JPH08247502A - 冷凍装置の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 風向を容易に調整できる冷凍装置の室外機を
提供する。 【構成】 ケース１と風向調整グリル３との間にフレキ
シブルダクト２を設ける。上記フレキシブルダクト２の
下側を伸ばして上側を縮め、フレキシブルダクト２を上
向きに曲げることによって、風向調整グリル３の傾きを
上向きに調整する。そして、上記風向調整グリル３のブ
レード３aによって、送風ファンからの空気の流れを変
えて、風向を上向きにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、送風ファンの吹出方
向を変えることができる冷凍装置の室外機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、冷凍装置の室外機としては、ケー
スの吹出口側に取り付けられた風向調整グリルにより送
風ファンから吹き出された風の向きを調整するものがあ
る。この冷凍装置の室外機は、据え付け時に、送風ファ
ンからの風が障害物に当たる場合、風向調整グリルのブ
レードにより風向を変えて、送風ファンから吹き出され
た風が障害物に当たらないようにすることによって、送
風性能の低下を防いでいる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記冷
凍装置の室外機は、風向に応じてブレードの角度が夫々
異なる風向調整グリルを用意しなければならないため、
コストが高くなるという欠点がある。また、調整する風
向によって風向調整グリルが異なるので、風向調整時に
風向調整グリルを取り替えなければならないという欠点
がある。

【０００４】そこで、この発明の目的は、風向調整グリ
ルを取り替えることなく、低コストで風向を容易に調整
できる冷凍装置の室外機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の冷凍装置の室外機は、ケースの吹出口側
に、送風ファンの吹出方向を所定の方向に調整するブレ
ードを有する風向調整グリルを備えた冷凍装置の室外機
において、上記ケースと上記風向調整グリルとの間に設
けられ、上記送風ファンの吹出方向に対して上記風向調
整グリルの傾きが変えられるように自在に伸縮できるフ
レキシブルダクトを備えたことを特徴としている。

【０００６】また、請求項２の冷凍装置の室外機は、請
求項１の冷凍装置の室外機において、上記ケースと上記
風向調整グリルに取り付けられ、上記フレキシブルダク
トの伸縮に応じて伸縮して、上記風向調整グリルを支持
する支持部材を備えたことを特徴としている。

【０００７】

【作用】上記請求項１の冷凍装置の室外機によれば、上
記送風ファンからの風が障害物等に当たり、送風性能が
低下するような場合、上記フレキシブルダクトを自在に
伸縮し、送風ファンの吹出方向に対して上記風向調整グ
リルの傾きを変更して、風向調整グリルのブレードによ
り障害物に当たらない方向に風を吹き出す。したがっ
て、吹出方向に応じて風向調整グリルを取り替えること
なく、低コストで送風ファンからの吹出方向を容易に調
整できる。

【０００８】また、上記請求項２の冷凍装置の室外機に
よれば、上記ケースと上記風向調整グリルに取り付けら
れた上記支持部材は、上記風向調整グリルの傾きを変更
するとき、上記フレキシブルダクトの伸縮に応じて伸縮
して、風向調整グリルを支持する。したがって、上記フ
レキシブルダクトに変形しやすい材料を用いても、支持
部材により風向調整グリルを支持して、送風ファンの吹
出方向に対して風向調整グリルの傾きを保つようにでき
る。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の冷凍装置の室外機を実施例
により詳細に説明する。

【００１０】（第１実施例）図１はこの発明の第１実施
例の冷凍装置の室外機の側面図を示しており、１は略直
方体形状のケース、２は上記ケース１の吹出口側から延
びる耐候性樹脂からなるフレキシブルダクト、３は上記
フレキシブルダクト２の先端に固定された風向調整グリ
ルである。なお、上記フレキシブルダクト２の断面は略
正方形状をしている。また、上記風向調整グリル３に
は、送風ファン(図示せず)からの空気の流れが上向きに
なるようにブレード３aを配列している。

【００１１】上記構成の冷凍装置の室外機において、例
えば送風を妨げる障害物(図示せず)がある所に据え置き
する場合、図２に示すように、上記フレキシブルダクト
２の上側を縮めて下側を伸ばし、フレキシブルダクト２
を上向きに曲げることによって、風向調整グリル３を上
向きにし、送風ファンからの空気を上向きに吹き出す。

【００１２】一方、図３に示すように、送風を妨げる障
害物がある壁２０に天吊りする場合、風向調整グリル３
を上下逆にケース１に取り付けて、送風ファンの吹出方
向がブレード３aにより下向きになるようにする。そし
て、上記フレキシブルダクト２の上側を伸ばして下側を
縮め、フレキシブルダクト２を下向きに曲げることによ
って、風向調整グリル３を下向きにして、送風ファンか
らの空気を下向きに吹き出す。

【００１３】このように、上記フレキシブルダクト２の
上下を伸び縮みさせることによって、送風ファンの吹出
方向に対して風向調整グリル３の傾きを上下方向に変更
する。また、上記フレキシブルダクト２の左右を伸び縮
みさせることによって、送風ファンの吹出方向に対して
風向調整グリル３の傾きを左右方向に変更する。なお、
上記フレキシブルダクト２は塑性変形によって、曲がっ
た状態が保たれるようにしている。

【００１４】したがって、上記風向調整グリル３を取り
替えることなく、フレキシブルダクト２を曲げるだけで
風向を容易に調整することができ、障害物等に風が当た
らないようにして、送風性能の低下を防止することがで
きる。

【００１５】（第２実施例）図４(a),(b)はこの発明の
第２実施例の冷凍装置の室外機の要部側面図であり、図
４(c)は図４(a)の支持部材１２を下方から見た図であ
る。上記室外機は、支持部材１２以外は第１実施例の室
外機と同一の構成をしている。なお、図(a),(b)では、
図を見やすくするためにフレキシブルダクトを省略して
いる。上記室外機は、風向調整グリル１３の各コーナー
部に支持部材１２を夫々取り付けている(図４(a),(b)で
は一つのコーナー部のみを示す)。上記支持部材１２
は、図４(c)に示すように、ケース１１内に取り付けら
れた第１アーム１２aの一端と、一端が風向調整グリル
１３に取り付けられた第２アーム１２bの他端とを互い
に重ね合わせると共に、第１アーム１２aの図示しない
穴にワッシャ１５を有するボルト１４を貫通し、さらに
第２アーム１２bに形成された長穴１０(図４(a)に示す)
を貫通した後、第２アーム１２b側でボルト１４の先端
をワッシャ１５と略同径の円板１６のねじ穴に螺合して
いる。そして、図４(a)に示すように、上記ボルト１４
をゆるめると、支持部材１２は、フレキシブルダクトの
伸縮に応じて矢印Ａ,Ｂの方向に伸縮する一方、ボルト
１４を締めると、支持部材１２が伸縮しないように第１
アーム１２aと第２アーム１２bを固定する。なお、図４
(a)は上記支持部材１２が最も伸びた状態を示し、図４
(b)は上記支持部材１２が最も縮んだ状態を示してい
る。

【００１６】上記構成の冷凍装置の室外機において、例
えば送風を妨げる障害物(図示せず)がある所に据え置き
する場合、予め各支持部材１２のボルト１４をゆるめた
後、フレキシブルダクトの下側を伸ばして上側を縮め、
フレキシブルダクトを上向きに曲げる。このとき、上記
フレキシブルダクトの伸縮に応じて上側の支持部材１２
は縮み、下側の支持部材１２は伸びる。こうして、上記
風向調整グリル１３を上向きにした後、各支持部材１２
のボルト１４を締め、送風ファンからの空気を上向きに
吹き出す。

【００１７】一方、吹出方向の正面に送風を妨げる障害
物がある所に天吊りする場合、風向調整グリル１３の上
下を逆にして、ファンの送風方向が下向きとなるように
する。そして、上記各支持部材１２のボルト１４をゆる
めた後、フレキシブルダクトの上側を伸ばして下側を縮
め、フレキシブルダクトを下向きに曲げる。このとき、
上記フレキシブルダクトの伸縮に応じて上側の支持部材
１２は伸び、下側の支持部材１２は縮む。こうして、上
記風向調整グリル１３を下向きにした後、各支持部材１
２のボルト１４を締め、送風ファンからの空気を下向き
に吹き出す。

【００１８】このように、上記フレキシブルダクトの伸
縮させることによって、送風ファンの吹出方向に対して
風向調整グリル１３の傾きを自在に変更する。そして、
上記第１アーム１２aと第２アーム１２bをボルト１４と
円板１６により締め付けて、支持部材１２により風向調
整グリル１３を支持する。

【００１９】したがって、上記フレキシブルダクトの材
料が変形しやすい場合でも、支持部材１２によって、風
向調整グリル１３を支持でき、送風ファンの吹出方向に
対して風向調整グリル１３の傾きを保つことができる。

【００２０】上記第１,第２実施例では、耐候性樹脂で
形成されたフレキシブルダクト２を用いたが、フレキシ
ブルダクトは難燃性ゴムや金属等で形成されていてもよ
い。

【００２１】また、上記第１，第２実施例では、フレキ
シブルダクト２の断面を略正方形状としたが、フレキシ
ブルダクトは水平方向または垂直方向に長い略長方形状
や円形状等でもよい。

【００２２】また、上記第２実施例では、上記ケース１
１と風向調整グリル１３の各コーナー部との間に支持部
材１２を夫々設けたが、支持部材はこれに限らず、ケー
スと風向調整グリルとの間に設けられ、風向調整グリル
の伸縮に応じて伸縮すると共に、風向調整グリルを支持
できる支持部材であればよい。

【００２３】

【発明の効果】以上より明らかなように、請求項１の発
明の冷凍装置の室外機は、ケースの吹出口側に、送風フ
ァンの吹出方向を所定の方向に調整するブレードを有す
る風向調整グリルを備えた冷凍装置の室外機において、
上記ケースと上記風向調整グリルとの間に設けられ、上
記送風ファンの吹出方向に対して上記風向調整グリルの
傾きが変えられるように自在に伸縮できるフレキシブル
ダクトを備えたものである。

【００２４】したがって、請求項１の発明の冷凍装置の
室外機によれば、上記フレキシブルダクトを曲げて、送
風ファンの吹出方向に対して風向調整グリルの傾きを変
更し、風向調整グリルのブレードにより風向を変えて、
送風ファンからの風が障害物等に当たらないようにす
る。したがって、風向調整グリルを取り替えることな
く、低コストで風向を容易に調整することができる。

【００２５】また、請求項２の発明の冷凍装置の室外機
は、請求項１の冷凍装置の室外機において、上記ケース
と上記風向調整グリルに取り付けられ、上記フレキシブ
ルダクトの伸縮に応じて伸縮して、上記風向調整グリル
を支持する支持部材を備えたものである。

【００２６】したがって、請求項２の発明の冷凍装置の
室外機によれば、上記フレキシブルダクトの材料が変形
しやすい場合でも、上記支持部材によって風向調整グリ
ルを支持するので、送風ファンの吹出方向に対して風向
調整グリルの傾きを保つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 図１はこの発明の第１実施例の冷凍装置の室
外機の側面図である。

【図２】 図２は上記室外機の風向調整グリルを上向き
にした状態の側面図である。

【図３】 図３は上記室外機の風向調整グリルを下向き
にした状態の側面図である。

【図４】 図４(a)はこの発明の第２実施例の冷凍装置
の室外機の要部側面図であり、図４(b)は上記室外機の
支持部材が最も縮んだ状態を示す要部側面図であり、図
４(c)は上記支持部材を下方から見た図である。

【符号の説明】

１,１１…ケース、２…フレキシブルダクト、３,１３…
風向調整グリル、３a…ブレード、１２…支持部材。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 吉晃 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の２ ダイキン工業株式会社滋賀製作所内 (72)発明者 中村 博 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の２ ダイキン工業株式会社滋賀製作所内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケース(１)の吹出口側に、送風ファンの
   吹出方向を所定の方向に調整するブレード(３a)を有す
   る風向調整グリル(３)を備えた冷凍装置の室外機におい
   て、 上記ケース(１)と上記風向調整グリル(３)との間に設け
   られ、上記送風ファンの吹出方向に対して上記風向調整
   グリル(３)の傾きが変えられるように自在に伸縮できる
   フレキシブルダクト(２)を備えたことを特徴とする冷凍
   装置の室外機。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の冷凍装置の室外機にお
   いて、上記ケース(１１)と上記風向調整グリル(１３)に
   取り付けられ、上記フレキシブルダクトの伸縮に応じて
   伸縮して、上記風向調整グリル(１３)を支持する支持部
   材(１２)を備えたことを特徴とする冷凍装置の室外機。