JPH08237472A

JPH08237472A - ディジタル文字およびディジタル画像のための電子トラッピング・システム

Info

Publication number: JPH08237472A
Application number: JP7328703A
Authority: JP
Inventors: Steven J Bloomberg; ジェイブルームバーグスティーヴン
Original assignee: Xerox Corp
Current assignee: Xerox Corp
Priority date: 1994-12-23
Filing date: 1995-12-18
Publication date: 1996-09-13
Also published as: DE69517661D1; EP0718793B1; DE69517661T2; US5581667A; EP0718793A3; EP0718793A2

Abstract

(57)【要約】【課題】ディジタル・トラッピング方法を用いて、デ
ィジタル画像の質を向上させる。【解決手段】ピクセルごとにカラー画像をディジタル
・トラッピングするシステムが利用される。シアン、イ
エロー、マゼンタおよびブラックの色分離のそれぞれに
対して、オブジェクト指向型トラッピング処理が実行さ
れる。各オブジェクトがカテゴリー化された後に、原画
像は、第１コピーおよび第２コピーに分離される。原画
像の第１コピーのエッジに、ぼかしが施される。現像の
第２コピーの境界領域に、ラプラシアン・フィルタ、差
分再帰フィルタ等によってマスクが施される。ぼかしエ
ッジを有する第１コピーと境界をマスクされた第２コピ
ーとを結合することにより、合成画像が生成される。マ
スクは、その後、合成画像から除去される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真プリンタ
および複写機用のカラー文字（カラー・テキスト）およ
びカラー画像（カラー・イメージ）のエッジ・トラッピ
ング（すなわち、「スプレッディング」と「チョーキン
グ」）・システムに関する。具体的には、本発明は、特
殊化されたトラッピング・システムにしたがって、フル
カラー出力の文字および画像の質を改善し、向上させる
装置と方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】米国特許第5,313,570 号は、印刷時に印
刷版の見当合せミスを補償するために、多色原稿のペー
ジまたは画像を構成する色の領域間の境界を決定する方
法を開示している。これにより、決定された境界におけ
る軽い漏れおよび他のエラーが防止される。境界図が作
製され、トラッピング処理がこの境界図に施される。そ
して、原画像（オリジナル画像）を表すデータで画像化
された最後のオブジェクトとして含まれる構造化された
グラフィック・オブジェクトが形成される。この方法の
発明によって決定された境界図の幾何学的表記は、関連
した画像に適用可能な特定のトラッピングの決定から独
立である。

【０００３】米国特許第5,295,236 号は、ポストスクリ
プト（Postscript）または他のページ記述言語（ＰＤ
Ｌ：Page Description Language ）のファイルを受け取
り、トラッピングされたＰＤＬファイルを出力するトラ
ッピング技術を開示している。入力されたページは、ま
ず、部分に分割、すなわちタイル化される。タイルは、
対応するクリッピング・ウィンドウ内で入力ファイルを
評価することにより、個別に処理される。続いて、各タ
イルは分析され、エッジの存在する場所が決定される。
エッジ・データはエッジ変換器に与えられ、エッジ変換
器は、各エッジの分析記述およびエッジのサイドに沿っ
た色情報からなる色遷移のリストを生成する。この色遷
移情報は、トラッピング分析器に与えられ、トラッピン
グ分析器は、一組の望ましいトラッピング・ルールにし
たがってトラップ・ベクトルを生成する。続いて、トラ
ップ・ベクトルは、ＰＤＬの形式に変換される。最終処
理として、トラップ・ベクトルは、元のＰＤＬファイル
に加えられる。トラッピングされた最終的なページは、
特別なジェネレータのハードウェアを用いる必要もな
く、標準の植字機（タイプセッタ）で印刷することがで
きる。

【０００４】デスクトップ・パブリッシングに関するシ
ーボルトのレポートには、現在のマーケットのトラッピ
ング製品を調査したものが報告されている。レビューさ
れた製品は、ポストスクリプトの言語の応用に限定さ
れ、特定の製品と比較されている。

【０００５】

【発明の概要】本発明の目的は、ディジタル・トラッピ
ング方法を用いて、ディジタル画像における画像の質を
向上させることにある。

【０００６】本発明の一特徴によると、一組の色分離上
で、独立に、ピクセルごとに色画像をディジタル・トラ
ッピングする方法が提供される。各分離に対して、一組
のオブジェクト・クラスにしたがって原画像をカテゴリ
ー化するステップ、および第１のコピーおよび第２のコ
ピーに前記原画像を分離するステップが実行される。そ
の後、前記原画像の前記第１のコピーの第１の組のエッ
ジが不鮮明にされ、前記原画像の前記第２のコピーの境
界領域がマスクされる。その後、前記原画像の前記不鮮
明にされたエッジを有する第１のコピーを、前記原画像
の前記境界をマスクされた第２のコピーと組み合わせる
ことにより、合成画像が生成される。続いて、前記マス
クは、前記完成された合成画像から除去される。本発明
の他の特徴は、以下の説明および図面を参照することに
より明らかになる。

【０００７】

【実施例または発明の実施の形態】図１から図17は、本
発明によるトラッピング・システムを示している。マル
チカラー画像の見当合せミスは、多重路カラー印刷エン
ジンが使用されるときに生じ得るディジタル・カラー印
刷の問題の一例である。例えば、有色の背景上に黒色の
文字（テキスト）が印刷される場合に、黒色文字領域と
有色背景領域の見当合せが調整されず、文字の一方の端
または複数の端に白色（すなわち、紙の色）の「ハロ
ー」が生成されることがある。これは、非常に目立つ望
ましくない画像の質の劣化を招く。木目の細かな印刷ま
たは小さなグラフィック画像の場合に、このような見当
合せミスは、文字を極端に読み辛くさせ、画像は不鮮明
または不正確に見える。最も正確な印刷エンジンにおい
てさえ、マルチカラー印刷の「完璧な」見当合せは偶然
にしか起こらない。したがって、電子印刷技術において
は、画像の質を向上させるために、見当合せミスの問題
を相殺する画像処理の解の探索が必要となる。

【０００８】有色背景上で適切に見当合せされた画像の
文字は、見当合せされていない画像に比べ、容易に読む
ことができる。色分離または色面の見当合せミスは、実
際には、画像面の生成方法によって引き起こされること
がある。画像の質とハードウェア・コストとのトレード
オフのために、一般に、画像の質を犠牲にすることが、
コスト制御には有利であるとされることが多い。グラフ
ィック・アート産業における見当合せ問題は、グラフィ
ック・アートのスプレッディング（拡がり）およびチョ
ーキング（絞り）技術により、何年間も対処されてき
た。「スプレッディング」は、画像内にオブジェクト
（対象）の成長として定義される。「チョーキング」
は、画像内のオブジェクトの縮小として定義される。有
色背景上に文字を印刷する場合に、黒色文字は拡がり
（スプレッディング）、ベタ色の背景内にある白色の
「くり抜いた領域」は縮まる（チョーキング）。その結
果、ベタ色の背景は、黒色文字の画像と僅かに重なり合
う。この重なり合いにより、（多重路カラー印刷エンジ
ンで起こるような）見当合せ問題が表面化しないように
することができる。

【０００９】グラフィック・アート産業においては、ペ
ージの所望の部分の光を増大または減少させて、この変
更された画像を原画像上に配置することにより、スプレ
ッディング・プロセスおよびチョーキング・プロセスが
実行されることがある。グラフィック・アート産業にお
いて、トラッピング（すなわち、スプレッディングとチ
ョーキングの組合せ）を実現することは複雑ではない
が、ディジタル電子画像産業においてトラッピングを実
現することは、たちまち困難なものとなる。電子画像処
理では、一実現により、ページ記述言語（ＰＤＬ）によ
る画像の記述（フォーマット）が変更されることにな
る。

