JPH08239324A - 免疫抑制剤 - Google Patents
免疫抑制剤Info
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- JPH08239324A JPH08239324A JP7068864A JP6886495A JPH08239324A JP H08239324 A JPH08239324 A JP H08239324A JP 7068864 A JP7068864 A JP 7068864A JP 6886495 A JP6886495 A JP 6886495A JP H08239324 A JPH08239324 A JP H08239324A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/435—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
- C07K14/46—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
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- C07K14/4701—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
- C07K14/4702—Regulators; Modulating activity
- C07K14/4703—Inhibitors; Suppressors
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P37/00—Drugs for immunological or allergic disorders
- A61P37/02—Immunomodulators
- A61P37/06—Immunosuppressants, e.g. drugs for graft rejection
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 システインプロテアーゼを投与した哺乳動物
の腹腔浸出液および/または脾臓から得られる免疫抑制
誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑制剤、システインプ
ロテアーゼおよび抗原を投与した哺乳動物の脾臓から得
られる、その抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を有効成
分とする免疫抑制剤、ならびに哺乳動物の腹腔浸出液に
含まれるマクロファージを、システインプロテアーゼを
含有する培養液中で培養して得られる免疫抑制誘導蛋白
質を有効成分とする免疫抑制剤。 【効果】 哺乳動物への免疫抑制誘導蛋白質投与によっ
て抗原または移植組織に対する抗体産生を抑制し、また
免疫的寛容を誘導することができるため、従来の免疫抑
制剤の欠点である長期的投与の必要性はなく、副作用の
心配を解消できるという優れた効果を奏する。
の腹腔浸出液および/または脾臓から得られる免疫抑制
誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑制剤、システインプ
ロテアーゼおよび抗原を投与した哺乳動物の脾臓から得
られる、その抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を有効成
分とする免疫抑制剤、ならびに哺乳動物の腹腔浸出液に
含まれるマクロファージを、システインプロテアーゼを
含有する培養液中で培養して得られる免疫抑制誘導蛋白
質を有効成分とする免疫抑制剤。 【効果】 哺乳動物への免疫抑制誘導蛋白質投与によっ
て抗原または移植組織に対する抗体産生を抑制し、また
免疫的寛容を誘導することができるため、従来の免疫抑
制剤の欠点である長期的投与の必要性はなく、副作用の
心配を解消できるという優れた効果を奏する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自己免疫疾患の発症防
止、臓器移植の際における拒絶反応の防止等に用いる免
疫抑制剤に関するものである。
止、臓器移植の際における拒絶反応の防止等に用いる免
疫抑制剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、医療目的で使用されている免疫抑
制剤としては、アザチオプリン、サイクロスポリンA、
FK−506、15−デオキシスペルグアリン等が知ら
れており、いずれもその抑制効果は強力である。
制剤としては、アザチオプリン、サイクロスポリンA、
FK−506、15−デオキシスペルグアリン等が知ら
れており、いずれもその抑制効果は強力である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
免疫抑制剤は、いずれも免疫的寛容を誘導するものでは
ないため、免疫抑制にあたって長期間の継続的な投与が
必要である。その結果、副作用として腎尿細管障害、血
管炎、肝障害、膵外分泌障害、消化管障害等をもたらす
という問題点がある。そこで本発明は、長期間の継続的
な投与なしに抗原や移植臓器に対する抗体産生を抑制す
るとともに、抗原や移植臓器に対する免疫的寛容を誘導
し、自己免疫疾患の発症や臓器移植の際に起こる拒絶反
応等を防止することのできる免疫抑制剤を提供すること
を目的とする。
免疫抑制剤は、いずれも免疫的寛容を誘導するものでは
ないため、免疫抑制にあたって長期間の継続的な投与が
必要である。その結果、副作用として腎尿細管障害、血
管炎、肝障害、膵外分泌障害、消化管障害等をもたらす
という問題点がある。そこで本発明は、長期間の継続的
な投与なしに抗原や移植臓器に対する抗体産生を抑制す
るとともに、抗原や移植臓器に対する免疫的寛容を誘導
し、自己免疫疾患の発症や臓器移植の際に起こる拒絶反
応等を防止することのできる免疫抑制剤を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者らは、システインプロテアーゼの投与
によるマクロファージまたは脾臓に産生する蛋白質が生
体の細胞性および液性免疫を抑制し、免疫的寛容を誘導
することを知見し、本発明を完成するに至った。
の結果、本発明者らは、システインプロテアーゼの投与
によるマクロファージまたは脾臓に産生する蛋白質が生
体の細胞性および液性免疫を抑制し、免疫的寛容を誘導
することを知見し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、システインプロテアーゼ
を投与した哺乳動物の腹腔浸出液および/または脾臓か
ら得られる免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑
制剤である。また、本発明は、システインプロテアーゼ
および抗原を投与した哺乳動物の脾臓から得られる、そ
の抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免
疫抑制剤である。
を投与した哺乳動物の腹腔浸出液および/または脾臓か
ら得られる免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑
制剤である。また、本発明は、システインプロテアーゼ
および抗原を投与した哺乳動物の脾臓から得られる、そ
の抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免
疫抑制剤である。
【0006】さらに、本発明は、哺乳動物の腹腔浸出液
に含まれるマクロファージを、システインプロテアーゼ
を含有する培養液中で培養して得られる免疫抑制誘導蛋
白質を有効成分とする免疫抑制剤である。さらに、本発
明は、システインプロテアーゼを投与した哺乳動物の腹
腔浸出液および/または脾臓から得られる細胞性および
液性免疫抑制誘導蛋白質である。さらに、本発明は、シ
ステインプロテアーゼおよび抗原を投与した哺乳動物の
脾臓から得られる、その抗原に対する細胞性および液性
免疫抑制誘導蛋白質である。
に含まれるマクロファージを、システインプロテアーゼ
を含有する培養液中で培養して得られる免疫抑制誘導蛋
白質を有効成分とする免疫抑制剤である。さらに、本発
明は、システインプロテアーゼを投与した哺乳動物の腹
腔浸出液および/または脾臓から得られる細胞性および
液性免疫抑制誘導蛋白質である。さらに、本発明は、シ
ステインプロテアーゼおよび抗原を投与した哺乳動物の
脾臓から得られる、その抗原に対する細胞性および液性
免疫抑制誘導蛋白質である。
【0007】さらに、本発明は、哺乳動物の腹腔浸出液
に含まれるマクロファージを、システインプロテアーゼ
を含有する培養液中で培養して得られる細胞性および液
性免疫抑制誘導蛋白質である。さらに、本発明は、シス
テインプロテアーゼを投与した哺乳動物の腹腔浸出液お
よび/または脾臓細胞の懸濁液を、親水性ビニールポリ
マー粒子を充填したカラムを用いて精製することを特徴
とする免疫抑制誘導蛋白質の製造方法である。
に含まれるマクロファージを、システインプロテアーゼ
を含有する培養液中で培養して得られる細胞性および液
性免疫抑制誘導蛋白質である。さらに、本発明は、シス
テインプロテアーゼを投与した哺乳動物の腹腔浸出液お
よび/または脾臓細胞の懸濁液を、親水性ビニールポリ
マー粒子を充填したカラムを用いて精製することを特徴
とする免疫抑制誘導蛋白質の製造方法である。
【0008】さらに、本発明は、システインプロテアー
ゼおよび抗原を投与した哺乳動物の脾臓細胞の懸濁液
を、親水性ビニールポリマー粒子を充填したカラムを用
いて精製し、その抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を製
造する方法である。さらに、本発明は、哺乳動物の腹腔
浸出液に含まれるマクロファージを、システインプロテ
アーゼを含有する培養液中で培養し、該培養液をコンカ
ナバリンA固定化アガロースカラムおよび親水性ビニー
ルポリマー粒子を充填したカラムを用いて精製すること
を特徴とする免疫抑制誘導蛋白質の製造方法である。
ゼおよび抗原を投与した哺乳動物の脾臓細胞の懸濁液
を、親水性ビニールポリマー粒子を充填したカラムを用
いて精製し、その抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を製
造する方法である。さらに、本発明は、哺乳動物の腹腔
浸出液に含まれるマクロファージを、システインプロテ
アーゼを含有する培養液中で培養し、該培養液をコンカ
ナバリンA固定化アガロースカラムおよび親水性ビニー
ルポリマー粒子を充填したカラムを用いて精製すること
を特徴とする免疫抑制誘導蛋白質の製造方法である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
免疫抑制剤は、免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする。
この免疫抑制誘導蛋白質は、(1)システインプロテアー
ゼを投与した哺乳動物の腹腔浸出液から得られるもの
と、(2)哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマクロファー
ジを、システインプロテアーゼを含有する培養液中で培
養して得られるものとがあり、さらに(3)システインプ
ロテアーゼを投与した哺乳動物の脾臓から得られるもの
と、(4)システインプロテアーゼおよび抗原を投与した
哺乳動物の脾臓から得られるものがある。
免疫抑制剤は、免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする。
この免疫抑制誘導蛋白質は、(1)システインプロテアー
ゼを投与した哺乳動物の腹腔浸出液から得られるもの
と、(2)哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマクロファー
ジを、システインプロテアーゼを含有する培養液中で培
養して得られるものとがあり、さらに(3)システインプ
ロテアーゼを投与した哺乳動物の脾臓から得られるもの
と、(4)システインプロテアーゼおよび抗原を投与した
哺乳動物の脾臓から得られるものがある。
【0010】本発明に関わるシステインプロテアーゼと
しては、無脊椎動物の寄生蠕虫をはじめ脊椎動物の哺乳
動物に至る各種動物の細胞および組織から抽出したシス
テインプロテアーゼのほか、それらの培養細胞およびそ
れら由来のシステインプロテアーゼの遺伝子組換え体か
ら遺伝子工学的手段(組換DNA技法)で得られたも
の、および化学的合成により得られたもの等を用いるこ
とができ、例えば特開平5-304956号公報記載の方法によ
り製造することができる。
しては、無脊椎動物の寄生蠕虫をはじめ脊椎動物の哺乳
動物に至る各種動物の細胞および組織から抽出したシス
テインプロテアーゼのほか、それらの培養細胞およびそ
れら由来のシステインプロテアーゼの遺伝子組換え体か
ら遺伝子工学的手段(組換DNA技法)で得られたも
の、および化学的合成により得られたもの等を用いるこ
とができ、例えば特開平5-304956号公報記載の方法によ
り製造することができる。
【0011】好ましいシステインプロテアーゼとして
は、塩基性アミノ酸量よりも酸性アミノ酸量が多いも
の、中性領域の水素イオン濃度において活性であるもの
が挙げられる。そのようなシステインプロテアーゼとし
ては、例えば後述する配列番号1記載のアミノ酸配列を
有するもの、配列番号1記載のアミノ酸配列においてN
末端(始端)から15番目のAla がPro に、21番目のSer
がGlu に、58番目のArg がMet に、59番目のVal がAla
に、61番目のGln がGlu に、69番目のAla がSer に、又
は77番目のTyr がAsp に入れ替わったアミノ酸配列を有
するもの、配列番号1記載のアミノ酸配列において1又
は複数のアミノ酸が付加、欠失又は置換されており、か
つシステインプロテアーゼの酵素活性をもたらすアミノ
酸配列を有するもの等が挙げられる。
は、塩基性アミノ酸量よりも酸性アミノ酸量が多いも
の、中性領域の水素イオン濃度において活性であるもの
が挙げられる。そのようなシステインプロテアーゼとし
ては、例えば後述する配列番号1記載のアミノ酸配列を
有するもの、配列番号1記載のアミノ酸配列においてN
末端(始端)から15番目のAla がPro に、21番目のSer
がGlu に、58番目のArg がMet に、59番目のVal がAla
に、61番目のGln がGlu に、69番目のAla がSer に、又
は77番目のTyr がAsp に入れ替わったアミノ酸配列を有
するもの、配列番号1記載のアミノ酸配列において1又
は複数のアミノ酸が付加、欠失又は置換されており、か
つシステインプロテアーゼの酵素活性をもたらすアミノ
酸配列を有するもの等が挙げられる。
【0012】(1)の場合、まず哺乳動物にシステインプ
ロテアーゼを投与するが、その4〜5日前に腹腔にオイ
スターグリコーゲン、チオグリコレイト培地、カゼイン
ナトリウム等の腹腔浸出細胞を多くとるための刺激剤を
投与しておくことにより、腹腔浸出マクロファージを集
めることができる。システインプロテアーゼは、生理的
食塩水(以後、単に食塩水という。)に溶解させて用い
るのが好ましい。システインプロテアーゼの投与量は、
その対象である哺乳動物の種類によって異なるが、30〜
100 μg/kg程度が好ましく、また投与方法としては、
注射による方法が好ましい。
ロテアーゼを投与するが、その4〜5日前に腹腔にオイ
スターグリコーゲン、チオグリコレイト培地、カゼイン
ナトリウム等の腹腔浸出細胞を多くとるための刺激剤を
投与しておくことにより、腹腔浸出マクロファージを集
めることができる。システインプロテアーゼは、生理的
食塩水(以後、単に食塩水という。)に溶解させて用い
るのが好ましい。システインプロテアーゼの投与量は、
その対象である哺乳動物の種類によって異なるが、30〜
100 μg/kg程度が好ましく、また投与方法としては、
注射による方法が好ましい。
【0013】システインプロテアーゼを投与して、0.25
〜0.5日程度経過後、腹腔浸出液を採取する。腹腔浸出
液は、ハンクス液等の培養液を用いて採取することがで
き、これを常法により遠心分離して得られた上清液を細
胞性および液性免疫抑制誘導物質(免疫抑制誘導物質と
は、精製前の免疫抑制誘導蛋白質を意味し、免疫抑制誘
導蛋白質を含み得るものである。)として使用すること
ができる。なお、腹腔浸出液にはマクロファージが含ま
れるため、このマクロファージからの抽出物を細胞性お
よび液性免疫抑制誘導蛋白質として使用することもでき
る。
〜0.5日程度経過後、腹腔浸出液を採取する。腹腔浸出
液は、ハンクス液等の培養液を用いて採取することがで
き、これを常法により遠心分離して得られた上清液を細
胞性および液性免疫抑制誘導物質(免疫抑制誘導物質と
は、精製前の免疫抑制誘導蛋白質を意味し、免疫抑制誘
導蛋白質を含み得るものである。)として使用すること
ができる。なお、腹腔浸出液にはマクロファージが含ま
れるため、このマクロファージからの抽出物を細胞性お
よび液性免疫抑制誘導蛋白質として使用することもでき
る。
【0014】(2)の場合、まず哺乳動物の腹腔浸出液に
含まれるマクロファージを採取するが、その4〜5日前
にオイスターグリコーゲン、カゼインナトリウム、鉱物
油、澱粉+ペプトン、チオグリコレイト培地等の刺激剤
を腹腔に投与しておくことにより、腹腔浸出細胞を浸出
させることができる。腹腔浸出細胞は、ハンクス液等の
腹腔内注入で哺乳動物の腹腔を洗うことにより採取する
ことができる。腹腔浸出液からマクロファージを得るに
は、まず遠心分離により腹腔浸出液中の細胞を集める。
その後、これを所定の培地で培養し、培地に付着しない
ものを取り除き、付着したものを洗浄するという工程を
5〜6回程度繰り返せばよい。
含まれるマクロファージを採取するが、その4〜5日前
にオイスターグリコーゲン、カゼインナトリウム、鉱物
油、澱粉+ペプトン、チオグリコレイト培地等の刺激剤
を腹腔に投与しておくことにより、腹腔浸出細胞を浸出
させることができる。腹腔浸出細胞は、ハンクス液等の
腹腔内注入で哺乳動物の腹腔を洗うことにより採取する
ことができる。腹腔浸出液からマクロファージを得るに
は、まず遠心分離により腹腔浸出液中の細胞を集める。
その後、これを所定の培地で培養し、培地に付着しない
ものを取り除き、付着したものを洗浄するという工程を
5〜6回程度繰り返せばよい。
【0015】次に、このようにして得たマクロファージ
を、システインプロテアーゼ存在下で培養する。この培
養に使用することのできる培養液としては、例えばシス
テインプロテアーゼ(1μg/ml)の他にペニシリン
(100μg/ml)およびストレプトマイシン(100μg/
ml)を含むCosmedium−001培養液(組成を
表1に示す。)が挙げられる。
を、システインプロテアーゼ存在下で培養する。この培
養に使用することのできる培養液としては、例えばシス
テインプロテアーゼ(1μg/ml)の他にペニシリン
(100μg/ml)およびストレプトマイシン(100μg/
ml)を含むCosmedium−001培養液(組成を
表1に示す。)が挙げられる。
【0016】
【表1】
【0017】3〜6時間培養した後、培養液を遠心分離
する。得られた上清液は、細胞性および液性免疫抑制誘
導蛋白質の分画に使用することができる。これを精製す
るには、例えば1mMのCa2+および1mMのMn2+を含む
TBS−7.2(0.15Mの塩化ナトリウムを含有する10mM
のトリス−塩酸緩衝液、pH7.2)を用いて、3.5〜4.5℃
下、15〜16時間程度透析し、得られたものを3.5〜4.5℃
下、3.5×104〜4.5×104×gで20〜30分程度遠心分離す
る。このようにして得られた上清液を、例えば上記緩衝
液で平衡化したコンカナバリンAアガロースのカラムに
かける。非吸着物を上記緩衝液で洗い、例えば0.1 Mメ
チルマンノースを含む緩衝液で吸着物をカラムから溶出
する。
する。得られた上清液は、細胞性および液性免疫抑制誘
導蛋白質の分画に使用することができる。これを精製す
るには、例えば1mMのCa2+および1mMのMn2+を含む
TBS−7.2(0.15Mの塩化ナトリウムを含有する10mM
のトリス−塩酸緩衝液、pH7.2)を用いて、3.5〜4.5℃
下、15〜16時間程度透析し、得られたものを3.5〜4.5℃
下、3.5×104〜4.5×104×gで20〜30分程度遠心分離す
る。このようにして得られた上清液を、例えば上記緩衝
液で平衡化したコンカナバリンAアガロースのカラムに
かける。非吸着物を上記緩衝液で洗い、例えば0.1 Mメ
チルマンノースを含む緩衝液で吸着物をカラムから溶出
する。
【0018】好ましくはその画分を濃縮し、例えばTB
S−7.2 のような緩衝液を用いて4〜6時間透析する。
次いで、例えば0.01%アジ化ナトリウムを含むPBSで
平衡化したカラム、好ましくは親水性ビニールポリマー
粒子を充填したカラム、例えばToyopeal HW
−55s(東ソー製)を充填したカラムにかける。その
カラムからの溶出蛋白のピークの190 kDa の高分子量の
ものと、19kDa の低分子量のものを分離する。それぞれ
を濃縮し、例えばPBS等の緩衝液を用いて透析する。
このようにして得られる高分子量のものが液性免疫抑制
誘導蛋白質であり、低分子量のものが細胞性免疫抑制誘
導蛋白質である。
S−7.2 のような緩衝液を用いて4〜6時間透析する。
次いで、例えば0.01%アジ化ナトリウムを含むPBSで
平衡化したカラム、好ましくは親水性ビニールポリマー
粒子を充填したカラム、例えばToyopeal HW
−55s(東ソー製)を充填したカラムにかける。その
カラムからの溶出蛋白のピークの190 kDa の高分子量の
ものと、19kDa の低分子量のものを分離する。それぞれ
を濃縮し、例えばPBS等の緩衝液を用いて透析する。
このようにして得られる高分子量のものが液性免疫抑制
誘導蛋白質であり、低分子量のものが細胞性免疫抑制誘
導蛋白質である。
【0019】(3)脾臓を採取する場合は、腹腔にシステ
インプロテアーゼを注射し、0.5日または5日後にその
脾臓を摘出し、その脾臓をハンクス液中で常法により脾
臓細胞懸濁液を調製し、遠心分離して得られた上清液を
細胞性または液性免疫抑制蛋白質の分画に使用すること
ができる。これを精製するには、0.5日後の脾臓のもの
を0.01%アジ化ナトリウムを含むリン酸生理食塩水(P
BS)(pH7.2〜7.4)等の緩衝液を用いてホモジナイズ
した後、3.5〜4.5℃下、3.5×104〜4.5×104×gで20〜
30分間遠心分離し、得られた上清液を、上記緩衝液で平
衡化したカラム、好ましくは親水性ビニールポリマー粒
子を充填したカラム、例えばToyopeal HW−
55s(東ソー製)を充填したカラムにかける。カラム
からの溶出蛋白のピークの82〜26kDa を分画し、その画
分を例えば限外濾過法により濃縮する。好ましくは再度
同様のカラムを用いて、その溶出ピークの45〜60kDa を
分取し、濃縮した後、PBS等の緩衝液を用いて透析す
る。このようにして得られる分画が、細胞性免疫抑制誘
導蛋白質である。
インプロテアーゼを注射し、0.5日または5日後にその
脾臓を摘出し、その脾臓をハンクス液中で常法により脾
臓細胞懸濁液を調製し、遠心分離して得られた上清液を
細胞性または液性免疫抑制蛋白質の分画に使用すること
ができる。これを精製するには、0.5日後の脾臓のもの
を0.01%アジ化ナトリウムを含むリン酸生理食塩水(P
BS)(pH7.2〜7.4)等の緩衝液を用いてホモジナイズ
した後、3.5〜4.5℃下、3.5×104〜4.5×104×gで20〜
30分間遠心分離し、得られた上清液を、上記緩衝液で平
衡化したカラム、好ましくは親水性ビニールポリマー粒
子を充填したカラム、例えばToyopeal HW−
55s(東ソー製)を充填したカラムにかける。カラム
からの溶出蛋白のピークの82〜26kDa を分画し、その画
分を例えば限外濾過法により濃縮する。好ましくは再度
同様のカラムを用いて、その溶出ピークの45〜60kDa を
分取し、濃縮した後、PBS等の緩衝液を用いて透析す
る。このようにして得られる分画が、細胞性免疫抑制誘
導蛋白質である。
【0020】次に5日後の脾臓のものを同様な方法でカ
ラムにかけ、110〜350 kDa の第2の溶出ピークを分取
し、さらにこの濃縮分画を同じ緩衝液で平衡化したTo
yopeal HW−55sを充填したカラムにかけ、
150 kDa の分子量をもつ溶出蛋白質のピークを分取し、
それを濃縮後、PBS−7.2 で透析する。このようにし
て得られる分画が、液性免疫抑制誘導蛋白質である。
ラムにかけ、110〜350 kDa の第2の溶出ピークを分取
し、さらにこの濃縮分画を同じ緩衝液で平衡化したTo
yopeal HW−55sを充填したカラムにかけ、
150 kDa の分子量をもつ溶出蛋白質のピークを分取し、
それを濃縮後、PBS−7.2 で透析する。このようにし
て得られる分画が、液性免疫抑制誘導蛋白質である。
【0021】(4)システインプロテアーゼおよび抗原を
投与した場合、(3)の場合と同様に脾臓細胞懸濁液を調
製し、遠心分離して得られた上清液をその抗原に対する
細胞性および液性免疫抑制誘導物質として使用すること
ができる。以上のようして得られる本発明の有効成分
は、抗原または移植組織に対する抗体産生を抑制し、ま
た免疫的寛容を誘導することができるため、この有効成
分を含有させることにより非常に有用な免疫抑制剤を得
ることができる。
投与した場合、(3)の場合と同様に脾臓細胞懸濁液を調
製し、遠心分離して得られた上清液をその抗原に対する
細胞性および液性免疫抑制誘導物質として使用すること
ができる。以上のようして得られる本発明の有効成分
は、抗原または移植組織に対する抗体産生を抑制し、ま
た免疫的寛容を誘導することができるため、この有効成
分を含有させることにより非常に有用な免疫抑制剤を得
ることができる。
【0022】本発明の免疫抑制剤は、上記有効成分をそ
のまま免疫抑制剤として投与することも可能であるが、
公知の方法によって適当な基剤と配合し、製剤化するこ
とも可能である。例えば注射溶液のほか、吸入剤、軟
膏、凍結乾燥体等の各種の形態を採用することが可能で
あり、またその投与量は投与形態および治療目的により
異なる。
のまま免疫抑制剤として投与することも可能であるが、
公知の方法によって適当な基剤と配合し、製剤化するこ
とも可能である。例えば注射溶液のほか、吸入剤、軟
膏、凍結乾燥体等の各種の形態を採用することが可能で
あり、またその投与量は投与形態および治療目的により
異なる。
【0023】例えば、注射溶液の場合は、皮下、筋肉も
しくは静脈注射や輸液混合投与によって投与することが
できる。注射溶液の場合の投与量は、例えば0.05〜1.0
mg/kg程度が適当である。なお、本発明に係る免疫抑制
剤は、哺乳動物の腹腔(マクロファージ)や脾臓から得
られる免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とするものである
が、それ以外にも、それらの培養細胞およびそれら由来
の蛋白質の遺伝子組換え体から遺伝子工学的手段(組換
DNA技法)で得られたもの、および化学的合成により
得られたものをも含むものである。
しくは静脈注射や輸液混合投与によって投与することが
できる。注射溶液の場合の投与量は、例えば0.05〜1.0
mg/kg程度が適当である。なお、本発明に係る免疫抑制
剤は、哺乳動物の腹腔(マクロファージ)や脾臓から得
られる免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とするものである
が、それ以外にも、それらの培養細胞およびそれら由来
の蛋白質の遺伝子組換え体から遺伝子工学的手段(組換
DNA技法)で得られたもの、および化学的合成により
得られたものをも含むものである。
【0024】
【作用】抗原を注射する数時間前〜数日後に本発明の免
疫抑制剤を腹腔または尾静脈に注射すると、その抗原に
対する細胞性および液性抗体産生は抑制され、さらに、
その細胞性および液性免疫は長期に亘って抑制される。
また本発明の免疫抑制剤をあらかじめ注射すると、自己
免疫疾患の発症に対する防止効果がみられる。さらに、
本発明の免疫抑制剤を注射し、異種の皮膚組織を移植す
ると、長期に亘りその組織の生着が可能になり、移植組
織に対して免疫的寛容を誘導することができる。この免
疫抑制作用の詳細は必ずしも明らかでないが、生体に投
与した本発明の免疫抑制剤がマクロファージおよびリン
パ球等の免疫細胞の抗原提示能を低下させ、IL−2レ
セプターおよび接着因子の発現を抑制して、生体の抗体
産生の抑制と免疫的寛容の誘導を行うものと考えられ
る。
疫抑制剤を腹腔または尾静脈に注射すると、その抗原に
対する細胞性および液性抗体産生は抑制され、さらに、
その細胞性および液性免疫は長期に亘って抑制される。
また本発明の免疫抑制剤をあらかじめ注射すると、自己
免疫疾患の発症に対する防止効果がみられる。さらに、
本発明の免疫抑制剤を注射し、異種の皮膚組織を移植す
ると、長期に亘りその組織の生着が可能になり、移植組
織に対して免疫的寛容を誘導することができる。この免
疫抑制作用の詳細は必ずしも明らかでないが、生体に投
与した本発明の免疫抑制剤がマクロファージおよびリン
パ球等の免疫細胞の抗原提示能を低下させ、IL−2レ
セプターおよび接着因子の発現を抑制して、生体の抗体
産生の抑制と免疫的寛容の誘導を行うものと考えられ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
る。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
【0026】(実施例1)免疫抑制誘導物質の抽出 (A)モルモットHartley(♀)の腹腔に、食塩
水に溶かしたオイスターグリコーゲン(東京化成社製、
0.1mg/ml)10mlを注射し、その4.75日後、さらに食塩
水に溶かしたシステインプロテアーゼ(100μg/kg、Y
amakamiおよびHamajima (1987) Comp.Bioch.Phys.87B,
643-648の方法に従って抽出、精製した)の3mlを腹腔
に注射した。その6時間後、ハンクス液10mlを用いて腹
腔浸出液を採取し、それを1000×gで10分間遠心分離
し、得られた上清液を細胞性および液性免疫抑制誘導物
質(ISI−1)として使用した(図1A,PE)。
水に溶かしたオイスターグリコーゲン(東京化成社製、
0.1mg/ml)10mlを注射し、その4.75日後、さらに食塩
水に溶かしたシステインプロテアーゼ(100μg/kg、Y
amakamiおよびHamajima (1987) Comp.Bioch.Phys.87B,
643-648の方法に従って抽出、精製した)の3mlを腹腔
に注射した。その6時間後、ハンクス液10mlを用いて腹
腔浸出液を採取し、それを1000×gで10分間遠心分離
し、得られた上清液を細胞性および液性免疫抑制誘導物
質(ISI−1)として使用した(図1A,PE)。
【0027】(B)モルモットHartley(♀)の
腹腔に、食塩水に溶かした5%カゼインナトリウム溶液
10mlを注射した。その4.5日(4−5日)後に、ヘパリ
ン(10単位/ml)を含むハンクス液30mlを用いて腹腔を
洗い、腹腔浸出細胞を採取した。さらにこれを遠心分離
し、集めた細胞(1×106個/ml)をRPMI1640
培養液(組成は表1に示される。)に移し、その5mlを
プラスチックシャーレに入れ、5%CO2 、37℃で30分
培養した。次に、シャーレに付着しなかった細胞をピペ
ットで取り除き、シャーレに付着したマクロファージを
RPMI1640培養液で洗った。この操作を6回繰り
返し、延べ3時間の培養でマクロファージを精製した。
腹腔に、食塩水に溶かした5%カゼインナトリウム溶液
10mlを注射した。その4.5日(4−5日)後に、ヘパリ
ン(10単位/ml)を含むハンクス液30mlを用いて腹腔を
洗い、腹腔浸出細胞を採取した。さらにこれを遠心分離
し、集めた細胞(1×106個/ml)をRPMI1640
培養液(組成は表1に示される。)に移し、その5mlを
プラスチックシャーレに入れ、5%CO2 、37℃で30分
培養した。次に、シャーレに付着しなかった細胞をピペ
ットで取り除き、シャーレに付着したマクロファージを
RPMI1640培養液で洗った。この操作を6回繰り
返し、延べ3時間の培養でマクロファージを精製した。
【0028】得られたマクロファージ(1×107個/m
l)を、ペニシリン(100μg/ml)、ストレプトマイシ
ン(100μg/ml)およびシステインプロテアーゼ(1
μg/ml)を含む表1に示す組成からなるCosmed
ium−001培養液10ml中で6時間培養した。その
後、培養液を遠心分離し、得られた上清液を細胞性およ
び液性免疫抑制誘導蛋白質(FRSI−1およびHAS
I−1)の分画に使用した(図1B,MS)。
l)を、ペニシリン(100μg/ml)、ストレプトマイシ
ン(100μg/ml)およびシステインプロテアーゼ(1
μg/ml)を含む表1に示す組成からなるCosmed
ium−001培養液10ml中で6時間培養した。その
後、培養液を遠心分離し、得られた上清液を細胞性およ
び液性免疫抑制誘導蛋白質(FRSI−1およびHAS
I−1)の分画に使用した(図1B,MS)。
【0029】(C)マウスC3H/He(♀)の腹腔に
システインプロテアーゼ(100μg/kg)を注射し、0.5
日後に脾臓を摘出し、その脾臓をハンクス液中で小片に
切り、2枚のスライドガラスに挟んで組織を潰した。次
いで脾臓細胞の懸濁液を調製し、これを遠心分離し、得
られた上清液を細胞性免疫抑制誘導蛋白質(FRSI−
2)の分画に使用した(図1C,SE1 )。
システインプロテアーゼ(100μg/kg)を注射し、0.5
日後に脾臓を摘出し、その脾臓をハンクス液中で小片に
切り、2枚のスライドガラスに挟んで組織を潰した。次
いで脾臓細胞の懸濁液を調製し、これを遠心分離し、得
られた上清液を細胞性免疫抑制誘導蛋白質(FRSI−
2)の分画に使用した(図1C,SE1 )。
【0030】(D)マウスC3H/He(♀)の脾臓を
摘出する4.5日前にシステインプロテアーゼ(100μg/
kg)を、また4日前にSRBC(羊赤血球)1×108個
をそれぞれ腹腔に注射した。その後摘出した脾臓細胞の
懸濁液を調製し、これを遠心分離し、得られた上清液を
SRBCに対する細胞性免疫抑制誘導物質(ISI−
2)として使用した(図1D,SE2 )。
摘出する4.5日前にシステインプロテアーゼ(100μg/
kg)を、また4日前にSRBC(羊赤血球)1×108個
をそれぞれ腹腔に注射した。その後摘出した脾臓細胞の
懸濁液を調製し、これを遠心分離し、得られた上清液を
SRBCに対する細胞性免疫抑制誘導物質(ISI−
2)として使用した(図1D,SE2 )。
【0031】(E)マウスC3H/He(♀)の腹腔に
システインプロテアーゼ(100μg/kg)を注射し、そ
の5日後に脾臓を摘出した。摘出した脾臓細胞の懸濁液
を調製し、これを遠心分離し、得られた上清液を抗体産
生に対する液性免疫抑制誘導蛋白質(HASI−2)の
分画に使用した(図2E,SE3 )。
システインプロテアーゼ(100μg/kg)を注射し、そ
の5日後に脾臓を摘出した。摘出した脾臓細胞の懸濁液
を調製し、これを遠心分離し、得られた上清液を抗体産
生に対する液性免疫抑制誘導蛋白質(HASI−2)の
分画に使用した(図2E,SE3 )。
【0032】(F)マウスC3H/He(♀)の脾臓を
摘出する9日前にシステインプロテアーゼ(100μg/k
g)を、また4日前にSRBC(1×108個)をそれぞれ
腹腔に注射した。その後摘出した脾臓細胞の懸濁液を調
製し、これを遠心分離し、得られた上清液をSRBCに
対する液性免疫抑制誘導物質(ISI−3)として使用
した(図2F,SE4 )。
摘出する9日前にシステインプロテアーゼ(100μg/k
g)を、また4日前にSRBC(1×108個)をそれぞれ
腹腔に注射した。その後摘出した脾臓細胞の懸濁液を調
製し、これを遠心分離し、得られた上清液をSRBCに
対する液性免疫抑制誘導物質(ISI−3)として使用
した(図2F,SE4 )。
【0033】(G)7週令のマウスMRL−1pr/1
pr(♀)(未発病)の腹腔に、脾臓を摘出する119
日、109日および105日前にシステインプロテアーゼ(10
0μg/kg)を注射するとともに、104日前に22週令のマ
ウスMRL−1pr/1pr(♀)の脾臓細胞(1×10
8個)を腹腔に注射した。その後、それから摘出した脾
臓細胞の懸濁液を調製し、これを遠心分離し、得られた
上清液をマウスMRL−1pr/1prの自己免疫疾患
に対する免疫抑制誘導物質(ISI−4)として使用し
た(図2G,SE5 )。
pr(♀)(未発病)の腹腔に、脾臓を摘出する119
日、109日および105日前にシステインプロテアーゼ(10
0μg/kg)を注射するとともに、104日前に22週令のマ
ウスMRL−1pr/1pr(♀)の脾臓細胞(1×10
8個)を腹腔に注射した。その後、それから摘出した脾
臓細胞の懸濁液を調製し、これを遠心分離し、得られた
上清液をマウスMRL−1pr/1prの自己免疫疾患
に対する免疫抑制誘導物質(ISI−4)として使用し
た(図2G,SE5 )。
【0034】(H)マウスAKR(♀)の脾臓を摘出す
る19日、9日および5日前にシステインプロテアーゼ
(100μg/kg)をそれぞれ腹腔に注射するとともに、
4日前にマウスC3H/He(♀)の脾臓細胞(1×10
8個)を腹腔に注射した。その後、マウスAKRから摘
出した脾臓細胞の懸濁液を調製し、これを遠心分離し、
得られた上清液をマウスC3H/Heに対する免疫抑制
誘導物質(ISI−5)として使用した(図2H,SE
6 )。
る19日、9日および5日前にシステインプロテアーゼ
(100μg/kg)をそれぞれ腹腔に注射するとともに、
4日前にマウスC3H/He(♀)の脾臓細胞(1×10
8個)を腹腔に注射した。その後、マウスAKRから摘
出した脾臓細胞の懸濁液を調製し、これを遠心分離し、
得られた上清液をマウスC3H/Heに対する免疫抑制
誘導物質(ISI−5)として使用した(図2H,SE
6 )。
【0035】(実施例2)免疫抑制誘導蛋白質の精製 (B')実施例1のBにおいて得られた培養液の上清20m
lを、1mMCa2+および1mMMn2+を含むTBS−7.2
(0.15Mの塩化ナトリウムを含有する10mMのトリス−塩
酸緩衝液、pH7.2 )を用いて4℃の下、16時間透析し
た。透析した培養液を4℃下、40000×gで10分間遠心
分離し、得られた上清液を上記緩衝液で平衡化したコン
カナバリンAアガロースのカラム(1.2×4cm)にかけ
た。非吸着物を上記緩衝液で洗い、0.1Mメチルマンノ
ースを含む緩衝液で吸着物をカラムから溶出した。
lを、1mMCa2+および1mMMn2+を含むTBS−7.2
(0.15Mの塩化ナトリウムを含有する10mMのトリス−塩
酸緩衝液、pH7.2 )を用いて4℃の下、16時間透析し
た。透析した培養液を4℃下、40000×gで10分間遠心
分離し、得られた上清液を上記緩衝液で平衡化したコン
カナバリンAアガロースのカラム(1.2×4cm)にかけ
た。非吸着物を上記緩衝液で洗い、0.1Mメチルマンノ
ースを含む緩衝液で吸着物をカラムから溶出した。
【0036】溶出した画分を約1mlに濃縮し、TBS−
7.2 を用いて6時間透析した。得られた濃縮糖蛋白質
を、0.01%アジ化ナトリウムを含むPBS(リン酸生理
食塩水で平衡化したToyopeal HW−55s
(東ソー製)を充填したカラム(1.5×48cm)にかけ
た。その結果、190 kDa の高分子量のものから19kDa の
低分子量のものまで分離された。それらを、それぞれ0.
5mlに濃縮してPBSで透析し、得られた高分子量の精
製免疫抑制誘導蛋白質をHASI−1とし、低分子量の
精製免疫抑制誘導蛋白質をFRSI−1とした。
7.2 を用いて6時間透析した。得られた濃縮糖蛋白質
を、0.01%アジ化ナトリウムを含むPBS(リン酸生理
食塩水で平衡化したToyopeal HW−55s
(東ソー製)を充填したカラム(1.5×48cm)にかけ
た。その結果、190 kDa の高分子量のものから19kDa の
低分子量のものまで分離された。それらを、それぞれ0.
5mlに濃縮してPBSで透析し、得られた高分子量の精
製免疫抑制誘導蛋白質をHASI−1とし、低分子量の
精製免疫抑制誘導蛋白質をFRSI−1とした。
【0037】(C')実施例1のCにおいて得られた脾
臓細胞懸濁液の上清(脾臓粗抽出物)を、0.01%アジ化
ナトリウムを含むPBS−7.2(リン酸生理食塩水、pH
7.2)を用いてホモジナイズし、次いで4℃下、40,000
×gで20分間遠心分離した。得られた上清液(10ml)
を、上記緩衝液で平衡化したToyopeal HW−
55s(東ソー製)を充填したカラム(2.5×40cm)に
かけた。カラムからの溶出蛋白のピークの82kDa から26
kDa を分画し、その画分を限外濾過法により2.5mlに濃
縮した。得られた画分を、さらに上記と同様に平衡化し
たToyopealHW−55sを充填したカラム(1.
5×47cm)によるゲル濾過によって精製した。そのカラ
ムからの溶出ピークの45kDa から60kDa を分取し、0.5m
lに濃縮した後、PBS−7.2を用いて透析した。得られ
た精製免疫抑制誘導蛋白質を、FRSI−2とした。
臓細胞懸濁液の上清(脾臓粗抽出物)を、0.01%アジ化
ナトリウムを含むPBS−7.2(リン酸生理食塩水、pH
7.2)を用いてホモジナイズし、次いで4℃下、40,000
×gで20分間遠心分離した。得られた上清液(10ml)
を、上記緩衝液で平衡化したToyopeal HW−
55s(東ソー製)を充填したカラム(2.5×40cm)に
かけた。カラムからの溶出蛋白のピークの82kDa から26
kDa を分画し、その画分を限外濾過法により2.5mlに濃
縮した。得られた画分を、さらに上記と同様に平衡化し
たToyopealHW−55sを充填したカラム(1.
5×47cm)によるゲル濾過によって精製した。そのカラ
ムからの溶出ピークの45kDa から60kDa を分取し、0.5m
lに濃縮した後、PBS−7.2を用いて透析した。得られ
た精製免疫抑制誘導蛋白質を、FRSI−2とした。
【0038】(E')実施例1のEにおいて得られた脾
臓細胞懸濁液の上清(脾臓粗抽出物)を、0.01%アジ化
ナトリウムを含むPBS−7.2を用いてホモジナイズ
し、次いで4℃下、40,000×gで20分間遠心分離した。
得られた上清液(10ml)を、上記緩衝液で平衡化したT
oyopeal HW−55sを充填したカラム(2.5
×40cm)にかけ、110 kDa から350 kDa に至る分子量の
溶出ピークを分取した。それを限外濾過法により2.5ml
に濃縮し、さらに上記と同様に平衡化したToyope
al HW−55sを充填したカラム(1.5×48cm)に
かけ、150 kDa 前後の分子量を有する溶出蛋白のピーク
を分取した。これを0.5mlに濃縮した後、PBS−7.2
で透析した。得られた精製免疫抑制誘導蛋白質を、HA
SI−2とした。
臓細胞懸濁液の上清(脾臓粗抽出物)を、0.01%アジ化
ナトリウムを含むPBS−7.2を用いてホモジナイズ
し、次いで4℃下、40,000×gで20分間遠心分離した。
得られた上清液(10ml)を、上記緩衝液で平衡化したT
oyopeal HW−55sを充填したカラム(2.5
×40cm)にかけ、110 kDa から350 kDa に至る分子量の
溶出ピークを分取した。それを限外濾過法により2.5ml
に濃縮し、さらに上記と同様に平衡化したToyope
al HW−55sを充填したカラム(1.5×48cm)に
かけ、150 kDa 前後の分子量を有する溶出蛋白のピーク
を分取した。これを0.5mlに濃縮した後、PBS−7.2
で透析した。得られた精製免疫抑制誘導蛋白質を、HA
SI−2とした。
【0039】(実験例1)細胞性免疫抑制に関する実験 マウスC3H/He(♀)の腹腔に免疫抑制誘導物質I
SI−1(10mg/kg)を投与し、その0.5日後に抗原と
してSRBC(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に
注射して免疫した。さらにその5日後にSRBC(5×
107個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射し、24時間、4
8時間、72時間および96時間経過後における足蹠の腫れ
(厚さ)を測定した(図1A,b)。結果を表2に示
す。また、同様にして免疫抑制誘導蛋白質FRSI−1
(0.06mg/kg)を投与し、足蹠の腫れを測定した(図1
B,b)。結果を合わせて表2に示す。
SI−1(10mg/kg)を投与し、その0.5日後に抗原と
してSRBC(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に
注射して免疫した。さらにその5日後にSRBC(5×
107個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射し、24時間、4
8時間、72時間および96時間経過後における足蹠の腫れ
(厚さ)を測定した(図1A,b)。結果を表2に示
す。また、同様にして免疫抑制誘導蛋白質FRSI−1
(0.06mg/kg)を投与し、足蹠の腫れを測定した(図1
B,b)。結果を合わせて表2に示す。
【0040】次に、マウスC3H/He(♀)の尾静脈
に免疫抑制誘導蛋白質FRSI−2(0.6mg/kg)を投
与し、その0.25日後に抗原としてSRBC(1×10
8個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射して免疫した。さ
らにその5日後にSRBC(5×107個)を含む食塩水
0.05mlを足蹠に注射し、24時間、48時間、72時間および
96時間経過後における足蹠の腫れ(厚さ)を測定した
(図1C,b)。結果を表2に示す。
に免疫抑制誘導蛋白質FRSI−2(0.6mg/kg)を投
与し、その0.25日後に抗原としてSRBC(1×10
8個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射して免疫した。さ
らにその5日後にSRBC(5×107個)を含む食塩水
0.05mlを足蹠に注射し、24時間、48時間、72時間および
96時間経過後における足蹠の腫れ(厚さ)を測定した
(図1C,b)。結果を表2に示す。
【0041】また、マウスC3H/He(♀)の尾静脈
に免疫抑制誘導物質ISI−2(15mg/kg)を投与し、
その0.5日後に抗原としてSRBC(1×108個)を含む
食塩水0.1mlを腹腔に注射して免疫した。その後、同様
にしてSRBCを注射し、足蹠の腫れを測定した(図1
D,b)。結果を表2に示す。一方、免疫抑制誘導物質
または蛋白質を投与していない正常マウスC3H/He
(♀)においても、上記抑制誘導物質または蛋白質を投
与した実験例と同様にしてSRBCを注射してマウスの
足蹠の腫れを測定した(無処理対照)。その結果を合わ
せて表2に示す。
に免疫抑制誘導物質ISI−2(15mg/kg)を投与し、
その0.5日後に抗原としてSRBC(1×108個)を含む
食塩水0.1mlを腹腔に注射して免疫した。その後、同様
にしてSRBCを注射し、足蹠の腫れを測定した(図1
D,b)。結果を表2に示す。一方、免疫抑制誘導物質
または蛋白質を投与していない正常マウスC3H/He
(♀)においても、上記抑制誘導物質または蛋白質を投
与した実験例と同様にしてSRBCを注射してマウスの
足蹠の腫れを測定した(無処理対照)。その結果を合わ
せて表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2より、免疫抑制誘導物質および蛋白質
を投与した群では対照群と比較して足蹠反応(腫れ)が
有意に抑制され(P<0.001)、本免疫抑制誘導物質お
よび蛋白質の投与がSRBCに対する細胞性免疫である
遅延型過敏症反応を抑制することが分かる。
を投与した群では対照群と比較して足蹠反応(腫れ)が
有意に抑制され(P<0.001)、本免疫抑制誘導物質お
よび蛋白質の投与がSRBCに対する細胞性免疫である
遅延型過敏症反応を抑制することが分かる。
【0044】(実験例2)液性抗体産生の抑制に関する
実験 マウスC3H/He(♀)の腹腔に免疫抑制誘導物質I
SI−1(10mg/kg)を投与し、その4.75日後にSRB
C(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。
さらに、その5日後にSRBC(5×107個)を含む食
塩水0.05mlを足蹠に注射して追加免疫した。そして、最
初の抗原投与から5日、10日および15日後に、SRBC
に対する血清中の抗体価(HA)を測定した(図1A,
c)。結果を表3に示す。
実験 マウスC3H/He(♀)の腹腔に免疫抑制誘導物質I
SI−1(10mg/kg)を投与し、その4.75日後にSRB
C(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。
さらに、その5日後にSRBC(5×107個)を含む食
塩水0.05mlを足蹠に注射して追加免疫した。そして、最
初の抗原投与から5日、10日および15日後に、SRBC
に対する血清中の抗体価(HA)を測定した(図1A,
c)。結果を表3に示す。
【0045】また、同様にして免疫抑制誘導蛋白質HA
SI−1(0.06mg/kg)およびSRBCをマウス腹腔に
投与し、SRBCに対する血清中の抗体価(HA)を測
定した(図1B,c)。結果を合わせて表3に示す。次
に、マウスC3H/He(♀)の尾静脈に免疫抑制誘導
蛋白質HASI−2(0.3mg/kg)を投与し、その0.25
日後にSRBC(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹腔
に注射した。さらに、その5日後にSRBC(5×107
個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射して追加免疫し
た。最初の抗原投与から5日、10日および15日後に、S
RBCに対する血清中の抗体価(HA)を測定した(図
2E,b)。結果を表3に示す。
SI−1(0.06mg/kg)およびSRBCをマウス腹腔に
投与し、SRBCに対する血清中の抗体価(HA)を測
定した(図1B,c)。結果を合わせて表3に示す。次
に、マウスC3H/He(♀)の尾静脈に免疫抑制誘導
蛋白質HASI−2(0.3mg/kg)を投与し、その0.25
日後にSRBC(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹腔
に注射した。さらに、その5日後にSRBC(5×107
個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射して追加免疫し
た。最初の抗原投与から5日、10日および15日後に、S
RBCに対する血清中の抗体価(HA)を測定した(図
2E,b)。結果を表3に示す。
【0046】さらに、マウスC3H/He(♀)の尾静
脈に免疫抑制誘導物質ISI−3(15mg/kg)を投与
し、その0.5日後にSRBC(1×108個)を含む食塩水
0.1mlを腹腔に注射した。さらに、その5日後にSRB
C(5×107個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射して
追加免疫した。最初の抗原投与から5日、10日および15
日後に、SRBCに対する血清中の抗体価(HA)を測
定した(図2F,b)。結果を表3に示す。一方、免疫
抑制誘導物質または蛋白質を投与していない正常マウス
C3H/He(♀)においても、上記抑制誘導物質また
は蛋白質を投与した実験例と同様にしてSRBCを注射
してマウスの血清中の抗体価(HA)を測定した(無処
理対照)。その結果を合わせて表3に示す。
脈に免疫抑制誘導物質ISI−3(15mg/kg)を投与
し、その0.5日後にSRBC(1×108個)を含む食塩水
0.1mlを腹腔に注射した。さらに、その5日後にSRB
C(5×107個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射して
追加免疫した。最初の抗原投与から5日、10日および15
日後に、SRBCに対する血清中の抗体価(HA)を測
定した(図2F,b)。結果を表3に示す。一方、免疫
抑制誘導物質または蛋白質を投与していない正常マウス
C3H/He(♀)においても、上記抑制誘導物質また
は蛋白質を投与した実験例と同様にしてSRBCを注射
してマウスの血清中の抗体価(HA)を測定した(無処
理対照)。その結果を合わせて表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】表3より、免疫抑制誘導物質および蛋白質
を投与した群では対照群と比較して抗体産生が有意に抑
制され(P<0.01)、本免疫抑制誘導物質および蛋白質
の投与がSRBCに対する液性抗体産生を抑制すること
が分かる。
を投与した群では対照群と比較して抗体産生が有意に抑
制され(P<0.01)、本免疫抑制誘導物質および蛋白質
の投与がSRBCに対する液性抗体産生を抑制すること
が分かる。
【0049】(実験例3)免疫的寛容の誘導に関する実
験 12週令のマウスC3H/He(♀)の腹腔に免疫抑制誘
導蛋白質FRSI−1(0.06mg/kg)を投与し、その0.
5日後にSRBC(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹
腔に注射した。そして、その5日後に血清中の抗体価
(HA)を測定するとともに、SRBC(5×107個)
を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射して免疫し、その24時
間後の足蹠の腫れを測定した(第1回目免疫)。それぞ
れの結果を表4に示す。
験 12週令のマウスC3H/He(♀)の腹腔に免疫抑制誘
導蛋白質FRSI−1(0.06mg/kg)を投与し、その0.
5日後にSRBC(1×108個)を含む食塩水0.1mlを腹
腔に注射した。そして、その5日後に血清中の抗体価
(HA)を測定するとともに、SRBC(5×107個)
を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射して免疫し、その24時
間後の足蹠の腫れを測定した(第1回目免疫)。それぞ
れの結果を表4に示す。
【0050】次に、12週令のマウスC3H/He(♀)
の尾静脈に免疫抑制誘導蛋白質FRSI−2(0.6mg/k
g)を投与し、その0.25日後にSRBC(1×108個)を
含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。その後、同様にし
て抗体価を測定し、またSRBCを足蹠に注射し、24時
間後足蹠の腫れを測定した(第1回目免疫)。結果を合
わせて表4に示す。また、12週令のマウスC3H/He
(♀)の腹腔に免疫抑制誘導蛋白質HASI−1(0.06
mg/kg)を投与し、その4.75日後にSRBC(1×108
個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。その後、同
様にして抗体価を測定し、またSRBC(5×107個)
を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射し、24時間後足蹠の腫
れを測定した(第1回目免疫)。結果を合わせて表4に
示す。
の尾静脈に免疫抑制誘導蛋白質FRSI−2(0.6mg/k
g)を投与し、その0.25日後にSRBC(1×108個)を
含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。その後、同様にし
て抗体価を測定し、またSRBCを足蹠に注射し、24時
間後足蹠の腫れを測定した(第1回目免疫)。結果を合
わせて表4に示す。また、12週令のマウスC3H/He
(♀)の腹腔に免疫抑制誘導蛋白質HASI−1(0.06
mg/kg)を投与し、その4.75日後にSRBC(1×108
個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。その後、同
様にして抗体価を測定し、またSRBC(5×107個)
を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射し、24時間後足蹠の腫
れを測定した(第1回目免疫)。結果を合わせて表4に
示す。
【0051】さらに、12週令のマウスC3H/He
(♀)の尾静脈に免疫抑制誘導蛋白質HASI−2(0.
3mg/kg)を投与し、その0.25日後にSRBC(1×108
個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。その後、同
様にして抗体価を測定し、またSRBCを足蹠に注射
し、24時間後足蹠の腫れを測定した(第1回目免疫)。
結果を合わせて表4に示す。
(♀)の尾静脈に免疫抑制誘導蛋白質HASI−2(0.
3mg/kg)を投与し、その0.25日後にSRBC(1×108
個)を含む食塩水0.1mlを腹腔に注射した。その後、同
様にして抗体価を測定し、またSRBCを足蹠に注射
し、24時間後足蹠の腫れを測定した(第1回目免疫)。
結果を合わせて表4に示す。
【0052】また、これらの第1回目免疫の3カ月後、
それぞれの同じマウスの腹腔にSRBC(1×108個)
を含む食塩水0.1mlを再び注射して免疫した(第2回目
免疫)。そして、第2回目免疫のSRBC投与から5日
後の血清中の抗体価(HA)を測定した。さらに、SR
BC(5×107 個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射し
て免疫し、その24時間後に足蹠の腫れを測定した。それ
ぞれの結果を合わせて表4に示す。一方、免疫抑制誘導
蛋白質を投与していない正常マウスC3H/He(♀)
においても、上記抑制誘導蛋白質を投与した実験例と同
様にして免疫的寛容の誘導に関する実験を行った(無処
理対照)。その結果を合わせて表4に示す。
それぞれの同じマウスの腹腔にSRBC(1×108個)
を含む食塩水0.1mlを再び注射して免疫した(第2回目
免疫)。そして、第2回目免疫のSRBC投与から5日
後の血清中の抗体価(HA)を測定した。さらに、SR
BC(5×107 個)を含む食塩水0.05mlを足蹠に注射し
て免疫し、その24時間後に足蹠の腫れを測定した。それ
ぞれの結果を合わせて表4に示す。一方、免疫抑制誘導
蛋白質を投与していない正常マウスC3H/He(♀)
においても、上記抑制誘導蛋白質を投与した実験例と同
様にして免疫的寛容の誘導に関する実験を行った(無処
理対照)。その結果を合わせて表4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】表4より、免疫抑制誘導蛋白質を投与した
マウスでは、3ヶ月後においても対照群と比較してSR
BCに対する免疫反応の抑制効果が認められ(P<0.00
1)、本免疫抑制誘導蛋白質の投与は免疫的寛容を誘導
することが明らかになった。
マウスでは、3ヶ月後においても対照群と比較してSR
BCに対する免疫反応の抑制効果が認められ(P<0.00
1)、本免疫抑制誘導蛋白質の投与は免疫的寛容を誘導
することが明らかになった。
【0055】(実験例4)自己免疫疾患の発症抑制に関
する実験 7週令のマウスMRL−1pr/1pr(♀)の尾静脈
に免疫抑制誘導物質ISI−4(100mg/kg)を投与
し、その後の生存率(死亡率)を調べた(図2G,
b)。結果を表5および図3に示す。また、22週令にお
けるマウスMRL−1pr/1prの腎障害スコアを調
べた。結果を図4に示す。一方、免疫抑制誘導物質を投
与しないマウスMRL−1pr/1prについて、同様
にして生存率(死亡率)および腎障害スコアを調べた
(無処理対照)。結果を合わせて表5、図3および図4
に示す。
する実験 7週令のマウスMRL−1pr/1pr(♀)の尾静脈
に免疫抑制誘導物質ISI−4(100mg/kg)を投与
し、その後の生存率(死亡率)を調べた(図2G,
b)。結果を表5および図3に示す。また、22週令にお
けるマウスMRL−1pr/1prの腎障害スコアを調
べた。結果を図4に示す。一方、免疫抑制誘導物質を投
与しないマウスMRL−1pr/1prについて、同様
にして生存率(死亡率)および腎障害スコアを調べた
(無処理対照)。結果を合わせて表5、図3および図4
に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5および図3から明らかなように、免疫
抑制誘導物質を投与した群では対照群と比較して生存率
が高く(P<0.02)、また、図4から明らかなように、
免疫抑制誘導物質を投与した群では対照群と比較して腎
障害が低い。従って、本免疫抑制誘導物質の投与が自己
免疫疾患の発症を抑制することが分かる。
抑制誘導物質を投与した群では対照群と比較して生存率
が高く(P<0.02)、また、図4から明らかなように、
免疫抑制誘導物質を投与した群では対照群と比較して腎
障害が低い。従って、本免疫抑制誘導物質の投与が自己
免疫疾患の発症を抑制することが分かる。
【0058】(実験例5)皮膚移植の免疫抑制に関する
実験 10週令のマウスAKR(♀)の尾静脈に免疫抑制誘導物
質ISI−5(15mg/kg)を注射し、その0.5 日後に8
週令のマウスC3H/He(♀)の皮膚を移植した。I
SI−5の注射から1日、5日および10日後に同様の免
疫抑制誘導物質を注射し、その後の移植皮膚片の生存期
間を測定した(図2H,b)。結果を表6に示す。一
方、免疫抑制誘導物質を投与しないマウスAKR(♀)
についても、同様にして皮膚を移植し、移植皮膚片の生
存期間を測定した(無処理対照)。結果を合わせて表6
に示す。
実験 10週令のマウスAKR(♀)の尾静脈に免疫抑制誘導物
質ISI−5(15mg/kg)を注射し、その0.5 日後に8
週令のマウスC3H/He(♀)の皮膚を移植した。I
SI−5の注射から1日、5日および10日後に同様の免
疫抑制誘導物質を注射し、その後の移植皮膚片の生存期
間を測定した(図2H,b)。結果を表6に示す。一
方、免疫抑制誘導物質を投与しないマウスAKR(♀)
についても、同様にして皮膚を移植し、移植皮膚片の生
存期間を測定した(無処理対照)。結果を合わせて表6
に示す。
【0059】
【表6】
【0060】表6から明らかなように、免疫抑制誘導物
質を投与した群における移植皮膚の平均生存時間(29.8
±3.0日)は、対照群の平均生存時間(16.7±0.9日)と
比較して長く、有意(P<0.05)に長時間に亘って皮膚
を生着させることができた。
質を投与した群における移植皮膚の平均生存時間(29.8
±3.0日)は、対照群の平均生存時間(16.7±0.9日)と
比較して長く、有意(P<0.05)に長時間に亘って皮膚
を生着させることができた。
【0061】以上実験例1〜5の結果から、免疫抑制誘
導蛋白質のマウス腹腔または尾静脈投与は、その前後に
注射または移植された抗原や組織に対して免疫抑制およ
び寛容を誘導することを示すことが分かる。従って、本
免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑制剤を用い
れば、抗原および移植組織に対する抗体産生を抑制し、
生体の免疫的寛容を誘導することができる。
導蛋白質のマウス腹腔または尾静脈投与は、その前後に
注射または移植された抗原や組織に対して免疫抑制およ
び寛容を誘導することを示すことが分かる。従って、本
免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑制剤を用い
れば、抗原および移植組織に対する抗体産生を抑制し、
生体の免疫的寛容を誘導することができる。
【0062】なお、本実施例および実験例においては、
免疫抑制誘導蛋白質は腹腔(マクロファージ)または脾
臓から直接抽出したものを用いた。しかし、これらから
抽出できる免疫抑制誘導蛋白質は非常に少量であり、単
離および精製には長時間と多くの費用を必要とする。そ
こで、本発明の商業的規模の実施には、動物の培養細胞
または遺伝子工学的手法(組み換えDNA技法)を用い
て遺伝子組換え体から大量に調製することが好ましい。
免疫抑制誘導蛋白質は腹腔(マクロファージ)または脾
臓から直接抽出したものを用いた。しかし、これらから
抽出できる免疫抑制誘導蛋白質は非常に少量であり、単
離および精製には長時間と多くの費用を必要とする。そ
こで、本発明の商業的規模の実施には、動物の培養細胞
または遺伝子工学的手法(組み換えDNA技法)を用い
て遺伝子組換え体から大量に調製することが好ましい。
【0063】
【発明の効果】本発明の免疫抑制剤によれば、哺乳動物
への投与によって抗原または移植組織に対する抗体産生
を抑制し、また免疫的寛容を誘導することができる。し
たがって、従来の免疫抑制剤の欠点である長期的投与の
必要性はなく、副作用の心配を解消できるという優れた
効果を奏するものである。
への投与によって抗原または移植組織に対する抗体産生
を抑制し、また免疫的寛容を誘導することができる。し
たがって、従来の免疫抑制剤の欠点である長期的投与の
必要性はなく、副作用の心配を解消できるという優れた
効果を奏するものである。
【0064】1.配列番号1 (1)配列の長さ:215 (2)配列の型:アミノ酸 (3)トポロジー:直鎖状 (4)配列の種類:ペプチド (5)起源 生物名:Paragonimus westermani metacecaria (6)配列の特徴 (i) 存在位置 : 15 特徴を表わす記号 : Xaa=Ala 又はPro (ii) 存在位置 : 21 特徴を表わす記号 : Xaa=Ser 又はGlu (iii) 存在位置 : 58 特徴を表わす記号 : Xaa=Arg 又はMet (iv) 存在位置 : 59 特徴を表わす記号 : Xaa=Val 又はAla (v) 存在位置 : 61 特徴を表わす記号 : Xaa=Gln 又はGlu (vi) 存在位置 : 69 特徴を表わす記号 : Xaa=Ala 又はSer (vii) 存在位置 : 77 特徴を表わす記号 : Xaa=Tyr 又はAsp
【図1】本免疫抑制誘導蛋白質による免疫抑制実験計画
(A〜D)を示す図である。
(A〜D)を示す図である。
【図2】本免疫抑制誘導蛋白質による免疫抑制実験計画
(E〜H)を示す図である。
(E〜H)を示す図である。
【図3】本免疫抑制誘導物質(ISI−4)投与による
マウスMRL−1pr/1prの経時的生存率を示すグ
ラフである。
マウスMRL−1pr/1prの経時的生存率を示すグ
ラフである。
【図4】本免疫抑制誘導物質(ISI−4)投与による
マウスMRL−1pr/1prの腎炎発生に対する抑制
効果を示すグラフである。
マウスMRL−1pr/1prの腎炎発生に対する抑制
効果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 1/22 8517−4H C07K 14/47 14/47 A61K 37/02
Claims (13)
- 【請求項1】 システインプロテアーゼを投与した哺乳
動物の腹腔浸出液および/または脾臓から得られる免疫
抑制誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑制剤。 - 【請求項2】 システインプロテアーゼおよび抗原を投
与した哺乳動物の脾臓から得られる、その抗原に対する
免疫抑制誘導蛋白質を有効成分とする免疫抑制剤。 - 【請求項3】 免疫抑制誘導蛋白質が、システインプロ
テアーゼを投与した哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマ
クロファージから得られるものであることを特徴とする
請求項1記載の免疫抑制剤。 - 【請求項4】 哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマクロ
ファージを、システインプロテアーゼを含有する培養液
中で培養して得られる免疫抑制誘導蛋白質を有効成分と
する免疫抑制剤。 - 【請求項5】 システインプロテアーゼを投与した哺乳
動物の腹腔浸出液および/または脾臓から得られる細胞
性免疫抑制誘導蛋白質。 - 【請求項6】 システインプロテアーゼを投与した哺乳
動物の腹腔浸出液および/または脾臓から得られる液性
免疫抑制誘導蛋白質。 - 【請求項7】 システインプロテアーゼおよび抗原を投
与した哺乳動物の脾臓から得られる、その抗原に対する
細胞性免疫抑制誘導蛋白質。 - 【請求項8】 システインプロテアーゼおよび抗原を投
与した哺乳動物の脾臓から得られる、その抗原に対する
液性免疫抑制誘導蛋白質。 - 【請求項9】 哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマクロ
ファージを、システインプロテアーゼを含有する培養液
中で培養して得られる細胞性免疫抑制誘導蛋白質。 - 【請求項10】 哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマク
ロファージを、システインプロテアーゼを含有する培養
液中で培養して得られる液性免疫抑制誘導蛋白質。 - 【請求項11】 システインプロテアーゼを投与した哺
乳動物の腹腔浸出液および/または脾臓細胞の懸濁液
を、親水性ビニールポリマー粒子を充填したカラムを用
いて精製することを特徴とする免疫抑制誘導蛋白質の製
造方法。 - 【請求項12】 システインプロテアーゼおよび抗原を
投与した哺乳動物の脾臓細胞の懸濁液を、親水性ビニー
ルポリマー粒子を充填したカラムを用いて精製し、その
抗原に対する免疫抑制誘導蛋白質を製造する方法。 - 【請求項13】 哺乳動物の腹腔浸出液に含まれるマク
ロファージを、システインプロテアーゼを含有する培養
液中で培養し、該培養液をコンカナバリンA固定化アガ
ロースカラムおよび親水性ビニールポリマー粒子を充填
したカラムを用いて精製することを特徴とする免疫抑制
誘導蛋白質の製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7068864A JPH08239324A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 免疫抑制剤 |
EP96904318A EP0766965A1 (en) | 1995-03-03 | 1996-03-04 | Immunosuppressive agents |
PCT/JP1996/000513 WO1996027381A1 (fr) | 1995-03-03 | 1996-03-04 | Agents immunodepresseurs |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7068864A JPH08239324A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 免疫抑制剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239324A true JPH08239324A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=13385961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7068864A Pending JPH08239324A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 免疫抑制剤 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0766965A1 (ja) |
JP (1) | JPH08239324A (ja) |
WO (1) | WO1996027381A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09121858A (ja) * | 1995-11-06 | 1997-05-13 | Fusanori Hamashima | 免疫的寛容誘導剤 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5344611A (en) * | 1976-10-01 | 1978-04-21 | Koyama Yasuo | Preparation of acidic protein having immune control activity |
JPS56145297A (en) * | 1980-04-11 | 1981-11-11 | Kureha Chem Ind Co Ltd | Preparative method of glycoprotein having immunosupressing activity |
SE448605B (sv) * | 1980-10-27 | 1987-03-09 | Vtoroi Mo G Med I Imen | Terapeutiskt preparat for reglering av t-immunsystemet och forfarande for framstellning derav |
IL99864A (en) * | 1990-10-31 | 2000-11-21 | Autoimmune Inc | Compositions for suppressing transplant rejection in mammals which contain tissue donor derived MHC antigens |
CA2121370C (en) * | 1991-11-22 | 2003-03-18 | David H. Sachs | Specific tolerance in transplantation |
AU6696594A (en) * | 1993-04-28 | 1994-11-21 | General Hospital Corporation, The | Calcitonin gene-related peptide-induced tolerance |
CN100341896C (zh) * | 1993-09-02 | 2007-10-10 | 达特茅斯学院理事 | 抗gp39抗体及其应用 |
-
1995
- 1995-03-03 JP JP7068864A patent/JPH08239324A/ja active Pending
-
1996
- 1996-03-04 EP EP96904318A patent/EP0766965A1/en not_active Withdrawn
- 1996-03-04 WO PCT/JP1996/000513 patent/WO1996027381A1/ja not_active Application Discontinuation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1996027381A1 (fr) | 1996-09-12 |
EP0766965A1 (en) | 1997-04-09 |
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