JPH0824275A - 歯科鋳造用リングライニング材 - Google Patents

歯科鋳造用リングライニング材

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JPH0824275A
JPH0824275A JP18683294A JP18683294A JPH0824275A JP H0824275 A JPH0824275 A JP H0824275A JP 18683294 A JP18683294 A JP 18683294A JP 18683294 A JP18683294 A JP 18683294A JP H0824275 A JPH0824275 A JP H0824275A
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JP
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lining material
dental casting
ring lining
dental
casting
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Koichi Mamada
浩一 侭田
Takeshi Mihashi
健 三橋
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SEKINE SEAL KOGYO KK
TATSUMORI KK
GC Corp
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SEKINE SEAL KOGYO KK
TATSUMORI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発癌性の疑いのあるアスベストを全く含有せ
ずにアスベストと同等の吸水性を持たすことで湿アスベ
スト法は勿論のこと、乾アスベスト法にても使え、しか
も複数巻きの裏装も可能であるなど殆どアスベストリボ
ンと同じ操作が可能となる歯科鋳造用リングライニング
材を提供する。 【構成】 シート状に成形されて成る歯科鋳造用リング
ライニング材に於いて、セピオライトを無機バインダー
と有機バインダーとで結合して成るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯科鋳造に於いて、歯科
鋳造用リングの内側に裏装して用いる歯科鋳造用リング
ライニング材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】歯牙の う蝕などにより欠損した部分を
補綴する為の修復物は、該欠損部分に正確に適合する様
な精度が要求される。この為、修復物に鋳造物を使用す
る歯科鋳造の場合には、精度が確保出来るロストワック
ス法により殆どが製作されている。この歯科鋳造に於け
るロストワックス法の手順は、石膏模型上で歯牙の欠損
部分をワックスで復元し、これに溶けた金属の湯道とな
るスプルー線を付けてゴム製の円錐台に立てた後、短冊
状の歯科鋳造用リングライニング材で内周を覆った歯科
鋳造用リングを該円錐台に取り付ける。しかして形成さ
れた内部空隙に鋳型材である歯科鋳造用埋没材を練和し
て注ぎ込むのである。該埋没材が硬化(凝結)した後、
歯科用電気炉で内部のワックスを焼却し、出来た空間
(鋳型)に溶けた金属を流し込み(鋳込み)、該鋳型中
で冷却した後、取り出して研磨等の仕上げ加工を施して
歯科補綴用の修復物とするのである。
【0003】ところで、前述したロストワックス法でも
歯科用合金は、室温に冷却される迄の間に1.5〜2.3
%程度収縮するので、鋳型材である埋没材の凝結膨張と
熱膨張とで該収縮を補償すべくされていて、合金の溶湯
を鋳込む際の鋳型寸法は歯の欠損部分を復元したワック
ス模型の寸法より1.5〜2.3%程度大きめになってい
るのである。この時、歯科鋳造用リングライニング材の
役割は、埋没材の膨張を抑制する歯科鋳造用リングと膨
張する埋没材との間で緩衝材として機能することにあ
る。詳しくは、歯科鋳造用埋没材の硬化時、及び電気炉
でのワックス焼却時及び金属溶湯の鋳込み時、更に鋳込
