JPH08236834A - 磁気抵抗効果素子の駆動方法 - Google Patents

磁気抵抗効果素子の駆動方法

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JPH08236834A
JPH08236834A JP7040966A JP4096695A JPH08236834A JP H08236834 A JPH08236834 A JP H08236834A JP 7040966 A JP7040966 A JP 7040966A JP 4096695 A JP4096695 A JP 4096695A JP H08236834 A JPH08236834 A JP H08236834A
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Yutaka Hayata
裕 早田
Munekatsu Fukuyama
宗克 福山
Hitoshi Sato
仁 佐藤
Kiyoshi Ota
清志 太田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気抵抗効果素子の出力安定性を飛躍的に向
上させ、しかも高い出力を得ることを可能とする。 【構成】 パルス波高値がセンス電流値の3倍以上、パ
ルス幅値が1ms以上の初期バイアス電流をMR素子1
に供給し、そのMR特性を曲線S1から曲線S2へ移行
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バイアス導体にバイア
ス電流を供給する磁気抵抗効果素子の駆動方法に関し、
特に、磁気抵抗効果素子とバイアス導体とを有する磁気
抵抗効果型磁気ヘッドに対する磁気抵抗効果素子の駆動
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードディスク装置における小型
大容量化が進行する中で、特にノート型パーソナルコン
ピュータに代表されるような可搬型コンピュータへの適
用が考慮される用途では、例えば2.5インチ程度の小
型ハードディスク装置に対する要求が高まっている。
【0003】このような小型ハードディスクでは、ディ
スク径に依存して媒体速度が遅くなるため、再生出力が
媒体速度に依存する従来の誘導型磁気ヘッドでは、再生
出力が低下し、大容量化の妨げとなっている。これに対
して、磁界によって抵抗率が変化する磁気抵抗効果を有
する磁性層(以下、単にMR素子と称する。)の抵抗変
化を再生出力電圧として検出する磁気抵抗効果型磁気ヘ
ッド(以下、単にMRヘッドと称する。)は、その再生
出力が媒体速度に依存せず、低媒体速度でも高再生出力
が得られるという特徴を有するため、小型ハードディス
クにおいて大容量化を実現する磁気ヘッドとして注目さ
れている。
【0004】このMRヘッドは、遷移金属に見られる磁
化の向きとその内部を流れる電流の向きのなす角によっ
て電気抵抗値が変化する、いわゆる磁気抵抗効果現象を
利用した再生用磁気ヘッドである。すなわち、磁気記録
媒体からの漏洩磁束を上記MR素子が受けると、その磁
束により上記MR素子の磁化の向きが回転し、上記MR
素子内部に流れる電流の向きに対して磁性量に応じた角
度をもつようになる。それ故に上記MR素子の電気抵抗
値が変化し、この変化量に応じた電圧変化が電流が流れ
ているMR素子の両端の電極に現れる。したがって、こ
の電圧変化を電圧信号として磁気記録信号を読みだせる
ことになる。
【0005】上記MRヘッドは、基板上に薄膜技術によ
り上記MR素子や電極膜、絶縁層等を成膜し、フォトリ
ソ技術によってこれらを所定形状にエッチングすること
により形成され、再生時のギャップ長を規定して不要な
磁束の上記MR素子への浸入を防止するために、シール
ド材となる下部磁性磁極及び上部磁性磁極を上下に配し
たシールド構造を採用している。
【0006】具体的に、例えば、センス電流がトラック
幅方向と直交する方向に流れる、いわゆる縦型のMRヘ
ッドは、非磁性の基板上に絶縁層,下部磁性磁極となる
軟磁性膜及びAl2 3 或はSiO2 を材料とする絶縁
層が順次積層され、この絶縁層上に、MR素子が、その
長手方向が磁気記録媒体との対向面(磁気記録媒体摺動
面)と垂直になるように配され、且つその一方の端面が
磁気記録媒体摺動面に露出するかたちに形成されてい
