JPH08243623A - タンデム冷間圧延機における金属帯のプロフィール制御方法 - Google Patents

タンデム冷間圧延機における金属帯のプロフィール制御方法

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JPH08243623A
JPH08243623A JP7048083A JP4808395A JPH08243623A JP H08243623 A JPH08243623 A JP H08243623A JP 7048083 A JP7048083 A JP 7048083A JP 4808395 A JP4808395 A JP 4808395A JP H08243623 A JPH08243623 A JP H08243623A
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Tomoharu Kitani
智治 木谷
Masaki Otsuka
正樹 大塚
Junya Hayakawa
淳也 早川
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属帯の高精度プロフィール制御方法を提供
する。 【構成】 プロフィール制御装置11は、金属帯10の
プロフィールを検出するトラバース式プロフィール検出
手段9と、金属帯10のプロフィールを調整するプロフ
ィール調整手段8と、金属帯10のプロフィール制御を
行うプロセスコンピュータ7とを含む。金属帯10のプ
ロフィール制御を行うための板厚検出位置としては、基
準点となる内側検出位置が金属帯10の板幅端部から1
00〜200mmの範囲内に設定され、エッジドロップ
やエッジアップの検出点となる外側検出位置が内側検出
位置より板幅端部側に設定される。このように板厚の内
側検出位置と外側検出位置の間隔が非常に短く設定され
るので、プロフィール検出手段9がトラバース式であっ
ても、金属帯10のプロフィールの検出誤差が非常に小
さくなり、金属帯10のプロフィール制御の精度向上を
図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被圧延材の断面形状を
制御するためのタンデム冷間圧延機における金属帯のプ
ロフィール制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、冷間圧延された金属帯の板厚精度
に対する需要家の要求は、次第に厳しくなってきてお
り、金属帯の圧延方向の板厚精度ばかりでなく、板幅方
向の板厚精度も要求されるようになってきている。図5
は、冷間圧延後の金属帯のプロフィールを示す概念図で
ある。金属帯のプロフィール、すなわち板幅方向の板厚
分布は、板幅中央部の板厚Tが最も大きく、板端部に向
かって緩やかに減少し、板端部近傍において急激に減少
している。前者の緩やかな板厚減少領域はセンタクラウ
ン領域Cと呼ばれ、後者の板端部近傍における急激な板
厚減少領域はエッジドロップ領域Eと呼ばれている。前
記センタクラウン領域Cにおいては、金属帯のプロフィ
ールは冷間圧延前の素材プロフィールと相似形となる。
このため冷間タンデム圧延機でのプロフィールの改善量
は非常に小さい。一方エッジドロップ領域Eにおいて
は、タンデム冷間圧延時の塑性流動によってエッジドロ
ップが生ずるので、冷間圧延条件によって金属帯のプロ
フィールが変動する。このため金属帯のプロフィール制
御は、事実上エッジドロップ領域のプロフィール制御を
意味する。なおエッジドロップ領域Eにおいては、金属
帯の塑性流動によって局部的に板幅端部寄りの板厚が板
幅中央部寄りの板厚よりも厚くなる、いわゆるエッジア
ップと呼ばれる現象が生ずることがある。エッジアップ
は金属帯をコイル状に巻取る際、その部分で局部的な巻
太りが生じ、コイルの形状を悪化させるので、その発生
を防止する必要がある。前記エッジドロップおよびエッ
ジアップは、金属帯の板幅方向の板厚精度を大幅に低下
させるので、従来からその改善が強く望まれている。金
属帯のプロフィールを改善する方法としては、次のよう
な先行技術が開示されている。
【0003】特開平6−269820号公報に開示され
ている先行技術は、上下一対のワークロール、軸線方向
にシフト可能な中間ロールおよびバックアップロールを
