JPH08240655A - 信号処理方法およびその装置 - Google Patents

信号処理方法およびその装置

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JPH08240655A
JPH08240655A JP7041822A JP4182295A JPH08240655A JP H08240655 A JPH08240655 A JP H08240655A JP 7041822 A JP7041822 A JP 7041822A JP 4182295 A JP4182295 A JP 4182295A JP H08240655 A JPH08240655 A JP H08240655A
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JP
Japan
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signal
waveform signal
threshold value
reception
light receiving
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JP7041822A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Matsumura
邦彦 松村
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発光素子2から発光されたレーザパルス光を
先行車等の対象物Obに反射させ、その反射レーザ光を
受光した受光信号をアンプ12で増幅してしきい値と電
圧の大小関係を比較し、該しきい値との2つの交点によ
り整形パルス信号に変換することで、受光時を設定し、
発光時から受光時までの時間により対象物Obとの距離
を測定する場合、アンプ12での増幅により受光信号に
直流バイアス電圧Vbがかかり、このバイアス電圧Vb
の温度変化等による変動があってもしきい値を自動補正
し、温度補償回路等を要することなく波形信号を所望の
整形パルス信号に変換する。 【構成】 受光信号自体を積分処理してしきい値を設定
し、直流バイアス電圧Vbが温度等により変動しても、
そのバイアス変動に応じてしきい値の大きさも自動的に
補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、所定の波形信号をしき
い値と比較してその大小関係に基づいて整形パルス信号
に変換する信号処理方法およびその装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の進行方向に存在する先行車
や障害物等を自動的に検出してその距離を測定するよう
にした距離測定装置が注目されており、レーザビームを
利用した光学式のものが多く知られている。
【0003】このレーザ式の距離測定装置は、単一短パ
ルスのレーザ光を測定対象物に照射してその反射光を検
出し、レーザ光の発光時とその反射光の受光時との間の
時間間隔が光の往復時間であることから、それを計測す
ることによって距離測定を行う。
【0004】しかし、上記測定対象物から反射して距離
測定装置に捕らえられた反射光は、どうしても減衰して
ノイズを含んでいるので、同ノイズによる距離測定の誤
差を避けるためには、受光回路に所定のしきい値を有す
る波高弁別器を設け、正確に信号成分のみを取り出す必
要がある。
【0005】例えば特開昭62―134584号公報に
示されるように、レーザ式距離測定装置として、上記の
ような信号処理回路を発光回路および受光回路に持ち、
発光信号および受光信号各々の波高弁別されたパルス信
号の立上り点および立下り点間の中点同士の時間間隔を
計時するようにしたものが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このよう
に、レーザ光の波形受光信号をしきい値との比較により
波形整形して整形パルス信号に変換する場合、その受光
信号自体のゲインが低いので、通常は、受光信号を一旦
受光アンプで増幅した後にしきい値と比較することが行
われる。そのとき、トランジスタの能動領域で増幅する
ために、受光アンプの出力信号は直流バイアス電圧を持
った波形信号となる。
