JPH08230757A - 移動機器駆動装置 - Google Patents

移動機器駆動装置

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JPH08230757A
JPH08230757A JP4220995A JP4220995A JPH08230757A JP H08230757 A JPH08230757 A JP H08230757A JP 4220995 A JP4220995 A JP 4220995A JP 4220995 A JP4220995 A JP 4220995A JP H08230757 A JPH08230757 A JP H08230757A
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mobile device
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tension
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Norio Kobayashi
憲郎 小林
Kinya Nanba
欣也 難波
Koya Ono
康哉 大野
Masaaki Kobayashi
正昭 小林
Takeshi Teragaki
武 寺垣
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量かつ小型で、しかも安価な移動機器駆動
装置を提供する。 【構成】 チェーン12の移動速度を検出する速度検出
機構13と、チェーン12に作用する張力を検出する張
力検出機構14と、車輪16の外周部17に原動機15
が発生する動力を回転駆動力として伝達する駆動機構1
9と、これら速度検出機構13と張力検出機構14と駆
動機構19とに接続され、速度検出機構13と張力検出
機構14とから発信された検出信号に基づいて駆動機構
19に出力信号を発信する制御ユニット20とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車等の移動機器に
装着された状態で、当該移動機器の車輪を駆動する移動
機器駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車等の移動機器にあっては、一般に
登坂時の走行付加が大きいため、減速手段等を設けて走
行時の付加を軽減するようにしている。また、近年で
は、走行駆動力を補助する機構によって登坂時の付加を
軽減することが提案されている。例えば自転車の場合、
図10に示すように、フレーム1中央部のクランク室2
に設けられた駆動力補助機構3によって駆動力を補助す
るものが提供されている。この駆動力補助機構3は、電
動モーターの駆動力を利用したもので、ペダル4の踏み
込み力(踏力)をセンシングして電動モーターの出力を
自動的に変化させ、適切な大きさの駆動力を発生するよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記自転車
には、駆動力補助機構3をクランク室2内に組み込む形
態であることに起因して以下のような問題があった。す
なわち、十分なトルクを得るためには、駆動力補助機構
3が大型化して重量が増大して走行性や操縦性等が低下
するとともに、コストが上昇する。また、構成が特殊で
あるため、完成車への後付けができず、普及しにくい。
さらに、電動モーターの駆動用バッテリーは一般に自転
車に組み込まれていて取り外しが困難であるので、充電
時には充電場所に自転車ごと移動する必要があり、不便
であるといった問題もあった。
【0004】一方、前記自転車における踏力のセンシン
グとしては、クランク室2内に設置した圧電素子等の利
用が多用されているが、センシングの機構全体が高価に
なる上、センシング信号を処理して駆動力補助機構3の
駆動力を制御する制御機構が複雑化して、駆動力補助機
構3の一層の大型化やコストの上昇の原因となってい
た。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、軽量かつ小型で、しかも安価な移動機器駆動装置
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、以下の構成を採用した。すなわち、請求項
1記載の移動機器駆動装置では、ドライブギアとドリブ
ンギアの間に無端状に卷装されたチェーンの移動速度を
検出する速度検出機構と、チェーンに作用する張力を検
出する張力検出機構と、車輪の外周部に原動機が発生す
る動力を回転駆動力として伝達する駆動機構と、これら
張力検出機構と速度検出機構と駆動機構とに接続され、
張力検出機構と速度検出機構とから発信された検出信号
に基づいて駆動機構に出力信号を発信する制御ユニット
とを備えることを前記課題の解決手段とした。
【0007】請求項2記載の移動機器駆動装置では、請
求項1記載の移動機器駆動装置において、張力検出機構
と、速度検出機構と、駆動機構とが、自転車のフレーム
に着脱可能な検出駆動ユニットとして一体化されている
ことを前記課題の解決手段とした。
【0008】請求項3記載の移動機器駆動装置では、請
求項1または2記載の移動機器駆動装置において、前記
駆動機構の原動機が電動モーターであり、この電動モー
ターの駆動力によって回転駆動され、自転車の車輪の外
周部に圧接されることにより車輪に駆動力を伝達可能な
駆動シャフトを備えてなり、駆動機構と、前記電動モー
ターに電力を供給するバッテリーとが、自転車のフレー
ムに対して着脱可能な駆動力補助ユニットとして一体化
されていることを前記課題の解決手段とした。
【0009】請求項4記載の移動機器駆動装置では、請
求項3記載の移動機器駆動装置において、電動モーター
の駆動軸と駆動シャフトとの間に、電動モーターの駆動
力を駆動シャフトに伝達する駆動力伝達ベルトが卷装さ
れていることを前記課題の解決手段とした。
