JPH08229414A - 電動ピペット保持選択装置 - Google Patents

電動ピペット保持選択装置

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JPH08229414A
JPH08229414A JP6475095A JP6475095A JPH08229414A JP H08229414 A JPH08229414 A JP H08229414A JP 6475095 A JP6475095 A JP 6475095A JP 6475095 A JP6475095 A JP 6475095A JP H08229414 A JPH08229414 A JP H08229414A
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JP
Japan
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pipette
electric
pipettes
electric pipette
tip
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Withdrawn
Application number
JP6475095A
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English (en)
Inventor
Toshinori Sakai
敏典 酒井
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N35/00Automatic analysis not limited to methods or materials provided for in any single one of groups G01N1/00 - G01N33/00; Handling materials therefor
    • G01N35/10Devices for transferring samples or any liquids to, in, or from, the analysis apparatus, e.g. suction devices, injection devices
    • G01N35/1065Multiple transfer devices
    • G01N35/1072Multiple transfer devices with provision for selective pipetting of individual channels

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液の吸入と分注吐出作業を迅速に行うと共
に,装置の小型化及びチップ交換作業等の迅速化を成し
得る電動ピペット保持選択装置を提供すること。 【構成】 複数の電動ピペット9を収納し且つ所定箇所
に移送する枠体10及び枠体支持機構14と、枠体10
に装備され各電動ピペット9を個別に且つ上下動可能に
保持する複数のピペット保持手段20と、該ピペット保
持手段20に併設され電動ピペット9を係合し上下動し
て該電動ピペット9を動作可能状態に設定するピペット
選択移動手段30とを有する。枠体10の下端部に、電
動ピペット9用の貫通穴40Aを備えた本体開閉プレー
ト40を旋回回動自在に装備する。そして、本体開閉プ
レート40の所定箇所に、電動ピペット9に対応するチ
ップ離脱用係止穴43Aを有するチップ離脱用キャップ
43を装備したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動ピペット保持選択
装置に係り、とくに、複数の各電動ピペットを同時に所
定箇所に移送すると共に,各電動ピペットを個別に且つ
上下動可能に保持する汎用性が考慮された電動ピペット
保持選択装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用の自動検査装置においては、検体
や試薬等の液体を任意の量だけ吸入し或いは吐出を成す
ための電動スポイド,即ち電動ピペット装置が、従来よ
り必要不可欠なものとなっている。この種の電動ピペッ
ト装置は、単に医療分野に限定されず、物理学,科学,
生物学等の液体を扱う各分野,および分析,製薬,バイ
オ関連分野等で、従来より広く使用されている。
【0003】そして、これら各分野で使用されている電
動ピペット装置は、注入液を吸引し収納可能なシリンジ
をモータ駆動する本体部から液の吸入吐出を担うピペッ
ト部までを,フレキシブルチューブを使用して配管する
と共に、このフレキシブルチューブを介して液の吸入吐
出の制御が行われるようになっている。
【0004】図15に従来例を示す。この図15に示す
従来例では、上下動が自在に装備された複数のピペット
100aを備え且つ水平方向への移動が自在のヘッド部
100を有し、このヘッド部100の複数のピペット1
00aに対応して複数のシリンジ110が外部に装備さ
れている。各ピペット100aには、ラックとピニオン
からなるギヤ機構102を介して上下方向駆動モータ1
04が個別に装備されている。この上下方向駆動モータ
104を介して各ピペット100aは図示しない制御手
段により個別に上下動が付勢制御されるようになってい
る。
【0005】また、各ピペット100aに対応してヘッ
ド部100の外部に装備された各シリンジ110は、フ
レキシブルチューブ112を介して前述した各ピペット
100aに連結されている。各シリンジ110は、スラ
イダ114に付勢されて作動するピストン110Aによ
って、前述したピペット100aに対する液の吸入吐出
の制御が成されるようになっている。符号116はスラ
イダ114を往復移動させるねじ機構を示し、符号11
8はねじ機構116を駆動する駆動モータを示す。
【0006】図16に他の従来例を示す。この図16に
示す他の従来例では、複数の電動ピペット200aに対
してこれを選択するチャック202aを装備したピペッ
