JPH0824867A - 被処理流体の殺菌方法及び固定床型三次元電極式電解槽 - Google Patents

被処理流体の殺菌方法及び固定床型三次元電極式電解槽

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JPH0824867A
JPH0824867A JP18295094A JP18295094A JPH0824867A JP H0824867 A JPH0824867 A JP H0824867A JP 18295094 A JP18295094 A JP 18295094A JP 18295094 A JP18295094 A JP 18295094A JP H0824867 A JPH0824867 A JP H0824867A
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Hisaaki Arita
寿明 有田
Norio Koike
紀夫 小池
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の三次元電極式電解槽による被処理流体
の殺菌処理では達成しえなかった殺菌効率を達成できる
殺菌方法及び該方法に使用できる電解槽を提供する。 【構成】 三次元電極9の陽分極する側に微生物のサイ
ズより小径の開口径を有するマイクロフィルター11を設
置した電解槽を使用して被処理流体の殺菌を行う。マイ
クロフィルターの開口径が三次元電極の開口径より十分
に小さいため、三次元電極表面に接触せずに通過してし
まう微生物もマイクロフィルターの存在により殺菌さ
れ、殺菌効率を大きく向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微生物を含有する各種
被処理水あるいは空気等の該微生物に起因する各種性能
劣化を抑制するために前記被処理水等を電気化学的に又
は電解的に処理するための方法及びその方法に使用可能
な電解槽に関し、より詳細には水道水、純水、井戸水、
工業用水等の微生物を含有する被処理水又は空気を固定
床型三次元電極式電解槽を使用して電解処理することに
より前記被処理水中等の微生物を殺菌するための方法及
び固定床型三次元電極式電解槽に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、純水、水道水、工業用水、井戸
水、風呂水、プ−ル水、洗浄水、生活排水、工場排水等
の水には程度の差こそあれ各種微生物が棲息している。
これらの水質の改良には水中に棲息する各種微生物を殺
菌する必要がある。
【0003】このように、水の種類によって異なるが、
水中には各種無機物、各種有機物、各種微生物等多くの
不純物が含まれている。水中に含まれているこれらの不
純物を効率的に回収・除去したり、水中の微生物を殺菌
したりすることは、ほとんど総ての産業分野のみならず
日常生活でも必要とされている。
【0004】水中に棲息する各種微生物を殺菌する方法
としては、紫外線殺菌法、オゾン殺菌法、塩素殺菌法、
薬剤殺菌法、煮沸殺菌法、電解法等がある。
【0005】これら従来の微生物殺菌、分離法には次の
ような欠点がある。紫外線殺菌法は紫外線ランプから離
れるに従って殺菌効率が落ち、ランプ表面又は紫外線が
通過する透明容器が汚染したり、着色水では極端に殺菌
効率が低くなる。又電力消費量が大きく、紫外線ランプ
の劣化とともに殺菌効率が低下する。
【0006】オゾン殺菌法及び塩素殺菌法はオゾン及び
塩素濃度が低いと殺菌効率が低く、濃度を上げると各種
弊害、例えばオゾン殺菌法では水が接触する配管、容器
の腐食が激しくなると共に生活用水としては不快臭の発
生や皮膚及び目に対する悪影響が現れる。
【0007】薬剤殺菌法は写真現像工程等で使われてい
るが殺菌薬剤は感光材料に悪影響を及ぼすことがあると
ともに、人体に有害であり、防菌薬剤に対する抗菌発生
