JPH08238032A - 継 手 - Google Patents

継 手

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JPH08238032A
JPH08238032A JP478096A JP478096A JPH08238032A JP H08238032 A JPH08238032 A JP H08238032A JP 478096 A JP478096 A JP 478096A JP 478096 A JP478096 A JP 478096A JP H08238032 A JPH08238032 A JP H08238032A
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irrigation
irrigation tube
joint
retaining ring
tube
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Isao Takada
功 高田
Toshiharu Matsumura
俊治 松村
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L21/00Joints with sleeve or socket
    • F16L21/02Joints with sleeve or socket with elastic sealing rings between pipe and sleeve or between pipe and socket, e.g. with rolling or other prefabricated profiled rings
    • F16L21/04Joints with sleeve or socket with elastic sealing rings between pipe and sleeve or between pipe and socket, e.g. with rolling or other prefabricated profiled rings in which sealing rings are compressed by axially-movable members

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 灌水用チューブの抜脱および水漏れの防止を
容易な取り付け作業で行うことができる継手を提供す
る。 【解決手段】 合成樹脂フィルム製の灌水用チューブ1
を給水配管に接続可能にする。灌水用チューブ1に挿入
される継手本体5と、継手本体5に灌水用チューブ1を
挾封させる抑えリング9とからなる。継手本体5には、
テーパが15%以内に設定されたテーパ部5aが形成さ
れている。抑えリング9には、テーパ部5aに線接触す
る頂部の交差角度が120°以内に設定された凸部が内
周側に形成される。テーパ部5aには、弾力性を有する
シール部材8が抑えリング9にて灌水用チューブ1を挾
封する位置に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、施設園芸から露地
栽培までの幅広い畑作物栽培における灌水作業に使用さ
れる灌水用チューブの継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、畑地やハウスでの農作業は、省力
化および能率化を図るため、灌水や施肥、防除等がシス
テム化されて行われるようになっており、このシステム
化の態様には、例えば点滴灌漑システムや多孔管灌漑シ
ステムがある。
【0003】点滴灌漑システムは、長手方向に散水孔が
形成された灌水配管を農作物の極く近傍に沿って敷設
し、ポンプまたは落差による水圧の利用によって各散水
孔から水を吐出または滴下させるものである(図12参
照)。
【0004】一方、多孔管灌漑システムは、上記同様に
長手方向に多数の散水孔が形成された灌水配管を農作物
と農作物との中間通路に敷設し、ポンプまたは落差によ
って比較的高水圧の水を供給して、各散水孔から多方向
に水を噴出させるものである(図13参照)。
【0005】これら点滴灌漑システムや多孔管灌漑シス
テムは、散水孔の数量や孔径、孔位置および水圧で散水
量や散水幅を任意に設定することができるため、使用す
る水量を農作物の列数や種類に応じて調節することが可
能になり、水の有効利用による灌水効率の極めて優れた
ものになっている。
【0006】また、上記点滴灌漑システムにおける灌水
配管としては、フィルム状の灌水用チューブが採用され
る場合が多く、この灌水用チューブは、金属配管や厚肉
の塩化ビニル配管と比較して軽量および安価であると共
に加工が容易であり、柔軟性にも優れている。したがっ
て、この灌水用チューブを灌水配管として採用した点滴
灌漑システムや多孔管灌漑システムは、灌水配管の敷設
や収納等を容易に行うことができると共に、予備品を省
スペースで保管できることから広く普及したものになっ
ている。
【0007】同様に、前記多孔管システムにおける灌水
用配管として、フィルム状、もしくは、供給される水圧
に応じた厚さを有する厚肉シート状の灌水用チューブを
採用することによって、上記同様の利点が得られ、した
がって、このような柔軟性に優れた灌水用チューブを多
孔管システムに用いることも広く行われるようになって
きている。
【0008】ところで、上記の灌水用チューブは、通
常、ポンプ等が接続された給水本管に分岐管を介して複
数本が平行に接続されるようになっており、灌水用チュ
ーブと分岐管との接続は、一端部が分岐管に接続された
継手を介して行われる。
【0009】従来、上記の継手は、図18に示すよう
に、厚肉の塩化ビニル管が所定の長さに切断された円筒
形状に形成されており、継手33と灌水用チューブ31
との接続は、継手33が挿入された灌水用チューブ31
の周囲を例えばホースバンドや針金、プラスチック紐等
の締結部材32で締め付けることで行われるようになっ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の継手33では、周面が面一状に形成されているた
め、灌水用チューブ31を締め付ける締結部材32が滑
り易いものになっている。
【0011】したがって、灌水用チューブ31に水圧が
付与された場合には、この水圧が締結部材32の一方か
ら付与されるため、締結部材32が他方側に滑ることに
なり、長時間の使用で灌水用チューブ31を継手33か
ら抜脱させることになる。さらに、針金やプラスチック
紐を締結部材32として使用した場合には、灌水用チュ
ーブ31の周囲を均一に締め付けることが困難なため、
水漏れや損傷を生じる場合も多い。
【0012】これにより、締結部材32は、灌水用チュ
ーブ31の周囲を充分に、且つ損傷させないように締め
付けることが必要なため、ペンチやドライバー等の工具
を用いた慎重な締め付け作業が必要となっている。そし
て、この締め付け作業を要する取り付け作業は、敷設す
る灌水用チューブ31の本数が増大するに伴って作業者
に大きな負担をかけることになっている。
【0013】そこで、最近においては、図19に示すよ
うに、一端側に凹条溝34aが形成された継手34が用
いられる場合がある。この継手34は、一端側から水圧
を付与された締結部材32を凹条溝34aで保持するよ
うになっており、長時間の使用でも灌水用チューブ31
の抜脱を防止することが可能である。ところが、この継
手34の場合でも、締結部材32の上述の締め付け作業
が必要である。それゆえ取り付け作業における作業者の
負担を軽減する一層の作業性の向上が望まれている。
【0014】したがって、本発明においては、灌水用チ
ューブの抜脱および水漏れの防止を容易な取り付け作業
で行うことができる継手を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の継
手は、上記課題を解決するために、例えばポリエチレン
等の合成樹脂フィルム製の灌水用チューブを給水配管に
接続可能にする継手であって、上記灌水用チューブに挿
入し、かつ該灌水用チューブの挿入側に向かって外周径
が大きくなるテーパ部が、テーパ15%以内に設定され
て形成されている継手本体と、上記テーパ部に線接触す
る頂部の交差角度が120°以内に設定された凸部が内
周側に形成されている抑えリングとからなり、上記抑え
リングは、継手本体に挿入された灌水用チューブを凸部
にて挾封することを特徴としている。
【0016】上記の構成によれば、灌水用チューブは、
抑えリングにより全周囲から継手本体に挾封されること
になる。これにより、灌水用チューブと継手本体との隙
間は、均一な圧力で全周囲が塞がれることになり、継手
は、隙間からの水漏れが防止されることになると共に、
灌水用チューブの継手本体からの抜脱が防止されるよう
になっている。さらに、継手本体が挿入された灌水用チ
ューブは、抑えリングで挾封されるだけである。したが
って、この抑えリングによる挾封には、特別な工具等が
不要なため、灌水用チューブの継手への取り付け作業が
容易なものになっている。
【0017】また、灌水用チューブの挿入側に向かって
外周径が大きくなるテーパ部が形成されているため、灌
水用チューブの抑えリングによる挾封がより確実なもの
になり、一層の水漏れの防止および抜脱の防止が可能に
なっている。
【0018】さらに、継手本体のテーパ部に線接触する
と共に、交差角度が120°以内に設定された頂部を有
する凸部が抑えリングの内周側に形成されているため、
灌水用チューブが線状に集中された圧力で挾封されるこ
とになり、一層確実な防止が可能になる。
【0019】一方、テーパ部のテーパが大きすぎても、
却って水漏れの防止効果および抜脱の防止効果が低減す
るが、継手本体に形成されるテーパ部のテーパが15%
以内に設定されているので、より確実な水漏れの防止お
よび抜脱の防止が可能になる。
【0020】請求項2に係る発明の継手は、上記課題を
解決するために、請求項1記載の継手において、上記抑
えリングには、テーパ部に螺旋状に接触する頂部を有す
るネジ部が内周側に形成されていることを特徴としてい
る。
【0021】上記の構成によれば、例えばやや厚肉の柔
軟性を有する灌水用チューブを使用する場合に、抑えリ
ングを回転させると、ネジ部の頂部が灌水用チューブに
幾分食い込んだ状態で回転する。そして、抑えリングに
おけるネジ部の頂部が螺旋状であるため、この抑えリン
グには、螺旋方向に案内される軸方向への移動力が生じ
る。これにより、過大な力を必要とせずに回転させると
いう操作にて、抑えリングを、継手本体との間の灌水用
チューブの挾圧隙間をより狭くするまで移動させること
ができる。この結果、灌水用チューブがより強固な締付
力で挾封されることになり、水漏れおよび抜脱をより一
層確実に防止することが可能になる。
【0022】請求項3に係る発明の継手は、上記課題を
解決するために、請求項1または2記載の継手におい
て、上記テーパ部の表面には、弾力性を有するシール部
材である例えば軟質塩化ビニルや天然ゴム、合成ゴム、
ポリエチレン系樹脂等の合成樹脂等が抑えリングで灌水
用チューブを挾封する位置に設けられていることを特徴
としている。
【0023】上記の構成によれば、継手本体のテーパ部
の表面には、弾力性を有するシール部材が抑えリングで
灌水用チューブを挾封する位置に設けられているため、
灌水用チューブとの密着性が増大することになる。これ
により、灌水用チューブの挾封がより確実なものにな
り、水漏れおよび抜脱におけるより一層確実な防止が可
能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明における実施の一形態を図1な
いし図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0025】本実施の形態の継手は、灌水作業を点滴灌
漑システムで行う場合に使用されるようになっており、
この点滴灌漑システムは、施設園芸や露地栽培等の畑作
物栽培に採用されている。なお、点滴灌漑システムで好
適に栽培可能な農作物には、例えばイチゴ、菊、カーネ
ーション、カスミ草、トルコ桔梗、ストック、スターチ
ス、バラ、アスパラ、果菜類(トマトやキュウリ、ピー
マン等)、トンネル作物(スイカやメロン等)、根菜類
および果樹類等がある。
【0026】上記の点滴灌漑システムは、図12に示す
ように、ポンプ等が接続された給水本管4を有してお
り、この給水本管4には、ポンプ等で圧送される水を分
散させる給水配管である分岐管3に接続されている。こ
の分岐管3には、複数本の灌水用チューブ1…(品名:
スミサンスイ−マルチ100、住化農業開発( 株 )製)
の一端部が後述の継手10…を介して並列に接続されて
おり、これらの灌水用チューブ1…の他端部には、灌水
用チューブ1の栓となるストッパ6…が設けられてい
る。
【0027】上記の灌水用チューブ1…は、例えば薄肉
のポリエチレン等の合成樹脂フィルムで形成されてお
り、複数の列状に整列された農作物2…の極く近傍に配
設されるようになっている。なお、灌水用チューブ1…
には、住化農業開発( 株 )製のスミサンスイ−Mやスミ
サンスイ−MII、スミサンスイ−マルチ60も好適に使
用することができる。
【0028】上記の各灌水用チューブ1…は、中空形状
に形成されており、灌水用チューブ1の側周面には、図
1に示すように、長手方向に多数の小孔1a…が形成さ
れている。そして、これらの小孔1a…は、図12にも
示すように、所定の水圧が付与されることで水を吐出ま
たは滴下し、農作物2…の上方や側方から水を供給する
ようになっている。
【0029】上記の灌水用チューブ1と分岐管3とを接
続させる継手10は、図1に示すように、継手本体5と
抑えリング9とからなっており、継手本体5は、両端部
にかけて連通されたパイプ形状の硬質塩化ビニル等の合
成樹脂管で形成されている。
【0030】この継手本体5の一端部は、分岐管3に設
けられた分岐継手7に嵌合されるようになっている一
方、他端部は、灌水用チューブ1に挿入されるようにな
っている。そして、継手本体5の分岐管3側の一端部
は、灌水用チューブ1に挿入される他端部側よりも、外
径が大きく設定されている。
【0031】また、継手本体5の周面には、図2にも示
すように、分岐管3側から灌水用チューブ1側にかけて
立ち上げられたテーパ部5aが形成されており、このテ
ーパ部5aは、継手本体5の外周径を分岐管3側から灌
水用チューブ1側にかけて大きくするようになってい
る。そして、このテーパ部5aは、継手本体5の長手方
向に対する立ち上がりの割合であるテーパが15%以内
の傾斜角度θ2 に設定されている。
【0032】上記のテーパ部5aには、上述の抑えリン
グ9が灌水用チューブ1に当接し、灌水用チューブ1を
継手本体5で挾封する位置にシール嵌合溝5bが形成さ
れており、シール嵌合溝5bは、継手本体5の周面にテ
ーパ部5aと同一の傾斜角度θ2 で形成されている。ま
た、シール嵌合溝5bには、弾力性を有する帯状のシー
ル部材8が巻回されており、このシール部材8は、抑え
リング9で押圧された灌水用チューブ1の密着性を高め
るようになっている。なお、上記のシール部材8には、
軟質塩化ビニルや天然ゴム、合成ゴム、ポリエチレン系
樹脂等の合成樹脂を好適に使用することができる。
【0033】上記のシール部材8の周面上には、灌水用
チューブ1を介して抑えリング9が着脱可能に密嵌され
ており、この抑えリング9は、図3(a)・(b)に示
すように、環状に形成されている。抑えリング9の内周
側には、凸部9aが形成されており、この凸部9aは、
抑えリング9の最内周側に位置し、灌水用チューブ1を
介して継手本体5のテーパ部5aに線接触する頂部9b
を有している。そして、この頂部9bで形成される内周
径は、図1に示すように、継手本体5の分岐管3側の端
部の外径よりも大きく、且つ灌水用チューブ1側の端部
側の外径よりも小さく設定され、継手本体5のシール嵌
合溝5bに巻回されたシール部材8を充分に押圧できる
程度に設定されている。
【0034】上記の抑えリング9の頂部9bは、両側面
からの中心部に位置するように形成されており、頂部9
bを中心として左右対称な抑えリング9は、いずれの方
向から継手本体5に取り付けられても一定の圧力で灌水
用チューブ1を押圧するようになっていると共に、成形
過程で歪みが生じ難いようになっている。また、抑えリ
ング9は、両側面から頂部9bに至ったときに交差する
交差角度θ1 が120°以内に設定されており、この頂
部9bで上述の灌水用チューブ1の全周囲を均一な圧力
で線状に押圧し、灌水用チューブ1とシール部材8との
隙間を完全に塞ぐようになっている。
【0035】なお、上記の頂部9bは、灌水用チューブ
1を損傷させない程度に面取り等が施されていることが
望ましい。また、頂部9bは、両側面の中心部に位置す
るように形成されているが、これに限定されることはな
い。即ち、頂部9bは、継手本体5のテーパ部5aに線
接触するのであれば、例えば図4および図6に示すよう
に、一方の側面側にかたよって形成されていても良い
し、或いは図5および図7に示すように、一方の側面に
一致して形成されていても良く、さらに、図8に示すよ
うに、両側面に形成されていても良い。
【0036】上記の構成において、点滴灌漑システムに
おいて使用される継手10の使用方法および接続後の継
手10の動作について以下に説明する。
【0037】先ず、図1に示すように、継手本体5のシ
ール嵌合溝5bにシール部材8が巻回され、シール部材
8の周面とテーパ部5aとが面一状とされる。そして、
この状態の継手本体5が、継手本体5のシール嵌合溝5
bが形成された端部側から灌水用チューブ1に挿入され
た後、継手本体5の分岐継手7側の端部から抑えリング
9が嵌挿されることになる。この後、抑えリング9がシ
ール部材8の上方に移動され、図9に示すように、灌水
用チューブ1が抑えリング9の頂部9bとシール部材8
とで線状に挾封されることになる。
【0038】上記の抑えリング9による継手本体5と灌
水用チューブ1との接続が完了すると、図10に示すよ
うに、継手本体5および灌水用チューブ1に水が供給さ
れることになる。供給された当初の水は、矢視するよう
に、継手本体5と灌水用チューブ1との重合した部分に
進入し、抑えリング9を抜脱方向となるA方向に付勢す
ることになる。このA方向の付勢は、抑えリング9を灌
水用チューブ1と継手本体5との接続状態を緩める方向
に移動させる力となるが、水が灌水用チューブ1内に行
き渡った場合には、図11に示すように、灌水用チュー
ブ1内を移動する水の吸引力で灌水用チューブ1と継手
本体5との間に負の圧力が付与され、この負の圧力が灌
水用チューブ1をB方向に移動させることで、灌水用チ
ューブ1に当接した抑えリング9をB方向に移動させる
ことになる。
【0039】上記のB方向の移動は、抑えリング9をシ
ール部材8の外周径が大きくなる方向へ移動させること
になり、抑えリング9をシール部材8に充分に密嵌させ
ることになる。これにより、抑えリング9とシール部材
8とで挾封された灌水用チューブ1は、抑えリング9で
シール部材8に充分に押圧されることになり、さらに、
灌水用チューブ1が環状に形成された抑えリング9の頂
部9bで押圧されていることから、灌水用チューブ1の
全周囲に均一な圧力が線状に付与されることになり、挾
封が確実なものになる。
【0040】このように、本実施の形態の継手10は、
継手本体5と抑えリング9とで灌水用チューブ1の接続
が行われるようになっており、抑えリング9の取付けに
工具等を要しないことから接続作業が簡単なものになっ
ている。また、灌水用チューブ1を継手10に接続させ
る抑えリング9の取付け作業は、抑えリング9をシール
部材8に移動させる作業を行うだけで良く、灌水用チュ
ーブ1をシール部材8に確実に挾封させる締め付けが灌
水用チューブ1に流された水の負圧による増し締めで行
われるため、非常に容易なものになっている。
【0041】さらに、継手10に接続された灌水用チュ
ーブ1は、環状の抑えリング9が頂部9bを有している
ため、線状に集中した圧力が全周囲に均一に付与される
ことになり、灌水用チューブ1とシール部材8との隙間
が完全に塞がれることで水漏れが防止されると共に抜脱
が防止されるようになっている。
【0042】次に、本実施の形態における継手10を使
用した場合の接続に要する作業時間(接続時間)、水圧
を間歇して付与した際の灌水用チューブの抜け(抜脱状
態)、水漏れ、および使用後の灌水用チューブの状態
(使用状態)を確認するテストを行い、このテスト結果
を実施例1として表1に示した。
【0043】なお、実施例1の継手の条件として、テー
パ部のテーパを10%とし、テーパ部に線接触する頂部
(両側面からの中心部に位置する。)を有する抑えリン
グの交差角度θ1 を90°に設定した。また、テスト条
件として、灌水回数、灌水用チューブの種類、灌水圧
力、使用水、および1回当たりの灌水時間を下記のよう
に設定した。
【0044】灌水回数 :50回 灌水用チューブ:合成樹脂フィルム製灌水用チューブ
(品名:スミサンスイ−マルチ100、住化農業開発(
株 )製) 灌水圧力 :1kg/cm2 使用水 :水道水 灌水時間 :5分/回
【0045】
【表1】
【0046】次に、比較例1として、テーパ部のテーパ
が10%、抑えリングの両側面間に位置する頂部の交差
角度θ1 が180°で、テーパ部と抑えリングとが面接
触(テーパ部の傾斜角度θ2 に合わせた抑えリングの内
面を有する時)する継手を使用した場合の接続に要する
作業時間(接続時間)、水圧を間歇して付与した際の灌
水用チューブの抜け(抜脱状態)、水漏れ、および使用
後の灌水用チューブの状態(使用状態)をテストし、こ
のテスト結果を表2に示した。なお、テスト条件として
の灌水回数、灌水用チューブの種類、灌水圧力、使用
水、および1回当たりの灌水時間は、上述の実施例1と
同一の条件とした。
【0047】
【表2】
【0048】次に、比較例2として、テーパ部のテーパ
が20%、テーパ部に線接触する頂部(両側面からの中
心部に位置する。)を有する抑えリングの交差角度θ1
が90°の継手を使用した場合の接続に要する作業時間
(接続時間)、水圧を間歇して付与した際の灌水用チュ
ーブの抜け(抜脱状態)、水漏れ、及び使用後の灌水用
チューブの状態(使用状態)をテストし、このテスト結
果を表3に示した。
【0049】なお、テスト条件としての灌水回数、灌水
用チューブの種類、灌水圧力、使用水、および1回当た
りの灌水時間は、上述の実施例1と同一の条件とした。
【0050】
【表3】
【0051】さらに、比較例3として、従来の継手(図
19参照)を用いて灌水用チューブを針金で接続した際
の接続に要する作業時間(接続時間)、水圧を間歇して
付与した際の灌水用チューブの抜け(抜脱状態)、水漏
れ、および使用後の灌水用チューブの状態(使用状態)
をテストし、このテスト結果を表4に示した。
【0052】なお、テスト条件としての灌水回数、灌水
用チューブの種類、灌水圧力、使用水、および1回当た
りの灌水時間は、上述の実施例1と同一の条件とした。
【0053】
【表4】
【0054】以上の表1ないし表4の結果から明らかな
ように、抑えリングで灌水用チューブを接続した実施例
1、比較例1、および比較例2の20秒、25秒、およ
び20秒の接続時間に対して、針金で灌水用チューブを
接続した比較例3は、接続時間に45秒を要している。
これにより、抑えリングを使用した場合には、灌水用チ
ューブの接続に要する時間を短縮化できることが判明し
た。
【0055】また、テーパ部のテーパが10%の実施例
1および比較例1は、50回の灌水を繰り返した場合で
も抜脱しなかったのに対して、テーパ部のテーパが20
%の比較例2は、5回の灌水で抜脱した。なお、テーパ
が20%以上のテーパ部を有する継手本体を用いて灌水
用チューブを給水配管に接続したままハウス内で長時間
(1週間程度)放置した場合には、ハウス内の温度の上
下動により灌水用チューブが伸縮し、その伸縮時にテー
パ部の傾斜で抑えリングが外れ、結果として灌水用チュ
ーブが抜脱することもあった。したがって、テーパが2
0%以上の場合には、抑えリングが継手本体から抜脱し
易くなるため、継手として望ましくない場合を生じるこ
とが判明した。
【0056】また、水漏れは、実施例1が初回の灌水で
僅かに発生する程度に対して、比較例1ないし比較例3
が全回の灌水で発生している。これにより、比較例1か
ら交差角度θ1 が180°で、テーパ部と抑えリングと
が面接触(テーパ部の傾斜角度θ2 に合わせた抑えリン
グの内面を有する時)する場合には、水漏れが発生し、
この水漏れは、比較例2のテーパが20%以上の場合お
よび比較例3から針金を用いた場合でも発生することが
判明した。さらに、50回の灌水を繰り返した後の灌水
用チューブの状態は、実施例1が損傷が全く無く、簡単
に抜脱できたのに対して、比較例1は、少しの傷やへこ
みを生じており、また、比較例3は、破れた箇所があっ
た。これにより、灌水用チューブの使用状態は、実施例
1が最も良好な状態にあることが判明した。
【0057】〔実施の形態2〕次に、本発明における他
の実施の形態を図13ないし図17に基づいて説明す
る。なお、説明の便宜上、前記実施の形態1の図面に示
した部材と同一の機能を有する部材には同一の符号を付
記し、その説明を省略する。
【0058】本実施の形態における継手は、特に、前記
多孔管灌漑システムを構成する場合に使用される。多孔
管灌漑システムでは、図13に示すように、分岐管3に
後述の継手60…を介して接続された灌水用チューブ5
1…(品名:スミサンスイ−R、住化農業開発( 株 )
製)が、複数の列状に整列された農作物2…の中間通路
に沿って敷設される。そして、前記したように、灌水用
チューブ51…に比較的高圧の水を供給して、これら灌
水用チューブ51…の長手方向に多数形成されている散
水孔から、飛距離を比較的長くして多方向に散水する。
【0059】なお、多孔管灌漑システムで好適に栽培可
能な農作物には、例えばイチゴ、菊、カーネーション、
カスミ草、トルコ桔梗、ストック、スターチス、アスパ
ラ、葉野菜(ホーレン草、中国菜、野沢菜、春菊等)、
根菜類(人参、大根、ゴボウ等)、果樹類等がある。
【0060】前記実施の形態1における点滴灌漑システ
ム用の灌水用チューブ1は、例えば厚さが0.15mm程
度の薄手の素材を用いて形成されていたが、多孔管灌漑
システムにおける灌水用チューブ51には比較的高水圧
が供給されることから、この場合の灌水用チューブ51
は、厚さが例えば0.5mm程度の厚手の素材を用いて作
製される。例えば、図14に示すように、上記のように
比較的厚肉のポリエチレン等の合成樹脂フィルムから成
る2枚のシートの端部をヒートシールして中空状に形成
し、また、図15に示すように、上方片面に、長手方向
に多数の小孔51a…を設けることにより、灌水用チュ
ーブ51として形成される。なお、このような灌水用チ
ューブ51…として、住化農業開発( 株 )製のスミサン
スイ−R、R育苗、R横とびが好適に使用することがで
きる。
【0061】そして、上記のように厚手の灌水用チュー
ブ51を、図13に示すように、分岐管7に接続するた
めに、前記実施の形態1の継手10とは異なる構造の継
手60が用いられる。この継手60は、図15に示すよ
うに、パイプ形状の硬質塩化ビニル等の合成樹脂管で形
成された継手本体55と円筒状の抑えリング59とから
なっている。
【0062】継手本体55は、前記実施の形態1におけ
る継手本体5とほぼ同様の形状にて形成されている。す
なわち、灌水用チューブ51への挿入側(以下、先端側
という)の周面には、図16にも示すように、前記点滴
灌漑システムの継手本体5と同様に、先端側に向かうほ
ど径大となるテーパ部55aが形成され、また、このテ
ーパ部55aにおける最大径側の周面に、シール嵌合溝
55bが形成されると共に、このシール嵌合溝55b
に、前記実施の形態1とほぼ同様のシール部材58が巻
回されている。なお、上記テーパ部55aの傾斜角度
(テーパ)θ3 は、前記実施の形態1と同様に、15%
以内に設定されている。
【0063】一方、図15に示されているように、上記
のシール部材58の周面上に灌水用チューブ51を介し
て着脱自在に密嵌される抑えリング59は、図17
(a)(b)に示すように円筒形状をなしており、その内
周面には、図17(b)における左端面(以下、基端面
という)側に、螺旋状のネジ部59aが形成されてい
る。
【0064】このネジ部59aは、平行雌ねじをねじ切
りすることにより形成されており、その内径寸法は、前
記シール部材58における軸方向中間位置での外径寸法
とほぼ同等である。さらに、上記内周面には、ネジ部5
9aに重ねて、図17(b)における右端面(以下、先
端面という)側を径大となしたテーパ加工が施されてい
る。このテーパ面の傾斜角は、先端面における径dが上
記ネジ部59aの谷の径Dよりも大きく、また、基端面
における径d1 がネジ部59aの内径D1 よりも小さく
なるように設定されている。これにより、上記ネジ部5
9aは、基端面側では断面略三角形形状の螺旋状のねじ
山が形成される一方、先端側に向かって途中からのねじ
山は、その頂部が上記テーパ加工により徐々に切除され
た形状で形成されている。
【0065】上記テーパ加工面の傾斜角は、図15に示
すように、継手本体55におけるテーパ部55aにおけ
る前記傾斜角度θ3 よりも幾分大きく設定されている。
したがって、図のように、抑えリング59を後述する操
作により継手本体55に密嵌させた状態においては、上
記抑えリング59のネジ部59aにおける基端面側の螺
旋状ねじ山の頂部59cが、灌水用チューブ51を挟ん
でシール部材58に圧接した状態となる。
【0066】なお、上記のようにシール部材58に向か
って圧接する基端面側のねじ山の頂部、すなわち、前記
テーパ加工で切除されずに断面三角形が保持されている
ねじ山の頂部59bの断面形状は、前述の点滴灌漑シス
テムにおいて使用される抑えリング9の頂部9bと同様
に、図3(b)、図4ないし図7に示す形状とすること
も可能であり、必ずしも左右対称とする必要はない。そ
して、これらの場合の頂部59bも、前記同様に、交差
角度が120°以内に設定され、また、灌水用チューブ
51を損傷させない程度に面取り等が施されていること
が望ましい。
【0067】また、上記抑えリング59は、図17
(b)に示すように、その外周面もテーパ状に形成され
ている。この場合、軸方向中途位置に最大径の周面部5
9cが設けられ、この周面部59cの位置から、左右の
端面に向かってそれぞれ径小となっている。このような
外周形状とすることによって、灌水用チューブ51を継
手本体55に抑えリング59を用いて挾封するときの後
述する操作が容易になる。
【0068】すなわち、この挾封操作は、抑えリング5
9の外周面を把持した手のひらで回転力と共に軸方向の
押動力を与えることによって行われるが、このとき、親
指・人指し指・中指の三指を主に上記抑えリング59の
外周を把持する場合に、上記周面部59cに沿わせて両
側に人指し指と中指とを位置させることで、両テーパ面
が手のひら形状により好適に沿う形となって無理のない
把持状態が得られ、したがって、より効率的な回転力が
与えられると共に、軸方向への押動力も、テーパ面が形
成されていることで軸方向の滑りを生じることなく、よ
り好適に作用させることができる。
【0069】上記構成の継手60を用いた場合の灌水用
チューブ51の接続操作について次に説明する。
【0070】この接続操作は以下のようにして行われ
る。まず、図15に示すように、継手本体55の先端
(図において右端)側を灌水用チューブ51に挿入さ
