JPH08243168A - 医療用チューブ - Google Patents
医療用チューブInfo
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- JPH08243168A JPH08243168A JP7081841A JP8184195A JPH08243168A JP H08243168 A JPH08243168 A JP H08243168A JP 7081841 A JP7081841 A JP 7081841A JP 8184195 A JP8184195 A JP 8184195A JP H08243168 A JPH08243168 A JP H08243168A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 基部側における適度な剛性と先端部における
柔軟性に優れ、かつ、血管等の体腔内での滑り性がよ
く、比較的簡単な工程で製造できるようにした医療用チ
ューブを提供する。 【構成】 金属チューブ３２の先端部に螺旋溝３４を形
成し、この金属チューブ３２を樹脂チューブ３３で覆
い、樹脂チューブ３３の先端３３ａを金属チューブ３２
の先端より所定長さ突出させる。螺旋溝３４は、金属チ
ューブ３２の先端より手前で止まっており、金属チュー
ブ３２の先端方向に向かうに従ってピッチが狭くなって
いるか、あるいは、金属チューブ３２の先端方向に向か
うに従って溝幅が広くなっていることが好ましい。樹脂
チューブ３３の、金属チューブ３２の先端から突出した
部分の内周又は外周には、放射線不透過性部材３５が設
けられていることが好ましい。
柔軟性に優れ、かつ、血管等の体腔内での滑り性がよ
く、比較的簡単な工程で製造できるようにした医療用チ
ューブを提供する。 【構成】 金属チューブ３２の先端部に螺旋溝３４を形
成し、この金属チューブ３２を樹脂チューブ３３で覆
い、樹脂チューブ３３の先端３３ａを金属チューブ３２
の先端より所定長さ突出させる。螺旋溝３４は、金属チ
ューブ３２の先端より手前で止まっており、金属チュー
ブ３２の先端方向に向かうに従ってピッチが狭くなって
いるか、あるいは、金属チューブ３２の先端方向に向か
うに従って溝幅が広くなっていることが好ましい。樹脂
チューブ３３の、金属チューブ３２の先端から突出した
部分の内周又は外周には、放射線不透過性部材３５が設
けられていることが好ましい。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカテーテル、カ
テーテルを兼ねたガイドワイヤ等の用途に好適な医療用
チューブに関する。
テーテルを兼ねたガイドワイヤ等の用途に好適な医療用
チューブに関する。
【０００２】
【従来の技術】周知のように、カテーテルは、例えばガ
イドワイヤに導かれて、血管等の体腔内に挿入され、そ
の先端を目的の部位に到達された後、造影剤などを投与
して各種の検査を行ったり、内部に鉗子などを通して患
部の組織を採取したり、ステントなどの部材を挿入し留
置したりするのに使用されている。
イドワイヤに導かれて、血管等の体腔内に挿入され、そ
の先端を目的の部位に到達された後、造影剤などを投与
して各種の検査を行ったり、内部に鉗子などを通して患
部の組織を採取したり、ステントなどの部材を挿入し留
置したりするのに使用されている。
【０００３】カテーテルは、一般にフッ素樹脂やウレタ
ン樹脂などの樹脂チューブからできているが、樹脂チュ
ーブだけでは、特に基部側の剛性が不足して血管等の体
腔内への押し込みがしづらく、また、ねじり剛性が不足
して基部側を回動させることにより先端を所望の方向に
向けることが困難となるため、挿入作業を迅速に行えな
いという不都合があった。
ン樹脂などの樹脂チューブからできているが、樹脂チュ
ーブだけでは、特に基部側の剛性が不足して血管等の体
腔内への押し込みがしづらく、また、ねじり剛性が不足
して基部側を回動させることにより先端を所望の方向に
向けることが困難となるため、挿入作業を迅速に行えな
いという不都合があった。
【０００４】しかし、カテーテルは、その一方では、血
管等の挿入経路変化に沿って容易に変形し、血管等の内
壁に損傷を与えないようにするため、特に先端部におけ
る柔軟性が要求される。
管等の挿入経路変化に沿って容易に変形し、血管等の内
壁に損傷を与えないようにするため、特に先端部におけ
る柔軟性が要求される。
【０００５】このような問題を解決するため、特公平６
−２６５７４号には、図６に示すカテーテルが提案され
