JPH08233485A - 全熱交換器 - Google Patents
全熱交換器Info
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- JPH08233485A JPH08233485A JP4111595A JP4111595A JPH08233485A JP H08233485 A JPH08233485 A JP H08233485A JP 4111595 A JP4111595 A JP 4111595A JP 4111595 A JP4111595 A JP 4111595A JP H08233485 A JPH08233485 A JP H08233485A
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- Japan
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- surfactant
- polyvinyl alcohol
- impregnated
- partition plate
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- Pending
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Abstract
介して潜熱と顕熱を交換させる全熱交換器である。仕切
板に、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子及び界面
活性剤を含浸させた。界面活性剤としては、ノニオン界
面活性剤が好ましい。 【効果】含浸したポリビニルアルコールによって湿度の
透過性が低下するおそれがあるが、これを界面活性剤で
抑える。換気量の低下を抑えながら高い湿度交換効率を
得る。
Description
交換させつつ換気する熱交換換気装置に用いられ、温度
(顕熱)と湿度(潜熱)の交換を同時に行なう全熱交換
器に関するものである。
に換気する装置として、給気と排気との間で熱交換させ
つつ換気する熱交換換気装置が提供されている。この熱
交換換気装置においてより効率的に熱交換を行なうため
に、温度(顕熱)及び湿度(潜熱)の交換を同時に行な
う全熱交換器が提供されている。
波形をした間隔板とを交互に積層し、間隔板の方向を一
段置きに直交させることにより、仕切板を隔てた給気と
排気の風路を形成したものが一般的である。このような
全熱交換器では、仕切板を介して給気と排気との間で、
温度及び湿度が交換される。このとき、給気や排気が仕
切板を透過して互いに混合されると、見かけ上温度の交
換効率が下がるか、換気量が低下してしまう。したがっ
て、仕切板の透気性としては、あるレベル以下であるこ
とが好ましい。
ビニルアルコール水溶液等の水溶性高分子を塗布し、こ
れを加熱乾燥することにより、紙の表面に樹脂分の被膜
を形成し、これにより、仕切板として必要な透気性を得
るようにしている。
にポリビニルアルコール水溶液等の水溶性高分子の塗布
という処理が施された仕切板は、湿度の透過性、すなわ
ち吸水性が低下する結果、結露を生じ易くなると考えら
れる。特に給気と排気の温度差の大きい寒冷地等では結
露を生じ易く、また、仕切板の吸水性が低下する結果、
湿度の交換効率が悪くなってしまう。このため、全体と
しての熱交換効率を高くすることができなかった。
防ぎながら湿度の交換効率を高くすることができる全熱
交換器を提供することである。
め、請求項1に係る発明は、紙を含む仕切板を隔てて流
される二気流間で、上記仕切板を介して潜熱と顕熱を交
換させる全熱交換器において、上記仕切板には、水溶性
高分子及び界面活性剤が含浸されていることを特徴とす
るものである。
熱交換器において、上記界面活性剤は、ノニオン界面活
性剤からなることを特徴とするものである。
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子によって、透気
性を低くできることにより、温度の交換効率を高くでき
る。一方、含浸したポリビニルアルコール等の水溶性高
分子によって湿度の透過性すなわち吸水性が低下するお
それがあるが、含浸した界面活性剤が働く結果、仕切板
の吸水性を高くできることにより、湿度の交換効率を高
くできる。
ば、ノニオン界面活性剤(非イオン性界面活性剤ともい
う)を用いたので、下記の作用を奏する。すなわち、ノ
ニオン界面活性剤は、非イオン性であるため、酸、アル
カリ及び無機塩類等に対して安定しており、長期にわた
って界面活性剤としての働きを維持できる。特に、素材
の吸水性を高めるために通常含浸されている塩化カルシ
ウム等の吸湿剤や、空気中に含まれているガス等の影響
を受けない。また、ノニオン界面活性剤であれば、ポリ
ビニルアルコール等の水溶性高分子や塩化カルシウムを
含浸する工程で同時に含浸させることができ、加工性に
優れている。
熱交換器は、板状の紙からなる仕切板と、波形の間隔板
とを交互に90°ずつ向きを変えながら積層し、仕切板
を隔てて流される給気と排気の間で、仕切板を介して熱
交換させる公知の構成のものである。
剤としての塩化カルシウム、透気性を低くするための
水溶性高分子としてのポリビニルアルコール、及び界
面活性剤としてのノニオン界面活性剤を含浸したものか
らなる。含浸したポリビニルアルコールによって仕切板
の湿度の透過性すなわち吸水性が低下するおそれがある
が、含浸した界面活性剤がこれを抑制することにより、
仕切板の湿度の交換効率を高めるようにしている。
るものである。同様に、ポリビニルアルコールも、ポリ
ビニルアルコールが水溶性であり、親水性がある。しか
しながら、紙にポリビニルアルコールを塗布した場合、
紙のもともとあった親水性、吸水性からみると、これを
低下させてしまい、紙の疎水性、撥水性が増すことにな
る。そこで、このようにポリビニルアルコールの塗布に
より吸水性の低下した仕切板に界面活性剤を添加するこ
とにより、親水性、吸水性が増し、その結果、湿度の交
換効率が高くなると考えられる。
ル及びノニオン界面活性剤の含浸は、これらを含む水溶
液を、仕切板の素材としての紙の表面に塗布し、120
°Cで10秒程度加熱して乾燥させることにより行な
う。塗布する各成分の水溶液濃度、各成分の塗布量及び
各成分の対紙重量比を次の表1に示す。
0〜150g/m2 である場合を示している。上記の吸
湿剤としては、上記の塩化カルシウムその他のハロゲン
化カルシウムや、ハロゲン化リチウムを例示することが
できる。
高分子としては、メチルセルロースやカルボキシメチル
セルロースを例示することができる。また、界面活性剤
としては、上記のノニオン界面活性剤の他、アニオン界
面活性剤や、カチオン界面活性剤を用いることもでき
る。ノニオン界面活性剤は、水溶液中でイオン解離せ
ず、酸、アルカリ及び無機塩類等の影響を受けないの
で、安定であり、好ましい。特に、上記の塩化カルシウ
ム等の吸湿剤や、空気中に含まれているガス等の影響を
受けないので、安定している。また、ノニオン界面活性
剤であれば、ポリビニルアルコールや塩化カルシウムを
含浸する工程で同時に含浸させることができ、加工性に
優れている。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル及びアルキルアリルエーテル
を主成分とするものを例示することができる。その他の
ノニオン界面活性剤として、ポリオキシエチレンラウリ
ルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコー
ルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等を
例示することができる。
び紙重量比で各成分を含浸した仕切板を製作した。ただ
し、塩化カルシウムは紙重量比5〜25%とし、ポリビ
ニルアルコールは紙重量比1〜5%とし、界面活性剤は
重量比0.1%から2.2%まで、種々のものを製作し
た。これらの仕切板をそれぞれ50mm角の試験片とし
て、JIS−P8122に基づく、紙のステキヒト・サ
イズ度(耐水度)試験を行なった。
レに入れた20±1°Cの2%のチオシアン酸アンモニ
ウム溶液上に浮かべると同時に、同じ温度の1%の塩化
第二鉄の溶液をピペットで1滴落としてから、3個の赤
色の斑点が現れるまでの時間を計り、その秒数をもって
サイズ度とした。すなわち、サイズ度は試薬が何秒でし
みこむかを示しており、このサイズ度が小さいほど吸水
性が高いことになる。
湿度の交換効率を測定した。その結果、図1に示す結果
を得た。図1に示すように、界面活性剤の紙重量比が、
少量でも、サイズ度すなわち吸水性に多大な影響を与え
ることが実証された。また、界面活性剤が湿度交換効率
を高めることが実証された。図1を参照して、界面活性
剤が0.1%以下では、湿度の交換効率が低くなること
から、0.1%以上であることが好ましい。一方、界面
活性剤は紙重量比が2%以上ではサイズ度及び湿度の交
換効率とも殆ど変化しないので、2%以下の界面活性剤
にて、吸水性を高めるうえで十分な効果を発揮するもの
と考えられる。したがって、界面活性剤としては0.1
〜2%であることが好ましい。
であるほど、界面活性剤を多く含浸することが好まし
い。これは、ポリビニルアルコールが高分子であるほ
ど、より吸水性が低下するので、これを抑えるために界
面活性剤の量を多くする必要があるからである。逆にい
うと、ポリビニルアルコールがそれほど高分子でない場
合(例えば平均重合度1700程度の場合)には、比較
的少量の界面活性剤で良いことになる。
ものではなく、種々の設計変更を施すことができる。
ポリビニルアルコール等の水溶性高分子によって、透気
性を低くできることにより、換気量の低下を抑制でき
る。一方、含浸したポリビニルアルコールによって湿度
の透過性すなわち吸水性が低下するおそれがあるが、含
浸した界面活性剤が働く結果、これを抑制できる。した
がって、仕切板の吸水性を高くできることにより、湿度
の交換効率を高くできる。
オン界面活性剤を用いたので、酸、アルカリ及び無機塩
類等に対して安定しており、長期にわたって界面活性剤
としての働きを維持できる。また、ノニオン界面活性剤
であれば、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子と同
じ含浸工程で加工でき、加工性に優れている。
率との相関関係を示すグラフ図である。
Claims (2)
- 【請求項1】紙を含む仕切板を隔てて流される二気流間
で、上記仕切板を介して潜熱と顕熱を交換させる全熱交
換器において、上記仕切板には、水溶性高分子及び界面
活性剤が含浸されていることを特徴とする全熱交換器。 - 【請求項2】請求項1記載の全熱交換器において、上記
界面活性剤は、ノニオン界面活性剤からなることを特徴
とする全熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4111595A JPH08233485A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 全熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4111595A JPH08233485A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 全熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08233485A true JPH08233485A (ja) | 1996-09-13 |
Family
ID=12599472
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4111595A Pending JPH08233485A (ja) | 1995-02-28 | 1995-02-28 | 全熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08233485A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119969A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-05-17 | Oji Paper Co Ltd | 全熱交換器エレメント用原紙 |
JP2009250585A (ja) * | 2008-04-10 | 2009-10-29 | Mitsubishi Electric Corp | 全熱交換素子及び全熱交換器 |
WO2020012572A1 (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器及び熱交換器の製造方法 |
-
1995
- 1995-02-28 JP JP4111595A patent/JPH08233485A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119969A (ja) * | 2005-10-31 | 2007-05-17 | Oji Paper Co Ltd | 全熱交換器エレメント用原紙 |
JP2009250585A (ja) * | 2008-04-10 | 2009-10-29 | Mitsubishi Electric Corp | 全熱交換素子及び全熱交換器 |
WO2020012572A1 (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-16 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器及び熱交換器の製造方法 |
JPWO2020012572A1 (ja) * | 2018-07-11 | 2021-02-15 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器及び熱交換器の製造方法 |
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