せ、その後、図において左端の分岐継手7側に位置させ
ていた抑えリング59を先端側に移動させる。このと
き、抑えリング59における先端面での開口径は、前記
図14に示すように灌水用チューブ51における側方に
突き出すヒートシール部51b・51bを含む寸法より
も大きく、したがって、上記移動により、灌水用チュー
ブ51の端部側が、抑えリング59内に入り込んで、端
面が抑えリング59のテーパ状の内周面に当接する状態
が得られる。
【0071】この状態からは、次いで、抑えリング59
を回転させながら、軸方向に移動させる。これにより、
上記ヒートシール部51b・51bに対しては、抑えリ
ング59の内周面に沿う変形が与えられて抑えリング5
9は全体的に環状に矯正されながら、抑えリング59の
内周面と継手本体55のテーパ部55aの外周面との間
の狭い隙間に相対的に入り込んでいくこととなる。そし
て、このとき、抑えリング59の内周面は、ネジ部59
aのねじ山の頂部が灌水用チューブ51の外周面に螺旋
状に接している。このため、柔軟性を有する厚手の灌水
用チューブ51の表面には、上記ねじ山の頂部が押し付
けられることにより、その螺旋状の形状に沿って局部的
に凹入する変形を生じる。これにより、ネジ部59aに
おける頂部が灌水用チューブ51の表面に螺旋状に食い
込み、これによって、灌水用チューブ51の表面とあた
かも螺合した状態となる。この結果、抑えリング59を
周方向に回転させることによって、この抑えリング59
には、上記螺合状態で案内されて軸方向の移動力が生じ
るものとなる。これにより、抑えリング59に対して
は、以降、軸方向の押動力を加えなくとも、回転力のみ
で、比較的容易に軸方向の移動を生じさせることができ
る。この回転操作を継続して、抑えリング59を軸方向
にさらに移動させ、そして、図15に示すように、抑え
リング59の基端側におけるねじ山がシール部材58上
に位置するまで締め込むことで、この基端側のねじ山の
頂部に集中した締め付け力によって、灌水用チューブ5
1の内周面が全周にわたってシール部材58の外周に密
着した強固な挾封状態が得られるようになる。
【0072】このように、上記抑えリング59に対し、
締め付け用の特殊な工具を用いることなく、手作業にて
比較的容易に継手本体55におけるより先端側へと移動
させることが可能である。これにより、抑えリング59
の基端側のねじ山の頂部59bがより強くシール部材5
8側に対して圧接される状態が得られ、この間の厚肉の
灌水用チューブ51に対し、上記手作業にても、より強
固な挾封状態とすることができる。
【0073】次に、本実施の形態の円筒状の抑えリング
59を使用した場合の灌水圧力による水漏れの状況につ
いてのテスト結果の一例を表5に実施例2として示す。
【0074】なお、上記テストにおいては、灌水用チュ
ーブの種類、使用水を下記のように設定した。 灌水チューブの種類:合成樹脂フィルム製灌水用チュー
ブ(品名スミサンスイ−R、住化農業開発( 株 )製) 使用水 :水道水 灌水圧力(kg/cm2) :0.5、1.0、1.5、2.0 また、同表中には、前記図5に示したような環状の抑え
リングを用いた場合のテスト結果を比較例として併せて
示している。
【0075】
【表5】
【0076】上記テスト結果から明らかなように、環状
の抑えリングを厚肉の灌水用チューブ51に用いた比較
例では、灌水圧力が高いと水漏れ量は少ないが、灌水圧
力が低いほど水漏れ量が増加する。この場合の水漏れ箇
所は、いずれも灌水用チューブ51におけるヒートシー
ル部51bの根元51c(図14参照)からである。こ
のことは、厚肉の灌水用チューブ51の内周側がシール
部材58の外周に全周にわたって密着した挾封状態とな
るまで環状の抑えリングを手作業で軸方向に移動させる
ことは困難であり、その後の水の供給時における水圧の
作用で、灌水用チューブ51が抜脱方向に移動する際に
抑えリングも移動し、この結果、最終的により強固な挾
封状態に変化するものと考えられる。このように、上記
比較例では、水圧によって挾封状態が大きく変化するも
のとなっており、不確実な挾封状態しか得られない。
【0077】一方、円筒状の抑えリング59では、灌水
圧力を変化させても水漏れを生じることはなく、これに
より、厚肉の灌水用チューブ51に対して、外周側から
作用させる挾圧力で内周面を全周にわたってシール部材
58に密着させた挾封状態が、手作業での接続完了時点
ですでに得られていることが確認された。
【0078】
【発明の効果】請求項1に係る発明の継手は、以上のよ
うに、合成樹脂フィルム製の灌水用チューブを給水配管
に接続可能にする継手であって、上記灌水用チューブに
挿入され、かつ該灌水用チューブの挿入側に向かって外
周径が大きくなるテーパ部が、テーパ15%以内に設定
されて形成されている継手本体と、上記テーパ部に線接
触する頂部の交差角度が120°以内に設定された凸部
が内周側に形成されている抑えリングとからなり、上記
抑えリングは、継手本体に挿入された灌水用チューブを
凸部にて挾封する構成である。
【0079】これにより、灌水用チューブが抑えリング
により全周囲から均一な圧力で継手本体に挾封されるた
め、灌水用チューブと継手本体との隙間を全周囲で塞ぐ
ことになることから、水漏れを防止することが可能にな
ると共に、灌水用チューブの継手本体からの抜脱を防止
することが可能になっている。また、灌水用チューブの
挾封が抑えリングのみで行われるため、取り付け作業が
容易になるという効果を奏する。
【0080】また、継手本体に灌水用チューブの挿入側
に向かって外周径が大きくなるテーパ部が形成されてい
るため、灌水用チューブの抑えリングによる挾封がより
確実なものになり、一層の水漏れの防止および抜脱の防
止が可能になるという効果を奏する。
【0081】また、抑えリングに、テーパ部に線接触す
る頂部の交差角度が120°以内に設定された凸部が内
周側に形成されているため、灌水用チューブが線状に集
中された圧力で挾封されることになり、一層の水漏れの
防止および抜脱の防止が可能になるという効果を奏す
る。
【0082】さらに、テーパ部のテーパが15%以内に
設定されているため、テーパ部のテーパが大きすぎて却
って水漏れの防止効果および抜脱の防止効果が低減する
ということがなくなるという効果を奏する。
【0083】請求項2に係る発明の継手は、以上のよう
に、請求項1記載の継手において、上記抑えリングに、
テーパ部に螺旋状に接触する頂部を有するネジ部が内周
側に形成されている構成である。
【0084】これにより、取り付け作業が容易であると
共に、抑えリングを捻じりながら締め付けることによ
り、抑えリングを、継手本体との間の灌水用チューブの
挾圧隙間をより狭くするまで移動させることができる。
この結果、厚肉の灌水用チューブにおいても、灌水用チ
ューブがより強固に挾封され、一層の水漏れの防止およ
び抜脱の防止が可能になるという効果を奏する。
【0085】請求項3に係る発明の継手は、以上のよう
に、請求項1または2記載の継手において、上記テーパ
部の表面には弾力性を有するシール部材が抑えリングで
灌水用チューブを挾封する位置に設けられている構成で
ある。
【0086】これにより、取り付け作業が容易であると
共に、テーパ部に設けられた弾力性を有するシール部材
が灌水用チューブとの密着性を増大させるため、灌水用
チューブの挾封がより確実なものになり、より一層の水
漏れの防止および抜脱の防止が可能になるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における一実施の形態を示す分岐継手お
よび灌水用チューブが接続された継手の縦断面図であ
る。
【図2】継手の要部拡大断面図である。
【図3】抑えリングを示すものであり、(a)は平面
図、(b)は(a)におけるX−X線矢視断面図であ
る。
【図4】他の抑えリングの要部縦断面図である。
【図5】さらに他の抑えリングの要部縦断面図である。
【図6】さらに他の抑えリングの要部縦断面図である。
【図7】さらに他の抑えリングの要部縦断面図である。
【図8】さらに他の抑えリングの要部縦断面図である。
【図9】抑えリングと継手本体とで挾封された灌水用チ
ューブの状態を示す説明図である。
【図10】抑えリングと継手本体とで挾封された灌水用
チューブの他の状態を示す説明図である。
【図11】抑えリングと継手本体とで挾封された灌水用
チューブのさらに他の状態を示す説明図である。
【図12】点滴灌漑システムの斜視図である。
【図13】本発明の他の実施の形態における継手を用い
て構成される多孔管灌漑システムの斜視図である。
【図14】継手本体が挿入された灌水用チューブの断面
図である。
【図15】上記多孔管灌漑システムを構成する継手部分
の縦断面図である。
【図16】上記継手の要部拡大断面図である。
【図17】上記継手の抑えリングを示すものであり、
(a)は平面図、(b)は(a)におけるY−Y線矢視
断面図である。
【図18】従来の灌水用チューブが接続された継手の正
面図である。
【図19】従来のさらに他の灌水用チューブが接続され
た継手の正面図である。
【符号の説明】
1 灌水用チューブ 5 継手本体 5a テーパ部 8 シール部材 9 抑えリング 9a 凸部 9b 頂部 10 継手 51 灌水用チューブ 55 継手本体 55a テーパ部 58 シール部材 59 抑えリング 59a ネジ部 59b 頂部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂フィルム製の灌水用チューブを給
    水配管に接続可能にする継手であって、 上記灌水用チューブに挿入され、かつ該灌水用チューブ
    の挿入側に向かって外周径が大きくなるテーパ部が、テ
    ーパ15%以内に設定されて形成されている継手本体
    と、上記テーパ部に線接触する頂部の交差角度が120
    °以内に設定された凸部が内周側に形成されている抑え
    リングとからなり、上記抑えリングは、継手本体に挿入
    された灌水用チューブを凸部にて挾封することを特徴と
    する継手。
  2. 【請求項2】抑えリングには、テーパ部に螺旋状に接触
    する頂部を有するネジ部が内周側に形成されていること
    を特徴とする請求項1記載の継手。
  3. 【請求項3】テーパ部の表面には、弾力性を有するシー
    ル部材が抑えリングで灌水用チューブを挾封する位置に
    設けられていることを特徴とする請求項1または2記載
    の継手。
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