【0010】請求項5記載の移動機器駆動装置では、請
求項1から4のいづれかに記載の移動機器駆動装置にお
いて、前記張力検出機構が、前記チェーンの駆動力伝達
側に接触され、該駆動力伝達側に作用する張力に応じて
チェーンの卷装の内外方向に移動可能な可動部材と、該
可動部材の移動方向に伴って相対的にスライドする一対
のスライド部材と、これらスライド部材の相対位置を検
出する相対位置検出手段とを備えてなることを前記課題
の解決手段とした。
【0011】請求項6記載の移動機器駆動装置では、請
求項1から4のいづれかに記載の移動機器駆動装置にお
いて、前記張力検出機構が、前記チェーンの駆動力伝達
側に接触され、該駆動力伝達側に作用する張力に応じて
チェーンの卷装の内外方向に移動可能な可動部材と、該
可動部材の移動に伴って支点を中心として回転するアー
ムと、該アームの回転量を検出する回転量検出手段とを
備えてなることを前記課題の解決手段とした。
【0012】
【作用】請求項1記載の移動機器駆動装置によれば、張
力検出機構で検出したチェーンの張力と、速度検出機構
で検出したチェーンの移動速度に応じて、駆動機構が車
輪に伝達する回転駆動力を制御ユニットが制御する。本
発明の移動機器駆動装置によって車輪に駆動補助力が与
えられる自転車(いわゆるハイブリッド自転車)におい
ては、駆動機構が車輪に伝達する回転駆動力に自転車の
走行速度等に対する相対的な制限があるため、チェーン
の張力および移動速度から判明する自転車の走行速度等
が限界値になった場合には、制御ユニットが作動して車
輪への回転駆動力の伝達を調整あるいは停止する。
【0013】請求項2記載の移動機器駆動装置によれ
ば、張力検出機構と速度検出機構と駆動機構とをコンパ
クトにまとめることが出来、装置全体の小型化、軽量化
が可能である。検出駆動ユニットの設置位置は、張力検
出機構と速度検出機構の機能上チェーンの近傍が好まし
く、駆動機構の機能上車輪の外周部近傍が好ましいた
め、自転車のクランク室近傍とすることが適切である
が、この場合、小型化によって自転車の運転の障害にな
ることを回避できる。
【0014】請求項3記載の移動機器駆動装置によれ
ば、駆動力補助ユニットは、自転車のフレームに対し
て、駆動機構の駆動シャフトを車輪の外周部に圧接可能
な位置に取り付ける必要があるが、駆動機構とバッテリ
ーの一体化によってコンパクト化が可能であるので、自
転車の運転の障害にならない上、移動機器駆動装置全体
の軽量化を可能にする。また、駆動力補助ユニットの交
換によって駆動機構とバッテリーとを同時に交換するこ
とになるので、特に、駆動機構とバッテリーの寿命が略
同程度である場合には、交換の作業性が大幅に向上す
る。
【0015】請求項4記載の移動機器駆動装置によれ
ば、駆動力伝達ベルトと電動モーターの駆動軸との接触
面積、駆動力伝達ベルトと駆動シャフトとの接触面積を
確保しやすいので、駆動力伝達ベルトの使用によって、
電動モーターの駆動力が確実に駆動シャフトに伝達され
る。また、このことにより、駆動機構の単純化や、小型
の電動モーターの使用が可能である。
【0016】請求項5記載の移動機器駆動装置によれ
ば、可動部材のチェーンの卷装の内外方向への移動に伴
ってスライド部材の対が相対にスライド移動して全体と
して伸縮する。可動部材の卷装内外方向への移動は、チ
ェーンの張力との相関性を有しているので、これらスラ
イド部材の相対位置を相対位置検出手段によって検出す
ることにより、チェーンの張力を検出することができ
る。
【0017】請求項6記載の移動機器駆動装置によれ
ば、可動部材のチェーンの卷装の内外方向への移動に伴
ってアームが支点を中心として回転する。可動部材の卷
装内外方向への移動は、チェーンの張力との相関性を有
しているので、アームの回転量を回転量検出手段によっ
て検出することにより、チェーンの張力を検出すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下本発明の移動機器駆動装置の第1実施例
を、図1から図3を参照して説明する。図中符号10
は、本実施例の移動機器駆動装置である。移動機器駆動
装置10は、図1に示すように、移動機器としての自転
車のフレーム11に装着されている。移動機器駆動装置
10は、前記自転車のドライブギア12aと図示しない
ドリブンギアの間に無端状に卷装されたチェーン12の
移動速度を検出する速度検出機構13と、チェーン12
に作用する張力を検出する張力検出機構14と、原動機
として電動モーター15が搭載され、自転車の車輪16
のゴムタイヤ17の外周面18に電動モーター15が発
生する動力を回転駆動力として伝達する駆動機構19
と、これら速度検出機構13と張力検出機構14と駆動
機構19とに接続され、張力検出機構14と速度検出機
構13とから発信された検出信号に基づいて駆動機構1
9に出力信号を発信する制御ユニット20とを備えてい
る。
【0019】前記速度検出機構13と張力検出機構14
と駆動機構19とは、図1および図2に示すように、検
出駆動ユニット21として一体化され、自転車のフレー
ム11に取付金具22を介して着脱可能に装着されてい
る。前記取付金具22は、自転車の図示しないサドルを
支持するピラが挿入固定される固定部23のクランク室
11aに近い部分に固定されている。取付金具22に
は、前記速度検出機構13と張力検出機構14と駆動機
構19とを支持する一対の回動プレート24が、ピン2
5を介して上下方向に回動自在に軸支されている。
【0020】前記回動プレート24の一方は、前記ドラ
イブギア12aの上方に設置されている。この回動プレ
ート24の前記ピン25寄りの部分には、前記電動モー
ター15の前面が固定され、この電動モーター15の駆
動軸26が回動プレート24に開口された挿通孔27か
ら回動プレート24の外面側に突設されている。この回
動プレート24の電動モーター15より回動半径方向外
側には、前記電動モーター15の駆動力によって回転駆
動され、自転車の車輪16のゴムタイヤ17の外周面1
