JPH08244614A - 車両検知装置 - Google Patents

車両検知装置

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JPH08244614A
JPH08244614A JP5022495A JP5022495A JPH08244614A JP H08244614 A JPH08244614 A JP H08244614A JP 5022495 A JP5022495 A JP 5022495A JP 5022495 A JP5022495 A JP 5022495A JP H08244614 A JPH08244614 A JP H08244614A
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JP
Japan
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signal
vehicle
vehicle detection
board
detection device
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JP5022495A
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English (en)
Inventor
Sueichi Yada
末一 矢田
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Nippon Signal Co Ltd
Original Assignee
Nippon Signal Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成で、地上装置の故障を検知し得る
車上信号受信方式の車両検知装置を提供する。 【構成】 送信器11が車上信号F1を発生し、車上子
12が車上信号F1を送信する。地上アンテナ211〜
213は車両4の進行方向Xに順次設けられる。隣接す
る地上アンテナ(211、212)は、車上子12が隣
接する2つの閉塞区間(1T、2T)の閉塞境界部分を
通過するときに、車上信号F1を同時に受信し、互いに
時間的なずれと重なりをもつ受信信号(1F1、2F
1)を出力する。信号処理回路22は、受信信号(1F
1、2F1)に基づき、互いに時間的なずれと重なりを
もつ2値の信号(1TF1、2TF1)を生成し、その
信号の論理判断により車両検知信号1TR、2TRを出
力する。車上子12が閉塞区間(2T、3T)の閉塞境
界部分を通過する場合も同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モノレール、ゴムタイ
ヤ車両等の車両を検知する車両検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両検知装置としては、車上信号
受信方式の車両検知装置と、抑圧方式の車両検知装置と
が知られている。
【0003】車上信号受信方式の車両検知装置は、車上
装置と、地上装置とを有する。車上装置は、車上子を有
し、車上子が車上信号を送信する。地上装置は、複数の
地上アンテナと、信号処理回路とを有する。地上アンテ
ナのそれぞれは、誘導ループ線で構成され、各閉塞区間
に個別に設けられ、車上信号を受信して受信信号を出力
する。隣接する地上アンテナは、車上子が隣接する2つ
の閉塞区間の閉塞境界部分を通過するときに、同時に受
信信号を出力することはない。信号処理回路は、隣接す
る閉塞区間における受信信号を閉塞論理により判定し、
車両検知信号を得る。閉塞論理は、当該閉塞区間に備え
られた地上アンテナから受信信号が得られた場合に、車
両が当該閉塞区間に在線すると判定し、当該閉塞区間に
備えられた地上アンテナから受信信号が得られなくなっ
た後、当該閉塞区間の進路前方に位置する閉塞区間に備
えられた地上アンテナから受信信号が得られた場合に、
車両が当該閉塞区間を進出し、進路前方の閉塞区間に進
入したと判定するように設定される。
【0004】通常は、車両の先頭部分及び後尾部分のそ
れぞれに車上子が設けられる。先頭部分の車上子が第1
の車上信号を送信し、後尾部分の車上子が第2の車上信
号を送信する。この場合の閉塞論理は、当該閉塞区間に
備えられた地上アンテナから第1の車上信号に基づく受
信信号が得られた場合に、車両が当該閉塞区間に進入し
たと判定する。その後、第2の車上信号に基づく受信信
号が得られ、第1の受信信号に基づく受信信号が得られ
なくなっても、車両が当該閉塞区間に在線すると判定す
る。当該閉塞区間に備えられた地上アンテナから第2の
車上信号に基づく受信信号が得られなくなった後、当該
閉塞区間の進路前方に位置する閉塞区間に備えられた地
上アンテナから第2の車上信号に基づく受信信号が得ら
れた場合に、車両が当該閉塞区間を進出し、進路前方の
閉塞区間に進入したと判定する。
【0005】抑圧方式の車両検知装置は、特公昭63ー
54588号公報に開示されている。かかる車両検知装
置は、更に、地上アンテナのそれぞれに送信回路及び受
信回路が個別に接続されている。送信回路は照査信号を
地上アンテナに送信する。受信回路は、照査信号を受信
し、車上信号を受信しない場合に、照査リレー及び車両
検知リレーを扛上(接点導通)させ、車両「無」とする
車両判定信号を出力する。照査信号及び車上信号を同時
に受信した場合には、車上信号により照査信号を抑圧
(照査信号のレベルが低下する)し、照査リレー及び車
両検知リレーを落下(接点開放)させ、車両「有」の車
両検知信号を出力する。照査信号及び車上信号は、抑圧
作用を得るために接近した周波数に設定される。抑圧方
式の車両検知装置は、地上アンテナ等に断線故障が生じ
ていると、照査信号を受信できないので、実質的に車両
検知状態と等価となり、フェールセーフ性を確保するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車両検知装置は、以下の問題点を有している。 (A)車上信号受信方式の車両検知装置は、車上信号を
受信した地上アンテナの設けられた閉塞区間に車両が在
線すると判定するので、地上アンテナ等に断線故障が生
じていると、車両が当該閉塞区間に進入していても、当
該閉塞区間における車両検知ができない場合を生ずる。
このため、保安性確保の観点から問題となる。 (B)抑圧方式の車両検知装置は、地上側に照査信号用
の送信回路及びその受信回路を必要とするので、設備が
増える。また、照査信号用帯域フィルタの帯域幅を広く
とる必要があり、車上側から送信される車上信号以外の
ノイズに対して必要なS/N比を確保することができな
い。
【0007】そこで、本発明の課題は、簡単な構成で、
地上装置の故障を検知し得る車上信号受信方式の車両検
知装置を提供することである。
【0008】本発明のもう一つの課題は、抑圧方式と同
等の保安性を有する車上信号受信方式の車両検知装置を
提供することである。
【0009】本発明のもう一つの課題は、ノイズの影響
を受けにくい車上信号受信方式の車両検知装置を提供す
ることである。
【0010】本発明の更にもう一つの課題は、少ない改
修工事を伴うだけで従来設備を使用し得る車上信号受信
方式の車両検知装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る車両検知装置は、車上装置と、地上装
置とを含む。前記車上装置は、送信器と、車上子とを有
し、前記送信器が車上信号を発生し、前記車上子が前記
車上信号を前記地上装置に向けて送信する。前記地上装
置は、複数の地上アンテナと、信号処理回路とを有す
る。前記地上アンテナのそれぞれは、車両の進行方向に
順次設けられ、隣接する前記地上アンテナは、前記車上
子が隣接する2つの閉塞区間の閉塞境界部分を通過する
ときに、前記車上信号を同時に受信し、互いに時間的な
ずれと重なりをもつ受信信号を出力する。前記信号処理
