に圧縮空気を含
有させることなく、大径且つ高品質の成形品を得ること
ができる粉体加圧成形方法及び成形装置の提供を目的と
する。
【問題点を解決するための手段】
本第一の発明に係る粉体加圧成形方法は、可撓性を有
する加圧具の加圧面側に形成された平面的に拡がる粉体
充填空間に粉体を充填し、加圧具の受圧面を加圧流体で
加圧することにより粉体を加圧成形する方法において、
前記加圧具の加圧領域を粉体充填空間の一局部に対応す
る加圧具の部分から前記粉体充填空間の周縁部に対応す
る加圧具の部分へ向って時間的に順次拡大させて行くこ
とにより、加圧具の受圧面全体が加圧領域となるまで加
圧することである。 本第二の発明に係る粉体加圧成形装置は、平面的に拡
がる粉体充填空間を加圧面側に形成した可撓性の加圧具
と、加圧具を保持する保持ケースとを備えた粉体の板状
加圧成形装置において、前記加圧具の受圧面は、前記粉
体充填空間の一局部に対応する部分が初期加圧領域とさ
れると共に、初期加圧領域の外周域が、相互間に受圧面
の半径方向に適宜寸法を置いて凹設された1個又は複数
個の環状凹溝により一つ又は複数の環状加圧領域に区画
され、前記環状凹溝の夫々には、弾性シールリングが嵌
着され、前記保持ケースには、弾性シールリングのすべ
てに密着当接する一個の加圧流体案内面が形成され、加
圧流体案内面の前記初期加圧領域に対向する部位に加圧
流体供給口が開口されていることである。 本第三の発明に係る粉体加圧成形装置は、平面的に拡
がる粉体充填空間を加圧面側に形成した可撓性の加圧具
と、加圧具を保持する保持ケースとを備えた粉体の板状
加圧成形装置において、前記加圧具は、前記粉体充填空
間の一局部に対応する領域が初期加圧領域とされると共
に、該加圧具の平板部構成材の弾性係数は、前記初期加
圧領域から加圧具の周縁部へ向って行くにつれて連続的
または段階的に大きくなるようにされ、前記保持ケース
には、加圧具の受圧面と対向する加圧流体案内面が形成
され、加圧流体案内面の前記初期加圧領域に対向する部
位に加圧流体供給口が開口されていることである。 本第四の発明に係る粉体加圧成形装置は、平面的に拡
がる粉体充填空間を加圧面側に形成した可撓性の加圧具
と、加圧具を保持する保持ケースとを備えた粉体の板状
加圧成形装置において、前記加圧具の受圧面は、前記粉
体充填空間の一局部に対応する部分が初期加圧領域とさ
れると共に、初期加圧領域の外周域が、相互間に受圧面
の半径方向に適宜寸法を置いて凹設された1個又は複数
個の環状凹溝により一つ又は複数の環状加圧領域に区画
され、前記環状凹溝の夫々には、弾性シールリングが嵌
着され、前記保持ケースには、弾性シールリングのすべ
てに密着当接する一個の加圧流体案内面が形成され、加
圧流体案内面の前記初期加圧領域に対向する部位に加圧
流体供給口が開口され、前記加圧具の加圧面側には可撓
性のバツクアツプ具が設けられ、該バツクアツプ具の壁
部構成材の弾性係数は、前記加圧具に形成された初期加
圧領域から前記粉体充填空間の周縁部に対応する部分へ
向って行くにつれて連続的または段階的に大きくなるよ
うになされていることである。
【作 用】
(本第一の発明) 本第一の発明に係る粉体加圧成形方法の作用をその実
施例を示す第1図乃至第7図に基づいて説明する。第3
図(A)に示す如く、加圧流体7は、保持ケース16(2
6)の加圧流体供給口16a(26a)から、加圧具15(25)
の受圧面15a(25a)と保持ケース16(26)の加圧流体案
内面16f(26f)との間に供給される。加圧流体7は、最
初に、加圧具15(25)の受圧面15a(25a)における加圧
流体供給口16a(26a)と対向する部位に、初期加圧領域
15a−1(25a−1)を形成し、加圧具15(25)の初期加
圧領域15a−1(25a−1)を粉体充填空間11側に向って
膨張変形させる。粉体充填空間11内の粉体9は、加圧具
15(25)の初期加圧領域15a−1(25a−1)に対応する
領域のみが加圧される。加圧された粉体9中の空気(図
示は省略)は、粉体9の加圧に伴ない空気圧力が上昇す
るため、加圧されていない粉体中の粒子間隙で形成され
た空気通路内へ急速に流出し、加圧された粉体9中に圧
縮された状態で残留することはない。加圧流体7は、供
給量が増大するに伴ない、第3図(B)に示す如く、加
圧具15(25)の初期加圧領域15a−1(25a−1)に隣接
する次期加圧領域に流出し、この次期加圧領域の膨張変
形を放射状に順次拡大させて行く。粉体充填空間11内に
充填されている粉体9は、加圧具15(25)の初期加圧領
域15a−1(25a−1)と対向する粉体充填空間11内の領
域から周縁部11aに向って漸次的に初期加圧される。粉
体充填空間11内に充填されている粉体9中に介在する空
気は、粉体9の順次加圧に伴ない、加圧具15(25)の初
期加圧領域15a−1(25a−1)と対向する粉体充填空間
11内の領域から周縁部11aに向って絞り寄せられる。そ
の結果、初期加圧された粉体9中には、成形品20(第7
図参照)を破損に至らしめる圧縮空気が残留することは
ない。 なお、前記作用は、加圧具15の受圧面15a及び加圧具2
5の受圧面25aに加圧流体7を供給する場合を例示したも
のであるが、加圧具15の受圧面15a又は加圧具25の受圧
面25aの何れか一方へ加圧流体7を供給する場合もあ
る。 (本第二の発明) 本第二の発明に係る粉体加圧成形装置の作用をその実
施例を示す第10図乃至第12図に基づいて説明する。第12
図(A)に示す如く、加圧流体7は、保持ケース16(2
6)の加圧流体供給口16a(26a)から、加圧具65(75)
の受圧面65a(75a)における初期加圧領域65a−1(75a
−1)と保持ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26
f)との間に供給される。初期加圧領域65a−1(75a−
1)と隣接する加圧領域65a−2(75a−2)とが弾性シ
ールリング66(66)で区画されているため、加圧流体7
は、最初に初期加圧領域65a−1(75a−1)のみを加圧
し、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)
を粉体充填空間11側に向って膨張変形させる。粉体充填
空間11内の粉体9は、加圧具65(75)の初期加圧領域65
a−1(75a−1)と対向する領域のみが加圧される。加
圧された粉体9中の空気(図示は省略)は、空気圧力が
上昇するため、加圧されていない粉体中の粒子間隙によ
り形成された空気通路内へ急速に流出し、加圧された粉
体9中に圧縮された状態で残留することはない。加圧流
体7の供給総量が増大するに伴ない加圧具65(75)の膨
張変形量が大きくなると、加圧具65(75)は、初期加圧
領域65a−1(75a−1)の外縁側に凹設された環状凹溝
65g−1(75g−1)の部分が粉体充填空間11側へ向って
変形する。環状凹溝65g−1(75g−1)に嵌着された弾
性シールリング66(66)は、同図(B)に示す如く、環
状凹溝65g−1(75g−1)が粉体充填空間11側へ向って
変形するのに伴ない、保持ケース16(26)の加圧流体案
