JPH08245369A - 粘膜保護剤 - Google Patents
粘膜保護剤Info
- Publication number
- JPH08245369A JPH08245369A JP7078095A JP7809595A JPH08245369A JP H08245369 A JPH08245369 A JP H08245369A JP 7078095 A JP7078095 A JP 7078095A JP 7809595 A JP7809595 A JP 7809595A JP H08245369 A JPH08245369 A JP H08245369A
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- hydrochloride
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 油脂性組成物の粘膜保護剤としての新しい用
途を提供する。 【構成】 油脂性基剤にゲル化剤を混和してなる粘膜保
護剤。 【効果】 本発明の粘膜保護剤は、投与後直腸または膣
に油脂性基剤を均一に付着して、直腸、膣粘膜を便また
は組織からの浸出液等の外因的な刺激から保護すること
ができる。
途を提供する。 【構成】 油脂性基剤にゲル化剤を混和してなる粘膜保
護剤。 【効果】 本発明の粘膜保護剤は、投与後直腸または膣
に油脂性基剤を均一に付着して、直腸、膣粘膜を便また
は組織からの浸出液等の外因的な刺激から保護すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人間の粘膜、たとえ
ば直腸、膣等の粘膜を外因的な刺激から保護する粘膜保
護剤に関するものである。
ば直腸、膣等の粘膜を外因的な刺激から保護する粘膜保
護剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】粘膜の関
与する病状として、たとえば直腸の疾患である痔核、裂
肛等の痔疾患があり、患部の痛み、かゆみ腫れ、ただ
れ、出血等の症状を伴う。また、膣疾患の場合は、患部
の痛み、かゆみ、腫れ、ただれ、出血等を伴い、その症
状の改善のため坐剤、軟膏剤等の外用剤が用いられてい
る。従来の痔疾用、膣用外用剤は局所の炎症、ただれ、
出血の改善に効果を発揮するものの、炎症、ただれや傷
のある直腸、肛門部、あるいは膣の局所粘膜は、便や組
織からの浸出液等でたえず刺激にさらされ、炎症、傷の
悪化が起こったり、治療に長期を要することが常であ
る。
与する病状として、たとえば直腸の疾患である痔核、裂
肛等の痔疾患があり、患部の痛み、かゆみ腫れ、ただ
れ、出血等の症状を伴う。また、膣疾患の場合は、患部
の痛み、かゆみ、腫れ、ただれ、出血等を伴い、その症
状の改善のため坐剤、軟膏剤等の外用剤が用いられてい
る。従来の痔疾用、膣用外用剤は局所の炎症、ただれ、
出血の改善に効果を発揮するものの、炎症、ただれや傷
のある直腸、肛門部、あるいは膣の局所粘膜は、便や組
織からの浸出液等でたえず刺激にさらされ、炎症、傷の
悪化が起こったり、治療に長期を要することが常であ
る。
【0003】これらの疾患を治療するための薬剤の剤形
としては、坐剤あるいは軟膏剤が用いられており、その
材料としてカカオ脂、ラウリン脂、半合成品であるハー
ドファットまたは、流動パラフィン、ワセリン、精製ラ
ノリン等が用いられている。これらの油脂性基剤には、
本来直腸または膣粘膜を保護する作用が考えられるが、
通常使用する投与量では、基剤が疾患部の粘膜上をすべ
て覆いつくすことはできず、点状で不均一に粘膜に付着
し、疾患部粘膜を外的因子から保護するには至っていな
い。
としては、坐剤あるいは軟膏剤が用いられており、その
材料としてカカオ脂、ラウリン脂、半合成品であるハー
ドファットまたは、流動パラフィン、ワセリン、精製ラ
ノリン等が用いられている。これらの油脂性基剤には、
本来直腸または膣粘膜を保護する作用が考えられるが、
通常使用する投与量では、基剤が疾患部の粘膜上をすべ
て覆いつくすことはできず、点状で不均一に粘膜に付着
し、疾患部粘膜を外的因子から保護するには至っていな
い。
【0004】直腸や膣の粘膜保護剤としてポリアクリル
酸ソーダと水および溶剤からなる水性保護剤が提案され
ている(特公平4−16445号)が、この保護剤も粘
膜に点状に付着するので粘膜全面を覆う均一な保護作用
を示さないのみならず、粘膜に親水性の便や組織からの