という困難な問題が発生する。又製紙工場では製紙工程
で大量の洗浄水を使用しているが、この洗浄水には微生
物が発生するので防菌薬剤を投入しており、製品に残存
する防菌薬剤は製品品質を低下するとともに防菌薬剤の
コストも大きな負担となっている。
【0008】煮沸殺菌法はエネルギーコストが高く、煮
沸時に完全な殺菌ができるが、水を冷却すると大気中等
からの微生物に侵入により再び微生物が繁殖し始めると
いう厄介な問題がある。
【0009】又殺菌、金属除去・回収、不純物分解能力
のある新しい方法・装置として、固定床型三次元水処電
解槽が発表され、特開平2-306242号、特開平3-224684
号、特開平 4-18980号、特開平 4-108592 号、特開平 4
-114785 号、特開平 4-114787号等で公開されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記固定床
型三次元水処理電解槽は殺菌、金属除去・回収、不純物
分解能力のある優れた装置であるが、ワンパス当たりの
殺菌効率が30〜60%と低く又殺菌可能なレベルは1ミリ
リットルの水中当たりの微生物総菌数で10〜20個つまり
前記電解槽を使用して水処理を行っても10〜20個/ミリ
リットルの微生物が残存し、これ以下のレベルまで殺菌
を行うことはできなかった。本発明は、微生物を含む水
を処理する際のワンパス当たりの殺菌効率を向上させ、
1ミリリットルの水当たりの微生物総菌数を10個以下の
レベルにまで低下させることのできる殺菌方法及び該方
法に使用可能な電解槽を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の構成は、処理すべき微生物のサイズより小径の開口
径を有するマイクロフィルターを多孔質炭素板又は多孔
質金属板と密接させた1又は2以上の三次元電極を固定
床型三次元電極式電解槽本体内に収容し、この電極に電
圧を印加しながら被処理流体を供給し、前記被処理流体
中の微生物を殺菌することを特徴とする被処理流体の殺
菌方法であり、本発明は該方法に使用可能な電解槽も対
象とし、この場合にはマイクロフィルターの開口径を0.
1 〜6.0μm、厚さを0.1 〜3mmとし該マイクロフィ
ルターは多孔質炭素板又は多孔質金属板の陽分極側に位
置させるようにする。以下本発明を詳細に説明する。
【0012】
【作用】従来の電解法による被処理水等の被処理流体で
は電極として多孔質の三次元電極を使用し、分極したこ
れら電極に被処理流体を供給し該被処理流体を前記電極
に接触させることにより被処理流体の殺菌を行うように
している。しかし微生物の多くは非常に小さくそのサイ
ズは通常数μm〜数十μmである。このサイズは前記多
孔質三次元電極内を電極表面に接触することなく通過で
きるサイズであり、従って従来の電解法では前述のワン
パスによる殺菌効率が低く、殺菌レベルの改良に限界が
あるものと考えられる。
【0013】このような従来技術の欠点に鑑み、本発明
者らは電解殺菌用として有利な前記三次元電極を利用す
る水処理を改良し、殺菌効率を更に向上させるための方
法及び装置を見出したものである。本発明では、微生物
のサイズより開口径の小さいマイクロフィルターを使用
する。従って該マイクロフィルターを通過する被処理流
体中に含まれる微生物は常にマイクロフィルターに接触
しその衝突時の酸化還元電位が加わるため殺菌される。
使用するマイクロフィルターの開口径にもよるが、該マ
イクロフィルターを使用する電解法による微生物の殺菌
効率をほぼ100 %とすることができ、従来技術では達し
えなかった高い殺菌効率が実現できる。なお本発明にお
ける殺菌処理の対象である被処理流体は水と空気を含む
が、以下の説明は主として水について行う。
【0014】前記マイクロフィルターは通常0.1 〜6.0
μmの開口径を有し、この開口径は前述の微生物サイズ
と同等かあるいは十分に小さい。従って被処理水中に含
まれる微生物はこのマイクロフィルターのメッシュに接
触することなく該マイクロフィルターを通過することは
できず、該マイクロフィルターに電圧が印加されていれ
ばほぼ完全に微生物を死滅させることつまり被処理水の
殺菌をほぼ完全に行うことができる。マイクロフィルタ
ーの前記開口径は小さいほど殺菌効果は向上するが、被
処理水の流通抵抗が増加するため、必要な殺菌度及び被
処理水中に含まれる微生物のサイズを考慮して適切な開
口径を有するマイクロフィルターを使用することが望ま
しい。
【0015】更に前記マイクロフィルターの厚さは厚い
ほど微生物との接触が確実に行えるが、その分被処理水
の流通抵抗が増加する。従ってマイクロフィルターの厚
さも必要な殺菌度及び被処理水中に含まれる微生物のサ
イズを考慮して適宜設定すればよいが、通常は0.1 〜3
mmとする。このマイクロフィルターは分極する絶縁性
材料を使用することが望ましく、通常は市販の多孔質プ
ラスチックや多孔質の紙を使用する。該マイクロフィル
ターは三次元電極の陽分極する面又はその近傍に設置さ
れることが望ましく、前記陽分極面に密着させても、陽
分極面の表面近くに埋設しても良い。又前記三次元電極
の断面方向の全面に位置していることが望ましいが、一
部にのみ存在しても殺菌効果は向上する。
【0016】使用する三次元電極自体は従来技術と同じ
電極を使用すれば良く、通常は多孔質炭素又は多孔質金
属製を使用して電極を構成する。該三次元電極の形状は
電解槽の構造に応じて円板状、方形状等の適宜形状に整
形され使用される。これは電解槽の内壁と三次元電極間
にかなり隙間が存在すると該電解槽に供給される未処理
水は三次元電極内を流通するよりも三次元電極と内壁間
を流通する方が抵抗が少ないため、大部分の未処理水が
十分に三次元電極に接触することなく、つまり未処理水
のまま電解槽から取り出されることになるからである。
従って前記電極は未処理水の流通方向と直角方向の電解
槽の断面より僅かに小さく整形して該電極を電解槽内に
設置した際に電解槽内壁との間に最小限の間隙が生ずる
形状とすることが望ましい。この三次元電極は単一個を
電解槽内に収容しても2以上を収容しても良い。
【0017】実際にはこの間隙を流通する未処理水が存
在して殺菌効率が低下するため、より以上の殺菌効率の
向上を必要とする場合には、この空間にシール材を充填
したり接着材で三次元電極を電解槽内壁を接着して前記
間隙を閉塞しても良い。一般に本発明方法又は装置では
三次元電極はバッチ式でなく流通式の電解槽に設置さ
れ、流通式電解槽は未処理水の流通を円滑にするため、
断面形状は一般に円形である。従って本発明の三次元電
極は円板状として電解槽内に収容することが望ましい。
【0018】更に耐閉塞性を向上させるためには三次元
電極の厚さを薄くして未処理水が透過する電極内の距離
を小さくすることが望ましい。従って薄厚の複数の三次
元電極を未処理水の流通方向に絶縁用のスペーサーを介
して位置させることが好ましい。この場合各三次元電極
を単にスペーサー上に載せて別個に取り外せるようにし
ても良いが、スペーサーと多孔質炭素電極を接着等によ
り一体化させることも可能である。
【0019】又三次元電極として炭素電極を使用する
と、流通する未処理水が接触する多孔質炭素電極の縁
部、つまり未処理水の給水口に近い側の縁部で崩落が生
じやすい。従ってその部分にゴムバンドやO−リングを
装着して強度を向上させておくと、電極の耐崩落性を向
上させることができる。
【0020】本発明の方法あるいは電解槽を使用する未
処理水の処理では、実質的なガス発生が生ずる電位を印
加して行っても、ガス発生のない電位を印加して行って
も良いが、ガス発生が生ずる場合には陽極側で酸素ガス
が発生し、前記炭素電極はこの酸素ガスと反応して脆弱
化する傾向がある。これを防止するためには、前述のゴ
ムバンド等により強化しても良いが、酸素ガスに対して