回路は、前記地上アンテナのそれぞれが接続され、前記
隣接する閉塞区間に配置された前記地上アンテナのそれ
ぞれから与えられる前記受信信号に基づき、互いに時間
的なずれと重なりをもつ2値の信号を生成し、前記信号
の論理判断により車両検知信号を出力する。
【0012】前記信号処理回路は、好ましくは、複数の
受信回路を含んでいる。前記受信回路のそれぞれは、前
記閉塞区間のそれぞれに対応して備えられ、前記地上ア
ンテナの1つが接続され、前記地上アンテナから前記入
力信号が与えられ、2値の判定信号を出力する。かかる
構成をとる場合、前記信号処理回路は、隣接する2つの
閉塞区間に備えられた2つの前記受信回路の前記判定信
号から、互いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信号
を生成する。
【0013】前記信号処理回路は、更に好ましくは、当
該閉塞区間の進路後方に位置する閉塞区間に備えられた
前記受信回路の前記判定信号が「有」の状態で、当該閉
塞区間に備えられた前記受信回路の前記判定信号が
「有」になった時に、当該閉塞区間に車両「有」の車両
検知信号を出力し、当該閉塞区間の進路前方に位置する
閉塞区間に備えられた前記受信回路の前記判定信号が
「有」の状態で当該閉塞区間に備えられた前記受信回路
の前記判定信号が「無」になった時に、当該閉塞区間に
車両「無」の車両検知信号を出力する。
【0014】前記信号処理回路は、更に好ましくは、当
該閉塞区間の進路前方に位置する前記閉塞区間に備えら
れた前記受信回路の前記判定信号が「無」の状態で当該
閉塞区間に備えられた前記受信回路の前記判定信号が
「無」になった時に、強制的に当該閉塞区間に車両
「有」の車両検知信号を継続して出力する。
【0015】前記信号処理回路は、更に好ましくは、強
制的に車両「有」の前記車両検知信号を継続して出力し
た時に、異常検知信号を出力する。
【0016】前記受信回路のそれぞれは、好ましくは、
2値化された前記判定信号を得るためのしきい値を有し
ており、前記しきい値が、隣接する前記地上アンテナか
ら出力される前記受信信号が時間軸上で交叉するレベル
よりも低く設定される。
【0017】別の好ましい例では、前記送信器は、周波
数の異なる第1の車上信号及び第2の車上信号を発生す
る。前記車上アンテナは、第1の車上子と、第2の車上
子とを含む。前記第1の車上子は、車両の先頭部分に設
けられ、前記第1の車上信号を送信する。前記第2の車
上子は、車両の後尾部分に設けられ、前記第2の車上信
号を送信する。
【0018】別の好ましい例では、前記地上アンテナの
それぞれは、閉塞境界部分において、互いに部分的にオ
ーバーラップして設けられる。
【0019】別の好ましい例では、前記車上子は、進行
方向の長さが、隣接する前記地上アンテナ間の間隔より
も長い。
【0020】
【作用】送信器は車上信号を発生する。車上子は車上信
号を地上装置に向けて送信する。地上アンテナのそれぞ
れは、車両の進行方向に順次設けられる。隣接する地上
アンテナは、車上子が隣接する2つの閉塞区間の閉塞境
界部分を通過するときに、車上信号を同時に受信し、互
いに時間的なずれと重なりをもつ受信信号を出力する。
例えば、車両が当該閉塞区間に進入する際には、当該閉
塞区間の進路後方に位置する閉塞区間に備えられた地上
アンテナ(以下、進路後方の閉塞区間の地上アンテナと
称する。)が車上信号を受信している状態で、当該閉塞
区間に備えられた地上アンテナ(以下、当該閉塞区間の
地上アンテナと称する。)が車上信号を受信する。その
後、当該閉塞区間の地上アンテナが車上信号を受信して
いる状態で、進路後方の閉塞区間の地上アンテナが車上
信号を受信できなくなる。
【0021】車両が当該閉塞区間を進出する際には、当
該閉塞区間の地上アンテナが車上信号を受信している状
態で、当該閉塞区間の進路前方に位置する閉塞区間に備
えられた地上アンテナ(以下、進路前方の閉塞区間の地
上アンテナと称する。)が車上信号を受信する。その
後、進路前方の閉塞区間の地上アンテナが車上信号を受
信している状態で、当該閉塞区間の地上アンテナが車上
信号を受信できなくなる。
【0022】信号処理回路は、地上アンテナのそれぞれ
が接続され、隣接する閉塞区間に配置された地上アンテ
ナのそれぞれから与えられる受信信号に基づき、互いに
時間的なずれと重なりをもつ2値の信号を生成する。信
号処理回路は、互いに時間的なずれと重なりをもつ2値
の信号を論理判断することにより、車両検知信号を得
る。このため、隣接する閉塞区間の閉塞境界において、
車上信号を連続的に受信して車両検知を行なう車上信号
受信方式の車両検知装置が得られる。
【0023】また、信号処理回路は、車両の進行と共
に、互いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信号が得
られた時に、地上装置が正常であると判断でき、互いに
時間的なずれと重なりをもつ2値の信号が得られない時
に、その信号を発生する閉塞区間の地上装置が異常であ
ると判断できる。これにより、簡単な構成で地上装置の
故障を検知し得る車上信号受信方式の車両検知装置が得
られる。
【0024】更に、信号処理回路は、異常の発生した閉
塞区間を特定できるから、その閉塞区間に強制的に車両
「有」の車両検知信号を出力することができる。即ち、
抑圧方式の車両検知装置と同等の保安性を得ることがで
きる。このため、抑圧方式を採用する必要がなくなり、
ノイズの影響を受けにくい車上信号受信式の車両検知装
置が得られる。
【0025】信号処理回路が複数の受信回路を含み、受
信回路のそれぞれは、閉塞区間のそれぞれに備えられ、
地上アンテナのそれぞれに接続され、車上子が隣接する
2つの閉塞区間の閉塞境界部分を通過する時に地上アン
テナのそれぞれから入力される受信信号に基づき、互い
に時間的なずれと重なりをもつ2値の判定信号を生成す
る好ましい例では、信号処理回路の論理判断が容易にな
り、誤りの少ない車両検知信号を得ることができる。
【0026】信号処理回路は、強制的に車両「有」の車
両検知信号を継続して出力した時に、異常検知信号を出
力する更に好ましい例では、地上アンテナまたは受信回
路等の異常をを早期に発見して補修を行なうことができ
る。
【0027】受信回路のそれぞれは、2値化された判定
信号を得るためのしきい値を有しており、しきい値が、
隣接する地上アンテナから出力される受信信号が時間軸
上で交叉するレベルよりも低く設定される好ましい例で
は、従来の車上信号受信式の車両検知装置の設備を用
い、そのしきい値を変更するだけで互いに時間的なずれ
と重なりをもつ2値の信号を容易に生成できる。このた
め、少ない改修工事を伴うだけで従来設備を使用し得る
車上信号受信式の車両検知装置が得られる。
【0028】送信器は、周波数の異なる第1の車上信号
及び第2の車上信号を発生する。車上アンテナは、第1
の車上子と、第2の車上子とを含む。第1の車上子は、
車両の先頭部分に設けられ、第1の車上信号を送信す
る。第2の車上子は、車両の後尾部分に設けられ、第2
の車上信号を送信する。この好ましい例では、車両長の
長い車両に対して本発明の特徴及び利点を得ることがで
きる。
【0029】地上アンテナのそれぞれは、閉塞境界部分
において、互いに部分的にオーバーラップして設けられ
る好ましい例では、互いに時間的なずれと重なりをもつ
2値の信号を容易に生成できる。
【0030】本発明の更に具体的な特徴及び利点は、図
面を参照して更に詳しく説明する。
【0031】
【実施例】図1は本発明に係る車両検知装置の構成を示
すブロック図である。本発明に係る車両検知装置は、車
上装置1と、地上装置2とを含む。図において、参照符
号3は軌道、4は車両である。軌道3は閉塞区間1T〜
3Tに区画されている。車両4は、説明の都合上大きく
示されているが、車両長は各閉塞区間1T〜3Tの長さ
よりも充分に短くなっている。
【0032】車上装置1は、送信器11と、車上子12
とを有する。送信器11は、車上信号F1を発生する。
