JPH0823680A - インバータ - Google Patents

インバータ

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JPH0823680A
JPH0823680A JP6151996A JP15199694A JPH0823680A JP H0823680 A JPH0823680 A JP H0823680A JP 6151996 A JP6151996 A JP 6151996A JP 15199694 A JP15199694 A JP 15199694A JP H0823680 A JPH0823680 A JP H0823680A
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博一 小玉
Kozo Hiyoshi
孝藏 日吉
Tsukasa Takebayashi
司 竹林
Hiroshi Nakada
浩史 中田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波変圧器を用いた絶縁方式によって、小
型,軽量化でき、単相3線式配電線と連系運転できるイ
ンバータを提供する。 【構成】 PWM制御の高周波インバータブリッジ2
は、太陽電池1で発電された直流を高周波の交流に変換
する。上記ダイオードブリッジ4で整流された高周波脈
流の高周波成分をローパスフィルタ5a,5bにより除去
して、商用周波の全波整流波形とする。商用周波インバ
ータブリッジ6は、ローパスフィルタ5a,5bからの全
波整流された直流を折返し制御によって、商用周波の正
弦波交流とする。そして、上記商用周波インバータブリ
ッジ6の出力端子は、連系リレー7とローパスフィルタ
8a,8bを介して単相3線式配電線の電圧線u,vと接続
され、高周波変圧器3の中間タップは、電流検出器9と
連系リレー7を介して単相3線式配電線の中性線nと接
続されて、商用系統30に対して単相3線での連系運転
を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、太陽電池等により発
電された直流電力を交流電力に変換し、既存の商用系統
の単相3線式配電線と連系して、その配電線に接続され
た負荷に交流電力を供給すると共に、余剰電力を商用系
統に逆潮流するインバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インバータとしては、図7に示す
ように、太陽電池31の直流電圧出力端子に入力端子が
接続され、その入力端子に入力された直流電圧を交流電
圧に変換するスイッチング素子Q11〜Q14で構成された
インバータブリッジ32と、上記インバータブリッジ3
2の出力端子の一方に一端が接続されたリアクトルL11
とそのリアクトルL11の他端とインバータブリッジ32
の出力端子の他方との間に設けられたコンデンサC11
からなるローパスフィルタ33とを備えたものがある。
そして、上記ローパスフィルタ33のリアクトルL11
他端に連系リレー35を介して商用周波変圧器34の一
次側入力端子の一方を接続し、インバータブリッジ32
の出力端子の他方に商用周波変圧器34の一次側入力端
子の他方を接続している。なお、上記インバータブリッ
ジ32の両入力端子間には、入力コンデンサC10を接続
している。そして、上記商用周波変圧器34の二次側出
力端子を商用系統40の直列に接続された商用電源3
6,37の両端に単相3線式配電線の電圧線u,vを介し
て接続している。なお、上記商用電源36,37の間の
中性点はグランドGNDに接続され、商用電源36,3
7の中性点に商用周波変圧器34の中間タップを中性線
nを介して接続している。
【0003】上記構成のインバータIV3において、太
陽電池31から供給された直流電力は、商用電源36,
37の周波数,位相に同期するように、インバータブリ
ッジ32によりPWM(パルス幅変調)制御された交流電
力に変換されて、連系リレー35と商用周波変圧器34
を介して単相3線式配電線に接続された負荷(図示せず)
に電力を供給する。
【0004】このように、上記インバータIV3は、太
陽電池31からの直流電力をインバータブリッジ32に
より交流電力に変換し、一次側入力が2線式で二次側が
単相3線式出力の商用変圧器によって、既存の商用系統
40である単相3線式配電線に連系して、負荷に電力を
供給すると共に、商用系統40への逆潮流も行ってい
る。しかしながら、上記インバータIV3の場合、3kVA
から5kVAの商用周波変圧器34が必要なため、インバ
ータは、非常に大きな外観形状を有すると共に、重量が
非常に重くなって扱いにくいものとなっている。
【0005】そこで、もう一つのインバータとして、図
8に示すように、高周波変圧器を用いて小型軽量化され
たインバータIV4がある。このインバータIV4は、太
陽電池41と、上記太陽電池41の直流電圧出力端子が
入力端子に接続され、スイッチング素子Q21〜Q24で構
成された高周波インバータブリッジ42と、上記高周波
インバータブリッジ42の出力端子に一次側入力端子が
接続された高周波変圧器43と、上記高周波変圧器43
の二次側出力端子からの交流電圧を直流電圧に全波整流
するダイオードD11〜D14で構成されたダイオードブリ
ッジ44と、上記ダイオードブリッジ44の出力端子の
一方に一端が接続されたリアクトルL12と、上記リアク
トルL12の他端に入力端子の一方が接続され、ダイオー
ドブリッジ44の出力端子の他方に入力端子の他方が接
続され、スイッチング素子S11〜S14で構成された商用
周波インバータブリッジ46と、上記商用周波インバー
タブリッジ46の出力端子の一方に一端が接続されたリ
アクトルL13とそのリアクトルL13の他端と商用周波イ