ト選択移動機構202を備えている。このピペット選択
移動機構202は支持台204上に装備されている。そ
して、この支持台204は、図示しない移送手段によっ
てX方向およびY方向に移動可能に構成されている。符
号206は電動ピペット200a用の固定ホルダを示
す。
【0007】更に、上記各従来例において、電動ピペッ
ト100a(又は200a)の先端に液吸引用として装
着される使い捨てチップ101a(又は201a)の交
換に際しては、図17,図18に示すように、チップ用
離脱ボックス301,311が使用されていた。
【0008】この内、図17に示すチップ用離脱ボック
ス301は、上方が開口されたボックス本体302と、
このボックス本体302の開口端部に図17に示すよう
に中心部に向けて水平に突出されたチップ係止プレート
303とを備えている。このチップ係止プレート303
は、チップ通過用の円形のチップ通過穴303Aと、こ
のチップ通過穴303Aに連通して設けられた細長いチ
ップ係止穴303Bとを備えている。
【0009】そして、図17に示すように、電動ピペッ
ト100aを記号aの方向に下降させて使い捨てチップ
101aを通過させた後、記号bの方向に移動させて当
該使い捨てチップ101aをチップ係止穴303Bに係
止させ、その後、電動ピペット100aを上昇させる
(記号c)ことにより使い捨てチップ101aを取り除
く、という手法が採られていた。
【0010】また、図18に示すチップ用離脱ボックス
311は、上方中央部に円形の開口穴312Aを有する
ボックス本体312と、このボックス本体312の開口
穴312Aの両側から対向した状態で立ち上がった一対
のチップ係止プレート313,314とを備えている。
この各チップ係止プレート313,314は先端部が内
側下方に向かってそれぞれ逆V字状に曲折され、その曲
折された下端部が僅かな隙間をもった状態に設定されて
いる。更にこの各チップ係止プレート313,314
は、ボックス本体312にその下端部が軸支され、通常
は元位置復帰ばね313A,314Aおよび図示しない
ストッパによって図18に示す直立状態に設定されてい
る。
【0011】そして、使い捨てチップ101aの取り外
しに際しては、図18に示すように、電動ピペット10
0aを記号aの方向に下降させて使い捨てチップ101
aを通過させた後、記号bの方向に上昇させる。このb
方向に上昇動作によって、使い捨てチップ101aは、
前述したV字状曲折部の曲折端に係止され取り除かれ
る。
【0012】更に、上記図15乃至図16に示す従来例
において、薬液の分注工程の移動中に電動ピペット10
0a(又は200a)から、振動その他の理由により液
たれが生じる場合がある。
【0013】このため、かかる事態の発生を防止するた
め、図15に示す従来例では各電動ピペット100a毎
に専用の小容器を装備し、また図16に示す従来例では
支持台204に小容器を装備するという手法が採られて
いた。図19に、この小容器の例を示す。
【0014】この図19に示す小容器331は、内部に
フエルト等の吸液部材を備え且つ受け皿状の断面U字状
に形成されており、その一端部に当該小容器331を支
持すると共に旋回させる小容器用旋回支軸332を備え
ている。そして、電動ピペット100a(又は200
a)の移動時には当該電動ピペット100a(又は20
0a)と共に移動して液が他の液分注箇所に落下するの
を有効に防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
実施例の内、図15に示す実施例にあっては、シリンジ
110とピペット100aとを連結するフレキシブルチ
ューブ112は、その湾曲半径を小さく設定すると内部
の薬液等の流動が阻害されることから湾曲半径を大きく
せざるを得ないという不都合があり、また、薬液等の送
り出しに使用されるシリンジ110および駆動モータ1
18等を各ピペット100a毎に装備しなければなら
ず、このため装置全体が大掛かりとなり、更に前述した
フレキシブルチューブ112の長さに限界があることか
らヘッド部100の移動範囲を大きく設定することがで
きないという不都合があった。
【0016】また、図16記載の他の従来例では、フレ
キシブルチューブを使用しない手法を採用し、これによ
って、図15に示す上記従来例の不都合を改善しようと
するものである。
【0017】しかしながら、この図16に記載の他の従
来例では、電動ピペット200aの交換に際しては当該
電動ピペット200aが収納されている箇所にピペット
選択移動機構202を移動させた後に当該電動ピペット
200aの交換動作を行わなければならないという煩わ
しさがあり、作業性が悪いという不都合があった。
【0018】また、使い捨てチップ101a(又は20
1a)の交換に際しては、電動ピペット100a(又は
200a)を各チップ用離脱ボックス301,311の
装備箇所まで移動させないと離脱させることができない
という煩わしさが生じ、このため作業性が悪いという不
都合があった。
【0019】更に、上記各従来例にあっては、電動ピペ
ット100a(又は200a)からの液たれ防止用とし
て小容器331が装備されているため、前述した使い捨
てチップ101a(又は201a)の交換に際しては、
その存在が邪魔となり、当該使い捨てチップ101a
(又は201a)を迅速に交換することができないとい
う不都合があった。
【0020】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに液の吸入と分注吐出作業を迅速に実行
すると共に,装置全体の小型化および電動ピペットのチ
ップ交換作業等を迅速且つ円滑に成し得る汎用性ある電
動ピペット保持選択装置を提供することを、その目的と
する。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、複数の各電動ピペットを収納し且つ所定箇所に移送
する枠体及び枠体支持機構と、枠体に装備され前記各電
動ピペットを個別に且つ上下動可能に保持する複数のピ
ペット保持手段と、このピペット保持手段に併設され前