内面16f(26f)との間に間隙を形成してシール機能を解
除する。弾性シールリング66(66)のシール機能の解除
に伴ない、加圧流体7は、加圧具65(75)の初期加圧領
域65a−1(75a−1)に隣接する加圧領域65a−2(75a
−2)に流出し、この加圧領域65a−2(75a−2)を加
圧する。粉体充填空間11内の粉体9は、加圧具65(75)
の加圧領域65a−2(75a−2)と対向する領域が加圧さ
れる。加圧された粉体9中の空気(図示は省略)は、空
気圧力が上昇するため、加圧されていない粉体中の空気
通路内へ急速に流出し、加圧された粉体9中に圧縮状態
で残留することはない。加圧流体7の供給総量が更に増
大すると、加圧流体7は、図示は省略したが、加圧具65
(75)の受圧面65a(75a)における加圧領域65a−3,65a
−4(75a−3,75a−4)を前記同様に順次加圧する。加
圧具65(75)の順次加圧に伴ない、粉体充填空間11内に
充填されている粉体9は、加圧具65(75)の初期加圧領
域65a−1(75a−1)と対向する粉体充填空間11内の領
域から周縁部11aに向って順次加圧される。粉体充填空
間11内に充填されている粉体9中に介在する空気は、粉
体9の順次加圧に伴ない、加圧具65(75)の初期加圧領
域65a−1(75a−1)と対向する粉体充填空間11内の領
域から周縁部11aに向って絞り寄せられる。その結果、
加圧された粉体9中には、成形品を破損に至らしめる圧
縮空気が残留することはない。 なお、前記作用は、加圧具65の受圧面65a及び加圧具7
5の受圧面75aに加圧流体7を供給する場合を例示したも
のであるが、加圧具65の受圧面65a又は加圧具75の受圧
面75aの何れか一方へ加圧流体7を供給する場合もあ
る。 (本第三の発明) 本第三の発明に係る粉体加圧成形装置の作用をその実
施例を示す第13図乃至第15図に基づいて説明する。第15
図(A)に示す如く、加圧流体7は、保持ケース16(2
6)の加圧流体供給口16a(26a)から、加圧具85(95)
の受圧面85a(95a)における初期加圧領域85−1(95−
1)と保持ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)
との間に供給される。加圧流体7は、最初に初期加圧領
域85−1(95−1)のみを加圧し、加圧具85(95)の初
期加圧領域85−1(95−1)のみを粉体充填空間11側に
向って膨張変形させる。その理由は、初期加圧領域85−
1(95−1)の弾性係数が外側の加圧領域85−2(95−
2)の弾性係数に比べて小さいことから、初期加圧領域
85−1(95−1)が容易に変形するためである。粉体充
填空間11内の粉体9は、加圧具85(95)の初期加圧領域
85−1(95−1)と対向する領域のみが加圧される。加
圧された粉体9中の空気(図示は省略)は、空気圧力が
上昇するため、加圧されていない粉体中の粒子間隙によ
り形成された空気通路内へ急速に流出し、加圧された粉
体9中に圧縮された状態で残留することはない。加圧流
体7は、供給圧力が増大するに伴ない、第15図(B)に
示す如く、加圧具85(95)の加圧領域85−2(95−2)
と保持ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)との
間に流出して、加圧領域85−2(95−2)を粉体充填空
間11側に向って膨張変形させる。粉体充填空間11内の粉
体9は、加圧具85(95)の加圧領域85−2(95−2)と
対向する領域が加圧される。加圧された粉体9中の空気
(図示は省略)は、空気圧力が上昇するため、加圧され
ていない粉体中の空気通路内へ急速に流出し、加圧され
た粉体9中に圧縮状態で残留することはない。なお、加
圧流体7の圧力は、加圧具85(95)の初期加圧領域85−
1(95−1)のみを加圧する場合より、加圧領域85−2
(95−2)を加圧する場合の方が増大する。加圧力の増
大現象により、加圧具85(95)の初期加圧領域85−1
(95−1)と対向する粉体充填空間11内の領域で初期加
圧された粉体9は、更に加圧される。この加圧力の増大
現象は、初期加圧された粉体9中に残存する微量な圧縮
空気をも排出することになり、圧縮空気の脱気を完全な
ものにする。加圧流体7の供給圧力が更に増大すると、
加圧流体7は、図示は省略したが、加圧具85(95)の受
圧面85a(95a)における加圧領域85−3,85−4(95−3,
95−4)を前記同様に順次加圧する。加圧具85(95)の
順次加圧に伴ない、粉体充填空間11内に充填されている
粉体9は、加圧具85(95)の初期加圧領域85−1(95−
1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11a
に向って順次加圧される。粉体充填空間11内に充填され
ている粉体9中に介在する空気は、粉体9の順次加圧に
伴ない、加圧具85(95)の初期加圧領域85−1(95−
1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11a
に向って絞り寄せられる。その結果、加圧された粉体9
中には、成形品を破損に至らしめる圧縮空気が残留する
ことはない。 なお、前記作用は、加圧具85の受圧面85a及び加圧具9
5の受圧面95aに加圧流体7を供給する場合を例示したも
のであるが、加圧具85の受圧面85a又は加圧具95の受圧
面95aの何れか一方へ加圧流体7を供給する場合もあ
る。 (本第四の発明) 本第四の発明に係る粉体加圧成形装置の作用をその実
施例を示す第16図及び第17図に基づいて説明する。第17
図(A)に示す如く、加圧流体7は、保持ケース16(2
6)の加圧流体供給口16a(26a)から、加圧具65(75)
の受圧面65a(75a)における初期加圧領域65a−1(75a
−1)と保持ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26
f)との間に供給される。初期加圧領域65a−1(75a−
1)に隣接する加圧領域65a−2(75a−2)と初期加圧
領域65a−1(75a−1)とが弾性シールリング66(66)
で区画されているため、加圧流体7は、最初に初期加圧
領域65a−1(75a−1)のみを加圧し、加圧具65(75)
の初期加圧領域65a−1(75a−1)を粉体充填空間11側
に向って膨張変形させる。粉体充填空間11内の粉体9
は、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)
と対向する領域のみが加圧される。加圧された粉体9中
の空気(図示は省略)は、空気圧力が上昇するため、加
圧されていない粉体中の粒子間隙からなる空気通路内へ
急速に流出し、加圧された粉体9中に圧縮された状態で
残留することはない。加圧流体7の供給総量が増大する
に伴ない加圧具65(75)及びバツクアツプ具108(108)
の撓み量が大きくなると、加圧具65(75)は、初期加圧
領域65a−1(75a−1)の外縁側に凹設された環状凹溝
65g−1(75g−1)の部分が粉体充填空間11側へ向って