ンバータブリッジ46の出力端子の他方との間に接続さ
れたコンデンサC13とからなるローパスフィルタ47と
を備えている。そして、上記ローパスフィルタ47の出
力端子に商用系統50の単相2線式の配電線の電圧線
u,vを介して商用電源48を接続している。なお、上
記インバータブリッジ42の両入力端子間には、入力コ
ンデンサC12を接続している。また、上記商用周波イン
バータブリッジ46とローパスフィルタ47との間に2
回路の連系リレー49を設けている。
【0006】上記構成のインバータIV4において、太
陽電池41からの直流電力は、入力コンデンサ4を介し
て高周波インバータブリッジ42へ供給され、PWM制
御された高周波の交流電圧に変換する。その後、上記高
周波インバータブリッジ42からの高周波の交流電圧
は、高周波変圧器43で変圧され、ダイオードブリッジ
44で一旦整流されて高周波の脈流となる。さらに、上
記ダイオードブリッジ44で整流された高周波の脈流
は、リアクトルL12で高周波成分がカットされ、商用周
波数の全波整流波形に成形される。そして、上記商用周
波インバータブリッジ46による折返し制御によって、
商用周波数の正弦波電圧を得ることができる。上記ダイ
オードブリッジ44の出力端子からの正弦波電圧を連系
リレー49を介してローパスフィルタ47で波形整形し
たのち、単相2線式の配電線で商用系統50と連系す
る。
【0007】このように、上記インバータIV4では、
太陽電池41の直流側と商用系統の交流側の絶縁方法と
して、上述のインバータIV3の商用周波変圧器34に
替えて高周波変圧器43を用いているため、大幅に小型
軽量化することができ、前の例との容量比約1/4(容
量0.067m3→容量0.017m3)、重量比約1/4
(重量67kg→重量17kg)を実現している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示す
インバータIV4では、図7に示す商用周波変圧器34
に替えて、高周波変圧器43を用いたことによって、イ
ンバータは、小型,軽量化を実現することができたが、
商用系統との連系に際して、インバータIV4の出力線
は2線しかなく、単相3線式配電線の中性線と接続でき
ないため、商用系統50と単相3線式配電線で連系がで
きないという問題点がある。つまり、単相3線式配電線
への連系には、原則として同一の方式の単相3線により
インバータを接続することが要求されている。
【0009】そこで、この発明の目的は、高周波変圧器
を用いることによって、インバータの小型軽量化を実現
すると共に、最近の新築住宅のほとんどが受電している
配電方式である単相3線式配電線にも同一電気方式で容
易に連系できるインバータを提供することにある。
【0010】また、この発明のもう一つ目的は、上記単
相3線式配電線に負荷不平衡が生じたときも、インバー
タを停止することなく、連系運転を継続できるインバー
タを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のインバータは、直流電源から供給される
直流電力を交流電力に変換して、商用系統の二つの電圧
線と中性線とを有する単相3線式配電線に電力を供給す
る連系型のインバータにおいて、上記直流電源からの上
記直流電力を交流電力に変換する第1の電力変換部と、
上記第1の電力変換部からの交流電圧を変圧して、その
変圧された交流電圧を二次側出力端子から出力すると共
に、上記二次側出力端子の巻線の略中点に設けられた中
間タップが上記単相3線式配電線の中性線に接続される
変圧器と、上記変圧器の二次側出力端子からの交流電力
を直流電力に変換する第2の電力変換部と、上記第2の
電力変換部からの直流電圧に重畳された高周波成分を除
去するローパスフィルタと、上記ローパスフィルタから
の直流電力を交流電力に変換し、上記単相3線式配電線
の両電圧線に出力端子が夫々接続される第3の電力変換
部とを備えたことを特徴としている。
【0012】また、請求項2のインバータは、請求項1
のインバータにおいて、上記ローパスフィルタは、上記
第2の電力変換部の両直流電圧出力端子に一端が夫々接
続されたリアクトルと上記リアクトルの他端と上記変圧
器の中間タップとの間に夫々接続されたコンデンサとか
らなることを特徴としている。
【0013】また、請求項3のインバータは、請求項1
または2のインバータにおいて、上記変圧器の二次側の
中間タップと上記単相3線式配電線の中性線との間に設
けられ、過渡電流を検出する電流検出器と、上記電流検
出器により検出された過渡電流の方向に基づいて、上記
過渡電流が流れないように、直流電力を交流電力に変換
するために上記第3の電力変換部に設けられたスイッチ
ング素子をオンオフ制御する第1の制御部とを備えたこ
とを特徴としている。
【0014】また、請求項4のインバータは、請求項3
のインバータにおいて、上記単相3線式配電線の中性線
と両電圧線との間の線間電圧を検出する電圧検出器と、
上記変圧器の中間タップと上記単相3線式配電線の中性
線との間に設けられた開閉器と、上記電流検出器により
検出された上記過渡電流が所定の値以上のとき上記開閉
器を開く一方、上記電圧検出器により検出された上記各
線間電圧の電圧差が所定の値未満のとき上記開閉器を閉
じるように制御する第2の制御部とを備えたことを特徴
としている。
【0015】また、請求項5のインバータは、請求項1
乃至3のいずれか一つのインバータにおいて、上記単相
3線式配電線の中性線と両電圧線との間の線間電圧を検
出する電圧検出器と、上記変圧器の中間タップと上記単
相3線式配電線の中性線との間に設けられた開閉器と、
上記電圧検出器により検出された上記各線間電圧の電圧
差が所定の値以上のとき上記開閉器を開く一方、上記電
