JPH0822899B2 - エポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂 - Google Patents

エポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂

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JPH0822899B2 JP19855285A JP19855285A JPH0822899B2 JP H0822899 B2 JPH0822899 B2 JP H0822899B2 JP 19855285 A JP19855285 A JP 19855285A JP 19855285 A JP19855285 A JP 19855285A JP H0822899 B2 JPH0822899 B2 JP H0822899B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエポキシ樹脂塗料に配合して塗装焼付けを行
なうことにより、被塗物への接着性にすぐれた塗膜が得
られ、かつ得られた塗膜が淡色である熱反応型のエポキ
シ樹脂塗料配合用フェノール樹脂に関するものである。
〔従来技術〕
従来から熱反応型のフェノール樹脂を配合したエポキ
シ樹脂塗料は、被塗物へ塗装焼付けを行ったのちの塗膜
が耐熱性、耐蝕性、耐薬品性、耐内容物性などの特性に
すぐれているため広範囲に使用されている。一般に、ビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンを苛性ソーダの存
在下に反応させて得られるビスフェノールA型エポキシ
樹脂による塗料に配合する熱反応性のフェノール樹脂
は、1種または2種以上のフェノール類と、ホルムアル
デヒド類をアルカリ触媒を使用して塩基性下で反応させ
るか、あるいは2種以上の性質の異なったフェノール類
を別々にホルムアルデヒド類と反応させたのち、それら
を混合して使用することが行なわれている。これらのフ
ェノール樹脂は、特公昭55−45584号、特公昭59−42705
号などにおいて公知となっている。こゝで反応に使用す
る触媒としてはナトリウムやカリウムなどのアルカリ金
属の水酸化物や炭酸塩、カルシウム、バリウム、マグネ
シウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物や酸化物、ア
ンモニアおよびトリエチルアミンやトリエタノールアミ
ンなどのアミン類等のうちから選ばれた1種または2種
以上である。しかしこれらのフェノール類とホルムアル
デヒド類を塩基性下において反応させて得られる熱反応
型のフェノール樹脂を配合したエポキシ樹脂塗料は、焼
付け塗膜の被塗物への接着性が充分ではなく、また黄色
着色が強いため、焼付け塗膜の被塗物への接着性向上と
淡色化が要求されている。
〔発明の目的〕
本発明のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂は、
従来から改良を要求されていたフェノール樹脂を配合し
たエポキシ樹脂塗料の、焼付け塗膜の被塗物への接着性
向上と淡色化について鋭意研究を行なった結果、フェノ
ール類とホルムアルデヒド類を有機酸金属塩を触媒とし
て弱酸性下に反応させて得られる熱反応型のフェノール
樹脂が極めて有効であるとの知見を得て、種々研究を重
ねて完成するに至ったものである。
また、その目的とするところは焼付け塗膜の可撓性や
耐溶剤性などの諸特性を劣化させることなく、焼付け塗
膜の被塗物への接着性が著しく優れたエポキシ樹脂塗料
配合用フェノール樹脂を提供することにある。
〔発明の構成〕
本発明は、フェノール類とホルムアルデヒド類をフェ
ノール類に対するホルムアルデヒド類のモル比1.0〜3.0
の割合にて有機酸金属塩を触媒に用いてpH3.5〜6.8の弱
酸性下に反応させて得られ、数平均分子量が200〜900で
あり、フェノール核に結合したホルムアルデヒド類のジ
メチレンエーテル結合、メチレン結合及びメチロール結
合の各モル数の和に占めるジメチレンエーテル結合のモ
ル数の割合が20%以上であることを特徴とするエポキシ
樹脂塗料配合用フェノール樹脂、である。すなわち、本
発明はフェノール類とホルムアルデヒド類を有機酸金属
塩を触媒として弱酸性下において反応させることにより
行なわれる。フェノール類とホルムアルデヒド類を有機
酸金属塩を触媒として反応させるために好ましい反応条
件は、フェノール類とホルムアルデヒド類の配合モル比
がフェノール核1.0モルに対してホルムアルデヒド類1.0
モル以上3.0モル以下であり、反応時の温度が80〜140
℃、反応時の時間が1〜10時間であって、さらに常圧下
または減圧下で水分や未反応原料を除去しながら樹脂化
反応を完結させることである。
フェノール類とホルムアルデヒド類を有機酸金属塩を用
