JPH09328278A - 乗客コンベアのステップ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステップのライザ表面に設ける模様を表示し
たシートの作業省略化と機器への悪影響を軽減する乗客
コンベアのステップの提供。 【解決手段】 ステップの表面に頂面、側面、および底
面で形成される多数のクリートを有するライザ１Ａと、
前記ライザ１Ａのクリートが後方のステップ前側の先端
部と噛み合う構成の乗客コンベアにおいて、前記ライザ
１Ａの複数本のクリート底面に前記ライザのほぼ全奥行
きの長さに相当するシート３を貼り付け、そのシート３
は模様を表示しており、その模様は矢印記号として構成
することでエスカレータの運転方向を示すことができ、
またシートに表示した模様を文字にすることで乗客に対
して利用上の注意を喚起したり、宣伝に利用することも
できるステップを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乗客コンベアのス
テップの構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ステップの表面に異色体を設ける
ことは、特公昭５７−５１２６４号公報によって知られ
ているほか、クリート部分に異色のフィルムを貼った
り、塗装によって注意表示（危険部の表示や足型マーク
による案内表示）する方法が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例の公報のも
のは、ステップの側部とスカートガードとの間の安全性
を向上させるために中央部の表面よりも一段背の高い安
全弁をクリートの底部にビスで固定する構成である。こ
の場合、万一、ビスが脱落すると、硬くて長い安全弁が
乗降口のコームや回転機器を破損させてしまうという問
題があった。またクリートの表面にフィルム状の表示体
を貼り付けるものであるが、その一枚が比較的広い面積
（模様を表示するためにはそうならざるを得ない。）を
持つため、上記と同様にコームや機器を破損させてしま
うという問題があった。さらに、クリートの表面に塗装
によって模様表現したものは、靴による摩減や汚損が発
生し、その補修に多大な労力と費用を投じる必要があっ
た。上記問題はステップのライザ表面にも当てはめるこ
とができる。

【０００４】本発明の目的は、機器の悪影響を低減する
とともに、作業の簡便化を図ることのできる乗客コンベ
アのステップを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、無端状
に連結されて移動するステップの表面に頂面、側面、お
よび底面で形成される多数のクリートを有するライザ
と、前記ライザのクリートが後方のステップ前側の先端
部と噛み合う構成の乗客コンベアのステップにおいて、
前記ライザの複数本のクリート底面に前記ライザのほぼ
全奥行きの長さに相当するシートを貼り付けたことによ
り、また前シートに模様が表示されることにより達成さ
れる。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
１ないし、図４により説明する。図１はステップ１が傾
斜状態にあり、ステップ１のライザ１Ａの下側に、後方
のステップ２の先端部が噛み合っている状態を示したも
のであり、このライザ１Ａの表面には、頂面１ａ、側面
１ｂ、底面１ｃで構成されるクリート１Ｂを備えてい
る。そしてステップ１とその後方ステップ２は、運転方
向が水平である場合はライザ１Ａの上側に、後方ステッ
プ２の先端部が噛み合い、運転方向が傾斜状態に近づく
につれ、後方ステップ２の先端部とステップ１のライザ
１Ａとの噛み合い点はステップ１のライザ１Ａの下側
に、徐々に移動し、図１の状態に到達する。

【０００７】なお、ライザ１Ａには本発明のシート３の
集合体が接着または磁力によって貼り付けられている。
ここで、シート３の形状、貼り付け方法について、詳述
する。シート３は、一般にアルミ合金やステンレス鋼で
成るライザ１Ａと同色の中に、異色（例えば黄色）を組
合せて模様を表示しており、少なくともライザ１Ａの底
面１ｃに接着剤、または磁力によって貼り付けられてい
る。図２の例では前記ライザ１Ａに接着した状態を示し
てあるが、シート３は、頂面１ａ、側面１ｂを避けるよ
うに貼り付られており、底面１ｃによって分断されて、
実際シート３は底面１ｃのみに貼り付けられている。一
方、このシート３に模様を表示して矢印記号の集合体と
した例について図３と図４で説明する。このシート３
は、細幅に分断されており、ライザ１Ａの底面貼り付け
面には接着剤を有している。シート３にて前記ライザ１
Ａの同色と異色を組合せることによって模様を表示し、
一部欠落してもよいが、大略矢印記号として構成するこ
とでエスカレータの運転方向を示すことができる。また
シート３に表示した模様を文字にすることで乗客に対し
て利用上の注意を喚起したり、宣伝に利用することもで
きる。

【０００８】

【発明の効果】以上説明したように本発明の乗客コンベ
アのステップによれば、ステップのライザ表面に設ける
模様を表示したシートの作業省略化と機器への悪影響を
軽減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す要部の斜視図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図３】本発明の要部の平面図である。

【図４】図１のステップのライザをＢから見た平面図で
ある。

【符号の説明】

１ ステップ １Ａ ライザ １Ｂ クリート ２ 後方のステップ ３ シート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 善昭 東京都中央区日本橋兜町11番11号 株式会 社ニッシン内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無端状に連結されて移動するステップの
   表面に頂面、側面、および底面で形成される多数のクリ
   ートを有するライザと、前記ライザのクリートが後方の
   ステップ前側の先端部と噛み合う構成の乗客コンベアの
   ステップにおいて、前記ライザの複数本のクリート底面
   に前記ライザのほぼ全奥行きの長さに相当するシートを
   貼り付けたことを特徴とする乗客コンベアのステップ。
2. 【請求項２】 前記シートは模様を表示していることを
   特徴とする請求項１記載の乗客コンベアのステップ。