圧差が所定の値未満のとき上記開閉器を閉じるように制
御する第2の制御部とを備えたことを特徴としている。
【0016】
【作用】上記請求項1のインバータによれば、上記第1
の電力変換部は、上記直流電源から供給された直流電力
を交流電力に変換する。そして、上記変圧器は、第1の
電力変換部からの交流電圧を変圧して、その変圧された
交流電圧を二次側出力端子から出力する。次に、上記第
2の電力変換部は、変圧器の二次側出力端子からの交流
電力を直流電力に変換した後、ローパスフィルタによっ
て、第2の電力変換部から出力された直流電圧に重畳す
る高周波成分を除去する。そして、上記第3の電力変換
部は、ローパスフィルタからの直流電力を交流電力に変
換して、第3の電力変換部の出力端子に接続される単相
3線式配電線の両電圧線間に線間電圧を出力する。そし
て、上記変圧器の二次側巻線の略中点に設けた中間タッ
プを単相3線式配電線の中性線に接続しているので、上
記第3の電力変換部は各電圧線と中性線との間の線間電
圧を出力する。すなわち、単相3線式配電線の各電圧線
と中性線との間には略同一の線間電圧が発生し、その線
間電圧の略2倍の電圧が両電圧線間に発生するのであ
る。
【0017】したがって、この発明のインバータは、入
力2線,出力3線の商用変圧器に代って、高周波変圧器
を用いることにより小型,軽量化が実現できると共に、
3つの線間電圧を有する出力3線でもって、商用系統の
単相3線式配電線と連系運転を行うことができる。
【0018】また、上記請求項2のインバータによれ
ば、請求項1のインバータにおいて、上記第2の電力変
換部の両直流電圧出力端子に一端が夫々接続されたリア
クトルと上記リアクトルの他端と上記変圧器の中間タッ
プとの間に夫々接続されたコンデンサとからなるローパ
スフィルタは、上記第2の電力変換部の両直流電圧出力
端子と変圧器の中間タップとの間の各直流電圧に重畳さ
れた高周波成分を除去する。
【0019】したがって、上記簡単な構成のローパスフ
ィルタによって、第2の電力変換部からの直流電圧の高
周波成分を除去して波形成形できる。
【0020】また、上記請求項3のインバータによれ
ば、請求項1または2のインバータにおいて、上記単相
3線式配電線の中性線と上記変圧器の中間タップの間に
挿入された電流検出器によって、中性線に流れる過渡電
流を検出する。そして、上記電流検出器により検出され
た過渡電流の方向に基づいて、上記第1の制御部は、過
渡電流が流れないように、第3の電力変換部のスイッチ
ング素子のオンオフを制御する。例えば、上記スイッチ
ング素子の特性のばらつきによるオンオフ時間のずれを
がある場合、スイッチング素子のオンオフ時間を調整し
て、そのずれを補正することによって、単相3線式配電
線の中性線に過渡電流が流れるのを防止できる。
【0021】したがって、このインバータは、低歪みの
安定した交流電圧を出力できる。
【0022】また、請求項4のインバータによれば、請
求項3に記載のインバータにおいて、上記電圧検出器
は、単相3線式配電線の中性線と両電圧線との間の線間
電圧を検出する。そして、上記第2の制御部は、上記変
圧器の中間タップと単相3線式配電線の中性線との間に
設けられた開閉器を、上記電流検出器により検出された
過渡電流が所定の値以上のとき開く一方、上記電圧検出
器により検出された各線間電圧の電圧差が所定の値未満
のとき閉じる。したがって、上記単相3線式配電線の中
性線と両電圧線との間に夫々つながった負荷が平衡状態
の場合、商用系統の単相3線式配電線で連系運転を行う
一方、上記負荷が不平衡状態になった場合、すなわち電
流検出器により検出された過渡電流が所定の値以上とな
った場合、開閉器を開いて、単相3線式配電線の中性線
のみを切り離し、配電線の電圧線のみを接続した単相2
線で連系運転を継続する。そして、上記電圧検出器によ
り検出された各線間電圧の電圧差が所定の値未満になる
と、上記負荷が平衡状態に復帰したと判別して、開閉器
を閉じて、単相3線式配電線の中性線を変圧器の中間タ
ップに接続し、単相3線式配電線で連系運転を継続す
る。
【0023】したがって、通常は単相3線式配電線と出
力3線で連系して、商用系統の方式に合わせた連系がで
きる。一方、上記負荷が不平衡状態になった場合は、単
相3線式配電線の中性線のみを切り離して、負荷不平衡
によるスイッチング素子等の破損を防止すると共に、系
統運転を停止することなく、単相2線で連系運転を継続
することができるので、太陽電池から効率的に商用系統
に電力供給を行うことができる。
【0024】また、上記請求項5のインバータによれ
ば、請求項1乃至3のいずれか一つのインバータにおい
て、単相3線式配電線の中性線と両電圧線との間の線間
電圧を検出する。そして、上記第2の制御部は、上記変
圧器の中間タップと単相3線式配電線の中性線との間に
設けられた開閉器を、上記電圧検出器により検出された
各線間電圧の電圧差が所定の値以上のとき開く一方、上
記電圧差が所定の値未満のとき閉じる。したがって、上
記単相3線式配電線の中性線と電圧線との間に夫々つな
がった負荷が平衡状態の場合は、商用系統の単相3線式
配電線で連系運転を行う一方、上記負荷が不平衡状態に
なった場合、すなわち電圧検出器により検出された各線
間電圧の電圧差が所定の値以上となった場合、開閉器を
開いて、単相3線式配電線の中性線のみを切り離し、配
電線の電圧線のみを接続した単相2線で連系運転を継続
する。そして、上記電圧検出器により検出された各線間
電圧の電圧差が所定の値未満になると、負荷が平衡状態
に復帰したと判別して、開閉器を閉じて、単相3線式配
電線の中性線を変圧器の中間タップに接続し、単相3線
式配電線で連系運転を継続する。
【0025】したがって、通常は単相3線式配電線と出
力3線で連系して、商用系統の方式に合わせた連系がで
きる。一方、上記負荷が不平衡状態になった場合は、単
相3線式配電線の中性線のみを切り離して、負荷不平衡
によるスイッチング素子等の破損を防止すると共に、系
統運転を停止することなく、単相2線で連系運転を継続
することができるので、太陽電池から効率的に商用系統
に電力供給を行うことができる。
【0026】
【実施例】以下、この発明のインバータを実施例により
詳細に説明する。 (第1実施例)図1はこの発明の第1実施例のインバー
タの要部構成図を示しており、1は太陽電池、2は太陽
電池1の直流電圧出力端子に入力端子が接続され、スイ
ッチング素子Q1〜Q4で構成された第1の電力変換部と
しての高周波インバータブリッジ、3は上記高周波イン
バータブリッジ2の出力端子に一次側入力端子が接続さ
れ、二次側巻線の略中心に中間タップを有する高周波変
圧器、4は上記高周波変圧器3の二次側出力端子に入力
端子が接続され、ダイオードD1,D2,D3,D4で構成さ
れた第2の電力変換部としてのダイオードブリッジ、5
aは上記ダイオードブリッジ4の直流出力端子の一方に
一端が接続されたリアクトルL1とそのリアクトルL1
他端と高周波変圧器3の中間タップとの間に接続された
コンデンサC1とからなるローパスフィルタ、5bは上記
ダイオードブリッジ4の直流出力端子の他方に一端が接
続されたリアクトルL2とそのリアクトルL2の他端と高
周波変圧器3の中間タップとの間に接続されたコンデン
サC2とからなるローパスフィルタ、6は上記ローパス
フィルタ5a,5bの直流電圧出力端子に入力端子が接続
され、スイッチング素子S1〜S4で構成された第3の電
力変換部としての商用周波インバータブリッジである。
また、7は上記商用周波インバータブリッジ6の出力端
子と高周波変圧器3の中間タップが各入力端子に接続さ
れた3回路の連系リレー、8aは上記商用周波インバー
タブリッジ6の出力端子の一方が連系リレー7を介して
接続されたリアクトルL3とそのリアクトルL3の他端と
高周波変圧器3の中間タップとの間に連系リレー7を介
して一端が接続されたコンデンサC3とからなるローパ
スフィルタ、8bは上記商用周波インバータブリッジ6
の出力端子の他方が連系リレー7を介して一端が接続さ
れたリアクトルL4とそのリアクトルL4の他端と高周波
変圧器3の中間タップとの間に連系リレー7を介して接
続されたコンデンサC4とからなるローパスフィルタで
ある。そして、上記ローパスフィルタ5a,5bのコンデ
ンサC1,C2間の接続点と連系リレー7との間に電流検
出器9を設けている。また、上記電流検出器9からの過
電流を表わす信号を受けて、商用周波インバータブリッ
ジ6のスイッチング素子S1〜S4のゲート端子にゲート
信号を出力すると共に、連系リレー7に開閉信号を出力
する第1の制御部としての制御回路10を設けている。
なお、上記高周波インバータブリッジ2の入力端子間に
入力コンデンサC5を接続して、この入力コンデンサC5
によって、日射量の変動による太陽電池1の直流電圧出
力の変動に対して高周波インバータブリッジ2の直流電
圧入力の急変を抑制する。
【0027】そして、上記ローパスフィルタ8aのリア
クトルL3の他端に商用系統30の単相3線式配電線の
電圧線uを介して商用電源11の一端を接続している。
上記商用電源11の他端に商用電源12の一端を接続し
ている。一方、上記ローパスフィルタ8bのリアクトル
4の他端に商用系統30の単相3線式配電線の電圧線
vを介して商用電源12の他端を接続している。上記単
相3線式配電線の商用電源11,12との間の中性点を
グランドGNDに接続すると共に、ローパスフィルタ8
a,8bのコンデンサC3,C4間の接続点に単相3線式配電
線の中性線nを介して商用電源11,12の中性点を接
続して、中性線nを連系リレー7と電流検出器9を介し
て高周波変圧器3の中間タップに接続している。
【0028】上記構成のインバータIV1において、上
記制御回路10は、高周波キャリア(20kHz)を用いて
PWM変調されたゲート信号を出力し、上記ゲート信号
を高周波インバータブリッジ2のスイッチング素子S1
〜S4の各ゲート端子に受けて、高周波インバータブリ
ッジ2は、太陽電池1から供給される直流電力を交流電
力に変換する。つまり、上記制御回路10において、図
示しない正弦波発生回路により商用系統30の電圧波形
と同一位相,同一周波数(50/60Hz)の正弦波信号を
発生して、この正弦波と高周波キャリアに基づいてPW
M変調されたゲート信号を出力してインバータ出力電流
を制御するのである。そして、上記高周波変圧器3は、
高周波インバータブリッジ2の出力端子からの交流電圧
を所定の巻線比に応じた変圧比で変圧する。この高周波
変圧器3によって、太陽電池1の直流側と商用系統30
の交流側とを電気的に絶縁している。そして、上記高周
波変圧器3の二次側巻線に中間タップを設けることによ
って、中間タップと高周波変圧器3の各出力端子との間
と、高周波変圧器3の両出力端子間とにPWM変調され
た三つの高周波交流電圧を得る。
【0029】上記高周波変圧器3からのPWM変調され
た高周波交流電圧は、次段のダイオードブリッジ4で整
流されて、図2(a)〜(c)に示すように、高周波リップル
電圧の重畳した直流電圧である第1線間電圧V1,第2線
間電圧V2および第3線間電圧V3となる。さらに、上記
リアクトルL1とコンデンサC1およびリアクトルL2
コンデンサC2とで構成されるローパスフィルタ5a,5b
によって、図3(a)〜(c)に示すように、第1線間電圧V
11,第2線間電圧V12および第3線間電圧V13は、直流
電圧波形から高周波リップル成分が平滑化されて、商用
周波数の正弦波を全波整流した直流電圧波形となる。こ
のとき、上記第1線間電圧V11,第2線間電圧V12のピ
