JPH08233206A - ボイラ火炉の支持装置 - Google Patents
ボイラ火炉の支持装置Info
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- JPH08233206A JPH08233206A JP3661995A JP3661995A JPH08233206A JP H08233206 A JPH08233206 A JP H08233206A JP 3661995 A JP3661995 A JP 3661995A JP 3661995 A JP3661995 A JP 3661995A JP H08233206 A JPH08233206 A JP H08233206A
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- boiler furnace
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 極めてシンプルで取付け容易な構造になると
ともに、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイとの間
の熱伸び差が最も抵抗少なくスムースに吸収されること
などを目的とする。 【構成】 リング状に形成されボイラ火炉の外側を横方
向に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイを上下
方向から挟んでボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対を
なして設けられた円筒状のホルダーとホリゾンタルバッ
クステイに穿設された穴とに円柱ピンが回転可能に嵌入
されるとともに、ホリゾンタルバックステイのコーナ部
内側に隙間が設けられボイラ火炉とホリゾンタルバック
ステイとの相対的熱伸び差を吸収するように構成する。
ともに、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイとの間
の熱伸び差が最も抵抗少なくスムースに吸収されること
などを目的とする。 【構成】 リング状に形成されボイラ火炉の外側を横方
向に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイを上下
方向から挟んでボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対を
なして設けられた円筒状のホルダーとホリゾンタルバッ
クステイに穿設された穴とに円柱ピンが回転可能に嵌入
されるとともに、ホリゾンタルバックステイのコーナ部
内側に隙間が設けられボイラ火炉とホリゾンタルバック
ステイとの相対的熱伸び差を吸収するように構成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、火力発電用ボイラなど
に適用されるボイラ火炉の支持装置に関する。
に適用されるボイラ火炉の支持装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】図３および図４は火力発電用ボイラなど
に使用されている従来のボイラ火炉の支持装置の説明図
である。図において、ボイラ火炉１１は全体の重量をボ
イラ鉄骨のトップガーダーにより吊り具を介して支持さ
れている。また、ボイラ火炉１１内部では一定の炉内圧
１２が作用しており、この炉内圧１２は直接的には炉壁
管１に負荷されるが、最終的にはホルダー６などを介し
て水平方向の支持部材としてのホリゾンタルバックステ
イ２によって支持されている。
に使用されている従来のボイラ火炉の支持装置の説明図
である。図において、ボイラ火炉１１は全体の重量をボ
イラ鉄骨のトップガーダーにより吊り具を介して支持さ
れている。また、ボイラ火炉１１内部では一定の炉内圧
１２が作用しており、この炉内圧１２は直接的には炉壁
管１に負荷されるが、最終的にはホルダー６などを介し
て水平方向の支持部材としてのホリゾンタルバックステ
イ２によって支持されている。
【０００３】この炉壁管１とホリゾンタルバックステイ
２との連結は、ボイラ火炉１１を水平方向に支持する必
要な高さの炉壁管１外側に接して取り巻かれているタイ
プレート３を支持ラグ４および支持板５により保持し、
タイプレート３に必要数のホルダー６を設けてボルトに
よりホリゾンタルバックステイ２と結合する。タイプレ
ート３のコーナ部にはコーナ金物７が溶接されており、
このコーナ金物７と各壁面毎に設けられているホリゾン
タルバックステイ２の両端とをリンクプレート８を介し
てピン接合している。なお、炉壁管１に密着して設けら
れているタイプレート３とホルダー６とコーナ金物７と