8に圧接されることにより車輪16に駆動力を伝達可能
な駆動シャフト28が、その軸線を前記電動モーター1
5の駆動軸26と平行として軸支されている。
【0021】この駆動シャフト28は、シャフト本体2
8aと、このシャフト本体28aの外側にブッシュ28
bを介して回転自在に配置された駆動力伝達体28cと
で構成されている。駆動シャフト28cの一端部29は
回動プレート24の外面側に突出され、他端部30は該
回動プレート24と対を形成する他方の回動プレート2
4に軸支されている。他方の回動プレート24の中央部
には、前記電動モーター15のモーター本体31が固定
されている。
【0022】駆動シャフト28の一端部29の先端に
は、回動プレート24の回動方向外端部に移動自在に設
けられた回動軸受Kが軸支されている。前記電動モータ
ー15の駆動軸26と駆動力伝達体28cの一端部29
との間には、電動モーター15の駆動力を駆動力伝達体
28cに伝達する駆動力伝達ベルト32が卷装されてい
る。なお、前記回動軸受Kは、回動プレート24および
回動プレート24の外面を覆うように装着されたカバー
33の外側において、図示しない支持手段によってこれ
ら回動プレート24およびカバー33から離脱不可能、
かつ、駆動シャフト28と同軸に回動自在に支持されて
いる。前記電動モーター15と駆動シャフト28と駆動
力伝達ベルト32とは、本実施例の駆動機構19を構成
している。
【0023】前記カバー33は、一方の回動プレート2
4の回動半径方向外側に突出された突出部34先端から
ピン25近傍に到る外面の略全体を覆い、かつ、回動プ
レート24との間に、前記突出部34に開口された空気
孔35と回動プレート24の挿通孔27における駆動軸
26の挿入クリアランスとの間の空気流路36を形成し
ている。前記電動モーター15は、ファン付きモーター
であり、駆動時に前記挿通孔27におけるクリアランス
を介して空気流路36内の空気を吸引するため、駆動時
には空気流路36内を空気孔35から前記挿通孔27に
向かって空気が流れ、駆動力伝達ベルト32の回転によ
って生じる摩擦熱が冷却されるようになっている。
【0024】なお、電動モーター15のモーター本体3
1の後端部(図2上側)には、吸引した空気を路面方向
に向かって排出する排出孔(図示せず)を有し、かつ、
モーター本体31の後部を保護する排気カバー37が装
着されている。この排気カバー37によって、電動モー
ター15の駆動音および駆動力伝達ベルト32の回転に
伴う摩擦音等の騒音の影響が低減されるようになってい
る。
【0025】前記回動軸受Kには、前記速度検出機構1
3が設けられている。この速度検出機構13は、回動軸
受Kの外面から突出する軸部38に、前記回動プレート
24と平行な回動軸線を以て軸支され、前記チェーン1
2の駆動力伝達側12b(図1上側)上に載置されてこ
のチェーン12と噛み合う速度検出ギア39(可動部
材)と、前記軸部38の軸線方向に発光側素子40と受
光側素子41とが離間して対向配置されてなるフォトセ
ンサと、これら発光、受光側素子の間に配置されて前記
速度検出ギア39と一体的に回転する円盤状の回転板4
2と、前記発光、受光側素子40、41と、回転板42
の設置領域を覆う遮光カバー43とを備えている。
【0026】前記回転板42の半径方向中央部の自身の
回転軸線を中心とする円周上には、複数の透孔44が等
間隔で穿設されている。速度検出機構13は、速度検出
ギア39の回転に伴う回転板42の回転によって、前記
透孔44を通った発光側素子40の発光を受光側素子4
1において受光した際に、この受光側素子41から前記
制御ユニット20に受光信号をディジタル信号として発
信するエンコーダーとして機能する。
【0027】また、速度検出機構13は、回動プレート
24に対して回動自在な回動軸受Kに設けられているの
で、全体が駆動シャフト28の軸線を中心として回動す
るようになっている。また、駆動シャフト28の中心軸
線の近傍に軸部38の端部が位置しているので、速度検
出機構13は、概略駆動シャフト28の周囲を回動する
ようになっている。
【0028】回動プレート24の中央部下部には、前記
張力検出機構14の一部を構成するバネ45の一端部が
取り付けられている。張力検出機構14は、バネ45
と、このバネ45を内装する外筒46と、この外筒46
の下部において、該外筒46の軸方向にスライド自在と
してその内部に挿入され、かつ、自転車のフレーム11
に固定されたブラケット47に下端が軸支された内筒4
8とを備えている。前記外筒46の上端部は、回動プレ
ート24の中央部下部に設けられ、前記バネ45の一端
部を支持するピン49に回動可能に吊止されている。外
筒46の下端部には、軸方向に延在する長穴50が開口
されている。この長穴50には、前記ブラケット47に
固定されたピン51が挿入されている。このピン51に
は、前記バネ45の他端部が取り付けられている。
【0029】内筒48の下部は、前記ピン51を介して
ブラケット47に軸支されている。内筒48の中央部に
は、図1および図3に示すように、基板52に支持され
た反射型フォトセンサ53が設けられている。該反射型
フォトセンサ53は、内筒48の内側に取り付けられ、
基板52に形成された透孔54を介して外筒46の内壁
面に取り付けられた反射ピース55に向けて光を発光し
かつ反射ピース55で反射された光を受光可能とされて
いる。前記反射ピース55は、外筒46の長手方向複数
箇所に互いに離間して取り付けられている。これら反射
ピース55は、それぞれ異なる反射特性を有している。
【0030】前記張力検出機構14は、チェーン12の
駆動力伝達側12b(図1中上側)の張力が変化した場
合、速度検出ギア39が昇降して可動部材として機能す
るとともに、この速度検出ギア39の昇降に伴い前記外
筒46が内筒48に対して相対的に上下動するスライド
部材として機能する。ここで、対向する反射型フォトセ
ンサ53と反射ピース55の対の組み合わせが変化し、