いて弱酸性下に反応させて得られるレゾール型のフェノ
ール樹脂は2〜3の用途で使用されている。この種のレ
ゾール型フェノール樹脂は成形材料用としては特公昭53
−23861があり、また自硬化性鋳物砂用としては日本特
許第614946号、同第726584号、同第753851号、また自硬
化性耐火物用については特開昭57−205357、特開昭57−
205358などで公知となっている。成形材料用は上記のレ
ゾール型フェノール樹脂のみを充填材と混練した成形材
料を加熱圧締硬化させて使用し、また自硬化性鋳物砂用
や自硬化性耐火物用はバインダーとして上記のレゾール
型フェノール樹脂をポリイソシアネートと併用して常温
硬化させて使用するため、本発明によるエポキシ樹脂塗
料配合用フェノール樹脂の製造方法によって得られるフ
ェノール樹脂とは明らかに使用方法が異なっている。こ
の種のフェノール樹脂をエポキシ樹脂塗料の硬化剤ある
いは架橋剤として採用することは全く新しい試みであ
る。
本発明において使用することができるフェノール類と
しては、2官能性フェノールではオルソクレゾール、パ
ラクレゾール、パラエチルフェノール、パラプロピルフ
ェノール、パラターシャリーブチルフェノール、パラオ
クチルフェノール、パラノニルフェノールなどであり、
また3官能性以上のフェノールではフェノール、メタク
レゾール、3,5−キシレノール、レゾルシノール、カテ
コール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなどであ
って、これらの内から選ばれた1種または2種以上であ
る。
ホルムアルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラ
ホルムアルデヒドまたはトリオキサンなどであり併用す
ることも可能である。
本発明においてフェノール類とホルムアルデヒド類を
反応させるために触媒として使用する有機酸金属塩は有
機酸の2価金属塩から選ばれた1種または2種以上であ
って、有機酸としてはカルボン酸、ナフテン酸、スルホ
ン酸、およびスルフィン酸などであるが特にカルボン酸
とナフテン酸が好ましく、また2価金属の種類としては
鉛、カルシウム、カンガン、錫、亜鉛、銅、マグネシウ
ム、バリウムなどであるが特に鉛、マンガン、亜鉛、バ
リウムが好ましい。これらの触媒は通常酸触媒として使
用される塩酸、硫酸などの無機酸および安息香酸、サリ
チル酸、しゅう酸、マレイン酸、パラトルエンスルホン
酸などの有機酸等から選ばれた1種または2種以上を併
用することも可能である。
フェノール類とホルムアルデヒド類を有機酸金属塩を
触媒として弱酸性下に反応させる時の触媒使用量は、通
常はフェノール類1モルに対して0.0005〜0.0100モルで
あるが、触媒の種類によって使用量が大幅に異なるた
め、反応系のpHで管理するのが適切である。すなわち、
反応系の25℃におけるpHが好ましくは3.5〜6.8となるよ
うに、さらに好ましくは4.5〜6.0になるように触媒を使
用してフェノール類とホルムアルデヒド類を反応させる
のがよい。
また反応系のpHが3.5〜6.8となるように触媒としての
有機酸金属塩の外に通常のアルカリ金属の水酸化物や炭
酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物や酸化物、アンモニ
アおよびアミン化合物などの塩基性触媒のうちから1種
または2種以上を少量併用することもできる。
本発明のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂は、
アセチル化したのちの1H−NMR(プロトン核磁気共鳴)
分析の結果からジメチレンエーテル結合、メチレン結合
およびメチロール基の各モル数の和に占めるジメチレン
エーテル結合のモル数の割合が20%以上であり、好まし
くは30%以上である。20%を下回ると本発明によるフェ
ノール樹脂を配合したエポキシ樹脂塗料の焼付け塗膜の
被塗物への接着性に特長が見出せなくなる。
本発明によるエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂
は、アセチル化したのちの1H−NMRによる分析結果から
フェノール核1モルに対するホルムアルデヒド類の結合
モル比が好ましくは3.0以下であり、さらに好ましくは
2.4以下である。また、本発明のエポキシ樹脂塗料配合
用フェノール樹脂は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフ)
による分析結果から数平均分子量が好ましくは200〜900
であり、さらに好ましくは250〜600である。
本発明のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂を使
用したエポキシ樹脂塗料の焼付け塗膜が被塗物への接着
性にすぐれている理由は、有機酸金属塩を触媒として弱
酸性下に反応させて得られる熱反応型のフェノール樹脂
が、アルカリ触媒などを使用して塩基性下に反応させて
得られる従来の熱反応型のフェノール樹脂に較べてジメ
チレンエーテル結合の含有率が大きく、換言するとメチ
ロール基の含有率の小さいことに起因している。すなわ
ち、ジメチレンエーテル結合の含有率が大きい熱反応型
のフェノール樹脂は、エポキシ樹脂と共縮合して硬化す
る時に発生する縮合水の少ないことが被塗物との接着性
の向上に有効に作用していると考えられる。また本発明
によるフェノール樹脂を配合したエポキシ樹脂塗料の焼
付け塗膜が、従来からのフェノール樹脂を配合したエポ
キシ樹脂塗料の焼付け塗膜に較べて色相が明らかに淡色
であるのは、有機酸金属塩を触媒として弱酸性下に反応
させて得られるフェノール樹脂が、アルカリ触媒などを
使用して塩基性下に反応させて得られる従来からのフェ
ノール樹脂に較べて酸化による着色が少なく、この影響
がエポキシ樹脂と共縮合して硬化したあとの色相にも現
われていると思われる。
本発明のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂につ
いて、エポキシ樹脂への配合作業性を向上させる目的で
溶解させて樹脂液とするのに使用することができる溶剤
としては、トルエン、キシレンなどの芳香族類、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブなど
のセロソルブ類、セロソルブアセテート、ブチルセロソ
ルブアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステ
ル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、などのケト
ン類、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセ
トンアルコールなどのアルコール類等から選ばれた1種
または2種以上である。
〔発明の効果〕
本発明によるエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂
を配合したエポキシ樹脂塗料は、焼付け塗膜の被塗物へ
の接着性がすぐれており、かつ焼付け塗膜は極めて淡色
である。また、耐熱性、耐蝕性、可撓性、耐薬品性など
の特性も良好であるため、本発明のエポキシ樹脂塗料配
合用フェノール樹脂の需要は今後拡大して行くものと予
想される。
また、本発明のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹
脂は、ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールFタイ
プ、オルソクレゾールノボラックタイプ、フェノールノ
ボラックタイプなどのいろいろのエポキシ樹脂に配合し
て使用することが可能である。
本発明によるエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂
を配合したエポキシ樹脂塗料の用途としては、食缶内面
用、薬品缶内面用、ドラム缶ライニング用、接着缶用接
着剤のプライマー用、王冠キヤップ内外面塗装用、食器
類食品器機類などの高級プライマー用等がある。
以下本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発
明は実施例によって限定されるものではない。なお、こ
の実施例および比較例に記載されている「部」および
「%」はすべて「重量部」および「重量%」を示す。
実施例1 攪拌機、還流冷却器及び温度計付きの樹脂反応装置に
フェノール150部、パラクレゾール850部、80%パラホル
ムアルデヒド583部を仕込み、酢酸マンガンを添加して
反応系のpHを6.2に調整したのち徐々に昇温させた。温
度が110℃に到達後常圧下の還流状態で5時間反応さ
せ、さらに35〜60Torrの減圧下で脱水反応を行なった。
40Torrで内温が122℃になった時脱水反応を終了して熱
反応型のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂を得
た。その後、エポキシ樹脂へ配合作業性を良くするた
め、エポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂にメチルエ
チルケトンを添加混合してガードナー色数が1、125℃
における不揮発分(JISK6909による)が33%の樹脂液を
得た。エポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂をアセチ
ル化したのち、1H−NMR分析を行なった結果によれば、
上記33%樹脂液100gにはメチロール基およびジメチレン
エーテル結合の加熱分解時に生じる活性メチレン基を0.
