JPH08246980A - 蓄圧式燃料噴射システムの安全装置 - Google Patents

蓄圧式燃料噴射システムの安全装置

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JPH08246980A
JPH08246980A JP7047340A JP4734095A JPH08246980A JP H08246980 A JPH08246980 A JP H08246980A JP 7047340 A JP7047340 A JP 7047340A JP 4734095 A JP4734095 A JP 4734095A JP H08246980 A JPH08246980 A JP H08246980A
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JP
Japan
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fuel
piston
pressure
injector
safety device
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JP7047340A
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Yoshiaki Nishijima
義明 西島
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Denso Corp
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インジェクタからの燃料量の過大流出時に燃
料流の遮断を確実に行なう蓄圧式燃料噴射システムの安
全装置を提供することにある。 【構成】 シリンダボディ55の大径円筒孔に摺動自在
に往復動するピストン63は、オリフィス64を通して
導入口56側から導出口59へ燃料を流通させる。逃が
し口61は、通常時、往復動するピストン63の側面に
よって塞がれている。インジェクタが過剰な噴射を行な
ったとき、燃料通路66と逃がし口61とが連通する位
置までピストン63が押し上がるため、導出口59側の
燃料が燃料通路66及び逃がし口61を経由して低圧側
へ解放されるので、インジェクタ側の圧力を降下し、ピ
ストン前後の差圧を大きくし、この差圧によりピストン
63をシート部60に着座させる。このとき、オリフィ
ス64の一方の端部がシート部60で閉塞されるので、
噴射管からインジェクタへの燃料の遮断を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高圧燃料を一種のサー
ジタンクである蓄圧配管(以下コモンレールと称する)
に蓄圧し、この蓄圧された高圧燃料を電気制御式のイン
ジェクタによってディーゼル機関に噴射するようにした
蓄圧式燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、高圧供給ポンプによってコモ
ンレールに高圧燃料を加圧圧送して蓄圧するとともに、
このコモンレールの高圧燃料を電気制御式のインジェク
タによってディーゼル機関に噴射するようにした蓄圧式
燃料噴射装置が公知である。この構成において、インジ
ェクタに異常が生じたときインジェクタへの燃料の供給
を停止する安全装置を設ける必要がある。
【0003】また、コモンレールに蓄圧されている高圧
燃料は、150MPaときわめて高いため、1つの気筒
のインジェクタより生じた反射波がコモンレールを介し
て他の気筒に伝播され、その気筒のインジェクタの開閉
時期に影響を与え、噴射量及び噴射時期がばらついてし
まうため、インジェクタの配管中にコモンレールからの
インジェクタへの燃料の供給のみ許容し、インジェクタ
からコモンレールへの燃料の圧力伝播を規制する逆止弁
を設けることが本出願人によって既に提案されている。
【0004】特開昭60−159366号公報に開示さ
れる内燃機関の低圧噴射弁のための安全装置は、噴射弁