はゴムバンド等のみでは不十分なことが多い。このよう
な場合には、多孔質炭素電極の陽分極側に同一材質から
成り未処理水の流通孔を有する薄肉の補助電極を接着材
等を使用して接合して未処理水を流通させると、発生す
る酸素ガスが補助電極を脆弱化させ前記多孔質炭素電極
の脆弱化を防止することができる。
【0021】なお前述の通り、本発明は空気の殺菌つま
り微生物を含む空気の殺菌処理にも適用できるが、その
場合には乾燥空気を電解槽に供給して三次元電極やマイ
クロフィルターに接触させても殺菌が行われにくいた
め、純水で湿潤させた空気を供給したり、電解槽内を湿
潤状態に維持する等の考慮が必要である。
【0022】次に本発明に係わる固定床型三次元電極式
電解槽の例を添付図面に基づいて説明する。図1は本発
明の固定床型三次元電極式電解槽を例示する縦断面図で
あり、図2及び図3は本発明に係わる固定床型三次元電
極式電解槽で使用可能な固定床型三次元電極を例示する
概略図である。
【0023】図1に示すように、フランジ2を有する円
筒状本体ケ−ス1は、電気絶縁性材料(合成樹脂)で形
成され、その底面及び上面にはそれぞれ被処理水導入口
3及び被処理水取出口4が設置されている。前記本体ケ
−ス1の内部には、その下面側にメッシュ状の給電用陽
極6が、その上面側にメッシュ状の給電用陰極8がそれ
ぞれ設置されている。更に、給電用陽極6と給電用陰極
8との間には図示の例では計10個の円板状の多孔質三次
元電極9が各電極板を絶縁する計11個のドーナツ状のス
ペーサー10をはさんで積層されている。前記各三次元電
極9の給電用陰極8に向かうそれぞれの面に開口径が微
生物のサイズより小さくかつ比較的薄い導電性のマイク
ロフィルター11が密着状態で固着されている。
【0024】このような構造となっている固定床型三次
元電極式電解槽の給電用陽極6に陽極端子5を介して正
電圧を印加しかつ給電用陰極8に陰極端子7を介して負
電圧を印加すると、前記三次元電極9が下面側が負に又
上面側が正に分極する。下方の水導入口3からから矢印
で示すように未処理水を通すと、未処理水に含まれる微
生物は多孔質三次元電極9の陽分極部分で微生物と該三
次元電極壁面との衝突によって生起する酸化還元反応に
よって殺菌され、処理済の水が取出口4から取り出され
る。このとき前記三次元電極9の陽分極面に導電性のマ
イクロフィルター11が接触しているため該マイクロフィ
ルターも正に分極し前記三次元電極9と同様に殺菌作用
を有し、更に該マイクロフィルター11の開口径が非常に
小さいため前記三次元電極9に接触していない微生物も
前記マイクロフィルター11には接触して該マイクロフィ
ルターとの衝突によって生起する酸化還元反応によって
殺菌される。
【0025】図1に示す固定床型三次元電極式電解槽で
は、三次元電極9の陽分極する面にマイクロフィルター
11を固着するようにしたが、本発明で使用するマイクロ
フィルターの三次元電極との位置関係はこれに限定され
ず、図2に示すように三次元電極9の陽分極する面の近
傍にマイクロフィルター11aを埋設しても、あるいは図
3に示すように三次元電極9の陽分極する面の全面では
なく一部にのみマイクロフィルター11bを配設するよう
にしてもよい。図2及び図3のいずれの態様でも、マイ
クロフィルターは陽分極して被処理水中の微生物に確実
に接触して該微生物の殺菌をほぼ完全に行うことができ
る。
【0026】つまり図2の態様では、給電用陰極8−三
次元電極9−給電用陽極6の順に電気的に接続された状
態で積層され、前記三次元電極9の給電用陰極8近傍の
断面方向全体に絶縁性のマイクロフィルター11aが埋設
されている。この状態で両極間に通電すると、マイクロ
フィルター11aと給電用陰極8間の三次元電極9が負に
分極し、かつマイクロフィルター11aと給電用陽極6間
の三次元電極9が正に分極して図1の場合と同様に水処
理が行われる。又図3は三次元電極9の上面にその径が
該三次元電極9より小さいマイクロフィルター11bを設
置した態様を示している。この態様では前記三次元電極
9全体が殺菌のために有利な正に分極し、効果的な殺菌
が期待できる。
【0027】
【実施例】最初に本発明の効果を明らかにする為の実施
例、比較例の試験条件と評価方法を説明する。図4に示
す試験装置を使用して、次の条件で比較試験を行った。
21は図1で示した電解槽本体ケースと実質的に同一構成
の電解槽本体ケース、22は該ケース21に収容された単一
個の三次元電極、23は図2に示したような前記三次元電
極22に埋設されたマイクロフィルター、24は給電用陽
極、25は給電用陰極である。貯水タンク26中の純水27を
ポンプ28により前記本体ケース21に供給しながら直流定
電圧電源29により前記給電用陽極24及び陰極25に通電し
て前記純水の電解殺菌を行った。
【0028】殺菌試験条件 処理水量 3リットル/分 処理液の種類 純水(処理前の純水中に含まれる総
生菌数は120 個/ミリリットル) 処理水温 25℃ 電解槽 内径:80mm、高さ:50mm 三次元電極 直径:79mm、厚さ: 12mm 、段数:
1 直流定電圧電源 電圧:6V 、電流:0.5A( 最大)
【0029】殺菌試験の評価方法 総生菌数は日本ミリポア(株)から市販されている「SP
C Total-Count サンプラー赤」を使用、35℃、24時間培
養後、2倍拡大鏡で測定した。
【0030】比較例・1 次の特性の円板状の三次元電極(厚さ10mm)の両面に
金メッキ処理チタンラス金属電極(厚さ1mm)を電気
的に密着させて厚さ12mmの固定床型三次元電極とし
た。 気孔率 70 % 曲げ強度 65 Kgf/cm2 熱伝導度 4.5 Kcal/mhr℃ 平均気孔径 100 μm この条件で被処理水である前記純水を電解槽に供給しな
がら前記条件下で電解処理を行ったところ、ワンパス後
に電解槽から取り出された被処理水中の総生菌数は112
個/ミリリットルで殺菌数は8個ミリリットル/であり
殺菌効率は(8/120)×100 =6.7 %であった。
【0031】実施例・1 図2に示すように、開口径0.2 μm、厚さ133 μmの東
洋濾紙株式会社製のメンブレンフィルターを比較例1と
同じ厚さ10mmの円板状の三次元電極の一端から0.16m
m、他端から9.64mmの面に埋設し、前記三次元電極の
両面に金メッキ処理チタンラス金属電極(厚さ1mm)
を電気的に密着させて厚さ12mmの固定床型三次元電極
とした。この電極をメンブランフィルター側が陽分極さ
れるように図4に示す装置の本体ケース内に収容し純水
を電解処理したところ、ワンパス電解後に本体ケースか
ら取り出される被処理水中の総生菌数は0個/ミリリッ
トルで殺菌数は120 個ミリリットル/であり殺菌効率は
100 %であった。
【0032】実施例・2 実施例1と同じマイクロフィルターを比較例1で使用し
た厚さ9.8 mmの三次元電極の一方面に密着させ更に該
三次元電極両面に金メッキ処理チタンラス金属電極(厚
さ1mm)を電気的に密着させて厚さ12mmの固定床型
三次元電極とした。この電極をマイクロフィルター側が
陽分極されるように図4に示す装置の本体ケース内に収
容し純水を電解処理したところ、ワンパス電解後に本体
ケースから取り出される被処理水水中の総生菌数は0個
/ミリリットルで殺菌効率は100 %であった。
【0033】
【発明の効果】本発明方法は、処理すべき微生物のサイ
ズより小径の開口径を有するマイクロフィルターを多孔
質炭素板又は多孔質金属板と密接させた1又は2以上の
三次元電極を固定床型三次元電極式電解槽本体内に収容
し、この電極に電圧を印加しながら被処理流体を供給
し、前記被処理流体中の微生物を殺菌することを特徴と
する被処理流体の殺菌方法である(請求項1)。この殺
菌方法では、マイクロフィルターの開口径が微生物のサ
イズより小さいため、電解槽内を流通する被処理流体中