ている。このカテーテル１１は、可撓性の内管部１２
と、同じく可撓性の外管部１３との間に、ワイヤ層１４
を介装したもので、ワイヤ層１４の基端部１４ａは密に
編まれており、先端部１４ｂは粗に編まれていることを
特徴としている。そして、ワイヤ層１４によってねじり
剛性を高め、ワイヤ層１４の先端部１４ｂを粗にするこ
とにより、先端部の柔軟性を付与している。
−２６５７４号には、図６に示すカテーテルが提案され
ている。このカテーテル１１は、可撓性の内管部１２
と、同じく可撓性の外管部１３との間に、ワイヤ層１４
を介装したもので、ワイヤ層１４の基端部１４ａは密に
編まれており、先端部１４ｂは粗に編まれていることを
特徴としている。そして、ワイヤ層１４によってねじり
剛性を高め、ワイヤ層１４の先端部１４ｂを粗にするこ
とにより、先端部の柔軟性を付与している。
【０００６】また、本出願人による実開平３−１２２８
５０号には、図７に示す医療用ガイドワイヤが開示され
ている。このガイドワイヤ２１は、金属チューブ２２の
先端部に螺旋溝２３を形成し、最先端に曲面状の頭部２
４を形成したものからなっている。また、螺旋溝２３
は、先端に近づくにつれてピッチを狭めることにより、
先端に向かうに従ってより柔軟になるようにしている。
５０号には、図７に示す医療用ガイドワイヤが開示され
ている。このガイドワイヤ２１は、金属チューブ２２の
先端部に螺旋溝２３を形成し、最先端に曲面状の頭部２
４を形成したものからなっている。また、螺旋溝２３
は、先端に近づくにつれてピッチを狭めることにより、
先端に向かうに従ってより柔軟になるようにしている。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】特公平６−２６５７４
号に開示された図６に示すカテーテル１１は、ワイヤ層
１４によってねじり剛性を付与し、かつ、ワイヤ層１４
の先端部を粗にすることによって先端部の柔軟性を付与
しているものの、カテーテル径が極めて細くなってワイ
ヤ層１４の厚さを十分にとれない場合には基部側の剛性
が不足し、また、先端部を粗にするときの調整が難し
く、先端部を徐々に所望の程度に柔軟にするということ
が困難であった。更に、ワイヤ層１４を内管部１２と外
管部１３とで挟んだ構造をなし、しかもワイヤ層１４の
先端部を粗にする必要があるため、製造工程が複雑とな
り、コストが高くなるという問題があった。
号に開示された図６に示すカテーテル１１は、ワイヤ層
１４によってねじり剛性を付与し、かつ、ワイヤ層１４
の先端部を粗にすることによって先端部の柔軟性を付与
しているものの、カテーテル径が極めて細くなってワイ
ヤ層１４の厚さを十分にとれない場合には基部側の剛性
が不足し、また、先端部を粗にするときの調整が難し
く、先端部を徐々に所望の程度に柔軟にするということ
が困難であった。更に、ワイヤ層１４を内管部１２と外
管部１３とで挟んだ構造をなし、しかもワイヤ層１４の
先端部を粗にする必要があるため、製造工程が複雑とな
り、コストが高くなるという問題があった。
【０００８】一方、実開平３−１２２８５０号に開示さ
れた図７に示すガイドワイヤ２１は、ガイドワイヤとし
て用いることを主目的としているため、先端に頭部２４
が設けられていて、薬液や鉗子等の用具を先端から出し
にくいという問題があった。また、金属チューブそのも
のを用いているため、血管等の体腔内での滑り性が悪い
という問題があった。
れた図７に示すガイドワイヤ２１は、ガイドワイヤとし
て用いることを主目的としているため、先端に頭部２４
が設けられていて、薬液や鉗子等の用具を先端から出し
にくいという問題があった。また、金属チューブそのも
のを用いているため、血管等の体腔内での滑り性が悪い
という問題があった。
【０００９】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、血管等の体腔内
への押し込みに対する剛性、及び先端を所望の方向へ向
けるときのねじり剛性に優れ、しかも血管等の組織を損
傷しないように先端部には十分な柔軟性が付与されてお
り、かつ、血管等の体腔内での滑り性がよく、比較的簡
単な工程で製造できるようにした医療用チューブを提供
することにある。
るためになされたもので、その目的は、血管等の体腔内
への押し込みに対する剛性、及び先端を所望の方向へ向
けるときのねじり剛性に優れ、しかも血管等の組織を損
傷しないように先端部には十分な柔軟性が付与されてお
り、かつ、血管等の体腔内での滑り性がよく、比較的簡
単な工程で製造できるようにした医療用チューブを提供
することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による医療用チューブは、金属チューブの先
端部に螺旋溝を形成し、この金属チューブを樹脂チュー
ブで覆い、樹脂チューブの先端部を前記金属チューブの
先端より所定長さ突出させてなることを特徴とする。
め、本発明による医療用チューブは、金属チューブの先
端部に螺旋溝を形成し、この金属チューブを樹脂チュー
ブで覆い、樹脂チューブの先端部を前記金属チューブの
先端より所定長さ突出させてなることを特徴とする。
【００１１】本発明において、前記螺旋溝は、前記金属
チューブの先端より手前で止まっていることが好まし
い。これによって、螺旋溝によって作られたコイル状の
部分が先端部でばらけて引き伸ばされたりすることを防
止できる。
チューブの先端より手前で止まっていることが好まし
い。これによって、螺旋溝によって作られたコイル状の
部分が先端部でばらけて引き伸ばされたりすることを防
止できる。
【００１２】また、前記螺旋溝は、前記金属チューブの
先端方向に向かうに従ってピッチが狭くなっているか、
あるいは、前記金属チューブの先端方向に向かうに従っ
て溝幅が広くなっていることが好ましい。これによっ
て、チューブの先端部に向かうに従って柔軟性が増加す
る構造にすることができる。
先端方向に向かうに従ってピッチが狭くなっているか、
あるいは、前記金属チューブの先端方向に向かうに従っ
て溝幅が広くなっていることが好ましい。これによっ
て、チューブの先端部に向かうに従って柔軟性が増加す
る構造にすることができる。
【００１３】更に、前記樹脂チューブの、前記金属チュ
ーブの先端から突出した部分の内周又は外周に、放射線
不透過性部材を設けることが好ましい。これによって、
医療用チューブの先端位置を放射線透視によって確認す
ることができる。
ーブの先端から突出した部分の内周又は外周に、放射線
不透過性部材を設けることが好ましい。これによって、
医療用チューブの先端位置を放射線透視によって確認す
ることができる。
【００１４】この場合、放射線不透過性部材は、放射線
不透過性材料からなるコイルであってもよく、それによ
れば、チューブの先端部の柔軟性を損なうことなく、放
射線不透過性を付与することができる。
不透過性材料からなるコイルであってもよく、それによ
れば、チューブの先端部の柔軟性を損なうことなく、放
射線不透過性を付与することができる。
【００１５】更に、前記金属チューブの先端部を付形し
て、先端部をアングル形状に形成してあることが好まし
い。これによれば、血管等が分岐している箇所で進路を
選択するとき、医療用チューブの基部側を回転させて先
端部を所望の方向に向け、先端を目的する管路に導きや
すくなる。
て、先端部をアングル形状に形成してあることが好まし
い。これによれば、血管等が分岐している箇所で進路を
選択するとき、医療用チューブの基部側を回転させて先
端部を所望の方向に向け、先端を目的する管路に導きや
すくなる。
【００１６】更にまた、前記樹脂チューブの外周には、
親水性樹脂膜を設けることが好ましい。これによって、
医療用チューブの血管等の体腔内での滑り性を更に向上
させることができる。
親水性樹脂膜を設けることが好ましい。これによって、
医療用チューブの血管等の体腔内での滑り性を更に向上
させることができる。
【００１７】更にまた、前記樹脂チューブの前記金属チ
ューブの先端からの突出長さは、２〜30mmであることが
好ましい。先端部に樹脂チューブだけの部分を上記の長
さで設けることにより、先端部の柔軟性をより高めるこ
とができる。
ューブの先端からの突出長さは、２〜30mmであることが
好ましい。先端部に樹脂チューブだけの部分を上記の長
さで設けることにより、先端部の柔軟性をより高めるこ
とができる。
【００１８】
【作用】本発明の医療用チューブは、金属チューブの先
端部に螺旋溝を形成し、この金属チューブを樹脂チュー
ブで覆ってなるので、金属チューブの剛性により、押し
込み時に必要とされる剛性や、先端を所望の方向に向け
るための回転時に必要されるねじり剛性が十分に得られ
る。
端部に螺旋溝を形成し、この金属チューブを樹脂チュー
ブで覆ってなるので、金属チューブの剛性により、押し
込み時に必要とされる剛性や、先端を所望の方向に向け
るための回転時に必要されるねじり剛性が十分に得られ
る。
【００１９】また、金属チューブの先端部は螺旋溝によ
って柔軟性が付与され、かつ、樹脂チューブが金属チュ