からの異常流出をピストン前後に発生する差圧としてピ
ストンが感知し、このピストンの移動によりピストン下
流部にボールを圧入部に押接することで燃料通路を閉塞
し、燃料の流通を遮断する機構を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この公報に開
示される低圧噴射弁の安全装置によると、インジェクタ
からの異常流出に伴うピストン前後の差圧のみによって
ピストンおよびボールの移動が支配されているため、イ
ンジェクタの噴射に伴う噴射管内の圧力脈動がピストン
の移動に影響を与え、インジェクタからの過剰流出時に
ピストンがボールを圧入部に押接すべき移動を阻害する
可能性がある。したがって、インジェクタからの燃料の
過剰流出時に確実な燃料流の遮断が達成できない恐れが
あるという問題がある。
【0006】本発明の目的は、インジェクタからの燃料
量の過大流出時に燃料流の遮断を確実に行なう蓄圧式燃
料噴射システムの安全装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の蓄圧式燃
料噴射システムの安全装置は、蓄圧された高圧燃料を間
欠作動型のインジェクタに供給する燃料配管に設けられ
る安全装置であって、高圧燃料を導入する導入口、前記
インジェクタに高圧燃料を供給する導出口、前記導入口
と前記導出口とを連通する摺動孔、および、低圧側に燃
料を排出する逃し口を有するシリンダボディと、前記摺
動孔に摺動自在に往復動するとともに、前記導入口側と
前記導出口側とを連通するオリフィス、及び、前記導出
口側とピストン側面とを連通する燃料通路を有するピス
トンと、このピストンを導入口側に付勢する付勢手段と
を備え、前記逃し口は、通常時、往復動するピストンの
側面によって塞がれているとともに、前記オリフィスの
一方の端部は、前記付勢手段の付勢力に抗して前記ピス
トンが前記シリンダボディのシート部に着座したとき、
前記オリフィスの一方の端部が前記シート部で閉塞され
る位置に開口しており、前記付勢手段の付勢力に抗して
前記ピストンがある一定の往動位置に達したときに、前
記導出口側と前記逃し口とが前記燃料通路を経由して連
通することを特徴とする構成を採用する。ここで、ピス
トンがある一定の往動位置に達したときというのは、例
えば図5(B)に示す状態に達したとき等をいう。
【0008】請求項2記載の蓄圧式燃料噴射システムの
安全装置は、請求項1記載の構成において、前記ピスト
ンの高圧側と低圧側の差圧が一定値以上になったとき前
記付勢手段に抗して前記ピストンが前記シート部に着座
し、このシート部に前記ピストンが着座したとき前記ピ
ストンのオリフィスが閉塞されることを特徴とする。こ
こで、ピストンの高圧側と低圧側の差圧が一定値以上に
なったときとは、請求項1での導出口側と逃し口とが前
記燃料通路を経由して連通することにより、低圧側圧力
が積極的に低下させられる場合を含む。
【0009】請求項3記載の蓄圧式燃料噴射システムの
安全装置は、請求項1記載の構成において、前記シート
部は、前記摺動孔と前記付勢手段を収容する孔との間の
段部に形成されることを特徴とする。請求項4記載の蓄
圧式燃料噴射システムの安全装置は、高圧燃料側からイ
ンジェクタ側に燃料が供給されて前記インジェクタが燃
料噴射を実行した後の燃料噴射終了後に前記インジェク
タ側から過大圧力が伝播したとしてもピストンの低圧側
は燃料タンクへ連通されていることから低圧側が積極的
に減圧される結果、高圧燃料側との差圧力によって安全
弁が作動して高圧燃料側からインジェクタ側への燃料の
流通が遮断されることを特徴とする。
【0010】
【作用および発明の効果】請求項1、2または4記載の
蓄圧式燃料噴射システムの安全装置によると、インジェ
クタが正常な噴射を繰り返しているとき、シリンダボデ
ィに設けられた逃し口とピストンの燃料通路とが連通し
ない範囲においてピストンが往復摺動を繰り返してい
る。
【0011】インジェクタが過剰な噴射を行なったと
き、ピストン前後の差圧が前記ピストンの往復摺動範囲
を超えて、ピストンの燃料通路とシリンダボディに設け