35モル含有していた。
実施例2 実施例1と同型の樹脂反応装置にビスフェノールA100
0部、80%パラホルムアルデヒド370部、エチルセロソル
ブ300部を仕込み、24%ナフテン酸鉛を添加して反応系
のpHを5.6としたのち徐々に昇温させた。常圧下の還流
状態で4.5時間反応させ、さらに常圧下で脱水反応を行
なって内温が125℃になった時に終了して熱反応型のエ
ポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂を得た。その後エ
チルセロソルブを添加混合してガードナー色数が1、12
5℃における不揮発分が33%の樹脂液を得た。1H−NMR分
析によれば、上記33%樹脂液100gにはメチロール基およ
びジメチレンエーテル結合の加熱分解時に生じる活性メ
チレン基を0.28モル含有していた。
実施例3 実施例1と同型の樹脂反応装置にパラクレゾール1000
部、88%パラホルムアルデヒド400部、37%ホルマリン5
50部およびセロソルブアセテート300部を仕込み、酢酸
亜鉛を添加して反応系のpHを5.1としたのち徐々に昇温
させた。常圧下の還流状態で3.5時間反応させ、さらに
常圧下で脱水反応を行なって内温が125℃になった時に
終了して熱反応型のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール
樹脂を得た。その後セロソルブアセテートを添加混合し
てガードナー色数が1、125℃における不揮発分が33%
の樹脂液を得た。1H−NMR分析によれば、上記33%樹脂
液100gにはメチロール基およびジメチレンエーテル結合
の加熱分解時に生じる活性メチレン基を0.41モル含有し
ていた。
実施例4 実施例1と同型の樹脂反応装置にパラターシャリーブ
チルフェノール1000部、85%パラホルムアルデヒド520
部、キシレン250部を仕込み、酢酸バリウムを添加して
反応系のpHを4.9としたのち徐々に昇温させた。常圧下
の還流状態で5.0時間反応させ、さらに常圧下で脱水反
応を行なって内温が123℃になったのち30Torrの減圧下
に保ち、内温が127℃になった時に終了して熱反応型の
エポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂を得た。その後
キシレンとブタノールの重合比率が80:20の混合溶剤を
添加してガードナー色数が1、125℃における不揮発分
が33%の樹脂液を得た。1H−NMR分析によれば、上記33
%樹脂液100gにはメチロール基およびジメチレンエーテ
ル結合の加熱分解時に生じる活性メチレン基を0.33モル
含有していた。
比較例1 実施例1と同型の樹脂反応装置にフェノール150部、
パラクレゾール850部、37%ホルマリン1260部を仕込
み、25%苛性ソーダ水溶液80部を添加して反応系を塩基
性としたのち徐々に昇温させて100℃で1時間反応させ
た。酢酸で中和し、常温で静置後水層を分離除去した。
ついでn−ブタノール500部とキシレン500部を仕込み、
温度120℃で水分を除去しながら3時間反応させてレゾ
ール型のフェノール樹脂を得た。その後n−ブタノール
とキシレンの同重量混合溶剤を追加してガードナー色数
が3、125℃における不揮発分が33%の樹脂液を得た。1
H−NMR分析によれば、上記33%樹脂液100gにはメチロー
ル基およびジメチレンエーテル結合の加熱分解時に生じ
る活性メチレン基を0.30モル含有していた。
比較例2 実施例1と同型の樹脂反応装置にビスフェノールA100
0部、37%ホルマリン800部、キシレン300部を仕込み、2
5%苛性ソーダ水溶液100部を添加して反応系を塩基性と
したのち昇温させて100℃で1.5時間反応させた。硫酸で
中和し、常温で静置後水層を分離除去した。ついで50〜
60℃の温水1000部を加えて攪拌し、静置後水層を分離除
去する操作を3回繰返して温水洗浄を終了した。続いて
25〜80Torrの減圧下で脱水反応を行なって熱反応型のフ
ェノール樹脂を得た。その後、キシレンを添加してガー
ドナー色数が2、125℃における不揮発分が33%の樹脂
液を得た。1H−NMR分析によれば、上記33%樹脂液100g
にはメチロール基およびジメチレンエーテル結合の加熱