ーブの先端から所定長さ突出して、最先端部が樹脂チュ
ーブだけの部分となっているので、先端部における柔軟
性に優れており、血管等の体腔内組織を損傷することを
防止できる。
って柔軟性が付与され、かつ、樹脂チューブが金属チュ
ーブの先端から所定長さ突出して、最先端部が樹脂チュ
ーブだけの部分となっているので、先端部における柔軟
性に優れており、血管等の体腔内組織を損傷することを
防止できる。
【００２０】更に、金属チューブの外側に樹脂チューブ
が被せられているので、金属チューブだけの場合に比べ
て、血管等の体腔内での滑り性が良好となる。
が被せられているので、金属チューブだけの場合に比べ
て、血管等の体腔内での滑り性が良好となる。
【００２１】更に、金属チューブは、筒状のメッシュな
どと比べて剛性に優れているので、直径が小さくなって
肉厚が薄くなっても十分な剛性が得られる。その結果、
脳血管等に挿入される極めて細い医療用チューブでも製
造が可能となる。
どと比べて剛性に優れているので、直径が小さくなって
肉厚が薄くなっても十分な剛性が得られる。その結果、
脳血管等に挿入される極めて細い医療用チューブでも製
造が可能となる。
【００２２】更にまた、金属チューブは、筒状のメッシ
ュなどと比べて、樹脂チューブの内部でばらけたり剥れ
たりすることがないので、外側に樹脂チューブを被せる
だけでよく、樹脂チューブと樹脂チューブとの間に挟ん
だ構造とする必要はなく、構造が簡単となり、製造コス
トを低減させることができる。
ュなどと比べて、樹脂チューブの内部でばらけたり剥れ
たりすることがないので、外側に樹脂チューブを被せる
だけでよく、樹脂チューブと樹脂チューブとの間に挟ん
だ構造とする必要はなく、構造が簡単となり、製造コス
トを低減させることができる。
【００２３】
【実施例】図１、２には、本発明の医療用チューブの一
実施例が示されている。図１は同医療用チューブの側断
面図、図２は同医療用チューブに用いられる金属チュー
ブを示す側面図である。
実施例が示されている。図１は同医療用チューブの側断
面図、図２は同医療用チューブに用いられる金属チュー
ブを示す側面図である。
【００２４】図１に示すように、この医療用チューブ３
１は、金属チューブ３２と、その外側に被覆された樹脂
チューブ３３とで構成されている。金属チューブ３２と
しては、例えばステンレス、形状記憶合金などが好まし
く採用される。樹脂チューブ３３としては、例えばウレ
タン樹脂、フッ素樹脂などが好ましく採用される。金属
チューブ３２と、樹脂チューブ３３との接合は、樹脂チ
ューブ３３の成形に際して、金属チューブ３２を一体に
成形するとか、金属チューブ３２の外周に樹脂チューブ
３３を被せた後、樹脂チューブ３３を加熱収縮させるこ
とにより、金属チューブ３２の外周に被着させる方法な
どが採用できる。
１は、金属チューブ３２と、その外側に被覆された樹脂
チューブ３３とで構成されている。金属チューブ３２と
しては、例えばステンレス、形状記憶合金などが好まし
く採用される。樹脂チューブ３３としては、例えばウレ
タン樹脂、フッ素樹脂などが好ましく採用される。金属
チューブ３２と、樹脂チューブ３３との接合は、樹脂チ
ューブ３３の成形に際して、金属チューブ３２を一体に
成形するとか、金属チューブ３２の外周に樹脂チューブ
３３を被せた後、樹脂チューブ３３を加熱収縮させるこ
とにより、金属チューブ３２の外周に被着させる方法な
どが採用できる。
【００２５】図２に示すように、金属チューブ３２は、
先端部に螺旋溝３４が形成され、柔軟性が付与されてい
る。螺旋溝３４の先端３４ａは、金属チューブ３２の先
端３２ａには至らない位置で止まっており、それによっ
て先端部のばらけが防止されている。螺旋溝３４は、先
端に向かうに従って次第にピッチを狭められており、そ
れによって、螺旋溝３４によって形成されたコイル部分
において、基部側の幅Ａが５〜20mm、先端側の幅Ｂが0.
1 〜２mmとなるようにされている。なお、この螺旋溝３
４は、例えばエッチングによる方法、機械加工による方
法等で形成することができ、機械加工による方法として
は、切削、レーザー加工等が好ましく採用される。
先端部に螺旋溝３４が形成され、柔軟性が付与されてい
る。螺旋溝３４の先端３４ａは、金属チューブ３２の先
端３２ａには至らない位置で止まっており、それによっ
て先端部のばらけが防止されている。螺旋溝３４は、先
端に向かうに従って次第にピッチを狭められており、そ
れによって、螺旋溝３４によって形成されたコイル部分
において、基部側の幅Ａが５〜20mm、先端側の幅Ｂが0.