【0007】しかし、このトランジスタのバイアス電圧
が温度等の環境変化によって変動することは避けられ
ず、このことに伴い、その受光信号がしきい値に対して
相対的にずれることとなり、その結果、受光信号に正確
に対応した整形パルス信号を得ることができず、正確な
距離を測定することができないという問題が生じる。そ
して、これを解決するためには、温度等の変動に対して
補償する回路を設ける必要がある。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、上記のようにバイアス電
圧を持った波形信号をしきい値として整形パルス信号に
変換する場合に、そのしきい値の生成方法を変えること
で、バイアス電圧の変動による波形信号の変化があって
も、それに応じてしきい値を自動補正できるようにし、
温度補償回路等を要することなく波形信号を所望の整形
パルス信号に変換できるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、波形信号自体を利用し、それを積
分処理してしきい値を設定することとした。
【0010】具体的には、請求項1および2の発明は信
号処理方法であり、請求項1の発明では、直流バイアス
電圧を持った波形信号をしきい値と比較して、該しきい
値との2つの交点に基づいて波形信号を整形パルス信号
に変換する信号処理方法が前提である。
【0011】そして、上記波形信号を積分処理してしき
い値を設定し、このしきい値と元の波形信号をの大小関
係で整形パルス信号に変換する。
【0012】請求項2の発明では、上記波形信号は、発
信手段から発信された後に対象物で反射した発信波形信
号を受信した受信波形信号とする。
【0013】そして、上記受信波形信号から変換された
整形パルス信号に基づいて受信波形信号の受信時を決定
し、上記発信波形信号の発信時から該受信波形信号の受
信時までの経過時間により対象物までの距離を測定す
る。
【0014】請求項3および4の発明は信号処理装置で
あり、請求項3の発明では、波形信号を増幅して、直流
バイアス電圧を持った波形信号として出力するトランジ
スタを有する増幅器と、この増幅器で増幅された波形信
号を積分して該波形信号と2つの交点で交差するしきい
値を演算する演算回路と、上記増幅器で増幅された波形
信号と、演算回路で演算されたしきい値との電圧の大小
関係を比較して、該波形信号を変換した整形パルス信号
を出力するコンパレータとを備えている。
【0015】請求項4の発明では、請求項3の信号処理
装置において、さらに、発信手段から発信された後に対
象物で反射した発信波形信号を受信して波形信号として
の受信波形信号を増幅器に出力する受信手段と、コンパ
レータから出力された整形パルス信号に基づき受信波形
信号の受信時を決定して、上記発信手段による発信波形
信号の発信時から受信手段による受信波形信号の受信時
までの経過時間を計測する時間計測部と、この時間計測
部により計測された経過時間により対象物までの距離を
測定する距離演算部とを備えている。
【0016】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、波形
信号を積分処理してしきい値が設定され、波形信号がこ
のしきい値と比較されて、該しきい値との2つの交点に
基づいて整形パルス信号に変換される。
【0017】また、請求項3の発明では、増幅器におけ
るトランジスタにより波形信号が増幅されて、直流バイ
アス電圧を持った波形信号として出力され、この増幅器
で増幅された波形信号が演算回路により積分されて元の
波形信号と2つの交点で交差するしきい値が演算され
る。さらに、コンパレータにおいて、上記増幅器で増幅
された波形信号が、演算回路で演算されたしきい値と電
圧の大小関係を比較されて整形パルス信号に変換され、
この整形パルス信号がコンパレータから出力される。
【0018】このとき、上記しきい値は、元の波形信号
自体を積分処理したものであるので、直流バイアス電圧
が温度等により変動しても、そのバイアス変動に応じて
しきい値の大きさも自動的に変動して、その波形信号と
しきい値との交点は経時的に変わらないこととなり、よ
って、温度補償回路等を要することなく低コストで正確
な整形パルス信号を作ることができる。
【0019】請求項2の発明では、波形信号が、発信手
段から発信された後に対象物で反射した発信波形信号を