られた逃し口とが連通する位置までピストンが押し上が
るため、ピストン導出口側の燃料が燃料通路及び逃し口
を経由して低圧側へ解放されるので、インジェクタ側の
圧力を降下し、ピストン前後の差圧を大きくし、この差
圧によりピストンをシリンダボディのシート部に着座さ
せ、オリフィスの一方の端部がシート部で閉塞されるの
で、噴射管からインジェクタへの燃料の遮断を行なう。
したがって、燃料の過剰流出時には噴射管内の圧力脈動
に左右されることなく確実に燃料の遮断を行なうことが
できる。
【0012】請求項3記載の蓄圧式燃料噴射システムの
安全装置によると、ピストンが摺動する摺動孔と付勢手
段を収容する孔との間の段部にシート部が形成されるた
め、簡単な構成でシート部を形成することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の実施例のディーゼルエンジン用燃料噴射
装置の全体構成を図2に示すとともに、エンジンの各気
筒の燃焼室毎に設けられたインジェクタを図3に示す。
まずエンジンの各気筒毎に設けられるインジェクタ36
の構成について説明する。
【0014】図3において、下部のケーシング部材1は
ボディロア2と連結部3とノズルボディ4からなり、リ
テーリングナット5により各部材2、3、4が一体化さ
れている。そのノズルボディ4内には弁体摺動孔6およ
び燃料溜り室7が形成され、先端にはその燃料溜り室7
に連通するノズル孔8が形成されている。上記弁体摺動
孔6にはノズルニードル9の大径部10が摺動自在に嵌
合されている。このノズルニードル9の大径部10には
連結部11が形成されるとともに、下方先端部には小径
部12および弁体部13が一体形成されている。そし
て、この弁体部13によりシート部Xが開閉されノズル
孔8からの噴射がオンオフされる。
【0015】上記ノズルニードル9の連結部11の先端
には、フランジ14、ピストンピン15およびピストン
16が一体的に連結されている。また、ノズルニードル
9は、バネ17により閉方向に付勢されている。前記ピ
ストン16はボディロア2に形成されたシリンダ18内
に摺動自在に嵌合され、また、シリンダ18内には前ピ
ストン16の端部を臨ませる圧力制御室19が形成され
ている。圧力制御室19上部にはオリフィスを有するプ
レート弁20が設けられるとともに、そのプレート弁2
0を押圧するバネ21が配設されている。
【0016】前記ボディロア2上には三方制御弁22
(電磁弁)を有する上部のケーシング部材23が密着接
続されている。すなわち、円筒形状のボディアッパ24
をボディロア2に螺着し、そのボディアッパ24の内部
孔に三方弁ボディ25を配置し、リテーリングナット2
6がボディアッパ24の内部孔内に螺入されている。前
記三方弁ボディ25内にアウタバルブ27が摺動自在に
嵌合され、そのアウタバルブ27の内部孔にはインナバ
ルブ28が配設されている。そして、コイル29が消磁
されているときにはアウタバルブ27はバネ30の力に
より下方位置にあり、高圧側通路31と圧力制御室19
とが油通路32を介して連通される。また、コイル29
が励磁されているときにはアウタバルブ27は上動し、
圧力制御室19とドレイン通路(低圧側通路)33とが
油通路32を介して連通される。
【0017】前記下部のケーシング部材1には燃料供給
通路34が形成され、その一端がケーシング部材(ボデ
ィロア2)1の表面に露出され、他端が前記燃料溜り室
7に連通されるとともに、上部のケーシング部材23の
高圧側通路31に連通されている。さらに、その下部の
ケーシング部材(ボディロア2)1の表面部においてイ
ンレット35が螺入され、燃料供給通路34と連通して
いる。
【0018】そして、後記コモンレール38の高圧燃料
は前記インレット35、燃料供給通路34を介して燃料
溜り室7に供給されるとともに、三方制御弁22に供給
される。また、前記ドレイン通路33の燃料はドレイン
タンクに抜くことができるようになっている。したがっ
て、圧力制御室19に対して高圧の燃料が供給されてい
るときにはこの圧力を受けてピストン16からノズルニ
ードル9に加わる閉弁方向の力が燃料溜り室7の圧力に
よって開弁方向に加わる力を上回ってノズルニードル9
はノズル孔8を閉じている。この状態から三方制御弁2
2が制御され圧力制御室19が低圧側のドレイン通路3
3と連通して、圧力制御室19の燃料が低圧側に流出す
ることによりノズルニードル9が開弁方向に移動して燃
料が噴射されることとなる。このとき、液圧はプレート
弁20のオリフィスの作用によりゆっくり降下する。
【0019】このような各気筒毎のインジェクタ36
は、図4に示すように、噴射管37を介して各気筒共通
の高圧蓄圧配管、いわゆるコモンレール38に接続して
いる。このコモンレール38には供給管39、チェック
バルブ40を介して高圧供給ポンプ41が接続されてい
る。この高圧供給ポンプ41は燃料タンク42から低圧
供給ポンプ43を経て吸入された燃料を所定の高圧に昇
圧し、所定高圧に制御するものである。すなわち、エン
ジン44の回転に同期してカム45が回転しシリンダ4
6内のピストン47が往動して低圧供給ポンプ43から
の燃料が加圧され、また、高圧供給ポンプ41には常に
コモンレール圧を所定圧力に制御するため、すなわちコ
モンレール38に圧送する燃料量を制御するため、ピス
トン47の圧送行程中所定のタイミングで閉弁する吐出
量制御用電磁弁48を備えている。
【0020】電子制御ユニット(以下、ECUという)
49は気筒判別センサ50、クランク角センサ51およ
び負荷センサ52より回転数と負荷の情報が入力され、
これらの信号より判断されるエンジン状態に応じて決定
される最適の噴射時期、噴射量(噴射時期)とするよう
にECU49は三方制御弁22に制御信号を出力する。
【0021】さらに、コモンレール圧を検出する圧力セ
ンサ53がコモンレール38に配設され、ECU49は
圧力センサ53の信号が予め負荷や回転数に応じて設定
した最適値となるように吐出量を制御する。すなわち、
圧力の負帰還制御を行なって、より精密な圧力設定を行
なうようになっている。安全装置54は、図1および図
2に示すように、コモンレール38と噴射管37との間
に設けられている。安全装置54は、シリンダボディ5
5とピストン63と圧縮コイルスプリング71とからな
る。シリンダボディ55は、導入口56、中空大径円筒
孔57、中空小径円筒孔58および導出口59ならびに
環状シート部60ならびに逃し口61が形成されてい
る。ピストン63は、中空大径円筒孔57に摺動自在に
設けられたもので、軸方向に貫通される偏心オリフィス
64と、この偏心オリフィス64とは別個に形成される
燃料通路66とを有している。偏心オリフィス64は、
一端側が常時導入口56に連通する端部64aを有し、
他端側にピストン63のシート部60への着座時にシー
ト部60で閉塞される端部64bを有する。燃料通路6
6は、ピストン63の外周に形成される環状溝66a
と、一端が環状溝66aに連通し他端が常時中空大径円
筒孔57に連通する連通孔66bとを有する。環状溝6
6aは、正常往復摺動範囲を超えた一定位置まで達した
とき、逃し口61と連通する位置に形成されている。圧
縮コイルスプリング71は、ピストン63を導入口56
側に付勢している。
【0022】次にこの安全装置54の作動を説明する。
この安全装置54において、通常時、インジェクタ36
の作動に伴いその噴射量に応じた燃料がコモンレール3
8から安全装置54内へ流入する。この燃料は、導入口
56からシリンダボディ55内に流入し、その流量に応
じて圧縮コイルスプリング71の付勢力に抗してピスト
ン63を移動させる。ピストン63の移動量は、通常の
作動状態においては、その燃料の流れにより環状溝66
が逃し口61に連通しないように設定されている。その
ため、導入口56から流入した燃料は、偏心オリフィス
64、中空大径円筒孔57、中空小径円筒孔58および
導出口59を通過する。そして導出口59から噴射管3
7を通ってインジェクタ36へ燃料が供給される。
【0023】コモンレール38からインジェクタ36へ
流入する燃料が減少すると、ピストン63が圧縮コイル
スプリング71の付勢力によって押し戻され、図5
(A)に示す位置に止まる。この非噴射時、インジェク
タ36が閉弁状態にあるからコモンレール38から安全
装置54内への燃料の流れは停止している。図5(A)
に示すように、ピストン63は中空大径筒孔57の導入
口56側に当接している。
【0024】したがって、インジェクタ36による燃料
噴射が終了し、噴射管37内にインジェクタ36側から
コモンレール38側への反射波が発生したときには、ピ
ストン63により導入口56を閉塞し、ピストン63の
入口側と出口側との連通が偏心オリフィス64の連通の
みであるため、反射波がコモンレール38の内部に伝播
するのを低減させている。これにより、噴射時期および
噴射量のばらつきの原因となる気筒間の干渉すなわちコ
モンレール38内の圧力変化を防止している。
【0025】一方、例えば、ECU49のマイコンプロ
グラム中にバグが発生したり、あるいは三方制御弁22
の異常が生じたりすることで、インジェクタ36の噴射
期間が長くなると、コモンレール38から安全装置54
へ流入する燃料量が増大する。すると、ピストン63の
移動量は許容範囲を超え、図5(B)の状態になり、ピ
ストン63のインジェクタ36側の燃料が燃料通路66
b、66aおよび逃し口61を通して低圧側に逃げ、イ
ンジェクタ36側の圧力が解放されるので、ピストン6
3の入口側と出口側の差圧が大となり、ピストン63
は、図5(C)に示す位置まで達し、ピストン63が環
状シート部60に着座する。そのため、偏心オリフィス
64の一方の端部64bが閉塞されるとともに、安全装
置54がインジェクタ36への燃料の供給を完全に停止
する。
【0026】一般に、この種の安全装置において、ピス
トンの入口側と出口側の圧力は、インジェクタの駆動パ
ルスに基づくインジェクタの噴射開始時ならびに噴射中
さらには噴射終了以降に発生する水撃波によって脈動し
ている。この脈動によってピストンが同期振動してい
る。したがって従来技術では、過剰の燃料がコモンレー
ルからインジェクタ側に流れようとしたとき、ピストン
のフルリフトによって燃料遮断点に到達しているにもか
かわらず、その直後に脈動によってピストンが再び通常
リフト状態に戻ってインジェクタ側への燃料流れが発生
することがある。この場合、ピストンのフルリフト時は
ピストンの移動量の許容範囲を超えているのであるか
ら、ピストンが燃料遮断点に到達した以後はコモンレー
ルからインジェクタへの燃料供給が一切あってはならな
いにもかかわらず、再度の燃料供給を許容し過剰噴射等
を継続させることになる。
【0027】本実施例では、上述のような問題を解決
し、ピストン63のフルリフト点に相当する位置にピス
トン63のインジェクタ36側と低圧側とを連通する連
通路を形成し、この連通路形成に到達したときピストン
63の導出口59側の圧力が強制的に降下させられるの
で、ピストン63の入口側と出口側の差圧が一気に増大
し、ピストン63がフルリフトに至り、燃料遮断点から
再びピストン63が離れることを確実に防止している。
したがって、燃料が過剰に供給された後、安全装置54
が働いてから以後はコモンレール38からインジェクタ
36側への燃料供給は一切行なわれない。
【0028】次に、本発明による安全装置の流量規制作
用を従来の比較例の作動と対比して説明する。図6は本
実施例の安全装置の入口側圧力と出口側圧力ならびにピ
ストンリフト量を示すもので、図7は従来の比較例によ
るそれに対応する図である。この図6および図7を対比
して分かるように、比較例では、燃料噴射終了後にピス
トン63の出口側圧力が脈動し、これにともないピスト
ンリフト量も変動した後減衰する傾向があることが分か
る。これに対し、図6に示すように本実施例では、ピス
トン63の出口側の圧力が燃料噴射終了後に過大に上昇
したとき、ピストン63はフルリフトとなり、フルリフ
ト後はその位置でピストンがフルリフト状態を保ってピ
ストン出口側の圧力を低圧側すなわち燃料タンク側と同
じ低圧に保持する。これにより、噴射終了時に発生する
インジェクタ側からの水撃波による過大圧力がピストン
に作用したとしても、ピストンの低圧側は燃料タンクへ
連通されていることから低圧側が積極的に減圧される結
果、ピストンの低圧側と高圧側との差圧力によってその
後にピストン63はフルリフト状態を保ち、つまり燃料
遮断点を保持する。これによりその後の燃料配管からの
燃料の漏れ等が確実に防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による安全装置を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の実施例の全体構成を示す図である。
【図3】本発明の実施例による燃料供給システムのイン
ジェクタを示す断面図である。
【図4】本発明の実施例による燃料供給系統ならびに制
御系統を示す構成図である。
【図5】本発明の実施例による安全装置の作動を説明す
るための断面図である。
【図6】本発明の実施例による安全装置の入口側ならび
に出口側圧力およびピストンリフト量を示す特性図であ
る。
【図7】比較例による図6に対応する特性図である。
【符号の説明】
36 インジェクタ 37 噴射管 38 コモンレール 39 供給管 41 高圧供給ポンプ 42 燃料タンク 43 低圧供給ポンプ 44 エンジン 54 安全装置 55 シリンダボディ 60 シート部 61 逃し口 63 ピストン 64 偏心オリフィス(オリフィス) 66 燃料通路 71 圧縮コイルスプリング(付勢手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄圧された高圧燃料を間欠作動型のイン
    ジェクタに供給する燃料配管に設けられる安全装置であ
    って、 高圧燃料を導入する導入口、前記インジェクタに高圧燃
    料を供給する導出口、前記導入口と前記導出口とを連通
    する摺動孔、および、低圧側に燃料を排出する逃し口を
    有するシリンダボディと、 前記摺動孔に摺動自在に往復動するとともに、前記導入
    口側と前記導出口側とを連通するオリフィス、及び、前
    記導出口側とピストン側面とを連通する燃料通路を有す
    るピストンと、 このピストンを導入口側に付勢する付勢手段とを備え、 前記逃がし口は、通常時、往復動するピストンの側面に
    よって塞がれているとともに、 前記オリフィスの一方の端部は、前記付勢手段の付勢力
    に抗して前記ピストンが前記シリンダボディのシート部
    に着座したとき、前記シート部で閉塞される位置に開口
    しており、 前記付勢手段の付勢力に抗して前記ピストンがある一定
    の往動位置に達したとき、前記導出口側と前記逃し口と
    が前記燃料通路を経由して連通することを特徴とする蓄
    圧式燃料噴射システムの安全装置。
  2. 【請求項2】 前記ピストンの高圧側と低圧側の差圧が
    一定値以上になったとき前記付勢手段に抗して前記ピス
    トンが前記シート部に着座し、このシート部に前記ピス
    トンが着座したとき前記ピストンのオリフィスが閉塞さ
    れることを特徴とする請求項1記載の蓄圧式燃料噴射シ
    ステムの安全装置。
  3. 【請求項3】 前記シート部は、前記摺動孔と前記付勢
    手段を収容する孔との間の段部に形成されることを特徴
    とする請求項1記載の蓄圧式燃料噴射システムの安全装
    置。
  4. 【請求項4】 高圧燃料側からインジェクタ側に燃料が
    供給されて前記インジェクタが燃料噴射を実行した後の
    燃料噴射終了後に前記インジェクタ側から過大圧力が伝
    播したとしてもピストンの低圧側は燃料タンクへ連通さ
    れていることから低圧側が積極的に減圧される結果、高
    圧燃料側との差圧力によって安全弁が作動して高圧燃料
    側からインジェクタ側への燃料の流通が遮断されること
    を特徴とする蓄圧式燃料噴射システムの安全装置。
JP7047340A 1995-03-07 1995-03-07 蓄圧式燃料噴射システムの安全装置 Pending JPH08246980A (ja)

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