JPH08250038A - 偏向ヨーク - Google Patents

偏向ヨーク

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JPH08250038A
JPH08250038A JP7841195A JP7841195A JPH08250038A JP H08250038 A JPH08250038 A JP H08250038A JP 7841195 A JP7841195 A JP 7841195A JP 7841195 A JP7841195 A JP 7841195A JP H08250038 A JPH08250038 A JP H08250038A
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magnetic field
winding
angle
display screen
protrusion
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JP7841195A
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Yoshihiko Usami
義彦 宇佐美
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来に比して主磁界によるコンバーゼンス特性
を向上することができる偏向ヨークを提案する。 【構成】電子銃側から表示画面側に延長する線材11の
一部を、規定の角度により電子銃側から表示画面側に延
長した後、折り曲げて表示画面側の巻線角度に巻線す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏向ヨークに関し、例
えばテレビジョン受像機等の陰極線管装置に適用するこ
とができ、主磁界の磁界分布を調整して、従来に比して
この主磁界によるコンバーゼンス特性を向上する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビジョン受像機等の陰極線管
装置に適用される偏向ヨークにおいては、巻線分布を調
整することにより、コンバーゼンス特性を調整するよう
になされ、完全に補正できないミスコンバーゼンスをコ
イル等の補助装置により補正するようになされていた。
【0003】すなわち図15に水平偏向コイルだけを抽
出して正面から示すように、この種の偏向ヨーク1は、
一対の水平偏向コイル1A及び1Bが陰極線管のネック
の上下に対向して配置される。
【0004】これら水平偏向コイル1A及び1Bは、こ
のように陰極線管のネックに配置された際に、陰極線管
のネックを上下に鎖交する水平偏向磁界φHを形成する
ように、陰極線管のファンネル側及び電子銃側でネック
の周囲を規定角度だけ周回し、また陰極線管の管軸方向
にファンネル側に向かって広がるように、マグネットワ
イヤを鞍型に巻線して形成される。
【0005】さらにこれら水平偏向コイル1A及び1B
は、陰極線管の管軸oを基準にして、水平方向からの角
度により管軸方向に沿って走るマグネットワイヤの分布
を表したとき(すなわち巻線角度でなる)、ファンネル
側の巻線角度θFに比して電子銃側の巻線角度θNが大
きくなるようにマグネットワイヤが巻線されて形成され
る。これにより偏向ヨークは、ファンネル側及び電子銃
側においてそれぞれピン磁界及びバレル磁界(以下ピン
/バレル磁界と呼ぶ)で、かつ全体としてはピン磁界で
なる水平偏向磁界φHを形成するようになされている。
【0006】すなわち水平偏向磁界φHが斉一磁界のと
き、陰極線管の表示画面においては、図16に示すよう
に、電子銃の配列に対応して、x軸方向及びコーナー部
分でミスコンバーゼンスが発生する。これに対して水平
偏向磁界φHをピン磁界に近づけると、斉一磁界による
ミスコンバーゼンスを補正する方向にコンバーゼンスが
変化する。これにより水平偏向磁界φHは、全体として
ピン磁界になるように巻線分布が設定される。
【0007】ところが水平偏向磁界φHを単にピン磁界
に設定したのでは、コーナー部分において、図17に示
すように、補正量が過大になる。このため偏向ヨーク
は、全体としてはピン磁界で、かつピン/バレル磁界の
水平偏向磁界φHを生成するように、巻線角度θF、θ
Nが設定される。
【0008】ところがこのように巻線分布を単に調整し
てピン/バレル磁界を形成しても、全体の特性を収束す
ることが困難な場合があり、コーナー部分の過大な補正
を完全に補いきれない場合が発生する。特に、偏向角及
び表示画面が大きく、表示画面が平坦な陰極線管、さら
にはアスペクト比が16:9の横長の陰極線管について
は、巻線分布を単に調整しただけでは、ミスコンバーゼ
ンスを完全に補正することが困難になる。
【0009】従ってこのような場合、陰極線管装置で
は、陰極線管のネック、偏向ヨークの電子銃側にコイル
を配置すると共に、このコイルを偏向電流で駆動し、こ
れにより補助磁界を形成してミスコンバーゼンスを補正
するようになされている。さらにこれに代えて、または
これに加えて、鉄板、パーマロイシート等の磁性材料、
マグネット等を偏向ヨーク1の規定位置に張り付け、こ
れにより磁界分布を補正してミスコンバーゼンスを補正
するようになされていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのようなコ
イル、磁性材料等の補助装置によりミスコンバーゼンス
を補正する場合、何れの場合も、水平偏向コイル自体が
形成する磁界(以下主磁界と呼ぶ)に対して、いわゆる
歪んだ高次の磁界が局所的に発生することになり、リニ
アリティー等、他の特性の劣化を避け得ない問題があ
る。
【0011】これに対して主磁界によるコンバーゼンス
特性を向上することができれば、その分補助装置による
補正を低減できることにより、他の特性を向上すること
ができ、陰極線管装置全体の特性をさらに一段と向上す
ることができる。また補助装置による補正を低減できる
分、全体構成を簡略化することもでき、信頼性も向上す
ることができる。
【0012】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、主磁界によるコンバーゼンス特性を従来に比して向
上することができる偏向ヨークを提案しようとするもの
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、鞍型の偏向コイルによる偏向ヨー
クにおいて、陰極線管の表示画面側の巻線角度に比し
て、電子銃側の巻線角度が大きく設定され、先の電子銃
側から表示画面側に延長する線材の一部が、表示画面側
の巻線角度に比して大きな角度で、電子銃側から表示画
面側に延長した後、折れ曲がって表示画面側の巻線角度
に巻線されるようにする。
【0014】このとき、表示画面側の巻線角度が、25
度〜35度の角度でなり、電子銃側の巻線角度が、65
度〜75度の角度でなるようにする。
【0015】また偏向コイルが、規定のボビンに巻線さ
れて形成され、このボビンの内側に形成された突起によ
り、電子銃側から表示画面側に延長する線材の一部を折
り曲げるようにする。
【0016】さらにこれらの場合において、偏向コイル
の電子銃側端より、陰極線管の管軸方向の前記偏向コイ
ルの長さの1/6〜5/6の範囲で、突起を複数配置す
る。
【0017】
【作用】鞍型の偏向コイルにおいて、表示画面側の巻線
角度に比して、電子銃側の巻線角度を大きく設定するこ
とにより、表示画面側はピン磁界、電子銃側はバレル磁
界を形成でき、これによりx軸方向のコンバーゼンスを
補正し、かつコーナー部分の過大な補正を低減すること
ができる。このとき電子銃側から表示画面側に延長する
線材の一部が、表示画面側の巻線角度に比して大きな角
度で、電子銃側から表示画面側に延長した後、折れ曲が
って表示画面側の巻線角度に巻線されれば、この線材が
折れ曲る近傍までは、磁界をバレルに近づけることがで
き、これによりコーナー部分の過大な補正を低減するこ
とができる。
【0018】またこの表示画面側の巻線角度が、25度
〜35度の角度でなり、電子銃側の巻線角度が、65度
〜75度の角度でなるようにすれば、電子銃側から表示
画面側に折れ曲がって巻線される線材による磁界分布の
傾向を、この折れ曲がる近傍について、切り換えること
ができる。
【0019】さらにこの偏向コイルが、規定のボビンに
巻線されて形成されるとき、このボビンの内側に形成さ
れた突起により、先の線材の一部を折り曲げるようにす
れば、簡易に線材を折り曲げて保持することができる。
【0020】さらに偏向コイルの電子銃側端より、陰極
線管の管軸方向の前記偏向コイルの長さの1/6〜5/
6の範囲で、突起を複数配置すれば、感度の異なる突起
を選択的に使用して全体の特性を設定することができ
る。
【0021】
【実施例】以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施
例を詳述する。
【0022】(1)第1の実施例 図1は、本発明の実施例に係る偏向ヨークの水平偏向コ
イルアッセンブリを示す分解斜視図である。この偏向ヨ
ークは、この水平偏向コイルアッセンブリ10に垂直偏
向コイルアッセンブリ、コア等が組み合わされた後、水
平偏向コイル、垂直偏向コイルが配線されて形成される
ようになされている。
【0023】ここでこの水平偏向コイルアッセンブリ1
0は、陰極線管の電子銃側(すなわちネックベンド部側
でなる)から表示画面側(すなわちファンネルベンド部
側でなる)に向かって広がるように全体として略漏斗形
状に形成され、マグネットワイヤ11を巻線したセパレ
ータ12A及び12Bを組み合わせて形成される。
【0024】これらセパレータ12A及び12Bは、水
平偏向コイルのボビンを形成し、陰極線管の管軸を水平
方向に横切る仮想平面に対してほぼ対称に形成される。
さらにセパレータ12A及び12Bは、図2及び図3に
示すように、ネックベンド部側からファンネルベンド部
側に向かって漏斗状に広がる壁面内側に、陰極線管の管
軸方向に延長する複数のリブ13が形成され、これら複
数のリブ13により複数の巻溝14が形成されるように
なされている。
【0025】またセパレータ12A及び12Bは、ファ
ンネルベンド部側及びネックベンド部側の端面に、それ
ぞれリブ13より延長する突起が形成され、これにより
偏向ヨークでは、これらの突起を用いて複数の巻溝14
に沿わせてマグネットワイヤ11を巻線し、いわゆるセ
クション巻きの水平偏向コイルを形成するようになされ
ている。
【0026】さらにこれら複数のリブ13は、マグネッ
トワイヤ11を巻線した際に、ネックベンド部側で巻線
角度が60度になるように、ファンネルベンド部側で巻
線角度が23度になるように、規定の位置に形成される
ようになされている。これにより偏向ヨークでは、ピン
/バレル磁界でなり、かつ全体としてはピン磁界でなる
水平偏向磁界を形成するようになされている。
【0027】さらにセパレータ12A及び12Bは、管
軸方向にA−A断面(図2)を取って図4に示すよう
に、水平偏向コイルの管軸方向のコイル長Lに対して、
巻線位置の前端よりL/2の位置(すなわち水平偏向コ
イルの巻線位置の中間位置でなる)に、円柱形状の突起
16が形成され、この突起16により、水平偏向コイル
を形成するマグネットワイヤ11の軌跡(すなわち角度
及び走り方でなる)を巻溝14に沿った軌跡から変更で
きるようになされている。
【0028】すなわちこの突起16は、陰極線管の管軸
を中心にして水平方向から58度の位置(図2)に、陰
極線管の管軸を通る垂直面に対して対称に、左右1個づ
つ形成されるようになされている。これにより偏向ヨー
クでは、この突起16を利用して巻線するにつき、上下
の水平偏向コイルで対称な巻線分布を形成できるように
なされている。
【0029】さらにこの突起16は、直径が規定の値に
選定され、これによりセパレータ12A及び12Bは、
最も内側に配置された巻溝14Iから、この突起16に
引っかけて元の巻溝14Iまでマグネットワイヤ11を
走らせたとき、ネックベンド部側から突起16まで走る
マグネットワイヤ11が、管軸oを基準にして水平方向
から60度の角度を形成するようになされている。
【0030】これによりセパレータ12A及び12B
は、巻溝14Iに納めるマグネットワイヤ11の一部を
この突起16に引っかけて巻線して、水平偏向磁界の磁
界分布を従来に比してさらに一段と自由に調整できるよ
うになされている。
【0031】なおこの実施例において、セパレータ12
A及び12Bは、巻線角度、約70度〜80度の位置に
も、巻溝18が形成されるようになされている。
【0032】このセパレータ12A及び12Bに対し
て、水平偏向コイルは、巻溝14Iに納めるマグネット
ワイヤ11のうち、10〜20ターンをこの突起16に
引っかけて巻線され、これによりコンバーゼンス特性を
図5に示す理想的な特性に近づけるようになされてい
る。
【0033】すなわち図6に示すように、この種の磁界
をフーリエ解析して得られる3次の項によれば、巻線分
布が30度以下の範囲でピン磁界が得られ、巻線分布が
30度以上の範囲でバレル磁界が得られる。これにより
この偏向ヨークでは、巻線角度23度に設定されたファ
ンネルベンド部側でピン磁界が形成され、巻線角度が6
0度に設定されたネックベンド部側でバレル磁界が形成
される。
【0034】これに対して巻溝14Iの中間位置では、
水平方向より見た最内周の巻溝14Iの角度が45度に
なることにより、巻溝14Iに沿ってマグネットワイヤ
を巻線しただけの場合、このマグネットワイヤによって
は、弱いバレル磁界が形成されることになる。
【0035】これに対してこの最内周の巻溝14Iに納
めるマグネットワイヤ11を突起16に引っ掛けて巻線
すれば、矢印Bで示すように、このマグネットワイヤに
よる磁界がさらに強いバレル磁界に変化することにな
る。これにより図7に示すように、この偏向ヨークにお
いて、x軸両端(記号Cで示す)はピン磁界によるコン
バーゼンス特性に、コーナー部分(記号Dで示す)では
バレル磁界の影響で弱いピン磁界によるコンバーゼンス
特性に設定されることになる。これにより従来のピン/
バレル磁界では過補正されていたコーナー部分のミスコ
ンバーゼンスが補正されることになる。
【0036】なお図8に示すように、フーリエ解析して
得られる5次の項により検討すると、巻溝14Iに単に
マグネットワイヤを沿わせた場合(45度の場合でな
る)と巻溝14Iから引き出して突起16に引っ掛けた
場合(60度の場合でなる)とで極性が反転しているこ
とがわかる。これに対してコーナー部分のコンバーゼン
ス特性は、偏向磁界の高次成分の影響が大きく、また5
次の項等、次数の高い項で表される高次成分において
は、表示画面の周辺部分のコンバーゼンス特性にしか影
響を与えない特徴がある。
【0037】これにより、この5次の項により検討し
て、この偏向ヨークでは、従来のピン/バレル磁界では
過補正になっていたコーナー部分のミスコンバーゼンス
を補正できることがわかる。
【0038】以上の構成において、この偏向ヨークは、
全体としてピン磁界の水平偏向磁界を形成し、図16に
ついて上述した斉一磁界によるミスコンバーゼンスを補
正するようにコンバーゼンス特性が設定される。
【0039】この全体的なピン磁界において、偏向ヨー
クは、ファンネルベンド部側及びネックベンド部側が巻
線角度23度及び60度に設定されていることにより、
それぞれファンネルベンド部側及びネックベンド部側が
ピン磁界及びバレル磁界に設定され、これにより図17
に示すようなコンバーゼンス特性のうち、コーナー部分
の過大な補正が低減される。
【0040】このような前提で、偏向ヨークは、最内周
の巻溝14Iに納まるマグネットワイヤの一部が巻溝1
4Iより引き出されて、突起16に引っかけられた後、
元の巻溝14Iに納まり、これにより偏向ヨーク、中央
部分のピン磁界が低減され、ピン/バレル磁界によって
もコーナー部分に残る過大な補正が低減される。
【0041】これにより最内周の巻溝14Iから突起1
6に引っかけるタ−ン数を選定して、主磁界だけでミス
コンバーゼンスをほぼ実用上十分な範囲に低減すること
ができる。
【0042】以上の構成によれば、最内周の巻溝14I
に納まるマグネットワイヤの一部を巻溝14Iより引き
出して突起16に引っかけ、偏向ヨーク、中央部分のピ
ン磁界を低減したことにより、ピン/バレル磁界によっ
てもコーナー部分に残る過大な補正を低減することがで
きる。これにより、従来に比して主磁界によるコンバー
ゼンス特性を向上することができ、補助装置等の使用を
低減することができる。
【0043】(2)第2の実施例 この実施例においては、図9及び図10に示すように、
セパレータの中間部分に加えて前後に複数の突起16を
配置する。
【0044】すなわちセパレータ22は、水平偏向コイ
ルの巻線位置、ネックベンド部側から、順次L/6ピッ
チで突起16が配置され、最内周の巻溝14Iに納まる
マグネットワイヤの一部を巻溝14Iより引き出し、こ
れら突起16に引っかけて巻線できるようになされてい
る。なおこれら突起16の形状及び円周方向の位置は、
第1の実施例の場合と同一でなる。
【0045】これによりこの実施例では、いわゆる中間
縦ミスコンについても、調整できるようになされてい
る。なおここで中間縦ミスコンとは、図11において、
記号J〜M及びO〜Rで示すように、画面中央から左右
両側の、ほぼ中間位置に縦方向に発生するミスコンバー
ゼンスを言う。
【0046】すなわちマグネットワイヤ11を引っかけ
る突起16を、中間位置の突起より前後に移動させる
と、その分コーナー部分の補正量が変化する。この場
合、ネックベンド側に比してファンネルベンド側の方が
電子ビームに対する影響力が小さいことにより、ファン
ネル側に移動した場合の方が変化量が小さくなる。
【0047】従って突起16に引っ掛けるマグネットワ
イヤ11のターン数に代えて、マグネットワイヤ11を
引っ掛ける突起16自体を変更しても、コーナー部分の
補正量を調整することができる。
【0048】ところがマグネットワイヤ11のターン数
を代える場合と、突起16を変更する場合とでは、コー
ナー部分のミスコンバーゼンス及び中間縦ミスコンに対
する感度が異なり、これにより必要に応じてこれらの補
正方法を選択してコーナー部分のミスコンバーゼンス及
び中間縦ミスコンを改善することができる。
【0049】これはマグネットワイヤ11を引っ掛ける
突起16をファンネル側に変更すると、その分図6につ
いて上述した3次の項において、バレル磁界の部分に線
材が存在することになり、その分水平偏向磁界が全体的
に強いピン磁界に保持された状態で、図12に示すよう
にコーナー部分Eに比して、コーナー部分Eの内側の部
分F及びGのピン磁界が弱くなるからである。これは図
13に示すように、巻溝14I内側に別途形成された巻
溝18に巻線することによっても確認することができ
る。
【0050】これを中間縦ミスコンを基準にして定量的
に表すと、図14に示すように、ネックベンド側の突起
を選択した場合の方が、中間縦ミスコンの変化に対して
コーナー部分のミスコンバーゼンスが大きく変化するこ
とがわかる。なおこの図14は、突起16を順次変更し
た場合において、中間縦ミスコンの変化量1に対してコ
ーナー部分のコンバーゼンスの変化量を表すものであ
る。
【0051】特にこの関係は、ネックベンド部側から突
起16まで走るマグネットワイヤ11の角度をネックベ
ンド部側の巻線角度と等しい角度に設定したときに顕著
に表れる。これによりこの関係を利用して、コーナー部
分のコンバーゼンス及び中間縦ミスコンをそれぞれ変化
させることができ、これにより従来に比して主磁界によ
るコンバーゼンス特性を向上することができる。
【0052】図9及び図10に示す構成によれば、セパ
レータ22に複数の突起16を配置し、これら突起16
を選択的に使用して、最内周の巻溝14Iよりマグネッ
トワイヤを引き出して折り曲げて巻線したことにより、
第1の実施例の効果に加えて、いわゆる中間縦ミスコン
についても調整でき、これにより従来に比して主磁界に
よるコンバーゼンス特性を一段と向上することができ
る。
【0053】(3)他の実施例 なお上述の第1の実施例においては、セパレータの中間
部分に突起を形成した場合について述べたが、本発明は
これに限らず、必要に応じて種々の位置に配置すること
ができる。
【0054】また上述の第1及び第2の実施例において
は、巻溝によるネックベンド部側の巻線角度とネックベ
ンド部側から突起16に向かうマグネットワイヤの角度
とを等しい角度に設定した場合について述べたが、本発
明はこれに限らず、必要に応じて異なる角度に設定して
もよい。特に第2の実施例に対応して、ネックベンド部
側の巻線角度に対してネックベンド部側から突起16に
向かうマグネットワイヤの角度を異なる角度に設定した
場合、図14について上述した感度差と異なる感度差を
得ることができ、これによってもコンバーゼンス特性を
調整することができる。これにより円周方向に複数突起
を配置し、これらの突起を選択的に使用することも考え
られる。
【0055】さらに上述の実施例においては、ファンネ
ルベンド部側及びネックベンド部側の巻線角度をそれぞ
れ23度及び60度に設定した場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、必要に応じて種々の角度に設定
することができる。なおこの実施例のようにピン/バレ
ル磁界を前提として磁界分布を調整する場合、ファンネ
ルベンド部側及びネックベンド部側の巻線角度は、実用
上、25度〜35度及び65度〜75度の角度に設定す
る必要がある。
【0056】また上述の実施例においては、円柱形状の
突起によりマグネットワイヤを折り曲げて巻線する場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、L字状の突
起によりマグネットワイヤを折り曲げる場合等、種々の
形状を広く適用することができる。
【0057】さらに上述の実施例においては、セパレー
タを用いてセクション巻きにより偏向コイルを形成する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、セクシ
ョン巻き以外の巻線方法により巻線する場合、さらには
金型を用いて巻線する場合等、広く適用することができ
る。
【0058】また上述の実施例においては、水平偏向磁
界の磁界分布を調整する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、垂直偏向コイルに適用して、垂直偏向
磁界の磁界分布を調整する場合にも適用することができ
る。
【0059】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、電子銃側
から表示画面側に延長する線材の一部を、規定の角度に
より電子銃側から表示画面側に延長した後、折り曲げて
表示画面側の巻線角度に巻線することにより、この巻線
数を選定してコーナー部分のミスコンバーゼンスを補正
することができ、これにより主磁界によるコンバーゼン
ス特性を従来に比して向上することができる。これによ
り陰極線管装置においては、補助装置による補正を低減
でき、全体の特性をさらに一段と向上し、また信頼性も
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による偏向ヨークの水平偏向
コイルアッセンブリを示す分解斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の側面図である。
【図4】図2をA−A断面で取って示す断面図である。
【図5】図1の水平偏向コイルアッセンブリによるコン
バーゼンス特性を示す略線図である。
【図6】図5の説明に供する特性曲線図である。
【図7】図1の水平偏向コイルアッセンブリによる磁界
分布の説明に供する略線図である。
【図8】図5に対応してコンバ−ゼンス特性の説明に供
する特性曲線図である。
【図9】本発明の一実施例による偏向ヨークの水平偏向
コイルアッセンブリを示す正面図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】図9の水平偏向コイルアッセンブリによるコ
ンバーゼンス特性の説明に供する略線図である。
【図12】図9の水平偏向コイルアッセンブリによる磁
界分布の説明に供する略線図である。
【図13】図11の説明に供する水平偏向コイルアッセ
ンブリを示す正面図である。
【図14】コーナー部分のミスコンバーゼンスの変化
と、中間縦ミスコンの変化との関係を示す図表である。
【図15】従来の水平偏向コイルを示す正面図である。
【図16】斉一磁界によるコンバーゼンス特性を示す略
線図である。
【図17】ピン磁界によるコンバーゼンス特性を示す略
線図である。
【符号の説明】
10 水平偏向コイルアッセンブリ 11 マグネットワイヤ 12A、12B、22 セパレータ 13 リブ 14、14I、18 巻溝 16 突起
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鞍型に巻線された1対の偏向コイルにより
    陰極線管の偏向磁界を形成する偏向ヨークにおいて、 前記偏向コイルは、 前記陰極線管の表示画面側の巻線角度に比して、電子銃
    側の巻線角度が大きく設定され、 前記電子銃側から前記表示画面側に延長する線材の一部
    が、前記表示画面側の巻線角度に比して大きな角度によ
    り前記電子銃側から前記表示画面側に延長した後、折れ
    曲がって前記表示画面側の巻線角度に巻線されることを
    特徴とする偏向ヨーク。なお、この前記巻線角度及び角
    度は、前記陰極線管の管軸を基準にして、前記1対の偏
    向コイルが対称に配置される基準の仮想面より表され
    る。
  2. 【請求項2】前記表示画面側の巻線角度は、 25度〜35度の角度でなり、 前記電子銃側の巻線角度は、 65度〜75度の角度でなることを特徴とする請求項1
    に記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】前記偏向コイルは、 規定のボビンに巻線されて形成され、 前記ボビンの内側に形成された突起により、前記電子銃
    側から前記表示画面側に延長する線材の一部を折り曲げ
    ることを特徴とする請求項2に記載の偏向ヨーク。
  4. 【請求項4】前記突起は、 前記偏向コイルの前端より、前記陰極線管の管軸方向の
    前記偏向コイルの長さの1/6〜5/6の範囲で、複数
    配置されてなることを特徴とする請求項3に記載の偏向
    ヨーク。
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