JPH08234770A - 通信式カラオケシステム及びカラオケ端末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラオケ端末の設置事業者に対するサービス
を充実させ、且つ曲情報配信事業者が行なうサポート作
業を軽減させる。 【構成】 カラオケ端末１０は、多目的入力キー３２に
より配信を受けたいカラオケ曲情報のジャンル、テー
マ、歌手、年代等の条件を任意に選択することができ、
この配信曲条件を公衆回線網５を介して情報センタ１
に、端末を識別するためのＩＤコードと併せて送信す
る、情報センタ１は、ＩＤコードによりカラオケ端末１
０を特定し、配信曲条件を情報記憶装置５３の自動配信
端末テーブルに記憶する。この自動配信端末テーブルを
参照して、配信曲条件に該当するカラオケ曲情報を専用
回線７と料金徴収代行システム９と公衆回線網５から成
るビデオテックス通信システムを介して、カラオケ端末
１０へと背信すると、前記ビデオテックス通信システム
は、カラオケ曲情報の使用料金を代理徴収する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カラオケ演奏のための
カラオケ曲情報を情報センタからカラオケ端末に配信し
得るようにされている通信式カラオケシステム及びそれ
に使用するカラオケ端末に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のカラオケシステムとしては、例え
ばいわゆるレーザディスク・カラオケやＣＤカラオケ等
のように、カラオケ装置内にカラオケ曲の情報を記憶さ
せた媒体をセットし、その曲情報を用いてカラオケ演奏
を行なうスタンドアロンタイプのものがあった。この場
合は、カラオケ曲情報を記憶した媒体（レーザディスク
やＣＤ等）を、例えばカラオケ装置の設置事業者が自ら
買いに出かけたり、あるいは曲情報を提供する事業者が
その設置事業者のところまで媒体を届けたりしていた。
また、その場合の料金は、媒体単位であり、例えば今月
の新曲といった具合いに複数の曲情報をまとめたパック
料金となっている。

【０００３】その後、カラオケ曲情報のデジタル信号を
使用し、通信を利用したいわゆる「通信カラオケ」と呼
ばれるオンラインタイプのカラオケシステムが生まれ
た。この場合には、情報センタから各カラオケ端末に対
して電話回線等を介してカラオケ曲情報を送信するもの
であり、上述のような、カラオケ曲情報を記憶した媒体
をカラオケ装置の設置事業者が自ら買いに出かけたり、
あるいは曲情報を提供する事業者がその設置事業者のと
ころまで媒体を届けたりしてする手間は省ける。

【０００４】しかし、その場合の料金体系は、例えば月
毎に新曲の曲情報をまとめてオンラインで通信する場合
には、やはり複数の曲情報をまとめたパック料金であっ
た。例えば新曲については月毎に補充してもらう契約で
月額固定料金にするといったことである。

【０００５】このように、従来のカラオケ装置では、曲
情報の追加等をしたい場合であっても、オンラインで送
信することで人の手を煩わせないですむが、例えば月毎
に新曲の曲情報をまとめてオンラインで通信する場合に
は、複数の曲情報をまとめたパック料金であるため、そ
の利用者にとっては不要な曲もある。そのため、利用者
にとっては、所望の曲だけを選択して取得し、その取得
した曲数等に応じた料金で徴収されることの希望するの
である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、もし利
用者が希望の曲を曲単位で選択することを考えると、非
常に手間がかかってしまう。例えば通常であれば月毎に
新曲の曲情報を配信する場合を考えると、利用者は、そ
の配信する新曲情報について曲情報配信事業者側に質問
したり、あるいは一覧表の類を取り寄せる等した上で所
望の曲を選択し、その選択した曲のみを配信してもらう
ように曲情報配信事業者側に要求する必要がある。

【０００７】また、所望の曲だけを選択する場合の態様
として、例えば演歌だけとかポップスだけとかいうよう
に、ジャンルによって曲が必要か不要かを決定する場合
が多いが、上述した曲情報の一覧表の類の中から所望の
曲だけを探すのに、曲名や歌手名を参考にして手作業で
行わなければならないため、時間も手間もかかってしま
うのである。

【０００８】一方、曲情報配信事業者側ではカラオケ端
末設置事業者からの質問の応対や曲情報一覧表の類を発
送したりなどの作業に追われることになり、そのために
人員を割り当てるなどの措置が必要となること等が考え
られる。本発明は、上述した問題点を解決するためにな
されたものであり、カラオケ曲情報の配信の際、カラオ
ケ端末毎に必要とされる曲が異なる場合であっても情報
センタ側でそれを自動的に判断し、必要な曲情報だけを
自動的に配信することにより、カラオケ端末の設置事業
者に対するサービスを充実させ、且つ曲情報配信事業者
が行なうサポート作業を軽減させることのできる通信式
カラオケシステム及びカラオケ端末を提供することを目
的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記目的
達成のためになされた請求項１に記載の通信式カラオケ
システムは、カラオケ演奏に用いるカラオケ曲情報を蓄
積している情報センタと、該情報センタから情報通信網
を介して配信されたカラオケ曲情報を記憶しておき、そ
のカラオケ曲情報に基づいて所定のカラオケ演奏処理を
行うカラオケ端末とを備える通信式カラオケシステムで
あって、前記カラオケ端末は、配信を受けたいカラオケ
曲情報の条件を任意に指定可能な条件指定手段と、該条
件指定手段によって指定された条件を、カラオケ端末に
対応した端末対応配信曲条件として前記情報センタに通
知する条件通知手段とを備え、前記情報センタは、前記
条件通知手段によって通知された端末対応配信曲条件を
記憶しておく条件記憶手段と、配信対象のカラオケ曲情
報毎に前記端末対応配信曲条件に該当するか否かを判断
し、その判断結果に基づいてカラオケ端末毎に配信すべ
きカラオケ曲情報を抽出する配信曲抽出手段と、カラオ
ケ曲情報の配信時には、該配信曲抽出手段によって抽出
されたカラオケ曲情報を、対応するカラオケ端末に配信
させる配信制御手段とを備えることを特徴とする。

【００１０】本通信式カラオケシステムによれば、カラ
オケ端末において、条件指定手段により配信を受けたい
カラオケ曲情報の条件を任意に指定することができ、条
件通知手段は、その条件指定手段によって指定された条
件を、カラオケ端末に対応した端末対応配信曲条件とし
て情報センタに通知する。

【００１１】一方、情報センタにおいては、条件記憶手
段がカラオケ端末の条件通知手段によって通知された端
末対応配信曲条件を記憶しており、配信曲抽出手段は、
配信対象のカラオケ曲情報毎に端末対応配信曲条件に該
当するか否かを判断し、その判断結果に基づいてカラオ
ケ端末毎に配信すべきカラオケ曲情報を抽出する。そし
て、カラオケ曲情報の配信時には、配信制御手段が、配
信曲抽出手段によって抽出されたカラオケ曲情報を、対
応するカラオケ端末に配信させる。

【００１２】したがって、あるカラオケ端末が情報セン
タからカラオケ曲情報の配信を受ける際には、そのカラ
オケ端末が指定した「配信を受けたいカラオケ曲情報の
条件」に合致するカラオケ曲情報のみが配信されること
になる。そのため、カラオケ端末の設置事業者にとって
は、所望の曲だけを選択して取得することができ、例え
ばその取得した曲数等に応じた料金で徴収されたとして
も、別に問題はない。つまり従来は不要な曲であるにも
かかわらず、その曲の料金も支払わなくてはならなかっ
たのであるが、本システムでは所望の曲だけ取得できる
ので、そのような不都合は生じない。

【００１３】そして、その所望の曲だけ取得するために
カラオケ端末設置事業者が行なう操作としては、条件指
定手段により配信を受けたいカラオケ曲情報の条件を一
度指定しておけば、後は自動的に情報センタ側で選択し
て配信してくれる。そのため、カラオケ端末設置事業者
側においては、曲データ一覧表の類を取り寄せて、その
中から曲毎に必要か不要かの判断を行ったりする必要が
なく、また曲情報配信事業者側ではカラオケ端末設置事
業者からの質問の応対や曲データ一覧表の類を発送した
りなどの作業に追われることもない。このように、カラ
オケ端末設置事業者に対するサービスが充実し、且つ曲
情報配信事業者側においてもカラオケ端末設置事業者に
対するサポート作業を軽減させることができるのであ
る。

【００１４】なお、上記条件指定手段において指定する
カラオケ曲情報の条件としては、例えば請求項２に示す
ように、ジャンル・テーマ・歌手・年代の内の少なくと
も一つを指定可能であるようにすることが考えられる。
カラオケ端末設置事業者が配信対象となっている曲を全
部取得せず、その内の一部だけを所望する場合には、例
えばポップス等はほとんど利用せず、専ら演歌だけを利
用するというように所定のジャンルだけを専門に利用す
る場合が考えられ、また現実的でもある。あるいは、例
えば夏向きの曲として夏がテーマになっている曲を選択
したり、結婚式がテーマになっている曲を選択したりす
るというようにテーマによる選択も、そのカラオケ端末
の利用環境に応じて有効である。さらには、カラオケ端
末設置事業者の好みの歌手や年代によっても選択できる
ようにされていることは、所望の曲だけ取得したいとい
うカラオケ端末設置事業者の希望により沿うものとな
る。

【００１５】また、請求項３に示す通信式カラオケシス
テムは、請求項１に記載の通信式カラオケシステムにお
いて、情報センタが、カラオケ曲情報をカラオケ端末に
配信するに際して、当該カラオケ端末と課金通信網を介
して接続し、該配信されるカラオケ曲情報の対価に相当
する課金情報を当該カラオケ端末に対して送信する機能
を備えていることを特徴とする。

【００１６】本通信式カラオケシステムによれば、カラ
オケ端末に対して情報センタがカラオケ曲情報を配信す
るときには、課金通信網によって接続する。ここで、現
行のキャプテンシステムやダイヤルキューツーなどの課
金通信網では発呼側（電話をかけた側）に課金すること
となっているので、カラオケ端末側から情報センタをコ
ールして接続することになる。しかし、既に公衆電話回
線においても実用化されているように、コレクトコール
方式で着呼側（電話を受けた側）に課金するように課金
通信網の構成を変更することは可能である。よって、こ
こでの接続は、カラオケ端末側に課金される限りは、端
末側が発呼するものであっても情報センタ側が発呼する
ものであっても構わない。

【００１７】こうしてカラオケ端末と情報センタとが接
続されると、情報センタは、課金通信網を介してそのカ
ラオケ端末に配信したカラオケ曲情報の対価に相当する
課金情報を送信する。これによって、課金通信網を介す
るカラオケ端末への課金が実行されるのである。

【００１８】なお、上記カラオケ曲情報を配信する情報
通信網と課金情報を送信する課金通信網とは異なる通信
網としてもよいし、また同一の通信網としてもよい。同
一の通信網の場合には、課金通信網によってカラオケ曲
情報を配信し、その配信に際して課金情報も送信するこ
ととなる。この場合、課金情報の送信は、例えばカラオ
ケ曲情報の配信の前に送信してもよいし、カラオケ曲情
報を配信した後に送信するようにしてもよい。

【００１９】一方、異なる通信網を用いる場合には、例
えば情報センタとカラオケ端末とを情報通信網によって
接続してカラオケ曲情報を配信し、その配信が完了した
ことを条件に、課金通信網により情報センタをカラオケ
端末とを接続して課金情報の送信を行うようにすること
が考えられる。あるいは、先に課金通信網により課金情
報を送信し、その送信が完了したことを条件に、情報通
信網により情報センタをカラオケ端末とを接続してカラ
オケ曲情報の配信を行ってもよい。

【００２０】なお、情報通信網と課金通信網とを異なる
通信網とした場合には、次の点で特に優れた作用・効果
を奏する。即ち、配信対象のカラオケ曲情報が、情報量
のかなり大きなものである場合が想定されるとき、そう
いった大きな情報を配信するのに適した通信網を利用す
ることで、課金通信網を利用して実情報を配信するより
も迅速であったり、データの信頼性が高かったりすると
いう点で、情報提供端末が受け取るべき情報の種類に応
じた最適なシステム構成が可能となる。

【００２１】以上は、通信式カラオケシステムについて
説明したが、この様な場合に適するカラオケ端末は、次
の様に構成することができる。例えば、請求項４に示す
ように、カラオケ演奏に用いるカラオケ曲情報を蓄積し
ている情報センタと情報通信網を介して接続する情報通
信網接続手段と、前記情報センタから配信を受けたカラ
オケ曲情報を記憶しておく情報記憶手段と、該情報記憶
手段に記憶されたカラオケ曲情報に基づいて所定のカラ
オケ演奏処理を行うカラオケ演奏手段とを備えるカラオ
ケ端末であって、配信を受けたいカラオケ曲情報の条件
を任意に指定可能な条件指定手段と、該条件指定手段に
よって指定された条件を、カラオケ端末に対応した端末
対応配信曲条件として前記情報センタに通知する条件通
知手段とを備えていることを特徴とするカラオケ端末が
それである。

【００２２】あるいは、請求項５に示すように、前記条
件指定手段においては、カラオケ曲情報の条件として、
ジャンル・テーマ・歌手・年代の内の少なくとも一つを
指定可能であることを特徴とするカラオケ端末とするこ
ともできる。また、請求項６に示すように、課金通信網
を介して前記情報センタと接続する課金通信網接続手段
を備えており、前記情報センタからカラオケ曲情報の配
信を受けるに際して、前記課金通信網接続手段により前
記課金通信網を介して前記情報センタと接続し、配信さ
れるカラオケ曲情報の対価に相当する課金情報の送信を
要求するように構成されていることを特徴とするカラオ
ケ端末とすることもできる。

【００２３】なお、もちろん本発明の通信式カラオケシ
ステムを実現するに当たっては、これらのカラオケ端末
にだけ限られるものではなく、その目的・作用・効果を
共通とするものであれば上述の３例の端末とは異なる端
末を用いたものも含むことはいうまでもない。

【００２４】以上のような通信式カラオケシステム及び
カラオケ端末によれば、カラオケ端末にて配信してもら
いたい条件を指定しておけば、情報センタからカラオケ
曲情報を配信してもらう場合にその指定した条件に該当
する曲情報だけが自動的に配信されるので、カラオケ端
末毎に必要とされる曲が異なる場合であっても情報セン
タ側でそれを自動的に判断し、必要な曲情報だけを自動
的に配信することにより、カラオケ端末設置事業者に対
するサービスを充実させ、且つ曲情報配信事業者のカラ
オケ端末設置事業者に対するサポート作業を軽減させる
ことができる。

【００２５】そして、請求項３，６に示す通信式カラオ
ケシステム及びカラオケ端末によれば、配信したカラオ
ケ曲情報の対価に相当する課金情報を送信することで料
金徴収に面倒がなくなる。そして、カラオケ端末毎に配
信するカラオケ曲情報の内容が異なり、その対価が異な
ったとしても、各カラオケ端末へ配信するカラオケ曲情
報に応じた課金情報を送信することができるので、料金
徴収における面倒がなくなる点での効果がより顕著にな
る。

【００２６】

【実施例】以下、本発明を具体化した通信式カラオケシ
ステムの一実施例を図面を参照して説明する。最初に図
１を参照して、実施例としての通信式カラオケシステム
及び電話事業者側設備の構成を説明する。図１におい
て、情報センタ１とカラオケ端末１０とが本発明の通信
式カラオケシステムであり、公衆回線網５や料金徴収代
行システム９は電話事業者側設備である。

【００２７】図１に示す通信式カラオケシステムは最小
の構成例であり、１台の情報センタ１と１台のカラオケ
端末１０から構成される。実際には、上記各装置１，１
０はそれぞれ複数台存在する場合もあり、１台の情報セ
ンタ１に対して複数台のカラオケ端末１０が存在するの
が一般的である。また、カラオケ端末１０は電話事業者
による公衆回線網５を介して情報センタ１と接続できる
ようになっていると共に、料金徴収代行システム９へ接
続された専用回線７を介しても情報センタ１と接続する
ように構成されている。本実施例では、この料金徴収代
行システム９及び専用回線７を経由する通信網として、
ビデオテックス通信網を想定している。

【００２８】まず、カラオケ端末１０についてその構成
及び機能の概略を説明する。カラオケ端末１０は、中央
制御装置３１、多目的入力キー３２、ハードディスク３
３、背景映像供給装置３４、音声再生回路３５、画面表
示制御装置２６、通信制御装置２７を備えている。そし
て、音声再生回路３５にはミキサアンプ３８が、画面表
示制御装置２６には表示手段としてのテレビモニタ２９
がそれぞれ接続されている。また、ミキサアンプ３８に
はスピーカ４１とマイクロフォン４３が接続されてい
る。

【００２９】前記多目的入力キー３２は各種キーを備え
ており、カラオケ曲の選択作業や情報センタ１との接続
などの操作、そして本発明の条件指定手段に相当し、配
信を受けたいカラオケ曲情報の条件を指定するのにも使
用される。中央制御装置３１は、カラオケ端末装置全体
の動作制御を行っている。通信制御装置２７は、電話事
業者側設備である公衆回線網５を通して情報センタ１と
データ通信を行うためのものであり、デジタルデータの
音声帯域への変調、受信した音声帯域信号のデジタルデ
ータへの復調を行う。

【００３０】カラオケ端末１０は、カラオケ演奏を行う
ために必要なカラオケ曲情報を情報センタ１から有料で
供給を受け、内蔵するハードディスク３３に記憶・蓄積
しておく。なお、前記ハードディスク３３には記憶され
る１曲分のカラオケ曲情報は、曲同士を識別するための
識別情報である曲番号情報及び実体情報から構成されて
いる。この内の実体情報は、伴奏音楽の情報であるＭＩ
ＤＩ（Musical Instrument Digital Interface）規格の
演奏情報、歌詞情報、歌詞の切替や色替えのタイミング
を指定するためのタイミング情報等からなっている。ま
た、ハードディスク３３には、曲番号情報と曲内容に応
じて予め設定されたジャンル情報との対応を示したジャ
ンルテーブルも記憶されている。

【００３１】このカラオケ端末１０は、カラオケ端末設
置事業者が管理する。そして、新しい曲情報を曲情報配
信事業者から有料で供給してもらい、ハードディスク３
３に順次記憶・蓄積して演奏可能曲数を充実させてい
く。カラオケ端末１０は、上記のような構成からなり、
実際にカラオケ演奏を行うための装置であって、カラオ
ケ演奏時には、カラオケ利用者のリクエストに応じたカ
ラオケ曲情報をハードディスク３３から読み出して音声
信号に変換して出力すると共に、前記背景映像供給部３
４から供給された背景映像を歌詞テロップの背景として
テレビモニタ２９に表示する。

【００３２】さらに説明すると、中央制御装置３１は、
所定のカラオケ演奏プログラムに従って、カラオケ演奏
処理を実行するのであるが、中央制御装置３１は、リク
エストされた曲に対応するカラオケ曲情報をハードディ
スク３３から読み出し、演奏情報は音声再生回路３５
に、歌詞情報は画面表示制御装置２６にそれぞれ転送す
る。音声再生回路３５に出力された演奏情報は、アナロ
グの演奏信号に変換された後、ミキサアンプ３８へ送ら
れて電気的に増幅されるとともに、マイクロフォン４３
を介して入力するカラオケ端末設置事業者の歌声と適度
な割合でミキシングされる。ミキシングされた音声信号
は、スピーカ４１により演奏音として外部へ出力され
る。

【００３３】一方、演奏情報と同期して出力される歌詞
情報は、画面表示制御装置２６において、背景映像供給
装置３４から読み出して再生された背景映像情報と合成
（スーパーインポーズ）されてテレビモニタ２９に表示
される。これにより、テレビモニタ２９には、背景映像
に歌詞テロップが合成された状態で表示される。なお、
この背景映像はリクエストされた曲のジャンルに応じた
ものが自動的に選択されるように制御される。

【００３４】続いて、情報センタ１の構成を説明する。
情報センタ１は、ホストコンピュータ５１と、情報記憶
装置５３と、入力装置５５と、通信制御装置５７と、料
金徴収代行システム通信部５８と、プリンタ５９と、Ｃ
ＲＴ６１とを備えている。

【００３５】ホストコンピュータ５１は、各種制御プロ
グラムに従って情報センタ装置全体の動作制御を行って
いる。情報記憶装置５３には、カラオケ端末１０へ配信
可能なカラオケ曲情報が記憶・蓄積されている。また、
カラオケ端末１０毎に指定された配信曲に係る条件（端
末対応配信曲条件）を記憶しておいたり、カラオケ端末
１０毎の稼働情報やカラオケ曲情報の配信記録あるいは
課金実績等もこの情報記憶装置５３に記憶させておくこ
とができる。この端末対応配信曲条件の記憶については
後述する。

【００３６】なお、入力装置５５からは各種指令を入力
することができ、例えば、情報記憶装置５３に記憶され
た稼働情報や配信記録あるいは課金実績等をプリンタ５
９によって印刷させたり、ＣＲＴ６１に表示させたりす
ることができる。また、通信制御装置５７は、電話事業
者側設備である公衆回線網５を通してカラオケ端末１０
とデータ通信を行うためのものであり、カラオケ曲情報
の配信やカラオケ端末１０の稼働情報を吸い上げたりす
る場合には、情報センタ１の通信制御装置５７とカラオ
ケ端末１０の通信制御装置２７とが公衆回線網５を介し
てデータ通信を行なう。

【００３７】一方、料金徴収代行システム通信部５８
は、専用回線７によって、料金徴収代行システム９と接
続し、料金徴収代行システム９経由で（さらに公衆回線
網５を介して）カラオケ端末１０とデータ通信を行うた
めのものであり、カラオケ曲情報の配信及びその配信に
伴う課金処理はこの経路によるビデオテックス通信シス
テムを利用して行なわれる。

【００３８】即ち、情報センタ１は、専用回線７及び料
金徴収代行システム９を通した課金通信網経由で各カラ
オケ端末１０と接続してカラオケ曲情報を配信すると共
に、各カラオケ端末１０へ所定金額の課金情報を送信す
ることによって、配信したカラオケ曲情報の料金に相当
する金額の課金を当該端末に対して実行する。この料金
は、カラオケ端末１０に対する電話料金に上乗せした形
で、電話事業者により代行徴収され、手数料を控除した
上でカラオケ曲情報配信事業者へと渡される。

【００３９】なお、情報センタ１は上記のような構成か
らなり、カラオケ端末１０で使用するカラオケ曲情報の
供給用装置として機能する。このカラオケ曲情報の供給
に当たっては、配信対象のカラオケ曲情報毎に、カラオ
ケ端末１０から指定された端末対応配信曲条件に該当す
るか否かを判断し、その判断結果に基づいてカラオケ端
末１０毎に配信すべきカラオケ曲情報を抽出する。そし
て、カラオケ曲情報の配信時には、上記抽出されたカラ
オケ曲情報を、対応するカラオケ端末１０に配信するの
である。これは曲情報配信事業者の管理する設備であ
る。

【００４０】以上のように構成された本実施例の通信式
カラオケシステムでは、曲情報配信事業者からカラオケ
端末設置事業者への新曲データの配信が次のようにして
行われることになる。まず、配信曲条件の登録について
説明する。

【００４１】カラオケ端末１０においては、多目的入力
キー３２を操作することによって、配信を受けたいカラ
オケ曲情報の条件を指定することができる。本実施例で
は、ジャンル・テーマ・歌手・年代が指定項目としてあ
る。これは、カラオケ端末１０毎に利用状況が異なり、
配信対象となっている曲を全部取得せず、その内の一部
だけを所望する場合も考えられるため、そのような一部
取得を実現するものである。

【００４２】例えばポップス等はほとんど利用せず、専
ら演歌だけを利用するというように所定のジャンルだけ
を専門に利用する場合には、ジャンルの指定項目におい
て演歌を指定すればよい。あるいは、例えば夏向きの曲
として夏がテーマになっている曲を選択したり、結婚式
がテーマになっている曲を選択したりするというように
テーマによる選択も、そのカラオケ端末１０の利用環境
に応じて有効である。さらには、カラオケ利用者の好み
の歌手や年代によっても選択できるようにされているこ
とは、所望の曲だけ取得したいという希望により沿うも
のとなる。

【００４３】なお、このような指定する場合には、その
指定可能な内容をテレビモニタ２９に表示させ、その中
から選択できるようにすると便利である。そして、上記
ジャンル・テーマ・歌手・年代の４つの指定項目の１つ
の項目中において複数選択する場合、例えば８０年代ま
たは９０年代というように指定した場合には、どちらか
に該当するカラオケ曲情報が指定されることになる。

【００４４】一方、２つ以上の項目について指定する場
合、例えばジャンルからは「演歌」を指定し、テーマか
らは「冬」を指定し、年代からは「９０年代」を指定す
ると、それらをすべて満たすカラオケ曲情報が指定され
ることになる。つまり、演歌であって、かつ冬をテーマ
にしたものであり、かつ９０年代のカラオケ曲情報だけ
が指定されるのである。

【００４５】このようにジャンル・テーマ・歌手・年代
の４つ指定項目を適切に利用して、所望の曲を絞り込ん
でいくことができる。なお、何も指定しない場合には、
その指定項目については絞り込みが行われず、４つの指
定項目のいずれも指定しない場合には、配信対象となっ
ている曲を全部取得することとなる。

【００４６】こうして指定した配信曲条件を情報センタ
１側に送信して登録をするのであるが、これは、カラオ
ケ端末１０から情報センタ１に対して公衆回線網経由で
接続し、自己の端末を識別するためのＩＤコード及び配
信曲条件を送信する。端末毎に対応する配信曲条件であ
るので、これが端末対応配信曲条件となる。

【００４７】これに対して、情報センタ１は、受信した
ＩＤコードによりカラオケ端末１０を特定し、端末対応
配信曲条件として情報記憶装置５３の自動配信端末テー
ブルの配信曲条件フィールドに記憶しておく。自動配信
端末テーブルの一例を挙げると、例えば下記表１のよう
なものとしておくことができる。

【００４８】

【表１】

【００４９】このように、端末ＩＤに対応して配信曲条
件を記憶させことで、配信曲条件の登録が終了するので
あるが、情報センタ１では、接続されている各カラオケ
端末１０からこのような配信曲条件の登録を受け付け、
情報記憶装置５３の自動配信端末テーブルには、各カラ
オケ端末１０に対応する配信曲条件が記憶されるのであ
る。なお、配信曲条件が何も指定されていないカラオケ
端末１０については、例えば上記表１の端末ＩＤ「００
０３」のように、自動配信端末テーブルの配信曲条件フ
ィールドに指定なしとして登録されることになる。

【００５０】続いて、新曲情報配信時の処理について説
明する。情報センタ１は、例えば１か月毎あるいは１週
間毎というような所定期間おきに、その時点で配信可能
な新曲を自動的にカラオケ端末１０に配信することがで
きるようになっている。そしてまず、配信可能なカラオ
ケ曲情報毎に、上記情報記憶装置５３の自動配信端末テ
ーブルを参照して、配信曲条件に該当するカラオケ端末
１０を検索する。

【００５１】この検索について補足すると、情報記憶装
置５３に記憶・蓄積されているカラオケ曲情報には、そ
の曲を識別するための曲ＩＤ情報に加えて、対応するジ
ャンル・テーマ・歌手・年代の４つの情報が含まれてい
る。この情報と上記表１に示すような自動配信端末テー
ブルの配信曲条件とを照合し、配信曲条件に該当するカ
ラオケ曲情報であれば、自動配信端末テーブルの配信曲
ＩＤフィールドに曲ＩＤ情報を登録する。この照合を全
てのカラオケ端末１０に対応する配信曲条件との間で行
う。したがって、カラオケ曲情報によっては、自動配信
端末テーブルの全てのカラオケ端末１０に対応する配信
曲ＩＤフィールドに曲ＩＤ情報が登録される場合もあれ
ば、いずれにも登録されない場合もある。

【００５２】これらの処理を新規に配信可能なカラオケ
曲情報の全てについて行うことにより、各カラオケ端末
１０に対して配信すべきカラオケ曲情報の特定が終了
し、その特定されたカラオケ曲情報が該当するカラオケ
端末１０へと配信される。例えば、上記表１の場合であ
れば、端末ＩＤ「０００３」のカラオケ端末１０につい
ては、配信曲条件の指定がないので、新曲として配信可
能な曲ＩＤが「１〜８０」の８０曲全てが配信されるこ
ととなる。また、端末ＩＤ「０００１」のカラオケ端末
１０については、配信曲条件がジャンルでは「演歌」、
テーマでは「冬」が指定されているので、それに該当す
る新曲としては、曲ＩＤが「１〜８，１１，１３，２５
〜３２」の１６曲が配信されることとなる。また、端末
ＩＤ「０００２」のカラオケ端末１０については、配信
曲条件がポップスであり、かつ８０年代であるため、そ
れに該当する新曲としては、曲ＩＤが「４８，４９，５
４」の３曲しかなく、この３曲が配信されることとな
る。なお、新曲であるのに８０年代というのは、オリジ
ナル曲が発売されたのは８０年代であるが、カラオケ曲
情報としては新曲であるという意味である。

【００５３】なお、本実施例では、このカラオケ曲情報
の配信に際してカラオケ曲情報の配信料をビデオテック
ス通信システムによって課金するようにしている。カラ
オケ端末１０毎に配信する曲数等も異なってくるので、
上記各カラオケ端末１０に対して配信すべきカラオケ曲
情報の特定が終了した時点で、各カラオケ端末１０に対
応した課金金額が算出され、例えば上記表１に示すよう
に、自動配信端末テーブルの課金金額フィールドに登録
される。表１の例でいけば、端末ＩＤが「０００１」の
ものについては１８００円が課金金額となる。

【００５４】そして、この課金金額フィールドを参照
し、該当する金額を課金するための課金情報がビデオテ
ックス通信網を介して対応するカラオケ端末１０へと送
信される。これにより、カラオケ端末１０に対するビデ
オテックス通信システム上の課金が実行され、後日電話
料金と共に端末設置者の銀行口座から引き落とされるこ
とになる。この課金処理の実績（課金実績）は、情報セ
ンタ１及び料金徴収代行システム９のそれぞれに記録さ
れる。

【００５５】以上の様な機能を達成するための具体的処
理の内容について、カラオケ端末１０の中央制御装置３
１、情報センタ１のホストコンピュータ５１の実行する
制御処理を説明する。まず、カラオケ端末１０の作動を
図２のフローチャートに基づいて説明する。

【００５６】電源が投入されると、このメインルーチン
が実行開始される。まず、最初のステップＳ１にて、通
信制御装置２７のリセット等の装置全体の初期化を行
う。次に、Ｓ２にて、カラオケ端末１０の動作指定とし
て、カラオケ演奏モードが指定されたか否かをチェック
する。カラオケ端末１０のカラオケ端末設置事業者によ
ってカラオケ演奏モードの指定があればＳ３へ移行し、
同指定がなければＳ４へ移行する。

【００５７】Ｓ３では、多目的入力キー３２の操作で選
曲されたカラオケ曲情報をハードディスク３３から読み
出し、所定のカラオケ演奏処理を行う。このＳ３はカラ
オケ演奏モードが解除されるまでカラオケ端末設置事業
者からのリクエスト待ちとカラオケ演奏の実行とを繰り
返し行う。Ｓ３のステップは、カラオケ端末設置事業者
によるカラオケ演奏モードの解除指定により終了し、Ｓ
４へと移行する。

【００５８】Ｓ４では、カラオケ端末１０の動作指定と
して、カラオケ端末設置事業者により配信曲条件登録モ
ードが指定されたか否かをチェックする。この配信曲条
件登録モードの指定は、多目的入力キー３２を操作する
ことで行える。配信曲条件登録モードの指定があればＳ
５へ移行し、同指定がなければＳ６へ移行する。

【００５９】Ｓ５では、サブルーチンをコールして配信
曲条件登録処理を行う。この配信曲条件登録処理を図３
のフローチャートにて説明する。本配信曲条件登録処理
の最初のステップＳ１０では、配信曲条件の指定を行な
う。この指定は、多目的入力キー３２を操作することに
よって、配信を受けたいカラオケ曲情報の条件を指定す
るのであるが、この内容は既に詳細に説明したのでここ
での説明は省略する。

【００６０】このＳ１０での指定処理が終了すると、Ｓ
１１へ移行し、情報センタ１と公衆回線網５を通じて接
続する。情報センタ１との接続処理終了後、Ｓ１２へ移
行する。Ｓ１２では、Ｓ１０で指定された配信曲条件
を、端末ＩＤと共に情報センタ１に対して送信する。こ
の配信曲条件送信処理の完了後、Ｓ１３へ移行し、情報
センタ１との接続解除処理を行う。

【００６１】こうして配信曲条件登録処理が完了する
と、図２のフローチャートのＳ６へ移行する。Ｓ６で
は、情報センタ１からの接続要求が発生しているか否か
をチェックする。発生していればＳ７へ移行し、そうで
なければＳ２へ移行し上記の処理を繰り返し行う。

【００６２】Ｓ７では、情報センタ１から送信される新
規のカラオケ曲情報を受信する処理を行うためにサブル
ーチンをコールして新曲情報受信処理を実行する。この
課金情報受信処理を図４のフローチャートにて説明す
る。本新曲情報受信処理の最初のステップＳ２０では、
情報センタ１からの呼出しに応答してビデオテックス通
信網を介した接続を行う。接続完了後、Ｓ２１へ移行
し、情報センタ１から送信されるカラオケ曲情報及び課
金情報の受信を行う。この課金情報は、データ料が課金
されたことを意味するダミーのデータである。そして、
カラオケ曲情報及び課金情報受信処理完了後、Ｓ２２へ
移行し、情報センタ１との接続を解除する。

【００６３】この後、本新曲情報受信処理を一旦終了し
て、図２のフローチャートのＳ２のステップへ移行し、
電源オフとされるまでの間、Ｓ２以下の処理を繰り返し
実行する。以上がカラオケ端末１０の中央制御装置３１
の作動であり、カラオケ演奏、配信曲条件登録、及び配
信されたカラオケ曲情報の受信の各処理を行う。

【００６４】次に、情報センタ１の作動を図５のフロー
チャートに基づいて説明する。情報センタ１では、電源
投入後Ｓ３０のステップから実行する。Ｓ３０では、通
信制御装置５７のリセット等の装置全体の初期化を行
う。そして、Ｓ３１へ移行し、カラオケ端末１０から接
続要求があるかどうかを調べる。あればＳ３２へ移行
し、なければＳ３６へ移行する。

【００６５】Ｓ３２では、カラオケ端末１０からの接続
要求に対して当該カラオケ端末１０との接続を行う。接
続完了後、Ｓ３３へ移行し、当該カラオケ端末１０から
配信曲条件を受信する。この受信処理完了後、Ｓ３４へ
移行し、カラオケ端末１０から受信した配信曲条件に基
づいて端末対応配信曲条件の登録を行なう。この登録に
ついては既に詳述したので、ここでの説明は省略する。
そして、この登録処理が完了したら、Ｓ３５へ移行し、
カラオケ端末１０との接続を解除する。

【００６６】上記Ｓ３１で否定判断であった場合、及び
このＳ３５の処理が終了した場合にはＳ３６へ移行し、
新曲情報配信時期であるかどうかを判断する。上述した
ように、本実施例では例えば１か月や１週間おきに新曲
を配信するようになっており、その配信時期であるか否
かを判断するのである。そして、配信時期であれば、Ｓ
３７へ移行する。Ｓ３７では、新曲にかかるカラオケ曲
情報の配信処理を行うためにサブルーチンをコールして
新曲情報配信処理を実行する。このＳ３７の処理の終了
後、Ｓ３１へ戻って、Ｓ３１以下の処理を繰り返す。Ｓ
３６で配信時期でないと判断された場合は、Ｓ３７の処
理を行なうことなくＳ３１へ戻る。

【００６７】次に、Ｓ３７における新曲情報配信処理を
図６のフローチャートに基づいて説明する。本新曲情報
配信処理では、まずＳ４０にて、自動配信端末テーブル
の配信曲フィールドに曲ＩＤ情報を登録する処理及び課
金金額フィールドに対応する課金金額を登録する処理を
行なう。この処理内容については、上記表１を参照して
既に詳述したのでここでの説明を省略する。

【００６８】このようにして各カラオケ端末１０に対し
て配信すべきカラオケ曲情報の特定が終了し、また、課
金金額も決定すると、カラオケ端末１０毎にＳ４１〜Ｓ
４３に示す配信処理が実行される。この配信処理は、例
えば自動配信テーブルに記憶されている端末ＩＤにした
がって所定の順番で実行される。

【００６９】まず、配信順番が１番のカラオケ端末１０
に対し、Ｓ４１にてビデオテックス通信網を介して接続
する。接続完了後、Ｓ４２へ移行し、当該カラオケ端末
１０に対して、自動配信端末テーブルの配信曲フィール
ドに登録されている曲ＩＤ情報に対応するカラオケ曲情
報を配信すると共に、その配信に際して、自動配信端末
テーブルの課金金額フィールドに登録されている課金金
額に応じた課金情報もカラオケ端末１０へ送信する。な
お、この課金情報の送信は、カラオケ曲情報の配信の前
に送信してもよいし、カラオケ曲情報を配信した後に送
信するようにしてもよい。

【００７０】カラオケ端末１０と情報センタ１の通信路
の間に存在する料金徴収代行システム９は、この課金情
報を基に、該当するカラオケ端末１０の設置事業者に対
して電話料金に上乗せした格好で料金徴収を行うのであ
る。Ｓ４２でカラオケ曲情報及び課金情報の送信が完了
したら、Ｓ４３へ移行し、カラオケ端末１０との接続を
解除する。接続解除処理が完了後、Ｓ４４へ移行し、配
信すべき全てのカラオケ端末１０に対して新曲の配信処
理が終了したか否かを判断し、終了していなければ、Ｓ
４１へ戻り、次の配信順番のカラオケ端末１０に対し、
ビデオテックス通信網を介して接続する。そして、上記
Ｓ４２，４３の処理を実行する。

【００７１】こうして、配信すべき全てのカラオケ端末
１０に対して新曲の配信処理が終了した場合には、Ｓ４
５へ移行し、上記Ｓ４１〜Ｓ４４の処理の結果であるカ
ラオケ曲情報の配信実績及び課金実績を、情報記憶装置
５３に記録する。この後、本新曲情報配信処理を一旦終
了して、図５のフローチャートのＳ３１のステップへ移
行し、電源オフとされるまでの間、Ｓ３１以下の処理を
繰り返し実行する。

【００７２】最後に、電話事業者側設備である料金徴収
代行システム９の機能を説明する。上述のように、カラ
オケ端末１０がカラオケ曲情報を情報センタ１から配信
してもらう場合には、この料金徴収代行システム９を経
由してデータのやり取りを行う。この時、料金徴収代行
システム９は、どのカラオケ端末１０が情報センタ１か
ら、どのカラオケ曲情報を配信されたについての情報
を、データのやり取りの途中に位置する立場から課金実
績として取得する。この課金実績に基づき、本通信式カ
ラオケシステムでのものとして予め登録されている料金
リストを参照し、情報提供料金を算出する。

【００７３】電話事業者は、この算出した情報提供料金
を、有料情報を読み出したカラオケ端末１０の設置事業
者であるカラオケ端末設置事業者に対する電話料金請求
時にこれに上乗せする形で徴収し、情報提供者である曲
情報配信事業者へと渡すサービスを行っている。これ自
体は、ＮＴＴで行っているビデオテックスとしてよく知
られている。

【００７４】なお、本実施例を通信シーケンス図で示す
と、図７，図８のようになる。図７は、配信曲条件を登
録する場合のカラオケ端末１０と情報センタ１との間で
の通信シーケンスを示しており、まず、カラオケ端末１
０が公衆回線網５を介して情報センタ１に対して発呼
し、接続できた後にパスワードを送信する。情報センタ
１ではこのパスワードに基づいて端末照合を行い、通信
式カラオケシステム内のものとして登録されている端末
であれば、照合正常の旨を返送する。

【００７５】カラオケ端末１０はこの照合正常を受信し
て情報センタ１が受付可能状態となって後に、配信曲条
件を送信する。情報センタ１では、この配信曲条件を受
信したら、受信完了を返信する。これを受けて、カラオ
ケ端末１０は情報センタ１との接続を切断する。

【００７６】次に、新曲情報配信時には、情報センタ１
とカラオケ端末１０との間で図８に示す通信が実行され
る。まず、情報センタ１がビデオテックス通信網を介し
てカラオケ端末１０に発呼・接続し、そのカラオケ端末
１０へ配信すべきカラオケ曲情報と所定金額の課金情報
を送信する。そして、カラオケ端末１０からの受信完了
を受けて、接続を切断する。

【００７７】以上説明したことから明かなように、本実
施例の通信式カラオケシステムによれば、あるカラオケ
端末１０が情報センタ１からカラオケ曲情報の配信を受
ける際には、そのカラオケ端末１０が予め指定しておい
た配信曲条件、つまり「配信を受けたいカラオケ曲情報
の条件」に合致するカラオケ曲情報のみが配信されるこ
とになる。そのため、カラオケ端末１０の設置事業者に
とっては、所望の曲だけを選択して取得することができ
る。

【００７８】そして、本実施例では、その配信したカラ
オケ曲情報に応じた課金をするようにしている。例えば
その取得した曲数等に応じた料金で徴収されたとして
も、別に問題はない。つまり従来は不要な曲であるにも
かかわらず、その曲の料金も支払わなくてはならなかっ
たのであるが、本実施例では所望の曲だけ取得できるの
で、そのような不都合は生じない。

【００７９】そして、その所望の曲だけ取得するために
は、カラオケ端末１０の設置事業者が配信を受けたいカ
ラオケ曲情報の条件を一度指定しておけば、後は自動的
に情報センタ１側で選択して配信してくれる。そのた
め、カラオケ端末１の設置事業者側においては、新曲情
報の一覧表の類を取り寄せて、その中から曲毎に必要か
不要かの判断を行ったりする必要がなく、また曲情報配
信事業側ではカラオケ端末設置事業者からの質問の応対
や新曲情報一覧表の類を発送したりなどの作業に追われ
ることもない。このように、カラオケ端末１０の設置事
業者に対するサービスが充実し、且つ曲情報配信事業者
のカラオケ端末設置事業者に対するサポート作業を軽減
させることができるのである。

【００８０】また、配信したカラオケ曲情報の対価に相
当する課金情報を送信することで料金徴収に面倒がなく
なる。そして、各カラオケ端末１０に配信するカラオケ
曲情報の内容が異なり、その対価が異なったとしても、
各カラオケ端末１０へ配信するカラオケ曲情報に応じた
課金情報を送信することができるので、料金徴収におけ
る面倒がなくなる点での効果がより顕著になる。

【００８１】以上本発明はこのような実施例に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々なる態様で実施し得る。例えば、上記実施例
においては、カラオケ曲情報をビデオテックス通信網を
介して配信するようにしたが、公衆回線網５でカラオケ
端末１０に配信するようにしてもよい。上記実施例では
課金情報も一緒に送信するために、ビデオテックス通信
網を用いたが、カラオケ曲情報は公衆回線網５で、課金
情報はビデオテックス通信網でそれぞれ送信するように
してもよい。

【００８２】その場合には、例えば情報センタ１が主導
する形で、カラオケ曲情報の配信が完了した後あるいは
前に、カラオケ端末１０とビデオテックス通信網で接続
して課金情報を送信するようにしてもよいし、あるいは
カラオケ端末１０が主導する形で、情報センタ１からの
カラオケ曲情報の配信が完了した後、カラオケ端末１０
から情報センタに発呼してビデオテックス通信網で接続
し、課金情報の送信を要求するようにしてもよい。

【００８３】そして、カラオケ曲情報を配信する通信網
を課金情報を送信するビデオテックス通信網のような課
金通信網と異なる通信網とした場合には、次の点での有
利さもある。即ち、配信対象のカラオケ曲情報が、情報
量のかなり大きなものである場合が想定されるとき、そ
ういった大きな情報を配信するのに適した通信網を利用
することで、課金通信網を利用してカラオケ曲情報を配
信するよりも迅速であったり、データの信頼性が高かっ
たりするという点で、カラオケ端末１０が受け取るべき
情報の種類に応じた最適なシステム構成が可能となる。

【００８４】なお、上記実施例では、カラオケ曲情報の
配信に際して課金をするようにしているが、無料での配
信をするのであれば当然ビデオテックス通信網は利用せ
ずに公衆回線網５でカラオケ曲情報の配信を行えばよ
い。また、上記実施例においては、配信曲条件として、
ジャンル・テーマ・歌手・年代の４つの項目を例として
挙げたが、これ以外の適切な条件を追加することは何等
本発明の実現を妨げるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例の通信式カラオケシステムの概略構成
図である。

【図２】 実施例のカラオケ端末におけるメイン処理を
示すフローチャートである。

【図３】 実施例のカラオケ端末における配信曲条件登
録処理を示すフローチャートである。

【図４】 実施例のカラオケ端末における新曲情報受信
処理を示すフローチャートである。

【図５】 実施例の情報センタにおけるメイン処理を示
すフローチャートである。

【図６】 実施例の情報センタにおける新曲情報配信処
理を示すフローチャートである。

【図７】 実施例における配信曲条件を登録する場合の
カラオケ端末と情報センタとの間の通信シーケンス図で
ある。

【図８】 実施例における新曲情報配信時の情報センタ
とカラオケ端末との間の通信シーケンス図である。

【符号の説明】

１…情報センタ ５…公衆回線網 ７…専用回線 ９…料金徴収代行
システム １０…カラオケ端末 ２６…画面表示制
御装置 ２７…通信制御装置 ２９…テレビモニ
タ ３１…中央制御装置 ３２…多目的入力
キー ３３…ハードディスク ３４…背景映像供
給装置 ３５…音声再生回路 ３８…ミキサアン
プ ４１…スピーカ ５１…ホストコン
ピュータ ５３…情報記憶装置 ５５…入力装置 ５７…通信制御装置 ５８…料金徴収代
行システム通信部

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カラオケ演奏に用いるカラオケ曲情報を
   蓄積している情報センタと、 該情報センタから情報通信網を介して配信されたカラオ
   ケ曲情報を記憶しておき、そのカラオケ曲情報に基づい
   て所定のカラオケ演奏処理を行うカラオケ端末とを備え
   る通信式カラオケシステムであって、 前記カラオケ端末は、 配信を受けたいカラオケ曲情報の条件を任意に指定可能
   な条件指定手段と、 該条件指定手段によって指定された条件を、カラオケ端
   末に対応した端末対応配信曲条件として前記情報センタ
   に通知する条件通知手段とを備え、 前記情報センタは、 前記条件通知手段によって通知された端末対応配信曲条
   件を記憶しておく条件記憶手段と、 配信対象のカラオケ曲情報毎に前記端末対応配信曲条件
   に該当するか否かを判断し、その判断結果に基づいてカ
   ラオケ端末毎に配信すべきカラオケ曲情報を抽出する配
   信曲抽出手段と、 カラオケ曲情報の配信時には、該配信曲抽出手段によっ
   て抽出されたカラオケ曲情報を、対応するカラオケ端末
   に配信させる配信制御手段とを備えることを特徴とする
   通信式カラオケシステム。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の通信式カラオケシステ
   ムにおいて、 前記条件指定手段においては、カラオケ曲情報の条件と
   して、ジャンル・テーマ・歌手・年代の内の少なくとも
   一つを指定可能であることを特徴とする通信式カラオケ
   システム。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の通信式カラオケシステ
   ムにおいて、 前記情報センタは、 前記カラオケ曲情報をカラオケ端末に配信するに際し
   て、当該カラオケ端末と課金通信網を介して接続し、該
   配信されるカラオケ曲情報の対価に相当する課金情報を
   当該カラオケ端末に対して送信する機能を備えているこ
   とを特徴とする通信式カラオケシステム。
4. 【請求項４】 カラオケ演奏に用いるカラオケ曲情報を
   蓄積している情報センタと情報通信網を介して接続する
   情報通信網接続手段と、 前記情報センタから配信を受けたカラオケ曲情報を記憶
   しておく情報記憶手段と、 該情報記憶手段に記憶されたカラオケ曲情報に基づいて
   所定のカラオケ演奏処理を行うカラオケ演奏手段とを備
   えるカラオケ端末であって、 配信を受けたいカラオケ曲情報の条件を任意に指定可能
   な条件指定手段と、 該条件指定手段によって指定された条件を、カラオケ端
   末に対応した端末対応配信曲条件として前記情報センタ
   に通知する条件通知手段とを備えていることを特徴とす
   るカラオケ端末。
5. 【請求項５】 請求項４に記載のカラオケ端末におい
   て、 前記条件指定手段においては、カラオケ曲情報の条件と
   して、ジャンル・テーマ・歌手・年代の内の少なくとも
   一つを指定可能であることを特徴とするカラオケ端末。
6. 【請求項６】 請求項４に記載のカラオケ端末におい
   て、 課金通信網を介して前記情報センタと接続する課金通信
   網接続手段を備えており、 前記情報センタからカラオケ曲情報の配信を受けるに際
   して、前記課金通信網接続手段により前記課金通信網を
   介して前記情報センタと接続し、配信されるカラオケ曲
   情報の対価に相当する課金情報の送信を要求するように
   構成されていることを特徴とするカラオケ端末。