備える6重冷間圧延機を少なくとも1基含むタンデム冷
間圧延機において、6重圧延機の中間ロールシフト、ワ
ークロールベンダおよび中間ロールベンダを用いて金属
帯のプロフィールを改善する方法である。この方法は、
ベンディング力によって板端部近傍のワークロール間隔
を調整して金属帯の板端部近傍の塑性流動を減少させる
ことができるので、プロフィールが改善される。
【0004】なお前記先行技術におけるプロフィール制
御のための板厚検出位置としては、通常板幅中央部と板
幅端部の複数の位置とが用いられている。すなわち板幅
中央部と板幅端部の複数の位置との板厚差をパラメータ
として金属帯のプロフィール制御が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにタンデム
冷間圧延機において、板幅中央部と板幅端部の複数の位
置との板厚差により、金属帯のプロフィール制御を行う
場合、次のような問題がある。すなわちプロフィール検
出手段として金属帯の板幅方向に往復走行可能なトラバ
ース式X線板厚測定装置を用いる場合、板幅端部の測定
タイミングと板幅中央部の測定タイミングには、プロフ
ィール検出手段が板幅端部から板幅中央部まで移動する
時間分だけ時間的なずれが生ずる。この間、金属帯は走
行しているので、板幅中央部と板幅端部の走行方向板厚
測定位置が大きくずれ、走行方向の板厚変動によって金
属帯のプロフィール制御の精度が低下する。この問題
は、板幅中心部と板幅端部とにX線板厚測定装置をそれ
ぞれ個別に設けることで解決できるけれども、この場合
には設備費の大幅な増大を招く。
【0006】本発明の目的は、前記問題を解決し、プロ
フィール検出手段がトラバース式であっても、金属帯の
プロフィール制御の精度向上を図ることのできる金属帯
のプロフィール制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、プロフィール
調整手段を備える6重冷間圧延機を少なくとも1基含む
タンデム冷間圧延機における金属帯のプロフィール制御
方法において、プロフィール調整手段の制御量を金属帯
のプロフィールが予め定める範囲を満たすように制御す
る際、6重冷間圧延機の下流側に設けられた金属帯のプ
ロフィール検出手段によって、金属帯の板幅端部から1
00〜200mmの範囲内に設定された内側検出位置の
板厚と、内側検出位置よりも板幅端部側に設定された外
側検出位置の板厚とを検出し、内側検出位置と外側検出
位置との板厚差が予め定める範囲を満たすように制御す
ることを特徴とするタンデム冷間圧延機における金属帯
のプロフィール制御方法である。また本発明は、前記外
側検出位置が板幅端部から30mm以内であることを特
徴とする。さらにまた本発明の前記板厚の検出は、金属
帯の板幅方向に往復走行可能なX線板厚測定装置によっ
て行うことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従えば、タンデム冷間圧延機において
プロフィール検出手段によって検出された金属帯の板幅
端部から100〜200mmの範囲内に設定された内側
検出位置の板厚と、内側検出位置よりも板幅端部側に設
定された外側検出位置の板厚との板厚差が予め定める範
囲を満たすように金属帯のプロフィール制御が行われ
る。このように板厚の検出位置である内側検出位置と外
側検出位置との板幅方向の間隔が非常に短く設定されて
いるので、プロフィール検出手段が金属帯の板幅方向に
往復走行して板厚を測定するトラバース式であっても、
内側検出位置と外側検出位置との測定タイミングの時間
的なずれが短くなり、金属帯のプロフィール制御の精度
を大幅に向上することができる。
【0009】また本発明に従えば、板厚の検出位置であ
る外側検出位置は、板幅端部から30mm以内の位置に
設定される。この位置はエッジアップおよびエッジドロ
ップの生じやすい位置であるので、プロフィール制御に
よってエッジアップおよびエッジドロップを確実に改善
することができる。
【0010】また本発明に従えば、板厚の検出は、金属
帯の板幅方向に往復走行可能なX線板厚測定装置によっ
て行われるので、複数個のプロフィール検出手段を板幅
方向に設けなくても、金属帯のプロフィール制御を確実