変形する。環状凹溝65g−1(75g−1)に嵌着された弾
性シールリング66(66)は、同図(B)に示す如く、環
状凹溝65g−1(75g−1)が粉体充填空間11側へ向って
変形するのに伴ない、保持ケース16(26)の加圧流体案
内面16f(26f)との間に間隙を形成してシール機能を解
除する。弾性シールリング66(66)のシール機能の解除
に伴ない、加圧流体7は、加圧具65(75)の初期加圧領
域65a−1(75a−1)に隣接する加圧領域65a−2(75a
−2)に流出し、この加圧領域65a−2(75a−2)を加
圧する。粉体充填空間11内の粉体9は、加圧具65(75)
の加圧領域65a−2(75a−2)と対向する領域が加圧さ
れる。加圧された粉体9中の空気(図示は省略)は、空
気圧力が上昇するため、加圧されていない粉体中の空気
通路内へ急速に流出し、加圧された粉体9中に圧縮状態
で残留することはない。なお、加圧流体7の圧力は、加
圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)のみを
加圧する場合より、加圧領域65a−2(75a−2)を加圧
する場合の方が増大する。その理由は、バツクアツプ具
108(108)の弾性係数が、加圧具65(75)の初期加圧領
域65a−1(75a−1)に対向する領域から粉体充填空間
11の周縁部11aに向って行く程に大きくなつているため
である。加圧力の増大現象により、加圧具65(75)の初
期加圧領域65a−1(75a−1)と対向する粉体充填空間
11内の領域で初期加圧された粉体9は、更に加圧され
る。この加圧力の増大現象は、初期加圧された粉体9中
に残存する微量な圧縮空気をも排出することになり、圧
縮空気の脱気を完全なものにする。加圧流体7の供給圧
力が更に増大すると、加圧流体7は、図示は省略した
が、加圧具65(75)の受圧面65a(75a)における加圧領
域65a−3,65a−4(75a−3,75a−4)を順次加圧する。
加圧具65(75)及びバツクアツプ具108(108)の順次加
圧に伴ない、粉体充填空間11内に充填されている粉体9
は、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)
と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11aに向
って順次加圧される。粉体充填空間11内に充填されてい
る粉体9中に介在する空気は、粉体9の順次加圧に伴な
い、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)
と対向する領域から粉体充填空間11の周縁部11aに向っ
て絞り寄せられる。その結果、加圧された粉体9中に
は、成形品破損に至らしめる圧縮空気が残留することは
ない。 なお、前記作用は、加圧具65の受圧面65a及び加圧具7
5の受圧面75aに加圧流体7を供給する場合を例示したも
のであるが、加圧具65の受圧面65a又は加圧具75の受圧
面75aの何れか一方へ加圧流体7を供給する場合もあ
る。
【実施例の説明】
次に、本発明に係る粉体加圧成形方法(以下、「本発
明方法」という)及び本発明に係る粉体加圧成形装置
(以下、「本発明装置」という)を図面に示す実施例に
基づいて説明する。 (第1実施例) 第1図乃至第5図は、本発明方法を実施するための第
1実施例の粉体加圧成形装置10を示すものである。本実
施例の粉体加圧成形装置10は、第4図に示す如く、下型
12と上型14とよりなり、両者が接近又は離反するように
構成されている。 下型12は、保持ケース16に加圧具15を保持させてあ
る。保持ケース16は、上面16b側に平面的拡がりを有す
る凹部17が形成されていると共に、凹部17の下方周縁に
環状凹溝21が凹設されている。保持ケース16は、環状凹
溝21より内方側の表面を加圧流体案内面16fとすると共
に、加圧流体案内面16fの中央寄りに加圧流体供給口16a
が開口されている。なお、加圧流体供給口16aの開口位
置は、図示実施例の如く加圧流体案内面16fの中央寄り
に限定するものではなく、図示は省略したが、成形対象
の立体形状に対応させて、加圧流体案内面16fにおける
中央寄り以外の一局部を選択することも勿論可能であ
る。加圧具15は、円盤状または矩形盤状等の適宜形状に
形成され、その周縁部15bが保持ケース16の環状凹溝21
に収嵌されると共に、加圧流体案内面16fに密着させた
受圧面15aを形成してある。加圧具15は、ネオプレンゴ
ム,ウレタン樹脂等の可撓性の素材より形成され、硬度
がJISゴム硬度40〜90度の範囲で選択される。加圧具15
は、第6図に示す如く、周縁部15bの受圧面15a側に、環
状のシールリング収嵌溝22が凹設されている。シールリ
ング収嵌溝22には、ネオプレンゴム等の可撓性の素材よ
り形成されたシールリング23が、保持ケース16の環状凹
溝21を形成する壁面21aに密着するように収嵌されてい
る。シールリング23は、その硬度がJISゴム硬度40〜90
度の範囲で選択される。シールリング23は、断面O状に
限定するものではなく、図示は省略したが、断面V状又
は断面X状等の適宜形状が選択される。保持ケース16の
環状凹溝21の内奥21bは、加圧具15の周縁部15bに形成さ
れた内奥部15dをバツクアツプするように形成されてい
る。シールリング23は、加圧具15の受圧面15aと加圧流
体案内面16fとの間に加圧流体7が供給されるのに伴な
い、加圧具15の周縁部15bが圧縮変形すると、シールリ
ング収嵌溝22内からその一部分23aが若干膨出する。シ
ールリング23は、加圧流体7の加圧力を受けて圧縮変形
し、保持ケース16に形成された環状凹溝21の壁面21aに
膨出部23aを押圧すると共に、シールリング収嵌溝22を
形成する側面22aを押圧することにより、水密性を維持
する。加圧具15は、可撓性のため、シールリング23の加
圧により、シールリング収嵌溝22より内奥部15dが圧縮
変形する。ところが、保持ケース16に形成された環状凹
溝21の内奥部21bは、この圧縮変形をバツクアツプする
ため、加圧具15の内奥部15dの表面15d−1と保持ケース
16の壁面21aとを密着させ、シールリング23の移動を阻
止する。その結果、シールリング23の膨出部23aは、保
持ケース16の壁面21a及びシールリング収嵌溝22を形成
する側面22aで安定保持される。第4図に示す如く、保
持ケース16の凹部17には、加圧具15の加圧面に当接する
可撓性を有するモールド18が嵌装されていると共に、モ
ールド18の上面18aの周縁部に可撓性を有するデスタン
トリング19が載置されている。モールド18の上面側18a
には、デスタントリング19で囲繞された平面的拡がりを
有する粉体充填空間11が形成されている。なお、加圧具
15とモールド18とは、一体に形成されることもある。 前記上型14は、前記下型12と同様に形成されたもので
あつて、保持ケース26と加圧具25とシールリング23とモ
ールド28とを備えていると共に、保持ケース26の下面側
に、第二のモールド29を備えた枠体30が必要に応じて配
置されている。保持ケース26の加圧流体案内面26fに