は保温材９で包まれているが、ホリゾンタルバックステ
イ２は保温されておらず、熱伸び差がタイプレート３と
ホリゾンタルバックステイ２との間に発生する。このた
め、ホルダー６におけるホリゾンタルバックステイ２側
のボルト穴は長穴で作られており、熱伸び差を吸収する
ようにしている。
２との連結は、ボイラ火炉１１を水平方向に支持する必
要な高さの炉壁管１外側に接して取り巻かれているタイ
プレート３を支持ラグ４および支持板５により保持し、
タイプレート３に必要数のホルダー６を設けてボルトに
よりホリゾンタルバックステイ２と結合する。タイプレ
ート３のコーナ部にはコーナ金物７が溶接されており、
このコーナ金物７と各壁面毎に設けられているホリゾン
タルバックステイ２の両端とをリンクプレート８を介し
てピン接合している。なお、炉壁管１に密着して設けら
れているタイプレート３とホルダー６とコーナ金物７と
は保温材９で包まれているが、ホリゾンタルバックステ
イ２は保温されておらず、熱伸び差がタイプレート３と
ホリゾンタルバックステイ２との間に発生する。このた
め、ホルダー６におけるホリゾンタルバックステイ２側
のボルト穴は長穴で作られており、熱伸び差を吸収する
ようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
ボイラ火炉の支持装置においてはボイラ火炉１１内部の
炉内圧１２を支持しているが、炉壁管１外面の保温材９
内にタイプレート３があるため、タイプレート３とホル
ダー６を介してタイプレート３と結合されているホリゾ
ンタルバックステイ２との間に熱伸び差が発生する。こ
の熱伸び差を処理するためにコーナ金物７やリンクプレ
ート８などを必要とし、支持装置全体として部材が多
く、構造が複雑になっている。最近の火力発電ユニット
の多くは中間負荷で運用されており、発停回数も多く、
また負荷変動も多く、その度にボイラ火炉の支持装置も
相対的な熱伸び差による移動を繰り返さざるを得ない環
境におかれている。これに対処するには支持装置の構造
を簡単にするとともに、熱伸び差による相対的な移動に
対して極力摩擦力の少ない機構にする必要がある。ま
た、最近注目されている加圧流動床ボイラなどにおいて
は圧力容器内に収納されているボイラ火炉１１の炉壁管
１外周には保温が施されておらず、ボイラ火炉１１内と
の温度差が少なく、熱伸び差も少なくなっているため、
上述のような支持構造は採用することができなくなって
おり、新しい支持機構が必要である。
ボイラ火炉の支持装置においてはボイラ火炉１１内部の
炉内圧１２を支持しているが、炉壁管１外面の保温材９
内にタイプレート３があるため、タイプレート３とホル
ダー６を介してタイプレート３と結合されているホリゾ
ンタルバックステイ２との間に熱伸び差が発生する。こ
の熱伸び差を処理するためにコーナ金物７やリンクプレ
ート８などを必要とし、支持装置全体として部材が多
く、構造が複雑になっている。最近の火力発電ユニット
の多くは中間負荷で運用されており、発停回数も多く、
また負荷変動も多く、その度にボイラ火炉の支持装置も
相対的な熱伸び差による移動を繰り返さざるを得ない環
境におかれている。これに対処するには支持装置の構造
を簡単にするとともに、熱伸び差による相対的な移動に
対して極力摩擦力の少ない機構にする必要がある。ま
た、最近注目されている加圧流動床ボイラなどにおいて
は圧力容器内に収納されているボイラ火炉１１の炉壁管
１外周には保温が施されておらず、ボイラ火炉１１内と
の温度差が少なく、熱伸び差も少なくなっているため、
上述のような支持構造は採用することができなくなって
おり、新しい支持機構が必要である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明に係るボイラ火炉
の支持装置は上記課題の解決を目的にしており、リング
状に形成されボイラ火炉の外側を横方向に囲んで設けら
れたホリゾンタルバックステイと、該ホリゾンタルバッ
クステイを上下方向から挟んでボイラ火炉の外壁に互い
に同心状に対をなして設けられた円筒状のホルダーと、
該ホルダーと上記ホリゾンタルバックステイに穿設され
た穴とに回転可能に嵌入された円柱ピンとを備えた構成
を特徴とする。
の支持装置は上記課題の解決を目的にしており、リング
状に形成されボイラ火炉の外側を横方向に囲んで設けら
れたホリゾンタルバックステイと、該ホリゾンタルバッ
クステイを上下方向から挟んでボイラ火炉の外壁に互い
に同心状に対をなして設けられた円筒状のホルダーと、
該ホルダーと上記ホリゾンタルバックステイに穿設され
た穴とに回転可能に嵌入された円柱ピンとを備えた構成
を特徴とする。
【０００６】また本発明に係るボイラ火炉の支持装置
は、リング状に形成されボイラ火炉の外側を横方向に囲
んで設けられたホリゾンタルバックステイと、該ホリゾ
ンタルバックステイを上下方向から挟んでボイラ火炉の
外壁に互いに同心状に対をなして設けられた円筒状のホ
ルダーと、該ホルダーと上記ホリゾンタルバックステイ
に穿設された穴とに回転可能に嵌入された円柱ピンと、
上記ホリゾンタルバックステイのコーナ部内側に設けら
れボイラ火炉と上記ホリゾンタルバックステイとの相対
的熱伸び差を吸収する隙間とを備えた構成を特徴とす
る。
は、リング状に形成されボイラ火炉の外側を横方向に囲
んで設けられたホリゾンタルバックステイと、該ホリゾ
ンタルバックステイを上下方向から挟んでボイラ火炉の
外壁に互いに同心状に対をなして設けられた円筒状のホ
ルダーと、該ホルダーと上記ホリゾンタルバックステイ
に穿設された穴とに回転可能に嵌入された円柱ピンと、
上記ホリゾンタルバックステイのコーナ部内側に設けら
れボイラ火炉と上記ホリゾンタルバックステイとの相対
的熱伸び差を吸収する隙間とを備えた構成を特徴とす
る。
【０００７】
【作用】即ち、本発明に係るボイラ火炉の支持装置にお
いては、リング状に形成されボイラ火炉の外側を横方向
に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイを上下方
向から挟んでボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対をな
して設けられた円筒状のホルダーとホリゾンタルバック
ステイに穿設された穴とに円柱ピンが回転可能に嵌入さ
れており、ボイラ火炉外側の各壁面毎に設けられている
従来のホリゾンタルバックステイを各コーナ部で剛接合
してリング状のホリゾンタルバックステイとすることに
よりタイプレート、コーナ金物、リンクプレートなどが
不要になって炉内圧による曲げとこの曲げによるコーナ
部の反力とが一本のホリゾンタルバックステイに負荷さ
れる。また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイと
の間の熱伸び差による相対的な移動はホリゾンタルバッ
クステイを挟む上下のホルダーの間に円柱ピンを通して
ホリゾンタルバックステイに円柱ピンの差込み用に穿け
られた穴内を円柱ピンが転がって移動することにより吸
収する。
いては、リング状に形成されボイラ火炉の外側を横方向
に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイを上下方
向から挟んでボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対をな
して設けられた円筒状のホルダーとホリゾンタルバック
ステイに穿設された穴とに円柱ピンが回転可能に嵌入さ
れており、ボイラ火炉外側の各壁面毎に設けられている
従来のホリゾンタルバックステイを各コーナ部で剛接合
してリング状のホリゾンタルバックステイとすることに
よりタイプレート、コーナ金物、リンクプレートなどが
不要になって炉内圧による曲げとこの曲げによるコーナ
部の反力とが一本のホリゾンタルバックステイに負荷さ
れる。また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイと
の間の熱伸び差による相対的な移動はホリゾンタルバッ
クステイを挟む上下のホルダーの間に円柱ピンを通して
ホリゾンタルバックステイに円柱ピンの差込み用に穿け
られた穴内を円柱ピンが転がって移動することにより吸
収する。
【０００８】また、本発明に係るボイラ火炉の支持装置
においては、リング状に形成されボイラ火炉の外側を横
方向に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイを上
下方向から挟んでボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対
をなして設けられた円筒状のホルダーとホリゾンタルバ
ックステイに穿設された穴とに円柱ピンが回転可能に嵌
入されるとともに、ホリゾンタルバックステイのコーナ
部内側に隙間が設けられボイラ火炉とホリゾンタルバッ
クステイとの相対的熱伸び差を吸収するようになってお
り、ボイラ火炉外側の各壁面毎に設けられている従来の
ホリゾンタルバックステイを各コーナ部で剛接合してリ
ング状のホリゾンタルバックステイとすることによりタ
イプレート、コーナ金物、リンクプレートなどが不要に
なって炉内圧による曲げとこの曲げによるコーナ部の反
力とが一本のホリゾンタルバックステイに負荷される。
また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイとの間の
熱伸び差による相対的な移動はホリゾンタルバックステ
イを挟む上下のホルダーの間に円柱ピンを通してホリゾ
ンタルバックステイに円柱ピンの差込み用に穿けられた
穴内を円柱ピンが転がって移動することにより吸収す
る。また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイとの
間のボイラ火炉奥行き方向と幅方向との最大熱伸び差に
相当する隙間による吸収代をホリゾンタルバックステイ
のコーナ部内側に予め設けておくことによりボイラ火炉
の熱伸びが特定の部材を使用せずに１００％吸収され
る。
においては、リング状に形成されボイラ火炉の外側を横
方向に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイを上
下方向から挟んでボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対
をなして設けられた円筒状のホルダーとホリゾンタルバ
ックステイに穿設された穴とに円柱ピンが回転可能に嵌
入されるとともに、ホリゾンタルバックステイのコーナ
部内側に隙間が設けられボイラ火炉とホリゾンタルバッ
クステイとの相対的熱伸び差を吸収するようになってお
り、ボイラ火炉外側の各壁面毎に設けられている従来の
ホリゾンタルバックステイを各コーナ部で剛接合してリ
ング状のホリゾンタルバックステイとすることによりタ
イプレート、コーナ金物、リンクプレートなどが不要に
なって炉内圧による曲げとこの曲げによるコーナ部の反
力とが一本のホリゾンタルバックステイに負荷される。
また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイとの間の
熱伸び差による相対的な移動はホリゾンタルバックステ
イを挟む上下のホルダーの間に円柱ピンを通してホリゾ
ンタルバックステイに円柱ピンの差込み用に穿けられた
穴内を円柱ピンが転がって移動することにより吸収す
る。また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステイとの
間のボイラ火炉奥行き方向と幅方向との最大熱伸び差に
相当する隙間による吸収代をホリゾンタルバックステイ
のコーナ部内側に予め設けておくことによりボイラ火炉
の熱伸びが特定の部材を使用せずに１００％吸収され
る。
【０００９】
【実施例】図１および図２は本発明の一実施例に係るボ
イラ火炉の支持装置の説明図である。図において、本実
施例に係るボイラ火炉の支持装置は加圧流動床ボイラな
どに使用されるもので、図に示すように加圧流動床ボイ
ラはボイラ火炉１１が圧力容器１０内にほぼ垂直に配置
され、炉壁管（水冷蒸発管）１により周壁が構成されて
おり、燃焼室内で発生した燃焼ガスがボイラ火炉１１周
壁の炉壁管１に熱吸収されながらボイラ火炉１１上部か
ら後流の煙道側へ流れるようになっている。このボイラ
火炉１１に使用される本支持装置は設置する各レベル毎
にコーナ部を剛接合してリング状に一体化されており、
炉内圧１２による曲げとコーナ部の反力との両者が負荷
される水平方向の支持部材としてのホリゾンタルバック
ステイ２５と、これを位置決めするホルダー２３と、ホ
ルダー２３に回転可能に保持され、炉壁管１とホリゾン
タルバックステイ２５との熱伸び差によるホリゾンタル
バックステイ２５の移動時にスライドして回転する円柱
ピン２４などとにより構成されており、一体化されたホ
リゾンタルバックステイ２５の各コーナ部の内側に炉壁
管１との間の最大熱伸び差を吸収し得るようにボイラ火
炉１１の奥行き方向および幅方向の２方向の吸収代２
１，２２が設けられている。
イラ火炉の支持装置の説明図である。図において、本実
施例に係るボイラ火炉の支持装置は加圧流動床ボイラな
どに使用されるもので、図に示すように加圧流動床ボイ
ラはボイラ火炉１１が圧力容器１０内にほぼ垂直に配置
され、炉壁管（水冷蒸発管）１により周壁が構成されて
おり、燃焼室内で発生した燃焼ガスがボイラ火炉１１周
壁の炉壁管１に熱吸収されながらボイラ火炉１１上部か
ら後流の煙道側へ流れるようになっている。このボイラ
火炉１１に使用される本支持装置は設置する各レベル毎
にコーナ部を剛接合してリング状に一体化されており、
炉内圧１２による曲げとコーナ部の反力との両者が負荷
される水平方向の支持部材としてのホリゾンタルバック
ステイ２５と、これを位置決めするホルダー２３と、ホ
ルダー２３に回転可能に保持され、炉壁管１とホリゾン
タルバックステイ２５との熱伸び差によるホリゾンタル
バックステイ２５の移動時にスライドして回転する円柱
ピン２４などとにより構成されており、一体化されたホ
リゾンタルバックステイ２５の各コーナ部の内側に炉壁
管１との間の最大熱伸び差を吸収し得るようにボイラ火
炉１１の奥行き方向および幅方向の２方向の吸収代２
１，２２が設けられている。
【００１０】加圧流動床ボイラはそのボイラ火炉１１が
圧力容器１０内にあるとはいえボイラ火炉１１内外では
やはり圧力差があり、炉内圧１２に対応する支持装置が
必要で、図１に示すように炉壁管１と連結されるホリゾ
ンタルバックステイ２５は各コーナ部を溶接されてリン
グ状の単一部材をなしており、図２に示すように炉壁管
１を囲繞してセットされ、このホリゾンタルバックステ
イ２５を挟むように必要数の上下セットをなすホルダー
２３により位置決めされるとともに、上下のホルダー２
３に回転可能に差し込まれる円柱ピン２４によって炉壁
管１と連結されている。そして、炉壁管１に作用した炉
内圧１２をホリゾンタルバックステイ２５自体の曲げ応
力で支えるとともに、そのコーナ部の反力も支持するよ
うになっている。また、剛接合されたホリゾンタルバッ
クステイ２５の各コーナ部内側には、ボイラ火炉１１奥
行き方向の熱伸び差の吸収代２１およびボイラ火炉１１
幅方向の熱伸び差の吸収代２２がそれぞれ設けられてお
り、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との間の
２方向の最大の熱伸び差を完全に吸収するようにしてい
る。そして、このために用いる特別の部材は特に設けら
れておらず、非常に単純な構造になっており、部材の損
傷などの問題も発生しない。
圧力容器１０内にあるとはいえボイラ火炉１１内外では
やはり圧力差があり、炉内圧１２に対応する支持装置が
必要で、図１に示すように炉壁管１と連結されるホリゾ
ンタルバックステイ２５は各コーナ部を溶接されてリン
グ状の単一部材をなしており、図２に示すように炉壁管
１を囲繞してセットされ、このホリゾンタルバックステ
イ２５を挟むように必要数の上下セットをなすホルダー
２３により位置決めされるとともに、上下のホルダー２
３に回転可能に差し込まれる円柱ピン２４によって炉壁
管１と連結されている。そして、炉壁管１に作用した炉
内圧１２をホリゾンタルバックステイ２５自体の曲げ応
力で支えるとともに、そのコーナ部の反力も支持するよ
うになっている。また、剛接合されたホリゾンタルバッ
クステイ２５の各コーナ部内側には、ボイラ火炉１１奥
行き方向の熱伸び差の吸収代２１およびボイラ火炉１１
幅方向の熱伸び差の吸収代２２がそれぞれ設けられてお
り、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との間の
２方向の最大の熱伸び差を完全に吸収するようにしてい
る。そして、このために用いる特別の部材は特に設けら
れておらず、非常に単純な構造になっており、部材の損
傷などの問題も発生しない。
【００１１】このような構造の本支持装置の特徴として
は、従来の支持装置がホリゾンタルバックステイ、タイ
プレート、コーナ金物、リンクプレート、ホルダーなど
多くの部材が必要であるのに対し、ボイラ火炉１１の各
炉壁管１毎に設けられているホリゾンタルバックステイ
をコーナ部で剛接合してリング状の単一のホリゾンタル
バックステイ２５とすることによりタイプレート、コー
ナ金物、リンクプレートなどを不要とすることが可能と
なり、炉内圧１２による曲げとこの曲げによるコーナ部
の反力とを一本のホリゾンタルバックステイ２５に負荷
する構造とすることにより構造が極めて単純化され、従
来の支持装置に比して構成部材が少ないので組立て、設
定作業が容易である。また、炉壁管１とホリゾンタルバ
ックステイ２５との熱伸び差による相対的な移動は従来
の支持装置のように接触面間の滑りではなく、ホリゾン
タルバックステイ２５を位置決めして保持する上下のホ
ルダー２３の間に円柱ピン２４を通し、熱伸び差による
相対的な移動をホリゾンタルバックステイ２５のウエブ
に円柱ピン２４の差込み用に穿けられた長穴内を円柱ピ
ン２４が転がることにより吸収する構造にしており、炉
壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との熱伸び差に
よる相対的な変位に対して円柱ピン２４の転がり摩擦の
みが抵抗力なので、従来の支持装置における接触面の滑
り摩擦の場合と比べてはるかに抵抗の少ないスムースな
ものとなっており、火力発電ユニットが中間負荷で運用
されるなど過酷な条件にも耐え得る熱伸び差の吸収構造
である。また、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２
５との温度差による熱伸び差を、炉壁管１とホリゾンタ
ルバックステイ２５との間のボイラ火炉１１奥行き方向
と幅方向との最大熱伸び差に相当する吸収代２１，２２
をホリゾンタルバックステイ２５の各コーナ部の内側に
予め設けて吸収するようにしており、炉壁管１の伸びを
特定の部材などを使用すること無く１００％保証してい
る。
は、従来の支持装置がホリゾンタルバックステイ、タイ
プレート、コーナ金物、リンクプレート、ホルダーなど
多くの部材が必要であるのに対し、ボイラ火炉１１の各
炉壁管１毎に設けられているホリゾンタルバックステイ
をコーナ部で剛接合してリング状の単一のホリゾンタル
バックステイ２５とすることによりタイプレート、コー
ナ金物、リンクプレートなどを不要とすることが可能と
なり、炉内圧１２による曲げとこの曲げによるコーナ部
の反力とを一本のホリゾンタルバックステイ２５に負荷
する構造とすることにより構造が極めて単純化され、従
来の支持装置に比して構成部材が少ないので組立て、設
定作業が容易である。また、炉壁管１とホリゾンタルバ
ックステイ２５との熱伸び差による相対的な移動は従来
の支持装置のように接触面間の滑りではなく、ホリゾン
タルバックステイ２５を位置決めして保持する上下のホ
ルダー２３の間に円柱ピン２４を通し、熱伸び差による
相対的な移動をホリゾンタルバックステイ２５のウエブ
に円柱ピン２４の差込み用に穿けられた長穴内を円柱ピ
ン２４が転がることにより吸収する構造にしており、炉
壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との熱伸び差に
よる相対的な変位に対して円柱ピン２４の転がり摩擦の
みが抵抗力なので、従来の支持装置における接触面の滑
り摩擦の場合と比べてはるかに抵抗の少ないスムースな
ものとなっており、火力発電ユニットが中間負荷で運用
されるなど過酷な条件にも耐え得る熱伸び差の吸収構造
である。また、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２
５との温度差による熱伸び差を、炉壁管１とホリゾンタ
ルバックステイ２５との間のボイラ火炉１１奥行き方向
と幅方向との最大熱伸び差に相当する吸収代２１，２２
をホリゾンタルバックステイ２５の各コーナ部の内側に
予め設けて吸収するようにしており、炉壁管１の伸びを
特定の部材などを使用すること無く１００％保証してい
る。
【００１２】従来のボイラ火炉の支持装置においてはボ
イラ火炉内部の炉内圧を支持しているが、炉壁管外面の
保温材内にタイプレートがあるため、タイプレートとホ
ルダーを介してタイプレートと結合されているホリゾン
タルバックステイとの間に熱伸び差が発生する。この熱
伸び差を処理するためにコーナ金物やリンクプレートな
どを必要とし、支持装置全体として部材が多く、構造が
複雑になっている。最近の火力発電ユニットの多くは中
間負荷で運用されており、発停回数も多く、また負荷変
動も多く、その度にボイラ火炉の支持装置も相対的な熱
伸び差による移動を繰り返さざるを得ない環境におかれ
ている。これに対処するには支持装置の構造を簡単にす
るとともに、熱伸び差による相対的な移動に対して極力
摩擦力の少ない機構にする必要がある。また、最近注目
されている加圧流動床ボイラなどにおいては圧力容器内
に収納されているボイラ火炉の炉壁管外周には保温が施
されておらず、ボイラ火炉内との温度差が少なく、熱伸
び差も少なくなっているため、上述のような支持構造は
採用することができなくなっており、新しい支持機構が
必要であるが、本支持装置においてはこのような時代の
ニーズを解決するために各レベル毎に設置するホリゾン
タルバックステイ２５の各コーナ部をリング状に剛接合
して一体化しており、炉内圧１２による曲げとコーナ部
の反力との両者が負荷される水平方向の支持部材として
のホリゾンタルバックステイ２５と、これを位置決めす
るホルダー２３と、ホルダー２３に回転可能に保持さ
れ、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との熱伸
び差によるホリゾンタルバックステイ２５の移動時にス
ライドして回転する円柱ピン２４とにより構成され、こ
の一体化されたホリゾンタルバックステイ２５の各コー
ナ部の内側に炉壁管１との間の最大熱伸び差を吸収し得
るようにボイラ火炉１１の奥行き方向および幅方向の２
方向の吸収代２１，２２が設けられており、一段のホリ
ゾンタルバックステイ２５の各コーナ部を剛接合するこ
とによりリング状の単一部材とし、このホリゾンタルバ
ックステイ２５に炉内圧１２による曲げとそのコーナ部
の反力とを支持させることにより極めてシンプルで取付
け容易な構造になっている。また、炉壁管１とホリゾン
タルバックステイ２５との最大熱伸び差を完全に吸収す
る吸収代２１，２２をホリゾンタルバックステイ２５の
各コーナ部内側にボイラ火炉１１の奥行き方向および幅
方向の水平２方向に設けて他の部材を用いずに確保して
おり、熱伸び差による拘束などの問題は生じない。ま
た、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との連結
はホルダー２３に回転可能に保持された円柱ピン２４に
よっており、両者間の相対的な熱伸び差はこのホリゾン
タルバックステイ２５のウエブに設けた円柱ピン２４用
の長穴のエッジと円柱ピン２４の転がり作用で吸収する
ことにより摩擦力が少なく、頻繁な火力発電用ボイラの
発停，負荷の変動に対しても十分な耐久力を有してい
る。
イラ火炉内部の炉内圧を支持しているが、炉壁管外面の
保温材内にタイプレートがあるため、タイプレートとホ
ルダーを介してタイプレートと結合されているホリゾン
タルバックステイとの間に熱伸び差が発生する。この熱
伸び差を処理するためにコーナ金物やリンクプレートな
どを必要とし、支持装置全体として部材が多く、構造が
複雑になっている。最近の火力発電ユニットの多くは中
間負荷で運用されており、発停回数も多く、また負荷変
動も多く、その度にボイラ火炉の支持装置も相対的な熱
伸び差による移動を繰り返さざるを得ない環境におかれ
ている。これに対処するには支持装置の構造を簡単にす
るとともに、熱伸び差による相対的な移動に対して極力
摩擦力の少ない機構にする必要がある。また、最近注目
されている加圧流動床ボイラなどにおいては圧力容器内
に収納されているボイラ火炉の炉壁管外周には保温が施
されておらず、ボイラ火炉内との温度差が少なく、熱伸
び差も少なくなっているため、上述のような支持構造は
採用することができなくなっており、新しい支持機構が
必要であるが、本支持装置においてはこのような時代の
ニーズを解決するために各レベル毎に設置するホリゾン
タルバックステイ２５の各コーナ部をリング状に剛接合
して一体化しており、炉内圧１２による曲げとコーナ部
の反力との両者が負荷される水平方向の支持部材として
のホリゾンタルバックステイ２５と、これを位置決めす
るホルダー２３と、ホルダー２３に回転可能に保持さ
れ、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との熱伸
び差によるホリゾンタルバックステイ２５の移動時にス
ライドして回転する円柱ピン２４とにより構成され、こ
の一体化されたホリゾンタルバックステイ２５の各コー
ナ部の内側に炉壁管１との間の最大熱伸び差を吸収し得
るようにボイラ火炉１１の奥行き方向および幅方向の２
方向の吸収代２１，２２が設けられており、一段のホリ
ゾンタルバックステイ２５の各コーナ部を剛接合するこ
とによりリング状の単一部材とし、このホリゾンタルバ
ックステイ２５に炉内圧１２による曲げとそのコーナ部
の反力とを支持させることにより極めてシンプルで取付
け容易な構造になっている。また、炉壁管１とホリゾン
タルバックステイ２５との最大熱伸び差を完全に吸収す
る吸収代２１，２２をホリゾンタルバックステイ２５の
各コーナ部内側にボイラ火炉１１の奥行き方向および幅
方向の水平２方向に設けて他の部材を用いずに確保して
おり、熱伸び差による拘束などの問題は生じない。ま
た、炉壁管１とホリゾンタルバックステイ２５との連結
はホルダー２３に回転可能に保持された円柱ピン２４に
よっており、両者間の相対的な熱伸び差はこのホリゾン
タルバックステイ２５のウエブに設けた円柱ピン２４用
の長穴のエッジと円柱ピン２４の転がり作用で吸収する
ことにより摩擦力が少なく、頻繁な火力発電用ボイラの
発停，負荷の変動に対しても十分な耐久力を有してい
る。
【００１３】
【発明の効果】本発明に係るボイラ火炉の支持装置は前
記のように構成されており、タイプレート、コーナ金
物、リンクプレートなどが不要になって炉内圧による曲
げとコーナ部の反力とが一本のホリゾンタルバックステ
イに負荷されるので、極めてシンプルで取付け容易な構
造になる。また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステ
イとの間の熱伸び差による相対的な移動はホリゾンタル
バックステイに穿けられた穴内を円柱ピンが転がって移
動することにより吸収するので、熱伸び差が最も抵抗少
なくスムースに吸収される。
記のように構成されており、タイプレート、コーナ金
物、リンクプレートなどが不要になって炉内圧による曲
げとコーナ部の反力とが一本のホリゾンタルバックステ
イに負荷されるので、極めてシンプルで取付け容易な構
造になる。また、ボイラ火炉とホリゾンタルバックステ
イとの間の熱伸び差による相対的な移動はホリゾンタル
バックステイに穿けられた穴内を円柱ピンが転がって移
動することにより吸収するので、熱伸び差が最も抵抗少
なくスムースに吸収される。
【図１】図１（ａ）は本発明の一実施例に係るボイラ火
炉の支持装置の正面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけ
るＢ−Ｂ矢視断面図、同図（ｃ）は同図（ｂ）における
Ｃ部詳細図である。
炉の支持装置の正面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけ
るＢ−Ｂ矢視断面図、同図（ｃ）は同図（ｂ）における
Ｃ部詳細図である。
【図２】図２（ａ）はそのホリゾンタルバックステイの
断面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＢ−Ｂ矢視
図、同図（ｃ）は同図（ａ）におけるＣ−Ｃ矢視断面図
である。
断面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＢ−Ｂ矢視
図、同図（ｃ）は同図（ａ）におけるＣ−Ｃ矢視断面図
である。
【図３】図３（ａ）は従来のボイラ火炉の支持装置の正
面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＢ−Ｂ矢視断面
図、同図（ｃ）はそのホリゾンタルバックステイの断面
図、同図（ｄ）は同図（ｃ）におけるｄ−ｄ矢視断面図
である。
面図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＢ−Ｂ矢視断面
図、同図（ｃ）はそのホリゾンタルバックステイの断面
図、同図（ｄ）は同図（ｃ）におけるｄ−ｄ矢視断面図
である。
１ 炉壁管 １０ 圧力容器 １１ ボイラ火炉 １２ 炉内圧 ２１ ボイラ火炉奥行き方向の熱伸び差の吸収代 ２２ ボイラ火炉幅方向の熱伸び差の吸収代 ２３ ホルダー ２４ 円柱ピン ２５ ホリゾンタルバックステイ
Claims (2)
- 【請求項１】 リング状に形成されボイラ火炉の外側を
横方向に囲んで設けられたホリゾンタルバックステイ
と、該ホリゾンタルバックステイを上下方向から挟んで
ボイラ火炉の外壁に互いに同心状に対をなして設けられ
た円筒状のホルダーと、該ホルダーと上記ホリゾンタル
バックステイに穿設された穴とに回転可能に嵌入された
円柱ピンとを備えたことを特徴とするボイラ火炉の支持
装置。 - 【請求項２】 上記ホリゾンタルバックステイのコーナ
部内側に設けられボイラ火炉と上記ホリゾンタルバック
ステイとの相対的熱伸び差を吸収する隙間を備えたこと
を特徴とする請求項１に記載のボイラ火炉の支持装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3661995A JPH08233206A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ボイラ火炉の支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3661995A JPH08233206A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ボイラ火炉の支持装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08233206A true JPH08233206A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=12474826
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3661995A Withdrawn JPH08233206A (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | ボイラ火炉の支持装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08233206A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012193887A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Ihi Corp | ボイラ火炉の支持装置 |
-
1995
- 1995-02-24 JP JP3661995A patent/JPH08233206A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012193887A (ja) * | 2011-03-16 | 2012-10-11 | Ihi Corp | ボイラ火炉の支持装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |