JPH08231167A - 乗客コンベアのステップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】ステップ１の上面には頂面１ａ，側面１ｂ，底
面１ｃで構成される踏板１Ａと，踏板１Ａの前端部およ
び後端部には、取外すことの前端部クリート１ｄと後端
部クリート１ｅとを備えている。そして、踏板１Ａは、
降り場床２の先端に固設されたコーム３の歯３ａと噛み
合って機器の中へ進行していく。なお、踏板１Ａの底面
１ｃには、前端部クリート１ｄと後端部クリート１ｅと
一体になっている細幅プレート１Ｂが貼り付けられ、ま
た模様が表示されている。 【効果】細幅プレートは、踏板底面のみに合致して密着
されているため、靴底が接触することがなく、靴底によ
る摩滅や汚損を招くことがない。また、細幅プレート
は、前端部クリートと後端部クリートと一体であるた
め、はがれる心配がなくコームの破損や機器の損傷を招
くことがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エスカレータとそのス
テップ，電動道路とそのパレットを含めた乗客コンベア
用のステップに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ステップの表面に異色体を設ける
ことは、特公昭57−51264 号公報によって知られている
ほか、クリート部分に異色のフィルムを貼ったり、塗装
によって注意表示（危険部の表示や足型マークによる案
内表示）する方法が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例の公報のも
のは、ステップの側部とスカートガードとの間の安全性
を向上させるために中央部の表面よりも一段背の高い安
全弁をクリートの底部にビスで固定する構成である。こ
の場合、万一、ビスが脱落すると、硬くて長い安全弁が
乗降口のコームや回転機器を破損させてしまうという問
題があった。またクリートの表面にフィルム状の表示体
を貼り付けたものは、その一枚が比較的広い面積（ある
いは模様を表示するためには、そうならざるを得ない）
を持つため、上記と同様にコームや機器を破損させてし
まうという問題があった。さらに、クリートの表面に、
塗装によって模様表現したものは、靴底による摩滅や汚
損が発生し、その補修に多大な労力と費用を投じる必要
があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、ステップの表
面に、頂面，側面および底面で形成される多数のクリー
トを有する踏段と、前記踏段の前端部に配置された前端
部クリート、および後端部に配置された後端部クリート
を有し、前記踏段が乗り場床と降り場床のコームの歯に
噛み合う構成の乗客コンベアにおいて、前記前端部クリ
ートは、複数本の細幅プレートを介して前記後端部クリ
ートと一体となっていることを特徴とする乗客コンベア
のステップ。また前記細幅プレートは前記踏段の底面に
合致しており、さらに前記細幅プレートには模様が表示
されている。

【０００５】

【作用】細幅プレートは、踏板底面のみに合致して密着
されているため、靴底が接触することがなく、靴底によ
る摩滅や汚損を招くことがない。また、細幅プレート
は、前端部クリートと後端部クリートと一体であるた
め、はがれる心配がなくコームの破損や機器の損傷を招
くことがない。

【０００６】また細幅プレートに表示される模様を一部
欠落しても足型の集合体とした場合には、踏段における
正しい乗客の位置を表示できるほか、危険部分の表示体
としても活用できる。

【０００７】細幅プレートは、あらかじめ乗客コンベア
に組み込まれたステップにおいても、前端部クリートと
後端部クリートの交換で取付けることができ、ステップ
を取外す等の煩雑な作業を必要としない。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図５に
より説明する。図１はステップ１が降り場床２に入って
行く直前の状態を示したものであり、このステップ１の
上面には頂面１ａ，側面１ｂ，底面１ｃで構成される踏
板１Ａと、踏板１Ａの前端部および後端部には、取外す
ことの前端部クリート１ｄと後端部クリート１ｅとを備
えている。そして、踏板１Ａは、降り場床２の先端に固
設されたコーム３の歯３ａと噛み合って機器の中へ進行
していく。なお、踏板１Ａの底面１ｃには前端部クリー
ト１ｄと後端部クリート１ｅと一体になっている本発明
の細幅プレート１Ｂが貼り付られている。

【０００９】ここで、一体化している前端部クリート１
ｄと後端部クリート１ｅ、および細幅プレート１Ｂの形
状、取付け方法について詳述する。図２において前端部
クリート１ｄと後端部クリート１ｅは、踏板１Ａと異色
（例えば黄色）であり、細幅プレート１Ｂは一般にアル
ミ合金やステンレス鋼で成る踏板１Ａと同色、または無
色透明の中に、異色（例えば黄色）を組み合わせて模様
を表示しており、頂面１ａ，側面１ｂによって分断され
るように底面１ｃのみに貼り付られている。

【００１０】図３，図４では踏板１Ａと，一体化してい
る前端部クリート１ｄと後端部クリート１ｅ、および細
幅プレート１Ｂを示しており、以下取付け方法を詳述す
る。図３において、踏板１Ａの前端部および後端部に、
前端部クリート１ｄと後端部クリート１ｅを矢印Ｘの方
向に押しつけて取付けるだけで、図４のように細幅プレ
ート１Ｂは踏段の底面１ｃの全奥行きに案内されるよう
に簡単に密着して取付けられる。

【００１１】なお細幅プレート１Ｂは前端部クリート１
ｄと後端部クリート１ｅと一体であるため、細幅プレー
ト１Ｂはながれる心配がないので、より安全な乗客ステ
ップにすることができる。

【００１２】一方、この細幅プレート１Ｂに模様を表示
して足型の集合体とした例について図５で説明する。細
幅プレート１Ｂは分断されており、前端部クリート１ｄ
と後端部クリート１ｅと一体である。

【００１３】細幅プレート１Ｂで踏板の同色と異色を組
み合わせることによって模様を表示し、一部欠落しても
良いが大略足型として構成することができる。なお、こ
のシート１Ｂは、例示に限らず、各種絵柄，色調が応用
でき、この考え方をステップの注意帯に応用してもよ
い。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、ステップ表面に設ける
模様の表示法における作業省力化と機器への悪影響を軽
減した乗客コンベアのステップ構造を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す要部の斜視図。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図。

【図３】図２相当部分の作業を示す図２の斜視図。

【図４】図２相当部分の作業を示す図２の斜視図。

【図５】本発明の要部の平面図。

【符号の説明】

１…ステップ、１ａ…頂面、１ｂ…側面、１ｃ…底面、
１Ａ…踏板、１Ｂ…細幅プレート、２…降り場床、３…
コーム。

フロントページの続き (72)発明者 金子 義昭 東京都中央区日本橋兜町11番地11号 株式 会社ニッシン内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】無端状に連結されて移動するステップの表
   面に、頂面，側面および底面で形成される多数のクリー
   トを有する踏段と，前記踏段の前端部に配置された前端
   部クリート、および後端部に配置された後端部クリート
   を有し、前記踏段が乗り場床と降り場床のコームの歯に
   噛み合う乗客コンベアにおいて、前記前端部クリート
   は、複数本の細幅プレートを介して前記後端部クリート
   と一体となっていることを特徴とする乗客コンベアのス
   テップ。
2. 【請求項２】請求項１において、前記細幅プレートは前
   記踏段の頂面，側面毎に分断され、前記踏段の底面に合
   致して貼り付いている乗客コンベアのステップ。
3. 【請求項３】請求項１において、前記細幅プレートに模
   様を表示している乗客コンベアのステップ。