は、加圧流体供給口26aが前記下型12の加圧流体供給口1
6aと対向する位置に開口されている。 次に、本発明方法の実施例を粉体加圧成形装置10の使
用手順に基づいて説明する。先ず、第4図に示す如く、
上型14及び枠体30を上方待機位置で停止させた状態で、
粉体充填空間11内に、粉体充填具31で粉体9を充填す
る。粉体9の充填が完了したならば、第1図に示す如
く、上型14及び枠体30を降下させて、下型12に枠体30を
当接する。次に、保持ケース16,26の加圧流体給排路16
c,26cに、適宜圧力(例えば、50〜200kg/cm2)の加圧流
体7(例えば、油,グリセリン,ほう酸水等の液体また
は空気等の気体)を供給する。加圧流体7は、保持ケー
ス16,26の加圧流体供給口16a,26aから、加圧具15,25の
受圧面15a,25aと保持ケース16,26の加圧流体案内面16f,
26fとの間に供給される。加圧流体7は、第3図(A)
に示す如く、最初に加圧具15(25)の受圧面15a(25a)
における加圧流体供給口16a(26a)と対向する部位に、
初期加圧領域15a−1(25a−1)を形成し、加圧具15
(25)の初期加圧領域15a−1(25a−1)を膨張変形さ
せる。粉体充填空間11内の粉体9は、加圧具15(25)の
初期加圧領域15a−1(25a−1)に対応する領域のみが
加圧される。加圧された粉体9中の空気(図示は省略)
は、粉体9の加圧に伴ない空気圧力が上昇するため、加
圧されていない粉体中の粒子間隙で形成された空気通路
内へ急速に流出し、加圧された粉体9中に圧縮された状
態で残留することはない。加圧流体7は、供給量が増大
するに伴ない、第3図(B)に示す如く、加圧具15,25
の初期加圧領域15a−1(25a−1)に隣接する次期加圧
領域に流出し、この次期加圧領域の膨張変形を順次拡大
させて行く。粉体充填空間11内に充填されている粉体9
は、加圧具15(25)の初期加圧領域15a−1(25a−1)
と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11aに向
って漸次的に初期加圧される。粉体充填空間11内に充填
されている粉体9中に介在する空気は、粉体9の順次加
圧に伴ない、加圧具15(25)の初期加圧領域15a−1(2
5a−1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部
11aに向って絞り寄せられる。その結果、初期加圧され
た粉体9中には、平面的拡がりを有する板状の成形品20
(第7図参照)を破損に至らしめる圧縮空気が残留する
ことはない。第5図に示す如く、加圧具15(25)の受圧
面15a(25a)の全面と保持ケース16(26)の加圧流体案
内面16f(26f)との間に供給された加圧流体7は、必要
に応じて更に所定の最終圧力(例えば、500〜5,000kg/c
m2)まで昇圧され、粉体9を加圧成形する。なお、粉体
充填空間11の周縁部11aを形成する可撓性のデスタント
リング19は、加圧具15(25)の加圧を受けて内周縁部19
aが粉体充填空間11内に膨出(第6図参照)する。前記
加圧流体7は、所定時間の加圧成形が経過したならば減
圧される。加圧具15(25)は、加圧流体7の減圧に伴な
い、加圧前の状態に自然復帰又は強制復帰する。最後
に、第7図に示す如く、上型14及び枠体30を上方の待機
位置へ後退させると共に、下型12に備えられたモールド
18の上面18b上に成形品20を得る。なお、粉体充填空間1
1の周縁部11aを形成する可撓性のデスタントリング19
は、加圧具15(25)の加圧力解除に伴ない、内周縁部19
aが弾性復帰して成形品20の周縁部から自然に離反して
脱型を円滑に行なう。 (第2実施例) 第8図は、第2実施例の本発明装置40を示すものであ
る。本発明装置40は、下型42の加圧具15と上型44の加圧
具25との間に、着脱自在な可撓性のモールド48を配置し
たものであつて、モールド48の内部に平面的拡がりを有
する粉体充填空間11が形成されている。下型42は、第1
実施例と同様に、保持ケース16と加圧具15とシールリン
グ23とで構成されている。更に、上型44は、第1実施例
と同様に、保持ケース26と加圧具25とシールリング23と
で構成されている。モールド48は、容器部48aと蓋部48b
とで構成されている。 (第3実施例) 第9図は、第3実施例の本発明装置50を示すものであ
る。本発明装置50は、上型54にのみ加圧具25を配設した
片側加圧形式のものである。上型54は、第1実施例(第
1図参照)の上型14と同様に構成される。下型52は、保
持ケース56の凹部57に、モールド18及びデスタントリン
グ19を配置してある。なお、下型52のモールド18は、可
撓性のものに限定するものではなく、金属素材よりなる
剛性のものであつても勿論よい。 (第4実施例) 第10図乃至第12図は、第4実施例の本発明装置60を示
すものである。本発明装置60が前記第1実施例と異なる
所は、下型62に備えられた加圧具65及び上型64に備えら
れた加圧具75である。 下型62の加圧具65は、可撓性の素材(例えば、ネオプ
レンゴム,ウレタン樹脂等)より形成されたものであつ
て、その硬度がJISゴム硬度40〜90度の範囲で適宜選択
される。加圧具65の受圧面65aは、中央寄りに適宜面積
の初期加圧領域65a−1を形成すると共に、初期加圧領
域65a−1の外周域が、受圧面65aの半径方向に適宜ピツ
チP(例えば、P=20〜100mm)の間隔を置いて凹設さ
れた複数個の環状凹溝65g−1,65g−2,65g−3により複
数の環状加圧領域65a−2,65a−3,65a−4に区画されて
いる。環状凹溝65g−1,65g−2,65g−3の夫々には、弾
性シールリング66,67,68が嵌着されている。弾性シール
リング66,67,68は、断面をP状に限定するものではな
く、図示は省略したが、断面がO状,V状又はX状等の適
宜形状のものを選択することも勿論可能である。下型62
を構成する保持ケース16には、弾性シールリング66,67,
68の夫々に密着当接する加圧流体案内面16fが形成され
ている。加圧流体案内面16fには、前記加圧具65の初期
加圧領域65a−1に対向する加圧流体給排口16aが開口さ
れている。 なお、前記加圧具65の受圧面65aに形成される加圧領
域の分割数は、図示実施例の如き4分割されたものに限
定するものではなく、図示は省略したが、2分割以上の
ものであればよい。更に、加圧具65の初期加圧領域65a
−1の位置は、図示実施例の如く中央寄りに限定するも
のではなく、図示は省略したが、成形対象の立体形状に
対応させて、中央寄り以外の一局部領域を選択すること
も勿論可能である。 上型64の加圧具75は、前記下型62の加圧具65と対称と
なる形状に構成されている。 次に、本発明方法の実施例を本発明装置60の使用手順
に基づいて説明する。先ず、図示は省略したが、上型64
及び枠体30を上方待機位置で停止させた状態で、粉体充
填空間11内に、粉体充填具で粉体9を充填する。粉体9
の充填が完了したならば、第10図に示す如く、上型64及