ーク電圧は141VDCであり、第3線間電圧V13は2
82VDCである。
【0030】上記ローパスフィルタ5a,5bの出力の第
1線間電圧V11,第2線間電圧V12および第3線間電圧
13との間には、 V13 = V11 + V12 の関係がある。すなわち、上記高周波変圧器3の中間タ
ップを二次側巻線の略中点に設けているので、第1線間
電圧V11と第2線間電圧V12は略等しくなり、第3線間
電圧V13は、第1線間電圧V11もしくは第2線間電圧V
12の略2倍の電圧値となるのである。また、上記ローパ
スフィルタ5a,5bの出力端子に流れる電流波形は、イ
ンバータ出力電流を商用系統3の電圧波形と同一位相,
同一周波数の正弦波信号でPWM制御しているため、図
3(a),(b)に示すように、電圧波形と同位相の波形であ
る。
【0031】さらに、上記第3線間電圧V13は、次段の
商用周波インバータブリッジ6の入力端子に入力され
る。ここで、上記商用周波インバータブリッジ6を構成
する4つのIGBTであるスイッチング素子S1〜S4の
ゲート端子を商用周波数に基づいて、制御回路10は、
スイッチング素子S1,S4とスイッチング素子S2,S3を
交互にオンオフ制御する。すなわち、図3(a),(b)に示
す各線間電圧V11,V12の電圧値の谷の底(OV点)に同
期させて、スイッチング素子S1,S4がオンのときはス
イッチング素子S2,S3はオフというように交互にオン
オフを行う。その結果、上記線間電圧V11,V12の電圧
波形と電流波形は、全波整流された波形の各正弦波の山
が1つ置きに反転されて、商用周波数の正弦波交流波形
に変換される。さらに、上記商用周波インバータブリッ
ジ6からの正弦波交流電圧は、ローパスフィルタ8a,8
bによって高調波成分が除去され、図4(a)〜(c)に示す
ように、波形整形された商用周波数の交流電圧波形を得
ることができる。すなわち、図4(a)は上記ローパスフ
ィルタ8aのコンデンサC3の両端の第1線間電圧V21
示し、図4(b)はローパスフィルタ8bのコンデンサC3
の両端の第2線間電圧V22を示し、図4(c)はローパス
フィルタ8a,8bの両出力端子間の第3線間電圧V23
示している。
【0032】ここで、上記第3線間電圧V23は、第1線間
電圧V21もしくは第2線間電圧V22の略2倍の電圧値を
有し、太陽電池1の出力の直流電圧に対して、第1線間
電圧V21,第2線間電圧V22を100VAC(交流)、第
3線間電圧V23を200VACとなるように、高周波変
圧器3の変圧比を設計する(この第1実施例のインバー
タIV1では、定格入力電圧が200VDC(直流)であ
るので、高周波変圧器3の巻数比は1:2.2〜2.7、
高周波変圧器3の中間タップは2次巻数の略中点とす
る)。
【0033】また、上記商用周波インバータブリッジ6
を構成する4つのIGBTであるスイッチング素子S1
〜S4のゲート端子を図3(a),(b)に示す各線間電圧の電
圧値の谷の底(OV点)に同期させて、スイッチング素子
S1,S4とスイッチング素子S2,S3を交互にオンオフす
ることによって、全波整流された各正弦波の山が1つ置
きに反転され、図4(a),(b)に示す商用周波の正弦波交
流波形に変換したが、この制御を実現するためには、商
用周波インバータブリッジ6の4つのIGBTであるス
イッチング素子S1,S4またはスイッチング素子S2,S3
の夫々を同時にオンオフさせる必要がある。しかしなが
ら、厳密には個々のIGBTの特性のばらつきによっ
て、全く同じゲート信号を与えても、スイッチング素子
S1〜S4のオンオフのタイミングがずれる場合がある。
【0034】例えば、図1において、スイッチング素子
S1,S4の双方を同時にオンさせるように、制御回路1
0から各スイッチング素子S1,S4のゲート端子に同一
のゲート信号を与えた場合、スイッチング素子S1,S4
の特性のばらつきにより、微小時間だけスイッチング素
子S1の方が早くオンするとき、高周波変圧器3の上側
の出力端子からリアクトルL1,スイッチング素子S1,ロ
ーパスフィルタ8a,電圧線u,中性線nおよび電流検出
器9を経て高周波変圧器3の中間タップに至るという経
路を電流が流れる。その後、上記微小時間後にスイッチ
ング素子S4がオンすると、高周波変圧器3の中間タッ
プ,電流検出器9,中性線n,電圧線v,ローパスフィルタ
8b,スイッチング素子S4およびリアクトルL2を経て、
高周波変圧器3の下側の出力端子に至る経路を電流が流
れる。したがって、単相3線式配電線に接続された負荷
が平衡状態の場合、スイッチング素子S1がオンした瞬
間からスイッチング素子S4がオンするまでの微小時間
において、商用系統30の中性線nから高周波変圧器3
の中間タップの方向に上記負荷に見合った過渡電流が流
れ、スイッチング素子S4がオンすると上述の逆方向に
同等の電流が流れるため、見かけ上、電流は0となる。
【0035】このように、商用系統30の単相3線式配
電線の負荷が平衡状態のとき、スイッチング素子S1と
スイッチング素子S4が同時にオンした場合、電流検出
器9に流れる電流は0であるが、夫々のスイッチング素
子のオンするタイミングがずれると、タイミングのずれ
た微小時間だけ中性線nに電流が流れることになる。す
なわち、上記スイッチング素子S1がスイッチング素子
S4より微小時間早くオンする場合には、商用系統30
の中性線nから高周波変圧器3の中間タップに向かって
(負方向)微小時間だけ過渡電流が流れる一方、上記スイ
ッチング素子S4がスイッチング素子S1より微小時間早
くオンする場合には、中間タップから商用系統30の中
性線nに向かって(正方向)微小時間だけ過渡電流が流れ
る。
【0036】なお、上記商用系統30の単相3線式配電
線の負荷が不平衡状態のときでも、図5(b)に示すよう