反射ピース55の反射特性の違いによって、反射型フォ
トセンサ53が制御ユニット20に発信する受光信号が
変化する。これら反射型フォトセンサ53と反射ピース
55とは、外筒46と内筒48の相対位置を検出する相
対位置検出手段として機能する。
【0031】駆動力伝達側12bの張力が変動して速度
検出ギア39が上下動する場合には、バネ45の弾性力
で検出駆動ユニット21全体がピン25を中心として上
下に振り子運動することにより速度検出ギア39がチェ
ーン12の駆動力伝達側12bに押しつけられて、常に
速度検出ギア39の駆動力伝達側12bへの噛み合い状
態が維持されているので、張力検出機構14によるチェ
ーン12の張力の検出が安定になされるとともに、チェ
ーン12における走行速度の検出も安定に行なわれるよ
うになっている。なお、前記外筒46の上下動は、前記
長穴50の範囲に規制されている。
【0032】フレーム11の前記固定部23の中央部に
は、バッテリーBと、このバッテリーBの電力を前記制
御ユニット20の信号に基づいて電動モーター15に出
力する可変出力機構B1とが取り付けられている。な
お、本実施例において、このバッテリーBおよび可変出
力機構B1の設置位置は、例えば自転車の荷台等、他の
場所であってもよい。また、可変出力機構B1は、バッ
テリーBと分離して配置して、例えば制御ユニット20
と一体としてもよい。
【0033】前記制御ユニット20は、フレーム11の
前部に図示しない固定金具を介して固定されている。こ
の制御ユニット20は、受光側素子41の受光信号から
自転車の速度を算出し、反射型フォトセンサ53の受光
信号の種類からペダルに作用する踏力を判定し、これら
のデータから前記可変出力機構B1の出力電力を調整し
て電動モーター15の駆動を制御するようになってい
る。
【0034】本実施例の移動機器駆動装置10は、検出
駆動ユニット21を、駆動シャフト28が車輪16のゴ
ムタイヤ17の自転車の最も前側に位置する部分よりや
や下側の外周面18に当接するようにセットすることに
より、自転車の走行速度とペダルの踏力とに応じて、自
転車の車輪16に適切な回転駆動力を与えて駆動力を補
助する。
【0035】自転車の走行速度は、前記速度検出機構1
3における受光側素子41の受光信号に基づいて制御ユ
ニット20が算出する。この際、制御ユニット20は、
車輪16の外径や、ドライブギア12aとドリブンギア
とのギア比および離間距離等のデータを予め設定してお
き、これらのデータと、前記受光側素子41からディジ
タル信号として送られてくる受光信号とから走行速度を
リアルタイムで算出する。
【0036】ペダルの踏力は、反射型フォトセンサ53
の受光信号に基づいて制御ユニット20が判定する。す
なわち、反射型フォトセンサ53の受光信号の種類は外
筒46への内筒48の挿入深度を示すので、バネ45の
弾性係数やドライブギア12aとドリブンギアとのギア
比等の設定の下において、受光信号の種類に応じて踏力
の大きさが特定される。また、異種の反射ピース55を
さらに多段に配置すれば、踏力の判定を一層精度良く行
なうことができる。
【0037】自転車の速度が低い場合には、ゴムタイヤ
17の外周面18に対して駆動シャフト28の回転が相
対的に高速になっているので、検出駆動ユニット21全
体がピン25を中心として図1中時計回りに回動するこ
とにより、駆動シャフト28がゴムタイヤ17に食い込
んで摩擦力を高めた状態で回転駆動力を与える。また、
自転車の初動時や登板時といった踏力が大きくなる場合
には、チェーン12の張力が大きくなって速度検出ギア
39が押し上げられるので、ゴムタイヤ17への駆動シ
ャフト28の食い込みが一層顕著になる。したがって、
移動機器駆動装置10の駆動力の補助をより必要とする
時には、駆動力の伝達効率が向上する
【0038】前記駆動シャフト28の食い込みはチェー
ン12の張力の上昇によって検出駆動ユニット21全体
がピン25を中心として回動して駆動シャフト28が上
方に変位することによりなされるが、駆動シャフト28
がゴムタイヤ17と接触するまでは、回動プレート24
と速度検出機構13と駆動シャフト28とが互いに連動
して昇降可能になっている。また、駆動シャフト28が
ゴムタイヤ17に食い込んだ状態においては、食い込み
力によって検出駆動ユニット21全体がさらに上方に回
動するとともに、速度検出機構13が回動軸受Kととも
に駆動シャフト28の軸回りに回動して前方(図1、図
2右側)に引き込まれる。したがって、速度検出機構1
3の駆動ユニット21後方への突出が抑制され、検出駆
動ユニット21全体の回動領域を縮小することができ
る。
【0039】なお、駆動シャフト28の食い込みは、検
出駆動ユニット21の上方への回動を伴うが、この回転
量は僅かであり、速度検出ギア39のチェーン12との
噛み合いに影響を与えない。また、速度検出機構13の
前方への引き込みは、速度検出機構13自体の重量と、
後方から前方に向かって移動するチェーン12の駆動力
伝達側12bに噛み合う速度検出ギア39から伝達され
る前方への変位力とによって安定になされる。
【0040】自転車の走行速度が上昇して、ゴムタイヤ
17の外周面18に対して駆動シャフト28の回転が低
速になってくると、駆動シャフト28がゴムタイヤ17
の回転方向に押し出され、接触が解除される。
【0041】本実施例の移動機器駆動装置10によれ
ば、自転車の走行速度をチェーン12と直接噛み合わさ
れた速度検出ギア39を有する速度検出機構13で行な
い、しかも、チェーン12に作用する張力に関係無く常
時速度検出ギア39とチェーン12との噛み合いを維持
して検出の安定が図られているので、速度検出の精度が
向上する。また、速度検出機構13は、制御ユニット2
0に発信する信号がディジタルであることに起因して、
構造が単純になっているので小型かつ軽量に構成するこ
とができ、しかも、センシング用素子や検出信号の発信
機構に特殊品を使用する必要が無く、安価に構成するこ
とができる。張力検出機構14も、速度検出機構13と
同様の理由から、小型かつ軽量、しかも安価に構成する
ことができる。一方、制御ユニット20も、速度検出機
構13からの信号をディジタル信号として処理する構造
なので、小型かつ安価な装置を採用することができる。
【0042】また、検出駆動ユニット21に駆動機構1
9と速度検出機構13とが一体的に取り付けられている
ので、これら駆動機構19や速度検出機構13の設置ス
ペースが極めて省スペース化されるとともに、フレーム
11への取付金具22等を共用したことにより大幅に軽
量化されている。駆動機構19と速度検出機構13の一
体化によって、フレーム11への着脱時や位置決め時に
おける作業性が向上する。
【0043】駆動機構19は、電動モーター15の駆動
力が駆動力伝達ベルト32によって駆動シャフト28に
伝達される構造であるので、構成が単純で摩擦損失が少
ないとともに、小型に構成することができる。しかも、
駆動機構19は、車輪16のゴムタイヤ17の外周面1
8に駆動力を作用させる構造であるので、車輪16への
回転トルクの付与に有利であり、電動モーター15およ
び駆動機構19を小型化することができる。また、駆動
力伝達ベルト32の使用によって、駆動力の伝達効率が
向上し、しかも、駆動力伝達ベルト32と駆動シャフト
28や駆動軸26との滑り等が防止されるので、その駆
動安定性が向上する。
【0044】前記の結果、移動機器駆動装置10は、全
体が小型かつ軽量であって、しかも安価で製造すること
ができる。したがって、走行性や操縦性が良好であると
ともに、軽量化による走行時の運動エネルギーの低減に
よって、自転車のブレーキ性能を確保しやすく、安全性
も向上する。また、軽量化と、それに伴う電動モーター
15の小型化や駆動力伝達効率の向上によって、バッテ
リーBの寿命が延長するので、充電サイクルが延長し
て、長期にわたって安定した使用が可能である。
【0045】なお、本実施例の移動機器駆動装置10に
基づく試作車の重量は、16kg前後であり、従来の駆
動力補助機構を用いた自転車に比して半分程度である。
また、この試作車は、同程度の充電による走行距離比較
が従来品に比して2倍程度であった。
【0046】以下、本発明の移動機器駆動装置の第2実
施例を図4から図8を参照して説明する。図中符号10
0は、本実施例の移動機器駆動装置である。なお、図
中、図1から図3と同一の構成部分には同一の符号を付
し、その説明を簡略化する。本実施例の移動機器駆動装
置100は、図4に示すように、自転車のフレーム11
のクランク室11aの近傍に設けられ、自転車の走行速
度を検出するための速度検出機構101およびチェーン
12の張力を検出するための張力検出機構102を備え
る検出ユニット103と、自転車のサドル11bの後部
下方に取り付けられて車輪16に駆動力を付与させる駆
動機構104と、この駆動機構104の電動モーター1
05に電力を供給するバッテリー106と、前記速度検
出機構101および張力検出機構102からの信号に基
づいて電動モーター105の出力を調整する制御ユニッ
ト107とを備えている。
【0047】前記検出ユニット103は、図5および図
6に示すように、ブラケット108を介してフレーム1
1の固定部23に支持されている。前記ブラケット10
8の後部(図5左側)側部には、固定軸109が突設さ
れている。この固定軸109には、チェーン12の駆動
力伝達側12bに噛み合わされる速度検出ギア110
(可動部材)を先端において支持するアーム111の基
端が、自転車のフレーム11に沿った平面内で回動自在
に軸支されている。速度検出ギア110は、駆動力伝達
側12bの張力の変動に応じてアーム111の回動によ
って昇降する可動部材として機能する。このアーム11
1の基端には、前記固定軸109の中央部においてその
半径方向外側にフランジ状に突設された基板112を覆
うセンサケース113が設けられている。
【0048】センサケース113は、アーム111とと
もに固定軸109を中心として回動するようになってい
る。このセンサケース113の内面には、基板112に
固定された反射型フォトセンサ114の発光を反射する
反射ピース115が複数貼着されている。これら反射ピ
ース115は、互いに反射特性が異なり、それぞれセン
サケース113の回動角度に応じて反射型フォトセンサ
114と対向可能な位置に設けられている。ここで、反
射型フォトセンサ114と反射ピース115とは、アー
ム111の回転量を検出する回転量検出出段として機能
する。反射型フォトセンサ114は、反射ピース115
からの反射光を受光した際に、受光信号を制御ユニット
107に発信するようになっている。前記速度検出ギア
110と、アーム111と、基板112と、センサケー
ス113と、反射型フォトセンサ114と、反射ピース
115とは、前記張力検出機構102を構成している。
【0049】前記アーム111の先端部には、アーム1
11を駆動力伝達側12b上面に向けて押しつけるため
のスプリング116の一端部が取り付けられている。こ
のスプリング116の他端部は、フレーム11に固定さ
れたスプリングブラケット117に取り付けられてい
る。スプリングブラケット117には、アーム111の
昇降の上下限位置を設定しする昇降量調整バー118の
一端部が昇降自在に取り付けられている。この昇降量調
整バー118の他端部は、前記速度検出ギア110の回
動軸119に回動自在に取り付けられている。昇降量調
整バー118の中央部には、ネジ部120が設けられ、
このネジ部120にナット状の二つのストッパー121
が螺着されている。これらストッパー121は、昇降量
調整バー118をスプリングブラケット117に対して
昇降自在に支持する支持金具122の上下に対向配置さ
れ、これらストッパー121の離間間隔の範囲で昇降量
調整バー118を昇降可能にしている。また、これらス
トッパー121は、ネジ部120における螺着位置を調
整することにより、昇降量調整バー118の昇降量を容
易に調整することができる。
【0050】前記速度検出機構101は、アーム111
の先端に回動自在に取り付けられた前記速度検出ギア1
10と、速度検出ギア110の回動軸119の軸線方向
に発光側素子123と受光側素子124とが離間して対
向配置されてなるフォトセンサと、これら発光、受光側
素子の間に配置されて前記速度検出ギア110と一体的
に回転する円盤状の回転板125と、前記発光側、受光
側素子123、124と、回転板125の設置領域を覆
う遮光カバー126とを備えている。前記回転板125
の半径方向中央部の自身の回転軸線を中心とする円周上
には、複数の透孔127が等間隔で穿設されている。速
度検出機構101は、回転板125の回転によって、前
記透孔127を通った発光側素子123の発光を受光側
素子124において受光した際に、この受光側素子12
3から前記制御ユニット107に受光信号をディジタル
信号として発信するエンコーダーとして機能する。
【0051】前記駆動機構104は、図7および図8に
示すように、図示しない固定金具を介してサドル11b
の下部からドリブンギア11cに向かって延びるステー
11cに固定されている。この駆動機構104は、前記
固定金具に固定された支持プレート128と、この支持
プレート128に固定された前記電動モーター105
と、この電動モーター105によって回転駆動されるマ
グネットホイール129と、電動モーター105の駆動
軸130を中心とする円周上に移動可能に支持され、マ
グネットホイール129に同軸状に連結された駆動シャ
フト131とで概略構成されている。
【0052】前記電動モーター105の駆動軸130の
先端には、該駆動軸130と同軸に配置され、かつ駆動
軸130に対して相対回動自在なシャフト支持部材13
2が設けられている。駆動軸130は、同一直線上とし
て配置された円柱状の回動力伝達体133の一端部に一
体回動自在に取り付けられている。この、回動力伝達体
133の他端部には、これら回動力伝達体133および
駆動軸130と同一の軸線を中心と回動する鉄製のロー
ラー134が取り付けられている。回動力伝達体133
は、支持プレート128に固定された回動ブラケット1
35にその両端が軸支されている。回動力伝達体133
の中央部には、前記シャフト支持部材132のリング部
136が回動力伝達体133の軸回りに回動自在に軸支
されている。
【0053】前記シャフト支持部材132は、前記駆動
軸130の先端に回動自在に設けられた前記リング部1
36と、このリング部136の径方向外側において二股
に分岐して突出され、前記駆動シャフト131を前記リ
ング部136の回動軸線と平行な軸線を以て軸支する対
を構成するブラケット板137とで構成されている。シ
ャフト支持部材132は、前記リング部136を中心と
して駆動軸130の軸回りに振り子運動するようになっ
ている。このシャフト支持部材132の振り子運動は、
支持プレート128の後端(図8左側)に螺着されたネ
ジ128aによってその範囲が設定されている。
【0054】駆動シャフト131の前記ローラー134
側先端には、前記マグネットホイール129が取り付け
られている。このマグネットホイール129は、外周面
が前記ローラー134と一定の押圧力を以て接触されて
いる。マグネットホイール129の外周部には、図示し
ないゴム層が形成され、駆動力の伝達効率が高められて
いる。また、マグネットホイール129とローラー13
4との接触は、前記シャフト支持部材132が駆動軸1
30の軸回りに回動した際にも、マグネットホイール1
29がローラー134の外周を軸回りに回動して維持さ
れる。
【0055】前記駆動機構104は、車輪16の頂部よ
りやや前部よりにおいて駆動シャフト131がゴムタイ
ヤ17の外周面18に当接するように装着されている。
車輪16の停止時あるいは低速回転時には、シャフト支
持部材132が、自重やマグネットホイール129や駆
動シャフト131の重量およびマグネットホイール12
9の吸着力によって駆動軸130とローラー134とを
結ぶ軸線を中心として回転して、ゴムタイヤ17の外周
面18に当接するようになっている。また、この場合、
駆動シャフト131が回動駆動されていれば、ゴムタイ
ヤ17の外周面18との摩擦力によって駆動シャフト1
31が駆動軸130とローラー134とを結ぶ軸線を中
心として図8中時計回りに回転して、ゴムタイヤ17に
食い込んで圧接状態になるので、駆動力の伝達効率が向
上する。一方、車輪16の高速回転時には、駆動シャフ
ト131が車輪16の回転方向に送り出されて、回転駆
動力の付与が解除されるようになっている。
【0056】バッテリー106は、フレーム11の固定
部23の上部前側に固定されている。このバッテリー1
06には、制御ユニット107からの信号にしたがって
電動モーター105に電力を供給する可変出力機構B1
が設けられている。
【0057】前記制御ユニット107は、図示しない固
定金具を介してフレーム11の前部に取り付けられてい
る。この制御ユニット107は、前記速度検出機構10
1の受光側素子124と、張力検出機構102の反射型
フォトセンサ114とからの受光信号を解析して、前記
可変出力機構B1に出力信号を発信し、電動モーター1
05を適切な駆動力で駆動するようになっている。
【0058】本実施例の移動機器駆動装置100によれ
ば、検出ユニット103と駆動機構104とが別体にな
っているので、修理やメンテナンス時における部品同士
の干渉が少なくこれらの作業能率が向上する。特に、速
度検出機構101や張力検出機構102に比して駆動機
構104は、電動モーター105の交換やメンテナンス
のサイクルが短いので、駆動機構104が独立して設け
られていることにより、交換やメンテナンスの作業能率
が向上する。
【0059】以下、本発明の第3実施例を図9を参照し
て説明する。本実施例の移動機器駆動装置は、前記第2
実施例記載の移動機器駆動装置100において、バッテ
リー106を自転車の荷台11dに設置し、さらに、駆
動機構104も荷台11dに取り付けてバッテリー10
6と一体化した駆動補助ユニット138を構成してい
る。こうすることにより、例えばバッテリー106と電
動モーター105の寿命が略等しい場合には、これらを
まとめて一回で交換することができ、作業能率が向上す
る。(出願人らの試作車では、バッテリー106と電動
モーター105の寿命が略等しい)また、電動モーター
105が自転車のサドル11bから離間するので、運転
車の足等との接触が回避されて、運転性が向上する。
【0060】なお、本発明の第1実施例の検出駆動ユニ
ット21や第2実施例の検出ユニット103は、ともに
フレーム11の固定部23に対して回動する構造になっ
ているが、固定部23に対して上下方向に移動可能な構
造であれば、例えば固定部23に沿ってスライド移動す
る構造であっても構わない。また、前記各実施例におい
ては、本発明の移動機器駆動装置を自転車に適用した例
を示したが、ドライブギアとドリブンギアとの間に卷装
されたチェーンを介して駆動力を伝達する構成の機構で
あれば、自転車以外、例えば車椅子等に適用してもよ
い。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の移
動機器駆動装置によれば、ドライブギアとドリブンギア
の間に無端状に卷装されたチェーンの移動速度を検出す
る速度検出機構と、チェーンに作用する張力を検出する
張力検出機構と、車輪の外周部に原動機が発生する動力
を回転駆動力として伝達する駆動機構と、これら張力検
出機構と速度検出機構と駆動機構とに接続され、張力検
出機構と速度検出機構とから発信された検出信号に基づ
いて駆動機構に出力信号を発信する制御ユニットとを備
え、制御ユニットが張力検出機構からのチェーンの張力
を示す信号からペダルの踏力を検出し、速度検出機構か
らのチェーンの移動速度を示す信号から自転車の走行速
度を検出し、これらのデータに基づいて駆動機構の駆動
力の出力を制御するので、前記踏力および走行速度をよ
り高精度に検出でき、駆動力の制御を正確に行なうこと
ができ、駆動力の補助を無駄無く効率良く行なうことが
できる。
【0062】請求項2記載の移動機器駆動装置では、張
力検出機構と、速度検出機構と、駆動機構とが、自転車
のフレームに着脱可能な検出駆動ユニットとして一体化
されているので、これら駆動機構や速度検出機構の設置
スペースが極めて省スペース化されるとともに大幅な軽
量化も可能である。この結果、操作性が向上し、転倒時
等の安全性が向上する。また、駆動機構と速度検出機構
の一体化によって、フレームへの着脱時や位置決め時に
おける作業性が向上する。
【0063】請求項3記載の移動機器駆動装置では、駆
動機構の原動機が電動モーターであり、この電動モータ
ーの駆動力によって回転駆動され、自転車の車輪の外周
部に圧接されることにより車輪に駆動力を伝達可能な駆
動シャフトを備えてなり、駆動機構と、前記電動モータ
ーに電力を供給するバッテリーとが、自転車のフレーム
に対して着脱可能な駆動力補助ユニットとして一体化さ
れているので、バッテリーと電動モーターをまとめて着
脱することができ、交換やメンテナンスの作業能率が向
上するとともに、電動モーターの設置位置が自転車のサ
ドルから離間するので、運転者の足等との接触が回避さ
れて、運転性が向上する。
【0064】請求項4記載の移動機器駆動装置では、電
動モーターの駆動軸と駆動シャフトとの間に、電動モー
ターの駆動力を駆動シャフトに伝達する駆動力伝達ベル
トが卷装され、この駆動力伝達ベルトを介して駆動力が
直接駆動シャフトに伝達されるので、駆動機構の構成が
単純で摩擦損失が少ないとともに、小型に構成すること
ができ、しかも、駆動機構は車輪の外周部に駆動力を作
用させる構造であるので車輪への回転トルクの付与に有
利であり、電動モーターを小型化することができる。ま
た、駆動力伝達ベルトの使用によって駆動力の伝達効率
が向上し、しかも、駆動力伝達ベルトと駆動シャフトや
電動モーターの駆動軸との滑り等が防止されるので、そ
の駆動安定性が向上する。これらの結果、駆動機構全体
が、小型かつ軽量、しかも安価で製造することができ
る。前記小型化および軽量化は、自転車の走行性や操縦
性に有利であるとともに、軽量化による走行時の運動エ
ネルギーの低減によって自転車のブレーキ性能を確保し
やすく、安全性も向上する。また、軽量化と、それに伴
う電動モーターの小型化や駆動力伝達効率の向上によっ
て、バッテリーの寿命が延長するので、充電サイクルが
延長して、長期にわたって安定した使用が可能である。
【0065】請求項5記載の移動機器駆動装置では、張
力検出機構が、前記チェーンの駆動力伝達側に接触さ
れ、該駆動力伝達側に作用する張力に応じてチェーンの
卷装の内外方向に移動可能な可動部材と、該可動部材の
移動方向に伴って相対的にスライドする一対のスライド
部材と、これらスライド部材の相対位置を検出する相対
位置検出手段とを備えてなるので、簡便かつ安価な構成
によってチェーンに作用する張力を高精度に検出でき
る。
【0066】請求項6記載の移動機器駆動装置では、前
記張力検出機構が、前記チェーンの駆動力伝達側に接触
され、該駆動力伝達側に作用する張力に応じてチェーン
の卷装の内外方向に移動可能な可動部材と、該可動部材
の移動に伴って支点を中心として回転するアームと、該
アームの回転量を検出する回転量検出手段とを備えてな
るので、簡便かつ安価な構成によってチェーンに作用す
る張力を高精度に検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動機器駆動装置の第1実施例を示す
図であって、検出駆動ユニット近傍を示す側面図であ
る。
【図2】本発明の移動機器駆動装置の第1実施例を示す
図であって、図1の検出駆動ユニットを示す平面図であ
る。
【図3】本発明の移動機器駆動装置の第1実施例を示す
図であって、外筒および内筒と、これらに設けられて相
対位置検出手段を構成する反射型フォトセンサと、反射
ピースとを示す断面図である。
【図4】本発明の移動機器駆動装置の第2実施例を示す
図であって、移動機器駆動装置を構成する各部品の取り
付け位置を示す全体側面図である。
【図5】本発明の移動機器駆動装置の第2実施例を示す
図であって、検出ユニット近傍を示す側面図である。
【図6】本発明の移動機器駆動装置の第2実施例を示す
図であって、図5の検出駆動ユニットを示す平面図であ
る。
【図7】本発明の移動機器駆動装置の第2実施例を示す
図であって、駆動機構を示す正面図である。
【図8】本発明の移動機器駆動装置の第2実施例を示す
図であって、駆動機構を示す平面図である。
【図9】本発明の移動機器駆動装置の第3実施例を示す
図であって、移動機器駆動装置を構成する各部品の取り
付け位置を示す全体側面図である。
【図10】従来の駆動力補助機構を示す全体側面図であ
る。
【符号の説明】
10 移動機器駆動装置 11 フレーム 12 チェーン 12a ドライブギア 12b 駆動力伝達側 12c ドリブンギア 13 速度検出機構 14 張力検出機構 15 原動機(電動モーター) 16 車輪 17 外周部(ゴムタイヤ) 19 駆動機構 20 制御ユニット 21 検出駆動ユニット 26 駆動軸 28 駆動シャフト 32 駆動力伝達ベルト 39 可動部材(速度検出ギア) 46 スライド部材(外筒) 48 スライド部材(内筒) 53 相対位置検出手段(反射型フォトセンサ) 55 相対位置検出手段(反射ピース) 100 移動機器駆動装置 101 速度検出機構 102 張力検出機構 104 駆動機構 105 電動モーター 106 バッテリー 107 制御ユニット 109 支点(ピン) 110 可動部材(速度検出ギア) 111 アーム 114 回転量検出手段(反射型フォトセンサ) 115 回転量検出手段(反射ピース) 131 駆動シャフト 138 駆動力補助ユニット B バッテリー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正昭 東京都台東区小島1−7−9 アルムエレ クトロニクス株式会社内 (72)発明者 寺垣 武 東京都大田区矢口1−23−20−402

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車等の移動機器に装着された状態
    で、当該移動機器の車輪を駆動する移動機器駆動装置
    (10、100)であって、 ドライブギア(12a)とドリブンギア(12c)の間
    に無端状に卷装されたチェーン(12)の移動速度を検
    出する速度検出機構(13、101)と、チェーンに作
    用する張力を検出する張力検出機構(14、102)
    と、車輪(16)の外周部(17)に原動機(15、1
    05)が発生する動力を回転駆動力として伝達する駆動
    機構(19、104)と、これら張力検出機構と速度検
    出機構と駆動機構とに接続され、張力検出機構と速度検
    出機構とから発信された検出信号に基づいて駆動機構に
    出力信号を発信する制御ユニット(20、107)とを
    備えることを特徴とする移動機器駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移動機器駆動装置におい
    て、張力検出機構と、速度検出機構と、駆動機構とが、
    自転車のフレーム(11)に着脱可能な検出駆動ユニッ
    ト(21)として一体化されていることを特徴とする移
    動機器駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の移動機器駆動装
    置において、前記駆動機構の原動機が電動モーター(1
    5)であり、この電動モーターの駆動力によって回転駆
    動され、自転車の車輪の外周部に圧接されることにより
    車輪に駆動力を伝達可能な駆動シャフト(28、13
    1)を備えてなり、駆動機構と、前記電動モーターに電
    力を供給するバッテリー(B、106)とが、自転車の
    フレームに対して着脱可能な駆動力補助ユニット(13
    8)として一体化されていることを特徴とする移動機器
    駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の移動機器駆動装置におい
    て、電動モーターの駆動軸(26)と駆動シャフトとの
    間に、電動モーターの駆動力を駆動シャフトに伝達する
    駆動力伝達ベルト(32)が卷装されていることを特徴
    とする移動機器駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいづれかに記載の移動
    機器駆動装置において、前記張力検出機構が、前記チェ
    ーンの駆動力伝達側(12b)に接触され、該駆動力伝
    達側に作用する張力に応じてチェーンの卷装の内外方向
    に移動可能な可動部材(39)と、該可動部材の移動方
    向に伴って相対的にスライドする一対のスライド部材
    (46、48)と、これらスライド部材の相対位置を検
    出する相対位置検出手段(53、55)とを備えてなる
    ことを特徴とする移動機器駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から4のいづれかに記載の移動
    機器駆動装置において、前記張力検出機構が、前記チェ
    ーンの駆動力伝達側に接触され、該駆動力伝達側に作用
    する張力に応じてチェーンの卷装の内外方向に移動可能
    な可動部材(110)と、該可動部材の移動に伴って支
    点(109)を中心として回転するアーム(111)
    と、該アームの回転量を検出する回転量検出手段(11
    4、115)とを備えてなることを特徴とする移動機器
    駆動装置。
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