受信した受信波形信号とされ、この受信波形信号から整
形パルス信号が変換されて該整形パルス信号に基づいて
受信波形信号の受信時が決定される。そして、上記発信
波形信号の発信時からこの受信波形信号の受信時までの
経過時間により対象物までの距離が測定される。
【0020】また、請求項4の発明では、発信手段から
発信波形信号が発信されると、この発信波形信号が対象
物で反射した信号が受信手段により波形信号として受信
され、この受信波形信号が増幅器に出力される。請求項
3の発明と同様に、増幅器では、トランジスタにより受
信波形信号が増幅されて、直流バイアス電圧を持った波
形信号として出力され、この増幅器で増幅された受信波
形信号が演算回路により積分されてしきい値が演算され
る。そして、コンパレータにおいて、上記増幅器で増幅
された受信波形信号がしきい値と電圧の大小関係を比較
されて整形パルス信号に変換され、この整形パルス信号
がコンパレータから出力される。
【0021】さらに、時間計測部では、上記コンパレー
タから出力された整形パルス信号に基づいて受信波形信
号の受信時が決定され、上記発信手段による発信波形信
号の発信時から受信手段による受信波形信号の受信時ま
での経過時間が計測される。さらに、距離演算部では、
上記時間計測部により計測された経過時間により対象物
までの距離が測定される。
【0022】これら発明の場合にも、上記受信波形信号
の積分処理によってしきい値が設定され、受信波形信号
はしきい値との2つの交点に基づいて整形パルス信号に
変換される。このため、受信波形信号の直流バイアス電
圧が変動しても、そのバイアス変動に応じてしきい値の
大きさも自動的に変動させることができ、よって低コス
トで正確な整形パルス信号を作って、対象物までの距離
を正確に測定することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (実施例1)図4は本発明の実施例1に係るレーザ式距
離測定装置の全体構成を示し、この測定装置は、車両に
搭載されて先行車や障害物等の測定対象物Obとの距離
を測定するもので、大別してレーザレーダヘッド1、時
間計測ユニット31および信号処理ユニット41の3つ
の部分に分かれている。
【0024】上記レーザレーダヘッダ1は、パルス信号
としてのレーザパルス光を発光する発信手段としてのL
D(レーザダイオード)からなる1つの発光素子2と、
該発光素子2から発光されるレーザパルス光が対象物O
b(図5又は図7参照)で反射した反射パルス光を受光
する受信手段としてのPD(ピンフォトダイオード)か
らなる第1および第2の2つの受光素子3,4とを有す
る。上記発光素子2の前側には集光レンズからなる発光
用レンズ5が配置され、第1および第2の受光素子3,
4の前側にはそれぞれ格子状のメカニカルフィルタ8,
8を備えた集光レンズからなる受光用レンズ6,7が配
置されている。そして、各受光素子3,4は、発光素子
2(発信手段)から発光された後に対象物Obで反射さ
れたレーザパルス光を受光用レンズ6,7を経て受光す
ると、パルス波形状の受光信号を出力する。
【0025】9は発光素子2の駆動回路としての発光
部、10は各受光素子3,4から出力される受光パルス
信号を受けて処理する受光部である。
【0026】上記1つの発光素子2と第1および第2の
2つの受光素子3,4とは図5に示す如くターンテーブ
ル19上に載置され、それらに属するレンズ5,6,7
およびメカニカルフィルタ8も同ターンテーブル19上
に搭載されている。尚、発光素子2およびそのレンズ5
は、図4ではレーザレーダヘッド1の片側に描いてある
が、実際には図5又は図7の如く第1および第2の受光
素子3,4とそのレンズ6,7との中間に配置されてい
る。
【0027】上記時間計測ユニット31は、発光素子2
の発光部9に対し発光パルス信号を発生して出力するパ
ルス発生部32と、上記発光パルス信号と共用のスター
トパルスにより計時を開始する一方、受光部10から出
力されたストップパルスで計時を終了して、レーザパル
ス光の発光時からその反射光の受光時までの経過時間を
計測する時間計測部33と、電源部34とを有する。
【0028】さらに、上記信号処理ユニット41は、上
記時間計測部33で得られた時間データを基に対象物O
bまでの距離を算出する距離演算部42と、その結果を
表示する表示部43とを備えている。距離演算部42の