浸出液が接触すると保護剤が組織から洗い落とされた
り、溶剤の種類によっては粘膜を直接に刺激しあるいは
製剤中に粘液を異常に吸収することにより粘膜を刺激す
るなどの欠点がある。
酸ソーダと水および溶剤からなる水性保護剤が提案され
ている(特公平4−16445号)が、この保護剤も粘
膜に点状に付着するので粘膜全面を覆う均一な保護作用
を示さないのみならず、粘膜に親水性の便や組織からの
浸出液が接触すると保護剤が組織から洗い落とされた
り、溶剤の種類によっては粘膜を直接に刺激しあるいは
製剤中に粘液を異常に吸収することにより粘膜を刺激す
るなどの欠点がある。
【0005】また、近年、直腸または膣を投与経路とし
て用い全身用製剤の開発が盛んになっているが、従来用
いられてきたハードファットを基剤とする坐剤の場合、
直腸内で溶融し直腸上部に拡散したり、直腸粘膜部位へ
の付着が均一でないため、薬物によっては初回通過効果
によって有効性の減少や副作用を起こすことがある。
て用い全身用製剤の開発が盛んになっているが、従来用
いられてきたハードファットを基剤とする坐剤の場合、
直腸内で溶融し直腸上部に拡散したり、直腸粘膜部位へ
の付着が均一でないため、薬物によっては初回通過効果
によって有効性の減少や副作用を起こすことがある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題を解
決するため鋭意研究を行った結果、直腸投与後に油脂性
基剤を直腸下部粘膜上に均一に付着させることにより従
来、油脂性基剤の投与では発揮させることができなかっ
た粘膜保護作用を効果的に発揮させることができること
を知り、この知見に基いて本発明を確立するに到った。
決するため鋭意研究を行った結果、直腸投与後に油脂性
基剤を直腸下部粘膜上に均一に付着させることにより従
来、油脂性基剤の投与では発揮させることができなかっ
た粘膜保護作用を効果的に発揮させることができること
を知り、この知見に基いて本発明を確立するに到った。
【0007】本発明は油脂性基剤にゲル化剤を混和して
なる粘膜保護剤に関する。本発明の油脂性基剤として
は、常温固状のカカオ脂、ラウリン脂、牛脂及び半合成
品由来のハードファット等を単独または混合使用する
か、または常温で液状であるヤシ油、パーム核油、ツバ
キ油、オリーブ油、大豆油、ゴマ油、トウモロコシ油、
中鎖脂肪酸トリグリセライド、ミリスチン酸イソプロピ
ル等を適宜加えて用いてもよい。特に好ましいのは半合
成基剤であるハードファットである。
なる粘膜保護剤に関する。本発明の油脂性基剤として
は、常温固状のカカオ脂、ラウリン脂、牛脂及び半合成
品由来のハードファット等を単独または混合使用する
か、または常温で液状であるヤシ油、パーム核油、ツバ
キ油、オリーブ油、大豆油、ゴマ油、トウモロコシ油、
中鎖脂肪酸トリグリセライド、ミリスチン酸イソプロピ
ル等を適宜加えて用いてもよい。特に好ましいのは半合
成基剤であるハードファットである。
【0008】本発明におけるゲル化剤としては、軽質無
水珪酸、例えば比表面積が30〜700m2 /gの無水
シリカで、親水性のものまたはメチル基等で表面を修飾
し疎水化したものが何等制約なしに用いうる。また、デ
キストリン脂肪酸エステルは、例えば脂肪酸組織がラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
アラキジン酸及びベヘン酸の1種または2種以上とデキ
ストリンのエステルからなるものも好ましい例として挙
げられる。
水珪酸、例えば比表面積が30〜700m2 /gの無水
シリカで、親水性のものまたはメチル基等で表面を修飾
し疎水化したものが何等制約なしに用いうる。また、デ
キストリン脂肪酸エステルは、例えば脂肪酸組織がラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
アラキジン酸及びベヘン酸の1種または2種以上とデキ
ストリンのエステルからなるものも好ましい例として挙
げられる。
【0009】ゲル化剤は単独で使用するかもしくは併用
して用いられる。また、その添加量は各単独での使用量
もしくは併用の場合の合計量で、油脂性基剤に対して1
〜8重量%の範囲内で、好ましくは2〜6重量%となる
ように添加するのがよい。1重量%未満の添加量では、
油脂性基剤を粘膜上に均一に付着させることができず粘
膜保護作用を著しく減じる。また、8重量%を越える添
加量では、直腸下部に油脂性基剤は静止しほとんど粘膜