車上信号F1は、搬送周波数を周波数f1の信号周波数
で振幅変調した変調信号で与えられる。車上子12は、
車上信号F1を地上装置2に向けて送信する。
【0033】地上装置2は、複数の地上アンテナ211
〜213と、信号処理回路22とを有する。地上アンテ
ナ211〜213のそれぞれは、車両4の進行方向Xに
順次設けられる。隣接する地上アンテナ(211、21
2)、(212、213)は、車上子12が隣接する2
つの閉塞区間(1T、2T)、(2T、3T)の閉塞境
界部分を通過するときに、車上信号F1を同時に受信
し、互いに時間的なずれと重なりをもつ受信信号(1F
1、2F1)、(2F1、3F1)を出力する。閉塞区
間1Tの地上アンテナ211は、進路前方に当たる部分
が閉塞区間2Tの地上アンテナ212の進路後方に当た
る部分にオーバーラップして設けられる。同様に、閉塞
区間2Tの地上アンテナ212は、進路前方に当たる部
分が閉塞区間3Tの地上アンテナ213の進路後方に当
たる部分にオーバーラップして設けられる。地上アンテ
ナ211〜213は、車上信号F1を受信できるもので
あればよく、誘導ループ線、漏洩同軸ケーブル等で構成
できる。
【0034】信号処理回路22は、地上アンテナ211
〜213のそれぞれが接続され、隣接する閉塞区間(1
T、2T)、(2T、3T)に配置された地上アンテナ
(211、212)、(212、213)のそれぞれか
ら与えられる受信信号(1F1、2F1)、(2F1、
3F1)に基づき、互いに時間的なずれと重なりをもつ
2値の信号(1TF1、2TF1)、(2TF1、3T
F1)を生成し、信号1TF1〜3TF1の論理判断に
より車両検知信号1TR〜3TRを出力する。
【0035】図2は図1に示した各地上アンテナの受信
レベルを車上子の位置に対応させて示す図である。図に
おいて、図1と同一参照符号は同一性ある構成部分を示
している。参照符号Vrは、信号処理回路22が受信信
号1F1〜3F1の有無を判定する基準レベルを示す。
基準レベルVrは、隣接する地上アンテナ(211、2
12)、(212、213)の時間軸上で交叉する受信
レベルVcよりも低く設定される。このため、地上アン
テナ212が車上信号F1を受信してから、地上アンテ
ナ211が車上信号F1を受信できなくなるまでの間、
互いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信号(1TF
1、2TF1)を得ることができる。同様に、地上アン
テナ213が車上信号F1を受信してから、地上アンテ
ナ212が車上信号F1を受信できなくなるまでの間、
互いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信号(2TF
1、3TF1)を得ることができる。
【0036】上述したように、送信器11は車上信号F
1を発生する。車上子12は車上信号F1を地上装置2
に向けて送信する。地上アンテナ211〜213のそれ
ぞれは、車両4の進行方向Xに順次設けられる。隣接す
る地上アンテナ(211、212)、(212、21
3)は、車上子12が隣接する2つの閉塞区間(1T、
2T)、(2T、3T)の閉塞境界部分を通過するとき
に、車上信号F1を同時に受信し、互いに時間的なずれ
と重なりをもつ受信信号(1F1、2F1)、(2F
1、3F1)を出力する。例えば、車両4が当該閉塞区
間2Tに進入する際には、進路後方の閉塞区間1Tの地
上アンテナ211が車上信号F1を受信している状態
で、当該閉塞区間2Tの地上アンテナ212が車上信号
F1を受信する。その後、当該閉塞区間2Tの地上アン
テナ212が車上信号F1を受信している状態で、進路
後方の閉塞区間1Tの地上アンテナ211が車上信号F
1を受信できなくなる。これにより、隣接する地上アン
テナ(211、212)は、車上子12が隣接する2つ
の閉塞区間(1T、2T)の閉塞境界部分を通過すると
きに、互いに時間的な重なりをもつ受信信号(1F1、
2F1)を出力することになる。
【0037】車両4が当該閉塞区間2Tを進出する際に
は、当該閉塞区間2Tの地上アンテナ212が車上信号
F1を受信している状態で、進路前方の閉塞区間3Tの
地上アンテナ213が車上信号F1を受信する。その
後、進路前方の閉塞区間3Tの地上アンテナ213が車
上信号F1を受信している状態で、当該閉塞区間2Tの
地上アンテナ212が車上信号F1を受信できなくな
る。これにより、隣接する地上アンテナ(212、21
3)は、車上子12が隣接する2つの閉塞区間(2T、
3T)の閉塞境界部分を通過するときに、互いに時間的
な重なりをもつ受信信号(2F1、3F1)を出力する
ことになる。
【0038】信号処理回路22は、地上アンテナ211
〜213のそれぞれが接続され、隣接する閉塞区間(1
T、2T)、(2T、3T)に配置された地上アンテナ
(211、212)、(212、213)のそれぞれか
ら与えられる受信信号(1F1、2F1)、(2F1、
3F1)に基づき、互いに時間的なずれと重なりをもつ
2値の信号(1TF1、2TF1)、(2TF1、3T
F1)を生成する。信号処理回路22は、互いに時間的
なずれと重なりをもつ2値の信号(1TF1、2TF
1)、(2TF1、3TF1)を論理判断することによ
り、車両検知信号1TR〜3TRを得る。例えば、閉塞
区間(1T、2T)の閉塞境界では、2値の信号2TF
1を発生した閉塞区間2Tに車両「有」との車両検知信
号2TRを出力し、その後、2値の信号1TF1がなく
なった閉塞区間1Tに車両「無」との車両検知信号1T
Rを出力する。閉塞区間(2T、3T)の閉塞境界で
も、2値の信号3TF1を発生した閉塞区間3Tに車両
「有」との車両検知信号3TRを出力し、その後、2値
の信号2TF1がなくなった閉塞区間2Tに車両「無」
との車両検知信号2TRを出力する。このため、隣接す
る閉塞区間(1T、2T)、(2T、3T)の閉塞境界
において、車上信号F1を連続的に受信して車両検知を
行なう車上信号受信方式の車両検知装置が得られる。
【0039】また、信号処理回路22は、車両4の進行
と共に、順次に互いに時間的なずれと重なりをもつ2値
の信号(1TF1、2TF1)、(2TF1、3TF
1)が得られた時に、地上装置2が正常であると判断で
き、順次に互いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信
号(1TF1、2TF1)、(2TF1、3TF1)が
得られない時に、地上装置2が異常であると判断でき
る。例えば、2値の信号(2TF1、3TF1)が得ら
れない場合は、閉塞区間2T、3Tの地上アンテナまた
は受信回路が異常であると判断できる。これにより、簡
単な構成で地上装置の故障を検知し得る車上信号受信方
式の車両検知装置が得られる。
【0040】更に、信号処理回路22は、異常の発生し
た閉塞区間を判断できるから、その閉塞区間に強制的に
車両「有」の車両検知信号を出力することができる。即
ち、抑圧方式の車両検知装置と同等の保安性を得ること
ができる。このため、抑圧方式を採用する必要がなくな
り、ノイズの影響を受けにくい車上信号受信式の車両検
知装置が得られる。
【0041】図1に示した実施例では、信号処理回路2
2は、複数の受信回路221〜223を含んでいる。受
信回路221〜223のそれぞれは、閉塞区間1T〜3
Tのそれぞれに対応して備えられ、地上アンテナ211
〜213の1つと接続され、地上アンテナ211〜21
3から入力信号1F1〜3F1が与えられ、2値の判定
信号1TF1〜3TF1を出力する。この構成によれ
ば、信号処理回路22は、論理判断が容易になり、誤り
の少ない車両検知信号1TR〜3TRを出力することが
できる。
【0042】更に図1に示した実施例では、信号処理回
路22は、論理回路225を有する。論理回路225
は、当該閉塞区間2Tの進路後方に位置する閉塞区間1
Tに備えられた受信回路221の判定信号1TF1が
「有」の状態で、当該閉塞区間2Tに備えられた受信回
路222の判定信号2TF1が「有」になった時に、当
該閉塞区間2Tに車両「有」の車両検知信号2TRを出
力し、当該閉塞区間2Tの進路前方に位置する閉塞区間
3Tに備えられた受信回路223の判定信号3TF1が
「有」の状態で当該閉塞区間2Tに備えられた受信回路
222の判定信号2TF1が「無」になった時に、当該
閉塞区間2Tに車両「無」の車両検知信号2TRを出力
する。このため、信号処理回路22は、車両4が当該閉
塞区間2Tに進入する際に、受信回路222の「有」の
判定信号2TF1及び受信回路221の「有」の判定信
号1TF1が同時に得られたことを論理回路225で判
定することによって、当該閉塞区間2Tが受信可能な正
常状態にあることを確認し、当該閉塞区間2Tに車両
「有」の車両検知信号2TRを出力することができる。
また、車両4が当該閉塞区間2Tを進出する際に、受信
回路233の「有」の判定信号3TF1及び受信回路2
22の「有」の判定信号2TF1が同時に得られたこと
を論理回路225で判定することによって、進路前方の
閉塞区間3T及び当該閉塞区間2Tが受信可能な正常状
態にあることを確認し、当該閉塞区間2Tに車両「無」
の車両検知信号2TRを出力することができる。
【0043】図3は図1に示した本発明に係る車両検知
装置の正常時の動作を示すタイムチャートである。図は
車両4が当該閉塞区間2Tに進入してから当該閉塞区間
2Tを進出するまでの動作を示してある。図において、
図1及び図2と同一参照符号は同一性ある構成部分を示
している。以下、タイムチャートに基づいて、その動作
を具体的に説明する。
【0044】車上子12が当該閉塞区間2Tに進入する
時刻t1において、車上信号F1は地上アンテナ211
及び地上アンテナ212に同時に受信される。受信回路
221、222は、受信信号1F1、2F1に基づき、
「有」の判定信号1TF1、2TF1を同時に出力す
る。論理回路225は、進路後方の閉塞区間1Tの判定
信号1TF1が「有」の状態で当該閉塞区間2Tの判定
信号2TF1が「有」になるから、当該閉塞区間2Tに
車両「有」の車両検知信号2TRを出力する。
【0045】車上子12が地上アンテナ211と地上ア
ンテナ212とのオーバーラップ部分を通過する時刻t
2において、地上アンテナ211が車上信号F1を受信
できなくなり、受信回路221は「無」の判定信号1T
F1を出力する。論理回路225は、当該閉塞区間2T
の判定信号2TF1が「有」の状態で進路後方の閉塞区
間1Tの判定信号1TF1が「無」になるから、進路後
方の閉塞区間1Tに車両「無」の車両検知信号1TRを
出力する。
【0046】車上子12が当該閉塞区間2Tを進出して
進路前方の閉塞区間3Tに進入する時刻t3において、
車上信号F1は地上アンテナ212及び地上アンテナ2
13に同時に受信される。受信回路222、223は、
車上信号2F1、3F1に基づき、「有」の判定信号2
TF1、3TF1を同時に出力する。論理回路225
は、当該閉塞区間2Tの判定信号2TF1が「有」の状
態で進路前方の閉塞区間3Tの判定信号3TF1が
「有」になるから、進路前方の閉塞区間3Tに車両
「有」の車両検知信号3TRを出力する。
【0047】車上子12が地上アンテナ212と地上ア
ンテナ213とのオーバーラップ部分を通過する時刻t
4において、地上アンテナ212が車上信号F1を受信
できなくなり、受信回路222は「無」の判定信号2T
F1を出力する。論理回路225は、進路前方の閉塞区
間3Tの判定信号3TF1が「有」の状態で当該閉塞区
間2Tの判定信号2TF1が「無」になるから、当該閉
塞区間2Tに車両「無」の車両検知信号2TRを出力す
る。
【0048】車上信号F1は隣接する地上アンテナ(2
11、212)、(212、213)において同時に受
信されるので、車両4が逆方向に走行する場合も同様に
処理できる。
【0049】閉塞区間1Tが始発駅を含む場合は、地上
アンテナ211及び受信回路221が正常であることを
確認してから、車両4が出発するので、当該閉塞区間2
Tの車両検知と同様の車両検知を他の閉塞区間でも行な
うことにより、全線で抑圧方式の車両検知装置と同等の
保安性を確保し得る車両検知装置が得られる。
【0050】図1に示す実施例では、論理回路225
は、進路前方の閉塞区間3Tの判定信号3TF1が
「無」の状態で当該閉塞区間2Tの判定信号2TF1が
「無」になった時に、強制的に当該閉塞区間2Tに車両
「有」の車両検知信号2TRを継続して出力する。ま
た、強制的に車両「有」の車両検知信号2TRを継続し
て出力した時に、異常検知信号Wを出力する。
【0051】図4は図1に示した本発明に係る車両検知
装置における異常時の動作を示すタイムチャートであ
る。図は地上アンテナ213または受信回路223に異
常が発生し、判定信号3TF1が得られなかった場合の
車両検知装置の動作を示してある。図において、図1〜
図3と同一参照符号は同一性ある構成部分を示してい
る。
【0052】車上子12が進路前方の閉塞区間3Tに進
入する時刻t3において、受信回路223は、車上信号
F1に基づき、「有」の判定信号3TF1を出力できな
い。論理回路225は、当該閉塞区間2Tの判定信号2
TF1が「有」の状態で進路前方の閉塞区間3Tの判定
信号3TF1が「有」とならないから、車両4が進路前
方の閉塞区間3Tに進入したことを検知できず、進路前
方の閉塞区間3Tに車両「有」の車両検知信号3TRを
出力しない。
【0053】車上子12が地上アンテナ212と地上ア
ンテナ213とのオーバーラップ部分を通過する時刻t
4において、地上アンテナ212が車上信号F1を受信
できなくなり、受信回路222は「無」の判定信号2T
F1を出力する。論理回路225は、進路前方の閉塞区
間3Tの判定信号3TF1が「無」の状態で当該閉塞区
間2Tの判定信号2TF1が「無」になるから、当該閉
塞区間2Tに車両「有」の車両検知信号2TRを継続し
て出力する。このため、車両4が進路前方の閉塞区間3
Tに進入していても、地上アンテナ213または受信回
路223に故障が発生しているために、受信回路223
が「有」の判定信号3TF1を出力できないような場合
に、論理回路225が強制的に当該閉塞区間2Tに車両
「有」の車両検知信号2TRを継続して出力する。車両
制御の分野では、故障した閉塞区間3Tの進路後方の閉
塞区間(当該閉塞区間2T)に車両「有」の車両検知信
号2TRを出力することは、後続車両の当該閉塞区間2
Tへの進入禁止を意味するので、保安性を確保できる。
【0054】また、論理回路225は、時刻t4におい
て、進路前方の閉塞区間3Tに車両「有」の車両検知信
号3TRを出力する。このため、故障が発生した閉塞区
間3Tに車両「有」の車両検知信号3TRを出力し、保
安性を確保できる。
【0055】論理回路225は、強制的に車両「有」の
車両検知信号2TRを出力する時刻t4において、異常
検知信号Wを出力するから、地上アンテナ213または
受信回路223の異常を早期に発見して補修を行なうこ
とができる。
【0056】図示はしないが、論理回路225は、車両
4が当該閉塞区間2Tを走行中に地上アンテナ212ま
たは受信回路222に故障が発生し、受信回路222が
「有」の判定信号2TF1を出力できないような場合に
も、車両「有」の車両検知信号2TRを継続して出力す
る。
【0057】更に図1に示した実施例では、受信回路2
11〜213のそれぞれは、2値化された判定信号1T
F1〜3TF1を得るためのしきい値Vr(図2参照)
を有しており、しきい値Vrが、隣接する地上アンテナ
(211、212)、(212、213)から出力され
る受信信号(1F1、2F1)、(2F1、3F1)が
時間軸上で交叉するレベルVc(図2参照)よりも低く
設定される。このため、従来の車上信号受信式の車両検
知装置の設備を用い、そのしきい値を変更するだけで互
いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信号(1TF
1、2TF1)、(2TF1、3TF1)を容易に生成