出力信号は距離データとして車両の制御ユニット51へ
出力されるようになっている。
【0029】上記レーザレーダヘッド1は、上記ターン
テーブル19を回転させて、第1および第2の受光素子
3,4の受光エリアA1,A2および発光素子2の発光
エリア(図示せず)を図5および図7に示す如く変向さ
せるためのサーボ機構20と、その駆動モータ21とを
備えている。尚、サーボ機構20の回転角度は、駆動モ
ータ21と連動するポテンショメータ22により検出さ
れる。
【0030】また、信号処理ユニット41は、先行車等
の対象物Obを、図5に示すように常に第1および第2
の2つの受光素子3,4の受光エリアA1,A2の重な
り領域内で捕捉するようにターンテーブル19を回転さ
せるための制御手段として、サーボ機構20の駆動モー
タ21に対し適切な指令を与えるサーボ制御部44を備
えている。このサーボ制御部44は、具体的には、上記
距離演算部42で第1および第2の受光素子3,4毎の
計測値の大小関係の組合わせから、サーボ機構20に対
し、その駆動モータ21の回転の有無および回転方向に
ついての指令を与えるようになっている。
【0031】さらに、上記レーザレーダヘッダ1におけ
る受光部10には、各受光素子3,4から出力された受
光信号を増幅した後に整形パルス信号に変換して時間計
測ユニット31における時間計測部33に出力する波形
整形部11が設けられている。この波形整形部11は、
図3に詳示するように、受光素子3,4から出力された
受光信号を増幅する受光アンプ12を有し、この受光ア
ンプ12には、図1に示す如く、増幅した受光信号を所
定の直流バイアス電圧Vbを持った波形信号として出力
するトランジスタTrが設けられている。このトランジ
スタTrの出力部は波形整形回路13に接続され、この
波形整形回路13は、トランジスタTrからの受光信号
を積分する演算回路としての積分回路14と、トランジ
スタTrからの受光信号を上記積分回路14からの出力
信号と比較するコンパレータ15とからなる。
【0032】上記波形整形回路13をさらに具体的に説
明すると、図2に示すように、積分回路14は抵抗R
1,R2およびコンデンサCからなり、図1に示す如
く、トランジスタTrで増幅された受光信号を積分して
該受光信号と2つの交点で交差するしきい値を演算す
る。この積分回路14の出力はコンパレータ15のマイ
ナス入力に接続され、コンパレータ15のプラス入力に
はトランジスタTrからの受光信号がそのまま入力され
ており、図1に示すように、コンパレータ15におい
て、トランジスタTrからの受光信号と、積分回路14
で演算されたしきい値との電圧の大小関係を比較して該
受光信号を図1で下側に示す整形パルス信号に変換し、
この整形パルス信号をコンパレータ15から時間計測部
33に出力する。そして、時間計測部33では、コンパ
レータ15から出力された整形パルス信号に基づき受光
信号の受信時を決定して、上記発光素子2による発光パ
ルス信号の出力時から受光素子3,4による受光信号の
受光時までの経過時間を計測し、さらに、信号処理ユニ
ット41における距離演算部で、上記時間計測部33に
より計測された経過時間により先行車等の対象物Obま
での距離を演算するようになっている。
【0033】次に、上記実施例の作用について説明す
る。先行車や障害物等の対象物Obまでの距離を測定す
る動作については、基本的に以下の動作が行われる。ま
ず、時間計測ユニット31のパルス発生部32からレー
ザレーダヘッド1におけるLD駆動回路としての発光部
9に発光パルスが出力される。すると、この発光部9
は、発光パルスのトリガーにより発光素子2を駆動して
レーザパルス光を発光する。このレーザパルス光は、対
象物Ob(先行車や障害物)で反射した後に第1および
第2の受光素子3,4の一方又は両方により受光され
て、該受光素子3,4が所定の受光パルス信号を発生
し、この受光パルス信号は受光部10で増幅された後、
ストップパルスを時間計測部33に出力する。時間計測
部33ではパルス発生部32からのスタートパルスと、
受光部10からのストップパルスとの間の時間間隔を発
光から受光までの経過時間として計測し、時間データと
して距離演算部42に出力する。距離演算部42では時
間データから対象物Obまでの距離が換算により演算さ
れ、距離データとして車両の制御ユニット51へ出力さ
れる。
【0034】上記レーザレーダヘッダ1の受光部10で
の動作をさらに詳しく説明すると、この受光部10にお
いては、上記対象物Obで反射した反射レーザパルス光
が受光素子3,4により受光されて該受光素子3,4か
ら受光信号として出力されると、この各受光信号は受光
アンプ12におけるトランジスタTrにより増幅され
て、直流バイアス電圧Vbを持った受光信号として出力
される。この受光アンプ12でゲインが増幅された受光
信号は波形整形回路13の積分回路14に入力され、図
1に示すように、この積分回路14により受光信号が積
分されて元の受光信号と2つの交点で交差するしきい値
が演算される。さらに、上記積分回路14からのしきい
値の信号はコンパレータ15のマイナス入力部に入力さ
れ、該コンパレータ15のプラス入力部には受光アンプ
12で増幅された受光信号がそのまま入力される。この
ため、コンパレータ15では、図1に示す如く、上記受
光アンプ12で増幅された受光信号が、積分回路14で
演算されたしきい値と電圧の大小関係を比較されて、図
1下側に示される整形パルス信号に変換され、この整形
パルス信号がコンパレータ15から出力される。このコ
ンパレータ15から出力された整形パルス信号は時間計
測ユニット31における時間計測部33に入力され、上
記の如く、ここで上記整形パルス信号に基づいて受光信
号の受光時が決定され、上記発光素子2によるレーザパ
ルス光の発光時から受光素子3,4による受光信号の受
光時までの経過時間が計測される。そして、信号処理ユ
ニット41の距離演算部42では、上記時間計測部33
により計測された経過時間により対象物Obまでの距離
が測定される。
【0035】このとき、上記コンパレータ15で受光信
号と電圧比較されるしきい値は、元の受光信号自体を積
分処理したものであるので、その受光信号に係る直流バ
イアス電圧Vbが温度等の環境変化により変化して、受
光信号が例えば図1で実線から破線に示すように変動し
たとしても、そのバイアス変動に応じてしきい値の大き
さも自動的に同実線から破線に示す如く変動し、その受
光信号としきい値との交点はバイアス変動に拘らず経時
的に変わらないこととなる。その結果、斯かるバイアス
変動を補償するための温度補償回路等を要さずに低コス
トでもって、受光信号から正確な整形パルス信号を作る
ことができる。よって、距離測定装置において対象物O
bまでの距離を正確に測定でき、延いては距離測定装置
の耐環境性能を向上させることができる。
【0036】尚、この実施例では、上記第1および第2
の受光素子3,4が反射光を受光しないときには、距離
演算部42における該当する受光素子係数での距離測定
値が「最大」となり、距離データは「先行車等がない」
旨の信号として取り扱われる。しかし、何がしかの距離
測定値があるときは「先行車等あり」と判断され、その
旨の信号として取り扱われる。
【0037】例えば図5は左側の第2の受光素子4の受
光エリアA2内にだけ先行車等の対象物Obが位置する
場合を、また図7は左右両方の第1および第2の受光素
子3,4の受光エリアA1,A2内に対象物Obが位置
する場合をそれぞれ示している。説明の便宜上、最初は
対象物Obが、図5の如く、第2受光素子4の受光エリ
アA2内にのみ位置するものとする。この場合、対象物
Obからの反射光は第2の受光素子4のみにより受光さ
れ、第1および第2の各受光素子3,4の出力状態は図
6の如くになる。このとき、距離演算部42における距
離測定値は、第1の受光素子3について「距離最大」の
関係となり、第2の受光素子4について「距離小」の関
係となる。そして、信号処理ユニット41のサーボ制御
部33は、上記距離測定値の信号の大小関係から、先行
車は左方向にあると推定し、サーボ機構20に対しター
ンテーブル19を反時計方向に回転させる「左移動指
令」を与える。これにより駆動モータ21が正回転し、
ターンテーブル19が図7で矢印方向に回転移動し、受
光エリアA1,A2が左に移動して行く。対象物Ob
が、図7の如く受光エリアA1,A2の重なり領域内に
入ると、第1および第2の各受光素子3,4の出力状態
は図8の如くになり、距離測定値は第1および第2の受
光素子3,4のいずれについても「距離小」の関係とな
る。ここで、サーボ制御部33は「左移動指令」を停止
する。
【0038】上記とは逆に、反射光が第1の受光素子3
のみにより受光された場合には、距離測定値は第1の受
光素子3について「距離小」の関係となり、第2の受光
素子4について「距離最大」の関係となり、サーボ制御
部33は先行車が右方向にあると判断して、サーボ機構
20に対しターンテーブル19を時計方向に移動される
「右移動指令」を与える。これにより駆動モータ21が
逆回転し、ターンテーブル19が図5に示す状態から時
計方向に回転移動し、受光エリアA1,A2が右方向に
移動する。対象物Obが、受光エリアA1,A2の重な
り領域内に入ると、距離測定値は第1および第2の受光
素子3,4についていずれも「距離小」の関係となり、
その時点でサーボ制御部33は「右移動指令」を停止す
る。尚、距離測定値が第1および第2の受光素子3,4
についていずれも「距離最大」の場合、サーボ制御部3
3はサーボ機構20に対し何の指示も与えない。
【0039】このように、第1および第2の2つの受光
素子3,4の系統について、共に何がしかの距離測定値
がある状態、すなわち上記「距離小」が得られるまでタ
ーンテーブル19を回転変位させることにより、常に先
行車をレーザレーダヘッド1の光学系の真正面で捕捉す
ることができる。従って、無闇に発光視野を広げること
なく、また広範囲なスキャニングをして不必要なデータ
処理を行うこともなく、距離測定エリアを広げることが
可能となる。
【0040】(実施例2)図9および図10は実施例2
を示し(尚、図1および図2と同じ部分については同じ
符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施例
1では受光信号を立上り受光信号としているのに対し、
立下り受光信号としたものである。
【0041】具体的には、波形整形回路13は、図10
に示すように、積分回路14は実施例1と同様に抵抗R
1,R2およびコンデンサCからなるが、実施例1とは
逆に、この積分回路14の出力はコンパレータ15のプ
ラス入力に接続され、コンパレータ15のマイナス入力
にはトランジスタTrからの受光信号が入力されてい
る。そして、図9に示すように、コンパレータ15にお
いて、トランジスタTrからの立下り波形の受光信号
と、積分回路14で演算されたしきい値との電圧の大小
関係を比較して該受光信号を整形パルス信号に変換する
ようになっている。
【0042】その他の構成は上記実施例1と同様であ
り、この実施例でも実施例1と同様の作用効果を奏する
ことができる。
【0043】尚、上記各実施例は、車両における距離測
定装置に適用したものであるが、本発明は、直流バイア
ス電圧を持った波形信号をしきい値と比較して、該しき
い値との2つの交点に基づいて波形信号を整形パルス信
号に変換する場合であれば、他の信号処理装置に対して
も適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1又は3の
発明によると、直流バイアス電圧を持った波形信号をし
きい値と電圧の大小関係を比較して、該しきい値との2
つの交点に基づいて波形信号を整形パルス信号に変換す
る場合に、上記波形信号を積分処理してしきい値を設定
したことにより、元の波形信号自体を積分処理したしき
い値により、直流バイアス電圧が温度等により変動して
も、そのバイアス変動に応じてしきい値の大きさも自動
的に補正でき、温度補償回路等を要することなく低コス
トで正確な整形パルス信号を作って、耐環境性能の向上
を図ることができる。
【0045】また、請求項2又は4の発明によると、波
形信号は、発信手段から発信された後に対象物で反射し
た発信波形信号を受信した受信波形信号とし、この受信
波形信号から変換された整形パルス信号に基づいて受信
波形信号の受信時を決定し、発信波形信号の発信時から
受信波形信号の受信時までの経過時間により対象物まで
の距離を測定する距離測定システムに適用したことによ
り、受信波形信号の積分処理により、該受信波形信号の
直流バイアス電圧が変動しても、そのバイアス変動に応
じてしきい値の大きさも自動的に変動でき、よって低コ
ストで正確な整形パルス信号を作って、対象物までの距
離測定精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1において受光信号および整形
パルス信号の波形特性を示す図である。
【図2】実施例1に係る波形整形回路を示す回路図であ
る。
【図3】受光部の要部を示すブロック図である。
【図4】距離測定装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図5】レーザヘッドにおける1対の受光素子の受光エ
リアの一方に反射体があるときの状態を示す概略平面図
である。
【図6】レーザヘッドにおける1対の受光素子の受光エ
リアの一方に反射体があるときの発光素子の発光タイミ
ングと受光素子の受光タイミングとを示すタイムチャー
ト図である。
【図7】レーザヘッドにおける両受光素子の受光エリア
に反射体があるときの状態を示す図5相当図である。
【図8】レーザヘッドにおける両受光素子の受光エリア
に反射体があるときの状態を示す図6相当図である。
【図9】実施例2を示す図1相当図である。
【図10】実施例2を示す図2相当図である。
【符号の説明】
1 レーザレーダヘッダ 2 発光素子(発信手段) 3,4 受光素子(受信手段) 10 受光部 12 受光アンプ(増幅器) Tr トランジスタ 13 波形整形回路 14 積分回路(演算回路) 15 コンパレータ 31 時間計測ユニット 33 時間計測部 41 信号処理ユニット 42 距離演算部 Vb バイアス電圧 Ob 対象物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流バイアス電圧を持った波形信号をし
    きい値と比較して、該しきい値との2つの交点に基づい
    て整形パルス信号に変換する信号処理方法において、 上記波形信号を積分処理してしきい値を設定し、 波形信号を上記積分処理によるしきい値との大小関係に
    基づいて整形パルス信号に変換することを特徴とする信
    号処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の信号処理方法において、 波形信号は、発信手段から発信された後に対象物で反射
    した発信波形信号を受信した受信波形信号であり、 上記受信波形信号から変換された整形パルス信号に基づ
    いて受信波形信号の受信時を決定し、上記発信波形信号
    の発信時から該受信波形信号の受信時までの経過時間に
    より対象物までの距離を測定することを特徴とする信号
    処理方法。
  3. 【請求項3】 波形信号を増幅して、直流バイアス電圧
    を持った波形信号として出力するトランジスタを有する
    増幅器と、 上記増幅器で増幅された波形信号を積分して該波形信号
    と2つの交点で交差するしきい値を演算する演算回路
    と、 上記増幅器で増幅された波形信号と、演算回路で演算さ
    れたしきい値との電圧の大小関係を比較して、該波形信
    号を変換した整形パルス信号を出力するコンパレータと
    を備えたことを特徴とする信号処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の信号処理装置において、 発信手段から発信された後に対象物で反射した発信波形
    信号を受信して波形信号としての受信波形信号を増幅器
    に出力する受信手段と、 コンパレータから出力された整形パルス信号に基づき受
    信波形信号の受信時を決定して、上記発信手段による発
    信波形信号の発信時から受信手段による受信波形信号の
    受信時までの経過時間を計測する時間計測部と、 上記時間計測部により計測された経過時間により対象物
    までの距離を測定する距離演算部とが設けられているこ
    とを特徴とする信号処理装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104180823A (zh) * 2014-01-10 2014-12-03 中国商用飞机有限责任公司北京民用飞机技术研究中心 一种温度补偿方法及装置
JP2015154792A (ja) * 2015-06-04 2015-08-27 株式会社クボタ 乗用作業車
US9783203B2 (en) 2011-03-09 2017-10-10 Kubota Corporation Riding work vehicle
KR20200062729A (ko) * 2018-11-27 2020-06-04 현대오트론 주식회사 라이다 장치 및 라이다의 신호 처리 방법

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