び枠体30を降下させて、下型62に枠体30を当接する。次
に、保持ケース16,26の加圧流体給排路16c,26cに、適宜
圧力(例えば、50〜200kg/cm2)の加圧流体7を供給す
る。加圧流体7は、保持ケース16(26)の加圧流体供給
口16a(26a)から、加圧具65(75)に向って流出し、加
圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)と保持
ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)との間に入
る。初期加圧領域65a−1(75a−1)に流出した加圧流
体7は、第12図(A)に示す如く、初期加圧領域65a−
1(75a−1)の周縁が弾性シールリング66(66)で区
画されているため、初期加圧領域65a−1(75a−1)の
みを加圧して初期加圧領域65a−1(75a−1)を粉体充
填空間11に向って膨張変形させる。モールド18(28,2
9)は、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−
1)と対向する領域のみが押圧され、粉体9を加圧す
る。加圧された粉体9中の空気(図示は省略)は、空気
圧力が上昇するため、加圧されていない粉体中の大きな
粒子間隙で形成された空気通路へ急速に流出し、加圧さ
れた粉体9中に圧縮された状態で残留することはない。
加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)は、
加圧流体7の供給量が増大するに伴ない膨張変形量が大
きくなる。加圧具65(75)における初期加圧領域65a−
1(75a−1)の周縁に凹設された環状凹溝65g−1(75
g−1)の部分は、第12図(B)に示す如く、粉体充填
空間11側へ変形する。環状凹溝65g−1(75g−1)に嵌
着された弾性シールリング66(66)は、環状凹溝65g−
1(75g−1)が粉体充填空間11側へ変形するのに伴な
い、保持ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)と
の間に間隙を形成してシール機能を解除する。加圧流体
7は、弾性シールリング66(66)のシール機能の解除に
伴ない、加圧具65(75)の夫々の初期加圧領域65a−1
(75a−1)に隣接する環状の加圧領域65a−2(75a−
2)に流出し、この加圧領域65a−2(75a−2)を加圧
する。モールド18(28,29)は、加圧具65(75)の加圧
領域65a−2(75a−2)と対向する領域が押圧され、粉
体9を加圧する。加圧された粉体9中の空気(図示は省
略)は、空気圧力が上昇するため、加圧されていない粉
体中の大きな粒子間隙で形成された空気通路へ急速に流
出し、加圧された粉体9中に圧縮状態で残留することは
ない。加圧流体7の供給量が更に増大すると、加圧流体
7は、図示は省略したが、加圧具65(75)の受圧面65a
(75a)における加圧領域65a−3,65a−4(75a−3,75a
−4)を前記同様に順次加圧する。加圧具65(75)の順
次加圧に伴ない、粉体充填空間11内に充填されている粉
体9は、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−
1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11a
に向って順次加圧される。粉体充填空間11内に充填され
ている粉体9中に介在する空気は、粉体9の順次加圧に
伴ない、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−
1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11a
に向って移動して、デスタントリング19とモールド18
(29)との間隙等を通過して外部へ排出される。その結
果、加圧された粉体9中には、成形品を破損に至らしめ
る圧縮空気が残留することはない。加圧具65(75)の受
圧面65a(75a)の全面と保持ケース16(26)の加圧流体
案内面16f(26f)との間に供給された加圧流体7は、更
に所定の最終圧力(例えば、500〜5,000kg/cm2)まで昇
圧され、粉体9を加圧成形する。加圧流体7は、所定時
間の加圧成形が経過したならば減圧される。可撓性のモ
ールド18(28,29)及び加圧具65(75)は、加圧流体7
の減圧に伴ない、自己の弾性力により加圧前の状態に自
然復帰又は強制復帰する。最後に、上型64及び枠体30を
上方の待機位置へ後退させると共に、下型62に備えられ
たモールド18の上面18b(第10図参照)上に成形品(図
示省略)を得る。なお、粉退充填空間11の周縁部11aを
形成する可撓性のデスタントリング19は、加圧具65(7
5)の加圧力解除に伴ない、内周縁部19aが弾性復帰して
成形品の周縁部から自然に離反して脱型を円滑に行な
う。 (第5実施例) 第13図乃至第15図は、第5実施例の本発明装置80を示
すものである。本発明装置80が前記第1実施例と異なる
所は、下型82に備えられた加圧具85及び上型84に備えら
れた加圧具95である。 下型82の加圧具85は、円盤状または矩形盤状等の適宜
形状に形成され、その周縁部が保持ケース16の環状凹溝
21に収嵌されている。加圧具85は、可撓性の素材(例え
ば、ネオプレンゴム,ウレタン樹脂等)より形成され、
芯材層86を被覆層87で被覆したものである。芯材層86
は、別個に形成された小円状の板状材86aと、半径方向
の幅寸法W(例えば、W=30〜50mm)のドーナツ状の板
状材86b,86c,86dとを、夫々の周端面同志を当接した状
態で一枚の大きな円板状に組合せたものである。夫々の
板状材86a,86b,86c,86dの各弾性係数は、内側のものよ
り外側のものが大きくなるようにしてある。所望の弾性
係数を得るには、板状材86a,86b,86c,86dのゴム硬度
(例えば、JISゴム硬度40〜90度)を適宜選択すること
により行なうのが一般的である。加圧具85は、4分割さ
れた加圧領域85−1,85−2,85−3,85−4が形成され、中
央の加圧領域85−1を初期加圧領域とする。前記保持ケ
ース16は、内面に、加圧具85の受圧面85aに当接する加
圧流体案内面16fが形成されている。加圧流体案内面16f
には、前記加圧具85の初期加圧領域85−1に対向する部
位に加圧流体供給口16aが開口されている。 なお、前記加圧具85に形成される加圧領域の分割数
は、図示実施例の如き4分割されたものに限定するもの
ではなく、図示は省略したが、2分割以上のものであれ
ばよい。更に、加圧具85は、芯材層86を被覆層87で被覆
したものであるが、二層構造に何ら限定するものではな
く、図示は省略したが、全体を一層で形成すると共に、
受圧面85aの任意領域を初期加圧領域とし、この初期加
圧領域から周縁部へ向って行く程に弾性係数を連続的又
は段階的に大きくなるように構成することも勿論可能で
ある。 上型84の加圧具95は、前記下型82の加圧具85と対称と
なる形状に構成されている。 次に、本発明方法の実施例を本発明装置80の使用手順
に基づいて説明する。先ず、図示は省略したが、上型84
及び枠体30を上方待機位置で停止させた状態で、粉体充
填空間11内に、粉体充填具で粉体9を充填する。粉体9
の充填が完了したならば、第13図に示す如く、上型84及
び枠体30を降下させて、下型82に枠体30を当接する。次
に、保持ケース16,26の加圧流体給排路16c,26cに、適宜
圧力(例えば、50〜200kg/cm2)の加圧流体7を供給す
る。加圧流体7は、保持ケース16(26)の加圧流体供給
口16a(26a)から、加圧具85(95)に向って流出し、加
圧具85(95)の初期加圧領域85−1(95−1)と保持ケ
ース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)との間に入
る。初期加圧領域85−1(95−1)に流出した加圧流体
7は、第15図(A)に示す如く、加圧具85(95)の初期
加圧領域85−1(95−1)を粉体充填空間11側に向って
膨張変形させる。その理由は、初期加圧領域85−1(95
−1)の弾性係数が外側の加圧領域85−2,85−3,85−4
(95−2,95−3,95−4)の弾性係数に比べて小さいこと
から、初期加圧領域85−1(95−1)が容易に変形する
ためである。加圧具85(95)の初期加圧領域85−1(95
−1)の膨張変形に伴ない、モールド18(28,29)は、
加圧具85(95)の初期加圧領域85−1(95−1)と対向
する領域のみが押圧され、粉体9を加圧する。加圧され
た粉体9中の空気(図示は省略)は、空気圧力が上昇す
るため、加圧されていない粉体中の大きな粒子間隙で形
成された空気通路へ急速に流出し、加圧された粉体9中
に圧縮された状態で残留することはない。加圧流体7
は、その供給圧力が増大するのに伴ない、第15図(B)
に示す如く、加圧具85(95)の初期加圧領域85−1(95
−1)に隣接する加圧領域85−2(92−2)に流出し、
この加圧領域85−2(95−2)を加圧する。モールド18
(28,29)は、加圧具85(95)の加圧領域85−2(95−
2)と対向する領域が押圧され、粉体9を加圧する。加
圧された粉体9中の空気(図示は省略)は、空気圧力が
上昇するため、加圧されていない粉体中の大きな粒子間
隙で形成された空気通路へ急速に流出し、加圧された粉
体9中に圧縮状態で残留することはない。なお、加圧流
体7の圧力は、加圧具85(95)の初期加圧領域85−1
(95−1)のみを加圧する場合より、加圧領域85−2
(95−2)を加圧する場合の方が増大する。その理由
は、加圧領域85−2(95−2)の弾性係数が内側の初期
加圧領域85−1(95−1)の弾性係数に比べて大きいか
らである。加圧力の増大現象により、加圧具85(95)の
初期加圧領域85−1(95−1)と対向する粉体充填空間
11内の領域で初期加圧された粉体9は、更に加圧され
る。この加圧力の増大現象は、初期加圧された粉体9中
に残存する微細な圧縮空気をも排出することになり、圧
縮空気の脱気を完全なものにする。加圧流体7の供給圧
力が更に増大すると、加圧流体7は、図示は省略した
が、加圧具85(95)の夫々の受圧面85a(95a)における
加圧領域85−3,85−4(95−3,95−4)を前記同様に順
次加圧する。加圧具85,95の順次加圧に伴ない、粉体充
填空間11内に充填されている粉体9は、加圧具85(95)
の初期加圧領域85−1(95−1)と対向する粉体充填空
間11内の領域から周縁部11aに向って順次加圧される。
粉体充填空間11内に充填されている粉体9中に介在する
空気は、粉体9の順次加圧に伴ない、加圧具85(95)の
初期加圧領域85−1(95−1)と対向する粉体充填空間
11内の領域から周縁部11aに向って移動して、デスタン
トリング19とモールド18(29)との間隙を通過して外部
へ排出される。その結果、加圧された粉体9中には、成
形品を破損に至らしめる圧縮空気が残留することはな
い。加圧具85(95)の受圧面85a(95a)の全面と保持ケ
ース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)との間に供給
された加圧流体7は、更に所定の最終圧力(例えば、50
0〜5,000kg/cm2)まで昇圧され、粉体9を加圧成形す
る。加圧流体7は、所定時間の加圧成形が経過したなら
ば減圧される。可撓性のモールド18(28,29)及び加圧
具85(95)は、加圧流体7の減圧に伴ない、自己の弾性
力により加圧前の状態に自然復帰または強制復帰する。
最後に、上型84及び枠体30を上方の待機位置へ後退させ
ると共に、下型82に備えられたモールド18の上面18b
(第13図参照)上に成形品(図示省略)を得る。なお、
粉体充填空間11の周縁部11aを形成する可撓性のデスタ
ントリング19は、加圧具85(95)の加圧力解除に伴な
い、内周縁部19aが弾性復帰して成形品の周縁部から自
然に離反して脱型を円滑に行なう。 (第6実施例) 第16図及び第17図は、第6実施例の本発明装置100を
示すものである。本発明装置100が前記第4実施例の本
発明装置60(第10図参照)と大きく異なる所は、保持ケ
ース16(26)に保持された加圧具65(75)とモールド18
(28)との間に、バツクアツプ具108(108)を介装した
点である。バツクアツプ具108(108)は、可撓性の素材
(例えば、ネオプレンゴム,ウレタン樹脂等)より形成
され、対応する加圧具65(75)の受圧面65a(75a)に形
成された初期加圧領域65a−1(75a−1)と対向する領
域から粉体充填空間11の周縁部11aに向って行く程に、
弾性係数が大きくなるようにしてある。バツクアツプ具
108は、芯材層106を被覆層107で被覆したものである。
芯材層106は、別個に形成された小円の板状材106a及び
ドーナツ状の板状材106b,106c,106dを、夫々の周端面同
志を当接した状態で一枚の大きな円板状に組合せたもの
である。夫々の板状材106b,106c,106dの各弾性係数は、
内側のものより外側のものが大きくなるようにしてあ
る。所望の弾性係数を得るには、板状材106b,106c,106d
のゴム硬度(例えば、JISゴム硬度40〜90度)を適宜選
択することにより行なうのが一般的である。バツクアツ
プ具108は、芯材層106を被覆層107で被覆した二層構造
であるが、二層構造に何ら限定するものではなく、図示
は省略したが、一層で全体を形成すると共に、加圧具65
(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)に対向する領
域から周縁部へ向って行く程に弾性係数を連続的又は段
階的に大きくなるように構成することも勿論可能であ
る。 次に、本発明方法の実施例を本発明装置100の使用手
順に基づいて説明する。先ず、図示は省略したが、上型
104及び枠体30を上方待機位置で停止させた状態で、粉
体充填空間11内に、粉体充填具で粉体9を充填する。粉
体9の充填が完了したならば、第16図に示す如く、上型
104及び枠体30を降下させて、下型102に枠体30を当接す