み後の室温迄の冷却など過酷な膨張と収縮とが行われる
中に於いて、該埋没材の膨張収縮を抑制して了うことで
鋳造精度を悪化させない様に鋳型の寸法を補償するこ
と、該埋没材に亀裂が入ったりすることが無い様にする
こと及び歯科鋳造用リングから抜け落ちたりしない様に
することなどがその役目である。
【0004】前述した歯科鋳造用リングライニング材の
役割に最適な素材として、従来は、シート状に成形され
て成るアスベストリボンが使用されていた。しかし、こ
のアスベストに発癌性があるとの理由により使用の禁止
若しくは制限される事態となり、代替品として例えば特
開平5−31128号公報に開示されている様にセラミ
ック繊維及びガラス繊維を混合してシート状に成形した
歯科鋳造用リングライニング材が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記歯科鋳造
用リングライニング材はアスベストリボンの使用に馴れ
親しんだ歯科技工士などの術者に採って課題を有するこ
とが判った。それは、従来のアスベストリボンを使用す
る歯科鋳造法には湿アスベスト法と乾アスベスト法とが
存在し、術者が鋳造物の大きさ形状などに合わせて種々
に使い分けを行い、精度の良い鋳造物が出来上がる様に
修練を積み重ねて来ていることに起因しているのであ
る。
【0006】歯科鋳造法に於ける湿アスベスト法は主に
硬化膨張の増大を期待して、乾アスベスト法は加熱膨張
の増大を期待して、各々使い分けがなされているのであ
る。これは、アスベストが本来持つ吸水性を加減するこ
とで、前述の様な使い分けが出来、また術者はこれを巧
く利用していたのである。
【0007】これに対し、セラミック繊維とガラス繊維
とを混合してシート状に成形した歯科鋳造用リングライ
ニング材は、この湿アスベスト法及び乾アスベスト法の
何れか一方のみでの作業効果しか得られないことに起因
する課題が存在している。
【0008】つまり、湿アスベスト法に於いては歯科鋳
造用リングの内側に短冊状のアスベストリボンを裏装し
充分吸水させてから練和した埋没材を注入する。そうす
ることによって埋没材は硬化時にアスベストリボンから
水分を奪って吸水膨張を生ずる。この時アスベストリボ
ンの種類や厚さによって差を生じることが知られてお
り、歯科技工士などの術者は経験的にこれを会得してい
るのである。しかして、欠損部を復元したワックスの模
型と歯科鋳造用リングの大きさとに合わせて裏装するア
スベストリボンの吸水量や巻き数を加減することで、こ
の吸水膨張を適度なものに調整していたのである。
【0009】これに対し、最近開発され市販されている
歯科鋳造用リングライニング材ではこの加減を行うこと
が出来ないのである。これは、セラミック繊維とガラス
繊維とを混合してシート状に成形した最近の歯科鋳造用
リングライニング材は緩衝材としての目的には充分対応
した素材であるが、アスベストリボンの様な吸水性を備
えていないため湿アスベスト法の効果が期待出来ないの
は勿論のこと、水分が不足しているので裏装時の歯科鋳
造用リング内側への密着性が悪く、しかも複数巻きで使
用した場合には隙間が不規則に生じ易く、極端な場合に
は歯科鋳造用リングから脱落して了うこともある。ま
た、当然のことながら出来上がった鋳造物の寸法精度は
良くない。これに加えて吸水性の悪いためにシート中に
気泡が残り易く、場合によってはこの気泡がバイブレー
ターでの加振時に埋没材中に分散しワックス模型に付着
して、結果的に鋳造物へ好ましくない影響を与えて了う
ことがある。
【0010】この様に、最近開発され市販されているセ
ラミック繊維とガラス繊維とを混合してシート状に成形
した歯科鋳造用リングライニング材は歯科技工士などの
術者に今まで修練して来た湿アスベスト法の経験が活か
せない技工作業を強いると共に、裏装時の密着性が悪い
などの問題がある使い難い素材であったのである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、発癌性の疑い
のあるアスベストを全く含有せずにアスベストと同等の
吸水性を持たすことで湿アスベスト法は勿論のこと、乾
アスベスト法にても使え、しかも複数巻きの裏装も可能
であるなど殆どアスベストリボンと同じ操作が可能とな