上に広がることがなく、直腸下部粘膜の一部の保護しか
できず、作用を有効に発揮させることができなくなる。
して用いられる。また、その添加量は各単独での使用量
もしくは併用の場合の合計量で、油脂性基剤に対して1
〜8重量%の範囲内で、好ましくは2〜6重量%となる
ように添加するのがよい。1重量%未満の添加量では、
油脂性基剤を粘膜上に均一に付着させることができず粘
膜保護作用を著しく減じる。また、8重量%を越える添
加量では、直腸下部に油脂性基剤は静止しほとんど粘膜
上に広がることがなく、直腸下部粘膜の一部の保護しか
できず、作用を有効に発揮させることができなくなる。
【0010】本発明の粘膜保護剤に配合することができ
る薬物は、たとえばステロイドホルモンである酢酸プレ
ドニゾロン、プレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、
ヒドロコルチゾン、酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾ
ン、吉草酸酢酸プレドニゾロン等、局所麻酔剤である塩
酸リドカイン、リドカイン、塩酸ジブカイン、ジブカイ
ン、塩酸プロカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチ
ル、塩酸メプリルカイン等、解熱鎮痛剤であるアスピリ
ン、アセトアミノフェン、フェナセチン、ジクロフェナ
ックナトリウム、インドメタシン、メフェナム酸、アミ
ノピリン、イブプロフェンまたはピロキシカム等、その
他の消炎・鎮痒・創傷治癒剤であるグリチルレチン酸、
イクタモール、カンフル、クロタミトン、塩化リゾチー
ム、アラントインまたはアルクロキサ等、ビタミン剤で
ある酢酸トコフェロール、トコフェロール、エルゴカル
シフェノール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノー
ル、塩酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサミン、リン酸ピ
リドキサミン、塩酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサ
ール、リボフラビン、酪酸リボフラビンまたは肝油等、
サルファ剤であるスルファジアジン、スルフイソミジ
ン、スルフイソミジンナトリウムまたはホモスルファミ
ン、抗生物質であるエリスロマイシン、塩酸オキシテト
ラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、硫酸ストレプト
マイシン、テトラサイクリン、硫酸ゲンタマイシン、硫
酸フラジオマイシンまたは硫酸カナマイシン等、抗真菌
剤であるクロトリマゾール、ミコナゾールまたは硝酸エ
コナゾール等、殺菌剤であるアクリノール、アルキルポ
リアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノー
ル、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化
ベルベリン、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシ
ジン、グルコン酸クロルヘキシジン液、セトリミド、フ
ェノールまたはレゾルシン等があげられ、これらは必要
に応じて単独または併用して配合することができる。
る薬物は、たとえばステロイドホルモンである酢酸プレ
ドニゾロン、プレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、
ヒドロコルチゾン、酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾ
ン、吉草酸酢酸プレドニゾロン等、局所麻酔剤である塩
酸リドカイン、リドカイン、塩酸ジブカイン、ジブカイ
ン、塩酸プロカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチ
ル、塩酸メプリルカイン等、解熱鎮痛剤であるアスピリ
ン、アセトアミノフェン、フェナセチン、ジクロフェナ
ックナトリウム、インドメタシン、メフェナム酸、アミ
ノピリン、イブプロフェンまたはピロキシカム等、その
他の消炎・鎮痒・創傷治癒剤であるグリチルレチン酸、
イクタモール、カンフル、クロタミトン、塩化リゾチー
ム、アラントインまたはアルクロキサ等、ビタミン剤で
ある酢酸トコフェロール、トコフェロール、エルゴカル
シフェノール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノー
ル、塩酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサミン、リン酸ピ
リドキサミン、塩酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサ
ール、リボフラビン、酪酸リボフラビンまたは肝油等、
サルファ剤であるスルファジアジン、スルフイソミジ
ン、スルフイソミジンナトリウムまたはホモスルファミ
ン、抗生物質であるエリスロマイシン、塩酸オキシテト
ラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、硫酸ストレプト
マイシン、テトラサイクリン、硫酸ゲンタマイシン、硫
酸フラジオマイシンまたは硫酸カナマイシン等、抗真菌
剤であるクロトリマゾール、ミコナゾールまたは硝酸エ
コナゾール等、殺菌剤であるアクリノール、アルキルポ
リアミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノー
ル、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化
ベルベリン、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシ
ジン、グルコン酸クロルヘキシジン液、セトリミド、フ
ェノールまたはレゾルシン等があげられ、これらは必要
に応じて単独または併用して配合することができる。
【0011】油脂性基剤とゲル化剤の混和は、両者を、
油脂性基剤の溶融する温度以上、たとえば70℃に加温
混和するか、油脂性基剤を加温溶融してゲル化剤を添加
し混和するかすることにより行いうる。薬物は油脂性基
剤に対する溶解性などを考慮して油脂性基剤とゲル化剤
の混和の適当な段階で添加し、配合することができる。
混和物を型に入れて冷却、固化すれば坐剤などの成形物
が得られ、あるいはそのまま冷却、固化して軟膏または
その基剤を得ることができる。
油脂性基剤の溶融する温度以上、たとえば70℃に加温
混和するか、油脂性基剤を加温溶融してゲル化剤を添加
し混和するかすることにより行いうる。薬物は油脂性基
剤に対する溶解性などを考慮して油脂性基剤とゲル化剤
の混和の適当な段階で添加し、配合することができる。
混和物を型に入れて冷却、固化すれば坐剤などの成形物
が得られ、あるいはそのまま冷却、固化して軟膏または
その基剤を得ることができる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。
【0013】実施例1 酢酸ヒドロコルチゾン 5mg リドカイン 30mg 塩酸ジブカイン 5mg 酢酸トコフェロール 60mg 軽質無水珪酸 52.5mg ハードファット 1597.5mg 上記組成物を70℃に加温し、よく混和した後全量
(1.75g)をアルミコンテナーに充填、冷却、固化
して坐剤を得た。
(1.75g)をアルミコンテナーに充填、冷却、固化
して坐剤を得た。
【0014】実施例2 酢酸プレドニゾロン 1mg リドカイン 30mg 塩酸ジブカイン 5mg 酢酸トコフェロール 60mg デキストリン脂肪酸エステル 52.5mg ハードファット 1601.5mg 上記組成物を70℃に加温し、よく混和した後全量
(1.75g)をアルミコンテナーに充填、冷却、固化
して坐剤を得た。
(1.75g)をアルミコンテナーに充填、冷却、固化
して坐剤を得た。
【0015】実施例3 ハードファット96重量%を60℃で溶融後、軽質無水
珪酸4重量%を攪拌しながら徐々に加え、得られた混和
物を冷却、固化させた。
珪酸4重量%を攪拌しながら徐々に加え、得られた混和
物を冷却、固化させた。
【0016】実施例4 ハードファット97重量%を60℃で溶融後攪拌しなが
ら固まらない程度に冷却し、デキストリン脂肪酸エステ
ル3重量%を攪拌しながら徐々に加えたのち、再度70
℃に加温、溶融し、次いで冷却、固化させた。
ら固まらない程度に冷却し、デキストリン脂肪酸エステ
ル3重量%を攪拌しながら徐々に加えたのち、再度70
℃に加温、溶融し、次いで冷却、固化させた。
【0017】比較例1 ハードファット100重量%を60℃に加温、溶融後、
冷却、固化させた。
冷却、固化させた。