る。次に、保持ケース16,26の加圧流体給排路16c,26c
に、適宜圧力(例えば、50〜200kg/cm2)の加圧流体7
を供給する。加圧流体7は、保持ケース16(26)の加圧
流体供給口16a(26a)から、加圧具65(75)に向って流
出し、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−
1)と保持ケース16(26)の加圧流体案内面16f(26f)
との間に入る。初期加圧領域65a−1(75a−1)に流出
した加圧流体7は、第17図(A)に示す如く、初期加圧
領域65a−1(75a−1)の周縁が弾性シールリング66
(66)で区画されているため、初期加圧領域65a−1(7
5a−1)のみを加圧して初期加圧領域65a−1(75a−
1)を粉体充填空間11に向って膨張変形させる。モール
ド18(28,29)は、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−
1(75a−1)と対向する領域のみがバツクアツプ具108
を介して押圧され、粉体9を加圧する。加圧された粉体
9中の空気(図示は省略)は、空気圧力が上昇するた
め、加圧されていない粉体中の大きな粒子間隙で形成さ
れた空気通路へ急速に流出し、加圧された粉体9中に圧
縮された状態で残留することはない。加圧具65(75)の
初期加圧領域65a−1(75a−1)は、加圧流体7の供給
量が増大するに伴ない膨張変形量が大きくなる。加圧具
65(75)における初期加圧領域65a−1(75a−1)の周
縁に凹設された環状凹溝65g−1(75g−1)の部分は、
第17図(B)に示す如く、粉体充填空間11側へ変形す
る。加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a−1)
及び初期加圧領域65a−1(75a−1)と対向するバツク
アツプ具108(108)の領域は、加圧流体7の供給総量が
増大するに伴ない膨張変形量が大きくなる。加圧流体7
は、この膨張変形量の増大に伴ない、加圧具65(75)の
初期加圧領域65a−1(75a−1)に隣接する加圧領域65
a−2(75a−2)に流出し、この加圧領域65a−2(75a
−2)を加圧する。モールド18(28,29)は、加圧具65
(75)の夫々の加圧領域65a−2(75a−2)と対向する
領域がバツクアツプ具108(108)を介して加圧され、粉
体9を加圧する。加圧された粉体9中の空気(図示は省
略)は、空気圧力が上昇するため、加圧されていない粉
体中の大きな粒子間隙で形成された空気通路へ急速に流
出し、加圧された粉体9中に圧縮状態で残留することは
ない。なお、加圧領域65a−2(75a−2)を加圧する加
圧流体7の圧力は、バツクアツプ具108(108)を構成す
る板状材106b(106b)の弾性係数を板状材106a(106a)
のものより大きくしてあるため、初期加圧領域65a−1
(75a−1)のみを加圧する場合に比べて高くなる。加
圧力の増大現象により、加圧具65(75)の初期領域65a
−1(75a−1)と対向する領域で初期加圧された粉体
9は、更に加圧される。この加圧力の増大現象は、初期
加圧された粉体9中に残存する微細な圧縮空気をも排出
することになり、圧縮空気の脱気を完全なものにする。
加圧流体7の供給圧力が更に増大すると、加圧流体7
は、図示は省略したが、加圧具65(75)の受圧面65a(7
5a)における夫々の加圧領域65a−3,65a−4(75a−3,7
5a−4)を前記同様に順次加圧する。加圧具65(75)の
順次加圧に伴ない、粉体充填空間11内に充填されている
粉体9は、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a
−1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11
aに向って順次加圧される。粉体充填空間11内に充填さ
れている粉体9中に介在する空気は、粉体9の順次加圧
に伴ない、加圧具65(75)の初期加圧領域65a−1(75a
−1)と対向する粉体充填空間11内の領域から周縁部11
aに向って移動して、デスタントリング19とモールド18
(29)との間隙を通過して外部へ排出される。その結
果、加圧された粉体9中には、成形品を破損に至らしめ
る圧縮空気が残留することはない。加圧具65(75)の受
圧面65a(75a)の全面と保持ケース16(26)の加圧流体
案内面16f(26f)との間に供給された加圧流体7は、更
に所定の最終圧力(例えば、500〜5,000kg/cm2)まで昇
圧され、粉体9を加圧成形する。加圧流体7は、所定時
間の加圧成形が経過したならば減圧される。可撓性のモ
ールド18(28,29)及び加圧具65(75)は、加圧流体7
の減圧に伴ない、自己の弾性力により加圧前の状態に自
然復帰または強制復帰する。最後に、上型104及び枠体3
0を上方の待機位置へ後退させると共に、下型102に備え
られたモールド18の上面18b(第16図参照)上に成形品
(図示省略)を得る。なお、粉体充填空間11の周縁部11
aを形成する可撓性のデスタントリング19は、加圧具65
(75)の加圧力解除に伴ない、内周縁部19aが弾性復帰
して成形品の周縁部から自然に離反して脱型を円滑に行
なう。 (その他の実施例) 前記各実施例は、表面が平坦な平板状の成形品を得る
ように、粉体加圧成形面であるモールド18,29(第1図
参照)の粉体加圧面及びモールド48(第8図参照)の粉
体加圧面を総て平坦面としたものである。しかし、粉体
加圧成形面の形状は、平坦面に限定するものではなく、
図示は省略したが、成形対象の立体形状に応じた各種の
内面形状が可能である。更に、本発明装置は、第1実施
例乃至第5実施例にあつてはモールド18,29(48)を用
いてあるが、何らこれに限定するものではなく、図示は
省略したが、モールドを用いることなく、加圧具15,25
(65,75)(85,95)の加圧面又はバツクアツプ具108,10
8の加圧面で粉体充填空間11を直接形成することも勿論
可能である。
【本発明の効果】
以上詳述の如く、本発明は、次の如き優れた効果を有
する。 本発明は、平面的拡がりを有する粉体充填空間内に
充填された粉体中の空気を成形品に実質的な悪影響を及
ぼさない粉体充填空間の周縁部に絞り寄せることができ
るので、粉体中に圧縮空気を含有させることがない。 本発明は、粉体と圧縮空気とを完全に分離できるの
で、脱型の際に、成形品を破損させることがない。 本発明者による確認試験によれば、セラミツク粉体
を加圧成形して、外径250mmφ,厚み0.1〜0.5mmの円板
状の成形品を得ることができた。この確認試験から明ら
かな如く、本発明は、従来不可能とされていた大径で且
つ薄肉の成形品を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図は本発明方法を実施するための第1実
施例の粉体加圧成形装置を示すものであつて、第1図は
加圧前の状態を示す縦断面図、第2図は第1図のII−II
線における横断面図、第3図(A)(B)は初期加圧状
態の要部を拡大した縦断面図、第4図は粉体を充填して