る歯科鋳造用リングライニング材に就いて鋭意検討した
ところ、天然に産出される含水ケイ酸マグネシウムを主
成分とする天然鉱物繊維であるセピオライトを高温で接
着力を発揮する無機バインダーと、室温で接着力を発揮
する有機バインダーとで結合すれば、湿アスベスト法に
於いてはアスベストリボンと同等の操作性と機能とを有
するばかりでなく、乾アスベスト法での技工作業が可能
であり、しかも発癌性が全く無い歯科鋳造用リングライ
ニング材となり得ることを見出して本発明を完成したの
である。
【0012】即ち、本発明はシート状に成形されて成る
歯科鋳造用リングライニング材に於いて、セピオライト
を無機バインダーと有機バインダーとで結合して成るこ
とを特徴とする歯科鋳造用リングライニング材に関する
ものである。
【0013】本発明に係る歯科鋳造用リングライニング
材の主成分であるセピオライトは天然に産出される鉱物
繊維であるセピオライトを精製したものであり、その化
学式はMg8Si1230(OH)4(OH2)48H2Oで表さ
れる含水ケイ酸マグネシウムである。
【0014】このセピオライトは柔らかい繊維状の形態
で多孔質であり、1200℃の高温に於いてさえも繊維
性鉱物としての特徴を失うことが無いので、歯科鋳造用
リングライニング材として要求される機能である緩衝性
を失わないのである。更に、化学式からも明らかな様に
水酸基の数が多く、水との親和性に優れているので吸水
性も充分備わっているため湿アスベスト法と同じ操作を
行える歯科鋳造用リングライニング材になり得るのであ
る。
【0015】このセピオライトを結合するために高温で
接着性を発揮する無機バインダーと、室温で接着性を発
揮する有機バインダーとを使用するのであるが、無機バ
インダーとしては室温からの昇温の間に埋没材の膨張を
抑制せず、しかも有機バインダーが焼失した後でも歯科
鋳造用リングライニング材としてのシート状を維持し綿
状に崩れたりしない様にするために高温でも接着力を失
うことが無いものであることが望ましい。これに合致し
たものとしてアルミナゾル、シリカゾル及びジルコニア
ゾルなどゾル状無機バインダーの中から適宜1種または
2種以上を選択し単独でまたは組合せて用いることが出
来る。
【0016】しかして、無機バインダーの最も適切な配
合量は1〜20重量%である。1重量%未満では結合材
としての機能を充分に発揮させ難く、20重量%を超え
て了うと緩衝性能を損ね鋳造物の精度に良くない影響を
与える場合もあるからである。必ずしも前述の範囲に限
定されなければ精度の良い鋳造物が出来ないというとで
はないが、鋳造物の修正などに手間を余り掛ける必要が
ない良好な状態で仕上げるということで好ましいのであ
る。
【0017】また、本発明に係る歯科鋳造用リングライ
ニング材に適した有機バインダーとしては室温時の埋没
材の硬化膨張を抑制せず、適度な接着強度を付与するこ
とが出来、且つ燃焼時の残滓が全く無いか若しくは殆ど
無いものであることが望ましい。これに合致したものと
して従来のシート成形時にも使用されていた天然パルプ
の他、ワックスエマルジョン、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、尿素樹脂、フ
ェノール樹脂、アクリル樹脂及び酢酸ビニル樹脂などの
合成樹脂のエマルジョンなどの中から適宜1種または2
種以上を選択し単独で、または組み合わせて用いること
が出来る。
【0018】しかして、有機バインダーの最も適切な配
合量は1〜20重量%である。1重量%未満では結合材
とての機能を充分に発揮させ難く、20重量%を超えて
了うとワックス焼却時に有機バインダーも燃えて了うの
で、そこが空洞となるために強度不足を来たし歯科鋳造
用リングから脱落して了う恐れがあるためである。
【0019】また、セピオライトと無機バインダー及び
有機バインダーに加えて、更にセラミック繊維及び/ま
たはガラス繊維を補助成分として添加した歯科鋳造用リ
ングライニング材のシートを作成しても良い。これは、
同じ厚さのシートであるならば乾燥状態ではセラミック
繊維及び/またはガラス繊維はセピオライトやアスベス
トリボンに比べて約3〜5倍の緩衝性能を有することが
知られており、セラミック繊維及び/またはガラス繊維
の配合量を調整することで緩衝性能を変化させることも
可能である。
【0020】本発明に係る歯科鋳造用リングライニング
材のシートに於ける補助成分としてのセラミック繊維及
び/またはガラス繊維の適切な添加量は5〜40重量%
である。5重量%未満の添加量では緩衝性能をそれほど
向上させないし、40重量%を超えるものは水との親和
性が奪われ裏装時の密着性が減殺される傾向が強くなる
ので好ましくない。
【0021】この時、有機バインダーの適切な配合量は
先述した例と同じ1〜20重量%であり、無機バインダ
ーは1〜20重量%である。
【0022】また、補助成分としての添加に適したセラ
ミック繊維としてはアルミナシリカ繊維の他、アルミナ
繊維、ジルコニア繊維、シラス繊維及びチタン酸カリウ
ム繊維などが使用可能である。
【0023】次に、使用に適したガラス繊維は埋没材の
主成分が熱膨張する時に軟化しているものであることが
好ましい。つまり、通常の歯科技工作業で設定する電気
炉の温度は700℃であるので、この温度以下で軟化す
るソーダガラス、リン酸塩ガラス及びホウ酸塩ガラスな
どを用いることが出来る。このガラス繊維の繊維径は通
常市販されているガラス短繊維製品の5〜9μmのもの
が使用出来る。
【0024】ところで、従来市販されている歯科鋳造用
リングライニング材のシートの厚みは0.4〜1.5mm程
度である。これは、歯科鋳造リングへ裏装する時の操作
性の観点から設定されて来たものである。つまり、厚み
が0.4mm未満では裏装時の巻き数が増えるので煩わし
く、1.5mm以上では小さな歯科鋳造用リングに裏装す
る時に操作し難くなるためである。一般的にはインレー
用またはクラウン用などの補綴物を鋳造するため通常最
も使用される大きさの歯科鋳造用リング(内径29mm及
び高さ40mm)の場合、裏装するアスベストリボンの厚
みは0.8mm以上必要なことが知られている。しかし
て、本発明に係る歯科鋳造用リングライニング材のうち
セピオライトとバインダーとから成るシートの厚みはア
スベストリボンと同様の厚みにて用いれば良く、またセ
ピオライトとバインダーに補助成分としてセラミック繊
維及び/またはガラス繊維を添加したシートは前述のシ
ートに比べ緩衝性能に於いて勝るので薄くしても同じ緩
衝力を得ることが出来るのである。
【0025】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例及び比較例は何れも以下に示す配合で通常の
方法にてシート状にし、歯科鋳造用リングライニング材
を作製し、表1に示すリング条件で各試験項目を実施し
た。
【0026】 重量% 実施例1 セピオライト 75 有機バインダー 天然パルプ 3 アクリル樹脂エマルジョン 5 無機バインダー シリカゾル 17
【0027】 重量% 実施例2 セピオライト 70 有機バインダー 天然パルプ 5 尿素樹脂エマルジョン 15 無機バインダー シリカゾル 10
【0028】 重量% 実施例3 セピオライト 87 有機バインダー ワックスエマルジョン 2 酢酸ビニル樹脂エマルジョン 1 無機バインダー アルミナゾル 10
【0029】 重量% 実施例4 セピオライト 90 有機バインダー 天然パルプ 2 酢酸ビニル樹脂エマルジョン 5 無機バインダー アルミナゾル 3
【0030】 重量% 実施例5 セピオライト 50 有機バインダー 天然パルプ 3 アクリル樹脂エマルジョン 2 無機バインダー シリカゾル 5 セラミック繊維 アルミナシリカ繊維 20 ガラス繊維 ソーダガラス繊維 20
【0031】 重量% 実施例6 セピオライト 60 有機バインダー ワックスエマルジョン 5 酢酸ビニル樹脂エマルジョン 2 無機バインダー シリカゾル 3 セラミック繊維 アルミナシリカ繊維 5 ガラス繊維 ソーダガラス繊維 30
【0032】 重量% 実施例7 セピオライト 80 有機バインダー アクリル樹脂エマルジョン 9 無機バインダー アルミナゾル 1 セラミック繊維 アルミナ繊維 10
【0033】 重量% 実施例8 セピオライト 70 有機バインダー 天然パルプ 5 無機バインダー アルミナゾル 3 ガラス繊維 リン酸塩ガラス繊維 22