【0018】実験例1 粘膜保護作用試験 24時間絶食したラットに実施例3、実施例4または比
較例1の製品約1.5gずつを投与後、肛門部をクリッ
プで閉鎖し、一定時間後に起炎剤(蒸留水:ピリジン:
エーテル:6%クロトン油エーテル溶液=1:4:5:
10)を浸し綿棒を、ラット直腸部に挿入して起炎し
た。起炎24時間後、直腸肛門部15mmを摘出し湿重
量を測定し、浮腫抑制率を算出し、外因的刺激の保護作
用の指標とした。すなわち、浮腫抑制率が高いものほど
粘膜保護作用が高いことがわかる。坐剤投与60分後に
起炎し浮腫抑制率を算出した結果を図1に示す。また、
実施例3と比較例1の粘膜保護作用の持続について図2
に示した。図1および2から明らかなように、実施例3
と4の製品は比較例1の製品に較べて浮腫抑制率が格段
に大きく、抑制持続時間も遙かに長い。
較例1の製品約1.5gずつを投与後、肛門部をクリッ
プで閉鎖し、一定時間後に起炎剤(蒸留水:ピリジン:
エーテル:6%クロトン油エーテル溶液=1:4:5:
10)を浸し綿棒を、ラット直腸部に挿入して起炎し
た。起炎24時間後、直腸肛門部15mmを摘出し湿重
量を測定し、浮腫抑制率を算出し、外因的刺激の保護作
用の指標とした。すなわち、浮腫抑制率が高いものほど
粘膜保護作用が高いことがわかる。坐剤投与60分後に
起炎し浮腫抑制率を算出した結果を図1に示す。また、
実施例3と比較例1の粘膜保護作用の持続について図2
に示した。図1および2から明らかなように、実施例3
と4の製品は比較例1の製品に較べて浮腫抑制率が格段
に大きく、抑制持続時間も遙かに長い。
【0019】
【発明の効果】本発明の粘膜保護剤は、投与後直腸また
は膣に油脂性基剤を均一に付着して、直腸、膣粘膜を便
または組織からの浸出液等の外因的な刺激から保護する
ことができる。
は膣に油脂性基剤を均一に付着して、直腸、膣粘膜を便
または組織からの浸出液等の外因的な刺激から保護する
ことができる。
【図1】実験例1における坐剤投与後60分の浮腫抑制
率を示すグラフである。
率を示すグラフである。
【図2】実験例1における粘膜保護作用の持続時間
(分)を示すグラフで、●は実施例3の製品、○は比較
例1の製品を表す。
(分)を示すグラフで、●は実施例3の製品、○は比較
例1の製品を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/08 A61K 9/08 K 31/045 31/045 31/05 31/05 31/07 31/07 31/125 31/125 31/14 31/14 31/155 31/155 31/165 AAQ 31/165 AAQ 31/19 ADA 31/19 ADA 31/195 31/195 31/235 31/235 31/24 31/24 31/355 ADE 31/355 ADE 31/405 AAH 31/405 AAH 31/415 31/415 31/435 AAG 31/435 AAG 31/44 31/44 31/47 31/47 31/525 31/525 31/54 31/54 31/57 AEH 31/57 AEH 31/59 31/59 31/60 ABE 31/60 ABE 31/63 AGZ 31/63 AGZ 31/635 ADZ 31/635 ADZ 31/65 31/65 31/705 31/705 31/71 31/71 38/46 47/04 F 47/04 47/14 B 47/14 47/36 F 47/36 37/54
Claims (14)
- 【請求項1】 油脂性基剤にゲル化剤を混和してなる粘
膜保護剤。 - 【請求項2】 油脂性基剤とゲル化剤に加えて薬物が配
合されている請求項1記載の粘膜保護剤。 - 【請求項3】 油脂性基剤がカカオ脂、ラウリン脂、牛
脂もしくは半合成品由来のハードファット1種または2
種以上の混合物、あるいはそれに常温で液状であるヤシ
油、パーム核油、ツバキ油、オリーブ油、大豆油、ゴマ
油、トウモロコシ油、中鎖脂肪酸トリグリセライドもし
くはミリスチン酸イソプロピルの1種または2種以上が
添加されたものである請求項1または2記載の粘膜保護
剤。 - 【請求項4】 ゲル化剤が軽質無水珪酸もしくはデキス
トリン脂肪酸エステルの各単独もしくは両者である請求
項1または2記載の粘膜保護剤。 - 【請求項5】 ゲル化剤が油脂性基剤に対して1〜8重
量%用いられている請求項1、2または4記載の粘膜保
護剤。 - 【請求項6】 薬物がステロイドホルモン、局所麻酔