【００１０】図１、図２および図３は、スプレッディン
グとチョーキング技術（トラッピング技術）のディジタ
ル版の概要をＣＭＹＫ分離に適用したものとして示して
いる。文字、ティント（tint）、図形（ピクトリアル：
pictorial ）のようなＰＤＬ分類されたオブジェクトの
エッジは、考えられる他の多くのアイテムの分類と同様
に、バイト・マップ自体内で識別され、それらの値は、
トラップを実現するために変更される。図１は、本発明
を実現したものの一つの概要を図的に示している。これ
は、各色（ＣＹＭＫ）分離に対して独立に行われる。図
１に示す一手続では、画像内のエッジの位置にマスクが
施される。続いて、マスクは、原画像（オリジナル画
像）と組み合わされる。この手続は、実際には、一連の
処理で行われる。ラプラシアン・フィルタ（laplacian
filter）や差分再帰フィルタ（difference recursive f
ilter ）（双方ともに既知の画像処理方法である）のよ
うなエッジ抽出フィルタは、画像内のエッジの位置を決
定する。続いて、フィルタリングされた結果の画像は、
原画像上でスーパインポーズされたマスクとして使用さ
れる。このように、結果の画像は、マスクを「包含」し
ている。図１のもう一方の手続では、フィルタが原画像
に適用され、ピンぼけ画像と呼ばれるものを生成する。
これらの２つの処理が（図１に示すように、任意の順番
／順序または同時に）完了すると、これらの処理結果
は、次に示すように組み合わせられる。すなわち、マス
クの値が零ならば、これらの２つのデータ経路の組合せ
結果のピクセルは、原画像の値を有し、そうでなけれ
ば、結果のピクセルは、ピンぼけ画像の対応するピクセ
ルに等しくなる。ディジタル・トラッピング処理を完了
するために、マスク自体は除去され、トラッピングされ
た画像が残される。

【００１１】図２および図３は、マルチカラーのオブジ
ェクトの一分離例について、図１で詳述した手続を図式
化したものである。画像オブジェクト120 は、シアン
（Ｃ）の正方形124 、その内側にある赤色（マゼンタＭ
とイエローＹ）の正方形126 、およびこれらの全てを取
り囲む白色の背景122 から構成される。分離された４つ
の分離マスク（黒色130 、シアン140 、マゼンタ150 お
よびイエロー160 ）も、図２に示されている。シアン14
0 、マゼンタ150 およびイエロー160 の分離マスクのそ
れぞれにある黒色ライン170 は、エッジが抽出された部
分のマスクの位置を表している。空白（すなわち、白色
シートの領域）の場合には、エッジ情報はない。図２お
よび図３の例に示すように、オブジェクト140 （図２の
シアン分離）の拡大された原画像（シアン分離）の部分
200 （図３）は、スプレッディングされるべきピクセル
群として、有色の画像ピクセル群“６９”（画像の値が
零でないピクセル群）を表している。一方、空白、すな
わち白色“０”の領域（画像の値が零に等しいピクセル
群）は、チョーキングされるべきピクセル群として表さ
れている。

【００１２】図３に示すように、マスク画像の生成前、
生成後または生成と同時に、原画像は、（存在するカラ
ーの）画像のサイズを拡大させるために、ピンぼけフィ
ルタによりフィルタリングされる。この手続を例示する
ために、３×３のディジタルピンぼけフィルタ（横列
１：“０，１，０”、横列２：“１，０，１”および横
列３：“０，１，０”としてフォーマットされたマトリ
ックスとして示すが、これに限定されるものではない）
が原画像に施される。このフィルタの出力結果は、図３
のピンぼけ画像220 として示されている。この画像220
において、画像200 の値“０”（空白）のピクセルは、
ピクセル境界位置224 に沿って値“１７”および“２
４”のピクセルにされ、ピンぼけ画像とされている。ピ
ンぼけ画像220 に示すように、画像200 の“６９”（シ
アン）ピクセルは、ピクセル境界位置226 に沿って示さ
れる値“５２”のピクセルにされ、ピンぼけ画像とされ
ている。マスク画像およびフィルタ画像が生成される
と、これらの画像は結合される。この画像の結合は、図
示するように、“ＯＲ”論理を用いて２つの画像を組み
合わせることにより実行される。マスクが存在しかつ零
でない部分の結合結果のピクセルは、ピンぼけ画像のピ
クセルによって置換される。その後、図３のトラップ画
像230 に例示するように、マスクは除去され、続いて、
画像は印刷のため送られる。

【００１３】図４〜図12は、オブジェクト指向型画像処
理技術またはオブジェクト分類型画像処理技術のカテゴ
リーに属するものに基づく電子トラッピングのルールの
ある特定の実現したものを示している。オブジェクト指
向型アプローチの使用に加えて、画像ピクセルの相似変
換（dilation and erosion）のような画像処理技術の使
用が、本発明の範囲内で例示される。図４、図５および
図６は、文字ピクセルの処理手続を示している。ピクセ
ルが文字オブジェクトの一部を形成しないならば、処理
は、図７、図８および図９に示すティント（一定の色彩
の領域）ピクセルの処理に進む。ピクセルが文字オブジ
ェクトの一部を形成せず、ティント（一定の色彩領域）
オブジェクトでもない場合には、処理は、図形（すなわ
ち、他の）オブジェクト用の図10〜図12に示す処理に進
む。他のオブジェクトの分類方法を使用することもでき
る。例えば、ある特定の実現に役に立つ、オブジェクト
に渡って変化する色彩を有するスペクトル・スイープ・
オブジェクト、特定形状オブジェクト・クラスまたは他
の特別ケース・オブジェクト・クラスがある。したがっ
て、ここで言及しない他のオブジェクト分類を、本発明
にしたがって使用することもできる。

【００１４】「ピンぼけ」画像を生成する有効な電子処
理は、相似変換形態画像処理技術（dilation and erosi
on morphological image processing techniques）によ
り所望のオブジェクトを成長させることである。（拡大
（dilation）の例は、図３の原画像（シアン分離）部分
200 の有色の画像ピクセル“６９”により“０”の遷移
行（横列）および遷移列（縦列）を置換することであ
る。画像ピクセルの縮小（erosion ）の例は、拡大の逆
であり、すなわち、有色の画像ピクセル“６９”を図３
の同じ部分200 の“０”で置換することである。）オブ
ジェクト指向型画像処理は、オブジェクトの分類に関係
なく、チョーキングとスプレッディングを実行する画像
処理技術を適用するという潜在的なマイナス・インパク
トを防止することができる。例えば、文字フォントの場
合に、ある一つのピクセル・トラップが望まれるなら
ば、拡大処理（dilation）により、そのフォントの２つ
のピクセルのセリフ（serif ）とストロークの双方は成
長する。いくつかの文字上の２つのピクセルの成長によ
り、（小文字フォントの文字“ｅ”、“ｉ”または
“ａ”にように）望ましくない接近した空間ができる。
さらに、ピクセルの成長により、文字が「ボールド」の
ように見える現象が発生する。図形においては、拡大に
伴うピクセルの成長は、画像の歪みになることがある。
相似変換トラッピングを実現するために、所望のタイプ
のオブジェクトのピクセルおよびその隣接したピクセル
のみが処理される。それ以外の原画像は、次の処理に渡
されるか、画像の劣化に帰着する修整処理を行うことな
く通過させられる。

【００１５】図４〜図12に示す本発明のオブジェクト分
類型相似変換トラッピング・システムは、画像、図形、
ティントまたは文字のタイプに関する情報を含んでいる
オブジェクト・タグ（メタ・ビットとして知られている
こともある）の補助により利用される。これらのオブジ
ェクト・タグは、走査されたページに対する画像セグメ
ント化技術を用いて生成されるか、あるページ記述言語
（ＰＤＬ）で表現された原稿がラスタ画像プロセッサ
（ＲＩＰ：Raster Image Processor）またはイメージャ
（Imager）によってレンダリングされるときに生成され
ることもできる。このタグ・ビットは、画像データの経
路（トラップまたは通過）を決定するために使用され
る。したがって、トラッピングが画像の質の低下を引き
起こす状況では、トラッピングは実行されない（通
過）。

【００１６】図４〜図12は、相似変換に伴うピクセルの
成長問題が最小化されるトラッピングの実現を示してい
る。このような最小化は、ティント・オブジェクトのよ
うな適切なオブジェクトおよびティント・オブジェクト
に隣接した適切なオブジェクト群にのみ相似変換トラッ
ピングを適用するという論理を使用することにより行わ
れる。（図４、図７および図10における「隣接するもの
はティント？」の判定ブロックを参照。その後、オブジ
ェクトの拡大が実行されることがある。）システムは、
オブジェクト指向型画像最適化処理を適用する際にさま
ざまな状況の中を進んでいく。図４〜図12のこれらの指
定されたトラッピング例において、オブジェクト（文字
＝添字ｅ、ティント＝添字ｉ、図形＝添字ｐ）およびそ
の隣接するもの（同じ添字）の全般色の決定は、図13に
従ってそれぞれの色分離に対して実行される。その後、
全般色の決定に続いて「特別なケース」が存在すると判
断されると、（それ以外の利用される相似変換手続に対
する例外処理を必要することが知られているケース・バ
イ・ケースの状況に応じて、ここでは詳述しない「ＴＢ
Ｄ」；図４〜図12参照）例外処理が実行される。このよ
うな特別なケースが存在しない場合には、図17（以下に
示す）にしたがって、オブジェクトおよびその近傍の明
るさがその後決定され、続いて、図４〜図12にも示すよ
うに、分離の決定処理が行われる。「拡大？」の判定処
理が行われると、その色分離は、拡大または縮小され、
その後、システムは、次のピクセルの処理にループする
（図４〜図12）。

【００１７】本発明のトラッピング・システムの実現に
使用されるハードウェアは、走査ライン・バッファを備
えていてもよい。この走査ライン・バッファは、必要な
“ｎ”組の走査ラインを保持することができるもので、
各ラインは“ｘ”ビットの長さを有する。パラメータｎ
およびｘの選択は、画像システムのフィルタ・サイズお
よびビット解像度によって変化する。システムが使用さ
れると、タグ・ビット用の付加的なバッファが、ｔ（タ
グ）ビットの長さのｎ個の走査ラインのデータを保持す
るのに必要とされる。ユニックスＣシェル・スクリプト
・ソフトウェアを用い、図形画像の部分およびマルチ・
サイズの文字に対して、テストが行われた。一方のテス
トにおいては、電子トラッピング色分離を利用すること
によって、図形画像が、その画像内のオブジェクトのタ
イプ（ティント、文字または図形）に関係なく処理され
た。他方のテストでは、オブジェクトに依存した処理が
実行された。続いて、処理後に、両技術からの画像に、
見当合せのターゲットが配置させられ、そして、ゼロッ
クス5775ディジタル・カラー・コピア／プリンタで印刷
された。オブジェクトと関係していない印刷では、文字
は（望ましくない）ボールド文字になり、図形画像は、
きめの細かい詳細部分が失われていた。一方、オブジェ
クト指向形システムの印刷では、画像の歪みは明らかに
生じていなかった。両テスト印刷ともに、分離したもの
の見当合せミスの影響が小さくされている。さらに、10
0 ％のシアンの背景と、６、８、10、12、14、16、18お
よび20ポイントの大きさのタイムズ・ローマン（Times
Roman ）の字体の100 ％黒色文字とを有するテスト画像
についても、見当合せエラーをマスクすることにより、
図１、図２および図３に示すスプレッディング／チョー
キング（トラッピング）・システムにしたがって処理さ
れた。オブジェクト分類技術でもなく、非オブジェクト
分類技術でもないものの結果では、画像内に見当合せエ
ラーが導入されているが、非オブジェクト分類処理の結
果では、文字に（好ましくない）ボールド化が起こって
いた。

【００１８】図14は、ハイ・オブジェクト・エッジ／ロ
ー・オブジェクト・エッジ・トラッピング・システム
（図１〜図３および図４〜図12参照）の実現を全体的に
示している。処理が開始されると、画像または文字のエ
ッジが、分離上で検出される。エッジが（図15の代表的
な形態に示すように）ハイ・エッジならば、トラッピン
グ・ルールを使用することより、存在する特定の色また
は色群およびオブジェクトのエッジに依存して、画像の
エッジが拡大されるべきか、縮小されるべきか、例外処
理されるべきか、または無修整で通過させるべきかが決
定される。（縮小処理は、一般に、図４〜図12の概略し
て示された状況に依存して、文字内に検出されたハイ・
エッジに施される。）拡大は、一般に、ハイ・エッジの
オブジェクトの色がその近傍よりも暗いときに、（図16
のグラフィック画像に示すように）ロー・エッジが検出
された場合に施される。

【００１９】図14のシステムの場合に、一般化された目
的は、黒色文字のエッジをスプレッディングすることお
よび有色の画像背景の白色（シートの背景）領域をチョ
ーキングすることである。有色背景上の文字エッジの部
分がオーバラップすることにより、もしオーバラップし
なければ表面化するであろう見当合せミスの問題は隠蔽
または最小化される。有色背景上の黒色文字をトラッピ
ングすることは、トラッピングの「少ないチャレンジ」
の実現として呼ばれる。にもかかわらず、これは、利用
される処理の有益な例を与える。例えば、ベタ塗りのカ
ラー背景もしくはハーフトーンのカラー背景、またはこ
れらの組合せ上のマルチカラーの図形、グラフィック画
像、ティントおよび有色文字は、よりチャレンジの多い
トラッピングの実現を表す。

【００２０】図17は、４つのステップからなる明るさの
評価処理の一般化された記述を示している。これは、上
述したトラッピング手続の変形として、最後に、ピクセ
ル、オブジェクトまたはその隣接のそれぞれに対して独
立に実行されることがある。第１ステップでは、ピクセ
ルに対して、カラー・ミキシング・モデルを用いて、Ｃ
ＩＥの明るさ（Ｌ^*）が計算される。第２ステップで
は、同じくカラー・ミキシング・モデルを使用して、隣
接オブジェクトのＬ^*が計算される。第３ステップで
は、トラッピング・ルールが適用されて、ピクセルとそ
の隣接オブジェクトの組合せに対して、Ｌ^*に基づい
て、そのピクセルを拡大するか縮小するかが決定され
る。最後に、第４ステップは、どの色（ＣＭＹＫ）分離
を拡大または縮小するかの決定を必要としている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のトラッピング処理システムの基本的な
ものを示している。

【図２】一組のオブジェクト指向型色分離を示す分解組
立図である。

【図３】図２のトラッピング処理を示す部分的な代表図
である。

【図４】本発明のピクセル単位の相似変換トラッピング
・システムの特定の実現を示すフローチャートである。

【図５】図４のフローチャートの続きである。

【図６】図５のフローチャートの続きである。

【図７】図６のフローチャートの続きである。

【図８】図７のフローチャートの続きである。

【図９】図８のフローチャートの続きである。

【図１０】図９のフローチャートの続きである。

【図１１】図10のフローチャートの続きである。

【図１２】図11のフローチャートの続きである。

【図１３】すべての色分離上のピクセルに実行される一
般色決定テーブルの図的表現である。

【図１４】すべての色分離上のピクセルに実行される画
像処理のエッジ検出処理の図的表現である。

【図１５】ハイ・エッジ検出の概略図である。

【図１６】ロー・エッジ検出の概略図である。

【図１７】一般化された色上に実行されるトラッピング
処理の図的表現である。

【符号の説明】

120 画像オブジェクト 124 シアン（Ｃ）の正方形 126 赤色（マゼンタＭとイエローＹ）の正方形 122 白色背景 130 分離マスク（黒色） 140 分離マスク（シアン） 150 分離マスク（マゼンタ） 160 分離マスク（イエロー） 170 黒色ライン 200 原画像（シアン分離）部分 220 ピンぼけ画像 230 トラップ画像

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一組の色分離上で、独立に、ピクセルご
とに色画像をディジタル・トラッピングする方法であっ
て、各分離のトラッピング処理が、一組のオブジェクト・クラスにしたがって原画像をカテ
ゴリー化し、第１のコピーおよび第２のコピーに前記原画像を分離
し、前記原画像の前記第１のコピーの第１の組のエッジを不
鮮明にし、前記原画像の前記第２のコピーの境界領域をマスクし、前記原画像の前記不鮮明にされたエッジを有する第１の
コピーを、前記原画像の前記境界をマスクされた第２の
コピーと組み合わせることにより、合成画像を生成し、前記マスクを前記合成画像から除去する、ステップを備えている方法。