述した複数の各電動ピペットの少なくとも一つを当該電
動ピペットの係合部で係合し所定のタイミングで上下動
して当該電動ピペットを動作可能状態に設定するピペッ
ト選択移動手段とを有している。
【0022】また、枠体の下端部には、電動ピペット用
の貫通穴を備えた本体開閉プレートが旋回自在に装備さ
れている。そして、この本体開閉プレートの所定箇所
に、前述した電動ピペットに対応するチップ離脱用係止
穴を備えたチップ離脱用キャップを装備する、という構
成を採っている。
【0023】請求項2記載の発明では、複数の各電動ピ
ペットを収納し且つ所定箇所に移送する枠体及び枠体支
持機構と、枠体に装備され前記各電動ピペットを個別に
且つ上下動可能に保持する複数のピペット保持手段と、
このピペット保持手段に併設され前述した複数の各電動
ピペットの少なくとも一つを当該電動ピペットの係合部
で係合し所定のタイミングで上下動して当該電動ピペッ
トを動作可能状態に設定するピペット選択移動手段とを
有している。
【0024】また、枠体の下端部には、電動ピペット用
の貫通穴を備えた本体開閉プレートが旋回自在に装備さ
れている。そして、この本体開閉プレートの所定箇所
に、前述した電動ピペットに対応するチップ離脱用係止
穴を備えたチップ離脱用キャップ,及び電動ピペットに
対応した液たれ防止用キャップを装備する、という構成
を採っている。
【0025】
【作用】請求項1記載の発明では、まず、枠体10内に
装備された複数本の電動ピペット9の何れかが係合モー
ドに設定されると、当該電動ピペット9は同じく枠体1
0内に組み込まれたピペット選択移動手段30に係止さ
れる。続いてピペット選択移動手段30は電動ピペット
9と共に下降動作する。
【0026】これにより、電動ピペット9は下降して薬
液等を吸引したのち再び上昇して所定位置に待機する。
続いて枠体支持機構14が作動し、薬液等を吸引した電
動ピペット9を含む装置全体を所定の複数の液分注位置
に順次移送する。そして、この各液分注位置では、ピペ
ット選択移動手段30の作動によって当該薬液等を吸引
した電動ピペット9が下降,液吐出,上昇を繰り返すこ
とにより、所定の液分注作業が実行される。この電動ピ
ペット9の上昇・下降動作に際しては、個別に装備され
たピペット保持手段20が常に機能する。このため、例
えば複数の電動ピペット9に対してもピペット保持手段
20が個別に機能して、その上下動が円滑に実行され
る。
【0027】更に、電動ピペット9の上昇・下降動作に
際しては、枠体10の下端部に装備された本体開閉プレ
ート40が所定のタイミングで旋回し、電動ピペット用
の貫通穴40Aを当該電動ピペット9の動作領域に設定
する。
【0028】また、電動ピペット9に装備された液吸引
チップとしての使い捨てチップ9Aの交換に際しては、
同じく枠体10の下端部に装備された本体開閉プレート
40が所定のタイミングで旋回し、本体開閉プレート4
0のチップ離脱用キャップ43部分が当該電動ピペット
9の動作領域に設定される。
【0029】請求項2記載の発明では、更に、液の分注
工程にあって他の領域に電動ピペット9を移送する場合
には、本体開閉プレート40が旋回して液たれ防止用キ
ャップ44を電動ピペット9の動作領域に直ちに設定す
る。このため、移送中における電動ピペット9からの液
たれが完全に防止される。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図14に
基づいて説明する。
【0031】この図1乃至図14に示す実施例は、4本
の電動ピペット9を等間隔に円筒状に配置した場合の例
を示す。これら4本の電動ピペット9は枠体10で支持
されている。この枠体10は、その上端部周囲がクロス
ローラベアリング12を介して枠体支持機構14に回転
自在に保持されている。
【0032】また、枠体支持機構14上には旋回用ステ
ッピングモータ16が装備されている。この旋回用ステ
ッピングモータ16には駆動ギヤ16Aが装備され、ま
た、これに噛合する従動ギヤ16Bが前述した枠体10
の図1における上端部周囲に装備されている。このた
め、旋回用ステッピングモータ16を外部制御すること
によって、前述した枠体10を任意角度自在に回転させ
て、電動ピペットの外部に対する配設位置を微調整する
ことができるようになっている。また、前述した枠体支
持機構14は図示しない薬液分注用のピペット移送手段
によって、水平面内の任意の位置に移送されるようにな
っている。
【0033】枠体10は、図1乃至図3に示すように、
円板状の上固定板10Aと、この上固定板10Aに対向
し且つ所定間隔隔てて配設された下固定板10Bと、こ
の上固定板10Aと下固定板10Bの相互間を連結する
と共に後述するピペット選択移動手段30のガイドシャ
フトとしても機能する4本の連結固定シャフト10C
と、前述した上固定板10Aの周囲に係合され当該上固
定板10Aを垂下支持する円筒状支持体10Gとを備え
た構成となっている。ここで、上固定板10Aと円筒状
支持体10Gとは、本実施例では、複数箇所がネジ止め
にて固定され連結されている。
【0034】この内、4本の連結固定シャフト10C
は、図2乃至図8に示すように前述した4本の電動ピペ
ット9の相互間に等間隔に配設されている。そして、円
筒状支持体10Gの図1における上端部が、前述したク
ロスローラベアリング12を介して枠体支持機構14に
支持され、また、この部分(円筒状支持体10Gの図1
における上端縁)に前述した従動ギヤ16Bが固定装備
されている。
【0035】上記枠体10には、4本の各電動ピペット
9を収納し同時に所定箇所に移送すると共に,各電動ピ
ペット9を個別に且つ上下動可能に保持する4組のピペ
ット保持手段20と、この各ピペット保持手段20に併
設され前述した4本の各電動ピペット9の少なくとも一
つを当該電動ピペット9の係合部で係合し所定のタイミ
ングで上下動して当該電動ピペット9を動作可能状態に
設定するピペット選択移動手段30とを備えている。
【0036】ここで、各電動ピペット9は、後述するよ
うに、ピペット選択移動手段30に対する係合動作時に
作動して所定の被係合部材9を突出させる係合モード設
定機能を備えている。
【0037】上記4組の各ピペット保持手段20は、何
れも同一に構成されている。このため、ここでは一つの
ピペット保持手段20について詳述する。
【0038】このピペット保持手段20は、電動ピペッ
ト9が上下動するのを案内する上下動案内機構22(図
1参照)と、電動ピペット9の下降動作に際しては当該
電動ピペット9に元位置復帰力を付勢するコイルばね機
構24(図3参照)とを備えている。
【0039】この内、上下動案内機構22は、前述した
連結固定シャフト10Cの相互間にあって前述した枠体
10の中心線側で且つ当該中心線に平行に配設されたガ
イドレール22Aと、このガイドレール22Aによって
上下動方向に案内される直線ボール軸受け22Bと、こ
の直線ボール軸受け22Bに固定された一方のピペット
ホルダ22Cと、この一方のピペットホルダ22Cに連
結され当該一方のピペットホルダ22Cと共に前述した
電動ピペット9を挟持する他方のピペットホルダ22D
とを備えた構成となっている。
【0040】図4に、電動ピペット9を一方と他方のピ
ペットホルダ22C,22Dによって挟持した状態を示
す。また、ガイドレール22Aは、断面コ字状の型材が
用いられ、その開口側が外側に向けた状態で配設され、
その上下端部が前述した上固定板10Aと下固定板10
Bにネジ止めによって固定されている。
【0041】このため、ピペットホルダ22C,22D
によって挟持された電動ピペット9は、直線ボール軸受
け22Bと共に円滑にガイドレール22Aに沿って上下
動することができるようになっている。
【0042】また、ピペット保持手段20のコイルばね
機構24は、図3乃至図5に示すように前述した一方の
ピペットホルダ22Cに固定されたピペット側バネ係止
片24Aと、このピペット側バネ係止片24Aに一端部
が係止された比較的長いコイルばね24Bと、このコイ
ルばね24Bを介して前述した一方のピペットホルダ2
2Cを垂下保持するバネ案内プーリ24C(図3参照)
と、前述したコイルばね24Bの他端部を係止する枠体
側バネ係止片24Dとを備えている。
【0043】ここで、バネ案内プーリ24Cは、図3に
示すようにL字状アングル24Caを介して上固定板1
0A上に回転自在に装備されている。また、枠体側バネ
係止片24Dは、図7乃至図8に示すように下固定板1
0Bに固定装備されている。そして、コイルばね24B
は、一方のピペットホルダ22Cおよびこれに係止され
る電動ピペット9を図1の最上段に向けて引き上げ得る
程度の初期張力が付されて組み込まれている。
【0044】このため、前述した一方のピペットホルダ
22Cに固定される電動ピペット9は、上下方向の如何
なる位置にあっても、前述したコイルばね24Bによっ
て常に上方向への移送力が付勢されるようになってい
る。
【0045】他の三組の各ピペット保持手段20も全く
同一に構成され同様の機能を備えたものとなっている。
【0046】また、ピペット選択移動手段30は、電動
ピペット9ごとに設けられ当該電動ピペット9に対する
係合動作時に該電動ピペット9側から突出される被係合
部材としての球状係合部材9Kを保持する係合保持部材
31と、この係合保持部材31を保持して上下動する円
板状のスライドプレート32と、このスライドプレート
32の中央部に貫通螺合して配設され当該スライドプレ
ート32に上下動を付勢する駆動ねじ機構33とを備え
た構成となっている。そして、スライドプレート32
は、前述したガイドシャフトとしての連結固定シャフト
10C(図3参照)に案内されて図1の上下方向に移動
可能な構造となっている。
【0047】この内、係合保持部材31は、電動ピペッ
ト9を緩やかに嵌挿した状態で前述したスライドプレー
ト32に支持される丈の低い筒状部材で形成され、その
内壁面には、前述した電動ピペット9側から突出される
としての球状係合部材9Kをを保持するための断面半円
形状のリング溝31Aが設けられている。この場合、電
動ピペット9側から突出される球状係合部材9Kは、後
述するように三箇所から突出されるようになっている。
このため、この球状係合部材9Kを介して電動ピペット
9は筒状部材31に確実に保持されるようになってい
る。
【0048】また、ピペット選択移動手段30の駆動ね
じ機構33は、前述したスライドプレート32の中央部
に貫通装備され当該スライドプレート32に上下方向の
移送力を付勢する駆動ねじ部33Aと、この駆動ねじ部
33A用の回転力を出力する移送用モータ33Bと、こ
の移送用モータ33Bの回転力を駆動ねじ部33Aに伝
達するカップリング33Cとを備えている。
【0049】ここで、移送用モータ33Bは、前述した
上固定板10Aの図1における上面中央に固定されてい
る。また、スライドプレート32の中央部は下方に向か
って断面U字状に突出されている。このU字状突出部3
2A内に、前述したカップリング33C部分が収納され
ている。このU字状突出部32Aの図1における下端部
には、駆動ねじ部33Aの上端部を回転自在に保持する
ベアリング33Aaが装備されている。また、駆動ねじ
部33Aの下端部は、下固定板10Bの中央部に装備さ
れたベアリング33Abによって回転自在に保持されて
いる。更に、スライドプレート32の中央部には、雌ね
じ部材32Bがボルト等によって固定装備され、この雌
ねじ部材32Bを介して前述した駆動ねじ部33Aが前
述したスライドプレート32の中央部に貫通螺合された
状態となっている。
【0050】このため、移送用モータ33Bが作動して
正回転(モータ側から見て出力軸が右回転)した場合、
スライドプレート32は駆動ねじ部33Aを介して図1
の上方向に移動し、一方、逆回転した場合にはスライド
プレート32は図1の下方向に移動する。
【0051】さらに又、スライドプレート32の前述し
た4本の連結固定シャフト10Cの貫通箇所には、図3
に示すように筒状直線ボール軸受け33Jが個別に装備
され、この筒状直線ボール軸受け33Jを介して、スラ
イドプレート32はその上下動が4本の連結固定シャフ
ト10Cに円滑に案内されるようになっている。