1 〜２mmとなるようにされている。なお、この螺旋溝３
４は、例えばエッチングによる方法、機械加工による方
法等で形成することができ、機械加工による方法として
は、切削、レーザー加工等が好ましく採用される。
【００２６】再び図１を参照すると、樹脂チューブ３３
の先端部は、金属チューブ３２の先端より所定長さ突出
している。この突出長さＣは、２〜30mmが好ましい。そ
して、この突出部３３ａの内周に、放射線不透過性材
料、例えば金、白金、それらの合金等からなるリング３
５が配置され、樹脂チューブ３３に接着又は溶着によっ
て固定されている。なお、上記リング３５は、樹脂チュ
ーブ３３の突出部３３ａの外周に装着されていてもよ
い。
の先端部は、金属チューブ３２の先端より所定長さ突出
している。この突出長さＣは、２〜30mmが好ましい。そ
して、この突出部３３ａの内周に、放射線不透過性材
料、例えば金、白金、それらの合金等からなるリング３
５が配置され、樹脂チューブ３３に接着又は溶着によっ
て固定されている。なお、上記リング３５は、樹脂チュ
ーブ３３の突出部３３ａの外周に装着されていてもよ
い。
【００２７】また、金属チューブ３２の外径Ｄは、0.4
〜2.0 mmが好ましく、樹脂チューブ３３の外径Ｅは、0.
5 〜2.6 mmが好ましい。更に、金属チューブ３２の壁厚
は、0.05〜0.2 mmが好ましく、樹脂チューブ３３の壁厚
は、0.05〜0.3 mmが好ましい。更に、医療用チューブ３
１全体の長さは、500 〜2000mmが好ましく、金属チュー
ブ３２に螺旋溝３４が設けられ、柔軟性が付与された先
端部の長さＦは、100〜600 mmが好ましい。
〜2.0 mmが好ましく、樹脂チューブ３３の外径Ｅは、0.
5 〜2.6 mmが好ましい。更に、金属チューブ３２の壁厚
は、0.05〜0.2 mmが好ましく、樹脂チューブ３３の壁厚
は、0.05〜0.3 mmが好ましい。更に、医療用チューブ３
１全体の長さは、500 〜2000mmが好ましく、金属チュー
ブ３２に螺旋溝３４が設けられ、柔軟性が付与された先
端部の長さＦは、100〜600 mmが好ましい。
【００２８】樹脂チューブ３３の外周には、更に親水性
樹脂膜がコーティングされていてもよい。このような親
水性樹脂膜としては、例えば特公平４−１４９９１号に
開示された樹脂などが使用できる。
樹脂膜がコーティングされていてもよい。このような親
水性樹脂膜としては、例えば特公平４−１４９９１号に
開示された樹脂などが使用できる。
【００２９】この医療用チューブ３１は、金属チューブ
３２によって、押し込み時の剛性及び先端を所望の方向
に向けるための回転時におけるねじり剛性に優れてお
り、また、金属チューブ３２の先端部に螺旋溝３４を設
け、樹脂チューブ３３の先端を金属チューブ３２の先端
から所定長さ突出させたことにより、先端部は十分な柔
軟性を有しており、したがって血管等の体腔内への挿入
作業を迅速かつ確実に行うことができた。
３２によって、押し込み時の剛性及び先端を所望の方向
に向けるための回転時におけるねじり剛性に優れてお
り、また、金属チューブ３２の先端部に螺旋溝３４を設
け、樹脂チューブ３３の先端を金属チューブ３２の先端
から所定長さ突出させたことにより、先端部は十分な柔
軟性を有しており、したがって血管等の体腔内への挿入
作業を迅速かつ確実に行うことができた。
【００３０】なお、この医療用チューブ３１の体腔内へ
の挿入に際しては、予めガイドワイヤを目的とする位置
まで挿入しておき、このガイドワイヤに沿って挿入させ
ることが好ましいが、ガイドワイヤを用いることなくそ
れ自体を直接体腔内に挿入して目的とする位置に導くこ
とも可能である。
の挿入に際しては、予めガイドワイヤを目的とする位置
まで挿入しておき、このガイドワイヤに沿って挿入させ
ることが好ましいが、ガイドワイヤを用いることなくそ
れ自体を直接体腔内に挿入して目的とする位置に導くこ
とも可能である。
【００３１】図３には、本発明の医療用チューブに用い
られる金属チューブの他の例が示されている。この金属
チューブ４２は、先端部に螺旋溝４４が設けられ、その
先端４４ａが金属チューブ４２の先端に至らない位置で
止まっている点は前記実施例と同様であるが、螺旋溝４
４のピッチが一定とされ、その代わりに螺旋溝４４の溝
幅が先端に向かうに従って太くなるように形成されてお
り、その結果、螺旋溝４４によって形成されたコイル部
分において、基部側の幅Ｇが５〜20mm、先端側の幅Ｈが
0.1 〜２mmとなるようにされている。
られる金属チューブの他の例が示されている。この金属
チューブ４２は、先端部に螺旋溝４４が設けられ、その
先端４４ａが金属チューブ４２の先端に至らない位置で
止まっている点は前記実施例と同様であるが、螺旋溝４
４のピッチが一定とされ、その代わりに螺旋溝４４の溝
幅が先端に向かうに従って太くなるように形成されてお
り、その結果、螺旋溝４４によって形成されたコイル部
分において、基部側の幅Ｇが５〜20mm、先端側の幅Ｈが
0.1 〜２mmとなるようにされている。
【００３２】図４には、本発明の医療用チューブの他の
実施例が示されている。なお、図１と実質的に同一部分
には同符号を付してその説明を省略する。
実施例が示されている。なお、図１と実質的に同一部分
には同符号を付してその説明を省略する。
【００３３】この医療用チューブ５１は、基本的には図
１に示した医療用チューブ３１と同様な構造をなすが、
先端部がアングル形状に予め曲げ形成されている点が相
違する。このように、先端部がアングル形状に曲げられ
ていると、血管等の体腔内の分岐部で医療用チューブ５
１の先端を所望の方向に向けたいとき、基端部を回転さ
せると、先端部がアングル形状に曲げ形成されているの
で目的とする方向に向けやすくなり、挿入操作を容易に
することができるという効果がもたらされる。なお、上
記形状に付形するには、金属チューブ３２の先端部を予
めアングル形状に付形しておき、その上に樹脂チューブ
３３を被せる方法や、金属チューブ３２の外周に樹脂チ
ューブ３３を被せた後、両者を一体に付形する方法など
が採用される。
１に示した医療用チューブ３１と同様な構造をなすが、
先端部がアングル形状に予め曲げ形成されている点が相
違する。このように、先端部がアングル形状に曲げられ
ていると、血管等の体腔内の分岐部で医療用チューブ５
１の先端を所望の方向に向けたいとき、基端部を回転さ
せると、先端部がアングル形状に曲げ形成されているの
で目的とする方向に向けやすくなり、挿入操作を容易に
することができるという効果がもたらされる。なお、上
記形状に付形するには、金属チューブ３２の先端部を予
めアングル形状に付形しておき、その上に樹脂チューブ
３３を被せる方法や、金属チューブ３２の外周に樹脂チ
ューブ３３を被せた後、両者を一体に付形する方法など
が採用される。
【００３４】なお、本発明の医療用チューブは、上記の
ように予めアングル形状などに付形しておかなくても、
先端部が柔軟なので曲げやすくなっている。
ように予めアングル形状などに付形しておかなくても、
先端部が柔軟なので曲げやすくなっている。
【００３５】図５には、本発明の医療用チューブの更に
他の実施例が示されている。なお、図１と実質的に同一
部分には同符号を付してその説明を省略する。
他の実施例が示されている。なお、図１と実質的に同一
部分には同符号を付してその説明を省略する。
【００３６】この医療用チューブ６１は、前記各実施例
と同様に、金属チューブ３２と、その外周に被せられた
樹脂チューブ３３とからなり、金属チューブ３２の先端
部には、螺旋溝３４が金属チューブ３２の先端に向かう
に従ってピッチが狭くなるように形成されている。そし
て、樹脂チューブ３３は、金属チューブ３２の先端より
所定長さ突出しており、この樹脂チューブ３３の突出部
３３ａの内周に、金、白金、それらの合金等の放射線不
透過性材料からなるコイル３６が配置されている。コイ
ル３６は、樹脂チューブ３３の内壁に接着又は溶着され
ていてもよく、また、金属チューブ３２の先端にろう付
け等の手段で固着されていてもよい。
と同様に、金属チューブ３２と、その外周に被せられた
樹脂チューブ３３とからなり、金属チューブ３２の先端
部には、螺旋溝３４が金属チューブ３２の先端に向かう
に従ってピッチが狭くなるように形成されている。そし
て、樹脂チューブ３３は、金属チューブ３２の先端より
所定長さ突出しており、この樹脂チューブ３３の突出部
３３ａの内周に、金、白金、それらの合金等の放射線不
透過性材料からなるコイル３６が配置されている。コイ
ル３６は、樹脂チューブ３３の内壁に接着又は溶着され
ていてもよく、また、金属チューブ３２の先端にろう付
け等の手段で固着されていてもよい。
【００３７】この医療用チューブ６１では、先端部に設
ける放射線不透過性材料として、コイル３６を設けたの
で、先端部の柔軟性を損なうことがなく、チューブ６１
の先端を放射線透視によって容易に確認できるという利
点を有している。
ける放射線不透過性材料として、コイル３６を設けたの
で、先端部の柔軟性を損なうことがなく、チューブ６１
の先端を放射線透視によって容易に確認できるという利
点を有している。
【００３８】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の医療用チ
ューブによれば、先端部に螺旋溝を形成した金属チュー
ブとその外周を被覆する樹脂チューブとで構成されるの
で、基部側においては適度な剛性が得られ、先端側にお
いては十分な柔軟性が付与される。また、樹脂チューブ
によって血管等の体腔内での滑り特性も向上する。した
がって、血管等の体腔内への挿入作業を安全かつ容易に
行うことが可能となる。また、金属チューブの螺旋溝の
ピッチや溝幅を変えることにより、先端部における柔軟
性を細かくかつ正確に調整することができる。更に、金
属チューブの先端部を加工して螺旋溝を設け、この金属
チューブを一体押出し成形などの方法で樹脂チューブと
一体に成形するか、あるいは金属チューブの外周に樹脂
チューブを被せて熱収縮させることにより製造できるの
で、製造作業性が良好となり、製造コストを低減させる
ことができる。この医療用チューブは、カテーテルある
いはカテーテルを兼ねたガイドワイヤとして好適に使用
される。
ューブによれば、先端部に螺旋溝を形成した金属チュー
ブとその外周を被覆する樹脂チューブとで構成されるの
で、基部側においては適度な剛性が得られ、先端側にお
いては十分な柔軟性が付与される。また、樹脂チューブ
によって血管等の体腔内での滑り特性も向上する。した
がって、血管等の体腔内への挿入作業を安全かつ容易に
行うことが可能となる。また、金属チューブの螺旋溝の
ピッチや溝幅を変えることにより、先端部における柔軟
性を細かくかつ正確に調整することができる。更に、金
属チューブの先端部を加工して螺旋溝を設け、この金属
チューブを一体押出し成形などの方法で樹脂チューブと
一体に成形するか、あるいは金属チューブの外周に樹脂
チューブを被せて熱収縮させることにより製造できるの
で、製造作業性が良好となり、製造コストを低減させる
ことができる。この医療用チューブは、カテーテルある
いはカテーテルを兼ねたガイドワイヤとして好適に使用
される。
【図１】本発明の医療用チューブの一実施例を示す側断
面図である。
面図である。
【図２】同医療用チューブに用いられる金属チューブを
示す側面図である。
示す側面図である。
【図３】本発明の医療用チューブに用いられる金属チュ
ーブの他の例を示す側面図である。
ーブの他の例を示す側面図である。
【図４】本発明の医療用チューブの他の実施例を示す一
部断面側面図である。
部断面側面図である。
【図５】本発明の医療用チューブの更に他の実施例を示
す一部断面側面図である。
す一部断面側面図である。
３１、５１、６１ 医療用チューブ ３２、４２ 金属チューブ ３３ 樹脂チューブ ３４ 螺旋溝 ３４ａ 螺旋溝の先端 ３５ 放射線不透過性材料からなるリング ３６ 放射線不透過性材料からなるコイル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成７年４月１１日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図６
【補正方法】追加
【補正内容】
【図６】従来の医療用チューブの一例を示す一部を剥離
した部分側面図である。
した部分側面図である。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図７
【補正方法】追加
【補正内容】
【図７】従来の医療用ガイドワイヤの一例を示す部分側
面図である。
面図である。
【手続補正書】
【提出日】平成７年７月３日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の医療用チューブの一実施例を示す側断
面図である。
面図である。
【図２】同医療用チューブに用いられる金属チューブを
示す側面図である。
示す側面図である。
【図３】本発明の医療用チューブに用いられる金属チュ
ーブの他の例を示す側面図である。
ーブの他の例を示す側面図である。
【図４】本発明の医療用チューブの他の実施例を示す一
部断面側面図である。
部断面側面図である。
【図５】本発明の医療用チューブの更に他の実施例を示
す一部断面側面図である。
す一部断面側面図である。
【図６】従来の医療用チューブの一例を示す一部を剥離
した部分側面図である。
した部分側面図である。
【図７】従来の医療用ガイドワイヤの一例を示す部分側
面図である。
面図である。
【符号の説明】 ３１、５１、６１ 医療用チューブ ３２、４２ 金属チューブ ３３ 樹脂チューブ ３４ 螺旋溝 ３４ａ 螺旋溝の先端 ３５ 放射線不透過性材料からなるリング ３６ 放射線不透過性材料からなるコイル
Claims (9)
- 【請求項１】 金属チューブの先端部に螺旋溝を形成
し、この金属チューブを樹脂チューブで覆い、樹脂チュ
ーブの先端部を前記金属チューブの先端より所定長さ突
出させてなることを特徴とする医療用チューブ。 - 【請求項２】 前記螺旋溝は、前記金属チューブの先端
より手前で止まっている請求項１記載の医療用チュー
ブ。 - 【請求項３】 前記螺旋溝は、前記金属チューブの先端
方向に向かうに従ってピッチが狭くなっている請求項１
又は２記載の医療用チューブ。 - 【請求項４】 前記螺旋溝は、前記金属チューブの先端
方向に向かうに従って溝幅が広くなっている請求項１又
は２記載の医療用チューブ。 - 【請求項５】 前記樹脂チューブの、前記金属チューブ
の先端から突出した部分の内周又は外周に、放射線不透
過性部材を設けた請求項１〜４のいずれか一つに記載の
医療用チューブ。 - 【請求項６】 前記放射線不透過性部材が、放射線不透
過性材料からなるコイルである請求項５記載の医療用チ
ューブ。 - 【請求項７】 前記金属チューブの先端部を付形して、
先端部をアングル形状に形成してある請求項１〜６のい
ずれか一つに記載の医療用チューブ。 - 【請求項８】 前記樹脂チューブの外周に、親水性樹脂
膜を設けた請求項１〜７のいずれか一つに記載の医療用
チューブ。 - 【請求項９】 前記樹脂チューブの前記金属チューブの
先端からの突出長さが、２〜30mmである請求項１〜８の