に行うことができる。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の金属帯のプロフィール制御
方法を好適に適用することができるタンデム冷間圧延機
の系統図であり、図2は図1に示すタンデム冷間圧延機
の初段スタンドを上流側から見た簡略化された正面図で
あり、図3は図2に示す初段スタンドの中間ロール近辺
の簡略化された構成を示す側面図である。
【0012】タンデム冷間圧延機5は、複数たとえば4
基のスタンドを有し、少なくとも1基の6重冷間圧延機
を含む。本実施例では全スタンドが6重冷間圧延機であ
り、初段スタンド1、第2スタンド2、第3スタンド
3、最終スタンド4をこの順序に直列に配列して構成さ
れる。鋼帯などの金属帯10は、上流側から搬送され、
ルーパ12を経て、タンデム冷間圧延機5で冷間圧延さ
れ、最終スタンド4の下流側に設けられているプロフィ
ール検出手段9でプロフィールを測定された後、巻取り
リール16でコイル状に巻取られる。タンデム冷間圧延
機5には、金属帯10のプロフィール制御装置11が備
えられている。
【0013】プロフィール制御装置11は、金属帯10
のプロフィールを検出するプロフィール検出手段9と、
各スタンド1〜4に設けられ、金属帯10のプロフィー
ルを調整するプロフィール調整手段8と、金属帯10の
プロフィール制御を行うプロセスコンピュータ7とを含
む。
【0014】上位コンピュータ6には、入力手段24か
ら金属帯10の素材情報や冷間圧延条件などが事前に入
力されている。実際に冷間圧延する際には、プロセスコ
ンピュータ7にこれらの情報が入力され、プロセスコン
ピュータ7はこれらの情報に基づいて各スタンド1〜4
毎に冷間圧延条件をプリセットする。また冷間圧延中に
は、プロフィール検出手段9の測定値がプロセスコンピ
ュータ7に入力され、プロセスコンピュータ7は、これ
らの測定値に基づいてプロフィール調整手段8の制御量
を算出し、金属帯10のプロフィールが予め定める範囲
を満たすようにプロフィール調整手段8を駆動して金属
帯10のプロフィール制御を行う。
【0015】プロフィール検出手段9は、たとえば金属
帯10の板幅方向に往復走行可能なトラバース式X線板
厚測定装置であり、X線源を走行する金属帯10の板幅
方向に全幅にわたって往復走行させ、金属帯10の板幅
方向の板厚分布を検出することができる。なおトラバー
ス式X線板厚測定装置のトラバース速度は、たとえば5
0mm/秒であり、金属帯10の板幅はたとえば100
0mmである。このため、X線源が金属帯10の板幅一
端部から他端部までトラバースするのに20秒を要す
る。
【0016】金属帯10のプロフィール制御を行うため
の板厚検出位置としては、基準点となる内側検出位置が
金属帯10の板幅端部から100〜200mmの範囲内
に設定され、エッジドロップやエッジアップの検出点と
なる外側検出位置が内側検出位置よりも板幅端部側であ
る金属帯10の板幅端部から30mm以内に設定され
る。基準点となる内側検出位置を金属帯10の板幅端部
から100〜200mmの範囲に設定した理由は、10
0mm未満では、内側検出位置が板幅の急激に減少する
エッジドロップ領域に設定されることになり、安定した
板厚が要求される基準点として好ましくないからであ
り、一方200mmを越えると、板厚の内側検出位置と
外側検出位置との板幅方向の間隔が大きくなり、トラバ
ース式プロフィール検出手段9による内側測定位置と外
側測定位置との板厚測定タイミングの時間的ずれが大き
くなるからである。
【0017】本実施例では、板厚検出の基準点である内
側検出位置としては、金属帯10の板幅端部から100
mmの位置が設定される。また外側検出位置としては、
前記エッジドロップの検出位置として金属帯10の板幅
端部から10mmの位置が設定され、前記エッジアップ
の検出位置として金属帯10の板幅端部から30mmの
位置が設定される。なお金属帯10の板幅端部から30
mmの位置は、エッジドロップを制御して減少させると
き、経験的にエッジアップの生じやすい位置に相当す
る。
【0018】これによって、板幅中央部を基準点とする
従来技術と比較して、本実施例では内側測定位置と外側
測定位置における板厚の測定タイミングの時間的ずれが
約10秒から約2秒に極めて大幅に短縮される。このた