できる。このため、少ない改修工事を伴うだけで従来設
備を使用し得る車両検知装置が得られる。
【0058】図5は本発明に係る車両検知装置の別の実
施例の構成を示すブロック図である。図において、図1
と同一参照符号は同一性ある構成部分を示している。本
実施例は車両長が長くなった場合の例を示してある。
【0059】車上装置1は、送信器11と、第1の車上
子12と、第2の車上子13とを含む。送信器11は、
周波数の異なる第1の車上信号F1及び第2の車上信号
F2を発生する。第1の車上信号F1は、搬送周波数を
周波数f1の信号周波数で振幅変調した変調信号で与え
られる。同様に、第2の車上信号F2は搬送周波数を周
波数f2の信号周波数で振幅変調した変調信号で与えら
れる。第1の車上子12は、車両4の先頭部分に設けら
れ、第1の車上信号F1を地上装置2に向けて送信す
る。第2の車上子13は、車両4の後尾部分に設けら
れ、第2の車上信号F2を地上装置2に向けて送信す
る。
【0060】隣接する地上アンテナ(211、21
2)、(212、213)は、第1の車上子12が隣接
する2つの閉塞区間(1T、2T)、(2T、3T)の
閉塞境界部分を通過するときに、第1の車上信号F1を
同時に受信し、互いに時間的なずれと重なりをもつ第1
の受信信号(1F1、2F1)、(2F1、3F1)を
出力する。第2の車上子13が隣接する2つの閉塞区間
(1T、2T)、(2T、3T)の閉塞境界部分を通過
するときに、第2の車上信号F2を同時に受信し、互い
に時間的なずれと重なりをもつ第2の受信信号(1F
2、2F2)、(2F2、3F2)を出力する。
【0061】受信回路221〜223のそれぞれは、地
上アンテナ211〜213のそれぞれに接続される。受
信回路(221、222)、(222、223)は、第
1の車上信号F1及び第2の車上信号F2を弁別し、第
1の車上子12が隣接する2つの閉塞区間(1T、2
T)、(2T、3T)の閉塞境界部分を通過する時に地
上アンテナ(211、212)、(212、213)の
それぞれから入力される第1の受信信号(1F1、2F
1)、(2F1、3F1)に基づき、互いに時間的なず
れと重なりをもつ第1の判定信号(1TF1、2TF
1)、(2TF1、3TF1)を生成する。第2の車上
子13が隣接する2つの閉塞区間(1T、2T)、(2
T、3T)の閉塞境界部分を通過する時に地上アンテナ
(211、212)、(212、213)のそれぞれか
ら入力される第2の受信信号(1F2、2F2)、(2
F2、3F2)に基づき、互いに時間的なずれと重なり
をもつ第2の判定信号(1TF2、2TF2)、(2T
F2、3TF2)を生成する。
【0062】論理回路225は、隣接する閉塞区間、例
えば閉塞区間(1T、2T)の場合は、第1の判定信号
(1TF1、2TF1)及び第2の判定信号(1TF
2、2TF2)が入力される。同様に、閉塞区間(2
T、3T)の場合は、第1の判定信号(2TF1、3T
F1)及び第2の判定信号(2TF2、3TF2)が入
力される。論理回路225は、進路後方の閉塞区間1T
の第1の判定信号1TF1が「有」の状態で当該閉塞区
間2Tの第1の判定信号2TF1が「有」になった時
に、当該閉塞区間2Tに車両「有」の車両検知信号2T
Rを出力し、進路前方の閉塞区間3Tの第2の判定信号
3TF2が「有」の状態で当該閉塞区間2Tの第2の判
定信号2TF2が「無」になった時に、当該閉塞区間2
Tに車両「無」の車両検知信号2TRを出力する。
【0063】図6は図5に示した別の実施例の各地上ア
ンテナの受信レベルを車上子の位置に対応させて示す図
である。図において、図2及び図5と同一参照符号は同
一性ある構成部分を示している。参照符号Vrは、第1
の受信信号1F1〜3F1及び第2の受信信号1F2〜
3F2の有無を判定する基準レベルを示す。このため、
地上アンテナ212が第1の車上信号F1を受信してか
ら、地上アンテナ211が第1の車上信号F1を受信で
きなくなるまでの間、第1の判定信号1TF1、2TF
1を同時に得ることができる。同様に、地上アンテナ2
12が第2の車上信号F2を受信してから、地上アンテ
ナ211が第2の車上信号F2を受信できなくなるまで
の間、第2の判定信号1TF2、2TF2を同時に得る
ことができる。
【0064】上述したように、送信器11は周波数の異
なる第1の車上信号F1及び第2の車上信号F2を発生
する。第1の車上子12は、車両4の先頭部分に設けら
れ、第1の車上信号F1を地上装置2に向けて送信す
る。第2の車上子13は、車両4の後尾部分に設けら
れ、第2の車上信号F2を地上装置2に向けて送信す
る。隣接する地上アンテナ(211、212)、(21
2、213)は、第1の車上子12及び第2の車上子1
3の何れかが閉塞境界部分を通過するときに、第1の車
上信号F1及び第2の車上信号F2の何れかを同時に受
信する。受信回路221〜223のそれぞれは、地上ア
ンテナ211〜213のそれぞれに接続され、第1の車
上信号F1及び第2の車上信号F2を弁別し、それぞれ
の車上信号の有無に応じた第1の判定信号1TF1〜3
TF1及び第2の判定信号1TF2〜3TF2を出力す
る。このため、論理回路225は、同時に存在する第1
の判定信号1TF1、2TF1により、進入する当該閉
塞区間2Tが第1の車上信号F1を受信可能な正常状態
にあると判定でき、同時に存在する第1の判定信号2T
F1、3TF1により、進入する進路前方の閉塞区間3
Tが第1の車上信号F1を受信可能な正常状態にあると
判定できる。また、同時に存在する第2の判定信号1T
F2、2TF2により、進入した当該閉塞区間2Tが第
2の車上信号F2を受信可能な正常状態にあると判定で
き、同時に存在する第2の判定信号2TF2、3TF2
により、進入した進路前方の閉塞区間3Tが第2の車上
信号F2を受信可能な正常状態にあると判定できる。そ
の結果、地上アンテナ211〜213の断線または受信
回路221〜223の故障等により、車両検知ができな
くなることを防止できる。
【0065】論理回路225は、隣接する閉塞区間(1
T、2T)、(2T、3T)の第1の判定信号(1TF
1、2TF1)、(2TF1、3TF1)及び第2の判
定信号(1TF2、2TF2)、(2TF2、3TF
2)が入力され、進路後方の閉塞区間1Tの第1の判定
信号1TF1が「有」の状態で当該閉塞区間2Tの第1
の判定信号2TF1が「有」になった時に、当該閉塞区
間2Tに車両「有」の車両検知信号2TRを出力し、進
路前方の閉塞区間3Tの第2の判定信号3TF2が
「有」の状態で当該閉塞区間2Tの第2の判定信号2T
F2が「無」になった時に当該閉塞区間2Tに車両
「無」の車両検知信号2TRを出力する。このため、論
理回路225は、第1の判定信号1TF1が「有」、か
つ、第1の判定信号2TF1が「有」になった時に、車
両4が閉塞区間2Tに進入し、かつ、閉塞区間2Tが受
信可能な正常状態にあると判定し、閉塞区間2Tに車両
「有」の車両検知信号2TRを出力する。また、第2の
判定信号3TF2が「有」、かつ、第2の判定信号2T
F2が「無」になった時に、車両4が閉塞区間2Tを進
出し、かつ、閉塞区間2Tが受信可能な正常状態にある
と判定し、閉塞区間2Tに車両「無」の車両検知信号2
TRを出力する。これにより、車両長の長い車両にも対
応し得る車上信号受信方式の車両検知装置が得られる。
【0066】図7は図5に示した別の実施例の正常時の
動作を示すタイムチャートである。図は車両4が当該閉
塞区間2Tに進入してから当該閉塞区間2Tを進出する
までの動作を示すタイムチャートてある。図において、
図5及び図6と同一参照符号は同一性ある構成部分を示
している。以下、図5に示した別の実施例について、図
7のタイムチャートを参照して、その動作を説明する。
【0067】第1の車上子12が当該閉塞区間2Tに進
入する時刻t1において、第1の車上信号F1は地上ア
ンテナ211及び地上アンテナ212に同時に受信され
る。受信回路221、222は、第1の車上信号F1に
