JPH08236036A - 表示面及びその製造方法 - Google Patents

表示面及びその製造方法

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JPH08236036A
JPH08236036A JP7338363A JP33836395A JPH08236036A JP H08236036 A JPH08236036 A JP H08236036A JP 7338363 A JP7338363 A JP 7338363A JP 33836395 A JP33836395 A JP 33836395A JP H08236036 A JPH08236036 A JP H08236036A
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武夫 伊藤
Shuzo Matsuda
秀三 松田
Hajime Tanaka
肇 田中
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示面のブラックマトリックスに十分な黒さ
を与え、コントラスト特性を向上させることを目的とす
る。 【解決手段】 基板1上に形成されるブラックマトリッ
クスは、黒色顔料粒子2からなる層と、その基板側に形
成される微粒子顔料層5とからなる。基板側に形成され
た微粒子顔料層は、粒径が小さいので外光の乱反射がな
く、また黒色顔料粒子による乱反射成分6を減衰させる
ことができるので、コントラスト特性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカラー受像
管等の表示装置に用いられる表示面及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管やカラー受像機のフェースプレ
ート内面には赤、青、緑色の発光色を呈するドット状や
ストライプ状等の蛍光体層が形成されている。この蛍光
体層に電子ビームが衝突することにより、蛍光体層が発
光して画像表示がなされる。コントラストや色純度等の
画像表示特性を向上させるために、従来より蛍光体層に
ついて種々の改善がなされている。例えば、フェースプ
レートと蛍光体層との間に、蛍光体層の発光色と同色の
体色を持つ顔料層を設けるフィルター付き蛍光体層があ
る。このフィルター付き蛍光体層では、入射した外光の
うち赤色顔料は緑や青成分の光を、青色顔料は緑や赤成
分の光を、緑色顔料は青や赤成分の光を、それぞれ吸収
する。このため、このフィルター付き蛍光体層を用いる
と、表示装置のコントラストや色純度が向上する。
【0003】従来から用いられている蛍光体層が形成さ
れるパネル基板としては、外光反射成分を減衰させ、コ
ントラスト比を高めるために、従来より光透過率の低い
フェースプレートいわゆるティント・パネルやダークテ
ィント・パネルが使用されていたが、フィルター付き蛍
光体層は、そのフィルターが外光反射成分を減衰させる
機能を有するので、光透過率の良いフェースプレートへ
の適用が期待できる。このようなフィルター付き蛍光体
層は、例えば、特開平5−27008号公報に示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
ター付き蛍光体層を光透過率の良いフェースプレートに
適用すると、各色蛍光体層の間を埋めるように黒色顔料
粒子、例えば0.5μm前後の黒鉛粒子により形成され
ているブラックマトリックスが、その黒色顔料粒子表面
で生じる光乱反射のために、充分な黒さを表さないとい
う新たな問題が生じる。なお、このブラックマトリック
スの形成は、フェースプレート内面の各色に対応する位
置にレジスト層を形成し、レジスト層を含む全面に、黒
鉛微粒子の分散液を塗布乾燥し、レジスト層とともにそ
の上の黒鉛微粒子を除去することにより行うのが一般的
である。
【0005】本発明の第1の目的は、充分な黒さを得る
ことが可能なブラックマトリックスを形成することによ
り、コントラスト、色純度及び輝度が良好な表示面を得
ることにある。
【0006】また、本発明の第2の目的は、充分な黒さ
を有するブラックマトリクスを形成し、コントラスト、
色純度及び輝度が良好な表示面の製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、基板と、基板上に形成されたドットある
いはストライプのいずれかの形状の複数のホールを有す
るブラックマトリックスとを有する表示面において、前
記ブラックマトリックスを、平均粒径0.01〜0.2
μmの顔料微粒子を含む微粒子顔料層、及び前記微粒子
顔料層上に形成された平均粒径0.2〜5μmの黒色の
顔料粒子を含む黒色顔料層からなる積層体としたもので
ある。
【0008】また、本発明は、基板上に、レジストを塗
布、乾燥してレジスト塗布膜を形成し、このレジスト塗
布膜をパターニングして、複数のドットあるいはストラ
イプ形状のレジストパターンを形成する工程、前記レジ
ストパターン上に平均粒径0.01〜0.2μmの顔料
微粒子を含む溶液を塗布、乾燥し、微粒子顔料層を形成
する工程、前記微粒子顔料層上に平均粒径0.2〜5μ
mの黒色顔料粒子を含む黒色顔料溶液を塗布、乾燥し、
微粒子顔料層と黒色顔料層との積層体を形成する工程、
前記積層体上に、レジスト分解剤を適用し、レジストパ
ターンを分解すると共にレジストパターン上の前記積層
体を剥離し、前記積層体中に、複数のドットあるいはス
トライプ形状のホールを形成する工程とを具備する表示
面の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第1の観点によれば、基
板と、基板上に形成されたドットあるいはストライプの
いずれかの形状の複数のホールを有する平均粒径0.2
〜5μmの黒色顔料を含む黒色顔料層とを有する表示面
であって、黒色顔料層と基板との間に黒色顔料層と同様
の形状で、平均粒径0.005〜0.2μmの顔料微粒
子を含む微粒子顔料層が設けられた表示面が提供され
る。
【0010】この表示面では、微粒子顔料層と黒色顔料
層の積層体が、ドットあるいはストライプのいずれかの
形状の複数のホールを有するように形成され、実質的に
ブラマトリクスを構成している。黒色顔料層は、通常の
ブラックマトリクスに用いられる平均粒径0.2〜5μ
mの大きさの黒色顔料から実質的になる。微粒子顔料層
は、黒色顔料粒子よりも小さい粒径の平均粒径0.00
5〜0.2μmの微粒子から実質的になる。平均粒径
0.2〜5μmの大きさの黒色顔料が基板上に直接形成
されると、拡散反射が発生し、白っぽく見える。しかし
ながら、平均粒径0.005〜0.2μmの顔料微粒子
は反射防止効果があり、表面反射しないので、顔料微粒
子が介在していると、基板表面で拡散反射が起こらな
い。
【0011】このような表示面は、ホール内に例えばカ
ラー微粒子顔料層として赤、青、緑の微粒子顔料層を設
け、その上に各微粒子顔料層の色と同色の光を発光する
蛍光体層を各々設けることにより、カラー陰極線管の表
示面として使用することができる。
【0012】本発明の表示面を用いたカラー陰極線管で
は、仮に、基板として光透過率の高いものを適用して
も、ブラックマトリクスが光乱反射によって白っぽくな
らないので、コントラストを低下させることがない上、
輝度の向上を図ることができる。さらに、微粒子顔料層
の効果により、表示面における外光反射を防ぎ、コント
ラスト及び色純度が良好となる。
【0013】また、本発明の第2の観点では、第1の観
点にかかる表示面を形成するための方法の一例を示し、
この方法は以下の手順で行なわれる。まず、基板上に、
レジストを塗布、乾燥してレジスト塗布膜を形成し、レ
ジスト塗布膜をパターニングして、複数のドットあるい
はストライプ形状のレジストパターンを形成する。その
後、平均粒径0.005〜0.2μmの顔料微粒子を含
む溶液を塗布、乾燥し、微粒子顔料層を形成する。得ら
れた微粒子顔料層上に平均粒径0.2〜5μmの黒色の
顔料粒子を含む黒色顔料溶液を塗布、乾燥することによ
り、微粒子顔料層と黒色顔料層との積層体を形成する。
前記積層体上に、レジスト分解剤を適用し、レジストパ
ターンを分解すると共にレジストパターン上の前記積層
体を剥離し、前記積層体中に、複数のドットあるいはス
トライプ形状のホールを形成する。
【0014】本発明によれば、例えば、このようにして
得られた積層体を有する基板上に、平均粒径0.005
〜0.2μmのカラー顔料粒子を含む溶液を塗布、乾燥
して、カラー顔料液塗布膜を形成し、その後、露光、現
像によりパターニングを行ない、前記ホール内に任意順
序でカラー微粒子顔料層を形成するができる。
【0015】さらに、得られたカラー微粒子顔料層と同
じ色の光を発光する蛍光体を、スラリー法を用いて、カ
ラー微粒子顔料層上に任意順序で形成することにより、
蛍光面を形成することができる。
【0016】なお、本発明に用いられる顔料微粒子とし
ては、例えば黒色顔料、カラー顔料及びシリカ等を用い
ることができる。顔料微粒子として用いられる黒色顔料
としては例えば金属酸化物を用いることができる。カラ
ー顔料としてはコバルトブルー、コバルトグリーン、ベ
ンガラ等を用いることができる。
【0017】微粒子顔料層に用いられるべき散乱を生じ
ない粒子の径は200nmすなわち0.2μm以下であ
る。これは、光散乱が起る粒径dは、以下の式 d=λ/2 により求められ、このとき可視光最短波長λは、400
nmであるので、これを代入すると、 d=400nm/2=200nm=0.2μm となるからである。
【0018】また、顔料微粒子の平均粒径は、0.00
5〜0.2μmであり、好ましくは0.01〜0.15
μmである。光学的には平均粒径は小さければ小さいほ
ど透明性が良いが、塗布溶液の分散性を考慮すると平均
粒径は0.005μm以上、好ましくは0.01μm以
上であり、0.15μm以下であるとより確実に光散乱
を抑えることができる。さらに、顔料微粒子とこの上に
形成される黒色顔料粒子の粒径比は、0.5以下である
ことが好ましい。
【0019】本発明によれば、微粒子顔料層は、顔料微
粒子を含む溶液を塗布、乾燥することにより形成し得
る。この溶液は、基本的に顔料微粒子と分散剤からなる
懸濁液であり、塗布性改善のため界面活性剤や、付着力
向上のためポリビニルアルコール(PVA),ポリビニ
ルピロリドン(PVP)等の水溶性高分子やアクリルエ
マルジョン、またはコロイダルシリカ等の無機微粒子シ
リカ、アルミナ等を添加してもよい。また、黒色顔料層
にも、同様の分散剤、添加剤を含む溶液を適用すること
ができる。
【0020】なお、分散剤としては、例えばアクリル酸
系、アクリル−スチレン系、アクリル共重合物、高分子
ポリカルボン酸類等が挙げられる。レジストとしては、
クロム酸塩/ポバール系、ジアゾニウム塩等/ポバール
系、スチバゾル系、クロム酸塩/カゼイン系が使用でき
る。
【0021】このレジストを分解するレジスト分解液と
しては、例えばスルファミン酸、硫酸、硝酸等の酸類及
び過酸化水素、過マンガン酸カリウム、過ヨウ素酸カリ
ウム、過ヨウ素酸ナトリウム等の過酸化物がある。
【0022】以下、図面を参照して、本発明の作用効果
について説明する。ブラックマトリクスは、本来、光を
透過させない目的で使用される。光の減衰効果を大きく
して吸収効果を高めるためには、膜厚は、厚い方が良
い。膜厚を大きくして光吸収効果を効果的にするため
に、ブラックマトリクスには比較的粒径の大きな顔料粒
子が用いられる。ところが、粒径の大きな顔料粒子の場
合、粒子の表面に当たって散乱する光が多くなり、外光
が入射したときに散乱による乱反射のために画面が白け
てコントラストが劣化するという問題がある。
【0023】図1(a)及び(b)は、本発明の作用効
果を説明するためのモデル図である。図1(a)は従来
の表示面に用いられるブラックマトリクスと基板の様子
を表すモデル図、図1(b)は、本発明の表示面に用い
られるブラックマトリクスと基板の様子を表すモデル図
を表している。
【0024】図1(a)に示すように、従来の表示面で
は、基板1上に比較的大きな粒径の黒色顔料粒子2の層
が形成されており、例えばフェースガラス1の上のブラ
ックマトリックスを構成する顔料粒子2の表面で、外光
3に対して乱反射成分4が発生してしまう。
【0025】しかしながら、本発明では図1(b)に示
すように、フェースガラス1と顔料粒子2の間に顔料粒
子2より小さい平均粒子径の微粒子顔料層5が介在して
いるため、微粒子顔料層5では乱反射がなく且つそのフ
ィルター作用により顔料粒子2の乱反射をほとんど減少
させるため、乱反射成分4が図1(a)の場合に比べ大
変弱くなる。
【0026】また、図2(a)及び(b)は、本発明の
好ましい態様の作用効果を説明するためのモデル図であ
る。図2(a)は、従来の表示面に用いられるブラック
マトリクスと基板の別の様子を表すモデル図である。図
2(b)は、本発明の表示面に用いられるブラックマト
リクスと基板の別の様子を表すモデル図である。図2
(a)に示すように、従来は、フェースガラス1の内面
反射6が存在していたが、図2(b)に示すように、本
発明では、微粒子層5の膜厚を0.01〜0.5μmと
することにより、フェースガラス1の内面反射6を防止
することも可能である。
【0027】さらに、図3(a)及び(b)は、本発明
のさらに好ましい態様の作用効果を説明するためのモデ
ル図である。図3(a)は、従来の表示面に用いられる
ブラックマトリクスの他の例と基板との様子を表すモデ
ル図を示す。また、図3(b)は、本発明の表示面に用
いられるブラックマトリクスと基板のさらに別の様子を
表すモデル図である。
【0028】図3(a)に示す表示面では、フェースプ
レート1の全面に酸化ケイ素の微粒子を含む内面反射防
止膜7が形成され、内面反射防止膜7上にブラックマト
リクスの黒色顔料粒子2が形成されている。この内面反
射防止膜7は、反射光の干渉効果を利用するものであ
る。図3(a)の矢印6に示すように、黒色顔料粒子2
が内面反射防止膜7と接する境界部分では、無反射条件
を満たすが、境界に接しない大部分では、矢印4で示す
ように、無反射条件を満たさず、散乱を生ずる。このた
め、図3(a)に示すような内面反射防止膜を設けた表
示面では、外光の散乱が多く発生し、コントラストが劣
化する。
【0029】本発明による表示面では、図3(b)に示
すように、ブラックマトリクスが微粒子顔料層8とその
上に形成された黒色顔料層2との二層構造になってい
る。この表示面には、図3(b)の矢印6に示すよう
に、黒色顔料粒子2が微粒子顔料層8と接する境界部分
では、無反射条件を満たしているため、反射が起らない
という効果がある。また、境界に接しない大部分では、
矢印4で示すように、無反射条件を満たさず散乱を生ず
るが、その散乱光は、微粒子顔料層8には吸収されてし
まうという効果がある。このように、本発明の好ましい
態様にかかる表示面においては、上述の2つの効果によ
り、外光反射を十分に抑制でき、コントラスの改善を図
ることができる。
【0030】なお、十分な黒さのブラックマトリクスを
得るためには、十分な膜厚が必要であり、そのために
は、黒色顔料粒子は透明性を持たない0.2μm以上程
度の大きさの粒径であることが要求される。なお、粒子
が透明性を持たないということは、すなわち光散乱を生
ずることである。また、黒色顔料粒子は5μm以上であ
ると、例えばホール抜けの発生、キレ特性の低下などの
パターニング特性不良を起る傾向がある。したがって、
微粒子顔料層上に設けられる黒色顔料層に使用される黒
色顔料は、その平均粒径が0.2〜5μmである。ま
た、黒さ及びキレ特性の安定性を考慮すると、黒色顔料
の平均粒径は、好ましくは0.4〜2μmである。
【0031】また、本発明に使用されるレジスト分解液
は、微粒子顔料層や黒色顔料層に何の影響も与えること
なくレジストパターンのみ剥離するという性質を有する
ので、ブラックマトリックスが2層構造であっても、従
来の一般的なパターニング手法が適用できる。
【0032】以下、図面を参照し、本発明についてさら
に詳細に説明する。図4(a)ないし(d)は、本発明
の方法の一実施例を示す工程図である。 (実施例1)まず、フォトレジスト液として、次の表1
に示す組成のものを準備した。
【0033】
【表1】 <フォトレジスト液> ポリビニルピロリドン 3重量% ビスアジド系架橋剤 0.20重量% 界面活性剤 0.01重量% シラン系接着助剤 0.01重量% 純水 残部
【0034】次に、このフォトレジスト液を塗布・乾燥
し、高圧水銀灯を用いて所定のパターンにシャドウマス
クを介して露光し現像を行うことにより、図4(a)に
示すように、例えばフェースガラスからなる基板11上
にレジストパターン12を形成する。次に、微粒子であ
る第1顔料及びその上層に形成される黒色の第2顔料を
含む溶液として、次の表2及び表3に示す組成のものを
準備した。
【0035】
【表2】 <第1顔料微粒子を含む溶液> 第1顔料粒子:Cu,Fe,Mnの酸化物 (平均粒子径0.05μm) 1.0重量% 分散剤:ポリアクリル酸共重合体のアンモニウム塩 (ディスペックGA−40(アライド・コロイド社製)) 1.0重量% 純水 残部
【0036】
【表3】 <第2顔料粒子を含む溶液> 第2顔料粒子:黒鉛(平均粒子径1μm(日本アチソン社製))15重量% 純水 残部
【0037】次に、基板11及びレジストパターン12
上に第1顔料微粒子を含む溶液を塗布乾燥し、図4
(b)に示すように、膜厚0.1μmの第1微粒子顔料
層13を形成する。続いて、第1微粒子顔料層13上に
第2顔料粒子を含む溶液を塗布乾燥し、図4(c)に示
すように、膜厚2μmの第2顔料層14を形成する。
【0038】次に、スルファミン酸10%からなるレジ
スト分解液を塗布してレジストパターン12を剥離する
ことにより、図4(d)に示すように、第1微粒子顔料
層13と第2顔料層14の積層構造のパターンを形成す
る。こうして所望のブラックマトリックスが完成する。
【0039】(実施例2)上記実施例1において、微粒
子顔料層13の膜厚を0.6μmとする以外は同様の方
法により、ブラックマトリックスを形成した。
【0040】(実施例3)顔料微粒子を含む溶液とし
て、実施例1とは別に次の表4に示す組成のものを準備
した。
【0041】
【表4】 <微粒子を含む溶液> 第1顔料微粒子:ベンガラ(平均粒子径0.01μm) 1.0重量% 分散剤:ポリアクリル酸共重合体のアンモニウム塩 (ディスペックGA−40(アライド・コロイド社製)) 1.0重量% 純水 残部
【0042】この第1顔料微粒子を含む溶液を用い、他
は実施例1と同様の条件でブラックマトリックスを形成
した。
【0043】(実施例4)第1顔料微粒子を含む溶液と
して、実施例1とは別に次の表5に示す組成のものを準
備した。
【0044】
【表5】 <第1顔料微粒子を含む溶液> 第1顔料微粒子:コバルトブルー(平均粒子径0.03μm) 2.0重量% 分散剤:ポリアクリル酸共重合体のアンモニウム塩 (ディスペックGA−40(アライド・コロイド社製)) 2.0重量% 純水 残部
【0045】この第1顔料微粒子を含む溶液を用い、更
に、実施例1において、第1微粒子顔料層13の膜厚を
0.2μmとする以外は同様の方法により、ブラックマ
トリックスを形成した。
【0046】(比較例1)図5に従来のブラックマトリ
クスの一例を表す図を示す。今まで述べた実施例の比較
として、図4に示すように、基板11上に、平均粒子径
1μmの黒鉛からなる顔料粒子を含む膜厚2μmの顔料
層31のパターンを形成してなるブラックマトリックス
を用意した。
【0047】(比較例2)図6(a)ないし(c)は、
ブラックマトリクスの製造工程の一例を説明するための
図である。実施例1と同様のフォトレジスト液を塗布・
乾燥し、高圧水銀灯を用いて所定のパターンにシャドウ
マスクを介して露光し現像を行うことにより、図6
(a)に示すように、例えばフェースガラスからなる基
板11上にレジストパターン12を形成する。
【0048】次に、実施例1と同様の第1顔料微粒子を
含む溶液と第2顔料粒子を含む溶液をそれぞれ1:2の
割合で混合した溶液を用意し、この溶液を基板11及び
レジストパターン12上に塗布・乾燥し、図6(b)に
示すように、膜厚2μmの顔料層21を形成する。
【0049】次に、実施例1と同様のレジスト分解液を
塗布してレジストパターン12を剥離することにより、
図6(c)に示すように、顔料層21のパターンを形成
する。こうして所望のブラックマトリックスが完成す
る。以上の各例について、外光に対する乱反射成分及び
基板11の内面反射を調べたところ、次のような結果に
なった。
【0050】
【表6】
【0051】なお、表中、乱反射・内面反射が大巾に改
善されているものは○、かなり改善されているものは
△、従来レベルと同等またはそれ以下であるものは×で
表した。
【0052】表6に示すように、実施例1〜4において
は、平均粒子径0.01〜0.2μmの微粒子を含む微
粒子顔料層13が存在するため、図1(a)に示すよう
な外光に対する乱反射成分をなくすことができ、微粒子
の色には依存しないことがわかった。そして、特に実施
例1,3,4においては、微粒子顔料層13の膜厚が
0.1〜0.4μmの範囲にあるので、図2(a)に示
すような基板11の内面反射も防止することができた。
また、比較例2では顔料層21内に顔料微粒子と黒色顔
料粒子が混ざり合っているため、比較例1に比べれば乱
反射及び内面反射を改善することができたが、実施例
1,3,4よりは効果が劣っていた。この理由は、顔料
微粒子が基板11と黒色顔料粒子の間に全面的に存在し
ているわけではないためと考えられる。
【0053】また、実施例1〜4では、レジスト分解液
の働きにより、微粒子顔料層13と黒色顔料層14を個
別にパターニングすることなく、微粒子顔料層13と黒
色顔料層14の積層構造のパターンを一度に形成するこ
とができる。
【0054】実施例1〜4のブラックマトリックスから
は、通常の方法により、図7に示すように、青色顔料層
41、緑色顔料層42及び赤色顔料層43を形成した
後、青色蛍光体層44、緑色蛍光体層45及び赤色蛍光
体層46をそれぞれ青色顔料層41、緑色顔料層42及
び赤色顔料層43と対応するように形成することによ
り、所望のフィルター付き蛍光体層が得られる。
【0055】こうして得られたフィルター付き蛍光体層
を用いたカラーブラウン管は、ブラックマトリックスの
黒さが改善されたことにより、コントラストや色純度が
優れたものとなる。
【0056】なお、今まではこの発明をフィルター付き
蛍光体層に適用した場合について述べたが、これに限ら
ず、フィルターのない蛍光体層等にも適用できることは
言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
通常の粒径の黒色顔料層と基板との間に、微粒子顔料層
を設けることにより、外光に対する乱反射や内面反射を
防止して、ブラックマトリックスを十分に黒くすること
ができる。ブラックマトリックスが十分な黒色を呈する
ことにより、その光吸収効果が良好となり、高コントラ
ストの表示面が得られる。
【0058】このようなブラックマトリクスを、光透過
率の高い基板に適用し、表示面を形成すると、外光反射
を防止して、良好な色純度が得られる上、コントラスト
を低下することなく、高輝度な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)及び(b)は、本発明の作用効果を
説明するためのモデル図であり、図1(a)は従来例を
示し、図1(b)は本発明による表示面を示す。
【図2】図2(a)及び(b)は、本発明の別の作用効
果を説明するためのモデル図であり、図2(a)は従来
例を示し、図2(b)は本発明による表示面を示す。
【図3】図3(a)及び(b)は、本発明のまた別の作
用効果を説明するためのモデル図であり、図3(a)は
従来例を示し、図3(b)は本発明による表示面を示
す。
【図4】図4(a)ないし(d)は、本発明の方法の一
実施例を示す工程図である。
【図5】図5は、従来のブラックマトリクスの一例を表
す図である。
【図6】図6(a)ないし(c)は、従来のブラックマ
トリクスの製造方法の一例を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の表示面にかかる蛍光面を示す
図である。
【符号の説明】
1…基板 2…黒色顔料層の顔料粒子 5,8…微粒子顔料層 11…基板 12…レジストパターン 13…第1微粒子顔料層 14…第2顔料層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 知子 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番地2号 株 式会社東芝深谷電子工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板上に形成されたドット
    あるいはストライプのいずれかの形状の複数のホールを
    有するブラックマトリックスを有する表示面において、 前記ブラックマトリックスは、平均粒径0.005〜
    0.2μmの顔料微粒子を含む微粒子顔料層、及び前記
    微粒子顔料層上に形成された平均粒径0.2〜5μmの
    黒色の顔料粒子を含む黒色顔料層からなる積層体からな
    ることを特徴とする表示面。
  2. 【請求項2】 前記ドットは矩形、円形のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1記載の表示面。
  3. 【請求項3】 前記顔料微粒子の平均粒径は、0.01
    〜0.15μmであることを特徴とする請求項1記載の
    表示面。
  4. 【請求項4】 前記微粒子顔料層の膜厚は0.01〜
    0.5μmの範囲であることを特徴とする請求項1記載
    の表示面。
  5. 【請求項5】 前記顔料微粒子は、黒色顔料粒子、カラ
    ー顔料粒子、及び酸化ケイ素粒子からなる群から選択さ
    れる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記
    載の表示面。
  6. 【請求項6】 前記顔料微粒子の平均粒径と、前記黒色
    顔料粒子の平均粒径との粒径比は、0.5以下であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の表示面。
  7. 【請求項7】 基板上に、レジストを塗布、乾燥してレ
    ジスト塗布膜を形成し、このレジスト塗布膜をパターニ
    ングして、複数のドットあるいはストライプ形状のレジ
    ストパターンを形成する工程、前記レジストパターン上
    に平均粒径0.005〜0.2μmの顔料微粒子を含む
    溶液を塗布、乾燥し、微粒子顔料層を形成する工程、前
    記微粒子顔料層上に平均粒径0.2〜5μmの黒色の顔
    料粒子を含む黒色顔料溶液を塗布、乾燥して黒色顔料層
    を形成し、微粒子顔料層と黒色顔料層との積層体を得る
    工程、前記積層体上に、レジスト分解剤を適用し、レジ
    ストパターンを分解すると共にレジストパターン上の前
    記積層体を剥離し、前記積層体中に、複数のドットある
    いはストライプ形状のホールを形成する工程とを具備す
    る表示面の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ドットは矩形、円形のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項7記載の表示面の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記顔料微粒子の平均粒径は、0.01
    〜0.15μmであることを特徴とする請求項7記載の
    表示面の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記微粒子顔料層の膜厚は0.05〜
    0.5μmの範囲であることを特徴とする請求項7記載
    の表示面の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記顔料微粒子は、黒色顔料粒子、カ
    ラー顔料粒子、及び酸化ケイ素粒子からなる群から選択
    される少なくとも1種であることを特徴とする請求項7
    記載の表示面の製造方法。
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