JPH0824147B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

Info

Publication number
JPH0824147B2
JPH0824147B2 JP1297708A JP29770889A JPH0824147B2 JP H0824147 B2 JPH0824147 B2 JP H0824147B2 JP 1297708 A JP1297708 A JP 1297708A JP 29770889 A JP29770889 A JP 29770889A JP H0824147 B2 JPH0824147 B2 JP H0824147B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
semiconductor
type
semiconductor region
well region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1297708A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03159270A (ja
Inventor
仲文 稲田
修 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP1297708A priority Critical patent/JPH0824147B2/ja
Publication of JPH03159270A publication Critical patent/JPH03159270A/ja
Publication of JPH0824147B2 publication Critical patent/JPH0824147B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は半導体装置およびその製造方法に関し、特
にウェル領域内に形成される素子が、ラッチアップに対
して強い耐性を持ち、かつ高耐圧である能動素子を具備
する半導体装置およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 現在、CMOS型の半導体装置において、寄生バイポーラ
の導通現象、いわゆるラチアップが問題となっている。
ラッチアップを防止するには、素子相互間の距離を充分
に設け、ベース長を長くすることにより、寄生バイポー
ラトランジスの性能を低下させ、導通しにくくさせるの
が望ましい。
しかし、近年では、素子の高集積化に伴い、素子相互
間の距離が縮小され、さらに、素子自体も微細構造を持
つに至っている。素子相互間の距離が縮小されると、寄
生バイポーラトランジスタのベース長が短くなり、寄生
バイポーラトランジスタが導通しやすい状態となってく
る。
そこで、現在、寄生バイポーラトランジスタのベース
の不純物濃度を高める、例えばウェル領域等の不純物濃
度を高める操作を行ない、寄生バイポーラトランジスタ
の性能を低下させる手段が講じられている。
ところが、ウェル領域等の不純物濃度が高まってくる
と、ここに形成される素子の耐圧が劣化するという問題
が、新たに生じてくる。
さらに、素子自体も微細構造となっているので、いわ
ゆるショートチャネル効果等の問題が顕著となってい
る。ショートチャネル効果の防止策としては、MOSFETで
は、例えばドレイン近傍の電界を緩和するLDD(Lightly
Doped Drain)構造、GDD(Graded Diffused Drain)構
造、およびD D (Double Diffused Drain)構造等
が知られている。
通常、能動素子は、電源5V程度で動作させられている
が、素子の種類によっては、電源10V以上の高い電圧に
て動作させられるものもある(以後、高い電圧にて動作
させられる素子を、必要に応じて高耐圧素子と呼ぶ)。
高耐圧素子も、通常の素子同様に、微細化が推進され、
これに伴う耐圧の向上が図られている。
しかしながら、高耐圧素子では、高電圧を取り扱うた
めに、微細化がいっそう進んだ場合には、上記のような
LDD構造、GDD構造、およびDDD構造等の手段では、充分
な耐圧を確保、維持しえないと思われる。
また、高耐圧素子の形成される領域の不純物濃度を低
くして、耐圧の向上を図ると、今度は上記のラッチアッ
プ問題が顕著となる。
(発明が解決しようとする課題) この発明は上記のような点に鑑みて為されたもので、
ラッチアップに対して強い耐性を持ち、しかも高耐圧で
ある素子を具備する半導体装置およびその製造方法を提
