JPH08249943A - 薄肉絶縁電線 - Google Patents

薄肉絶縁電線

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Publication number
JPH08249943A
JPH08249943A JP7052512A JP5251295A JPH08249943A JP H08249943 A JPH08249943 A JP H08249943A JP 7052512 A JP7052512 A JP 7052512A JP 5251295 A JP5251295 A JP 5251295A JP H08249943 A JPH08249943 A JP H08249943A
Authority
JP
Japan
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polyethylene
thin
insulated wire
weight
chlorinated polyethylene
Prior art date
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Pending
Application number
JP7052512A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Kashiwazaki
茂 柏崎
Miyuki Suga
美由樹 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、優れた難燃性及び耐熱性を
具備することは勿論、特に、絶縁破壊頻度を大幅に減少
させることができる新規な薄肉絶縁電線を提供する。 【構成】 本発明は酸素指数25以上、絶縁厚0.3m
m以下の絶縁体を導体上に被覆してなる薄肉絶縁電線に
おいて、上記絶縁体は、ポリエチレンと塩素化ポリエチ
レンを含有する樹脂組成物からなることを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンピュータ及びその関
連機器の信号配線に用いるインターフェースケーブル等
の薄肉絶縁電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、信号伝送用インターフェイスケ
ーブルは、塩化ビニル絶縁電線をコアとするケーブルが
広く用いられているが、このうち、インピーダンスなど
の電気特性が不十分な場合には、電気特性に優れたポリ
エチレンをコアとするケーブルが使用されている。ま
た、このポリエチレンは可燃性であることから、実際に
は無機難燃剤が混和されるようになっているが、一般に
用いられている水和アルミナ、水酸化マグネシウム等の
無機難燃剤は高充填を必要とすることから、絶縁体の誘
電率を著しく高くするといった不都合があるため、ポリ
エチレンを主成分とする場合には、耐熱性も高く難燃効
果も優れているハロゲン系の難燃剤が一般に使用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ハロゲン系難燃剤を用いた絶縁電線では、絶縁厚さが薄
くなると製造工程で絶縁破壊を生ずる頻度が著しく多く
なってしまうといった問題があった。例えば、絶縁厚さ
が0.3mm以下になると、10kmに1回の割合で絶
縁破壊が発生してしまい、この発生頻度は実際の使用に
不適当なものである。
【0004】そこで、本発明は上記課題を解決するため
に案出されたものであり、その目的は、優れた難燃性及
び耐熱性を具備することは勿論、絶縁破壊頻度を大幅に
減少させることができる新規な薄肉絶縁電線を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、酸素指数25以上、絶縁厚0.3mm以下
の絶縁体を導体上に被覆してなる薄肉絶縁電線におい
て、上記絶縁体は、ポリエチレンと塩素化ポリエチレン
を含有する樹脂組成物からなるものである。
【0006】
【作用】本発明者等は絶縁破壊の発生原因について詳細
に検討した結果、絶縁体中の難燃剤粒子の周囲に微小な
空隙がどうしても生じ、この粒子が連鎖状に繋がり、そ
の長さが絶縁体厚さの半分以上の部分を示すと絶縁破壊
を生ずる確率が高くなることが判明した。この連鎖は絶
縁厚さに拘わらず、難燃剤粒子のサイズと添加量に応じ
て一定の長さの範囲で分布する。従って、絶縁体を薄肉
化すると特定の厚さ以下では急激に絶縁破壊発生頻度が
高くなり、高難燃性で絶縁圧の薄い場合に問題となるこ
とが理解できる。そこで、ポリエチレンと塩素化ポリエ
チレンとを用い、絶縁体の誘電率が3.0以下となるよ
うな比率で混合することにより、絶縁破壊を大幅に減少
させることができることを見出し、本発明に至ったもの
である。
【0007】本発明で用いるポリエチレンとしては従来
から使用されている低密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン等が挙げられ、また、塩素化ポリエチレンは塩素
量が30%以下のものが望ましい。すなわち、塩素量が
30%を越える塩素化ポリエチレンを用いた場合には絶
縁破壊の発生を抑制する効果が現れにくいからである。
【0008】粒子状添加剤は、粒子状のハロゲン系難燃
剤、例えば、デガロモシフェニルエーテル、エチレンビ
ステトラブロモフタルイミド、エチレンビステトラブロ
モベンゼン、テトラブロモ無水フタル酸、パークロロシ
クロペンダデカン等と三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モン等を主成分とするものが用いられ、その合計添加量
は3重量%〜35重量%にする必要がある。35重量%
を越えると、絶縁厚さ0.3mm以下で絶縁破壊をゼロ
にすることが困難となり、反対に3.0重量%以下では
粒子回りの空隙を充分に除去できないからである。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0010】(実施例1)表1に示すように、低密度ポ
リエチレン(ミラソン3530、密度0.924、メル
トインデックス0.3g/10分 三井デュポンポリケ
ミカル社製)57重量%、塩素量が22%の塩素化ポリ
エチレン(エラスレン202、昭和電工社製)14重量
%、エチレンテトラブロモベンゼン(サイテックス80
10、エチルケミカル社製難燃剤)20重量%、三酸化
