JPH08239144A - 連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法 - Google Patents

連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法

Info

Publication number
JPH08239144A
JPH08239144A JP4403495A JP4403495A JPH08239144A JP H08239144 A JPH08239144 A JP H08239144A JP 4403495 A JP4403495 A JP 4403495A JP 4403495 A JP4403495 A JP 4403495A JP H08239144 A JPH08239144 A JP H08239144A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
processing material
roll
continuous body
winding device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4403495A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Akiyama
敏雄 秋山
Fumito Takada
文人 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP4403495A priority Critical patent/JPH08239144A/ja
Publication of JPH08239144A publication Critical patent/JPH08239144A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Replacement Of Web Rolls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造装置の停止時間を極力短くすることができ
る連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材
の交換方法を提供する。 【構成】巻出し装置24側の第1の連続体ロール32の
残量がわずかになった時点で、加工装置Pの前後におい
て連続体22を切断する切断工程と、巻出し装置24に
残されている第1の連続体ロール32と、巻取り装置2
6に巻き取られた第2の連続体ロール46とを、巻出し
装置24及び巻取り装置26から取り外す取り外し工程
と、少量の連続体が巻かれた連続体ロール32を巻取り
装置26に装着すると共に、巻出し装置に新たな連続体
ロール32’を装着する装着工程と、連続体ロール3
2’の先端と加工装置Pに残されている連続体22の後
端部とを接続するとともに、巻取り装置に装着された連
続体ロール32の先端と、加工装置に残されている連続
体22の前端部とを接続する接続工程とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はたとえば帯状の連続体
に、単工程あるいは複数の工程で加工を施し、その後に
それを切断することにより個々の物品を完成させる連続
体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、連続体を加工素材として、そ
れに一定長さ毎に同一の加工を施し、後にそれらを切断
して同一の製品を多数製造する方法が知られている。こ
の場合、加工装置の前後に巻出し装置と巻取り装置とを
配置し、ロール状に巻かれた帯状の連続体を巻出し装置
側から巻き出すとともに巻取り装置側で巻き取りなが
ら、連続体を順次加工装置を通過させ、加工を施すとい
う方法が用いられる。このような物品の製造方法を、例
えば半導体デバイスの製造に適用した場合、半導体デバ
イスの製造においては、真空中で加工素材に成膜する工
程が含まれるため、上記の巻出し装置、加工装置(成膜
装置)及び巻取り装置は、共に真空チャンバー内に収容
され、真空状態の中で連続体の搬送及び加工が行われ
る。
【0003】このような真空中での成膜工程を有する半
導体の製造における加工素材の交換方法を示したものが
図19である。
【0004】まず、図19(a)に示すように、連続体
の加工が進むにつれて巻出し装置102側の連続体ロー
ル106の残量が次第に減少してくる。そして、図19
(b),(c)に示すように、巻出し装置102側にセ
ットされた連続体は巻取り装置104側に完全に巻き取
られてしまう。この状態までは、真空チャンバー112
内は真空に保たれている。その後、連続体を交換するた
めに真空チャンバー112の真空状態を解除し、図19
(d)に示すように巻取り装置104側の連続体ロール
108を取り外すと共に、巻出し装置102側に新たな
連続体ロール110を装着する。そして、その先端部を
人手により巻き出して、図19(e)に示すように巻取
り装置104側に巻き付け、再び真空チャンバー112
内を真空にして、加工を再開する。このような方法によ
り加工素材としての連続体の交換が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の方法においては、連続体を交換するにあたり、真
空チャンバー全体を一旦大気に開放した後再び真空状態
に戻すため、大気圧から真空状態に移行させるための吸
引動作に時間がかかり、装置の稼働率が低下するという
問題点があった。とくに、真空チャンバーの中でも加工
装置114が配置されている部分は容積が大きく、この
部分を大気圧から真空状態にするにはかなりの時間を要
する。
【0006】また、上記の問題点とは別の問題点もあ
る。すなわち、従来、連続体の各部の位置とその位置に
おける加工状態を精密に対応させて管理する例はなく、
加工条件の管理等は連続体のロット単位程度で行われて
いた。すなわち連続体のどの位置にどのような加工不良
があるかということまでは分からなかった。また、加工
条件による品質のバラツキに関しては、最終の製造工程
あるいは次工程において、製品全数あるいはサンプルを
目視あるいは自動で検査し、不良を発見していた。ま
た、加工が施された連続体を切断して各固体に分離する
工程においても、連続体を目視あるいは自動で検査し、
不良箇所を排除しながら切断を行ったり、または無条件
で切断されたものを後工程で検査し、不良品を排除する
のが通例であった。そのため、この従来例においては、
検査工程が必ず必要となると共に、不良情報の製造工程
へのフィード・バックの遅れが生じ、また、不良損失面
積の増大(真の不良部位を廃棄したくても、定尺単位で
処理しなければならないため)等の障害も発生するとい
う問題点があった。
【0007】したがって、本発明は上述した課題に鑑み
てなされたものであり、その第1の目的は、製造装置の
停止時間を極力短くすることができる連続体を加工素材
とする物品の製造における加工素材の交換方法を提供す
ることである。
【0008】また、本発明の第2の目的は、連続体のど
の部分にどれだけの長さの不良が存在するかを明らかに
することができる連続体を加工素材とする物品の製造に
おける加工素材の交換方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するために、本発明の連続体を加工素材とす
る物品の製造における加工素材の交換方法は、加工装置
の前後に巻出し装置と巻取り装置とを夫々配置し、ロー
ル状に巻かれた帯状の連続体を前記巻出し装置から巻き
出すとともに、前記巻取り装置により巻き取りながら、
前記連続体を前記加工装置を通過させ、前記連続体に所
定の加工を施す連続体を加工素材とする物品の製造にお
ける加工素材の交換方法であって、前記巻出し装置側の
第1の連続体ロールの残量がわずかになった時点で、前
記加工装置の前後において前記連続体を切断する切断工
程と、前記巻出し装置に残されている第1の連続体ロー
ルと、前記巻取り装置に巻き取られた第2の連続体ロー
ルとを、前記巻出し装置及び巻取り装置から取り外す取
り外し工程と、少量の連続体が巻かれた連続体ロールを
前記巻取り装置に装着すると共に、前記巻出し装置に新
たな連続体ロールを装着する装着工程と、前記新たな連
続体ロールの先端と前記加工装置に残されている連続体
の後端部とを接続するとともに、前記巻取り装置に装着
された前記少量の連続体が巻かれた連続体ロールの先端
と、前記加工装置に残されている連続体の前端部とを接
続する接続工程とを具備することを特徴としている。
【0010】また、この発明に係わる連続体を加工素材
とする物品の製造における加工素材の交換方法におい
て、前記少量の連続体が巻かれた連続体ロールとは、前
記第1の連続体ロールであることを特徴としている。
【0011】また、この発明に係わる連続体を加工素材
とする物品の製造における加工素材の交換方法におい
て、前記第1の連続体ロールの残量は、自動的に検出さ
れることを特徴としている。
【0012】また、この発明に係わる連続体を加工素材
とする物品の製造における加工素材の交換方法におい
て、前記巻出し装置と前記加工装置と前記巻取り装置と
は、互いに連続する別々の第1、第2及び第3の真空チ
ャンバー内にそれぞれ収容されており、前記切断工程の
前に前記第1及び第3の真空チャンバーの真空状態を解
除する真空解除工程と、前記接続工程の後に前記第1及
び第3の真空チャンバーを再び真空状態にする真空工程
とを更に具備し、前記第2の真空チャンバーは真空状態
を維持したままで、前記加工素材の交換を行うことを特
徴としている。
【0013】また、この発明に係わる連続体を加工素材
とする物品の製造における加工素材の交換方法におい
て、前記巻き出し装置と前記加工装置と前記巻取り装置
を1つの加工ユニットとして、複数の該加工ユニットの
間を同一の加工素材が受け渡されて、該加工素材に複数
工程の加工が施される場合、各加工ユニットによって変
化する連続体の全長や加工原点等を予めオフセット値と
してコンピュータ内で管理し、全工程で共通の絶対座標
に変換することを特徴としている。
【0014】
【作用】以上のように構成されるこの発明に係わる連続
体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換
方法においては、加工素材を交換するにあたり、加工装
置内に位置する連続体の部分はそのままの状態にして、
その前後において連続体を切断し、加工装置内に位置す
る連続体の後端部に新たな加工素材を接続するととも
に、前端部に少量の加工素材を巻いたロールを接続し
て、新たな加工素材を巻き取るようにしている。そのた
め、例えば、加工装置が真空成膜装置などの場合には、
加工装置が収容されている大容積の真空チャンバーの真
空状態は維持したまま、その前後の巻出し装置及び巻取
り装置が収容されている真空チャンバーの部分だけを大
気圧とすることにより加工素材を交換することがでる。
したがって、加工装置が収容されている真空チャンバー
の部分はあらためて真空状態に戻す必要がなく、真空チ
ャンバー全体を真空状態に戻すための吸引時間が短縮さ
れるため、製造装置の停止時間が短くなり、稼働率を向
上させることができる。
【0015】また、巻取り装置側に装着する少量の加工
素材を巻いたロールを、既に巻き取られた巻出し装置側
のロールで代用することにより、材料の無駄が少なくな
り、製造コストの低減が図れる。
【0016】また、巻き出し装置と加工装置と巻取り装
置を1つの加工ユニットとして、複数の加工ユニットの
間を同一の加工素材を受け渡して、この加工素材に複数
工程の加工を施す場合、各加工ユニットによって変化す
る連続体の全長や加工原点等を予めオフセット値として
コンピュータ内で管理し、全工程で共通の絶対座標に変
換することにより、製造工程で装置の異常等が発生した
場合に、加工素材のどの位置にどれだけの長さの不良が
発生したかが明らかになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例について、添
付図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1は本発明に係わる加工素材の交換方法
が適用されるアモルファスシリコン太陽電池の製造工程
の一実施例を示す構成図である。本実施例で製造される
製品すなわち太陽電池の製造工程は、ステンレス薄板を
ロール状に巻いた加工素材22単位で、図5に示す様に
(1)洗浄、(2)成膜A、(3)成膜B、(4)成膜
C、(5)切断の工程を順に行い、全工程が終了するも
のである。
【0019】各成膜工程では(2)スパッタ法によるA
l/ZnO裏面反射層、(3)プラズマCVD法による
n/i/p型アモルファスシリコン半導体層、(4)ス
パッタ法によるITO透明導電層の加工がなされる。ま
た、(5)の切断の工程は、成膜された加工素材22を
シャーリング装置30にかけて定尺に切断するもので、
この定尺スラブが後の実装工程を経て最終製品として完
成する。
【0020】本実施例の製造装置10における各工程の
加工装置12,14,16,18は実際の加工を行うプ
ロセス部Pと、その前後に配置されロール状に巻かれた
薄板状の加工素材22をプロセス部Pを通過させて搬送
するための搬送部Tとから概略構成されている。図1に
おける各加工装置12,14,16,18の夫々には、
最初に加工素材22の巻出し装置24が配置されてお
り、洗浄、成膜等のプロセス部Pを経て、最後に加工素
材22の巻取り装置26が配置されている。具体的に
は、洗浄装置12では、巻出し装置24にセットされた
加工素材22が、溶剤洗浄槽、純水洗浄槽、ベーパー置
換槽、乾燥等のプロセス部Pを経て、巻取り装置26に
よって巻き取られる。なお、駆動系としては、巻取り装
置26に順回転モーターが配置されているとともに、巻
出し装置24には逆回転モーターが配置されており、一
定のテンションが保たれるようになされている。(5)
の切断工程ではロール状の加工素材22をセットした後
にNCフィーダ28で定量の送り出しを行い、シャーリ
ング装置30で切断を行う。
【0021】各加工装置12,14,16,18間で
は、巻取り装置26によって巻き取られロール状にされ
た加工素材22は、人手によってあるいはロボット等に
よって、次の工程の加工装置の巻出し装置24にセット
される。そして、この加工装置の巻出し装置24から再
び加工素材22が巻き出されて次のプロセスの加工が行
われる。従って、1つの加工装置とそれに隣り合う加工
装置の加工素材22のロールの巻出し回転方向は必然的
に互いに逆方向となり、各工程を経る毎に加工素材22
の始点と終点が逆転する。そして、各加工装置12,1
4,16,18で加工素材22に所定の加工が施される
と、この加工が施された加工素材は(5)の最終工程で
定尺に切断される。
【0022】加工装置12,14,16,18の各巻取
り装置26には、図2に示すように、加工素材22の巻
取りと同時回転する折返し回転ローラ32に直結したロ
ータリーエンコーダ34が備えられており、加工素材2
2の巻き取りスピードを一定に制御すると共に、PLC
内ではそのパルス信号をカウントすることにより、加工
素材22の巻き取り量(原点からの距離)を把握する。
【0023】ここでPLCとはプログラマブル・ロジッ
ク・コントローラの略称であり、多種類の制御がプログ
ラム次第で可能である。基本構成は、INPUTボー
ド、コンピュータユニット、OUTPUTボード、通信
モジュール等であり、信号・情報の収集はINPUTボ
ードか通信モジュールを介して行う。また、そのタイミ
ングも夫々アットランダムである。コンピュータユニッ
トでは一定時間毎に、それらの入力状態をチェックし、
該当するプログラム化されたロジックに従い、OUTP
UTボードか通信モジュールから所定の出力動作を行っ
たり、レジスターと呼ばれる固定番地のメモリー上に情
報を書き込んだりする。
【0024】次に、図3は、各加工装置のPLCの接続
状態を示した図であり、図4は、製造装置10に何らか
の異常が発生した場合の管理コンピュータ36内の情報
処理の流れを示した図である。
【0025】図3に示すように、各々の加工装置のPL
Cは、上位の管理コンピュータ36に接続されている。
(1)洗浄、(2)成膜装置A、(3)成膜装置B、
(4)成膜装置Cの各加工装置には、搬送部Tを制御す
るモーションコントロール用PLCとプロセス部Pを制
御するプロセスコントロール用PLCの2台が接続され
ている。モーションコントロール用PLCは、主に走行
系異常や加工素材の巻取り量といった搬送系にかかわる
動作や、稼動開始時にオペレータが操作盤に入力する情
報などを扱う。また、プロセスコントロール用PLCで
は、センサーや下位の制御機器からの異常信号を受け、
真空圧、放電電圧・電流、ガス圧、温度等の監視を行っ
ている。これらの入力に対しては各々決められたレジス
ターが用意されており、それがエラーコードとして外部
に対しての出力に用いられる。
【0026】ここで、図4に示すように、例えば成膜装
置Bの第2チャンバーの水素ガス流量低下が起きたとす
る。この場合、該当するマスフローコントローラから予
め設定されている圧力下限値を下回ったことを伝えるア
ラーム信号がPLCに入力され、PLCは即座にそのエ
ラーに割り当てられた固有レジスターにフラグを立て
る。なお、これらのアラーム信号やレジスターフラグ
は、この異常が回復するまで出力され続ける。同時に、
PLCの別のレジスターには、成膜装置Bにおける加工
素材22の巻取り量が入力されており、加工素材の搬送
に伴いその数値は刻々と変化する。
【0027】これらの情報を上位の管理コンピュータ3
6は一定の間隔で収集している。従って、異常処理の第
1ステップは、成膜装置Bの第2チャンバーの水素ガス
流量低下という異常(エラーコードを仮にM12とす
る)と、異常が起きたときの加工素材22の巻取り量
(l)と、異常が回復したときの加工素材の巻取り量
(l’)を1次データとして認識することである。また
他には、この該当加工素材のID番号(仮にA9401
1とする)や時刻なども対応付けて記憶保存される。な
お加工素材のID番号は、各装置の巻出し装置24に加
工素材22を装着する度に、加工素材交換時作業として
オペレーターがPLCに直接入力し、その情報が管理コ
ンピュータ36で収集される。
【0028】しかし、図6に示すように、ここで認識さ
れた加工素材22の巻取り量は成膜装置Bの巻取り装置
26における折り返し回転ローラ32の地点での原点か
らの距離であり、実際に本異常が影響を及ぼした第2チ
ャンバーにおける加工素材の距離とは異なる。そこで管
理コンピュータ36内では、各異常に対応した次の2つ
の固有値が予めテーブルとして用意されている。1つ
は、ずれ量(本例ではgとする)であり、これは加工素
材上の巻取り量計測地点からこの異常が影響を及ぼす先
端位置までの距離、すなわち本例では成膜装置Bの巻取
り装置26における折り返し回転ローラ32の地点から
第2チャンバーの先端までの距離となる。もう1つは、
この異常が影響を及ぼす範囲量(a)であり、本例では
第2チャンバー内の素材が全て影響をうけたということ
で第2チャンバー長が範囲量(本例ではaとする)とな
る。異常処理の第2ステップでは、すみやかにテーブル
の検索を行いそれらの固有値を得る。
【0029】異常処理の第3ステップは、これらの1次
データと固有値を使って、相対的な不良ポジションを算
出することである。本例では、「加工素材A94011
のl+gからl’+g+aの範囲にM12のエラー発
生」という2次データに変換される。
【0030】異常処理の第4ステップは、各工程固有の
相対的な不良ポジションを、加工素材固有の絶対的な不
良ポジションに補正・変換する処理となる。これには各
加工素材ごとの全長値と、次の2つの要素を考慮して行
う。 (1)各工程での巻取り量計測原点のばらつき 加工素材22の端点(絶対値0)から巻取り量計測原点
までの距離をオフセット値として加算する。 (2)工程(1)、(3)と工程(2)、(4)での加
工素材22の巻き出し回転方向の相違 工程(2)、(4)の場合は、流れ方向が逆転する(終
端から始端へ流れる)ので、加工素材22の巻取り量を
全長値から差し引く。
【0031】管理コンピュータ36内では、加工素材2
2毎の全長値(本例ではLとする)と各工程毎の巻取り
量計測原点のオフセット値(本例ではbとする)が予め
テーブルとして用意されている。本例では第3ステップ
で得られた2次データが次のように変換される。
【0032】 l+g → L−(l+g+b) l’+g+a → L−(l’+g+a+b) よって絶対的な不良ポジションを用いて最終的な不良デ
ータとなり、本例では、「加工素材A94011の(L
−(l’+g+a+b))から(L−(l+g+a))
の範囲にM12のエラーが生じた」という結果になる。
【0033】最終ステップとしては、この結果を加工実
績ファイルに書き込み、データ保存する。
【0034】加工素材22が工程(4)を終了した時点
で、オペレーターは管理コンピュータ36内の各加工実
績データの統合された結果をチェックする。ここでは予
め設定された各異常内容の軽重により、実装工程に流す
べきでない不良排出領域が自動的に選択されている。
【0035】最終の(5)の切断工程では、管理コンピ
ュータ36内の加工実績データを用いて、定尺に切断さ
れた個々のスラブが加工素材22の不良排出領域を含ん
でいるかどうか判断し、不良排出領域を含んでいる場合
には自動的に選別排除される。これら一連のシステムに
よって、品質上問題のないスラブのみが後の実装工程へ
送られるので、無駄な実装コストの削減、または検査コ
ストの削減を図ることができる。
【0036】次に、各加工装置での加工素材の交換方法
について説明する。
【0037】図7は、前述した(1)の洗浄工程におけ
る加工素材の交換方法を模式的に示した図である。
【0038】図7(a)に示すように、加工素材22の
洗浄が進み、巻出し装置24側の加工素材ロール32の
残量がわずかになると、残量がわずかになったことを不
図示の残量検出装置が検出し、加工素材の巻出し及び巻
取りが停止される。この残量検出装置は、例えば、加工
素材ロール32の厚みを検出するセンサー等から構成さ
れる。
【0039】次に、オペレータは、巻出し装置24側の
加工素材ロール32の残量を目視で確認しながら、巻出
し装置24及び巻取り装置26をマニュアルで動かすこ
とができるボタン等を操作し、図7(b)に示すように
半自動送りで加工素材22の先端部を巻出し装置24か
らリリースさせる。
【0040】次に、オペレータは、図7(c)に示すよ
うに新たな加工素材ロール32’を巻出し装置24に装
着し、この新たな加工素材ロール32’の先端部と、加
工素材22の後端部を溶接する。
【0041】次に、オペレータは、図7(d)に示すよ
うに、再び目視で確認しながら半自動送りで加工素材2
2を移動させ、溶接部34を巻取り装置26側に移動さ
せる。そして、図7(e)に示すように加工素材22を
溶接部34の位置で切断する。
【0042】その後、オペレータは、図7(f)に示す
ように、巻取り装置26側に巻き取られた加工素材ロー
ル36を巻取り装置26から取り外し、新たな加工素材
ロール32’の先端部を人手により巻取り装置26に巻
き付ける。
【0043】以上により、洗浄工程における加工素材ロ
ールの交換を終了する。なお、この洗浄工程では、前述
した折り返し回転ローラ32に直結されたロータリーエ
ンコーダ34の回転数により、加工素材22の全長を測
定しておく。
【0044】次に、前述した(2)の成膜A工程乃至
(4)の成膜C工程の各工程における加工素材の交換方
法について説明する。図8は、(2)の成膜A工程乃至
(4)の成膜C工程における加工素材の交換方法を模式
的に示した図である。なお、(2)乃至(4)の工程に
おける加工素材の交換方法は共通であるので、(2)の
成膜A工程における加工素材の交換方法をそれらの代表
として説明する。
【0045】この成膜A工程においては、成膜加工が真
空中で行われるため、巻出し装置24、加工装置(プロ
セス部)P、巻取り装置26は、それぞれ真空チャンバ
ー36,38,40に収納されている。そして、成膜加工
が行われている状態では、夫々の真空チャンバー36,
38,40は全て空気を吸引されて真空状態とされてい
る。
【0046】まず、図8(a)に示すように、加工素材
22の加工が進み、巻出し装置24側の加工素材ロール
32の残量がわずかになると、残量がわずかになったこ
とを不図示の残量検出装置が検出し、加工素材の巻出し
及び巻取りが停止される。この残量検出装置は、例え
ば、加工素材ロール32の厚みを検出するセンサー等か
ら構成される。
【0047】次に、オペレータは、図8(b)に示すよ
うに、加工装置Pが収納されている真空チャンバー38
の両端に配置されたピンチバルブ42,44を閉鎖す
る。この状態では、真空チャンバー38は気密状態にな
り真空が保たれるとともに、加工装置Pの両側の加工素
材22の部分は、ピンチバルブ42,44に挟まれて動
けない状態となっている。そして、巻出し装置24及び
巻取り装置26が収納されている真空チャンバー36,
40のみを大気に開放して真空状態を解除する。
【0048】次に、オペレータは、図8(c)に示すよ
うに、加工装置Pの両側の加工素材22の部分を切断す
る。
【0049】次に、図8(d)に示すように、巻取り装
置26側の加工の終了した加工素材ロール46を巻取り
装置26から取り外し、巻出し装置24側のわずかに残
った未加工の加工素材ロール32を巻取り装置26に装
着する。また、空になった巻出し装置24には新たな加
工素材ロール32’を装着する。そして、ピンチバルブ
42,44に挟まされている加工素材22の後端部には
新たな加工素材ロール32’の先端部を溶接するととも
に、前端部には巻取り装置26に装着された加工素材ロ
ール32の先端部を溶接する。これで新たな加工素材ロ
ール32’が巻取り可能な状態となる。なお、ここで
は、巻取り装置26側に巻出し装置24側に残った加工
素材ロール32を装着したが、これは、廃材を有効に利
用するためのもので、加工素材を少量巻いた別のロール
を用意して巻取り装置26に装着するようにしても良
い。
【0050】次に、巻出し装置24と巻取り装置26が
収納された真空チャンバー36,40から空気を吸引
し、真空チャンバー36,40を再び真空状態とする。
このとき真空チャンバー36,40は、巻出し装置24
と巻取り装置26を収納するだけの容積があれば良いの
で、比較的容積が小さく、真空になるまでの時間は短く
てすむ。そして、真空チャンバー36,40が真空とな
った時点で、ピンチバルブ42,44を開き、真空チャ
ンバー36,38,40が連通した状態とする。この時点
で、加工素材22は、ピンチバルブ42,44による拘
束が解かれるので、自由に搬送されることが可能とな
り、加工装置Pによる加工が再開される。
【0051】すなわち、上記のような方法で、加工素材
の交換を行えば、容積の大きい真空チャンバー38の真
空状態を保ったまま、加工素材の交換が行えるので、真
空チャンバー36,38,40全体の真空を回復するまで
の時間が短くてすみ、製造装置の停止時間を短縮するこ
とが可能となる。
【0052】次に、図9乃至図13は、上記のような加
工素材の交換方法を行った場合に生ずる加工素材の原点
のずれと全長値の関係を示した図である。
【0053】まず、図9及び図13(a)を参照して
(1)の洗浄工程における原点位置と全長値の関係につ
いて説明する。
【0054】洗浄の工程では、加工素材ロール32は、
巻出し装置24にセットされた後、人手によりその先端
部(原点O)が巻き出されて図9(a)に示すように巻
取り装置26側に巻き付けられる。このときの巻き付け
長が図9(a)及び図13(a)に示すWTである。こ
のように原点OからWTだけずれた位置M1から加工素
材22の有効なロール長WMの測定が開始される。な
お、巻出し装置24側の加工素材32の終端点をL点
(この点の原点Oからの座標をLとする)とする。
【0055】その後、洗浄が進み図9(b)に示すよう
に巻出し装置24側の加工素材ロール32の残量が少な
くなると洗浄が停止される。この時点で、加工素材22
の有効なロール長WMの測定を終了する。従って、この
時点では、巻取り装置26側には、WT+WMの長さの
加工素材22が巻き取られている。なお、洗浄装置内に
残されている加工素材の長さを洗浄インライン長WI、
巻出し装置側に残されている加工素材の長さを洗浄残長
WRとする。従って、加工素材22のロールのの全長す
なわち先端点Lの原点Oからの座標はL=WT+WM+
WI+WRで表わされる。
【0056】この後、オペレータは目視による半自動送
りで図9(c)に示すような位置まで加工素材22を移
動させる。そして、新たな加工素材ロール32’を巻出
し装置24側にセットし、加工素材22の先端点Lと加
工素材ロール32’の先端点O’とを図9(d)に示す
ように溶接する。
【0057】次に、図9(e)に示すように加工素材2
2を半自動送りで移動させ、加工素材22の先端点Lを
巻取り装置26側に移動させる。そして、図9(f)に
示すように、加工素材22をL点とO’点の接合部にお
いて切断する。
【0058】以上のようにして、加工素材ロール32の
洗浄工程が終了する。そして、この洗浄工程では、上記
の説明からわかるように、加工素材ロール32(36)
の長さは、洗浄の前と洗浄の後で全く同一(長さL)で
ある。
【0059】次に、図10及び図13(b)を参照して
(2)の成膜A工程における原点位置と全長値の関係に
ついて説明する。
【0060】まず、成膜A工程の前回の加工の終了時点
では、図10(a)に示すように、成膜A工程の加工ユ
ニットには、巻出し装置24側に成膜Aの残量である長
さARの加工素材ロール36”が残されており、巻取り
装置26側に成膜Aが終了した加工素材ロール50’が
残されている。また成膜装置内には、成膜Aのインライ
ン長AIの長さの加工素材22が残されている。
【0061】この状態から次のロールの加工のために、
図10(b)に示すように、巻出し装置24側に残され
た加工素材ロール36”を巻取り装置26側に装着し、
洗浄工程の終了した長さLの加工素材ロール36を巻出
し装置24側に装着する。そして、加工素材ロール36
の先端点Lと成膜装置内にある加工素材22の後端部と
を溶接するとともに、加工素材ロール36”の端部と加
工素材22の前端部M2とを溶接する。この時点で加工
素材22の全長はL+AI+ARとなる。すなわち、巻
取り装置26側に巻き取られている加工素材22の先端
点(黒星印で示す)の原点Oからの座標は、L+AI+
ARとなっている。なお、加工素材の有効ロール長AM
の計測は、加工素材22の前端部であるM2点から開始
される。
【0062】その後加工素材22が巻取り装置26側に
巻き取られながら成膜Aの加工が行われ、最終的に図1
0(c)に示したように、加工素材ロール36の残量が
わずかになった時点で、成膜A工程の加工ユニットは停
止される。
【0063】次に、図10(d)に示すように成膜装置
内にある加工素材22の前後を切断する。このときの加
工素材ロール36の残量長は、図10(a)の場合と同
様にARであり、インライン長はAIである。従って、
切断された後の時点では、巻取り装置26側に巻き取ら
れている加工素材ロール50の先端点(黒星印で示す)
の原点Oからの座標はL+AI+ARであり、後端点
(白星印で示す)の座標はAI+ARとなっている。こ
の様子を図13(b)に示す。
【0064】次に、図11及び図13(c)を参照して
(3)の成膜B工程における原点位置と全長値の関係に
ついて説明する。
【0065】まず、成膜B工程の前回の加工の終了時点
では、図11(a)に示すように、成膜B工程の加工ユ
ニットには、巻出し装置24側に成膜Bの残量である長
さBRの加工素材ロール50”が残されており、巻取り
装置26側に成膜Bが終了した加工素材ロール52’が
残されている。また成膜装置内には、成膜Bのインライ
ン長BIの長さの加工素材22が残されている。なお、
ここで、加工素材ロール50”の残量長BRは、前工程
の成膜Aの未加工部分を避けるためにBR>AR+AI
となるように設定されている。
【0066】この状態から次のロールの加工のために、
図11(b)に示すように、巻出し装置24側に残され
た加工素材ロール50”を巻取り装置26側に装着し、
成膜A工程の終了した加工素材ロール50を巻出し装置
24側に装着する。そして、加工素材ロール50の先端
点(座標AI+AR)と成膜装置内にある加工素材22
の後端部とを溶接するとともに、加工素材ロール50”
の端部と加工素材22の前端部M32とを溶接する。こ
の時点で、巻取り装置26側に巻き取られている加工素
材22の先端点(白菱形印で示す)の原点Oからの座標
は、AR+AI−BI−BRとなっている。なお、加工
素材の有効ロール長BMの計測は、加工素材22の前端
部であるM3点から開始される。
【0067】その後加工素材22が巻取り装置26側に
巻き取られながら成膜Bの加工が行われ、最終的に図1
1(c)に示したように、加工素材ロール50の残量が
わずかになった時点で、成膜B工程の加工ユニットは停
止される。
【0068】次に、図11(d)に示すように成膜装置
内にある加工素材22の前後を切断する。このときの加
工素材ロール50の残量長は、図11(a)の場合と同
様にBRであり、インライン長はBIである。従って、
切断された後の時点では、巻取り装置26側に巻き取ら
れている加工素材ロール52の先端点(白菱形印で示
す)の原点Oからの座標はAR+AI−BI−BRであ
り、後端点(黒菱形印で示す)の座標はL+AI+AR
−BR−BIとなっている。この様子を図13(c)に
示す。
【0069】次に、図12及び図13(d)を参照して
(4)の成膜C工程における原点位置と全長値の関係に
ついて説明する。
【0070】まず、成膜C工程の前回の加工の終了時点
では、図12(a)に示すように、成膜C工程の加工ユ
ニットには、巻出し装置24側に成膜Cの残量である長
さCRの加工素材ロール52”が残されており、巻取り
装置26側に成膜Cが終了した加工素材ロール54’が
残されている。また成膜装置内には、成膜Cのインライ
ン長CIの長さの加工素材22が残されている。なお、
ここで、加工素材ロール52”の残量長CRは、前工程
の成膜Bの未加工部分を避けるためにCR>BR+BI
となるように設定されている。
【0071】この状態から次のロールの加工のために、
図12(b)に示すように、巻出し装置24側に残され
た加工素材ロール52”を巻取り装置26側に装着し、
成膜B工程の終了した加工素材ロール52を巻出し装置
24側に装着する。そして、加工素材ロール52の先端
点(座標L+AI+AR−BR−BI)と成膜装置内に
ある加工素材22の後端部とを溶接するとともに、加工
素材ロール52”の端部と加工素材22の前端部M4と
を溶接する。この時点で、巻取り装置26側に巻き取ら
れている加工素材22の先端点(黒四角印で示す)の原
点Oからの座標は、L+AI+AR−BR−BI+CI
+CRとなっている。なお、加工素材の有効ロール長C
Mの計測は、加工素材22の前端部であるM4点から開
始される。
【0072】その後加工素材22が巻取り装置26側に
巻き取られながら成膜Cの加工が行われ、最終的に図1
2(c)に示したように、加工素材ロール36の残量が
わずかになった時点で、成膜C工程の加工ユニットは停
止される。
【0073】次に、図12(d)に示すように成膜装置
内にある加工素材22の前後を切断する。このときの加
工素材ロール52の残量長は、図12(a)の場合と同
様にCRであり、インライン長はCIである。従って、
切断された後の時点では、巻取り装置26側に巻き取ら
れている加工素材ロール54の先端点(黒四角印で示
す)の原点Oからの座標はL+AI+AR−BR−BI
+CI+CRであり、後端点(白四角印で示す)の座標
はAR+AI−BI−BR+CI+CRとなっている。
この様子を図13(d)に示す。
【0074】以上のようにして、各加工工程毎に変化す
る加工素材の座標が絶対座標に換算されることとなる。
【0075】次に、上記のような加工素材の交換方法を
適用した場合の製造欠陥位置を算出する方法について説
明する。
【0076】図14は、洗浄工程、成膜A工程、成膜B
工程、成膜C工程の夫々における巻き付け長、残長、イ
ンライン長、ロール長を示した図であり、図15は、各
工程で製造欠陥が起きた場合の、その欠陥の座標の算出
のしかたを示した図である。
【0077】図15においては、各工程での有効ロール
長の計測原点、すなわち洗浄工程ではM1点、成膜A工
程ではM2点、成膜B工程ではM3点、成膜C工程では
M4点を加工素材の長さの計測値スケールの原点として
示してある。
【0078】ここで、1つの例として、成膜装置Bの第
2チャンバーに時刻tにおいて異常が発生し、時刻t0
において装置を停止させたとする。この場合、図15
(c)及び図16に示すように、巻取り装置26側には
時刻tにおいては、AR+AI−BI+BM(t)だけ
の加工素材が巻き取られている。ここで、BM(t)と
は、時刻tにおけるM3点からの加工素材の巻取り量を
示す。従って、基準位置から第2チャンバーの前端部ま
での距離をE(from)とすると、加工素材の加工欠
陥は、AR+AI−BI+BM(t)+E(from)
の地点から始まることとなる。一方、装置が停止した時
刻t0においては、巻取り装置26側には、AR+AI
−BI+BM(t0)だけの加工素材が巻き取られてい
る。ここで、BM(t0)とは、時刻t0におけるM3
点からの加工素材の巻取り量を示す。従って、基準位置
から第2チャンバーの後端部までの距離をE(to)と
すると、加工素材の加工欠陥は、AR+AI−BI+B
M(t)+E(to)の地点で終了することとなる。従
って、このような計算を行うことにより、加工素材のど
の地点にどれだけの長さの加工欠陥が発生したかを正確
に把握することができる。
【0079】他の洗浄工程、成膜A工程、成膜C工程に
置いても同様の計算を行うことにより、加工素材のどの
位置に加工欠陥が発生したかを把握することができる。
【0080】なお、図17及び図18は、図14及び図
15に実際の数値をあてはめた例を示した図であり、図
示したように計算値が求められる。
【0081】以上説明したように、上記の実施例によれ
ば、成膜装置の収納されている真空チャンバーの真空状
態を維持したまま加工素材の交換をすることができるの
で、真空チャンバーを真空状態に戻すための時間が短縮
され、製造装置の停止時間を短くすることができる。
【0082】また、連続体のどの部分にどれだけの長さ
の不良が存在するかを明らかにすることも可能となる。
【0083】なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲
で、上記実施例を修正または変形したものに適用可能で
ある。
【0084】例えば、上記の実施例では、太陽電池を製
造する場合について説明したが、本発明はこれに限定さ
れることなく、連続体を加工素材として複数の物品を製
造するものであれば何にでも適用可能である。
【0085】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の連続体を加
工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法に
おいては、加工素材を交換するにあたり、加工装置内に
位置する連続体の部分はそのままの状態にして、その前
後において連続体を切断し、加工装置内に位置する連続
体の後端部に新たな加工素材を接続するとともに、前端
部に少量の加工素材を巻いたロールを接続して、新たな
加工素材を巻き取るようにしている。そのため、例え
ば、加工装置が真空成膜装置などの場合には、加工装置
が収容されている大容積の真空チャンバーの真空状態は
維持したまま、その前後の巻出し装置及び巻取り装置が
収容されている真空チャンバーの部分だけを大気圧とす
ることにより加工素材を交換することがでる。したがっ
て、加工装置が収容されている真空チャンバーの部分は
あらためて真空状態に戻す必要がなく、真空チャンバー
全体を真空状態に戻すための吸引時間が短縮されるた
め、製造装置の停止時間が短くなり、稼働率を向上させ
ることができる。
【0086】また、巻取り装置側に装着する少量の加工
素材を巻いたロールを、既に巻き取られた巻出し装置側
のロールで代用することにより、材料の無駄が少なくな
り、製造コストの低減が図れる。
【0087】また、巻き出し装置と加工装置と巻取り装
置を1つの加工ユニットとして、複数の加工ユニットの
間を同一の加工素材を受け渡して、この加工素材に複数
工程の加工を施す場合、各加工ユニットによって変化す
る連続体の全長や加工原点等を予めオフセット値として
コンピュータ内で管理し、全工程で共通の絶対座標に変
換することにより、製造工程で装置の異常等が発生した
場合に、加工素材のどの位置にどれだけの長さの不良が
発生したかが明らかになる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる製造装置及び製造方法を太陽電
池の製造に適用した場合の製造工程の一実施例を示す構
成図である。
【図2】巻き取り装置の構成を示した図である。
【図3】各加工装置のPLCの接続状態を示した図であ
る。
【図4】製造装置に何らかの異常が発生した場合の処理
の流れを示した図である。
【図5】太陽電池の製造工程の流れを示した図である。
【図6】帯状連続体の位置関係を示した図である。
【図7】洗浄工程における加工素材の交換方法を模式的
に示した図である。
【図8】成膜A工程乃至成膜C工程における加工素材の
交換方法を模式的に示した図である。
【図9】一実施例の加工素材の交換方法を行った場合に
生ずる加工素材の原点のずれと全長値の関係を示した図
である。
【図10】一実施例の加工素材の交換方法を行った場合
に生ずる加工素材の原点のずれと全長値の関係を示した
図である。
【図11】一実施例の加工素材の交換方法を行った場合
に生ずる加工素材の原点のずれと全長値の関係を示した
図である。
【図12】一実施例の加工素材の交換方法を行った場合
に生ずる加工素材の原点のずれと全長値の関係を示した
図である。
【図13】一実施例の加工素材の交換方法を行った場合
に生ずる加工素材の原点のずれと全長値の関係を示した
図である。
【図14】洗浄工程、成膜A工程、成膜B工程、成膜C
工程の夫々における巻き付け長、残長、インライン長、
ロール長を示した図である。
【図15】各工程で製造欠陥が起きた場合の、その欠陥
の座標の算出のしかたを示した図である。
【図16】各工程で製造欠陥が起きた場合の、その欠陥
の座標の算出のしかたを示した図である。
【図17】図14に実際の数値をあてはめた例を示した
図である。
【図18】図15に実際の数値をあてはめた例を示した
図である。
【図19】従来の加工素材の交換方法を示した図であ
る。
【符号の説明】
10 製造装置 12,14,16,18 加工装置 22 加工素材 24 巻出し装置 26 巻取り装置 28 NCフィーダ 30 シャーリング装置 32 折返し回転ローラ 34 ロータリーエンコーダ 36 管理コンピュータ P プロセス部 T 搬送部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工装置の前後に巻出し装置と巻取り装
    置とを夫々配置し、ロール状に巻かれた帯状の連続体を
    前記巻出し装置から巻き出すとともに、前記巻取り装置
    により巻き取りながら、前記連続体を前記加工装置を通
    過させ、前記連続体に所定の加工を施す連続体を加工素
    材とする物品の製造における加工素材の交換方法であっ
    て、 前記巻出し装置側の第1の連続体ロールの残量がわずか
    になった時点で、前記加工装置の前後において前記連続
    体を切断する切断工程と、 前記巻出し装置に残されている第1の連続体ロールと、
    前記巻取り装置に巻き取られた第2の連続体ロールと
    を、前記巻出し装置及び巻取り装置から取り外す取り外
    し工程と、 少量の連続体が巻かれた連続体ロールを前記巻取り装置
    に装着すると共に、前記巻出し装置に新たな連続体ロー
    ルを装着する装着工程と、 前記新たな連続体ロールの先端と前記加工装置に残され
    ている連続体の後端部とを接続するとともに、前記巻取
    り装置に装着された前記少量の連続体が巻かれた連続体
    ロールの先端と、前記加工装置に残されている連続体の
    前端部とを接続する接続工程とを具備することを特徴と
    する連続体を加工素材とする物品の製造における加工素
    材の交換方法。
  2. 【請求項2】 前記少量の連続体が巻かれた連続体ロー
    ルとは、前記第1の連続体ロールであることを特徴とす
    る請求項1に記載の連続体を加工素材とする物品の製造
    における加工素材の交換方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の連続体ロールの残量は、自動
    的に検出されることを特徴とする請求項1に記載の連続
    体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換
    方法。
  4. 【請求項4】 前記巻出し装置と前記加工装置と前記巻
    取り装置とは、互いに連続する別々の第1、第2及び第
    3の真空チャンバー内にそれぞれ収容されており、前記
    切断工程の前に前記第1及び第3の真空チャンバーの真
    空状態を解除する真空解除工程と、前記接続工程の後に
    前記第1及び第3の真空チャンバーを再び真空状態にす
    る真空工程とを更に具備し、前記第2の真空チャンバー
    は真空状態を維持したままで、前記加工素材の交換を行
    うことを特徴とする請求項1に記載の連続体を加工素材
    とする物品の製造における加工素材の交換方法。
  5. 【請求項5】 前記巻き出し装置と前記加工装置と前記
    巻取り装置を1つの加工ユニットとして、複数の該加工
    ユニットの間を同一の加工素材が受け渡されて、該加工
    素材に複数工程の加工が施される場合、各加工ユニット
    によって変化する連続体の全長や加工原点等を予めオフ
    セット値としてコンピュータ内で管理し、全工程で共通
    の絶対座標に変換することを特徴とする請求項1に記載
    の連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材
    の交換方法。
JP4403495A 1995-03-03 1995-03-03 連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法 Withdrawn JPH08239144A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4403495A JPH08239144A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4403495A JPH08239144A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08239144A true JPH08239144A (ja) 1996-09-17

Family

ID=12680356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4403495A Withdrawn JPH08239144A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08239144A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018139322A (ja) * 2012-05-23 2018-09-06 株式会社ニコン 基板処理システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018139322A (ja) * 2012-05-23 2018-09-06 株式会社ニコン 基板処理システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9623579B2 (en) Strip-shaped polarizing sheet and polarizing sheet material
TWI382482B (zh) A substrate processing apparatus, and a substrate processing apparatus
JP4986784B2 (ja) 処理システムの制御装置、処理システムの制御方法および制御プログラムを記憶した記憶媒体
CN1314567C (zh) 管理制造烟草制品用系统中的包装材料和/或附加和/或辅助材料的供应的方法和装置
CN102621153B (zh) 基于印刷质量在线检测的卷盘烟标生产系统及缺陷处理方法
CA2390873A1 (en) Method and device for quality control of the joint on sheets or strips butt-welded by means of a laser
JP2005271081A (ja) 金属性線材(棒材)の加工システム
JPH08239144A (ja) 連続体を加工素材とする物品の製造における加工素材の交換方法
CN101960503A (zh) 光学显示装置的制造方法及制造系统
JPH08243986A (ja) 連続体を加工素材とする物品の製造方法
CN113096078B (zh) 薄膜类产品的分拣方法、分拣系统、及漏检率的预估方法
JPH07283431A (ja) 連続体を加工素材とする物品の製造装置及び製造方法
JPH09209149A (ja) 連続体の製造工程管理装置及びその方法
JPH09209148A (ja) 製造工程管理装置及びその方法、及び連続体
WO2006113224A3 (en) Apparatus and method for handling short run quick changeover fabrication jobs
JPH09184069A (ja) 連続体の製造工程管理方法及び表示制御方法
JPH10329091A (ja) 連続体を加工素材とする物品の製造方法及び製造装置及びコンピュータ可読メモリ
JP2005274243A (ja) 被検体の検査装置及びその検査方法
EP1223489A2 (en) Method of and apparatus for manufacturing products
CN110174405B (zh) 膜片来料品质视觉检测系统及检测方法
JP5217614B2 (ja) インライン製造・加工処理装置のワーク制御データ監視システム
WO2020059478A1 (ja) 基板処理装置および基板処理システム
JPS63255912A (ja) 半導体製造装置
JP2001044090A (ja) 半導体製造設備及び保守方法
JP2010267711A (ja) 半導体製造方法、半導体生産管理方法、および、半導体生産管理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020507