め金属帯10の走行に伴う走行方向板厚測定位置のずれ
が小さくなり、走行方向の板厚変動によるプロフィール
の検出誤差が小さくなり、金属帯のプロフィール制御の
精度向上を図ることができる。
【0019】前記エッジドロップE10およびエッジア
ップE30は、金属帯10の板端部から10mm,30
mm,100mmの位置における板厚をそれぞれh1
0,h30,h100とすれば、次式(1),(2)で
それぞれ表される。
【0020】 E10 = h100 − h10 …(1) E30 = h100 − h30 …(2) 本実施例では、前記エッジドロップE10,エッジアッ
プE30によって金属帯10のプロフィール制御を行
う。
【0021】タンデム冷間圧延機5の初段スタンド1
は、図2に示すように金属帯10の上下にワークロール
13a,13b、中間ロール14a,14bおよびバッ
クアップロール15a,15bがそれぞれ配置されて構
成される。ワークロール13a,13bとバックアップ
ロール15a,15bとは、それらの軸線方向には変位
しないように構成されており、中間ロール14a,14
bは、それらの軸線方向に油圧シリンダ22,23によ
って往復変位可能に構成されている。なお本実施例で用
いられるワークロール13a,13bはロール胴部を直
円柱状に研削した、いわゆるフラットロールである。
【0022】図3に示すように、初段スタンド1の金属
帯10の走行位置上方には、案内突部17,18が設け
られており、この案内突部17,18には、シフトブロ
ック19が図3の紙面に垂直方向に変位可能に嵌合され
ている。シフトブロック19には、ロールチョック20
が油圧シリンダ21を介して保持されており、ロールチ
ョック20には、中間ロール14aが図3の紙面に垂直
方向の軸線まわりに回転自在に支持されている。油圧シ
リンダ21は、ロールチョック20を上下に変位可能で
あり、中間ロール14aにベンディング力を付与するこ
とができる。これら油圧シリンダ21およびロールチョ
ック20は、中間ロールベンダ装置を形成する。またシ
フトブロック19には、油圧シリンダ22が設けられて
おり、油圧シリンダ22はシフトブロック19、ロール
チョック20および中間ロール14aを中間ロール14
aの軸線方向、すなわち図3の紙面に垂直方向に往復変
位させることができる。これら油圧シリンダ22および
シフトブロック19は、中間ロールシフト装置を形成す
る。なお初段スタンド1の金属帯10の走行位置下方に
も同一構成の中間ロールベンダ装置および中間ロールシ
フト装置が金属帯10の板幅方向断面の中心点Oを中心
に点対称に配置されている。またワークロール13a,
13bには、前記中間ロールベンダ装置と同一構成のワ
ークロールベンダ装置が設けられている。なお第2スタ
ンド2、第3スタンド3、最終スタンド4の構成は、前
記初段スタンド1の構成と全く同一である。
【0023】プロフィール調整手段8は、前記ワークロ
ールベンダ装置、中間ロールベンダ装置および中間ロー
ルシフト装置からなり、たとえばワークロール13a,
13bおよび中間ロール14a,14bへのベンディン
グ力の付与ならびに中間ロールシフト位置の変位によっ
て、上下一対のワークロール13a,13bの軸線方向
ロール間隙分布を特に板端部近辺において変化させるこ
とができる。このためプロフィール調整手段8の駆動に
よって、金属帯10のプロフィールが調整される。なお
本実施例においては、タンデム冷間圧延機5を構成する
4スタンド1〜4のうち、最終スタンド4を除く各スタ
ンド1〜3において金属帯10のプロフィール制御を行
い、最終スタンド4において金属帯10の平坦度制御を
行う。
【0024】図4は、本発明にかかわる金属帯のプロフ
ィール制御方法を説明するためのフローチャートであ
る。ステップs1では、プロセスコンピュータ7に上位
コンピュータ6から金属帯10の素材情報や冷間圧延条
件などが入力される。素材情報としては、素材プロフィ
ール、素材の材質、寸法およびプロフィール制御の要否
などが入力される。
【0025】ステップs2では、金属帯10がプロフィ
ール制御対象材であるか否かが判断される。この判断が
否定であれば、ステップs3に進み、非プロフィール制
御用、すなわちエッジドロップの改善を行わない圧延条
件が設定される。これには、たとえばエッジドロップが