【0034】 重量% 比較例1 セラミック繊維 アルミナシリカ繊維 35 ガラス繊維 ソーダガラス繊維 35 有機バインダー アクリル樹脂エマルジョン 20 無機バインダー アルミナゾル 10
【0035】 重量% 比較例2 セラミック繊維 アルミナ繊維 35 ガラス繊維 ソーダガラス繊維 30 有機バインダー 酢酸ビニル樹脂エマルジョン 5 ワックスエマルジョン 5 無機バインダー シリカゾル 25
【0036】 重量% 比較例3 セラミック繊維 アルミナ繊維 50 ガラス繊維 リン酸塩ガラス繊維 30 有機バインダー 天然パルプ 10 無機バインダー シリカゾル 10
【0037】試験方法 前述の実施例及び比較例の各々のリングライニング材を
用いて、次に述べる様な試験を行った。なお、試験項目
は総て歯科鋳造用リング(内径29mm及び高さ40mm)
を使用し、湿アスベスト法で行った。
【0038】(1)密着性 実施例及び比較例の各々のリングライニング材を歯科鋳
造用リングに裏装し、これを水で濡らした後の歯科鋳造
用リングへの密着性と隙間の有無、及び埋没時に埋没材
との馴染み易さを観察した。
【0039】(2)鋳造性 歯科鋳造用リング1個に就き、既成のクラウン型ワック
ス模型1個を原型として用いた鋳造を行った。
【0040】歯科技工の通法によりクラウン型ワックス
模型を円錐台に植立し、表1に示したリング条件の歯科
鋳造用リングを各々これ等円錐台に固定した後、該クラ
ウン型ワックス模型を通法により埋没材(ジーシー社
製:商品名クリストバライトミクロ)にて埋没して得た
鋳型に遠心鋳造法にて歯科用金銀パラジウム合金(ジー
シー社製:商品名キャストウェルMC12)を用いて鋳
造し、バリの発生及び球状の突起(気泡の痕跡として存
在)などの有無を実体顕微鏡にて確認した。
【0041】(3)適合性 A.D.A.規格No.2にあるフルクラウン型及びMO
Dインレー型を用いて歯科技工の通法によりワックス模
型を作製し、これを円錐台に植立した。しかる後、歯科
鋳造用リングを用いて、先に述べた実施例及び比較例の
各々のリングライニン材で裏装してから前記円錐台に固
定し、鋳造性を確認した時と同様の手順で鋳造を行い、
鋳造物を鋳型から取り出した後、原型に戻し原型との間
隙の度合いによる適合性の良、不良を投影機にて確認し
た。
【0042】
【表1】 密着性の評価 ○:歯科鋳造用リング内面への密着性が良く、埋没材と馴染み易い。 ×:歯科鋳造用リング内面への密着性が悪く、埋没材と馴染み難い。
【0043】表1に於いて示した実施例は何れも気泡の
痕跡及びバリの発生が無く、適合性の良好な鋳造物を得
ることが出来た。しかも、本発明に係る歯科鋳造用リン
グライニング材の成分の配合や厚み及び歯科鋳造用リン
グの大きさを種々変えても顕著な差異は認められなかっ
た。
【0044】これに対し、比較例は総じて欠点を有して
いた。比較例1はバリが発生し、比較例2及び比較例3
は適合性が不良であった。
【0045】
【発明の効果】歯科技工士などの術者が長年にわたり馴
れ親しみ且つ修練して来た湿アスベスト法による鋳造で
修復物を作ることが可能であり、しかも乾アスベスト法
にも対応する事が出来るので、従来修練していた技術に
て精度の良い鋳造物が得ることが出来るのである。
【0046】更に、セピオライトはアスベスト以上の吸
水性があるのでシート中からの空気の排出が速やかで重
ね巻きしても気泡は全く残らず、歯科鋳造用リングへの
密着性が高いばかりでなく、当然吸水膨張を適度なもの
に加減し得るので本発明に係る歯科鋳造用リングライニ
ング材を使用すれば作業性が良いばかりでなく、高精度
の鋳造物を得ることが出来るのである。
【0047】また、本発明に係る歯科鋳造用リングライ
ニング材のうち補助成分としてセラミック繊維及び/ま
たはガラス繊維を添加した実施例はシート内への気泡の
残留が無く、歯科鋳造用リングへの密着性も高い緩衝性
能の優れたものとなるので、どの様な大きさの歯科鋳造
用リングに対し用いても1巻き裏装で精度の良い鋳造物
が出来るなどコストダウンの面や作業性向上の点で有利
な歯科鋳造用リングライニング材を提供することが出来
たのである。
【0048】そして、本発明に係る歯科鋳造用リングラ
イニング材は発癌性が全く無く人体に安全なものであ