供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明に係る半導体装
置では、第1導電型の半導体基板と、この基板に形成さ
れた第2導電型のウェル領域と、このウェル領域に形成
された、絶縁ゲート型FETのソースとなる第1導電型の
第1の半導体領域と、および前記第1の半導体領域と離
隔して形成された、前記絶縁ゲート型FETのドレインと
なる第1導電型の第2の半導体領域と、前記第1の半導
体領域と前記第2の半導体領域との間の前記ウェル領域
の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成されたゲート電
極と、前記第1の半導体領域内に形成された、前記第1
の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第3
の半導体領域と、前記第2の半導体領域内に形成され
た、前記第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1
導電型の第4の半導体領域とを具備する。そして、前記
第1、第3の半導体領域の周囲および第2、第4の半導
体領域の周囲にそれぞれ、前記ウェル領域よりも不純物
濃度が低い第2導電型の低濃度半導体領域を設け、前記
第1、第2、第3および第4の半導体領域が持つPN接合
部分をそれぞれ低濃度化し、かつ前記第1の半導体領域
と前記第2の半導体領域との間の前記低濃度半導体領域
に、前記ウェル領域とほぼ同一の不純物濃度を有する領
域を、前記第1、第2、第3および第4の半導体領域が
持つPN接合部分をそれぞれ低濃度化したままの状態で設
けたことを特徴としている。
また、その製造方法では、前記ウェル領域のゲート電
極が形成される領域上に、第1導電型の不純物の導入を
素子する素子層を形成する工程をさらに具備し、前記素
子層をマスクに用いて、前記ウェル領域に、第1導電型
の不純物を導入し、前記ウェル領域よりも不純物濃度が
低い第2導電型の低濃度半導体領域を形成することを特
徴としている。
(作用) 上記構成を有する半導体装置であると、第1、第3の
半導体領域の周囲および第2、第4の半導体領域の周囲
にそれぞれ、ウェル領域よりも不純物濃度が低い第2導
電型の低濃度半導体領域が設けられているので、第1、
第2、第3および第4の半導体領域が持つPN接合部分が
低濃度化される。よって、これらPN接合部分の接合耐圧
が向上する。
また、低濃度半導体領域よりも不純物濃度が高いウェ
ル領域が設けられているので、このウェル領域をベース
とするような寄生バイポーラトランジスタの導通が抑制
される。よって、ウェル領域と基板との間のラッチアッ
プが防止され、装置のラッチアップ耐性が高まる。
さらに、第1の半導体領域と第2の半導体領域との間
の低濃度半導体領域に、ウェル領域とほぼ同一の不純物
濃度を有する領域が設けられているので、第1の半導体
領域および第2の半導体領域をそれぞれエミッタ、コレ
クタとするような寄生バイポーラトランジスタの導通も
抑制される。よって、上記ラッチアップ耐性は、さらに
高まる。
しかも、上記ウェル領域とほぼ同一の不純物濃度を有
する領域は、第1、第2、第3および第4の半導体領域
が持つPN接合部分がそれぞれ低濃度化されたままの状態
で設けられているので、上記PN接合部分の接合耐圧は劣
化しない。
また、上記構成を有する半導体装置の製造方法である
と、上記構成の半導体装置を、ウェル領域のゲート電極
が形成される領域上に、第1導電型の不純物の導入を阻
止する阻止層を形成するだけで製造することができる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
第1図は、この発明の第1の実施例に係わる半導体装
置、特に高耐圧素子の概念を示す断面図である。
第1図に示すように、例えばn型基板1の表面には、
フィールド酸化膜2が形成されている。さらに、n型基
板1の内部には、第1のp+型ウェル領域3が、主表面か
ら深さ5μm程度に形成されている。この第1のp+型ウ
ェル領域3の内部には、第2のp型ウェル領域4が、主
面からの深さ1μm程度に形成されている。このよう
に、比較的深いウェルを持つ半導体装置は、例えば大型
液晶ドライバー用のLSIに用いられる。図中のA−A′
線に沿う断面の不純物濃度のプロファイルを第2図に示
す。
第2図に示すように、第1のp+型ウェル領域3は、主
面から約5μm程度の深さまで形成され、主面近傍での
不純物濃度は、約1.5×1016cm-3程度に設定されてい
る。また、第2のp型ウェル領域4は、主面から約1μ
m程度の深さまで形成され、主面近傍での不純物濃度
は、約3×1015cm-3程度に設定されている。第2図で
は、第2のp型ウェル領域4の不純物濃度が、深さが約
1μmを過ぎた時点で、第1のp+型ウェル領域3の不純
物濃度と全く同じとなっている。これは、後述するが、
第2のp型ウェル領域4は、反対導電型の不純物を導入
することによって形成されるウェルであり、したがっ
て、第1のp+型ウェル領域3の主面近傍の不純物濃度が
希釈された状態を図示しているからである。
フィールド酸化膜2の直下に位置する第1のp+型ウェ
ル領域3内には、これより、高い不純物濃度を持つp++
型ガードリング5が形成されている。第2のp型ウェル
領域4内には、不純物濃度の低いn-型ソース/ドレイン
領域6が形成され、これの内部に、さらに、不純物濃度
の高いn+型ソース/ドレイン領域7が形成された、いわ
ゆるLDD構造を持つn型ソース/ドレイン領域8が形成
されている。これらのn型ソース/ドレイン領域8相互
間に存在するチャネル領域上には、ゲート絶縁膜9が形
成され、さらに、ゲート電極10が形成されている。
この発明の第1の実施例に係わる半導体装置、特に高
耐圧素子は以上のような構造となっている。
このような、第1の実施例に係わる半導体装置、特に
高耐圧素子によれば、n型ソース/ドレイン領域8の近
傍、すなわち素子の電流通路近傍の不純物濃度が、例え
ば従来の素子の電流通路近傍の不純物濃度よりも低く設
定されている。言い換えれば、素子の電流通路が形成さ
れる部分が、不純物濃度が低く設定される第2のp型ウ
ェル領域4内に形成されている。
よって、第2のp型ウェル領域4に形成される素子
は、ここの不純物濃度が低ければ低い程、接合耐圧が高
いものとなる。
では、この耐圧向上、特にn型ソース/ドレイン領域
8と、p型ウェル領域4との接合耐圧向上の効果を、従
来技術の装置と、本発明に係わる装置とで比較してみ
る。
第3図は、従来の装置におけるドレイン電流〜電圧特
性を示す図、第4図は、本発明に係わる装置におけるド
レイン電流〜電圧特性を示す図である。
従来では、第3図に示すように、ドレイン〜ソース間
電圧VDSが30〜35V付近になると、ドレイン電流IDが急激
に立ち上がっていた。
しかし、本発明に係わる装置では、第4図に示すよう
に、ドレイン〜ソース間電圧VDSが50V付近まで、ドレイ
ン電流IDが急激に立ち上がることはない。
また、第2のp型のウェル領域4の周囲には、これを
囲むように不純物濃度が高く設定されている第1のp+
ウェル領域3が形成されている。つまり、素子の実質的
な能動領域の外周が、高不純物濃度を持つ第1のp+型ウ
ェル領域3で覆われている。
よって、素子相互間、あるいは上記ウェル領域と、基
板との間等でのラッチアップを防止することができる。
では、このラッチアップ防止効果、すなわち、寄生バ
イポーラトランジスタのオン制御の効果を、従来技術の
装置と、本発明に係わる装置とで比較してみる。
第5図は、従来の装置におけるドレイン電流〜電圧特
性を示す図、第6図は、本発明に係わる装置におけるド
レイン電流〜電圧特性を示す図である。
従来では、第5図に示すように、ゲートへのバイアス
のかけかた次第で、ドレイン〜ソース間電圧VDS30V付近
から、ドレイン電流IDが急激に立ち上がるものがあっ
た。
この立ち上がりの原因は、n型ソース/ドレイン領域
をコレクタとして、p型ウェル領域をベース、n型基板
をエミッタとする寄生バイポーラトランジスタがオンす
ることに起因する。
つまり、上記寄生バイポーラトランジスタがオンする
と、これにも電流が流れるから、大きなドレイン電流ID
が流れ始めるわけである。
しかし、本発明に係わる装置では、上述したように、
能動領域の外周が高い不純物濃度を持ったp+型ウェル領
域3で囲まれているから、上記寄生バイポーラトランジ
スのベース濃度が上っていることになる。したがって、
上記寄生バイポーラトランジスタの性能が低下してお
り、オンしがたくなっている。
よって、第6図に示すように、ゲートのバイアスのか
けかたに係わらず、ドレイン電流IDの急激な増加が、ド
レイン〜ソース間電圧VDS50V付近まで抑制されるように
なる。
以上の点から、第1の実施例に示す高耐圧素子は、ラ
ッチアップに対して強い耐性を持ち、かつソース/ドレ
インともに高耐圧を達成できるものである。
また、上記素子は、現在進行中である素子自体の微細
化にも、例えば10V以上の高電圧の動作電圧を維持して
対応でき、かつラッチアップの問題を低減させて対応で
きるものである。
次に、上記第1の実施例に係わる半導体装置の製造方
法について、第7図(a)ないし第7図(c)を参照し
て説明する。
尚、この製造方法の説明では、5Vの動作電圧で駆動す
る素子(以後、低電圧素子と呼ぶ)と、上記第1の実施
例で示した高耐圧素子とを、同一チップ上に混載した形
で説明する。
第7図(a)ないし第7図(c)は、第1の実施例に
係わる半導体装置を、製造工程順に示した断面図であ
る。第7図(a)ないし第7図(c)において、同一部
分については、同一の参照符号を付す。
まず、第7図(a)に示すように、例えばn型基板1
表面に、酸化膜(図示せず)を形成する。次に、この酸
化膜上にホトレジスト(図示せず)を塗布する。次い
で、このホトレジストを、第1のp+型ウェル領域形成予
定パターンにパターニングし、このホトレジストをマス
クとしてp型の不純物、例えばボロンを、加速電圧100K
eV、ドーズ量5×1012cm-2の条件にてイオン注入を行な
う。この後、例えば熱拡散させることによって、イオン
注入されたボロンを活性化させ、第1のp+型ウェル領域
3を形成する。
次に、第7図(b)に示すように、全面に、ホトレジ
スト11を塗布する。そして、ホトレジスト11に対して、
写真蝕刻法により、第2のp型ウェル領域パターンに形
成された開孔部12を開孔する。次に、ホトレジスト11を
マスクとしてn型の不純物、例えばリンを加速電圧280K
eV、ドーズ量5×1011cm-2の条件にてイオン注入を行な
う。この後、例えば熱拡散させることによって、イオン
注入されたボロンを活性化させ、第2のp型ウェル領域
4を形成する。このとき、第1のp+型ウェル領域3に対
して、反対導電型の不純物、例えばリンがイオン注入さ
れることによって、ドナーと、アクセプタとの結合が起
こる。この結果、第1のp+型ウェル領域3のp型の不純
物濃度が局部的に低下される。この状態の不純物濃度の
プロファイルは、上記第2図に示されている。また、第
1のp+型ウェル領域3の主面からの深さは、例えば5μ
m程度、第2のp型ウェル領域4の主面からの深さは、
例えば1μm程度に設定されている。
次に、第7図(c)に示すように、ホトレジスト11を
剥離した後、例えばLOCOS法により、フィールド酸化膜
2を形成する。次に、ゲート絶縁膜となる酸化膜を、例
えば熱酸化法によって形成する。次に、ゲート電極とな
るポリシリコン層を、例えばCVD法によって、形成す
る。次に、ホトレジストを用いた写真蝕刻法により、上
記ポリシリコン層、および酸化膜を順次、所定のゲート
電極の形状にパターニングし、ゲート電極10、およびゲ
ート絶縁膜9を形成する。次に、高耐圧素子側の第2の
p型ウェル領域4等に対して、ゲート電極10、およびフ
ィールド酸化膜2をマスクとした、いわゆるセルフアラ
インイオン注入法により、例えばn型不純物であるリン
をイオン注入し、まず、不純物濃度の低いn-型ソース/
ドレイン領域6を形成する。このとき、必要に応じて、
低電圧素子側の第1のp+型ウェル領域3に対して、セル
フアラインイオン注入を行なっても良い。次に、例えば
高耐圧素子側のゲート電極10の側面に沿った領域付近等
をホトレジスト、あるいは酸化膜等でマスクし、LDD構
造を形成しえる状態とする。そして、高耐圧素子側で
は、ホトレジスト、あるいは酸化膜等をマスクに、低電
圧素子側では、ゲート電極10をマスクにして、再度、n
型不純物、例えばヒ素をセルフアラインイオン注入を行
ない、n+型ソース/ドレイン領域7、およびn+型ソース
/ドレイン領域13を形成する。高耐圧素子側では、LDD
構造を形成しているので、n-型ソース/ドレイン領域6
と、n+型ソース/ドレイン領域7とで、n型ソース/ド
レイン領域8が構成されている。次に、ガードリング5
形成用の不純物を酸化膜またはホトレジストをマスクに
してイオン注入する。
この後、図示はしないが、例えば層間絶縁膜を形成
し、この層間絶縁膜に対して、装置の所定の場所に通じ
るコンタクト孔を開孔し、所定の配線を施し、さらに表
面保護膜を形成する。
以上のような工程を経て、この発明の第1の実施例に
示す高耐圧素子と、5V動作の低電圧素子とを同一チップ
上に混載した半導体装置が製造される。
このような第1の実施例にかかる半導体装置の製造方
法によれば、第1のp+型ウェル領域3に対して、n型の
不純物をイオン注入することにより、ドナーと、アクセ
プタとを結合させるから、高不純物濃度の第1のウェル
領域3内に、選択的に低不純物濃度の第2のウェル領域
4を形成できる。よって、第2のウェル領域4内に素子
を形成すれば、第1の実施例に示す高耐圧素子が形成で
きる。
さらに、この製造方法では、5V動作の低電圧素子と、
上記高耐圧素子とを、僅か1回の写真蝕刻の工程を増す
だけで、同一チップ上に混載して製造できる。
次に、第8図を参照して、この発明の第2の実施例に
係わる半導体装置について説明する。
第8図は、この発明の第2の実施例に係わる半導体装