いずれか一つに記載の医療用チューブ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7081841A JPH08243168A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 医療用チューブ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7081841A JPH08243168A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 医療用チューブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08243168A true JPH08243168A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=13757701
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7081841A Pending JPH08243168A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 医療用チューブ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08243168A (ja) |
Cited By (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6001068A (en) * | 1996-10-22 | 1999-12-14 | Terumo Kabushiki Kaisha | Guide wire having tubular connector with helical slits |
| JP2005537877A (ja) * | 2002-09-10 | 2005-12-15 | ボストン サイエンティフィック リミテッド | 医療用具に使用するための形成された補強部材及びその製造方法 |
| JP2009291616A (ja) * | 2008-06-06 | 2009-12-17 | Biosense Webster Inc | 屈曲可能な先端を有するカテーテル |
| JP2011115581A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-16 | Biosense Webster Inc | 圧力測定先端部を備えたカテーテル |
| JP2014508568A (ja) * | 2011-01-14 | 2014-04-10 | アイデブ テクノロジーズ インコーポレイテッド | プッシャアセンブリを備えたステント送達システム |
| US8852130B2 (en) | 2009-12-28 | 2014-10-07 | Biosense Webster (Israel), Ltd. | Catheter with strain gauge sensor |
| JP2016172180A (ja) * | 2016-07-07 | 2016-09-29 | 住友ベークライト株式会社 | カテーテル及びカテーテルの製造方法 |
| JP2017035491A (ja) * | 2010-08-27 | 2017-02-16 | イーコス・コーポレイシヨン | 頭蓋内出血の治療のための方法および装置 関連出願 本出願は、２０１０年８月２７日付の米国仮特許出願第６１／３７７，６３９号の優先権の利益を主張し、この米国特許仮出願の全内容が、ここでの言及によって本明細書に援用される。 |
| US9603669B2 (en) | 2010-06-30 | 2017-03-28 | Biosense Webster (Israel) Ltd. | Pressure sensing for a multi-arm catheter |
| US9687289B2 (en) | 2012-01-04 | 2017-06-27 | Biosense Webster (Israel) Ltd. | Contact assessment based on phase measurement |
| US10022255B2 (en) | 2016-04-11 | 2018-07-17 | Idev Technologies, Inc. | Stent delivery system having anisotropic sheath |
| CN108720919A (zh) * | 2017-04-24 | 2018-11-02 | 四川锦江电子科技有限公司 | 一种具有柔性远端的消融导管 |
| JP2019528882A (ja) * | 2016-09-14 | 2019-10-17 | サイエンティア・バスキュラー・エルエルシー | 一体化コイル血管装置 |
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| US11925367B2 (en) | 2007-01-08 | 2024-03-12 | Ekos Corporation | Power parameters for ultrasonic catheter |
-
1995
- 1995-03-14 JP JP7081841A patent/JPH08243168A/ja active Pending
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