る。さらに、MR素子の両端部上に、このMR素子にセ
ンス電流を提供するための前端電極及び後端電極が設け
られ、上記MR素子上にAl2 3 或はSiO2 を材料
とする絶縁層が形成されている。この絶縁層は上記前端
及び後端電極により狭持されたかたちとされている。こ
の絶縁層上には上記MR素子と対向してバイアス導体が
配されて、さらにこの上に絶縁層が形成され、上記絶縁
層上に上部磁性磁極となる軟磁性膜が積層されて上記M
Rヘッドが構成されている。
【0007】ここで、上記MRヘッドにおいて、上記M
R素子の機能について説明する。このMR素子の電気抵
抗Rは、当該MR素子に入力される磁束強度(磁束量)
に応じて変化する。すなわち、MR素子の電気抵抗Rの
外部磁界依存性がMR特性として図6に示すMR曲線で
表される。上記MR素子を駆動させる際には、先ず、上
記バイアス導体にバイアス電流を流すことにより外部磁
界に対する線形性に優れ且つ最も電気抵抗Rの変化の大
きい箇所まで予めMR素子にバイアス磁界Hbを加えて
おく。この箇所を動作点Aとする。このとき磁気記録媒
体からの信号磁界ΔHsが入力すると、それが抵抗変化
ΔRsに変換されることになる。すなわち、MR素子に
所定のセンス電流Isを流しておけば、オームの法則Δ
Vs=ΔRs×Isに基づいて、この抵抗変化ΔRsを
出力電圧ΔVsとして取り出せるわけである。なお、セ
ンス電流IsをMR素子に供給することによって当該M
R素子が単磁区化され、そのためいわゆるバルクハウゼ
ンジャンプの発生を抑制することができる。
【0008】上記MRヘッドは、上記MR素子を上部磁
性磁極及び下部磁性磁極で挟む構造としているため、上
部及び下部磁性磁極のないものと比較して、再生出力の
S/N及び記録密度を向上させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】通常、上記MRヘッド
は、記録用の磁気ヘッド、例えばいわゆるインダクティ
ブ型の薄膜磁気ヘッドと一体となった複合型薄膜磁気ヘ
ッドとされて使用されるものであり、この複合型薄膜磁
気ヘッドを用いて磁気記録媒体に対して情報信号の記録
及び再生を行う。
【0010】ところで、近時ではハードディスクの記録
密度の向上に対する要請が高まっており、それに伴って
トラック幅が狭くなってMR素子の磁化容易軸方向(M
R素子の長手方向と直交する方向)もまた必然的に狭く
なる傾向にある。この場合、当該MR素子のMR特性に
ヒステリシス様の変化が生じ易くなる。すなわち、この
MR素子に比較的大きな外部磁界、例えば上記記録用の
磁気ヘッドからの漏れ磁界が加わると、MR特性曲線が
変化し、したがってMRヘッドの出力が不安定化する。
【0011】ここで、上記複合型薄膜磁気ヘッドを用い
て記録・再生を繰り返し行ったときのトラック・アベレ
ージ・アンプリチュード(TAA)を変化の様子を図7
に示す。このTAAとは、ハードディスク1周分の平均
出力のことである。この図7に示すように、記録・再生
を繰り返してゆくと、初期の状態ではTAAは一定値を
示すが、ある回数(図7中、tcと記す)になると不連
続的にTAAの値が大きくなり、その後は一定値を保
つ。これは、tcにおいてMR特性にヒステリシス様の
変化が生じたことを示している。
【0012】このように、上記MRヘッドの小型化を図
るとともに、MR素子の狭幅化に伴う出力の不安定化を
実現することは極めて困難であり、そのための有効な方
法が模索されている現状である。本発明は、上述の課題
に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、MR素子の出力安定性を飛躍的に向上させ、しかも
高い出力が得られる磁気抵抗効果素子の駆動方法を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁界に応じて
抵抗率が変化する磁気抵抗効果素子(MR素子)に対し
て、バイアス電流が供給されるバイアス導体によりバイ
アス磁界を印加する磁気抵抗効果素子の駆動方法を対象
とするものである。本発明は、上記バイアス導体にバイ
アス電流を供給するに先立って、上記バイアス導体にバ
イアス電流値より大のパルス波高値を有するパルス状の
初期電流を供給することを特徴とするものである。ここ
で、パルス波高値とは、当該パルス状電流である初期電
流の各パルスの最大値のことである。
【0014】具体的には、上記初期電流について、その