置、特に高耐圧素子の概念を示す断面図である。
この第8図において、第1図と同一部分については同
一符号を付し、重複する説明は避ける。
この第2の実施例の特徴は、不純物濃度の低い第2の
p型ウェル領域を、ソース/ドレイン領域8の周囲に限
定したことである。つまり、少なくとも2つ存在するソ
ース/ドレイン領域8の周囲に対して、それぞれ第2の
p型ウェル領域4−1、および4−2が形成されてい
る。
これは、素子耐圧が、特にソース/ドレイン領域8周
囲に伸びる空芝層の大きさに関係があることを考慮し、
ソース/ドレイン領域8の周囲のみ、不純物濃度を下げ
ることで、充分な耐圧を得られることに鑑みたものであ
る。
この結果、不純物濃度の高い領域、すなわち、第1の
p+ウェル領域3を、素子耐圧に影響しない範囲で拡げる
ことでき、第1の実施例に示した高耐圧素子に比較し
て、ラッチアップに対する耐性がいっそう強化される。
次に、第2の実施例に示す高耐圧素子の製造方法につ
いて、第9図(a)ないし第9図(c)を参照して説明
する。
尚、本製造方法の説明では、第1の実施例にかかる高
耐圧素子の製造方法同様、低電圧素子と、第2の実施例
で示す高耐圧素子とを、同一チップ上に混載した形で説
明する。
第9図(a)ないし第9図(c)は、第2の実施例に
係わる半導体装置を、製造工程順に示した断面図であ
る。第9図(a)ないし第9図(c)において、第8図
と同一部分については、同一の参照符号を示す。
まず、第9図(a)に示すように、例えばn型基板1
表面に、酸化膜(図示せず)を形成する。次に、この酸
化膜上にホトレジスト(図示せず)を塗布する。次い
で、このホトレジストを第1のp+型ウェル領域形成予定
パターンにパターニングし、このホトレジストをマスク
としてp型の不純物、例えばボロンを、加速電圧100Ke
V、ドーズ量5×1012cm-2の条件にて注入を行なう。こ
の後、例えば熱拡散させることによって、イオン注入さ
れたボロンを活性化させ、第1のp+型ウェル領域3を形
成する。
次に、第9図(b)に示すように、全面に、ホトレジ
スト11を塗布する。そして、ホトレジスト11に対して、
写真蝕刻法により、1つの素子領域に対して複数個設け
られる第2のp型ウェル領域パターンに形成された開孔
部12−1、および12−2を形成する。次に、ホトレジス
ト11をマスクとしてn型の不純物、例えばリンを、加速
電圧280KeV、ドーズ量5×1011cm-2の条件にてイオン注
入を行なう。この後、例えば熱拡散させることによっ
て、イオン注入されたボロンを活性化させ、第2のp型
ウェル領域4−1、および4−2を形成する。このと
き、第1のp+型ウェル領域3に対して、反対導電型の不
純物、例えばリンがイオン注入されることによって、ド
ナーと、アクセプタとの結合が起こる。この結果、第1
のp+型ウェル領域3の不純物濃度が局部的に低下され
る。また、開孔部12−1と、12−2との間に存在してい
るホトレジスト11の幅Wの一例としては、例えば第1の
p+型ウェル領域3の主面からの深さが、例えば5μm程
度、第2のp型ウェル領域4−1、および4−2の主面
からの深さが、例えば1μm程度の場合、幅Wは、概ね
1μm程度に設定される。
次に、第9図(c)に示すように、ホトレジスト11を
剥離した後、例えばLOCOS法により、フィールド酸化膜
2を形成する。次に、ゲート絶縁膜となる酸化膜を、例
えば熱酸化法によって形成する。次に、ゲート電極とな
るポリシリコン層を、例えばCVD法によって、形成す
る。次に、ホトレジストを用いた写真蝕刻法により、上
記ポリシリコン層、および酸化膜を順次、所定のゲート
電極の形状にパターニングし、ゲート電極10、およびゲ
ート絶縁膜9を形成する。次に、高耐圧素子側の第2の
p型ウェル領域4−1、および4−2等に対して、ゲー
ト電極10、およびフィールド酸化膜2をマスクとした、
いわゆるセルフアラインイオン注入法により、例えばn
型不純物であるリンをイオン注入し、まず、不純物濃度
の低いn-型ソース/ドレイン領域6を形成する。このと
き、必要に応じて、低電圧素子側の第1のp+型ウェル領
域3に対して、セルフアラインイオン注入を行なっても
良い。次に、例えば高耐圧素子側のゲート電極10の側面
に沿った領域付近等をホトレジスト、あるいは酸化膜等
でマスクし、LDD構造を形成しえる状態とする。そし
て、高耐圧素子側ではホトレジスト、あるいは酸化膜等
をマスクに、低電圧素子側では、ゲート電極10をマスク
にして、再度、n型不純物、例えばヒ素をセルフアライ
ンイオン注入を行ない、n+型ソース/ドレイン領域7、
およびn+型ソース/ドレイン領域13を形成する。高耐圧
素子側では、LDD構造をなしているので、n-型ソース/
ドレイン領域6と、n+型ソース/ドレイン領域7とで、
n型ソース/ドレイン領域8が形成されている。ここ
で、n型ソース/ドレイン領域8は、おのおのが第2の
p型ウェル領域4−1、および4−2内に、それぞれ形
成されている。次に、ガードリング5形成用の不純物
を、酸化膜またはホトジストをマスクにしてイオン注入
する。
この後、図示はしないが、例えば層間絶縁膜を形成
し、この層間絶縁膜に対して、装置の所定の場所に通じ
るコンタクト孔を開孔し、所定の配線を施し、さらに表
面保護膜を形成する。
以上のような工程を経ることにより、第2の実施例に
示す高耐圧素子と、5V動作の低電圧素子とを同一チップ
上に混載した半導体装置が製造される。
このような製造方法によれば、第9図(b)に示すよ
うに、ホトレジスト11を、第1のp+型ウェル領域3の上
部に、一部残すことにより、複数個の第2のp型ウェル
領域4−1、および4−2が形成できる。そして、これ
らの第2のp型ウェル領域4−1、および4−2内に、
それぞれn型ソース/ドレイン領域8を形成すれば、上
記第2の実施例に示す高耐圧素子を形成できる。
さらに、第1の実施例に示す高耐圧素子の製造方法同
様、第2の実施例に示す高耐圧素子の製造方法でも、低
電圧素子と、上記高耐圧素子とを、僅か1回の写真蝕刻
の工程を増すだけで、同一チップ上に混載して製造でき
る。
尚、上記第1、第2の実施例では、基板1をn型、第
1、第2のウェル領域3、4をp型としたが、それぞれ
の導電型を反対にしても良いことは勿論である。
また、n型基板1は、p型領域内に形成されたウェル
領域であっても良い。
また、第1、第2のウェル領域3、4の不純物濃度値
は、実施例中で述べた値に限定されることはなく、種々
変更が可能であるし、第1、第2のウェル領域3、4の
主面からの深さも種々変更が可能である。
さらに、上記実施例は、例えば10V以上の動作電圧を
必要とする素子を内蔵する大型液晶ドライバー用のLSI
を例にとって説明したが、本発明は、これに限られるも
のではない。例えば5V動作の素子だけで構成された半導
体装置において、集積されるMOSトランジスタの耐圧向
上手段として利用しても何等差し支えない。また、この
MOSトランジスタが、CMOS型構成である場合には、耐圧
向上の効果に加え、ラッチアップ対策手段としても有益
な効果を得ることができる。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、ラッチアップ
に対して強い耐性を持ち、しかも高耐圧である素子を具
備する半導体装置およびその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1の実施例に係わる半導体装置、
特に高耐圧素子の概念を示す断面図、第2図は第1図中
のA−A′線に沿う不純物濃度プロファイルを示す図、
第3図は従来の装置のドレイン電流〜電圧特性を示す
図、第4図は本発明に係わる装置のドレイン電流〜電圧
特性を示す図、第5図は従来の装置のドレイン電流〜電
圧特性を示す図、第6図は本発明に係わる装置のドレイ
ン電流〜電圧特性を示す図、第7図(a)ないし第7図
(c)は第1の実施例に係わる半導体装置を製造工程順
に示した断面図、第8図はこの発明の第2の実施例に係
わる半導体装置、特に高耐圧素子の概念を示す断面図、
第9図(a)ないし第9図(c)は第2の実施例に係わ
る半導体装置を製造工程順に示した断面図である。 1……n型基板、2……フィールド酸化膜、3……第1
のp+型ウェル領域、4,4−1,4−2……第2のp型ウェル
領域、5……p++型ガードリング、6……n-型ソース/
ドレイン領域、7……n+型ソース/ドレイン領域、8…
…n型ソース/ドレイン領域、9……ゲート絶縁膜、10
……ゲート電極、11……ホトレジスト、12,12−1,12−
2……開孔部、13……n+型ソース/ドレイン領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/78 301 C 301 H

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体基板と、 前記基板に形成された第2導電型のウェル領域と、 前記ウェル領域に形成された、絶縁ゲート型FETのソー
    スとなる第1導電型の第1の半導体領域と、 前記ウェル領域内に前記第1の半導体領域と離隔して形
    成された、前記絶縁ゲート型FETのドレインとなる第1
    導電型の第2の半導体領域と、 前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との間の
    前記ウェル領域の表面上に、ゲート絶縁膜を介して形成
    されたゲート電極と、 前記第1の半導体領域内に形成された、前記第1の半導
    体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第3の半導
    体領域と、 前記第2の半導体領域内に形成された、前記第2の半導
    体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の第4の半導
    体領域とを具備し、 前記第1、第3の半導体領域の周囲および第2、第4の
    半導体領域の周囲にそれぞれ、前記ウェル領域よりも不
    純物濃度が低い第2導電型の低濃度半導体領域が設けら
    れ、前記第1、第2、第3および第4の半導体領域が持
    つPN接合がそれぞれ低濃度化され、かつ前記第1の半導
    体領域と前記第2の半導体領域との間の前記低濃度半導
    体領域に、前記ウェル領域とほぼ同一の不純物濃度を有
    する領域が、前記第1、第2、第3および第4の半導体
    領域が持つPN接合がそれぞれ低濃度化されたままの状態
    で設けられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】第1導電型の半導体基板に第2導電型のウ
    ェル領域を形成する工程と、 前記ウェル領域のゲート電極が形成される領域上に、第
    1導電型の不純物の導入を阻止する阻止層を形成する工
    程と、 前記阻止層をマスクに用いて、前記ウェル領域に、第1
    導電型の不純物を導入し、前記ウェル領域よりも不純物
    濃度が低い第2導電型の低濃度半導体領域を形成する工
    程と、 前記阻止層が形成されていた領域上に、ゲート絶縁膜を
    介してゲート電極を形成する工程と、 前記低濃度半導体領域に、前記ゲート電極をマスクに用
    いて、絶縁ゲート型FETのソースとなる第1導電型の第
    1の半導体領域、およびドレインとなる第1導電型の第
    2の半導体領域を形成する工程と、 前記第1の半導体領域内に、前記第1の半導体領域より
    も不純物濃度が高く、かつPN接合部分が前記低濃度半導
    体領域にとどまる第1導電型の第3の半導体領域、およ
    び前記第2の半導体領域内に、前記第2の半導体領域よ
    りも不純物濃度が高く、かつPN接合部分が前記低濃度半
    導体領域にとどまる第1導電型の第4の半導体領域を形
    成する工程と を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP1297708A 1989-11-17 1989-11-17 半導体装置およびその製造方法 Expired - Fee Related JPH0824147B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1297708A JPH0824147B2 (ja) 1989-11-17 1989-11-17 半導体装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1297708A JPH0824147B2 (ja) 1989-11-17 1989-11-17 半導体装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03159270A JPH03159270A (ja) 1991-07-09
JPH0824147B2 true JPH0824147B2 (ja) 1996-03-06

Family

ID=17850137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1297708A Expired - Fee Related JPH0824147B2 (ja) 1989-11-17 1989-11-17 半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0824147B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2760709B2 (ja) * 1992-07-15 1998-06-04 株式会社東芝 高耐圧のldd構造を有する半導体装置及びその製造方法
JP3348782B2 (ja) 1999-07-22 2002-11-20 日本電気株式会社 半導体装置の製造方法
JP5081030B2 (ja) * 2008-03-26 2012-11-21 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置及びその製造方法
JP5418041B2 (ja) * 2009-07-24 2014-02-19 株式会社リコー 半導体装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5577169A (en) * 1979-12-07 1980-06-10 Hitachi Ltd Preparation of semiconductor device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03159270A (ja) 1991-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5171699A (en) Vertical DMOS transistor structure built in an N-well CMOS-based BiCMOS process and method of fabrication
US6445044B2 (en) Apparatus improving latchup immunity in a dual-polysilicon gate
EP0747966B1 (en) High efficiency quasi-vertical DMOS in MOS or BICMOS process
KR100230610B1 (ko) 자기정렬된 웰탭을 지니는 bicmos 디바이스 및 그 제조방법
US6649982B2 (en) Integration of bipolar and CMOS devices for sub-0.1 micrometer transistors
US6359318B1 (en) Semiconductor device with DMOS and bi-polar transistors
JP4145364B2 (ja) Dmos構造及びその製造方法
US6215160B1 (en) Semiconductor device having bipolar transistor and field effect transistor and method of manufacturing the same
US5389553A (en) Methods for fabrication of transistors
US7087961B2 (en) Semiconductor device with reduced on-state resistance
JP3448546B2 (ja) 半導体装置とその製造方法
JPH05291514A (ja) 半導体集積回路装置およびその製造方法
JP2745228B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH0824147B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH0897170A (ja) 金属化層と半導体材料との間の低オーム接触の形成方法
US5893729A (en) Method of making SOI circuit for higher temperature and higher voltage applications
JPH01132167A (ja) 半導体装置
JPH09134965A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH0817179B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP3190370B2 (ja) 密接して離隔したコンタクトを有するBiCMOS装置及びその製造方法
JPH07254645A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2002158349A (ja) 半導体装置とその製造方法
US5950080A (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
KR940006673B1 (ko) 반도체장치 및 그 제조방법
JP2808620B2 (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080306

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090306

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees