JPH08247861A - 温度校正槽及びその温度安定化方法 - Google Patents

温度校正槽及びその温度安定化方法

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JPH08247861A
JPH08247861A JP4768595A JP4768595A JPH08247861A JP H08247861 A JPH08247861 A JP H08247861A JP 4768595 A JP4768595 A JP 4768595A JP 4768595 A JP4768595 A JP 4768595A JP H08247861 A JPH08247861 A JP H08247861A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて高い校正精度を有し、且つ使いやすい
温度校正槽を提供せんとする。 【構成】 攪拌翼によって送りだされる熱媒液の流量が
熱媒液の温度変化に起因する粘性変化によって増減する
のを打ち消し、且つ各温度において熱媒液の送出流量を
最適値にする流量制御手段を設けたことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極めて高い校正精度を
有し、且つ使いやすい温度校正槽に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗温度計、ガラス管温度計、熱電対等
の各種温度計を校正するための温度校正槽は公知であ
る。従来公知の温度校正槽の概要は図11で示される。
この温度校正槽は仕切り板bによって二分された槽aの
内部にシリコンオイル等の熱媒液cを満たし、区分され
た一方の区画内に定速回転する攪拌翼dを配置し、他方
に校正対象となる被校正温度計eと基準温度計fを抱持
させた均熱ブロックgを浸漬した構成である。そして槽
aに付設された加熱手段及び冷却手段を作動させながら
前記攪拌翼dを回転させ、図中矢印で示すように槽内に
熱媒液cを循環させることによって均熱ブロック周辺の
温度を校正温度に到達させ、均熱ブロックgの温度を校
正温度において均一化させ、このような状態下で被校正
温度計eの指示値と基準温度計fの指示値を比較して被
校正温度計eを校正するものである。温度校正槽におい
て熱媒液を強制循環させるのは、熱媒液を静止させてお
くと槽内各部に対流あるいは放熱による温度勾配が発生
して、均熱ブロックの温度均一性が確保できなくなるた
めである。また図12に示すように整流板hを設置して
熱媒液の流れを整えることにより温度均一性をより高め
る工夫も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】温度計の校正はその温
度計の測定可能範囲内における数点、例えばその温度計
の測定可能範囲が−50℃〜200℃であれば−50
℃、0℃、50℃、100℃、150℃、200℃の6
点を校正温度として選択し、先ず熱媒液の温度を低温側
から高温側に順次移行させながら温度計の指示値の精度
を検証し、次いで高温側から低温側に順次移行させなが
ら温度計の指示値の精度を検証することによって行う。
熱媒液は凝固又は気化しない範囲内で使用する必要があ
るため熱媒液毎にその使用可能温度範囲が決まってお
り、使用温度範囲を越える場合は他種類の熱媒液に交換
することで対応している。
【0004】このような温度校正においては、次のこと
が重要である。 均熱ブロックを校正温度にできるだけ一致させるこ
と。 均熱ブロック全体の温度を均一にすること。(温度均
一性) 校正温度に到達後は校正温度を校正作業中維持し続け
ること。(温度安定性) 均熱ブロックを校正温度に迅速に到達させること。 従来の温度校正槽もこのような要求に応えるべく様々な
工夫がなされているが、いまだ不十分である。従来の温
度校正槽では温度均一性の指標である温度分布特性は約
±0.001℃、温度安定性は約±0.005℃が限界
であり、より高度な精度が要求される校正には使用でき
なかった。また従来の温度校正槽は校正温度に到達する
までの時間が長く作業性にも劣る問題もあった。本発明
はかかる現況に鑑みてなされたものであり、熱媒液の温
度を校正温度に正確に一致させることが可能で、校正温
度到達後の温度安定性にも優れた温度校正槽であって、
しかも校正温度への到達時間も短く作業性にも優れた温
度校正槽を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明者は鋭意検討した結果、従来の温度校正槽が上記
〜を満足できないのは、測定温度が変われば熱媒液の
粘性も変化するにもかかわらず攪拌翼の回転数を一定に
していたことに原因があることを見出した。即ち、槽内
温度を均一化できる熱媒液の送出流量は槽形状によって
ほぼ決定され、槽形状が変わらない限り一定であるもの
の、この一定の送出流量を確保するための攪拌翼の回転
数は熱媒液の粘性に応じて異なることを見出した。また
熱媒液の粘性は熱媒液の温度によって規定されることか
ら、上記事実は槽内温度を均一化できる攪拌翼の回転数
は校正温度に応じてそれぞれ個別に最適値に設定する必
要があることを意味している。
【0006】このように従来の温度校正槽では攪拌翼の
駆動源として定速回転モータを用いていたため、温度が
上昇したときには熱媒液の減粘により送出流量が増加
し、他方、温度が降下したときには増粘により送出流量
が減少する現象が生じ、このため上記〜が満足でき
なかったとの認識を得た。かかる発見に基づいて完成さ
れた請求項1記載の発明は、攪拌翼によって送りだされ
る熱媒液の流量が温度変化に起因する粘性変化によって
増減するのを打ち消し、且つ各温度に応じて熱媒液の流
量を最適値にする流量制御手段を設けたことを特徴とし
ている。ここで最適値というのは、最も優れた温度均一
性及び温度安定性を実現できる流量を意味している。通
常この値は槽形状や熱媒液の特性によって決まるもの
で、通常は温度変化に依存せず一定流量である。但し、
熱媒液の種類によっては最も優れた温度均一性及び温度
安定性が実現できる最適流量が温度によって異なること
もあり、この場合は各温度における最適流量は各温度毎
に実験によって求める。
【0007】熱媒液の流量制御手段としては様々なもの
が考えられるが、例えば請求項2記載のように、攪拌翼
の回転速度調整機構を用いることが考慮される。また、
別の方法として、請求項3に記載されるように攪拌翼の
設置位置に対して、熱媒液の流通方向後方に局所的に流
路が狭まった狭路部を設けるとともに、この狭路部と攪
拌翼間の距離を伸縮できる離間距離制御手段を設け、こ
れらを熱媒液の流量制御手段として用いることも考慮さ
れる。
【0008】各温度における熱媒液の粘度には各熱媒液
固有の値があるので、この値を数値テーブル化して予め
記憶させておいてもよいが、請求項4記載のように熱媒
液の粘性変化検出手段を用いて実測してもよい。熱媒液
の粘性変化検出手段としては流量計や流速計を用いるこ
ともできるが請求項5記載のように熱媒液の循環路途中
に設置した測温手段からの信号を用いることがコスト的
に有利である。
【0009】また各測定温度に対応してその温度におけ
る最適回転数は実験的に求めることができるから、請求
項6記載のように熱媒液の各温度における回転数の最適
値を予め最適回転数記憶部に記録しておき、熱媒液の循
環路途中に設置した測温手段が検出する熱媒液温度に対
応して最適回転数を読み出し、その値に攪拌翼の回転数
が一致するよう自動制御してもよい。また攪拌翼の回転
速度を制御する代わりに狭路部と攪拌翼間の距離を制御
してもよい。
【0010】また液外に露出した冷凍機の冷却体が氷結
するのを防止するためには、請求項8記載のように冷凍
機の冷却体を槽本体における熱媒液の循環路から分離し
た分岐路中に設け、且つ前記冷却体のほぼ全長を熱媒液
中に浸漬することが好ましい。
【0011】熱媒液は測定温度によっては熱膨張分が槽
外に溢れ出ることが懸念されるが、これを防止するため
には請求項9記載のように、温度上昇による熱媒液の膨
張分を吸収できる容積を有するトレイを槽本体に付設す
ることが望まれる。
【0012】
【作用】このような温度校正槽を用いた温度計の校正は
次のようにして行われる。先ず熱媒液が満たされた槽内
に校正対象となる被校正温度計と基準温度計を抱持した
均熱ブロックを浸漬する。次いで加熱手段及び冷却手段
の一方又は両方を作動させて熱媒液を最初の校正温度に
近づけながら攪拌翼を回転させて熱媒液を攪拌させ、槽
内に循環させる。熱媒液は一般的に温度が上昇すると粘
性が低下するが、攪拌翼が送出する熱媒液の送出流量は
常に最適値になるように流量制御手段により制御され
る。熱媒液の送出流量が各温度に応じて一定あるいはほ
ぼ一定であるため槽内を流れる熱媒液の循環態様は常に
最適状態にあり、槽内の有効測定領域における温度偏差
はほとんどない。特に均熱ブロックの温度は均熱ブロッ
ク全体に関して均一であり、且つ時間経過に対しても安
定している。
【0013】流量変動を制御する手段としては様々なも
のがあるが、攪拌翼の回転速度調整機構を用いた場合
は、熱媒液の粘性変化を検知したうえこの検知信号に基
づき攪拌翼の回転数を直接制御する。例えば温度が降下
して粘性抵抗が増大した場合は、この粘性抵抗の増大に
抗して一定の送出流量を維持するために攪拌翼の回転数
を上げる。他方、温度が上昇した場合は、粘性抵抗の減
少に対応して攪拌翼の回転数を落とす。
【0014】また流量制御手段として攪拌翼と狭路部と
の離間距離を調整する手段を用いる場合は、例えば温度
が降下して粘性抵抗が増大した場合は、一定の送出流量
を維持するために離間距離を縮める。他方、温度が上昇
して粘性抵抗が減少した場合は離間距離を伸ばす。
【0015】熱媒液の粘性検出は直接測定することも考
えられるが、粘性は温度をパラメータにした関数によっ
て表現できるから、粘性は温度を検出することによって
検出できる。
【0016】最適回転数への到達はフィードバック制御
によってもよいが、最適回転数は槽形状と熱媒液の種類
が同じであり、且つ熱媒液の劣化がない限り、校正温度
に応じて一義的に決めることができる。したがって最適
回転数記憶部に実験により見出された各温度に対する最
適回転数を予め登録しておき、この登録された最適回転
数を読み出し、攪拌翼の回転数をこの最適回転数に一致
させることが最も効率的である。
【0017】熱媒液の冷却に用いる冷凍機の冷却体を槽
本体における熱媒液の循環路から分離した分岐路中に設
けて間接冷却とした場合、熱媒液の循環路から冷却体を
除去できるので熱媒液の収容容積が増やせる。また障害
物であった冷却体がなくなった結果、熱媒液の循環も円
滑となる。また、従来、熱媒液の循環を阻害する懸念か
ら熱媒液への浸漬深さが浅く、その結果、大気中にその
一部を露出せざるを得なかったがために露出部表面が氷
結し、氷結部からの混入水により熱媒液の粘性抵抗が変
化したり、あるいは均熱ブロックへの氷結といった温度
均一性及び温度安定性を損ねる問題もあったが、このよ
うな問題も分岐路中に浸漬するのであれば冷却体の全長
を浸漬することができるから解消することができる。
【0018】更に、熱膨張の著しい熱媒液を用いる場
合、トレイの容積を熱媒液の膨張分を吸収できる大きさ
とすることで槽本体からの熱媒液の溢流を防止すること
ができる。
【0019】
【実施例】次に本発明の詳細を図示した実施例に基づき
説明する。図1は本発明の温度校正槽の概要を示す斜視
図であり、後述する第1実施例及び第2実施例の両方に
共通する構造を示している。温度校正槽は加熱・冷却管
1と延長管2とを連結管3で略U字状に連結し、両管の
上部相互を大容量トレイ4を介して接続するとともに前
記加熱・冷却管1の側部に冷凍機投入管5を斜設し且つ
これらの管内に熱媒液を満たした概略構成を有してい
る。また延長管2の側部にはオーバーフローパイプ6が
並設されている。図例のものは加熱・冷却管1及び延長
管2は円筒形であるが、角筒を用いる場合もある。大容
量トレイ4は図中右半分の底面が傾斜面4aとなってお
り、延長管2及びオーバーフローパイプ6はこの傾斜面
4aを貫通して設けられ、延長管2の上端開口よりもオ
ーバーフローパイプ6の上端開口の方が高く、更にこの
オーバーフローパイプ6の上端開口よりも大容量トレイ
4の上部開口の方が高位置に設けられている。また加熱
・冷却管1は延長管2の側部位置において大容量トレイ
4の水平底面4bにその上端が接続されて水平底面4b
に開口している。加熱・冷却管1内の上部に隣接する位
置にはモータ8が設けられ、加熱・冷却管1内には前記
モータ8から回転力を伝達するシャフト9が垂設され、
このシャフト9の下端に攪拌翼7が取りつけられてい
る。以上の構成は以下述べる第1実施例と第2実施例の
両方に共通の構成である。
【0020】図2は本発明の第1実施例であり、流量制
御手段として速度可変モータ8aを用いた場合である。
加熱・冷却管1には加熱手段であるシースヒータ18及
び攪拌翼7が設けられている。また攪拌翼7の配置位置
よりもやや上側の管内には、管内通路を狭める狭路部1
0が設けられている。図例のものは環状のテーパー部材
を用いて、下方に向かって漸次的に狭まる狭路部10を
構成しているが、狭路部10は単に開口を開設した単板
を用いて構成してもよい。狭路部10は熱媒液の流れを
整えるのに有効であるが、第1実施例ではこの狭路部1
0は必ずしも必要ではない。
【0021】延長管2の内部には均熱ブロック11がセ
ッティングされている。均熱ブロック11は銅等の熱容
量大なる金属より構成され、有底の測温孔11aが複数
個開設された構成である。均熱ブロック11は図示外の
釣線等によって延長管2内に吊り下げられるが、この釣
線は熱伝導による均熱ブロック11の温度変動を避ける
意味からは細い方がよい。また、測温孔11aには被校
正温度計12及び基準温度計13が装着される。
【0022】冷凍機投入管5は加熱・冷却管1における
シースヒータ18の配置位置の側壁から上方へ向けて分
岐して設けており、その基部において加熱・冷却管1の
内部空間と連通している。冷凍機投入管5内には冷凍機
17の冷却体17aが内装されている。この冷却体17
aの内装位置は、槽内に熱媒液を満たしたときに冷凍機
投入管5内にも充満する熱媒液の液面位置よりも低く、
その全長が液面下に浸漬状態となるような深さに設定さ
れる。このようにすれば冷却体17aが大気中に露出し
ないので、冷却体17a表面が氷結するようなこともな
く、したがって大気中の水分が氷結して熱媒液中に混入
することもない。冷却体17aとしては冷媒を流通させ
た螺旋パイプ等を用いることが一般的であるが、他の形
態であってもよい。
【0023】図中14は熱媒液排出用も兼ねたドレイン
抜き、図中15はモータ制御用温度計、図中16は槽内
温度制御用温度計である。モータ制御用温度計15及び
槽内温度制御用温度計16は兼用してもよい。モータ制
御用温度計15及び槽内温度制御用温度計16としては
抵抗温度計等を用いることができる。モータ制御用温度
計15は槽内温度を検知して、この検知信号に基づいて
速度可変モータ8aの回転数を最適回転数に制御するた
めのものであり、モータ制御用温度計15と速度可変モ
ータ8aとの間にはモータ制御用温度計15からの信号
を受けて速度可変モータ8aの回転数を制御する「制御
回路」が介在している。
【0024】このような構成の温度校正槽は槽内空間に
熱媒液を満たしたうえ攪拌翼7を回転させて使用する。
熱媒液は被校正温度計12の校正温度領域に対応して選
択され、その校正温度領域において蒸発や凝固しないも
のが選択される。例えば校正温度領域が+30℃〜12
0℃程度の場合にはシリコーンオイル、−30℃〜+3
0℃であれば水とアルコールの混合液、30℃〜250
℃であればシリコーンオイル又はシリンダーオイル、3
00℃〜650℃であれば硝石等が用いられる。被校正
温度計12の校正温度領域が広く1種類の熱媒液で対応
できない場合は複数種類の熱媒液を交換して使用する。
ここではシリコーンオイルを使用した場合を例にして述
べる。
【0025】図4は前記構成の温度校正槽にシリコーン
オイルSを満たし、攪拌翼7を回転させてシリコーンオ
イルSを循環させた状態を示し、シリコーンオイルSの
流れを矢印で表現している。また図5は攪拌翼7を停止
させた場合である。図では均熱ブロック11を省略して
表現しているが、シリコーンオイルS中に均熱ブロック
11が浸漬されることはいうまでもない。シリコーンオ
イルSの液面S1は攪拌翼7が停止している状態では図
5に示すように延長管2の上端開口2aよりも下方にあ
り、加熱・冷却管1内部と延長管2内部におけるシリコ
ーンオイルSの液面位置は一致している。
【0026】攪拌翼7が回転すると加熱・冷却管1内に
上方から下方へ向かう液流が発生し、攪拌翼7によって
下方へ押し出されたシリコーンオイルSは隣接する延長
管2内のシリコーンオイルSを押し上げ、この結果、延
長管2内の液面が上昇し、延長管2の上端開口から溢れ
出たシリコーンオイルSが大容量トレイ4に流れ込む。
図例のものでは延長管2の開口縁に対面して溢れ量を規
制する規制板4cを設けているが、規制板4cは排除し
てもよい。大容量トレイ4に流れ込んだシリコーンオイ
ルSは大容量トレイ4の水平底面4bに上端が開口した
加熱・冷却管1にその全量が還流する。
【0027】シリコーンオイルSに限らず全ての熱媒液
は加熱によって体積が膨張するが、シリコーンオイルS
は特に熱膨張が大きいため、熱膨張対策が必要となる。
本実施例では熱膨張分を吸収できる容積を有する大容量
トレイ4を設けることで熱膨張時のシリコーンオイルS
の槽外への溢流を防止している。またシリコーンオイル
Sの熱膨張量が大容量トレイ4の許容量を超えた場合
は、オーバーフローパイプ6を通じてシリコーンオイル
Sを槽外に導き図示外のポツトにシリコーンオイルSを
回収できるように構成している。
【0028】本発明はこのような温度校正槽において、
均熱ブロック11の温度の均一化と安定化をはかって校
正精度の更なる向上を実現することが目的である。そし
てこの目的を達成するうえで最も重要なことは、攪拌翼
7によって送りだされる熱媒液の送出流量を各校正温度
に応じた最適値にすることである。ここで熱媒液の送出
流量というのは、厳密には均熱ブロック11が配置され
た延長管2内部を通過する熱媒液の流量を直接的には意
味しているが、槽外に熱媒液が流出しない限りにおい
て、延長管2内部の熱媒液の通過流量と攪拌翼7によっ
て送り出される送出流量とは等しいため、このように表
現している。温度校正槽において、温度均一性や温度安
定性の阻害原因が熱媒液の粘性変化に起因する送出流量
の増減にあるとの認識は今までになく、したがって粘性
変化を打ち消して校正温度に応じた最適値にすることに
より均熱ブロック全体の温度を均一且つ安定化させると
いう発想は極めて斬新である。尚、最適流量は実験を通
じて見出すことが基本である。
【0029】第1実施例では流量制御を攪拌翼7の回転
数をコントロールすることにより実現しており、攪拌翼
7の駆動源に速度可変モータ8aを使用している。そし
てモータ制御用温度計15によって槽内温度を検出し、
この検出結果に基づいて攪拌翼7の回転数を制御してい
る。このような制御を可能にするために図6に示すよう
な槽内温度制御手段と図7に示すような流量制御手段と
が設けられている。槽内温度制御手段は、例えば図6に
示すように、槽内温度制御用温度計16、校正温度記憶
部51、冷凍機17、シースヒータ18及び加熱・冷却
制御部50から主として構成されている。校正温度記憶
部51は例えば−50℃、0℃、50℃、100℃、1
50℃、200℃等の校正温度を記憶する部分であり、
半導体メモリ等が使用できる。このような槽内温度制御
手段は、冷凍機17を定格運転させた状態でシースヒー
タ18の発熱量を制御することで槽内温度を校正温度に
近づける。このような手法を採用するのは一般的に冷凍
機17の出力を微調整することが困難であるためである
が、冷凍機17の出力を微調整できるようであればシー
スヒータ18の発熱量を制御するのと同様に冷凍機17
の冷凍能力を直接制御してもよい。このような槽内温度
制御手段はマニュアル又は自動的に校正温度記憶部51
から読み出した校正温度と、槽内温度制御用温度計16
により実測された槽内温度を比較し、槽内温度が校正温
度より低いときにはシースヒータ18の発熱量を増大さ
せ、他方、槽内温度が校正温度より高いときにはシース
ヒータ18の発熱量を減少させるものであり、これらの
制御はマイクロプロセッサ等よりなる加熱・冷却制御部
50によって担われる。校正温度への到達はフィードバ
ック制御による場合と、校正温度を実現できる発熱量を
数値テーブル化して予め加熱・冷却制御部50に記憶さ
せておく場合とがある。
【0030】流量制御手段は例えば、図7に示すよう
に、モータ制御用温度計15、最適回転数記憶部62及
び自動回転数制御部61とから主として構成される。最
適回転数記憶部62は各温度において均熱ブロック11
を最も均一化でき、且つその温度を最も安定的に維持で
きる攪拌翼7の回転数を登録しておく部分であり、当該
最適回転数記憶部62に登録された最適回転数を参照し
て攪拌翼7の回転数を制御することにより均熱ブロック
11の温度均一化及び温度安定化を早期に達成するもの
である。また最適回転数を登録せずに最適回転数と一義
的な関係にある他の物理量、例えば速度可変モータ8a
に印加する電圧値、電流値あるいは電源周波数を登録し
ても同じである。ここでは最適回転数を登録するものと
して話を進める。
【0031】最適回転数記憶部62への最適回転数の登
録形態は多様であり、例えば以下の態様が考慮される。 校正温度領域内の数点の校正温度についてのみ最適回
転数を登録する場合。 校正温度領域内の全ての温度に関して例えば1℃刻み
で最適回転数を登録する場合。 校正温度領域の全ての温度に対する最適回転数を算出
できる関数式を登録する場合。 上記のいずれの場合も各校正温度に対する最適回
転数は実測によって求める。例えば校正温度が−50
℃、0℃、50℃、100℃、150℃、200℃であ
る場合であって200℃についての最適回転数を求める
場合には、先ず攪拌翼7を回転させながら槽内温度をほ
ぼ200℃に昇温させ、この状態下で、延長管2内部に
おいて均熱ブロック11を中心として高さ方向に数カ所
配置した温度計によって均熱ブロック11周辺の温度分
布を一定時間測定し、この温度分布が最も均一となり且
つ安定したものとなるように攪拌翼7の回転数を変化さ
せて最適回転数を見出す。本発明の温度校正槽では均一
性の指標となる温度分布特性は±0.0005℃程度、
安定性は±0.001℃でありいずれも従来の温度校正
槽の水準に対して約倍精度となっている。
【0032】このようにして決定された数点の最適回転
数のみを用いて槽内温度の均一化、安定化をはかるのが
前記の手法である。の手法では例えば150℃にお
ける温度校正が完了し、続いて200℃における温度校
正をするのであれば、攪拌翼7の回転数を最初から校正
温度200℃における最適回転数に一致させた状態から
開始し、この状態下でシースヒータ18を制御して槽内
温度を上昇させ、校正温度である200℃に到達させ
る。尚、この手法ではモータ制御用温度計15は不要で
ある。また校正温度に対応する最適回転数は最適回転数
記憶部62から自動的に読み出すことが好ましいが、作
業者が校正温度に対応する最適回転数をマニュアル設定
することも考えられる。
【0033】の方法では、実測によって求められた校
正温度の最適回転数を基にして、隣合う校正温度(例え
ば150℃と200℃)間の各温度(例えば1℃刻み)
に対する最適回転数を補間法により割り出し、これらデ
ータを数値テーブル化して最適回転数記憶部62に記憶
させておく。そして前述と同様、150℃における温度
校正が完了し、続いて200℃における温度校正をする
のであれば、槽内温度を校正温度200℃に向かって上
昇させながら、上昇しつつある槽内温度をモータ制御用
温度計15によってリアルタイムに検知し、この検知さ
れた槽内温度に対応する最適回転数を最適回転数記憶部
62内の数値テーブルから読み出して、槽内温度の漸次
的上昇にリアルタイムに追従させて攪拌翼7の回転数の
減速をはかる。この手法では槽内温度の変化に攪拌翼7
の回転数がリアルタイムに追従するので、校正温度に到
達したときには既に温度均一性及び温度安定性は所定の
精度を達成しており、校正温度間の移行作業を迅速化で
きる。また、この方法では予め規定された校正温度以外
の温度においても温度均一性及び温度安定性を保証でき
るので、校正する温度ポイントを増やすこともできる。
【0034】の手法では実測によって求められた校正
温度(例えば150℃と200℃)間の各温度に対する
最適回転数を数値テーブル化して記憶するのではなく、
実測値に基づいて「温度−最適回転数」カーブをシミュ
レートできる関数式を多項式の形で表現し、この関係式
を最適回転数記憶部62に登録するものである。そして
校正温度間の移行に関してはと同様に、槽内温度をモ
ータ制御用温度計15によって常時検出しながら、この
検出した温度に対応する最適回転数を前記関係式によっ
て算出し、その算出結果に基づき速度可変モータ8aを
制御する。
【0035】このように第1実施例では、校正温度を変
えるときに生ずる、粘性変化に起因したシリコーンオイ
ルSの送出流量の増減を、攪拌翼7の回転数を制御する
ことによって打ち消し、シリコーンオイルSの送出流量
が常時最適値となるようにしている。そして、これによ
り均熱ブロック11の温度均一性及び温度安定性が保証
され、従来不可能であった±0.001℃の温度安定性
が実現できる。
【0036】図8として示したものは本発明の第2実施
例である。前記実施例では流量制御手段として攪拌翼7
の回転数制御機構を用いたが、本実施例では加熱・冷却
管1内に設けた狭路部と攪拌翼7との距離を調整する離
間距離制御手段を用いた。離間距離制御手段は、図中2
0として示す内筒体と、この内筒体20を支持し且つ昇
降させるスクリュー軸21、このスクリュー軸21を回
転させるモータ73とより主として構成される。内筒体
20は倒立有底状であり、その底部に攪拌翼7が通過し
うる大きさの開口を形成し狭路部22としている。スク
リュー軸21は内筒体20の底部に螺合され、スクリュ
ー軸21を回転させることで内筒体20を昇降できるよ
うに構成されている。またこのスクリュー軸21はモー
タ73によって回転できる構成となっている。狭路部2
2の形成部材として筒状部材を用いているのは、筒状部
材であればその外周面が加熱・冷却管1の内周面に摺接
するため、狭路部22の上下移動をガタつくことなく円
滑に行えるためであるが、上下移動を円滑に行えるもの
であれば狭路部22の形成部材は筒状である必要はな
い。攪拌翼回転用のモータとしては速度可変の必要性は
ないので定速回転モータが使用できる。本実施例におい
て重要なのは狭路部22が昇降できる構成であるという
ことである。したがって狭路部22が昇降できる構成で
あれば図示外の他の機構も適宜採用できる。
【0037】第2実施例において用いられる離間距離制
御手段を用いた。離間距離制御手段の概要は図9として
示すこともできる。図示するように離間距離制御手段
は、モータ制御用温度計15と、各温度における狭路部
22と攪拌翼7間の離間距離の最適値を記録した最適距
離記憶部72と、この最適距離記憶部72から該当温度
の最適距離を読み出し、モータ73の回転を制御する自
動距離制御部71とを有している。最適距離記憶部72
に記憶するデータが距離値そのものではなく、距離値を
間接的に表現した物理量であってもよいことはいうまで
もない。
【0038】このような狭路部22は図10(イ)に示
すように、攪拌翼7と同じ高さを下限にして、同図
(ロ)に示すように攪拌翼7の高さ位置よりも上方の範
囲内で昇降させることによってシリコーンオイルSの送
出流量を制御する。シリコーンオイルSの送出流量は狭
路部22が攪拌翼7と同じ高さ位置に存在するときに最
大であり、離間距離が増大するにしたがって送出流量は
減少する。本実施例はこの現象を利用してシリコーンオ
イルSの送出流量を制御している。最適距離記憶部72
への最適距離の登録形態としては第1実施例で説明した
ものと同様の形態が考えられる。
【0039】このような第2実施例では、装置構造はや
や複雑化するものの、離間距離を制御することでシリコ
ーンオイルSの送出流量を微妙に調整することが可能で
あり、高精度な速度可変モータを用いなくても送出流量
の制御ができる利点がある。
【0040】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、温度変化に伴う
粘性変化に起因して熱媒液の送出流量が増減するのを打
ち消して各温度に応じて熱媒液の送出流量を最適値にす
ることとしたから、均熱ブロックの温度均一性及び温度
安定性が高まり、従来技術では実現不可能であった約±
0.001℃の温度安定性等が保証可能な温度校正槽が
提供できる。
【0041】請求項2記載のように流量制御手段として
攪拌翼の回転速度調整機構を用いた場合は、温度校正槽
の構造を複雑化させることなく均熱ブロックの温度均一
性及び温度安定性を高めることができる。
【0042】請求項3記載のように流量制御手段として
攪拌翼と狭路部との離間距離を調整する手段を設けた場
合は、装置構造は若干複雑化するものの、高精度な速度
可変モータが不要となる。
【0043】請求項4記載のように、粘性変化を検出す
る手段を設けた場合は、熱媒液の粘性変化を常時検出で
きるためこの検出結果を流量制御に反映させることがで
きる。
【0044】請求項5記載のように粘性変化検出手段と
して熱媒液の循環路途中に配置した測温手段からの信号
を用いるようにした場合は、粘性変化を直接検出する必
要がなくなるのでセンサコストの低減がはかれる。
【0045】請求項6記載のように、最適回転数記憶部
から最適回転数を読み出して攪拌翼の回転数を自動制御
したり、あるいは請求項7記載のように最適距離記憶部
から最適距離を読み出して攪拌翼と狭路部との離間距離
を自動制御した場合は、校正温度を選択するだけで、均
熱ブロックを校正温度に正確に到達させることができ、
且つ到達後はその温度を安定的に維持できる。
【0046】請求項8記載のように冷凍機の冷却体を槽
本体における熱媒液の循環路から分離した分岐路中に設
けた場合、熱媒液の循環路から冷却体を除去できるので
熱媒液の収容容積が増やせるとともに障害物であった冷
却体がなくなった結果、熱媒液の循環も円滑となる。ま
た、従来、熱媒液の循環を阻害する懸念から熱媒液への
浸漬深さが浅く、その結果、大気中にその一部を露出せ
ざるを得なかったがために露出部表面が氷結し、氷結部
からの混入水により熱媒液の粘性抵抗が変化したり、あ
るいは均熱ブロックへの氷結といった温度均一性及び温
度安定性を損ねる問題もあったが、このような問題も分
岐路中に浸漬するのであれば冷却体の全長を浸漬するこ
とができるから解消することができる。
【0047】請求項9記載のようにトレイの容積を熱媒
液の膨張分を吸収できる大きさに設定した場合、この槽
本体から熱媒液が溢れることを防止できる。
【0048】請求項10記載のように、攪拌翼によって
送りだされる熱媒液の送出流量が熱媒液の温度変化に起
因する粘性変化によって増減するのを熱媒液の温度を常
時測定することにより間接的に検知し、攪拌翼の回転速
度を変化させて熱媒液の送出流量の増減を打ち消し、熱
媒液の送出流量を常に最適値にした場合は、校正温度に
到達したときには既に温度均一性及び温度安定性は所定
の精度を達成しているから、校正温度間の移行作業を迅
速化できる。また、この方法では予め規定された校正温
度以外の温度においても温度均一性及び温度安定性が保
証されているので、校正する温度ポイントを増やすこと
もできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の温度校正槽の概要を示す斜視図
【図2】 第1実施例の温度校正槽の断面説明図
【図3】 第1実施例の温度校正槽の側面図
【図4】 第1実施例の温度校正槽において熱媒液の循
環の様子を示す説明図
【図5】 第1実施例の温度校正槽において攪拌翼を静
止させた場合の熱媒液の液面位置を示す説明図
【図6】 槽内温度制御手段の概要を示すブロック図
【図7】 第1実施例における流量制御手段の概要を示
すブロック図
【図8】 第2実施例の温度校正槽の断面図
【図9】 第2実施例における流量制御手段の概要を示
すブロック図
【図10】 (イ)(ロ)は第2実施例における流量制
御手段を示す断面説明図
【図11】 従来の温度校正槽の説明図
【図12】 従来の温度校正槽の説明図
【符号の説明】
a 槽 b 仕切り
板 c 熱媒液 d 攪拌翼 e 被校正温度計 f 基準温
度計 g 均熱ブロック S シリコーンオイル 1 加熱・冷却管 2 延長管 2a 上端開口 3 連結管 4 大容量
トレイ 4a 傾斜底面 4b 水平
底面 5 冷凍機投入管 6 オーバ
ーフローパイプ 7 攪拌翼 8 モータ 8a 速度可変モータ 9 シャフト 10 狭路部 11 均熱ブロック 11a 測温
孔 12 被校正温度計 13 基
準温度計 14 ドレイン抜き 15 モー
タ制御用温度計 16 槽内温度制御用温度計 17 冷凍機 17a 冷却
体 18 シースヒータ 20 内筒体 21 スク
リュー軸 22 狭路部 50 加熱・冷却制御部 51 校正
温度記憶部 61 自動回転数制御部 62 最適
回転数記憶部 71 自動距離制御部 72 最適
距離記憶部 73 モータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱手段及び冷却手段を備えるとともに
    熱媒液を満たした槽内に、校正対象となる被校正温度計
    と基準温度計を抱持した均熱ブロックを浸漬し、前記熱
    媒液を槽内に攪拌させながら循環させることにより前記
    均熱ブロックの温度分布を全体にわたって均一化し、被
    校正温度計と基準温度計の指示値を比較して被校正温度
    計を校正する温度校正槽であって、 熱媒液を槽内に循環させるための攪拌翼を熱媒液の循環
    路途中部に設けるとともに、この攪拌翼によって送りだ
    される熱媒液の流量が温度変化に起因する粘性変化によ
    って増減するのを打ち消し、各温度における熱媒液の流
    量を最適値にする流量制御手段を設けてなる温度校正
    槽。
  2. 【請求項2】 熱媒液の流量制御手段として、攪拌翼の
    回転速度調整機構を用いてなる請求項1記載の温度校正
    槽。
  3. 【請求項3】 攪拌翼の設置位置に対して、熱媒液の流
    通方向後方に局所的に流路が狭まった狭路部を設けると
    ともに、この狭路部と攪拌翼間の距離を調整できる離間
    距離制御手段を設け、これらを熱媒液の流量制御手段と
    して用いてなる請求項1記載の温度校正槽。
  4. 【請求項4】 熱媒液の粘性変化を検出する手段を設け
    てなる請求項1〜3のいずれか1項記載の温度校正槽。
  5. 【請求項5】 粘性変化検出手段として熱媒液の循環路
    途中に配置した測温手段を用いてなる請求項4記載の温
    度校正槽。
  6. 【請求項6】 熱媒液の各温度における回転数の最適値
    を記録した最適回転数記憶部を設けるとともに、熱媒液
    の循環路途中に設置した測温手段が検出する熱媒液温度
    に対応する最適回転数を前記最適回転数記憶部から読み
    出し、攪拌翼の回転数をこの最適回転数に一致させる自
    動回転数制御機構を設けてなる請求項2記載の温度校正
    槽。
  7. 【請求項7】 熱媒液の各温度における離間距離の最適
    値を記録した最適距離記憶部を設けるとともに、熱媒液
    の循環路途中に設置した測温手段が検出する熱媒液温度
    に対応する最適距離を前記最適距離記憶部から読み出
    し、狭路部と攪拌翼間の距離をこの最適距離に一致させ
    る自動距離制御機構を設けてなる請求項3記載の温度校
    正槽。
  8. 【請求項8】 熱媒液の冷却に用いる冷凍機の冷却体を
    槽本体における熱媒液の循環路から分離した分岐路中に
    設け、且つ前記冷却体のほぼ全長を熱媒液中に浸漬して
    なる請求項1〜7のいずれか1項記載の温度校正槽。
  9. 【請求項9】 温度上昇による熱媒液の膨張分を吸収で
    きる容積を有するトレイを槽本体に付設してなる請求項
    1〜8のいずれか1項記載の温度校正槽。
  10. 【請求項10】 加熱手段及び冷却手段を備えるととも
    に熱媒液を満たした槽内に、校正対象となる被校正温度
    計と基準温度計を抱持した均熱ブロックを浸漬し、前記
    熱媒液を槽内に攪拌させながら循環させることにより前
    記均熱ブロックの温度分布を全体にわたって均一化し、
    被校正温度計と基準温度計の指示値を比較して被校正温
    度計を校正する温度校正槽において、 熱媒液を槽内に循環させるための攪拌翼を熱媒液の循環
    路途中部に設けるとともに、熱媒液の温度を検出する手
    段を設け、前期攪拌翼によって送りだされる熱媒液の送
    出流量が熱媒液の温度変化に起因する粘性変化によって
    増減するのを熱媒液の温度を常時測定することにより間
    接的に検知し、攪拌翼の回転速度を変化させて熱媒液の
    送出流量の増減を打ち消し、且つ各温度における熱媒液
    の流量を最適流量にすることにより均熱ブロックの温度
    を均一且つ安定化してなる温度校正槽の温度安定化方
    法。
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