パルス波高値をバイアス電流値の3倍以上とし、且つそ
のパルス幅値を1m秒以上とすることが望ましい。この
とき、パルス波高値がバイアス電流値の3倍より小、或
はパルス幅値が1m秒より小であると、安定なMR特性
を得ることが困難となる場合がある。本発明において
は、上記MR素子及びバイアス電流を供給するバイアス
導体を有するデバイスとして、主に磁気抵抗効果型磁気
ヘッド(MRヘッド)をその対象としており、MR上記
素子とバイアス導体とが直列接続されてなるMRヘッド
が特に好ましい。このMRヘッドにおいては、センス電
流がバイアス電流を兼ねているため、センス電流をバイ
アス導体に供給するに先立って上記初期電流をバイアス
導体(MR素子)に供給することになる。
【0015】
【作用】本発明においては、バイアス導体にバイアス電
流を供給するに際して、このバイアス電流の供給に先立
って、上記バイアス導体にバイアス電流値より大のパル
ス波高値を有するパルス状の初期電流を供給する。とこ
ろで、上記MR素子は、そのMR特性にヒステリシス様
の変化を有しており、このMR素子を用いて情報信号の
再生を行う場合、当該MR素子に比較的大きな外部磁界
が印加されると、MR特性曲線上においてそれまでの動
作曲線(曲線S1と称する)から他方の動作曲線(曲線
S2と称する)に移行し、曲線S2がMR素子の動作点
の近傍において曲線S1と比較して急峻であるために上
記MR素子は曲線S1のMR特性における動作と比較し
て高感度な動作を示すようになる。この変化は不可逆的
に起こる現象であるため、一度変化が発生すると、それ
以降において上記MR素子は上記曲線S2のMR特性を
示す。
【0016】したがって、バイアス電流の供給に先立っ
てパルス状の初期電流を積極的にバイアス導体に供給す
ることにより、MR素子は上記曲線S2のMR特性に移
行し、その後バイアス電流を当該バイアス導体に供給す
ることで常に安定な出力且つ感度に優れた状態で上記M
R素子が動作することになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明をMRヘッドに適用した実施例
を図面を参照しながら詳細に説明する。この実施例に係
るMRヘッドは、図1に示すように、磁化困難軸方向
(長手方向)が磁気記録媒体摺動面aと直交するように
形成された感磁部を有するMR素子1が下部磁性磁極2
と上部磁性磁極3とで挟まれた構造となっており、いわ
ゆる縦型の薄膜磁気ヘッドとして構成されている。
【0018】ここで、上記MRヘッドは磁気記録媒体摺
動面aと平行な方向に磁化容易軸を有することになり、
磁化容易軸とは磁気異方性エネルギーが極大となって自
発磁化が安定に向く方向であり、磁化困難軸とは磁気異
方性エネルギーが極大となる方向である。ところで、近
時においてはハードディスク装置の更なる大容量化が要
請されており、磁気記録媒体の狭トラック化が図られ高
記録密度化が促進されている。ここで、線記録密度を増
大させるために、高保磁力及び低残留磁束密度を有する
磁気記録媒体の採用が検討されている。ところが、狭ト
ラック化が進むと出力低下を来すとともに、保磁力が向
上し残留磁束密度が低下するとS/Nの劣化を招くた
め、小型で電流密度の高い薄い膜厚を有するMR素子を
もつMRヘッドが提案されている。
【0019】本実施例に示すMRヘッドはその一例であ
り、後述のバイアス導体と後端電極とを兼用させて端子
数が4つに削減されたものである。具体的には、Al2
3 −TiC等よりなる非磁性基板11上に、Ni−F
e等よりなるシールド磁性膜である下部磁性磁極2が成
膜され、この下部磁性磁極2の表面上に二酸化珪素(S
iO2 )等よりなる絶縁層12が積層され、この絶縁層
12上に上記MR素子1が形成され、更に上記MR素子
1上の前端部1b及び後端部1aを除いてSiO2 等よ
りなる絶縁層13が積層されている。
【0020】そして、上記MR素子1の後端部1aに電
気的に直列接続されるとともに絶縁層13上に架けて導
電材よりなるバイアス導体14が成膜され、更にMR素
子1の前端部1bに導電材よりなる前端電極16が成膜
されている。このバイアス導体14は、図2に示すよう
に、略々渦巻状の屈曲形状に成膜されたものであり、上
記のようにその一端部14aがMR素子1の後端部1a
と直列接続されるとともに、屈曲を3回繰り返して絶縁
層13上ではMR素子1の磁化困難軸方向と直交するよ
うにバイアス磁界印加部14bとされ、さらに1回屈曲
して構成されており、その他端部がセンス電流供給部1
4cとされている。
【0021】上記バイアス導体14に所定値のセンス電
流を流すことにより、このセンス電流がバイアス電流と
なってバイアス磁界印加部14bに供給されてMR素子
1にバイアス磁界が印加されるとともに、当該センス電
流が後端部1aからMR素子1に供給されることにな
る。次いで、バイアス導体14及び絶縁層13のそれぞ
れの間及びそれぞれの上にSiO2 等よりなる絶縁層1
7が成膜され、その上にNi−Fe等の磁性膜による上
部磁性磁極3が成膜されて上記MRヘッドが構成されて
いる。
【0022】上記MRヘッドにおいては、上記MR素子
1が、その長手方向が磁気記録媒体との対向面、即ち磁
気記録媒体摺動面aと垂直になるように配置され、その
一方の端面が磁気記録媒体摺動面aに露出したかたちと
なっている。そして上記のように、このMR素子1の磁
気記録媒体摺動面a側の前端部1bと、この前端部1b
から所定距離隔てた後端部1aに、それぞれ上記前端電
極16及びバイアス導体14が形成されており、前端電
極16とバイアス導体14の一端部14aとの間の領域
が磁気抵抗効果を示すことになる。
【0023】ここで、上記の如き構成を有するMRヘッ
ドにおいて、そのMR素子1にバイアス導体14のセン
ス電流供給部14cからセンス電流(即ちバイアス電
流)を供給するに際して、当該MR素子1にセンス電流
を供給するに先立って、上記MR素子にセンス電流値よ
り大のパルス波高値を有するパルス状の初期電流を供給
する。ここで、パルス波高値とは、当該パルス状電流で
ある初期電流の各パルスの最大値のことである。
【0024】具体的には、上記初期電流について、その
パルス波高値をセンス電流値の3倍以上とし、且つその
パルス幅値を1ms以上とすることが望ましい。このと
き、パルス波高値がセンス電流値の3倍より小、或はパ
ルス幅値が1msより小であると、安定なMR特性を得
ることが困難となる場合がある。ところで、上記MR素
子1は、図3に示すように、そのMR特性にヒステリシ
ス様の変化を有しており、このMR素子1を用いて情報
信号の再生を行う場合、当該MR素子1に記録用の磁気
ヘッドからの漏れ磁界等の比較的大きな外部磁界が印加
されると、MR特性曲線上においてそれまでの動作曲線
(図3中、曲線S1と称する)から他方の動作曲線(図
3中、曲線S2と称する)に移行し、曲線BがMR素子
1の動作点Aの近傍において曲線Aと比較して急峻であ
るために上記MR素子1は曲線AのMR特性における動
作と比較して高感度な動作を示すようになる。この変化
は不可逆的に起こる現象であるため、一度変化が発生す
ると、それ以降においてMR素子1は上記曲線S2のM
R特性を示す。
【0025】したがって、センス電流の供給に先立って
パルス状の初期電流を積極的に当該MR素子1に供給す
ることにより、MR素子1は上記曲線S2のMR特性に
移行し、その後バイアス電流をバイアス導体14に供給
することで常に安定な出力且つ感度に優れた状態でMR
素子1が動作することになる。ここで、1つの実験例に
ついて説明する。この実験は、上記MRヘッドを所定の
記録用の磁気ヘッドとともに複合型薄膜ヘッドとして、
当該MRヘッドに供給する上記初期電流の最適なパルス
波高及びパルス幅について調べたものである。具体的
に、上記実験においては、50個の上記MRヘッドにつ
いて、初期電流を供給した際に出力が安定である、すな
わち、MR素子1のMR特性が上記曲線S1の状態にあ
る割合について調べた。ここで、上記割合とは、上記複
合型薄膜ヘッドを用いて記録・再生を100回繰り返し
行ったときの標準偏差値を3倍した値をそのときの平均
値で割り付け、その算出値をパーセント表示した値が5
%以上である割合のことである。
【0026】先ず、実験1として、初期電流のパルス波
高値をセンス電流値で割った値(規格化パルス波高値)
と上記割合との関係を調べた。その結果、図4に示すよ
うに、パルス波高値がセンス電流値の1.1倍程度のと
きには、8割以上のMRヘッドのMR特性が上記曲線S
1の状態に停留していたのに対して、パルス波高値がセ
ンス電流値の3倍程度以上のときには、上記割合が1割
程度となった。
【0027】したがって、MR素子1のMR特性を上記
曲線S1から上記曲線S2へ移行させるには、センス電
流の3倍以上のパルス波高値が必要であることがわか
る。次いで、実験2として、パルス波高値をセンス電流
値の3倍に設定し、初期電流のパルス幅値と上記割合と
の関係を調べた。その結果、図5に示すように、パルス
幅値を減少させてゆくと、1ms程度まではほぼ一定の
上記割合を示したが、パルス幅値がそれより小となると
上記割合は急激に増大した。
【0028】したがって、MR素子1のMR特性を上記
曲線S1から上記曲線S2へ移行させるには、1ms以
上のパルス幅値が必要であることがわかる。このよう
に、本実施例の磁気抵抗効果素子の駆動方法によれば、
出力が安定であり且つ高感度を示すMR特性でMRヘッ
ドを動作させることが可能となる。なお、本発明は上記
実施例に限定されることはない。例えば、上記実施例で
はMRヘッドについて示したが、本発明はMR素子を有
するデバイスであれば適用可能であることは言うまでも
ない。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る磁気抵抗効果素子の駆動方
法によれば、磁気抵抗効果素子の出力安定性が飛躍的に
向上し、しかも高い出力を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るMRヘッドを模式的に示す断面
図である。
【図2】本実施例に係るMRヘッドの構成要素であるM
R素子及びバイアス導体を模式的に示す平面図である。
【図3】上記MR素子のMR特性がヒステリシス様に変
化する様子を示す特性図である。
【図4】規格化パルス波高値と、MR素子が当初のMR
特性状態にあるMRヘッドが5%以上である割合との関
係を示す特性図である。
【図5】パルス幅と、MR素子が当初のMR特性状態に
あるMRヘッドが5%以上である割合との関係を示す特
性図である。
【図6】MRヘッドのMR特性を示す特性図である。
【図7】MRヘッドを有する複合型薄膜磁気ヘッドを用
いて記録・再生を行った際の、記録・再生回数とTAA
との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 MR素子 2 下部磁性磁極 3 上部磁性磁極 11 基板 12,13,17 絶縁層 14 バイアス導体 16 前端電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 清志 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界に応じて抵抗率が変化する磁気抵抗
    効果素子に対して、バイアス電流が供給されるバイアス
    導体によりバイアス磁界を印加するに際して、 上記バイアス導体にバイアス電流値より大なるパルス波
    高値を有するパルス状の初期電流をバイアス電流の供給
    に先立って供給することを特徴とする磁気抵抗効果素子
    の駆動方法。
  2. 【請求項2】 初期電流のパルス波高値がバイアス電流
    値の3倍以上であり、且つそのパルス幅値が1m秒以上
    であることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素
    子の駆動方法。
  3. 【請求項3】 磁気抵抗効果素子が磁気抵抗効果型磁気
    ヘッドとして用いられることを特徴とする請求項1記載
    の磁気抵抗効果素子の駆動方法。
  4. 【請求項4】 磁気抵抗効果素子とバイアス導体とが直
    列接続されてなることを特徴とする請求項3記載の磁気
    抵抗効果素子の駆動方法。
JP7040966A 1995-02-28 1995-02-28 磁気抵抗効果素子の駆動方法 Withdrawn JPH08236834A (ja)

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KR1019960004595A KR960032783A (ko) 1995-02-28 1996-02-26 자기저항효과소자의 구동방법
US08/607,563 US5689225A (en) 1995-02-28 1996-02-27 Method for driving magneto-resistive element

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