に含まれる微生物は必然的にマイクロフィルターのメッ
シュに接触してその酸化還元電圧により殺菌される。
【0034】従って多孔質三次元電極を収容した電解槽
内に被処理流体を流通させて殺菌を行う従来の殺菌方法
では多孔質三次元電極内をその電極表面に接することな
く通過することのあった微生物も、本発明方法により処
理するとマイクロフィルターに接触することなく電解槽
外へ取り出されることがなくなり、従って取り出される
被処理流体水中の微生物は殆ど死滅し、ほぼ完全な殺菌
を達成することができる。
【0035】更に本発明の電解槽は、被処理流体導入口
及び被処理流体取出口、該導入口及び取出口間に設置さ
れた、開口径が0.1 〜6.0 μm、厚さが0.1 〜3mmの
マイクロフィルターを多孔質炭素板又は多孔質金属板の
陽分極側に位置させた1又は2以上の三次元電極、及び
該三次元電極の両側に位置し該三次元電極を分極させる
1対の給電用電極を含んで成ることを特徴とする固定床
型三次元電極式電解槽である(請求項2)。
【0036】この電解槽でも、マイクロフィルターの開
口径を微生物のサイズより小さい0.1 〜6.0 μmに調節
し、かつ厚さも過度の流通抵抗を生じさせない0.1 〜3
mmとすると、電解槽内に供給される被処理流体中の微
生物の殆どがマイクロフィルターのメッシュに接触して
殺菌される。従って従来の電解槽では達成しえなかった
被処理流体中の微生物のほぼ完全な殺菌を行うことがで
き、高純度の流体が必要とされる各種用途に適用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固定床型三次元電極式電解槽を例示す
る縦断面図。
【図2】本発明に係わる固定床型三次元電極式電解槽で
使用可能な固定床型三次元電極を例示する概略図。
【図3】同じく他の例を示す概略図。
【図4】実施例及び比較例で使用した試験装置のフロー
シート。
【符号の説明】
1・・・本体ケース 2・・・フランジ 3・・・被処
理水導入口 4・・・被処理水取出口 5・・・陽極端
子 6・・・給電用陽極 7・・・陰極端子 8・・・給電用陰極 9・・・多孔質三次元電極 10・
・・スペーサー 11・・・マイクロフィルター 21・・
・電解槽本体ケース 22・・・三次元電極 23・・・マ
イクロフィルター 24・・・給電用陽極 25・・・給電
用陰極 26・・・貯水タンク 27・・・純水 28・・・
ポンプ 29・・・直流定電圧電源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理すべき微生物のサイズより小径の開
    口径を有するマイクロフィルターを多孔質炭素板又は多
    孔質金属板と密接させた1又は2以上の三次元電極を固
    定床型三次元電極式電解槽本体内に収容し、この電極に
    電圧を印加しながら被処理流体を供給し、前記被処理流
    体中の微生物を殺菌することを特徴とする被処理流体の
    殺菌方法。
  2. 【請求項2】 被処理流体導入口及び被処理流体取出
    口、該導入口及び取出口間に設置された、開口径が0.1
    〜6.0 μm、厚さが0.1 〜3mmのマイクロフィルター
    を多孔質炭素板又は多孔質金属板の陽分極側に位置させ
    た1又は2以上の三次元電極、及び該三次元電極の両側
    に位置し該三次元電極を分極させる1対の給電用電極を
    含んで成ることを特徴とする固定床型三次元電極式電解
    槽。
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DE19645653A1 (de) * 1996-11-06 1998-05-07 Herbert Hosse Filterelemente und Filtervorrichtungen
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