有効に活用されている溶融めっき用原板などが該当す
る。ステップs3における圧延条件設定後、ステップs
8に進み、圧延条件を固定してタンデム冷間圧延が行わ
れる。ステップs2における判断が肯定であれば、ステ
ップs4に進む。
【0026】ステップs4では、プロフィール制御用圧
延条件が設定される。圧延条件の設定に際しては、プロ
セスコンピュータ7によって前記素材情報と製造品種毎
に予め求められている影響係数に基づき初段スタンド1
から第3スタンド3におけるエッジドロップの最適改善
量が算出され、それに応じてプロフィール調整手段8の
制御量が設定される。すなわちエッジドロップE10が
予め定める範囲を満たすように初段スタンド1〜第3ス
タンド3におけるワークロールベンディング力、中間ロ
ールベンディング力および中間ロールシフト位置の制御
量がそれぞれプリセットされる。
【0027】ステップs5では、冷間圧延後の金属帯1
0のプロフィールがプロフィール検出手段9によって測
定される。金属帯10のプロフィール測定値はプロセス
コンピュータ7に入力され、前記エッジドロップE10
およびエッジアップE30が(1),(2)式に基づき
算出される。前述のように本実施例では、基準点である
内側検出位置と、エッジドロップやエッジアップの検出
点である外側検出位置におけるトラバース式プロフィー
ル検出手段9による板厚の測定タイミングの時間的ずれ
が従来技術に比べて非常に短いので、金属帯10の走行
に伴う走行方向板厚検出位置のずれが小さくなり、走行
方向の板厚変動による金属帯10のプロフィールの検出
誤差が小さくなる。このため前記エッジドロップE10
やエッジアップE30の算出を高精度に行うことができ
る。
【0028】ステップs6では、エッジアップE30が
予め定める目標範囲内か否かが判断される。この判断が
否定であれば、エッジアップが発生していると判断さ
れ、ステップs7に進む。
【0029】ステップs7では、圧延条件の変更が行わ
れる。圧延条件の変更は、エッジアップが解消されるよ
うにプロフィール調整手段8の制御量を変更することに
よって行われる。すなわち、プロフィール調整手段8の
ワークロールベンディング力を変更する場合には、エッ
ジドロップを改善するために上下のワークロール13
a,13b間を離反させる方向に付与されているいわゆ
るインクリースワークロールベンディング力が上下のワ
ークロール13a,13b間を近接させ、エッジアップ
を解消させるために低減される。またプロフィール調整
手段8の中間ロールシフト位置を変更する場合には、中
間ロール14a,14bの胴端部を金属帯10の板幅端
部側に変位させ、すなわち図2において上中間ロール1
4aを右方に、下中間ロール14bを左方に油圧シリン
ダ22,23によって変位させて、前記インクリースワ
ークロールベンディング力が付与されても上下のワーク
ロール13a,13b間を離反しにくくしてエッジアッ
プを解消させる。
【0030】ステップs7における圧延条件の変更後、
処理ステップは再度ステップs5に戻り、金属帯10の
プロフィールの測定が行われる。このステップs5,s
6,s7をめぐる処理ループは、ステップs6の判断が
肯定になるまで繰返される。ステップs6における判断
が肯定であれば、エッジアップが発生していないと判断
され、ステップs8に進み、圧延条件を固定して、金属
帯10の全長のタンデム冷間圧延を行う。
【0031】またエッジドロップについては、ステップ
s4におけるプリセット制御のみが行われ、フィードバ
ック制御は行われない。これはプリセットで設定した圧
延条件からさらにエッジドロップを改善しようとすれ
ば、金属帯10の板端部における張力が過大となり、金
属帯10に破断の生ずるおそれがあるためである。なお
ステップs5において求められたエッジドロップE10
の算出値は、学習効果によってプリセット精度を高める
ために用いられる。
【0032】このように本実施例では、プリセットによ
ってエッジドロップの改善条件が設定され、金属帯10
の頭部においてエッジアップの発生が認められる場合の
みエッジアップ回避のためのフィードバック制御を行
い、エッジアップ解消後は冷間圧延条件を固定して全長
の冷間圧延を実施する。このため短時間の制御によっ
て、金属帯10の全長にわたって良好なプロフィールを
得ることができる。
【0033】また本実施例では、前述のように前記板厚
の内側検出位置と外側検出位置の間隔が非常に短く設定
されているので、プロフィール検出手段9が金属帯10
の板幅方向に往復走行して板厚を測定するトラバース式
であっても金属帯10のプロフィールの検出誤差が非常
に小さくなる。このため前記エッジドロップE10やエ
ッジアップE30の算出を高精度に行うことができ、金
属帯10のプロフィール制御の大幅な精度向上を図るこ
とができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、タンデム
冷間圧延機において金属帯のプロフィール制御は、板厚
の検出位置である内側検出位置と外側検出位置との板幅
方向の間隔を非常に短く設定して行われる。これによっ
て内側検出位置と外側検出位置における測定タイミング
の時間的なずれが短くなるので、金属帯のプロフィール
制御の精度が大幅に向上する。このため金属帯の板幅方
向の板厚精度が向上し、製品歩留りを高めることができ
る。
【0035】また本発明によれば、エッジアップおよび
エッジドロップの生じやすい位置において金属帯のプロ
フィール制御が行われるので、エッジアップおよびエッ
ジドロップを確実に改善することができ、エッジアップ
によるコイルの局部的巻太りを防止することができる。
【0036】また本発明によれば、板厚の検出は金属帯
の板幅方向に往復走行して行われるので、複数個のプロ
フィール検出手段を板幅方向に設けなくても、金属帯の
プロフィール制御を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属帯のプロフィール制御方法を好適
に適用することができるタンデム冷間圧延機の系統図で
ある。
【図2】図1に示すタンデム冷間圧延機の初段スタンド
を上流側から見た簡略化された正面図である。
【図3】図2に示す初段スタンドの中間ロール近辺の簡
略化された構成を示す側面図である。
【図4】本発明にかかわる金属帯のプロフィール制御方
法を説明するためのフローチャートである。
【図5】冷間圧延後の金属帯のプロフィールを示す概念
図である。
【符号の説明】 5 タンデム冷間圧延機 7 プロセスコンピュータ 8 プロフィール調整手段 9 プロフィール検出手段 10 金属帯 11 プロフィール制御装置 13a,13b ワークロール 14a,14b 中間ロール 19 シフトブロック 20 ロールチョック 21,22,23 油圧シリンダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロフィール調整手段を備える6重冷間
    圧延機を少なくとも1基含むタンデム冷間圧延機におけ
    る金属帯のプロフィール制御方法において、 プロフィール調整手段の制御量を金属帯のプロフィール
    が予め定める範囲を満たすように制御する際、 6重冷間圧延機の下流側に設けられた金属帯のプロフィ
    ール検出手段によって、金属帯の板幅端部から100〜
    200mmの範囲内に設定された内側検出位置の板厚
    と、内側検出位置よりも板幅端部側に設定された外側検
    出位置の板厚とを検出し、内側検出位置と外側検出位置
    との板厚差が予め定める範囲を満たすように制御するこ
    とを特徴とするタンデム冷間圧延機における金属帯のプ
    ロフィール制御方法。
  2. 【請求項2】 前記外側検出位置が板幅端部から30m
    m以内であることを特徴とする請求項1記載のタンデム
    冷間圧延機における金属帯のプロフィール制御方法。
  3. 【請求項3】 前記板厚の検出は、金属帯の板幅方向に
    往復走行可能なX線板厚測定装置によって行うことを特
    徴とする請求項1または2記載のタンデム冷間圧延機に
    おける金属帯のプロフィール制御方法。
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KR100910491B1 (ko) * 2002-10-23 2009-08-04 주식회사 포스코 폭방향 두께 프로파일을 통한 소재의 목표형상 자동판정방법

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