JPH0823799A - 水田の給排水システムおよびその装置 - Google Patents
水田の給排水システムおよびその装置Info
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- JPH0823799A JPH0823799A JP19171094A JP19171094A JPH0823799A JP H0823799 A JPH0823799 A JP H0823799A JP 19171094 A JP19171094 A JP 19171094A JP 19171094 A JP19171094 A JP 19171094A JP H0823799 A JPH0823799 A JP H0823799A
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- Japan
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- water level
- drainage
- water supply
- paddy field
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の水位調整装置を使用すると、各耕作
区の水田の水位を、常に所定のレベルに保持でき、冷害
対策として有効な深水管理ができる。 【構成】 フロート弁11、12式水位調整器19を有
する水位調整枡8と開閉バルブ3、4と特殊水位調整装
置5、6で構成されたことを特徴とした水田かんがいシ
ステム。
区の水田の水位を、常に所定のレベルに保持でき、冷害
対策として有効な深水管理ができる。 【構成】 フロート弁11、12式水位調整器19を有
する水位調整枡8と開閉バルブ3、4と特殊水位調整装
置5、6で構成されたことを特徴とした水田かんがいシ
ステム。
Description
【0001】
【産業上の利用】本発明は、水田の各耕作区の総合給排
水システムとその装置に関する。
水システムとその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来慣行の水田かんがいにおいては、各
耕作区の給排水作業はバラバラに実施されていたため、
余剰用水は、別々に排水ポンプを使って排水路に流出し
ていた。
耕作区の給排水作業はバラバラに実施されていたため、
余剰用水は、別々に排水ポンプを使って排水路に流出し
ていた。
【0003】そのため、給水ポンプと排水ポンプを常時
運転しているので、無駄なエネルギーと水の消費を助長
する結果となっていた。
運転しているので、無駄なエネルギーと水の消費を助長
する結果となっていた。
【0004】また、各農家での給排水管理に要する労力
がかなり過酷であり、離農の要因の一つでもあった。
がかなり過酷であり、離農の要因の一つでもあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来慣行での水田かん
がい管理においては、前述のように、実際に必要とする
用水量以上給水するため、エネルギー資源と水資源を浪
費している問題や外の排水路から直接用水を供給するた
め、特に水口の水温が低くなり、稲の生育にバラツキが
発生しやすいなどの欠点があった。
がい管理においては、前述のように、実際に必要とする
用水量以上給水するため、エネルギー資源と水資源を浪
費している問題や外の排水路から直接用水を供給するた
め、特に水口の水温が低くなり、稲の生育にバラツキが
発生しやすいなどの欠点があった。
【0006】また、気象条件によって、用水の給排水作
業を常に必要とするため、労力に限界が生じて、健稲の
育成に適した極め細かい給排水管理ができず、冷害対策
に必要な深水管理ができなかった。
業を常に必要とするため、労力に限界が生じて、健稲の
育成に適した極め細かい給排水管理ができず、冷害対策
に必要な深水管理ができなかった。
【0007】このような問題から、従来慣行のかんがい
用水管理技術では、これまで以上の収量や品質改善を進
めることが困難であった。
用水管理技術では、これまで以上の収量や品質改善を進
めることが困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、本発明のかんがい方法として、請求項1において
は、水田1、2の水位と外排水路16の水位レベルが、
常に、バランスするように、フロート弁式水位調整器1
9と電極式水位計21と循環ポンプ9を内蔵した水田用
給排水調整枡8を開発した。
に、本発明のかんがい方法として、請求項1において
は、水田1、2の水位と外排水路16の水位レベルが、
常に、バランスするように、フロート弁式水位調整器1
9と電極式水位計21と循環ポンプ9を内蔵した水田用
給排水調整枡8を開発した。
【0009】すなわち、水田1、2の水位レベルと外排
水路16の水位レベル差によって、フロート弁が浮沈
し、水流が流入流出するように、上下段に設けたフロー
ト室17、18の流出口26、27から自由に流動し
て、水位がバランスするようにしている。
水路16の水位レベル差によって、フロート弁が浮沈
し、水流が流入流出するように、上下段に設けたフロー
ト室17、18の流出口26、27から自由に流動し
て、水位がバランスするようにしている。
【0010】この際、上段のフロート弁12の位置よ
り、用水がオーバーフローする時には、電極式水位計2
1によって水位レベルを検出し、給排水調整枡8内の水
中循環ポンプ9と主排水バルブ14で外排水路16に直
接排出する。
り、用水がオーバーフローする時には、電極式水位計2
1によって水位レベルを検出し、給排水調整枡8内の水
中循環ポンプ9と主排水バルブ14で外排水路16に直
接排出する。
【0011】請求項2においては、水田1、2の各耕作
区に少なくとも、市販の流量調整バルブ3、4と先に開
示した特殊水位調整装置(特願平6−78652)5、
6を設置して、常に、用水を水田1、2内に流すと、特
殊水位調整装置5、6内の水位指示目盛りのレベルまで
保持されるようにした。
区に少なくとも、市販の流量調整バルブ3、4と先に開
示した特殊水位調整装置(特願平6−78652)5、
6を設置して、常に、用水を水田1、2内に流すと、特
殊水位調整装置5、6内の水位指示目盛りのレベルまで
保持されるようにした。
【0012】この際、余剰循環用水は、導水管10を通
って、本発明の給排水調整枡8に集水され補給される
が、水田1、2の水位と外排水路16の水位と給排水調
整枡8内の水位差によって、上下段のフロート弁11,
12が浮沈して、流水口26、27の流れをコントロー
ルする。
って、本発明の給排水調整枡8に集水され補給される
が、水田1、2の水位と外排水路16の水位と給排水調
整枡8内の水位差によって、上下段のフロート弁11,
12が浮沈して、流水口26、27の流れをコントロー
ルする。
【0013】なお、各水田1、2の耕作区に流入する用
水は、水中循環ポンプ9が常時稼働しているので、強制
的に導水管10に流しながら、各調整バルブ3、4を経
て一定水量供給される。
水は、水中循環ポンプ9が常時稼働しているので、強制
的に導水管10に流しながら、各調整バルブ3、4を経
て一定水量供給される。
【0014】この際、各水田1、2耕作区の水位調整
は、各水田1、2の耕作区ごとに設置した特殊調整装置
5、6(特願平6−78652)の手動ハンドルを回し
ながら、水位目盛りに合わせて決めることができるが、
先願で開示した自動昇降装置(特願平6−78476)
を手動ハンドル軸に取付けて、各耕作区の水位調整を自
動化することも可能である。
は、各水田1、2の耕作区ごとに設置した特殊調整装置
5、6(特願平6−78652)の手動ハンドルを回し
ながら、水位目盛りに合わせて決めることができるが、
先願で開示した自動昇降装置(特願平6−78476)
を手動ハンドル軸に取付けて、各耕作区の水位調整を自
動化することも可能である。
【0015】
【作用】本発明方法を採用して、水田1、2の水位調整
作業を実施した場合の作用に付いて、図1と図2を参照
しながら説明する。
作業を実施した場合の作用に付いて、図1と図2を参照
しながら説明する。
【0016】1.水田1、2に用水が無い時の給水は、
循環ポンプ9によって、用水は、導水管10を通り調整
バルブ3、4から水田1、2の各耕作区に給水される。
循環ポンプ9によって、用水は、導水管10を通り調整
バルブ3、4から水田1、2の各耕作区に給水される。
【0017】この際、水田1、2に用水が無い時には、
給排水調整枡8へ用水は戻らない。給排水調整枡8内の
水位が下がり、L4以下になると、外排水路16より用
水が入り給排水調整枡8内の水位が上がる。
給排水調整枡8へ用水は戻らない。給排水調整枡8内の
水位が下がり、L4以下になると、外排水路16より用
水が入り給排水調整枡8内の水位が上がる。
【0018】2.水田1、2に用水が溜まっている場合
には、まず、循環ポンプ9によって、用水は強制的に導
水管10を通り、調整バルブ3、4から特殊水位調整装
置5、6を経て、排水管7を通り給排水調整枡8へ流入
するので、給排水調整枡8内の水位は、少し下がる。
には、まず、循環ポンプ9によって、用水は強制的に導
水管10を通り、調整バルブ3、4から特殊水位調整装
置5、6を経て、排水管7を通り給排水調整枡8へ流入
するので、給排水調整枡8内の水位は、少し下がる。
【0019】なお、自然に蒸発した分と水中循環ポンプ
9で圧送した分と水田1、2からの戻りの水量の差など
で用水が少なくなり、L4以下になったときには、外排
水路16から直接給水される。
9で圧送した分と水田1、2からの戻りの水量の差など
で用水が少なくなり、L4以下になったときには、外排
水路16から直接給水される。
【0020】3.特殊水位調整装置5、6の水位設定レ
ベルを下げるた場合には、給排水調整枡8内の水位が上
がり、L2以上になると、自然にオーバーフローする。
ベルを下げるた場合には、給排水調整枡8内の水位が上
がり、L2以上になると、自然にオーバーフローする。
【0021】ただし、外排水路16の水位が高いと、上
段フロート弁12が上がり流水口27が閉じて、外排水
路16への排水が止まる。
段フロート弁12が上がり流水口27が閉じて、外排水
路16への排水が止まる。
【0022】さらに、水位が上がりL1を越えると、主
排水調整バルブ14が開き強制的に外水路16へ排出さ
れる。
排水調整バルブ14が開き強制的に外水路16へ排出さ
れる。
【0023】この際、給排水調整枡8内の水位が下がり
過ぎた時には、、給水する前にL3のレベルで主排水バ
ルブ14を閉じる。
過ぎた時には、、給水する前にL3のレベルで主排水バ
ルブ14を閉じる。
【0024】給排水調整枡8内のL1レベルとL3の水
位レベル間は、電極式水位検出計21のL1検出端22
とL3検出端23で水位を検出し、主排水バルブ14に
連動するようにしている。
位レベル間は、電極式水位検出計21のL1検出端22
とL3検出端23で水位を検出し、主排水バルブ14に
連動するようにしている。
【0025】
【実施例】本発明による水田用の水位調整装置を使用し
た場合における、水田用水の管理に要する月別作業時間
について図3に示す。
た場合における、水田用水の管理に要する月別作業時間
について図3に示す。
【0026】従来慣行による水位調整作業時間に比べ
て、本発明の方法によれば、大幅に作業時間を短縮でき
た。
て、本発明の方法によれば、大幅に作業時間を短縮でき
た。
【0027】
【効果】このように、本発明の方法は、各耕作区の水田
の給排水を一括制御が可能となり、必要最小の水量で水
位と水温を保持しながら深水管理を行い、健稲を育成
し、品質や収量を高め、かつエネルギー資源や水資源の
浪費を軽減できる。
の給排水を一括制御が可能となり、必要最小の水量で水
位と水温を保持しながら深水管理を行い、健稲を育成
し、品質や収量を高め、かつエネルギー資源や水資源の
浪費を軽減できる。
【0028】また、水位管理作業の労力を大幅に省力化
が可能となるので、後継者の離農を防ぐことができ、美
田を子孫に残すことが可能となるなど、農業経営への貢
献度は高い。
が可能となるので、後継者の離農を防ぐことができ、美
田を子孫に残すことが可能となるなど、農業経営への貢
献度は高い。
【図1】図1には、本発明の水田かんがいシステムにつ
いて示す。
いて示す。
【図2】図2には、本発明の水位調整機器並びに給排水
調整枡の構造について示す。
調整枡の構造について示す。
【図3】図3には、本発明の方法を採用した場合の実験
例を示す。
例を示す。
1.水田 2.水田 3.流量調整用バルブ 4.流量調整用バルブ 5.特殊水位調整装置 6.特殊水位調整装置 7.排水管 8.給排水調整枡 9.水中循環ポンプ 10.導水管 11.下段フロート弁 12.上段フロート弁 13.排水管 14.主排水バルブ 15.排水管 16.外排水路 17.下段フロート室 18.上段フロート室 19.フロート調整器 20.稲(苗) 21.電極式水位計 22.L1水位検出端 23.L3水位検出端 24.コモン(アース) 25.電源 26.下段流水口 27.上段流水口
Claims (2)
- 【請求項1】 給水と排水が常にバランスするようにフ
ロート弁式水位調整器19と電極式水位計21と水中循
環ポンプ9で構成されたことを特徴とした水田用給排水
調整枡8。 - 【請求項2】 請求項1に記載した本発明の給排水調整
枡8に、余剰用水が集水するように、各水田1、2耕作
区に市販の用水調整バルブ3、4と特殊水位調整装置
5、6を設置したことを特徴とした水田用給排水システ
ム
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19171094A JPH0823799A (ja) | 1994-07-12 | 1994-07-12 | 水田の給排水システムおよびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19171094A JPH0823799A (ja) | 1994-07-12 | 1994-07-12 | 水田の給排水システムおよびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0823799A true JPH0823799A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=16279198
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19171094A Pending JPH0823799A (ja) | 1994-07-12 | 1994-07-12 | 水田の給排水システムおよびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0823799A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001258409A (ja) * | 2001-02-01 | 2001-09-25 | Padei Kenkyusho:Kk | 水田の用水管理システム |
JP2014187985A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Kubota-C. I Co Ltd | 地下灌漑システム |
JP2018064583A (ja) * | 2017-12-18 | 2018-04-26 | 中国電力株式会社 | 栽培装置及び栽培システム |
JPWO2018055665A1 (ja) * | 2016-09-20 | 2018-09-20 | 中国電力株式会社 | 栽培装置及び栽培システム |
-
1994
- 1994-07-12 JP JP19171094A patent/JPH0823799A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001258409A (ja) * | 2001-02-01 | 2001-09-25 | Padei Kenkyusho:Kk | 水田の用水管理システム |
JP2014187985A (ja) * | 2013-03-28 | 2014-10-06 | Kubota-C. I Co Ltd | 地下灌漑システム |
JPWO2018055665A1 (ja) * | 2016-09-20 | 2018-09-20 | 中国電力株式会社 | 栽培装置及び栽培システム |
JP2018064583A (ja) * | 2017-12-18 | 2018-04-26 | 中国電力株式会社 | 栽培装置及び栽培システム |
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