に、上記と同様の現象が起きる。この場合は予め中性線
nに幾らかの電流は流れているが、スイッチング素子の
オンするタイミングがずれて、商用周波正弦波の半周期
毎に、ゼロクロス点において過渡電流は電流検出器9に
流れる。
【0037】同様に、上記スイッチング素子S1とスイ
ッチング素子S4のオフ時にも、スイッチング素子S2と
スイッチング素子S3のオフ時にも起こることになり、
負荷の平衡,不平衡にかかわらず、中性線nに流れる電
流波形は、図5(a),(b)に示すように商用周波正弦波の
半周期毎にゼロクロス点において、過渡電流が正負のど
ちらかに流れることになる。
【0038】そこで、上記電流検出器9からの過電流を
表わす信号を受けて、制御回路10は、その過渡電流の
流れる方向(正方向か負方向)判別して、負方向に過渡電
流が流れたと判別した場合、スイッチング素子S1のオ
ン、スイッチング素子S3のオフを微小時間遅らせ、ス
イッチング素子S2のオフ、スイッチング素子S4のオン
を微小時間早めるようにゲート信号を制御する。一方、
上記制御回路10は、上記過渡電流が正方向に流れたと
判別した場合は、スイッチング素子S2のオフ、スイッ
チング素子S4のオンを微小時間遅らせ、スイッチング
素子S1のオン、スイッチング素子S3のオフを微小時間
早めるようにゲート信号を制御する。なお、上記制御回
路10は、各スイッチング素子S1〜S4のオンオフ時間
の上限,下限は、予め決めておいた上下限値を越えない
ようにゲート信号を制御する。こうして、上記単相3線
式配電線の中性線nと高周波変圧器3の中間タップの間
に挿入された電流検出器9に流れる過渡電流(スイッチ
ング素子S1〜S4の特性ばらつきによるオンオフのタイ
ミングのずれによって生ずる)を相殺することができ
る。
【0039】このように、このインバータIV1は、太
陽電池1と既存の商用系統30の単相3線式配電線との
間に挿入され、太陽電池1で発電される直流電力を60
/50Hzの交流電力に変換して、商用系統30に連系
して負荷に供給すると共に、商用系統30へも電力の逆
潮流を行う。したがって、上記高周波変圧器3を用いて
インバータIV1の小型,軽量化(従来容量比:約1/
4、重量比:約1/6)を実現すると共に、インバータ
IV1の出力として、中性線n,電圧線uおよび電圧線v
の3線を有するので、商用系統30の単相3線式配電線
との連系運転を行なうことができる。
【0040】また、上記電流検出器9により検出された
過渡電流の方向に基づいて、制御回路10は、商用周波
インバータブリッジ6のスイッチング素子S1〜S4のオ
ンオフのタイミングを微小時間だけ制御することで、ス
イッチング素子の特性のばらつきによりオンオフ時間が
ずれて、中性線nに過渡電流が流れるのを防止すること
ができる。
【0041】(第2実施例)図6はこの発明の第2実施
例のインバータの要部構成図を示しており、第1実施例
のインバータIV1の構成に加えて、高周波変圧器3の
中間タップと商用系統30の単相3線式配電線の中性線
nとの間に連系リレーの代りに開閉器18を設けてい
る。また、上記商用系統30の単相3線式配電線の電圧
線uと中性線nとの間に負荷21を接続すると共に、電
圧線vと中性線nとの間に負荷22を接続している。上
記負荷21,22が負荷不平衡になったことを検出する
手段として、電流検出器9は、高周波変圧器3の中間タ
ップに接続された単相3線式配電線の中性線nに過電流
が流れたことを検出する。そして、上記不平衡状態が復
帰したことを検出する手段として、単相3線式配電線の
電圧線uと中性線nとの間の線間電圧Vunおよび電圧線
vと中性線nとの間の線間電圧Vvnを夫々検出する電圧
検出器13を設けている。さらに、上記電圧検出器13
からの線間電圧Vun,Vvnに基づいて、負荷不平衡か否
かを判別して、上記開閉器18を開閉制御する第2の制
御部としての制御回路20を備えている。なお、上記イ
ンバータIV1と同一の構成部は同一参照番号を付して
説明を省略する。
【0042】上記構成のインバータIV2において、出
力端子を商用系統30の単相3線式配電線に接続して連
系運転している場合、上記負荷21,22の不平衡状態
が大きくなると、制御回路20は、電流検出器9からの
過渡電流を表わす信号が予め設定された設定値以上であ
るか否かを判別して、過渡電流を表わす信号が設定値以
上であると判別すると、開くことを表わす制御信号を開
閉器18に出力する。そして、上記開閉器18は開い
て、インバータIV2と中性線nとの接続は切り離さ
れ、インバータIV2は電圧線u,vとのみ接続され、単
相2線200Vで商用系統30に対して連系運転を行な
う。
【0043】一方、上述のように開閉器18が開いた状
態でインバータIV2が商用系統30の電圧線uと電圧
線vの単相2線200Vで連系運転している場合、負荷
21,22の両端電圧である電圧線uと中性線nの線間
電圧Vunおよび電圧線vと中性線nの線間電圧Vvnを電
圧検出器13により検出して、電圧検出器13からの線
間電圧Vun,Vvnを表わす信号を受けて、制御回路20
は、線間電圧Vun,Vvnの電圧差が予め設定された設定
値以下であることを判別すると、開閉器18に閉じるこ
とを表わす制御信号を出力する。そして、上記開閉器1
8は閉じて、単相2線200Vで連系運転していたイン
バータIV2は、再び商用系統30と単相3線による連
系運転状態に復帰することができる。なお、上記電圧線
uと中性線nとの間の線間電圧Vunおよび電圧線vと中
性線nとの間の線間電圧Vvnの電圧差を検出して、開閉
器18を閉じるのは、上記電圧差が小さくなることで、
負荷不平衡状態が復帰したと判断できるためである。
【0044】以上のことから、このインバータIV2
は、正常運転状態では単相3線式配電線により商用系統
30と連系運転を行う場合、商用系統30の中性線nと
各電圧線との間に接続された負荷21,22が不平衡状
態になると、単相3線の中性線nのみをインバータIV
2と切り離して、インバータIV2は単相2線200Vで
連系運転を継続することができる。したがって、上記負
荷21,22が不平衡となっても連系運転を停止するこ
とがないので、商用系統30に対して効率的な電力供給
を行うことができる。
【0045】また、上記第1,第2実施例では、太陽電
池1を用いたが、直流電源はこれに限らず、燃料電池等
の直流電源でもよいのは勿論である。
【0046】また、上記第1,第2実施例では、上記高
周波変圧器3は、二次側巻線の略中心に中間タップを設
けたが、変圧器の二次側巻線を2つ用意し、夫々の巻線
の巻初めと巻終りを接続して、その接続点を中間タップ
としてもよい。
【0047】また、上記第1,第2実施例では、リアク
トルL1,L2とコンデンサC1,C2からなるローパスフィ
ルタ5a,5bを用いたが、ローパスフィルタはこれに限
らず、第2の電力変換部からの直流電圧に重畳された高
周波成分を除去するものであればよい。すなわち、上記
第2の電力変換部の出力端子に一端が夫々接続されたリ
アクトルのみで構成されたローパスフィルタ等でもよ
い。
【0048】上記第2実施例では、負荷不平衡状態を検
出する手段として、高周波変圧器3の中間タップと中性
線nとの間に挿入した電流検出器9を用いて、中性線n
に流れる過電流を検出したが、これに限らず、電圧検出
器を用いて中性線と各電圧線との線間電圧の電圧差を検
出して、上記電位差が所定の値以上か否かを判別するこ
とによって、負荷不平衡状態を検出してもよい。
【0049】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のインバータは、直流電源から供給される直流電力を
交流電力に変換して、商用系統の二つの電圧線と中性線
を有する単相3線式配電線に電力を供給する連系型のイ
ンバータにおいて、上記直流電源からの上記直流電力を
第1の電力変換部により交流電力に変換し、上記第1の
電力変換部からの交流電圧を変圧器により変圧して、そ
の変圧された交流電圧を二次側出力端子から出力し、上
記変圧器の二次側出力端子の巻線の略中点に設けられた
中間タップが上記単相3線式配電線の中性線に接続する
一方、上記変圧器の二次側出力端子からの交流電力を第
2の電力変換部により直流電力に変換し、上記第2の電
力変換部からの直流電圧に重畳された高周波成分をロー
パスフィルタにより除去し、第3の電力変換部は、上記
ローパスフィルタからの直流電力を交流電力に変換し
て、単相3線式配電線の両電圧線と中性線の3線で商用
系統に連系するものである。
【0050】したがって、請求項1の発明のインバータ
によれば、インバータの小型,軽量化を実現すると共
に、新築住宅のほとんどで採用されている単相3線式配
電線と連系運転することができる。
【0051】また、請求項2の発明のインバータは、請
求項1に記載のインバータにおいて、上記ローパスフィ
ルタは、上記第2の電力変換部の両直流電圧出力端子に
一端が夫々接続されたリアクトルと上記リアクトルの他
端と上記変圧器の中間タップとの間に夫々接続されたコ
ンデンサとからなるものである。
【0052】したがって、請求項2の発明のインバータ
によれば、上記ローパスフィルタは、上記第2の電力変
換部の両直流電圧出力端子と変圧器の中間タップとの間
の各直流電圧に重畳された高周波成分を除去する。した
がって、簡単な構成のローパスフィルタによって、第2
の電力変換部からの直流電圧の高周波成分を除去して波
形成形することができる。
【0053】また、請求項3の発明のインバータは、請
求項1または2に記載のインバータにおいて、上記変圧
器の二次側の中間タップと上記単相3線式配電線の中性
線との間に設けられた電流検出器で過渡電流を検出し、
第1の制御部は、電流検出器により検出された過渡電流
の方向に基づいて、上記過渡電流が流れないように、直
流電力を交流電力に変換するために上記第3の電力変換
部に設けられたスイッチング素子をオンオフ制御するも
のである。
【0054】したがって、請求項3の発明のインバータ
によれば、例えば、上記スイッチング素子の特性のばら
つきによるオンオフ時間のずれを補正することによっ
て、単相3線式配電線の中性線に過渡電流が流れるのを
防止することができる。したがって、このインバータ
は、歪みの少ない安定した交流電圧出力によって商用系
統に連系することができる。
【0055】また、請求項4の発明のインバータは、請
求項3に記載のインバータにおいて、上記単相3線式配
電線の中性線と両電圧線との間の線間電圧を電圧検出器
は検出し、第2の制御部は、上記変圧器の中間タップと
単相3線式配電線の中性線との間に設けられた開閉器
を、上記電流検出器により検出された過渡電流が所定の
値以上のとき開く一方、電圧検出器により検出された各
線間電圧の電圧差が所定の値未満のとき閉じるように制
御するものである。
【0056】したがって、請求項4の発明のインバータ
によれば、単相3線式配電線に接続された負荷に不平衡
が生じたときも、インバータを停止することなく、開閉
器を開いて、単相2線(200V)での連系運転を継続す
る一方、負荷が平衡状態に復帰すると、開閉器を閉じ
て、単相3線での連系運転に復帰することによって、太
陽電池の出力を効率よく商用系統に逆潮流することがで
きる。
【0057】また、請求項5の発明のインバータは、請
求項1乃至3に記載のいずれか一つのインバータにおい
て、上記単相3線式配電線の中性線と両電圧線との間の
線間電圧を電圧検出器は検出し、上記変圧器の中間タッ
プと上記単相3線式配電線の中性線との間に設けられた
開閉器を、第2の制御部は、電圧検出器により検出され
た各線間電圧の電圧差が所定の値以上のとき開閉器を開
く一方、上記電圧差が所定の値未満のとき開閉器を閉じ
るように制御するものである。
【0058】したがって、請求項5の発明のインバータ
によれば、単相3線式配電線に接続された負荷に不平衡
が生じたときも、インバータを停止することなく、開閉
器を開いて、単相2線(200V)での連系運転を継続す
る一方、負荷が平衡状態に復帰すると、開閉器を閉じ
て、単相3線での連系運転に復帰することによって、太
陽電池の出力を効率よく商用系統に逆潮流することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施例のインバータの
要部構成図である。
【図2】 図2(a)〜(c)は上記インバータのダイオード
ブリッジの出力の各線間電圧の電圧波形を示す図であ
る。
【図3】 図3(a)〜(c)は上記インバータのローパスフ
ィルタの出力の各線間電圧の電圧波形と電流波形を示す
図である。
【図4】 図4(a)〜(c)は上記インバータの商用周波イ
ンバータブリッジの出力の各線間電圧の電圧波形を示す
図である。
【図5】 図5は上記インバータの商用周波インバータ
ブリッジを構成するIGBTのオンオフに伴って中性線
に流れる電流波形を示す図である。
【図6】 図6はこの発明の第2実施例のインバータの
要部構成図である。
【図7】 図7は従来のインバータの要部構成図であ
る。
【図8】 図8は従来の他のインバータの要部構成図で
ある。
【符号の説明】
1…太陽電池、2…高周波インバータブリッジ、3…高
周波変圧器、4…ダイオードブリッジ、5a,5b,8a,8
b…ローパスフィルタ、6…商用周波インバータブリッ
ジ、7,17…連系リレー、9…電流検出器、10,20
…制御回路、11,12…商用電源、13…電圧検出
器、18…開閉器、C1〜C4…コンデンサ、C5…入力
コンデンサ、D1〜D4…ダイオード、Q1〜Q4,S1〜S
4…スイッチング素子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 浩史 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源から供給される直流電力を交流
    電力に変換して、商用系統の二つの電圧線と中性線とを
    有する単相3線式配電線に電力を供給する連系型のイン
    バータにおいて、 上記直流電源からの上記直流電力を交流電力に変換する
    第1の電力変換部と、上記第1の電力変換部からの交流
    電圧を変圧して、その変圧された交流電圧を二次側出力
    端子から出力すると共に、上記二次側出力端子の巻線の
    略中点に設けられた中間タップが上記単相3線式配電線
    の中性線に接続される変圧器と、 上記変圧器の二次側出力端子からの交流電力を直流電力
    に変換する第2の電力変換部と、 上記第2の電力変換部からの直流電圧に重畳された高周
    波成分を除去するローパスフィルタと、 上記ローパスフィルタからの直流電力を交流電力に変換
    し、上記単相3線式配電線の両電圧線に出力端子が夫々
    接続される第3の電力変換部とを備えたことを特徴とす
    るインバータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインバータにおいて、
    上記ローパスフィルタは、上記第2の電力変換部の両直
    流電圧出力端子に一端が夫々接続されたリアクトルと上
    記リアクトルの他端と上記変圧器の中間タップとの間に
    夫々接続されたコンデンサとからなることを特徴とする
    インバータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のインバータに
    おいて、上記変圧器の二次側の中間タップと上記単相3
    線式配電線の中性線との間に設けられ、過渡電流を検出
    する電流検出器と、上記電流検出器により検出された過
    渡電流の方向に基づいて、上記過渡電流が流れないよう
    に、直流電力を交流電力に変換するために上記第3の電
    力変換部に設けられたスイッチング素子をオンオフ制御
    する第1の制御部とを備えたことを特徴とするインバー
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のインバータにおいて、
    上記単相3線式配電線の中性線と両電圧線との間の線間
    電圧を検出する電圧検出器と、上記変圧器の中間タップ
    と上記単相3線式配電線の中性線との間に設けられた開
    閉器と、上記電流検出器により検出された上記過渡電流
    が所定の値以上のとき上記開閉器を開く一方、上記電圧
    検出器により検出された上記各線間電圧の電圧差が所定
    の値未満のとき上記開閉器を閉じるように制御する第2
    の制御部とを備えたことを特徴とするインバータ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の
    インバータにおいて、上記単相3線式配電線の中性線と
    両電圧線との間の線間電圧を検出する電圧検出器と、上
    記変圧器の中間タップと上記単相3線式配電線の中性線
    との間に設けられた開閉器と、上記電圧検出器により検
    出された上記各線間電圧の電圧差が所定の値以上のとき
    上記開閉器を開く一方、上記電圧差が所定の値未満のと
    き上記開閉器を閉じるように制御する第2の制御部とを
    備えたことを特徴とするインバータ。
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