アンチモン8重量%、三塩基性硫酸鉛0.5重量%、イ
ルガノックス1010(チバガイギー社酸化防止剤)
0.5重量%を170℃の3リッター加圧ニーダで均一
に混合して絶縁組成物を形成した後、この絶縁組成物を
170℃でプレス成形してシート状の試料を作成すると
共に、さらにこの絶縁組成物を0.3mm径のすずめっ
き銅導体上に40mm押出成形機を用いて195℃で絶
縁厚0.2mmに絶縁被覆して試料電線を作成した。
【0011】そして、このシート状の試料を用いてその
酸素指数と誘電率を測定すると共に、上記試料電線を用
い、これを3kVのスパークテスタに通して100km
長さの絶縁破壊回数と、これを200℃で3時間保持し
て熱安定性を測定した。
【0012】(実施例2,3)実施例1で用いた低密度
ポリエチレンをそれぞれ54重量%、60重量%、塩素
量22%の塩素化ポリエチレンをそれぞれ12重量%、
5重量%、エチレンビステトラブロモベンゼンをそれぞ
れ21.0重量%、23.0重量%、三酸化アンチモン
をそれぞれ12.0重量%、11.0重量%とした他は
実施例1と同様な方法で試料を作成し、その評価を行っ
た。
【0013】(実施例4)塩素量が30%の塩素化ポリ
エチレン(エラスレン303B 昭和電工社製)を10
重量%とした他は実施例1と同様な方法で試料を作成
し、その評価を行った。
【0014】(実施例5,6)塩素量が40%の塩素化
ポリエチレン(エラスレン404B、昭和電工社製)を
それぞれ14%、5重量%とした他は実施例1と同様な
方法で試料を作成し、その評価を行った。
【0015】(比較例1、2)塩素化ポリエチレンを全
く添加しない他は、実施例1と同様な方法で試料を作成
し、その評価を行った。
【0016】(比較例3)低密度ポリエチレンを全く用
いない他は、実施例1と同様な方法で試料を作成し、そ
の評価を行った。
【0017】
【表1】
【0018】この結果、表1下欄に示すように、本発明
に係る実施例1〜4は、いずれも酸素指数も高く、且つ
低い誘電率(ASTM D150 1MHz)を保持し
ており、また、スパークテスタによる絶縁破壊が100
kmの電線製造で1度も生じず、また、いずれも優れた
熱安定性を示した。尚、塩素量が40重量%の塩素化ポ
リエチレンを用いた実施例4,5は、塩素量が多いため
熱安定性が若干低下する。
【0019】これに対し、塩素化ポリエチレンを全く添
加していない比較例1は難燃性、誘電率及び熱安定性は
良好であるが、絶縁破壊回数が非常に多かった。また、
比較例1と同様に塩素化ポリエチレンを全く用いていな
い比較例2では絶縁破壊回数は大幅に改良できるが、酸
素指数が25以下となって難燃性に問題があった。尚、
この場合、絶縁破壊回数は比較例1により大幅に減少し
ているが、実施例がいずれも0であることを考えると、
絶縁破壊回数を0にするためには塩素化ポリエチレンが
必要であることが分かる。また、低密度ポリエチレンの
代わりに全て塩素化ポリエチレンを用いた比較例3では
難燃性は良好であるが、誘電率が著しく大きくなってし
まい、また、上記実施例1〜6、比較例1、2とは異な
り、外傷による絶縁破壊回数が5回生じた。
【0020】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、優れた難
燃性及び耐熱性を発揮すると共に、特に、絶縁破壊頻度
を大幅に減少させることができるため、信頼性と生産性
を大幅に向上させることができる等といった優れた効果
を発揮する。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素指数が25以上で厚さが0.3mm
    以下の絶縁体を導体上に有する薄肉絶縁電線において、
    上記絶縁体はポリエチレンと塩素化ポリエチレンを含有
    する樹脂組成物からなることを特徴とする薄肉絶縁電
    線。
  2. 【請求項2】 上記塩素化ポリエチレンは塩素含有量が
    30重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の
    薄肉絶縁電線。
  3. 【請求項3】 上記塩素化ポリエチレンは塩素含有量が
    30重量%以下であることを特徴とする請求項1または
    2記載の薄肉絶縁電線。
  4. 【請求項4】 上記絶縁体の誘電率が3.0以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の薄肉絶縁電線。
  5. 【請求項5】 酸素指数が25以上で厚さが0.3mm
    以下の絶縁体を導体上に有する薄肉絶縁電線において、
    上記絶縁体はポリエチレン、塩素化ポリエチレンおよび
    粒子状添加剤を含有する樹脂組成物からなることを特徴
    とする薄肉絶縁電線。
  6. 【請求項6】 上記樹脂組成物は塩素化ポリエチレンを
    3重量%以上含有することを特徴とする請求項5記載の
    薄肉絶縁電線。
  7. 【請求項7】 上記塩素化ポリエチレンは塩素含有量が
    30重量%以下である請求項5または6記載の薄肉絶縁
    電線。
  8. 【請求項8】 上記樹脂組成物は粒子状添加剤を35重
    量%以下含有することを特徴とする請求項5または6記
    載の薄肉絶縁電線。
  9. 【請求項9】 上記絶縁体の誘電率は3.0以下である
    ことを特徴とする請求項5記載の薄肉絶縁電線。
JP7052512A 1995-03-13 1995-03-13 薄肉絶縁電線 Pending JPH08249943A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003026881A (ja) * 2001-07-23 2003-01-29 Chubu Electric Power Co Inc 複合樹脂組成物とその製法およびその成形体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003026881A (ja) * 2001-07-23 2003-01-29 Chubu Electric Power Co Inc 複合樹脂組成物とその製法およびその成形体
JP4500469B2 (ja) * 2001-07-23 2010-07-14 中部電力株式会社 複合樹脂組成物とその製法およびその成形体

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