分解時に生じる活性メチレン基を0.28モル含有してい
た。
比較例3 実施例1と同型の樹脂反応装置にパラターシャリーブ
チルフェノール1000部、37%ホルマリン1195部、キシレ
ン250部を仕込み、25%苛性ソーダ水溶液40部と25%ア
ンモニア水30部を添加して反応系を塩基性としたのち、
80℃で2時間反応させた。塩酸で中和し、以下比較例2
と同様の処理を行なって熱反応型のフェノール樹脂を得
た。その後キシレンを添加してガードナー色数が2、12
5℃における不揮発分が33%の樹脂液を得た。1H−NMR分
析によれば、上記33%樹脂液100gにはメチロール基およ
びジメチレンエーテル結合の加熱分解時に生じる活性メ
チレン基を0.33モル含有していた。
〔ジメチレンエテール結合の含有率〕
実施例1〜4で得られたエポキシ樹脂塗料配合用フェ
ノール樹脂および比較例1〜3で得られたフェノール樹
脂について、ジメチレンエーテル結合、メチレン結合お
よびメチロール基の含有率を1H−NMRスペクトル法で分
析を行なった結果は第1表に示す通りである。
実施例1〜4で得られたエポキシ樹脂塗料配合用フェ
ノール樹脂はジメチレンエーテル結合、メチレン結合及
びメチロール基の各モル数に占めるジメチレンエーテル
結合のモル数の割合が20%以上であり、比較例1〜3で
得られたフェノール樹脂に較べてジメチレンエーテル結
合の含有率が極めて大きかった。
〔エポキシ樹脂塗料の調整〕
エポキシ当量1900のビスフェノールA型エポキシ樹脂
700グラムをブチルセロソルブとキシレンの同重量混合
溶剤1400グラムに溶解した溶解液に、実施例1〜4で得
られたエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂の33%樹
脂液または比較例1〜3で得られたフェノール樹脂の33
%樹脂液をメチロール基およびジメチレンエテール結合
の加熱分解時に生じる活性メチレン基が3.0モルに相当
するグラム数だけ加え、さらに75%りん酸2グラムを添
加混合してエポキシ樹脂塗料を調整した。
〔エポキシ樹脂塗料の試験結果〕
厚さ0.25mmのブリキ板に上記調整塗料を焼付け塗膜の
厚さが5μとなるようにロールコーターを用いて塗布
し、210℃で10分間焼付けを行なって試験片を作製し
た。
試験片の塗膜特性について塗膜外観、塗膜密着性、耐
屈曲性、耐溶剤性の試験を行ない、結果を第2表に示し
た。
試験No.1〜5に示す樹脂液を配合したエポキシ樹脂塗
料は試験No.6〜9に示す樹脂液を配合したエポキシ樹脂
塗料に較べて、塗膜密着性が良好であり、かつ塗膜外観
は色相が明らかに淡色であった。また耐屈曲性や耐溶剤
性についても遜色がなかった。よって本発明のエポキシ
樹脂塗料配合用フェノール樹脂を使用したエポキシ樹脂
塗料の焼付け塗膜は、被塗物への接着性に極めてすぐ
れ、かつ淡色であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類とホルムアルデヒド類をフェ
    ノール類に対するホルムアルデヒド類のモル比1.0〜3.0
    の割合にて有機酸金属塩を触媒に用いてpH3.5〜6.8の弱
    酸性下に反応させて得られ、数平均分子量が200〜900で
    あり、フェノール核に結合したホルムアルデヒド類のジ
    メチレンエーテル結合、メチレン結合及びメチロール結
    合の各モル数の和に占めるジメチレンエーテル結合のモ
    ル数の割合が20%以上であることを特徴とするエポキシ
    樹脂塗料配合用フェノール樹脂。
  2. 【請求項2】触媒に用いる有機酸金属塩がカルボン酸塩
    及びナフテン酸塩から選ばれた1種又は2種以上の2価
    金属塩からなることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のエポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂。
JP19855285A 1985-09-10 1985-09-10 エポキシ樹脂塗料配合用フェノール樹脂 Expired - Lifetime JPH0822899B2 (ja)

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