JPH08239068A - 履帯張り調整装置 - Google Patents

履帯張り調整装置

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Publication number
JPH08239068A
JPH08239068A JP6688195A JP6688195A JPH08239068A JP H08239068 A JPH08239068 A JP H08239068A JP 6688195 A JP6688195 A JP 6688195A JP 6688195 A JP6688195 A JP 6688195A JP H08239068 A JPH08239068 A JP H08239068A
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JP
Japan
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rod
nut
yoke
tension adjusting
support plate
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Application number
JP6688195A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Okane
宏明 大鐘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期に亘る使用によって張力調整シリンダの
他側ロッドとナットとの螺合端部等に損傷が生じるのを
確実に防止し、信頼性を大幅に向上させる。 【構成】 ナット32の内周側には端面32Aとめねじ
部32Bとの間に位置して環状の逃げ溝33を形成し、
逃げ溝33によって、他側ロッド15のおねじ部15A
の端部等を外周側から全周に亘って取囲む。これによっ
て、おねじ部15Aとナット32との螺合端部34を、
他側ばね受16との当接面側から大きく離すことがで
き、ナット32が他側ばね受16に対して衝突を繰返す
ような場合でも、他側ロッド15のおねじ部15Aとナ
ット32との螺合端部34にこのときの衝突力が直接的
に作用するのを、逃げ溝33を介することにより防止で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル、
油圧クレーン、ブルドーザ等の装軌式車両に用いられる
履帯張り調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設作業に用いられ土砂の掘削作業等を
行う油圧ショベルや、高所への資材運搬作業等を行うク
ローラクレーン等の建設機械は、一般に整地されていな
い路面を走行するために無限軌道の履帯を有する下部走
行体を備えている。
【0003】そこで、図4ないし図6に従来技術による
装軌式車両として油圧ショベルを例に挙げて示す。
【0004】図中、1は下部走行体、2は該下部走行体
1のトラックフレーム3上に旋回可能に搭載された上部
旋回体を示し、該上部旋回体2の前部には作業装置4が
俯仰動可能に設けられている。
【0005】そして、上部旋回体2は、運転室2Aと、
該運転室2Aの後側に設けられた機械室2Bと、該機械
室2Bの後側に設けられたカウンタウエイト2Cとを有
している。
【0006】また、作業装置4は、上部旋回体2の前側
に俯仰動可能に取付けられたブーム4Aと、該ブーム4
Aの先端に俯仰動可能に取付けられたアーム4Bと、該
アーム4Bの先端に回動可能に取付けられたバケット4
Cとからなり、これらはブームシリンダ4D、アームシ
リンダ4Eおよびバケットシリンダ4F等に対する作動
圧油の給排により掘削作業等を行うようになっている。
【0007】ここで、下部走行体1のトラックフレーム
3は、該トラックフレーム3の中央に位置して上部旋回
体2を支持するセンタフレーム(図示せず)と、該セン
タフレームの左,右両側に設けられ、前後方向に伸長す
る一対のサイドフレーム5(一方のみ図示)とから大略
構成され、該各サイドフレーム5は上板5A,下板5B
および左,右の板(図示せず)とから溶接等により前後
方向に延びる角筒体として形成されている。そして、上
板5Aおよび下板5Bには、後述するアイドラ7を収容
すべく、それぞれの一端側中央に所定の幅をもって切欠
部5C,5Dが設けられている。
【0008】6はサイドフレーム5内に配設されたヨー
クを示し、該ヨーク6は左右に分岐して平行に伸長する
一対の腕部6A,6A(一方のみ図示)と、該各腕部6
Aの基端側に連結する連結部6Bとから略U字状に一体
形成されている。ここで、前記ヨーク6の各腕部6A先
端側には軸受部(図示せず)が設けられ、該軸受部には
各ボルト(図示せず)を介して後述のアイドラ7の回転
軸7Aが取付けられ、該回転軸7Aによって、アイドラ
7が各腕部6A間で保持されている。そして、前記ヨー
ク6の連結部6B端面には、後述の張力調整シリンダ1
2の一側ロッド14先端面が当接するようになってい
る。
【0009】7は各サイドフレーム5の一端側に位置
し、前記ヨーク6を介して前,後に移動可能に支持され
た遊動輪としてのアイドラを示し、該アイドラ7の中心
部には左右に突出する回転軸7Aが一体形成され、該回
転軸7Aは前記ヨーク6の軸受部に支持されている。従
って、アイドラ7はヨーク6を介することで、後述する
張力調整シリンダ12の圧縮ばね17の伸,縮動作によ
って、前後方向に移動できるようになっている。
【0010】8は各サイドフレーム5の他端側に設けら
れた駆動輪で、該駆動輪8は走行用アクチュエータとし
ての油圧モータ(図示せず)等によって回転駆動され、
後述の履帯9を駆動するようになっている。
【0011】9はアイドラ7と駆動輪8との間に巻装さ
れた履帯を示し、該履帯9はサイドフレーム5の上側で
は上ローラ10,10によってガイドされ、サイドフレ
ーム5の下側では下ローラ11,11,…によってガイ
ドされ、駆動輪8の回転駆動により下部走行体1を路上
等で走行させるようになっている。ここで、各上ローラ
10および各下ローラ11はサイドフレーム5の上側と
下側にそれぞれ回転可能に設けられ、該各ローラ10,
11は履帯9がサイドフレーム5に接触したりするのを
防止するようになっている。
【0012】12は各サイドフレーム5内に設けられた
張力調整シリンダを示し、該張力調整シリンダ12は、
外周側に一側ばね受部13Aを有し、有底筒状に形成さ
れたシリンダ本体13と、基端側が該シリンダ本体13
内のシリンダ室13Bに挿通され、先端側がヨーク6に
向けて突出した一側ロッド14と、基端側がシリンダ本
体13の挿通穴13Cに挿通され、突出端側が後述の支
持板部21に向けて突出した他側ロッド15と、該他側
ロッド15の突出端側に設られた後述のナット19およ
び他側ばね受16と、該他側ばね受16と前記一側ばね
受部13Aとの間に縮装された圧縮ばね17とから大略
構成されており、該張力調整シリンダ12は、他端側が
支持板部21に固着され、前記圧縮ばね17の周囲を取
囲むようにサイドフレーム5内を軸方向に伸長した筒状
のカバー18内に収納されている。
【0013】ここで、前記一側ロッド14の基端側はピ
ストン部14Aとなり、該ピストン部14Aはシリンダ
本体13の一側に設けられたシリンダ室13Bに挿通さ
れ、一側ロッド14の先端側はヨーク6の連結部6B端
面に当接している。また、他側ロッド15の基端側は、
シリンダ本体13の一側端面から軸方向に穿設され、前
記シリンダ室13B内へ開口する挿通穴13Cに挿通さ
れており、他側ロッド15の基端側端面と一側ロッドの
ピストン部14A端面との間で、シリンダ室13B内に
グリス室13Dを画成し、他側ロッド15の突出端側は
支持板部21の挿通穴21Aを介して、支持板部21か
ら突出している。
【0014】また、前記他側ばね受16は中心部に挿通
穴16Aが穿設された段付きの円盤状に形成され、該挿
通穴16Aには他側ロッド15の突出端側を挿通させる
と共に、他側ばね受16の後側端面16Bは、圧縮ばね
17により支持板部21側に押付けられている。そし
て、他側ロッド15の突出端側には図6に示す如くおね
じ部15Aが形成され、該おねじ部15Aにはナット1
9が螺着されている。
【0015】19は他側ロッド15のおねじ部15Aに
螺着されたナットを示し、該ナット19は軸方向に長さ
Lをもって形成され、その端面19Aは支持板部21の
挿通穴20Aを介して、他側ばね受16の後側端面16
Bに当接している。そして、ナット19は他側ロッド1
5のおねじ部15A側が他側ばね受16の挿通穴16A
から抜けるのを防止するストッパとして機能し、他側ロ
ッド15が軸方向に変位するときに他側ばね受16の後
側端面16Bに衝突するようになっている。
【0016】ここで、ナット19のめねじ部19Bは他
側ロッド15のおねじ部15Aに螺合し、この螺合部の
うち端面19A側の端部が螺合端部20となっている。
【0017】21は張力調整シリンダ12の他側ばね受
16等を支持すべく該サイドフレーム5内に固着された
支持板部21を示し、該支持板部21は所定板厚の金属
板からサイドフレーム5の内面形状に対応して四角形状
に形成され、その中央部にはナット19や他側ロッド1
5の突出端側を挿通するための挿通穴21Aが穿設され
ている。そして、該支持板部21部はそのほぼ全周をサ
イドフレーム5の内側にすみ肉溶接することにより固着
されている。
【0018】22は他側ロッド15の突出端に設けられ
たグリスニップルで、該グリスニップル22は図5に示
す如く、他側ロッド15の中心部に穿設されたグリス通
路23を介してシリンダ本体13内のグリス室13Dと
連通可能となっている。そして、グリスニップル22か
らグリス通路23を通じてグリス室13D内にグリスを
注入することにより、シリンダ本体13からの他側ロッ
ド15の突出長が決定され、アイドラ7と駆動輪8との
間に巻回された履帯9の初期張力が設定されるようにな
っている。
【0019】従来技術による履帯張り調整装置は上述の
如き構成を有するもので、張力調整シリンダ12のシリ
ンダ本体13および他側ロッド15は、サイドフレーム
5内に位置して支持板部21に基端側が溶接されたカバ
ー18内に、他側ばね受16および圧縮ばね17等と共
に収納されている。そして、圧縮ばね17はシリンダ本
体13の一側ばね受部13Aと他側ばね受16との間に
縮装され、他側ばね受16は圧縮ばね17により支持板
部21に常時押付けられている。これにより、張力調整
シリンダ12は一側ロッド14を介してアイドラ7をヨ
ーク6等と共に矢示A方向に押圧し、履帯9の張力を調
整するようになっている。
【0020】ここで、該張力調整シリンダ12は、圧縮
ばね17により一側ロッド14,ヨーク6等を介してア
イドラ7を矢示A方向(サイドフレーム5の長さ方向)
に常時押圧している。
【0021】そして、油圧ショベルの走行時に履帯9が
地面の形状に応じて変形し、履帯9の張力が増大するこ
とにより、アイドラ7に矢示B方向の力が作用したとき
には、圧縮ばね17が圧縮されて他側ロッド15が矢示
C方向に変位し、シリンダ本体13と他側ばね受16と
が互いに接近するように動作することにより、履帯9の
張力を調整する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、油圧ショベルの走行途中で岩石等を乗越え
る場合に、履帯9の張力が増大してアイドラ7およびヨ
ーク6等に矢示B方向の力が作用すると、シリンダ本体
13が圧縮ばね17に抗して他側ばね受16等に接近す
ることにより、他側ロッド15のおねじ部15A側は支
持板部21から矢示C方向に突出し、ナット19の端面
19Aは他側ばね受16の後側端面16Bから離間され
ることになる。このとき、矢示B方向の力が弱まり、シ
リンダ本体13が圧縮ばね17によって矢示A方向に押
動されると、ナット19は他側ばね受16に向かって衝
突するようになり、他側ロッド15のおねじ部15Aと
ナット19のめねじ部19Bとはその螺合端部20側で
このときの衝突力を直接的に受けることになる。そし
て、アイドラ7に作用する力が、矢示A方向から矢示B
方向へと繰返して変化する度毎に、前記衝突力が前記お
ねじ部15Aとめねじ部19Bとの螺合端部20に繰返
して作用することになる。
【0023】また、アイドラ7およびヨーク6が矢示
A,B方向に変位するときには、張力調整シリンダ12
の他側ロッド15が他側ばね受16の挿通穴16A内で
摺動を繰返すようになるから、他側ロッド15のおねじ
部15Aが螺合端部20の近傍部位等で徐々に摩耗し、
この螺合端部20の近傍部位ではおねじ部15A等の強
度低下を招いてしまう。
【0024】このため、従来技術では、長期に亘る使用
によってアイドラ7およびヨーク6に矢示A,B方向の
荷重が繰返して作用し、ナット19が他側ばね受16に
衝突を繰返すうちに、前記螺合端部20側でおねじ部1
5Aおよびめねじ部19Bに応力が集中する可能性があ
り、張力調整シリンダ12の耐久性や寿命を向上できな
いという問題がある。
【0025】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は長期に亘る使用によって張力調
整シリンダの他側ロッドやナットの螺合端部に損傷が生
じるのを確実に防止でき、張力調整シリンダの安定した
作動を長期に亘って補償できると共に、耐久性や寿命を
大幅に向上できるようにした履帯張り調整装置を提供す
ることを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明による履帯張り調整装置は、トラックフ
レームのサイドフレームに設けられ前後方向に移動可能
なヨークと、該ヨークに回転可能に支持され駆動輪との
間に履帯が巻回される遊動輪と、前記ヨークから一定寸
法離間して前記サイドフレーム内に固着された支持板部
と、前記履帯の張力を調整すべく該支持板部と前記ヨー
クとの間に伸縮可能に設けられ、一端側が前記ヨークに
当接し他端側が前記支持板部に当接する張力調整シリン
ダとからなる。
【0027】そして、請求項1に記載の発明が採用する
構成の特徴は、前記張力調整シリンダを、一側ばね受が
設けられたシリンダ本体と、該シリンダ本体の一端側か
ら前記ヨークに向けて突出する一側ロッドと、前記シリ
ンダ本体の他端側から前記支持板部に向けて突出し、突
出端側がおねじ部となって該支持板部に挿通された他側
ロッドと、該他側ロッドの突出端側が挿通され、端面が
前記支持板部に当接する他側ばね受と、該他側ばね受と
前記一側ばね受との間に縮装された圧縮ばねと、前記他
側ロッドのおねじ部に螺着され、前記他側ばね受に端面
が当接することにより前記他側ロッドの他側ばね受に対
する抜止めを行うナットとから構成し、かつ該ナットと
他側ばね受のうち少なくとも一方には、相手方の端面に
当接する端面側に位置し、前記他側ロッドのおねじ部を
外周側から全周に亘って取囲む環状の逃げ溝を形成した
ことにある。
【0028】
【作用】上記構成により、ナットが他側ばね受に対して
衝突(当接)を繰返すような場合でも、両者の当接部位
を他側ロッドのおねじ部から環状の逃げ溝によって離隔
することができ、おねじ部とナットとの螺合端部に衝突
力が直接的に作用するのを防止できる。また、環状の逃
げ溝は他側ロッドのおねじ部を外周側から全周に亘って
取囲むように形成しているから、他側ロッドのおねじ部
近傍部が他側ばね受に対して摺動接触するのを逃げ溝に
よって防止でき、他側ロッドのおねじ部を他側ばね受け
に対して保護することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例による履帯張り調整装
置を図1ないし図3に基づいて説明する。なお、実施例
では上述した図4ないし図6に示す従来技術と同一の構
成要素に同一符号を付し、その説明を省略する。
【0030】ここで、図1は本発明の第1の実施例を示
している。
【0031】図中、31は本実施例による張力調整シリ
ンダを示し、該張力調整シリンダ31は従来技術で述べ
た張力調整シリンダ12とほぼ同様に、シリンダ本体1
3、、一側ロッド14、他側ロッド15、他側ばね受1
6,圧縮ばね17および後述のナット32等から大略構
成されているものの、該張力調整シリンダ31では他側
ロッド15に螺着されるナット32の形状が従来技術に
よるものとは異なっている。
【0032】32は他側ロッド15のおねじ部15Aに
螺着されるナットを示し、該ナット32は従来技術で述
べたナット19とほぼ同様に形成されているものの、該
ナット32の長さL1 は、後述する逃げ溝33の長さb
分だけナット19の長さL(L1 >L)よりも長く形成
されている。そして、ナット32は端面32Aが他側ば
ね受16の後側端面16Bに対する当接面となり、該ナ
ット32の内周側には、他側ロッド15のおねじ部15
Aに螺合するめねじ部32Bと、逃げ溝33とが形成さ
れている。
【0033】33はナット32の端面32A側に位置し
てナット32の内周側に形成された環状の逃げ溝を示
し、該逃げ溝33はナット32の端面32Aとめねじ部
32Bとの間に位置し、他側ロッド15のおねじ部15
A端部を全周に亘って取囲むように断面L字形状をなし
て形成され、その溝深さaは図1に示すように、おねじ
部15A(めねじ部32B)のねじ溝(深さ)よりも大
きくなっている。また、逃げ溝33はナット32の端面
32Aから軸方向に長さbをもって形成され、おねじ部
15Aとめねじ部32Bとの螺合端部34をナット32
の当接面となる端面32Aからこの長さbの寸法分だけ
離間させた状態に保持している。
【0034】本実施例による履帯張り調整装置は上述の
如き構成を有するもので、その基本的作動については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0035】然るに、本実施例によれば、ナット32の
内周側に端面32Aとめねじ部32Bとの間に位置して
環状の逃げ溝33を形成し、該逃げ溝33によって、他
側ロッド15のおねじ部15Aの端部等を外周側から全
周に亘って取囲むと共に、該おねじ部15Aとナット3
2との螺合端部34を、他側ばね受16との当接面(端
面32A)側から大きく離すようにしたから、ナット3
2が他側ばね受16に対して衝突を繰返すような場合で
も、他側ロッド15のおねじ部15Aとナット32との
螺合端部34にこのときの衝突力が直接的に作用するの
を、逃げ溝33を介することによって防止できる。
【0036】また、ナット32の長さL1 を逃げ溝33
の長さb分だけ長く形成し、他側ロッド15のおねじ部
15Aを他側ばね受16後側端面16Bから離間させる
ようにしているから、他側ばね受16の挿通穴16A内
で他側ロッド15が軸方向に摺動変位を繰返すような場
合でも、他側ロッド15のおねじ部15Aが螺合端部3
4の近傍位置で他側ばね受16によって摩耗、損傷され
るのを、逃げ溝33によって防止でき、他側ロッド15
のおねじ部15Aを高強度に保持することができる。
【0037】即ち、アイドラ7等に外力が作用して、ナ
ット32の端面32Aが他側ばね受16に衝突するよう
な場合でも、前記螺合端部34をナット32の当接面
(端面32A)側から逃げ溝33によって大きく離すこ
とができるから、衝突時の衝撃がおねじ部15Aとナッ
ト32の螺合端部34に伝わるのを確実に低減でき、該
螺合端部34の近傍でおねじ部15Aやめねじ部32B
に損傷等が発生するのを効果的に防止することができ
る。
【0038】従って、本実施例によれば、螺合端部34
の近傍で他側ロッド15のおねじ部15Aやナット32
のめねじ部32Bが損傷されるのを防止でき、張力調整
シリンダ31の耐久性や寿命を確実に延ばすことができ
ると共に、信頼性を大幅に向上できる等、種々の効果を
奏する。
【0039】次に、図2は本発明による第2の実施例を
示し、本実施例の特徴は、他側ロッドが挿通される他側
ばね受の内周側に、ナットとの当接面側に位置して環状
の逃げ溝を設け、該逃げ溝を全周溝として形成すること
により、前記他側ロッドのおねじ部を少なくとも部分的
に外周側から取囲むようにしたことにある。
【0040】図中、41は本実施例による張力調整シリ
ンダを示し、該張力調整シリンダ41は従来技術で述べ
た張力調整シリンダ12とほぼ同様に、シリンダ本体1
3、、一側ロッド14、他側ロッド15、圧縮ばね1
7、ナット19および後述の他側ばね受42等から大略
構成されているものの、該張力調整シリンダ41では他
側ロッド15の突出端側が挿通され他側ばね受42の形
状が従来技術によるものとは異なっている。
【0041】42は他側ロッド15の突出端側が挿通さ
れ他側ばね受を示し、該他側ばね受42は従来技術で述
べた他側ばね受16とほぼ同様に形成されているもの
の、該他側ばね受42の内周側には挿通穴42Aの端部
側に位置して後述の逃げ溝43が形成されている。そし
て、他側ばね受42は後側端面42Bがナット19の端
面19Aに対する当接面となっている。
【0042】43は他側ばね受42の後側端面42B側
に位置して、他側ばね受42の内周側に形成された環状
の逃げ溝を示し、該逃げ溝43は他側ばね受42の挿通
穴42Aと後側端面42Bとの間に位置し、他側ロッド
15のおねじ部15A端部を全周に亘って取囲むように
断面L字形状をなして形成され、その溝深さcは図2に
示すように、おねじ部15A(めねじ部19B)のねじ
溝(深さ)よりも大きくなっている。また、逃げ溝43
は他側ばね受42の後側端面42Bから軸方向に長さd
をもって形成され、おねじ部15Aとめねじ部19Bと
の螺合端部20は、他側ばね受42の挿通穴42Aから
少なくとも長さdの寸法分だけ離間するようになってい
る。
【0043】本実施例による履帯張り調整装置は上述の
如き構成を有するもので、その基本的作動については従
来技術によるものと格別差異はない。
【0044】然るに、本実施例によれば、他側ばね受4
2の内周側に挿通穴42Aと後側端面42Bとの間に位
置して環状の逃げ溝43を形成し、該逃げ溝43によっ
て、他側ロッド15のおねじ部15Aの端部等を外周側
から全周に亘って取囲むと共に、該おねじ部15Aとナ
ット19との螺合端部20を、ナット19との当接面
(後側端面42B)側から大きく離すようにしたから、
ナット19が他側ばね受42に対して衝突を繰返すよう
な場合でも、他側ロッド15のおねじ部15Aとナット
19との螺合端部20にこのときの衝突力が直接的に作
用するのを、逃げ溝43を介することによって防止でき
る。
【0045】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の効果を奏するが、
特に本実施例では、他側ばね受42の後側端面42B側
に位置して該他側ばね受42の内周側に環状の逃げ溝4
3を形成しているから、他側ばね受42の挿通穴42A
内で他側ロッド15が軸方向に摺動変位を繰返すような
場合でも、他側ロッド15のおねじ部15Aが螺合端部
20の近傍位置で他側ばね受42によって摩耗、損傷さ
れるのを、逃げ溝43によって防止でき、他側ロッド1
5のおねじ部15Aを高強度に保持することができる。
【0046】図3は本発明の第3の実施例を示し、本実
施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に同一符号
を付し、その説明を省略するものとする。しかし、本実
施例の特徴は、前記第1の実施例で示した逃げ溝33と
同様の逃げ溝33′をナット32側に設けると共に、ば
ね受16の内周側(挿通穴16A)側にも前記第2の実
施例で示した逃げ溝43と同様の逃げ溝43′を設けた
ことにある。
【0047】このように構成することにより、これらの
逃げ溝33′,43′によって、他側ロッド15のおね
じ部15A等を高強度に保持することができる。
【0048】なお、前記各実施例では、装軌式車両とし
て油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限るものではなく、例えば油圧クレーン、ブルドーザ
等、他の装軌式車両に用いても同様の作用効果を発揮し
得るものである。
【0049】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、張
力調整シリンダの一部を構成するナットと他側ばね受の
うち少なくとも一方には、相手方の端面に当接する端面
側に位置し、他側ロッドのおねじ部を外周側から全周に
亘って取囲む環状の逃げ溝を形成する構成としたから、
遊動輪に作用する荷重により張力調整シリンダの圧縮ば
ねが弾性変形し、前記ナットが他側ばね受に衝突(当
接)を繰返すような場合でも、前記他側ロッドのおねじ
部とナットとの螺合端部を両者の当接面から離すことが
でき、前記衝突時の衝撃が螺合端部に伝わるのを前記逃
げ溝によって効果的に低減できる。従って、長期に亘る
使用によりナットと他側ロッドが衝突を繰返しても、他
側ロッドのおねじ部等に損傷が発生する問題を解消で
き、張力調整シリンダの耐久性や寿命を確実に向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による履帯張り調整装置
の他側ロッド、ナット、他側ばね受および支持板部等を
拡大して示す縦断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図1と同様の縦断
面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図1と同様の縦断
面図である。
【図4】従来技術による油圧ショベルを示す全体図であ
る。
【図5】従来技術による履帯張り調整装置を示す縦断面
図である。
【図6】図5中の他側ロッド、ナット、他側ばね受およ
び支持板部等を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
3 トラックフレーム 5 サイドフレーム 6 ヨーク 7 アイドラ(遊動輪) 8 駆動輪 9 履帯 12,31,41 張力調整シリンダ 13 シリンダ本体 13A 一側ばね受部(一側ばね受) 14 一側ロッド 15 他側ロッド 15A おねじ部 16,42 他側ばね受 16B,42B 後側端面(端面) 17 圧縮ばね 19,32 ナット 19A,32A 端面 19B ,32B めねじ部 20,34 螺合端部 21 支持板部 33,33′,43,43′ 逃げ溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トラックフレームのサイドフレームに設
    けられ前後方向に移動可能なヨークと、該ヨークに回転
    可能に支持され駆動輪との間に履帯が巻回される遊動輪
    と、前記ヨークから一定寸法離間して前記サイドフレー
    ム内に固着された支持板部と、前記履帯の張力を調整す
    べく該支持板部と前記ヨークとの間に伸縮可能に設けら
    れ、一端側が前記ヨークに当接し他端側が前記支持板部
    に当接する張力調整シリンダとからなる履帯張り調整装
    置において、 前記張力調整シリンダは、一側ばね受が設けられたシリ
    ンダ本体と、該シリンダ本体の一端側から前記ヨークに
    向けて突出する一側ロッドと、前記シリンダ本体の他端
    側から前記支持板部に向けて突出し、突出端側がおねじ
    部となって該支持板部に挿通された他側ロッドと、該他
    側ロッドの突出端側が挿通され、端面が前記支持板部に
    当接する他側ばね受と、該他側ばね受と前記一側ばね受
    との間に縮装された圧縮ばねと、前記他側ロッドのおね
    じ部に螺着され、前記他側ばね受に端面が当接すること
    により前記他側ロッドの他側ばね受に対する抜止めを行
    うナットとから構成し、 かつ該ナットと他側ばね受のうち少なくとも一方には、
    相手方の端面に当接する端面側に位置し、前記他側ロッ
    ドのおねじ部を外周側から全周に亘って取囲む環状の逃
    げ溝を形成したことを特徴とする履帯張り調整装置。
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