剤、解熱鎮痛剤、非ステロイド系消炎・鎮痒・創傷治癒
剤、ビタミン剤、サルファ剤、抗生物質及び殺菌剤より
なる1種または2種以上の薬物である請求項2記載の粘
膜保護剤。 - 【請求項7】 ステロイドホルモンが酢酸プレドニゾロ
ン、プレドニゾロン、酢酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコ
ルチゾン、酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾン、吉草
酸酢酸プレドニゾロンである請求項6記載の粘膜保護
剤。 - 【請求項8】 局所麻酔剤が塩酸リドカイン、リドカイ
ン、塩酸ジブカイン、ジブカイン、塩酸プロカイン、プ
ロカイン、アミノ安息香酸エチル、塩酸メプリルカイン
である請求項6記載の粘膜保護剤。 - 【請求項9】 消炎解熱鎮痛剤がアスピリン、アセトア
ミノフェン、フェナセチン、ジクロフェナックナトリウ
ム、インドメタシン、メフェナム酸、アミノピリン、イ
ブプロフェンまたはピロキシカムである請求項6記載の
粘膜保護剤。 - 【請求項10】 非ステロイド系消炎・鎮痒・創傷治癒
剤がグリチルレチン酸、イクタモール、カンフル、クロ
タミトン、塩化リゾチーム、アラントインまたはアルク
ロキサである請求項6記載の粘膜保護剤。 - 【請求項11】 ビタミン剤が酢酸トコフェロール、ト
コフェロール、エルゴカルシフェノール、パルミチン酸
レチノール、酢酸レチノール、塩酸ピリドキシン、塩酸
ピリドキサミン、リン酸ピリドキサミン、塩酸ピリドキ
サール、リン酸ピリドキサール、リボフラビン、酪酸リ
ボフラビンまたは肝油である請求項6記載の粘膜保護
剤。 - 【請求項12】 サルファ剤がスルファジアジン、スル
フイソミジン、スルフイソミジンナトリウムまたはホモ
スルファミンである請求項6記載の粘膜保護剤。 - 【請求項13】 抗生物質または抗真菌剤がエリスロマ
イシン、テトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、塩
酸オキシテトラサイクリン、硫酸ストレプトマイシン、
硫酸ゲンタマイシン、硫酸フラジオマイシン、硫酸カナ
マイシン、クロトリマゾール、ミコナゾールまたは硝酸
エコナゾールである請求項6記載の粘膜保護剤。 - 【請求項14】 殺菌剤がアクリノール、アルキルポリ
アミノエチルグリシン、イソプロピルメチルフェノー
ル、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化
ベルベリン、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシ
ジン、グルコン酸クロルヘキシジン液、セトリミド、フ
ェノールまたはレゾルシンである請求項6記載の粘膜保
護剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7078095A JPH08245369A (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 粘膜保護剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7078095A JPH08245369A (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 粘膜保護剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08245369A true JPH08245369A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=13652315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7078095A Pending JPH08245369A (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 粘膜保護剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08245369A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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