【0052】また、図1乃至図3において、符号10H
は円筒状枠体カバーを示す。この円筒状枠体カバー10
Hは、上端部が前述した上固定板10Aにねじ止めによ
り固着され,又下端部が前述した下固定板10Bにねじ
止めにより固着されている。
【0053】そして、この筒状枠体カバー10Hは、図
1の中央部よりも上側部分の前述した電動ピペット9に
対応する箇所が切除され、これによって各電動ピペット
9のモータ4B部分が当該筒状枠体カバー10Hに当接
することなく円滑に上下動し得るようになっている。こ
の筒状枠体カバー10Hの図1の上側に位置する前述し
た円筒状支持体10Gも、この筒状枠体カバー10Hの
切除部に連続して同様の切除部を備えており、これによ
って各電動ピペット9のモータ4B部分が図1に示すよ
うに当該円筒状支持体10Gに当接することなく円滑に
上下動し得るようになっている。
【0054】更に、図1乃至図3において、枠体10の
下端部には、前述した下固定板10Bの下面側に、ベア
リング40aを介して本体開閉プレート40が回転自在
に装備されている。また、この本体開閉プレート40と
下固定板10Bとの間には、当該本体開閉プレート40
を後述するように所定角度回転させるためのギヤ−機構
41が装備されている。
【0055】このギヤ−機構41は、前述した下固定板
10Bの下面中央部に固定装備された環状の固定ギヤ−
41Aと、この固定ギヤー41Aにアイドルギヤ−41
Bを介して噛合された駆動ギヤ−41Cとにより構成さ
れている。また、本体開閉プレート40は一方の側が半
円形状に形成され,他方の側が台形状の突出部40Aを
備えている。そして、この台形状の突出部40A部分
に、前述したギヤ−機構41用のギヤ−駆動モータ42
が装備されている。
【0056】ここで、固定ギヤ−41Aは、前述した下
固定板10Bの下面側中央部に、前述したベアリング4
0aと共にボルト止めによって固定されている。また、
本体開閉プレート40には、その回転中心部に、前述し
たベアリング40aの内径側に係合する環状突出部40
bが設けられている。符号40sはこの環状突出部40
bをベアリング40aの内径側にボルト止めするための
固定部材を示す。
【0057】そして、本体開閉プレート40上のギヤ−
駆動モータ42を作動させると、その回転力は駆動ギヤ
−41Cおよびアイドルギヤ−41Bを介して固定ギヤ
ー41Aに伝達される。これにより、当該固定ギヤー4
1Aの反力によって本体開閉プレート40は、ギヤ−駆
動モータ42,駆動ギヤ−41C及びアイドルギヤ−4
1Bを装備した状態で所定の方向に回転(旋回)動作を
開始する。
【0058】本体開閉プレート40は、前述した枠体1
0側の4本の電動ピペット9に対応して、図9に示すよ
うに4個の電動ピペット用貫通穴40Aが、図9内では
上下に二分されて対称位置に等間隔に形成されている。
また、この各電動ピペット用貫通穴40Aと同一円周上
で、当該電動ピペット用貫通穴40Aの相互間には、前
述したアイドルギヤ−41B部分を除いて、電動ピペッ
ト用貫通穴40Aと同等の貫通穴40Bが3個設けられ
ている。
【0059】そして、この各貫通穴40Bの内、前述し
たアイドルギヤ−41Bとは反対側に位置する貫通穴4
0Bには、電動ピペット用の液吸引チップ9A(例えば
使い捨てチップ)を当該電動ピペットから離脱させるた
めのチップ離脱用キャップ43が装備されている。ま
た、この各貫通穴40Bの内、図9の上下方向の中心線
上に位置する貫通穴40Bには、電動ピペットの液たれ
を防止するための液たれ防止用キャップ44が装備され
ている。
【0060】この内、チップ離脱用キャップ43は、図
10に示すように断面U字状の受け皿風を成し、中央部
にプロペラ状の貫通長穴43Aが形成されている。この
貫通長穴43Aは、中央部が前述した液吸引チップ部分
の通過が可能な程度の大きさの貫通丸穴43Aaに形成
され、他の長穴部分の内の一方の側の長穴部分43Ab
が他方の側の長穴部分43Acよりその幅が大きく形成
されている。これによって、少なくとも二種類の液吸引
チップの離脱動作を、当該チップ離脱用キャップ43部
分で実行することができる。
【0061】また、液たれ防止用キャップ44は、前述
したチップ離脱用キャップ43と同様に断面U字状の受
け皿風を成し(図11参照)、内部にフエルト等の液吸
収部材44Aが装備されている。これにより、薬液の分
注動作が完了した電動ピペット9の下に当該液たれ防止
用キャップ44を旋回回動させて停止させることによ
り、当該電動ピペット9からの薬液の滴下が有効に防止
される。
【0062】これらチップ離脱用キャップ43および液
たれ防止用キャップ44は、本体開閉プレート40の回
動と共に、対応する電動ピペット9の下側に適宜移送さ
れるようになっている。
【0063】図12乃至図14に、電動ピペット9の一
例を示す。
【0064】この図12乃至図14に示す電動ピペット
9は、液吸入用のシリンダ部1と、このシリンダ部1の
一方の端部(図12の上方部)に係合されたピストン部
2と、このピストン部2の一方の端部(図12の上方
部)に連結され当該ピストン部2と同方向の往復移動が
許容された円筒状スライダ本体3と、この円筒状スライ
ダ本体3に往復移動を付勢する往復移動付勢手段4とを
備えている。
【0065】この内、往復移動付勢手段4は、円筒状ス
ライダ本体3の中心軸上に設けられた貫通ねじ穴3Aを
介して当該円筒状スライダ本体3に往復運動を付勢する
主ねじ部4Aと、この主ねじ部4Aを必要に応じて正逆
いづれの方向にも自在に回転駆動するモータ4Bとを含
んで構成されている。このモータ4Bは本実施例ではス
テッピングモータが使用されている。
【0066】主ねじ部4Aは、その一方の端部(図12
の上方部)が動力伝達軸を構成している。そして、この
主ねじ部4Aの動力伝達軸部分に前述したモータ4Bの
回転力がカップリング4Eを介して伝達されるようにな
っている。
【0067】また、上部ハウジング5には、内部に一対
のベアリング5a,5bが装備されている。この一対の
ベアリング5a,5bにより、前述した主ねじ部4Aの
動力伝達軸部分が嵌合され支持されている。符号5cは
スペーサを示す。
【0068】上部ハウジング5の図12に於ける下端部
には、同一外径の中間ハウジング6が,ねじ部を介して
着脱自在に連結装備されている。この中間ハウジング6
の内部には前述した円筒状スライダ本体3が摺動自在に
装備されている。
【0069】この円筒状スライダ本体3は、中心軸上に
貫通穴が形成され、その貫通穴内の両出口部分が幾分大
きい穴部を構成し、そして、当該貫通穴の中央部に前述
した貫通ねじ穴3Aが形成されている。また、この円筒
状スライダ本体3の中央部の外周部分には、中心軸に沿
って比較的幅の狭いガイド部材3Bがネジ止めされてい
る。このガイド部材3Bに対応して、前述した中間ハウ
ジング6の中央部側面部分に、前述したガイド部材3B
が中間ハウジング6の中心軸線に沿った往復移動を許容
する所定幅のガイド用長穴3Cが設けられている。
【0070】そして、このガイド用長穴3Cとこれに係
合するガイド部材3Bとの働きによって、前述した円筒
状スライダ本体3はその回転動作が規制され、中心軸線
に沿った往復移動のみが許容されるようになっている。
この円筒状スライダ本体3の図12に於ける下端部の貫
通穴部分には、前述したピストン部2のピストン2aを
固定支持する連結ねじ部材3Eが螺合されている。この
連結ねじ部材3Eを介して、円筒状スライダ本体3の往
復移動力が前述したピストン部2に直接伝達されるよう
になっている。符号2bはピストン2aの中心軸部分に
固定装備され当該ピストン2aを前述した連結ねじ部材
3Eに連結する連結バーを示す。
【0071】更に、ピストン部2を円筒状スライダ本体
3に連結する連結ねじ部材3Eの図12に於ける上端面
に、主ねじ部4A下端面に向けて一部露出した状態の硬
球3Kが装備されている。このため、主ねじ部4Aの回
転停止を急激に行うことなく,回転停止に伴う衝撃が幾
分緩和されて吸引動作の終点位置に停止される。
【0072】また、この円筒状スライダ本体3の図12
に於ける上端部の貫通穴部分には、円筒状スライダ本体
3と共に回転し且つ円筒状スライダ本体3の主ねじ部4
Aに螺合された押圧ねじ部材7と,この押圧ねじ部材7
を常時モータ4B側に付勢するコイルばね7Aとが装備
されている。符号3Sは押圧ねじ部材7の回転を規制す
る切り溝を示す。このコイルばね7Aの押圧動作によっ
て、押圧ねじ部材7はモータ4B側(図12の上方側)
に常時押圧される。このため、主ねじ部4Aは前述した
円筒状スライダ本体3の貫通ねじ穴3Aとの螺合に際し
ては常時モータ4B側に押圧されており、かかる点にお
いて主ねじ部4Aの動作時における貫通ねじ穴3Aとの
間のバックラッシュによる悪影響がほぼ100パーセン
ト排除された状態となっている。
【0073】中間ハウジング6の図12に於ける中間部
には、同一円周上の三箇所に被係合部材としての球状係
合部材9Kが装備されている。この球状係合部材9K
は、中間ハウジング6の側壁部三箇所に設けられた貫通
穴6a内に配設されている。この中間ハウジング6に設
けられた球状係合部材9K収納用の貫通穴6aは、当該
球状係合部材9Kが離脱しないようにその開口部が適度
に狭められている。また、この中間ハウジング6の貫通
穴6aに対応して、前述した円筒状スライダ本体3の図
12における下端部周囲が幾分細く形成されている。こ
れによって、前述した球状係合部材9Kが外力によって
押し込められた場合にこれを許容して当該球状係合部材
9Kが内側に入り込むことができるようになっている。
【0074】中間ハウジング6の図12に於ける下端部
には、当該中間ハウジング6と同一の外径の係合部1A
を備えた液吸入用のシリンダ部1が、その係合部1Aで
着脱自在に螺合されている。
【0075】このシリンダ部1は、その中央部から図1
2の下端部にかけて急に細く形成され、その細く形成さ
れた部分のねじ部側(図12の上側)の内部に、シリン
ダ空間1aが形成されている。このシリンダ空間1aに
おいては、図12の上端部が開口され、前述したピスト
ン部2のピストン2aが出入り可能に組み込まれてい
る。また、シリンダ部1の図12における下方に延設さ
れた部分には、その中心軸部分に、前述したシリンダ空
間1aの下端部中央から外部に通ずる吸入用の貫通口1
bが形成されている。
【0076】そして、この吸入用の貫通口1bが形成さ
れたシリンダ部1の他方の端部(図12における下端
部)に、液吸引用の液吸引チップ(使い捨てチップ)9
Aが着脱自在に装備されている。
【0077】この液吸引チップ9Aは、本実施例では使
い捨て方式のもので、先端部が細く形成されたテーパ付
きの管状部材からなり、プラスチック等によって形成さ
れている。また、この液吸引チップ9Aについては、シ
リンダ部1との組み合わせで種々の大きさのものが予め
準備され、汎用化されている。
【0078】また、図13の上端部には、前述した主ね
じ部4Aに連結されたツマミ部9Bが装備されている。
このツマミ部9Bは、ピストン2aの位置を外部から手
動で調整するためのものである。
【0079】ここで、上述した電動ピペット9の液吸入
・排出動作を説明する。
【0080】モータ4B(図13参照)を作動状態に設
定したのち当該モータ4Bからみて主ねじ部4Aが右回
転すると、これに螺合している円筒状スライダ本体3
は、そのガイド部材3B部分がガイド用長穴3Cに案内
されて図12の上方向に移動する。同時に、この円筒状
スライダ本体3に連結されたピストン部2も図12の上
方向に移動し、これによってシリンダ空間1aが負圧状
態に設定されて液吸引チップ9Aに外部の液体が吸入さ
れる。このピストン部2の上方への移動量はモータ4B
の回転数によって決定する。このため、モータ4Bの回
転数を任意に設定することにより液体の吸入量を任意に
特定することができる。
【0081】分注動作に際しては、モータ4Bを所定回
転数逆転させる。この逆転により、円筒状スライダ本体
3とピストン部2が図12の下方向に移動し、これによ
ってシリンダ空間1aが加圧状態に設定されて液吸引チ
ップ9Aの液体が外部に吐出される。この場合、モータ
4Bの逆転の回転数を分注毎に同一とすると、ピストン
2aによって押し出される液体の量も同一となり、常に
一定量の液体が複数の容器に分注される。
【0082】かかる電動ピペット9の一連の動作及びそ
の機能を図14に示す。
【0083】この図14に示す動作説明図は、電動ピペ
ット9内の円筒状スライダ本体3の移動位置によって当
該電動ピペット9が外部に対して成し得る機能を示すも
のである。
【0084】この図14において、記号Qは原点位置を
示す。この原点位置Qでは、電動ピペット9内の硬球3
Kと主ねじ部4Aとが当たる位置を示す。記号Sは円筒
状スライダ本体3の全ストロークを示す。また、記号S
1 は球状係合部材9Kが引っ込む区間を示す。この区間
に円筒状スライダ本体3が位置している場合には球状係
合部材9Kが引っ込む状態となっており、かかる場合、
該電動ピペット9は前述したピペット選択移動手段30
の係合保持部材31には何ら係止されない。
【0085】記号S2 は球状係合部材9Kが円筒状スラ
イダ本体3の側面に押圧されて中間ハウジング6の外に
一部突出される区間を示す。この区間に円筒状スライダ
本体3が位置している場合は、球状係合部材9Kの突出
部分を前述したピペット選択移動手段30の係合保持部
材31がいつでも係止可能な状態となる。
【0086】記号S21は電動ピペット9が液を吸入し或
いは吐出する際の有効ストロークを示す。また、記号S
20は液を吸入する際の余裕ストロークを示し、記号S22
は液を吐出する際の余裕ストロークを示す。
【0087】このように、上記図12〜図13に示す電
動ピペット9によると、モータ4Bの回転数を制御する
ことによってシリンダ部1側で吸入する液の量を調整す
ることができるばかりでなく、その分注に際してはモー
タの回転数の制御によってその分注量の適量を高精度に
設定することができ、シリンダ部1の他端部の液吸引チ
ップ9Aを着脱自在に装備したので、吸入される液の収
納容積を必要に応じて自由に設定することができ、シリ
ンダ空間1aを液吸入側に近く配設したので、シリンダ
空間1aと液吸入口部分との間の空間領域を少なくする
ことができ、このため液吸入路1b内に存在する空気の
量が少なくなり液の吸入および送出の精度を高めること
ができる。
【0088】また、コイルばね7Aの作用により円筒状
スライダ本体3が常時モータ4B側に押圧されるため、
この円筒状スライダ本体3と当該円筒状スライダ本体3
に螺合する主ねじ部4Aとの間のバックラッシュによる
ガタツキがなくなり、かかる点において液の吸入および
吐出の量を更に高精度に設定することができる。
【0089】更に、主ねじ部4Aの先端面が硬球3Kに
当接するようにしたので、主ねじ部4Aの急激な回転停
止が緩和され、吸引動作の終点位置も容易に検知され
る。
【0090】次に、上記実施例の全体的動作について説
明する。
【0091】まず、装置全体の作動開始前の状態(又は
停止状態)にあっては、四本の電動ピペット9の球状係
合部材9Kに係合する位置にスライドプレート32が配
設されている。このため、何れかの電動ピペット9が係
合モードに設定されると、当該電動ピペット9から球状
係合部材9Kが突出し、これがスライドプレート32に
係止されるようになっている。
【0092】そして、電動ピペット9が何れも球状係合
部材9Kを突出させていない(係合モードが設定されて
ない)場合は、ピペット選択移動手段30のを作動させ
ても、四箇所の各係合保持部材31は電動ピペット9を
係止しないままスライドプレート32が(四本の連結固
定シャフト10Cに沿って)下降動作する。同時にギヤ
−駆動モータ42が作動して本体開閉プレート40を回
動(旋回)させ、電動ピペット9の下降位置に本体開閉
プレート40の貫通穴40Aを配置する。
【0093】一方、4本の各電動ピペット9の少なくと
も1つが外部制御によって係合モードに設定されると、
図14に示すように、当該電動ピペット9内では円筒状
スライダ本体3が区間S2 の領域に下降して球状係合部
材9Kを電動ピペット9から突出させる。この突出され
た球状係合部材9Kは対応するスライドプレート32の
係合保持部材31に捕捉され、これによって当該電動ピ
ペット9がスライドプレート32に係合され一体化され
る。続いて、ピペット選択移動手段30および本体開閉
プレート40が作動し、電動ピペット9と共にスライド
プレート32を下降させ、同時に本体開閉プレート40
を旋回させて、電動ピペット用貫通穴40Aを対応する
電動ピペット9の下降位置に配置する。
【0094】これにより、電動ピペット9は、ピペット
選択移動手段30に付勢されて電動ピペット用貫通穴4
0Aを通過して下降し、薬液等を吸引したのち再び上昇
して所定位置に待機する。続いて枠体支持機構14が作
動し、薬液等を吸引した電動ピペット9を含む装置全体
を所定の液分注位置に順次移送する。そして、この各液
分注位置では、ピペット選択移動手段30に作動によっ
て当該薬液等を吸引した電動ピペット9が下降,液吐
出,上昇を繰り返すことにより、所定の液分注作業が実
行される。
【0095】この電動ピペット9の上昇・下降動作に際
しては、前述したピペット保持手段20が常に機能す
る。このため、電動ピペット9はピペット保持手段20
の上下動案内機構22によって少ない摩擦力で円滑に上
下動される。同時にピペット保持手段20のコイルばね
機構24によって電動ピペット9は常時上方向への移送
力(元位置復帰力)が付勢されている。このため、ピペ
ット選択移動手段30の移送用モータ33Bの電力消費
が大幅に軽減され、同時に電動ピペット9の上下動の迅
速化が図られている。
【0096】また、電動ピペット9に装備される液吸引
チップとしての使い捨てチップ9Aの交換に際しては、
同じく枠体10の下端部に装備された本体開閉プレート
40が所定のタイミングで旋回し、本体開閉プレート4
0のチップ離脱用キャップ43部分が、当該電動ピペッ
ト9の動作領域に設定される。更に、液の分注工程にあ
って他の領域に電動ピペット9を移送する場合には、直
ちに本体開閉プレート40が旋回して液たれ防止用キャ
ップ44が、電動ピペット9の動作領域に設定される。
このため、移送中における電動ピペット9からの液たれ
が完全な防止される。
【0097】ここで、上記実施例では電動ピペット9を
四本装備した場合を例示したが、本実施例では、電動ピ
ペット9の本数については特にこれを四本に限定するも
のではない。
【0098】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、以下の効果を奏する。
【0099】請求項1記載の発明では、電動ピペットの
複数をタレット型に配置可能な構成としたので、複数の
電動ピペットを迅速に選択することができ、扱う液の量
や種類が変わっても複数の電動ピペットの何れかで素早
くこれに対応することができ、このため、液の分注作業
を迅速に実行することができ、交換用の電動ピペットを
収納する領域を外部に設ける必要がないので、かかる点
においても装置全体の小型化および構成の単純化が可能
となり、各電動ピペットごとにピペット保持手段を装備
したので停電等の緊急事態が生じても落下等に不都合を
排除することができる。
【0100】更に、電動ピペットに装備される液吸引チ
ップ(使い捨てチップ)の交換に際しては、枠体の下端
部に装備された本体開閉プレートが所定のタイミングで
旋回し、電動ピペット用の貫通穴が当該電動ピペットの
動作領域に設定され、このため電動ピペットを上下させ
るだけでチップ先端部にふれることなく液吸引チップ
(使い捨てチップ)を電動ピペットから迅速且つ確実に
取り除くことができ、このため、電動ピペット用チップ
の交換時間を有効に短縮することができるという従来に
ない優れた電動ピペット保持選択装置を得ることができ
る。
【0101】また、請求項2記載の発明では、更に、液
の分注工程にあって他の領域に電動ピペットを移送する
場合には、直ちに本体開閉プレートが旋回して液たれ防
止用キャップが電動ピペットの動作領域に設定されるの
で、移送中における電動ピペットからの液たれを完全に
防止することができ、また、チップの交換に際しても液
たれ防止用キャップが全く邪魔にならないという従来に
ない優れた電動ピペット保持選択装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一部省略した縦断面図
である。
【図2】図1のA−A線に沿った横断面図である。
【図3】図2のF−F線に沿った縦断面図である。
【図4】図1のB−B線に沿った横断面図である。
【図5】図4内に開示した上下動案内機構のコイルばね
係止部を示す一部省略した斜視図である。
【図6】図1のC−C線に沿った横断面図である。
【図7】図1のD−D線に沿った縦断面図である。
【図8】図7内に開示した上下動案内機構のコイルばね
係止部を示す一部省略した斜視図である。
【図9】図1内に開示した本体開閉プレート部分を示す
ギヤー機構側からみた概略平面図である。
【図10】図9内に開示したチップ離脱用キャップを示
す斜視図である。
【図11】図9内に開示した液たれ防止用キャップを示
す斜視図である。
【図12】図1内に開示した電動ピペットの駆動部分の
構造を示す一部省略した縦断面図である。
【図13】図1内に開示した電動ピペットの往復移動付
勢手段を示す説明図である。
【図14】図12に示す電動ピペットの動作を示す説明
図である。
【図15】従来例を示す説明図である。
【図16】他の従来例を示す説明図である。
【図17】図15又は図16に開示した従来例に於ける
液吸引チップ(使い捨てチップ)の交換状況を示す説明
図である。
【図18】図15又は図16に開示した従来例に於ける
液吸引チップ(使い捨てチップ)の他の交換状況を示す
説明図である。
【図19】図15又は図16に開示した従来例に於ける
電動ピペットの液たれ防止手段を示す説明図である。
【符号の説明】
9 電動ピペット 9A 液吸引チップ(使い捨てチップ) 10 枠体 14 枠体支持機構14 20 ピペット保持手段 30 ピペット選択移動手段 40 本体開閉プレート 40A 電動ピペット用貫通穴 43 チップ離脱用キャップ 43A チップ離脱用係止穴 44 液たれ防止用キャップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の各電動ピペットを収納し且つ所定
    箇所に移送する枠体及び枠体支持機構と、前記枠体に装
    備され前記各電動ピペットを個別に且つ上下動可能に保
    持する複数のピペット保持手段と、このピペット保持手
    段に併設され前記複数の各電動ピペットの少なくとも一
    つを当該電動ピペットの係合部で係合し所定のタイミン
    グで上下動して当該電動ピペットを動作可能状態に設定
    するピペット選択移動手段とを有し、前記枠体の下端部
    に、前記電動ピペット用の貫通穴を備えた本体開閉プレ
    ートを旋回回動自在に装備し、この本体開閉プレートの
    所定箇所に、前記電動ピペットに対応するチップ離脱用
    係止穴を有するチップ離脱用キャップを装備したことを
    特徴とする電動ピペット保持選択装置。
  2. 【請求項2】 複数の各電動ピペットを収納し且つ所定
    箇所に移送する枠体及び枠体支持機構と、前記枠体に装
    備され前記各電動ピペットを個別に且つ上下動可能に保
    持する複数のピペット保持手段と、このピペット保持手
    段に併設され前記複数の各電動ピペットの少なくとも一
    つを当該電動ピペットの係合部で係合し所定のタイミン
    グで上下動して当該電動ピペットを動作可能状態に設定
    するピペット選択移動手段とを有し、前記枠体の下端部
    に、前記電動ピペット用の貫通穴を備えた本体開閉プレ
    ートを旋回回動自在に装備し、この本体開閉プレートの
    所定箇所に、前記電動ピペットに対応するチップ離脱用
    係止穴を有するチップ離脱用キャップ,および前記電動
    ピペットに対応する液たれ防止用キャップを装備したこ
    とを特徴とする電動ピペット保持選択装置。
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