JPH08235820A - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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Publication number
JPH08235820A
JPH08235820A JP29597895A JP29597895A JPH08235820A JP H08235820 A JPH08235820 A JP H08235820A JP 29597895 A JP29597895 A JP 29597895A JP 29597895 A JP29597895 A JP 29597895A JP H08235820 A JPH08235820 A JP H08235820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil spring
upper case
case
lock piece
elastic lock
Prior art date
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Pending
Application number
JP29597895A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Miyazaki
幸夫 宮崎
Masaru Ikebe
優 池辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP29597895A priority Critical patent/JPH08235820A/ja
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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 スライダをロックする弾性ロック片に当接し
て介在されるコイルスプリングが、上ケースに仮止めし
た状態で組立られ、ケースの組立作業を著しく向上し、
かつ高温下での弾性ロック片の変形によるロック不良を
防止する。 【解決手段】 コイルスプリング10を弾性ロック片9
と上ケース1との間に介在装備したテープカセットであ
って、コイルスプリング10が、そのコイル部を上ケー
ス1に設けた突起11に嵌装すると共に、上ケース側の
コイルスプリング10の末端部を上ケース1に形成され
ている切欠凹部12に挿入係止して或いは圧入保持して
上ケース1に保持され、弾性ロック片9に当接したこと
で、上ケースの突起にコイルスプリングを嵌装しやすく
して、組立作業性を著しく簡便で効率よく行なえる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル信号、例
えばPCM信号を記録するのに好適なテープカセット
(DAT)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のPCM記録再生装置などに使用さ
れるテープカセットにおいては、下ケースの弾性ロック
片にスライダロックスプリングを装備しないカセット
は、スライダの摺動のたびに弾性ロック片が繰り返し押
し込まれ、デッキ内の高温下で弾性ロック片が変形をお
こし、ロック不良になる恐れがあった。それを解決する
ために実開昭63−55275や特開昭62−1896
87、特開昭62−279573が提案されている。こ
れらに示されるようにケースの底面を覆って摺動するス
ライダをケースに備え、このスライダ底面に設けた透孔
に対応した位置にスライダが閉じた状態及び開いた状態
で、前記透孔に嵌挿してロックする頭部を持つ弾性ロッ
ク片を有し、該弾性ロック片頭部にコイルスプリングを
嵌挿配備し、前記弾性ロック片の頭部に対応する上ケー
ス内底面に突起を設け、前記突起をコイルスプリングに
嵌挿してコイルスプリングを保持するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
弾性ロック片頭部にコイルスプリングを嵌挿配備し、前
記弾性ロック片の頭部に対応する上ケース内底面に突設
した突起をコイルスプリングに嵌挿して、コイルスプリ
ングを保持する構成では、下ケースに設けられたロック
片頭部のバネ受け突起にコイルスプリングを嵌挿した
後、上ケースを組み付けるためスプリングが脱落した
り、上ケース内底面の突起にコイルスプリングを嵌挿す
る事が難しく組立上問題があり、また、コイルスプリン
グの自動組立時にパーツフィーダ供給のスプリング同士
が絡みつくと、セパレートミスとなって稼動率低下の原
因となる欠点があって生産性上問題があった。本発明
は、これら従来の欠点を排除しようとするもので、弾性
ロック片に当接して介在されるコイルスプリングが、上
ケースに仮止めした状態で組立でき、突起にスプリング
を嵌挿しやすく組立作業性を著しく向上し、かつ高温下
での弾性ロック片の変形によるロック不良を防止する効
果を維持したテープカセットを提供することを目的とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、テープを巻装
した一対のハブをケース内に回転自在に装着し、該ケー
スに形成されるテープローディング用の空間を開閉する
スライダをケース底面を覆って摺動自在に備えると共
に、前記スライダ底面に設けた透孔に嵌挿してロックす
る頭部を先端に持つ弾性ロック片を下ケースに配備し、
該弾性ロック片の頭部を前記透孔に嵌挿するように付勢
するコイルスプリングを弾性ロック片と上ケースとの間
に介在装備したテープカセットにおいて、前記コイルス
プリングが、そのコイル部を上ケースに設けた突起に嵌
装すると共に、上ケース側のコイルスプリングの末端部
を上ケースに形成されている切欠凹部に挿入係止して上
ケースに保持され、前記弾性ロック片に当接されている
ので、取扱上安全性の高い信頼性あるテープカセットと
することができる。また、本発明の特徴は、前記コイル
スプリングの末端形状をコイル部リングに沿わせて、前
記突起の突起基部に圧入保持させたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】スライダが閉じた状態及び開いた
状態で透孔に嵌挿してロックする弾性片を有し、前記弾
性ロック片にコイルスプリングが当接するようにコイル
スプリングのコイル部は、上ケースの突起に嵌挿され、
前記コイルスプリングの末端部を上ケースに設けた切欠
凹部に弾発係止して、上ケースに仮止めさせて組立後に
前記弾性ロック片を透孔へ付勢する。この場合、前記コ
イルスプリングの腕部は湾曲に構成され、上ケースに設
けられた切欠凹部に圧縮された状態で嵌挿されスプリン
グ効果で、もとの形状に戻ろうとすることで、上ケース
に設けられたアンダーカット部に前記末端部が広がり保
持された状態となり、上ケースを下ケースに組む場合に
も、コイルスプリングが落下することがないし、また下
ケースに設けた前記弾性ロック片のコイルスプリングと
の当接面は、平坦面に構成されコイルスプリングのコイ
ル部をわざわざ突起に嵌挿しなくてもよい構造として組
立性を向上させている。さらに上ケースに設けた突起は
長く設定してあり、コイルスプリングの圧縮が所定の位
置で行われるようにし、さらには前記弾性ロック片のコ
イルスプリングが、当接する部分に凹部を設け、コイル
スプリングを嵌挿することでさらに確実にコイルスプリ
ングが所定の位置で圧縮される。しかしながら、下ケー
スに設けた前記弾性ロック片のコイルスプリングとの当
接面は平坦に構成されているため前記弾性ロック片は、
固定側の金型に残りやすく白化や変形を起こす可能性が
ある。そこで、前記弾性ロック片を下ケース底面より上
向き方向に設けることで、前記弾性ロック片が、固定側
金型に対して抜き勾配を設けたのと同じ効果があり、固
定側金型に取られることなく白化や変形を起こすことを
防止することができ、かつ組立後は前記コイルスプリン
グによりスライダの透孔へ付勢されることにより、前記
弾性ロック片の透孔係合部が、鉛直またはアンダーカッ
ト状態で、スライダの透孔へ嵌挿されスライダのロック
がより確実におこなえるほか、前記弾性ロック片の係合
斜面に金型のパーティング面を設定することで、前記弾
性ロック片が金型に取られることなく白化や変形を起こ
すことを防止することもできる。
【0006】また、コイルスプリングが、その末端形状
をコイル部リングに沿わせて、該コイル部を上ケースに
設けたコイル部内径より小径の突起に嵌装すると共に、
該突起の突起基部に設けたリブ若しくはスプリング保持
片に圧入保持させて、コイルスプリングの仮止めをして
組立作業性を著しく向上し、かつコイルスプリングのセ
パレートミスがなく自動組立を安全で、かつ効率よく行
うことができる。
【0007】
【実施例】本発明の実施例につき図1〜図8で説明する
と、カセットケースは、上ケース1と下ケース2の組合
せ構造とし、このケース内にテープ3を巻装した一対の
ハブ4をケース内に回転自在に装着し、該ケースに形成
されるテープローディング用の空間5を開閉するスライ
ダ6をケース底面を覆って摺動自在に備えると共に、前
記スライダ底面に設けた透孔7に嵌挿してロックする頭
部8を先端に持つ弾性ロック片9を下ケース2に配備
し、該弾性ロック片9の頭部8を前記透孔7に嵌挿する
ように付勢するコイルスプリング10を弾性ロック片9
と上ケース1との間に介在装備し、前記コイルスプリン
グ10が、そのコイル部を上ケース1に設けた突起11
に嵌装すると共に、上ケース側のコイルスプリング10
の末端部101 を上ケース1に形成されている切欠凹部
12に挿入係止して上ケース1に保持され前記弾性ロッ
ク片9に当接させてある。
【0008】前記切欠凹部12としては、アンダーカッ
ト部のあるコイルスプリング末端部101 の挿入凹部で
あって、上ケース内面に段差凹所121 を備えていて、
末端部101 が引掛からずに切欠凹部12に逃がすよう
にしてある。また、前記コイルスプリング10は、弾性
ロック片9に当接されるコイル部に密巻部102 を形成
し、該密巻部102 中に前記突起11の先端面111
位置させる突起11をストッパとして役立てた際に、突
起11の先端面111 がバネ間に喰い込んで引掛り付勢
に支障を来たすことがないように配慮してある。この先
端面111 は、平坦面としてあるが、アールで丸みをつ
けた曲面或いは外周縁を面取りして突起11の先端がバ
ネのコイル巻間に喰い込まないようにすることもでき
る。さらに、前記弾性ロック片9は、前記コイルスプリ
ング10を当接する面を平坦面或いは凹面に形成し、先
端頭部を下ケース底面より上向き方向に1〜10度の角
度、好ましくは1〜5度で傾けて備え、コイルスプリン
グ10によりスライダ6の透孔7へ付勢されて透孔7に
対する弾性ロック片9の頭部8のロックをより確実にお
こなわれるようにするのがよい。
【0009】即ち、スライダ6が閉じた状態及び開いた
状態で透孔7に嵌挿してロックする弾性ロック片9を有
し、該弾性ロック片9にコイルスプリング10が当接す
るよう上ケース1に配備し、前記コイルスプリング10
のコイル部は上ケース1の突起11に嵌挿され、前記コ
イルスプリング10に設けられた末端部101 を上ケー
ス1に設けた切欠凹部12に弾発係止することにより、
上ケース1に仮止めされ組立後、前記弾性ロック片9を
スライダ6の透孔7へ付勢する。なお、前記コイルスプ
リング10の末端部101 は、湾曲に構成されバネ性を
持たすことにより仮止めをおこなう。上ケース1に設け
られた切欠凹部12に圧縮された状態で嵌挿され、元の
形状に戻ろうとすることで、上ケース1に設けられたア
ンダーカット部の切欠凹部12に前記末端部101 が広
がり保持された状態となり、上ケース1を下ケース2に
組む場合にも、コイルスプリング10が落下することが
ない。そして末端部101 が、切欠凹部12に弾発係止
されアンダーカット部に前記末端部101 が広がる時、
アンダーカット部に末端部101 がバリなどで引掛らな
いようアンダーカット部の外へ逃がしてあり、上ケース
1にもひっかかり防止の段差凹所121 を設けておくと
効果的である。
【0010】また、前記下ケース2に設けた前記弾性ロ
ック片9のコイルスプリング10との当接面は、平坦に
構成されコイルスプリング10を突起にわざわざ嵌挿し
なくてもよい構造とし組立性を向上させている。その場
合、コイルスプリング10の圧縮が所定の位置で行われ
るように上ケース1に設けた前記突起11は長く設定し
てあり、弾性ロック片9と前記突起11の間隔は1mm
〜3mmが好ましい。しかしながら、下ケース2に設け
た前記弾性ロック片9のコイルスプリング10との当接
面は平坦に構成され、かつ透孔係合部となる頭部8は、
スライダ6の透孔7と確実にロックするように鉛直に構
成されているため、前記弾性ロック片9は、可動側金型
25と固定側金型26とで成形されるが、固定側の金型
に取られやすく白化や変形を起こす可能性があるので、
図6のように前記弾性ロック片9を下ケース底面より上
向き方向にθ1傾けることで、前記弾性ロック片9が固
定側金型26に対して抜き勾配θ2を設けたのと同じ効
果があり、前記弾性ロック片9の底面と透孔係合部の角
度が、90度ならθ1=θ2の角度が形成され金型離型
性が改善され、固定側金型26に取られることなく白化
や変形を起こすことを防止することができる。
【0011】さらに、前記弾性ロック片9の底面と、透
孔係合部の角度が鋭角であり、かつθ1>θ2である場
合は、前記コイルスプリング10によりスライダ6の透
孔7へ付勢されθ1=0度となると、前記弾性ロック片
9の頭部8がアンダーカット状態で、スライダ6の透孔
7へ嵌挿されスライダのロックがより確実におこなえ
る。いずれにせよ組立後は、前記コイルスプリング10
によりスライダ6の透孔7へ付勢されることにより、前
記弾性ロック片9の頭部8が、図7(a)のように、鉛
直または図7(b)のようにθ3をつけたアンダーカッ
ト状態で、スライダ6の透孔7へ嵌挿されスライダ6の
ロックがより確実におこなえる。別の方法として、図8
に示すように可動側金型25と固定側金型26とで成形
される前記弾性ロック片9の頭部8に金型のパーティン
グ面を設定することで、前記弾性ロック片9が固定側金
型26に取られることなく、離型容易で白化や変形を起
こすことを防止することもできる。
【0012】前記弾性ロック片9のコイルスプリング1
0を上ケース1に固定した場合に、上ケース1を下ケー
ス2に組み付ける際に、前記コイルスプリング10によ
り上ケース1が浮き上がる傾向があるため、図3(b)
に示すように上ケース1或いは下ケース2に備えられる
溶着ボス11 に圧入用リブ12 を設けて、上下ケース
1,2の組立時での圧入保持によって浮き上がり防止構
造となるように配慮してある。
【0013】図中、13はバネ、14はロックギヤ、1
6はシート、17は透明窓部で上ケース内面に固着され
る。18はテープガイドリブ、20はハブブレーキ、2
1は係止爪、22はバネ係止片でバネを連結する。23
はリッド連動用のアーム部で、ハブブレーキ20の両端
に折曲部201 を介して備えられている。24はリッド
で前記ハブブレーキ20を連動させる。
【0014】さらには図9及び図10のように前記弾性
ロック片9のコイルスプリング10が当接する部分に凹
部15を設け、コイルスプリング4を嵌挿することでさ
らに確実にコイルスプリングが所定の位置で圧縮され
る。この場合、前記凹部15を弾性ロック片9を成形時
に押し出すエジェクタピンで成形するのが好適である。
【0015】図11の例では、前記スライダ6の弾性ロ
ック片9のコイルスプリング10の当接部周囲に下ケー
ス2から突起21 を突設し、該突起21 に面取り22
形成し、前記コイルスプリング10先端を弾性ロック片
9に確実に案内させて組立性を容易にするようにしてあ
る。
【0016】また、前記コイルスプリング10のアーム
部の末端部101 は、図2及び図3の如く前記上ケース
1の切欠凹部12に逃がすようにしてあるが、図12に
示すように末端部101 をストレートとして、上ケース
1からの突起11 と、窓部17から突起171 に互いに
対向した傾斜面を形成して、コイルスプリングの末端部
101 をスムースに誘導して切欠凹部間に固定してもよ
く、また図13に示すように該突起11 ,171 を間隔
をあけて対向配備してコイルスプリング10の末端部1
1 を切欠凹部12内の両突起11 ,171 間に組立時
に固定できるようにすることも有効である。
【0017】図14の例では、前記コイルスプリング1
0が、そのコイル部を上ケース1に設けた突起11に嵌
装すると共に、上ケース側のコイルスプリング10の末
端部101 を小径に弯曲〔図14(c)〕或いは折曲
〔図14(d)〕して前記突起11に嵌圧保持して固定
化したもので、組立時に圧入によって取付けられるよう
にしてある。この場合、ゲート位置Gから突起11まで
の部分に肉厚部13 を設けることにより、突起11を設
けた位置の外観でのヒケを少なくすることができる。
【0018】また図15の例のように、前記スプリング
10の末端近傍部に小径部103 を絞って形成し、該小
径部103 を突起11に圧入して巻き付かせて固定して
組込作業を簡便化することも有効である。この場合、突
起11は根元径より先端径を小さく形成し、スプリング
の動作を妨げないように構成する。
【0019】しかして、テープカセットの保存時には、
弾性ロック片9の頭部8がスライダ6の透孔7に嵌入さ
れていて、スライダ6はロックされ、リッド24も閉じ
られカセットケース中に磁気テープ3を安全な状態で密
封されている。この場合、保存状態ではハブブレーキ2
0は、バネで付勢されてハブ4のロックギア14に係止
され、リッド24も閉じられ、テープ3の保持状態が的
確になされている。
【0020】このカセットケースを使用する場合は、カ
セットデッキ側のロック片解除用凸部が頭部に接しなが
ら弾性ロック片9が徐々に押し上げられ、頂部位置で解
除されスライダ6を摺動し、リッド24も開放され、か
つハブブレーキ20もハブ4のロックギア14から外れ
て磁気テープ3が露出されて使用できる。
【0021】さらに、前記スライダロックスプリング1
0としては、自動組立時に円管状のパーツフィーダ内に
自重落下させる際に、スプリングの先端形状によって
は、例えばスプリング先端とリングとの間に隙間がある
と絡みが発生しやすく、スライダロックスプリングガイ
ドポールの突起11にスプリング10を挿入する時に、
分離供給不良(セパレートミス)が発生して設備稼動率
が低下するので、このような不具合がないように図16
乃至図18に示す如きスプリング形状にすることで、即
ちスプリング10の両端の先端形状をコイル部リングに
隙間なく沿わせることで、スプリング10の絡み防止が
できる配慮をするのがよい。
【0022】例えば、図16の例のように前記スプリン
グ10の両端に密巻部102 を形成し、その先端数条を
小径部104 に絞って徐々に縮径して構成すると、突起
11に挿入する力が大きくなって突起の根元までスプリ
ング10が挿入できない事態が生ずることもあるので、
この場合には上ケース1に突設された突起11は、先端
面111 を球面状にし、その根元部位にリブ112 を設
け(2〜4ヶ所)、そのリブ112 の部位で圧入される
スプリング10を仮止めするようにするのがよい。な
お、前記スプリング10が根元まで装入しやすくするの
には、リブ112の高さは、スプリングの仮止めできる
機能を持つ範囲で小さい方(0.1〜0.6mm程度)
がよい。また、前記リブ112 のない部位では、スプリ
ング10の先端内径よりも突起11の外径は、小さく抵
抗なく挿入できるような寸法設定となっている。
【0023】また、図17の例のように、スプリング1
0の先端形状をリングに隙間なく沿わせて等径端部にし
たものでは、先端加工が不要でスプリング生産性は向上
して有効である。例えば、このスプリング10では仮止
めするために突起11の基部にリブ112 を4ヶ所に設
けたものに圧入保持するようにしてあるが、図16の例
のように縮径部104 とした場合には、このリブ112
は2ヶ所、或いは3ヶ所でもよく、また、図16及び図
17の突起11は同形状で、ともにリブ112があっ
て、この突起11に挿入される前記スプリング10の両
端は絞って縮径部104 に加工する(図16)か、或い
は加工なし(図17)でいずれも先端形状をリングに隙
間なく沿わせたものが用いられる。
【0024】さらに、図18に示すようにスプリング1
0の先端を等径にしたものを用いる場合、ガイドポール
の突起11は、その根元部に面取り113 を形成したス
プリング保持片114 を突設して、即ち、突起基部の対
向位置に隙間をおいて面取り部113 を有するスプリン
グ保持片114 を立設し、該隙間内に前記密巻部を嵌入
保持してガイドポールの外側でスプリング10を挾み込
むように仮止めするのがよい。この場合、スプリング保
持部114 の先端はスプリング10が入りやすいように
面取り部113 を設けると共に、スプリング挿入時には
弾性変形できるように周辺を一段下げた突片とするのが
好ましい。
【0025】
【発明の効果】本発明は、スライダの透孔に嵌挿するよ
うに付勢するコイルスプリングを弾性ロック片と上ケー
スとの間に介在装備したテープカセットにおいて、前記
コイルスプリングが、そのコイル部を上ケースに設けた
突起に嵌装すると共に、上ケース側のコイルスプリング
の末端部を上ケースに形成されている切欠凹部に挿入係
止して上ケースに保持され、前記弾性ロック片に当接さ
れていることにより、スライダをロックする弾性ロック
片に当接して介在されるコイルスプリングが上ケースに
仮止めした状態で組立でき、上ケースの突起にコイルス
プリングを嵌装しやすく組立作業性を著しく簡便で効率
よく行なえると共に、高温下での弾性ロック片の変形に
よるロック不良を防止することもでき、安全性高く信頼
性のあるテープカセットとすることができる。また本発
明では、弾性ロック片の頭部を付勢するコイルスプリン
グが、その末端形状をコイル部リングに沿わせて、該コ
イル部を上ケースに設けたコイル部内径より小径の突起
に嵌装すると共に、該突起の突起基部に設けたリブ若し
くはスプリング保持片に圧入保持させることにより、コ
イルスプリングの仮止めをして組立作業性を著しく向上
し、かつコイルスプリングのセパレートミスもなく自動
組立を安全で、かつ効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す組立状態の縦断面図であ
る。
【図2】図1の例の上ケース内面を示す平面図である。
【図3】(a)は図2のA−A線における拡大切断側面
図、(b)は図2のA1 −A1線における拡大切断側面
図、(c)は図2のB部拡大平面図である。
【図4】図1の例の分離状態の斜視図である。
【図5】図1の例の下ケースの部分平面図である。
【図6】図5の例のB−B線における拡大縦断面図で、
(a)は成形品、(b)はその成型用金型の縦断面図で
ある。
【図7】図6(a)の例の使用状態の一部の組立状態の
縦断面図で、(a)は鉛直状態図、(b)はアンダーカ
ット状態図を示す。
【図8】本発明の下ケースにおける弾性ロック片の成形
用金型の縦断面図で、(a)は切断側面図、(b)は図
8(a)のD−D線における切断正面図である。
【図9】本発明の他の実施例の下ケースの部分平面図で
ある。
【図10】図9のC−C線における組立状態の縦断面図
である。
【図11】下ケースの他の例の部分図で、(a)は平面
図、(b)は図11(a)のE−E線における縦断面図
である。
【図12】上ケースの他の例の平面図で、(a)はケー
ス内面を示す平面図、(b)は図12(a)のF−F線
における縦断面図である。
【図13】上ケースのさらに他の例の平面図で、(a)
はケース内面を示す平面図、(b)は図13(a)のG
−G線における縦断面図である。
【図14】(a)は、他の例の上ケースの一部の平面
図、(b)は図14(a)のH−H線における拡大縦断
面図、(c),(d)はコイルスプリング末端部の平面
図である。
【図15】(a)は、さらに他の例の上ケースの一部の
平面図、(b)は図15(a)のI−I線における拡大
縦断面図、(c)はコイルスプリング末端部の平面図で
ある。
【図16】本発明で用いられるコイルスプリングで、
(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は使用状態の
縦断面図、(d)はその底面図である。
【図17】本発明で用いられる他例のコイルスプリング
で、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は使用状
態の縦断面図、(d)はその底面図である。
【図18】本発明で用いられるコイルスプリングの他の
使用例で(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は使
用状態の縦断面図、(d)はその底面図である。
【符号の説明】
1 上ケース 11 突起 2 下ケース 3 テープ 4 ハブ 5 空間 6 スライダ 7 透孔 8 頭部 9 弾性ロック片 10 スプリング 101 末端部 102 密巻部 103 小径部 104 縮径部 11 突起 111 先端面 112 リブ 113 面取り部 114 スプリング保持片 12 切欠凹部 121 段差凹所 171 突起

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープを巻装した一対のハブをケース内
    に回転自在に装着し、該ケースに形成されるテープロー
    ディング用の空間を開閉するスライダをケース底面を覆
    って摺動自在に備えると共に、前記スライダ底面に設け
    た透孔に嵌挿してロックする頭部を先端に持つ弾性ロッ
    ク片を下ケースに配備し、該弾性ロック片の頭部を前記
    透孔に嵌挿するように付勢するコイルスプリングを弾性
    ロック片と上ケースとの間に介在装備したテープカセッ
    トにおいて、前記コイルスプリングが、そのコイル部を
    上ケースに設けた突起に嵌装すると共に、上ケース側の
    コイルスプリングの末端部を上ケースに形成されている
    切欠凹部に挿入係止して上ケースに保持され、前記弾性
    ロック片に当接されていることを特徴としたテープカセ
    ット。
  2. 【請求項2】 前記切欠凹部が、アンダーカット部のあ
    るコイルスプリング末端部の挿入凹部であって、上ケー
    ス内面の前記凹部には互いに対向する突起を形成した請
    求項1記載のテープカセット。
  3. 【請求項3】 テープを巻装した一対のハブをケース内
    に回転自在に装着し、該ケースに形成されるテープロー
    ディング用の空間を開閉するスライダをケース底面を覆
    って摺動自在に備えると共に、前記スライダ底面に設け
    た透孔に嵌挿してロックする頭部を先端に持つ弾性ロッ
    ク片を下ケースに配備し、該弾性ロック片の頭部を前記
    透孔に嵌挿するように付勢するコイルスプリングを弾性
    ロック片と上ケースとの間に介在装備したテープカセッ
    トにおいて、前記コイルスプリングが、そのコイル部を
    上ケースに設けた突起に嵌装すると共に、上ケース側の
    コイルスプリングの末端部または末端近傍部を前記突起
    の突起基部に圧入保持したことを特徴としたテープカセ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記コイルスプリングが、両端に密巻部
    を有し、該密巻部先端の数条を徐々に縮径して小径部に
    構成されている請求項3記載のテープカセット。
  5. 【請求項5】 前記コイルスプリングの両端の先端形状
    がコイル部リングに隙間なく沿わせて形成されている請
    求項3記載のテープカセット。
  6. 【請求項6】 前記突起が、前記コイルスプリングの両
    端内径より小径に形成され、突起基部の外周に複数のリ
    ブを突設配備した請求項3記載のテープカセット。
  7. 【請求項7】 テープを巻装した一対のハブをケース内
    に回転自在に装着し、該ケースに形成されるテープロー
    ディング用の空間を開閉するスライダをケース底面を覆
    って摺動自在に備えると共に、前記スライダ底面に設け
    た透孔に嵌挿してロックする頭部を先端に持つ弾性ロッ
    ク片を下ケースに配備し、該弾性ロック片の頭部を前記
    透孔に嵌挿するように付勢するコイルスプリングを弾性
    ロック片と上ケースとの間に介在配備したテープカセッ
    トにおいて、前記コイルスプリングが、両端に密巻部を
    有し、そのコイル部を上ケースに設けた突起に嵌装する
    と共に、該突起基部の対向位置に隙間をおいて、面取り
    部を有するスプリング保持片を立設し、該隙間内に前記
    密巻部を嵌入保持したことを特徴とするテープカセッ
    ト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN101846944A (zh) * 2009-03-27 2010-09-29 富士施乐株式会社 定影装置和图像形成装置

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