いる状態を示す縦断面図、第5図は最終加圧状態を示す
縦断面図、第6図は加圧状態における要部を拡大して示
す縦断面図、第7図は脱型状態を示す縦断面図、第8図
は本発明装置の第2実施例を示す縦断面図、第9図は本
発明装置の第3実施例を示す縦断面図、第10図乃至第11
図(A)(B)は本発明装置の第4実施例を示すもので
あつて、第10図は加圧前の状態を示す縦断面図、第11図
は第10図のX I−X I線における横断面図、第12図(A)
(B)は加圧状態の要部を拡大した縦断面図、第13図乃
至第15図(A)(B)は本発明装置の第5実施例を示す
ものであつて、第13図は加圧前の状態を示す縦断面図、
第14図は第13図のX IV−X IV線における横断面図、第15
図(A)(B)は加圧状態の要部を拡大した縦断面図、
第16図及び第17図(A)(B)は本発明装置の第6実施
例を示すものであつて、第16図は加圧前の状態を示す縦
断面図、第17図(A)(B)は加圧状態の要部を拡大し
た縦断面図、第18図は従来の粉体加圧成形装置を示す縦
断面図である。 11……粉体充填空間、11a……周縁部 15,25(65,75)(85,95)……加圧具 16,26……保持ケース 16f,26f……加圧流体案内面 16a,26a……加圧流体供給口 66,67,68……弾性シールリング 108……バツクアツプ具

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可撓性を有する加圧具の加圧面側に形成さ
    れた平面的に拡がる粉体充填空間に粉体を充填し、加圧
    具の受圧面を加圧流体で加圧することにより粉体を加圧
    成形する方法において、前記加圧具の加圧領域を粉体充
    填空間の一局部に対応する加圧具の部分から前記粉体充
    填空間の周縁部に対応する加圧具の部分へ向って時間的
    に順次拡大させて行くことにより、加圧具の受圧面全体
    が加圧領域となるまで加圧することを特徴とする粉体加
    圧成形方法。
  2. 【請求項2】粉体を加圧成形するに際して、低圧の加圧
    液体で、前記加圧具の加圧領域を粉体充填空間の周縁部
    へ向って順次拡大させて粉体を予備加圧した後、高圧の
    加圧流体で、加圧具の受圧面の全面を同時加圧する特許
    請求の範囲第1項記載の粉体加圧成形方法。
  3. 【請求項3】平面的に拡がる粉体充填空間を加圧面側に
    形成した可撓性の加圧具と、加圧具を保持する保持ケー
    スとを備えた粉体の板状加圧成形装置において、前記加
    圧具の受圧面は、前記粉体充填空間の一局部に対応する
    部分が初期加圧領域とされると共に、初期加圧領域の外
    周域が、相互間に受圧面の半径方向に適宜寸法を置いて
    凹設された1個又は複数個の環状凹溝により一つ又は複
    数の環状加圧領域に区画され、前記環状凹溝の夫々に
    は、弾性シールリングが嵌着され、前記保持ケースに
    は、弾性シールリングのすべてに密着当接する一個の加
    圧流体案内面が形成され、加圧流体案内面の前記初期加
    圧領域に対向する部位に加圧流体供給口が開口されてい
    ることを特徴とする粉体加圧成形装置。
  4. 【請求項4】前記加圧具を2組備えると共に、2組の加
    圧具の間に前記粉体充填空間を形成した特許請求の範囲
    第3項記載の粉体加圧成形装置。
  5. 【請求項5】前記加圧具の加圧面で前記粉体充填空間の
    一部を形成した特許請求の範囲第3項又は第4項記載の
    粉体加圧成形装置。
  6. 【請求項6】前記加圧具の加圧面側に可撓性のモールド
    を配置した特許請求の範囲第3項又は第4項記載の粉体
    加圧成形装置。
  7. 【請求項7】平面的に拡がる粉体充填空間を加圧面側に
    形成した可撓性の加圧具と、加圧具を保持する保持ケー
    スとを備えた粉体の板状加圧成形装置において、前記加
    圧具は、前記粉体充填空間の一局部に対応する領域が初
    期加圧領域とされると共に、該加圧具の平板部構成材の
    弾性係数は、前記初期加圧領域から加圧具の周縁部へ向
    って行くにつれて連続的または段階的に大きくなるよう
    にされ、前記保持ケースには、加圧具の受圧面と対向す
    る加圧流体案内面が形成され、加圧流体案内面の前記初
    期加圧領域に対向する部位に加圧流体供給口が開口され
    ていることを特徴とする粉体加圧成形装置。
  8. 【請求項8】前記加圧具を2組備えると共に、2組の加
    圧具の間に前記粉体充填空間を形成した特許請求の範囲
    第7項記載の粉体加圧成形装置。
  9. 【請求項9】前記加圧具の加圧面で前記粉体充填空間の
    一部を形成した特許請求の範囲第7項又は第8項記載の
    粉体加圧成形装置。
  10. 【請求項10】前記加圧具の加圧面側に可撓性のモール
    ドを配置した特許請求の範囲第7項又は第8項記載の粉
    体加圧成形装置。
  11. 【請求項11】平面的に拡がる粉体充填空間を加圧面側
    に形成した可撓性の加圧具と、加圧具を保持する保持ケ
    ースとを備えた粉体の板状加圧成形装置において、前記
    加圧具の受圧面は、前記粉体充填空間の一局部に対応す
    る部分が初期加圧領域とされると共に、初期加圧領域の
    外周域が、相互間に受圧面の半径方向に適宜寸法を置い
    て凹設された1個又は複数個の環状凹溝により一つ又は
    複数の環状加圧領域に区画され、前記環状凹溝の夫々に
    は、弾性シールリングが嵌着され、前記保持ケースに
    は、弾性シールリングのすべてに密着当接する一個の加
    圧流体案内面が形成され、加圧流体案内面の前記初期加
    圧領域に対向する部位に加圧流体供給口が開口され、前
    記加圧具の加圧面側には可撓性のバツクアツプ具が設け
    られ、該バツクアツプ具の壁部構成材の弾性係数は、前
    記加圧具に形成された初期加圧領域から前記粉体充填空
    間の周縁部に対応する部分へ向って行くにつれて連続的
    または段階的に大きくなるようになされていることを特
    徴とする粉体加圧成形装置。
  12. 【請求項12】前記加圧具とバツクアツプ具とを一体形
    成した特許請求の範囲第11項記載の粉体加圧成形装置。
  13. 【請求項13】前記加圧具及び前記バツクアツプ具を夫
    々2組備えると共に、2組のバツクアツプ具の間に前記
    粉体充填空間を形成した特許請求の範囲第11項又は第12
    項記載の粉体加圧成形装置。
  14. 【請求項14】前記バツクアツプ具の内側面で前記粉体
    充填空間の一部を形成した特許請求の範囲第11項,第12
    項又は第13項記載の粉体加圧成形装置。
  15. 【請求項15】前記バツクアツプ具の内側面側に可撓性
    のモールドを配置した特許請求の範囲第11項,第12項又
    は第13項記載の粉体加圧成形装置。
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