基づき、「有」の第1の判定信号1TF1、2TF1を
同時に出力する。論理回路225は、進路後方の閉塞区
間1Tの第1の判定信号1TF1が「有」の状態で当該
閉塞区間2Tの第1の判定信号2TF1が「有」になる
から、当該閉塞区間2Tに車両「有」の車両検知信号2
TRを出力する。
【0068】第1の車上子12が地上アンテナ211と
地上アンテナ212とのオーバーラップ部分を通過する
時刻t2において、地上アンテナ211が第1の車上信
号F1を受信できなくなり、受信回路221は「無」の
第1の判定信号1TF1を出力する。
【0069】第2の車上子13が当該閉塞区間2Tに進
入する時刻t3において、第2の車上信号F2は地上ア
ンテナ211及び地上アンテナ212に同時に受信され
る。受信回路221、222は、第2の車上信号F2に
基づき、「有」の第2の判定信号1TF2、2TF2を
同時に出力する。
【0070】第2の車上子13が地上アンテナ211と
地上アンテナ212とのオーバーラップ部分を通過する
時刻t4において、地上アンテナ211が第2の車上信
号F2を受信できなくなり、受信回路221は「無」の
第2の判定信号1TF2を出力する。論理回路225
は、当該閉塞区間2Tの第2の判定信号2TF2が
「有」の状態で進路後方の閉塞区間1Tの第2の判定信
号1TF2が「無」になるから、進路後方の閉塞区間1
Tに車両「無」の車両検知信号1TRを出力する。
【0071】第1の車上子12が進路前方の閉塞区間3
Tに進入する時刻t5において、第1の車上信号F1は
地上アンテナ212及び地上アンテナ213に同時に受
信される。受信回路222、223は、第1の車上信号
F1に基づき、「有」の第1の判定信号2TF1、3T
F1を同時に出力する。論理回路225は、当該閉塞区
間2Tの第1の判定信号2TF1が「有」の状態で進路
前方の閉塞区間3Tの第1の判定信号3TF1が「有」
になるから、進路前方の閉塞区間3Tに車両「有」の車
両検知信号3TRを出力する。
【0072】第1の車上子12が地上アンテナ212と
地上アンテナ213とのオーバーラップ部分を通過する
時刻t6において、地上アンテナ212が第1の車上信
号F1を受信できなくなり、受信回路222は「無」の
第1の判定信号2TF1を出力する。
【0073】第2の車上子13が進路前方の閉塞区間3
Tに進入する時刻t7において、第2の車上信号F2は
地上アンテナ212及び地上アンテナ213に同時に受
信される。受信回路222、223は、第2の車上信号
F2に基づき、「有」の第2の判定信号2TF2、3T
F2を同時に出力する。
【0074】第2の車上子13が地上アンテナ212と
地上アンテナ213とのオーバーラップ部分を通過する
時刻t8において、地上アンテナ212が第2の車上信
号F2を受信できなくなり、受信回路222は「無」の
第2の判定信号2TF2を出力する。論理回路225
は、進路前方の閉塞区間3Tの第2の判定信号3TF2
が「有」の状態で当該閉塞区間2Tの第2の判定信号2
TF2が「無」になるから、当該閉塞区間2Tに車両
「無」の車両検知信号2TRを出力する。
【0075】上述のように、論理回路225は、車両4
が当該閉塞区間2Tに進入する際に、第1の判定信号1
TF1が「有」及び第1の判定信号2TF1が「有」を
判定することにより、車両4が閉塞区間2Tに進入し、
かつ、閉塞区間2Tが受信可能な正常状態にあると判定
し、閉塞区間2Tに車両「有」の車両検知信号2TRを
出力する。また、車両4が当該閉塞区間2Tに進入する
際に、第2の判定信号3TF2が「有」、かつ、第2の
判定信号2TF2が「無」を判定することにより、車両
4が閉塞区間2Tを進出し、かつ、閉塞区間2Tが受信
可能な正常状態にあると判定し、閉塞区間2Tに車両
「無」の車両検知信号2TRを出力する。このため、地
上アンテナの断線、受信回路の故障等により車両検知が
できなくなるのを解消でき、抑圧方式の車両検知装置と
同等の保安性を確保できる。
【0076】第1の車上信号F1及び第2の車上信号F
2は隣接する地上アンテナ(211、212)、(21
2、213)において同時に受信されるので、車両4が
逆方向に走行する場合も同様に処理できる。
【0077】閉塞区間1Tが始発駅を含む場合は、地上
アンテナ211及び受信回路221が正常であることを
確認してから、車両4が出発するので、当該閉塞区間2
Tの車両検知と同様の車両検知を他の閉塞区間でも行な
うことにより、全線で抑圧方式と同等の保安性を確保で
きる。
【0078】図5に示した別の実施例では、論理回路2
25は、当該閉塞区間2Tの第1の判定信号2TF1が
「無」の状態で進路後方の閉塞区間1Tの第1の判定信
号1TF1が「無」になった時に、強制的に当該閉塞区
間2Tに車両「有」の車両検知信号2TRを出力する。
また、論理回路225は、強制的に車両「有」の車両検
知信号を出力したときに、異常検知信号Wを出力する。
【0079】図8は図5に示した別の実施例の異常時の
動作を示すタイムチャートである。図は地上アンテナ2
12または受信回路222に異常が発生し、判定信号2
TF1が得られなかった場合の車両検知装置の動作を示
してある。図において、図5〜図7と同一参照符号は同
一性ある構成部分を示している。
【0080】第1の車上子12が当該閉塞区間2Tに進
入する時刻t1において、受信回路222は、第1の車
上信号F1に基づき、「有」の第1の判定信号2TF1
を出力できない。論理回路225は、進路後方の閉塞区
間1Tの第1の判定信号1TF1が「有」の状態で当該
閉塞区間2Tの第1の判定信号2TF1が「有」となら
ないから、車両4が当該閉塞区間2Tに進入したことを
検知できず、当該閉塞区間2Tに車両「無」の車両検知
信号2TRを出力する。
【0081】第1の車上子12が地上アンテナ211と
地上アンテナ212とのオーバーラップ部分を通過する
時刻t2において、地上アンテナ211が第1の車上信
号F1を受信できなくなり、受信回路221は「無」の
第1の判定信号1TF1を出力する。論理回路225
は、当該閉塞区間2Tの第1の判定信号2TF1が
「無」の状態で進路後方の閉塞区間1Tの第1の判定信
号1TF1が「無」になるから、当該閉塞区間2Tに車
両「有」の車両検知信号2TRを出力する。このため、
車両4が当該閉塞区間2Tに進入していても、受信回路
222に故障が発生しているために、受信回路222が
「有」の第1の判定信号1TF1を出力できないような
場合に、論理回路225が強制的に車両「有」の車両検
知信号2TRを出力し、保安性を確保できる。
【0082】論理回路225は、強制的に車両「有」の
車両検知信号2TRを出力する時刻t2において、異常
検知信号Wを出力するから、地上アンテナ212または
受信回路222の異常を早期に発見して補修を行なうこ
とができる。
【0083】第1の車上子12が進路前方の閉塞区間3
Tに進入する時刻t5において、第1の車上信号F1は
地上アンテナ213に受信される。受信回路223は、
第1の車上信号F1に基づき、「有」の第1の判定信号
3TF1を出力する。論理回路225は、当該閉塞区間
2Tが受信できない状態であることを検知しているか
ら、第1の判定信号3TF1の「有」により、進路前方
の閉塞区間3Tに車両「有」の車両検知信号3TRを出
力する。
【0084】更に、図5に示す実施例の論理回路225
は、進路前方の閉塞区間3Tの第2の判定信号3TF2
が「無」の状態で当該閉塞区間2Tの第2の判定信号2
TF2が「無」になった時に、強制的に当該閉塞区間2
Tに車両「有」の車両検知信号2TRを継続して出力す
る。また、論理回路225は、強制的に車両「有」の車
両検知信号2TRを継続して出力した時に、異常検知信
号Wを出力する。
【0085】図9は図5に示した本発明に係る車両検知
装置の別の実施例における異常時の動作を示すタイムチ
ャートである。図は地上アンテナ213または受信回路
223に異常が発生し、第2の判定信号3TF2が得ら
れなかった場合の車両検知装置の動作を示してある。図
において、図5〜図7と同一参照符号は同一性ある構成
部分を示している。
【0086】第2の車上子13が進路前方の閉塞区間3
Tに進入する時刻t7において、受信回路223は、第
2の車上信号F2に基づき、「有」の第2の判定信号3
TF2を出力できない。
【0087】第2の車上子13が地上アンテナ212と
地上アンテナ213とのオーバーラップ部分を通過する
時刻t8において、地上アンテナ212は第2の車上信
号F2を受信できなくなる。受信回路222は「無」の
第2の判定信号2TF2を出力する。論理回路225
は、進路前方の閉塞区間3Tの第2の判定信号3TF2
が「無」の状態で当該閉塞区間2Tの第2の判定信号2
TF2が「無」になるから、強制的に当該閉塞区間2T
に車両「有」の車両検知信号2TRを継続して出力す
る。このため、車両4が進路前方の閉塞区間3Tに進入
していても、受信回路223に故障が発生しているため
に、受信回路223が「有」の第2の判定信号3TF2
を出力できない場合に、論理回路225が強制的に当該
閉塞区間2Tに車両「有」の車両検知信号2TRを継続
して出力し、後続車両を当該閉塞区間2Tに進入させな
いようにすることができ、保安性を確保できる。
【0088】論理回路225は、強制的に車両「有」の
車両検知信号2TRを継続して出力する時刻t8におい
て、異常検知信号Wを出力するから、地上アンテナ21
3または受信回路223を早期に発見して補修を行なう
ことができる。
【0089】図1及び図5に示す実施例において、当該
閉塞区間2Tの地上アンテナ212は、進路前方に当た
る部分が進路前方の閉塞区間3Tの地上アンテナ213
の進路後方に当たる部分にオーバーラップして設けられ
るから、同時に存在する判定信号2TF1、3TF1
(図1参照)、第1の判定信号2TF1、3TF1また
は第2の判定信号2TF2、3TF2(図5参照)を容
易に得ることができる。
【0090】図10は本発明に係る車両検知装置の更に
別の実施例の構成を示すブロック図、図11は図10示
した更に別の実施例の各地上アンテナの受信レベルを車
上子の位置に対応させて示す図である。図において、図
5及び図6と同一参照符号は同一性ある構成部分を示し
ている。
【0091】第1の車上子12及び第2の車上子13
は、進行方向の長さL1が、隣接する地上アンテナ(2
11、212)、(212、213)が形成する間隔L
2よりも長くなる。このため、第1の車上子12または
第2の車上子13は隣接する地上アンテナ(211、2
12)、(212、213)に股がり、互いに時間的な
ずれと重なりをもつ第1の判定信号(1TF1、2TF
1)、(2TF1、3TF1)または第2の判定信号
(1TF2、2TF2)、(2TF2、3TF2)を容
易に得ることができる。しかも、従来の車上信号受信方
式の車両検知装置用い、車上子12、13の大きさを変
更するだけで済むので、少ない改修工事を伴うだけで従
来設備を使用し得る車両検知装置が得られる。
【0092】図12は本発明に係る車両検知装置の更に
別の実施例の構成を示すブロック図、図13は図12に
示した更に別の実施例の各地上アンテナの受信レベルを
車上子の位置に対応させて示す図である。図において、
図5及び図6と同一参照符号は同一性ある構成部分を示
している。
【0093】受信回路221〜223は、2値化された
第1の判定信号(1TF1〜3TF1)及び第2の判定
信号(1TF2〜3TF2)を得るためのしきい値Vr
を有している。しきい値Vrは、隣接する地上アンテナ
(211、212)、(212、213)から出力され
る第1の受信信号(1F1、2F1)、(2F1、3F
1)及び第2の受信信号(1F2、2F2)、(2F
2、3F2)が時間軸上で交叉するレベルVcよりも低
く設定される。第1の車上子12及び第2の車上子13
から送信される第1の車上信号F1及び第2の車上信号
F2の送信レベルは、図5及び図10の実施例のその送
信レベルよりも大きく設定される。このため、互いに時
間的なずれと重なりをもつ第1の判定信号(1TF1、
2TF1)、(2TF1、3TF1)または第2の判定
信号(1TF2、2TF2)、(2TF2、3TF2)
を容易に得ることができる。しかも、従来の車上信号受
信方式の車両検知装置を用い、第1の車上信号F1及び
第2の車上信号F2の送信レベルを変更するだけで済む
ので、少ない改修工事を伴うだけで従来設備を使用し得
る車上信号受信方式の車両検知装置が得られる。
【0094】図14は本発明に係る車両検知装置の更に
別の実施例の構成を示すブロック図である。図におい
て、図5と同一参照符号は同一性ある構成部分を示して
いる。地上アンテナ212、213は、地上アンテナ2
11、212とオーバーラップする部分が捻架されてい
る。参照符号226〜228は、閉塞論理回路である。
閉塞論理回路226〜228は、上述した論理回路22
5(図1、図5参照)の機能を閉塞区間毎に分割して処
理する。閉塞論理回路226は隣接する閉塞区間1T、
2Tについて処理する。同様に、閉塞論理回路227は
隣接する閉塞区間2T、3Tについて処理する。
【0095】図15は図14に示した地上アンテナの捻
架の作用を説明する図である。図において、図14と同
一参照符号は同一性ある構成部分を示している。図は地
上アンテナ211が第1の車上信号F1を受信している
状態を示してある。参照符号I1は地上アンテナ211
に流れる受信電流、i21〜i24は受信電流I1によ
って地上アンテナ212に誘導される電流である。
【0096】地上アンテナ211及び地上アンテナ21
2は、捻架部分の両側の長さL4、L5が等しくなるよ
うにオーバーラップさせる。このため、誘導電流i2
1、i22及び誘導電流i23、i24は、互いに逆向
きとなり、大きさも等しくなるので、打ち消される。こ
れにより、地上アンテナ211と地上アンテナ212と
の間の相互誘導による障害を防止できる。
【0097】上記各実施例において、車上信号F1を受
信中に地上アンテナ211〜213または受信回路22
1〜223が故障する確率は、車上信号F1を受信して
いない時に故障する確率に対して非常に小さい。このた
め、地上アンテナ211〜213それぞれは、図示しな
い2つの短小ループアンテナを含み、短小ループアンテ
ナのそれぞれが、それぞれの閉塞区間の閉塞境界部分に
設けられ、当該閉塞区間へのチェックインまたは当該閉
塞区間からのチェックアウトを検出するように構成する
こともできる。隣接する閉塞境界に設けられる短小ルー
プアンテナは、車上子が隣接する2つの閉塞区間の閉塞
境界部分を通過するときに、車上信号を同時に受信し、
互いに時間的なずれと重なりをもつ受信信号を出力す
る。論理回路は、当該閉塞区間へのチェックイン信号が
与えられた時に、当該閉塞区間に車両「有」を記憶する
と共に、当該閉塞区間に車両「有」の車両検知信号を出
力する。当該閉塞区間からのチェックアウト信号が与え
られた時に、当該閉塞区間に車両「有」の記憶を解除す
ると共に、当該閉塞区間に車両「無」の車両検知信号を
出力する。当該閉塞区間を進出し、進路前方の閉塞区間
に進出する際に、当該閉塞区間からのチェックアウト信
号が与えらない場合は、当該閉塞区間に車両「有」を継
続して出力する。当該閉塞区間からのチェックアウト信
号が与えらたが、進路前方の閉塞区間へのチェックイン
信号が与えられない場合、または当該閉塞区間からのチ
ェックアウト信号が与えられないが、進路前方の閉塞区
間へのチェックイン信号が与えられた場合は、互いに時
間的なずれと重なりをもつ受信信号が得られないから、
地上装置の異常を検知できる。これにより、チェックイ
ンーチェックアウト方式の車両検知装置においても、本
発明の有する特徴及び利点を得ることができる。
【0098】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、以
下のような効果が得られる。 (a)簡単な構成で、地上装置の故障を検知し得る車上
信号受信方式の車両検知装置を提供できる。 (b)抑圧方式と同等の保安性を有する車上信号受信方
式の車両検知装置を提供できる。 (c)ノイズの影響を受けにくい車上信号受信方式の車
両検知装置を提供できる。 (d)少ない改修工事を伴うだけで従来設備を使用し得
る車上信号受信方式の車両検知装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両検知装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1に示した各地上アンテナの受信レベルを車
上子の位置に対応させて示す図である。
【図3】図1に示した本発明に係る車両検知装置の動作
を示すタイムチャートである。
【図4】図1に示した本発明に係る車両検知装置におけ
る異常時の動作を示すタイムチャートである。
【図5】本発明に係る車両検知装置の別の実施例の構成
を示すブロック図である。
【図6】図5に示した別の実施例の各地上アンテナの受
信レベルを車上子の位置に対応させて示す図である。
【図7】図5に示した別の実施例の動作を示すタイムチ
ャートである。
【図8】図5に示した別の実施例における異常時の動作
を示すタイムチャートである。
【図9】図5に示した別の実施例における異常時の動作
を示すタイムチャートである。
【図10】本発明に係る車両検知装置の更に別の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示した更に別の実施例の各地上アン
テナの受信レベルを車上子の位置に対応させて示す図で
ある。
【図12】本発明に係る車両検知装置の更に別の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図13】図12に示した更に別の実施例の各地上アン
テナの受信レベルを車上子の位置に対応させて示す図で
ある。
【図14】本発明に係る車両検知装置の更に別の実施例
の構成を示すブロック図である。
【図15】図14に示した地上アンテナの捻架の作用を
説明する図である。
【符号の説明】
1 車上装置 11 送信器 12 車上子(第1の車上子) 13 第2の車上子 2 地上装置 211〜213 地上アンテナ 22 信号処理回路 221〜223 受信回路 225 論理回路 F1 車上信号(第1の車上信号) F2 第2の車上信号 1F1〜3F1 受信信号(第1の受信信号) 1F2〜3F2 第2の受信信号 1TF1〜3TF1 判定信号(第1の判定信号) 1TF2〜3TF2 第2の判定信号 1TR〜3TR 車両検知信号 W 異常検知信号

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車上装置と、地上装置とを含む車両検知
    装置であって、 前記車上装置は、送信器と、車上子とを有し、前記送信
    器が車上信号を発生し、前記車上子が前記車上信号を送
    信するものであり、 前記地上装置は、複数の地上アンテナと、信号処理回路
    とを有し、 前記地上アンテナのそれぞれは、車両の進行方向に順次
    設けられ、隣接する前記地上アンテナは、前記車上子が
    隣接する2つの閉塞区間の閉塞境界部分を通過するとき
    に、前記車上信号を同時に受信し、互いに時間的なずれ
    と重なりをもつ受信信号を出力し、 前記信号処理回路は、前記地上アンテナのそれぞれが接
    続され、前記隣接する閉塞区間に配置された前記地上ア
    ンテナのそれぞれから与えられる前記受信信号に基づ
    き、互いに時間的なずれと重なりをもつ2値の信号を生
    成し、前記信号の論理判断により車両検知信号を出力す
    る車両検知装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両検知装置であ
    って、 前記信号処理回路は、複数の受信回路を含んでおり、 前記受信回路のそれぞれは、前記閉塞区間のそれぞれに
    対応して備えられ、前記地上アンテナの1つが接続さ
    れ、前記地上アンテナから前記入力信号が与えられ、2
    値の判定信号を出力する車両検知装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された車両検知装置であ
    って、 前記信号処理回路は、隣接する2つの閉塞区間に備えら
    れた2つの前記受信回路の前記判定信号から、互いに時
    間的なずれと重なりをもつ2値の信号を生成する車両検
    知装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された車両検知装置であ
    って、 前記信号処理回路は、当該閉塞区間の進路後方に位置す
    る閉塞区間に備えられた前記受信回路の前記判定信号が
    「有」の状態で、当該閉塞区間に備えられた前記受信回
    路の前記判定信号が「有」になった時に、当該閉塞区間
    に車両「有」の車両検知信号を出力し、当該閉塞区間の
    進路前方に位置する閉塞区間に備えられた前記受信回路
    の前記判定信号が「有」の状態で当該閉塞区間に備えら
    れた前記受信回路の前記判定信号が「無」になった時
    に、当該閉塞区間に車両「無」の車両検知信号を出力す
    る車両検知装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載された車両検知装置であ
    って、 前記信号処理回路は、当該閉塞区間の進路前方に位置す
    る前記閉塞区間に備えられた前記受信回路の前記判定信
    号が「無」の状態で当該閉塞区間に備えられた前記受信
    回路の前記判定信号が「無」になった時に、強制的に当
    該閉塞区間に車両「有」の車両検知信号を継続して出力
    する車両検知装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載された車両検知装置であ
    って、 前記信号処理回路は、強制的に車両「有」の前記車両検
    知信号を継続して出力した時に、異常検知信号を出力す
    る車両検知装置。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載された車両検知装置であ
    って、 前記受信回路のそれぞれは、2値化された前記判定信号
    を得るためのしきい値を有しており、前記しきい値は、
    隣接する前記地上アンテナから出力される前記受信信号
    が時間軸上で交叉するレベルよりも低く設定される車両
    検知装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載された車両検知装置であ
    って、 前記送信器は、周波数の異なる第1の車上信号及び第2
    の車上信号を発生するものであり、 前記車上アンテナは、第1の車上子と、第2の車上子と
    を含んでおり、 前記第1の車上子は、車両の先頭部分に設けられ、前記
    第1の車上信号を送信し、 前記第2の車上子は、車両の後尾部分に設けられ、前記
    第2の車上信号を送信するものである車両検知装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載された車両検知装置であ
    って、 前記地上アンテナのそれぞれは、閉塞境界部分におい
    て、互いに部分的にオーバーラップして設けられる車両
    検知装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載された車両検知装置で
    あって、 前記車上子は、進行方向の長さが、隣接する前記地上ア
    ンテナ間の間隔よりも長い車両検知装置。
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Cited By (5)

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