り、従来のアスベストリボンと同じ操作での鋳造が可能
なため歯科鋳造に於いて利用価値の大なるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三橋 健 東京都港区芝公園2丁目9番5号 株式会 社龍森内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状に成形されて成る歯科鋳造用リ
    ングライニング材に於いて、セピオライトを無機バイン
    ダーと有機バインダーとで結合して成ることを特徴とす
    る歯科鋳造用リングライニング材。
  2. 【請求項2】 無機バインダーがアルミナゾル、シリカ
    ゾル及びジルコニアゾルの群から選ばれた1種または2
    種以上から成り、有機バインダーが天然パルプ、ワック
    スエマルジョン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、
    ポリビニルアルコール(PVA)、尿素樹脂、フェノール樹
    脂、アクリル樹脂及び酢酸ビニル樹脂などの合成樹脂の
    エマルジョンの群から選ばれた1種または2種以上の物
    質から成ることを特徴とする請求項1に記載の歯科鋳造
    用リングライニング材。
  3. 【請求項3】 無機バインダーが1〜20重量%であ
    り、有機バインダーが1〜20重量%である請求項1ま
    たは2に記載の歯科鋳造用リングライニング材。
  4. 【請求項4】 シート状に成形されて成る歯科鋳造用リ
    ングライニング材に於いて、セピオライトを無機バイン
    ダーと有機バインダーとで結合し、更にセラミック繊維
    及び/またはガラス繊維を補助成分として添加して成る
    ことを特徴とする歯科鋳造用リングライニング材。
  5. 【請求項5】 無機バインダーがアルミナゾル、シリカ
    ゾル及びジルコニアゾルの群から選ばれた1種または2
    種以上から成り、有機バインダーが天然パルプ、ワック
    スエマルジョン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、
    ポリビニルアルコール(PVA)、尿素樹脂、フェノール樹
    脂、アクリル樹脂及び酢酸ビニル樹脂などの合成樹脂の
    エマルジョンの群から選ばれた1種または2種以上の物
    質から成ることを特徴とする請求項4に記載の歯科鋳造
    用リングライニング材。
  6. 【請求項6】 セラミック繊維がアルミナシリカ繊維、
    アルミナ繊維、ジルコニア繊維、シラス繊維及びチタン
    酸カリウム繊維の群から選ばれた1種または2種以上の
    物質から成り、ガラス繊維がソーダガラス、リン酸塩ガ
    ラス及びホウ酸塩ガラスの群から選ばれた1種または2
    種以上の物質から成ることを特徴とする請求項4または
    5に記載の歯科鋳造用リングライニング材。
  7. 【請求項7】 無機バインダーが1〜20重量%であ
    り、有機バインダーが1〜20重量%であり、更にセラ
    ミック繊維及び/またはガラス繊維を補助成分として5
    〜40重量%を添加して成る請求項4から6までの何れ
    か1項に記載の歯科鋳造用リングライニング材。
JP18683294A 1994-07-18 1994-07-18 歯科鋳造用リングライニング材 Pending JPH0824275A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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GB2452997A (en) * 2007-09-24 2009-03-25 Goodwin Plc Apparatus and method for preparing an investment mould
CN114419968A (zh) * 2021-12-21 2022-04-29 中国人民解放军空军军医大学 一种用于训练牙科操作手感的进阶性模块化模型

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