JPH0822896A - X線装置 - Google Patents

X線装置

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JPH0822896A
JPH0822896A JP6157664A JP15766494A JPH0822896A JP H0822896 A JPH0822896 A JP H0822896A JP 6157664 A JP6157664 A JP 6157664A JP 15766494 A JP15766494 A JP 15766494A JP H0822896 A JPH0822896 A JP H0822896A
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ray
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豊 落合
Katsuya Inoue
賀津也 井上
Takane Yokoi
高嶺 横井
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    • H05G1/00X-ray apparatus involving X-ray tubes; Circuits therefor
    • H05G1/08Electrical details
    • H05G1/10Power supply arrangements for feeding the X-ray tube
    • H05G1/12Power supply arrangements for feeding the X-ray tube with dc or rectified single-phase ac or double-phase
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  • General Health & Medical Sciences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、電力損失の少ない回路を備えたX
線装置を提供することを目的とする。 【構成】 ターゲット用電圧発生回路(400)が備え
る第1の電圧発生部(410)では、スイッチ素子のス
イッチング動作により入力電圧を所定の設定電圧に降圧
させている。さらに、スイッチ素子のスイッチング動作
は、第2の電圧発生部(420)からの信号電圧によっ
て制御されている。このため、第1の電圧発生部(41
0)での電力損失がほとんどなく、回路からの発熱が非
常に少ない。よって、特別な空冷ファンを用いることな
く自然空冷で回路を冷却することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線管を内蔵したX線
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
米国特許5,077,771、米国特許4,646,3
38、米国特許4,694,480のものが知られてい
る。これらの文献にはX線管と、モールドされた高圧電
源及び制御回路とから構成された携帯用のX線装置が開
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】X線管への電圧の印加
方法には、カソードアース、ターゲットアース、或いは
フォーカス電圧を可変する方法が用いられていた。しか
しながら、マイクロフォーカス微小焦点を発生させる点
については、上述したいずれの文献にも言及されておら
ず、或いは言及されていても不十分であった。
【0004】高電圧発生回路の電圧制御方式にはPWM
方式やパルス電圧制御方式などがある。この内、PWM
方式は、制御パルスのパルス幅を変えて実効電圧を制御
する様になっているため、高電圧を発生させるトランス
の2次側の追従性が悪く、X線のゆらぎが大きい。ま
た、パルス電圧制御方式は、高電圧を発生させるトラン
スの1次側コイルへ供給する動作がスイッチングトラン
ジスタによる電流制御方式になっているため、発熱によ
る電力損失が多く、ファンによる冷却が必要となり、フ
ァンの振動のためにX線の微小焦点が維持できないこと
が障害となっていた。
【0005】さらに、高電圧を発生させるコッククロフ
トウォルトン回路を用いる場合、コンデンサ及びダイオ
ードの構成が絶縁をする容器をシリコンゴム或いはエポ
キシ樹脂で固めている。しかし、これらの絶縁材の充填
時にコンデンサ及びダイオードの位置(配置)がずれる
ため、高電圧の発生時のバラツキが大きく、不安定にな
ることが多く問題であった。
【0006】本発明は、このような問題を解決すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のX線装置は、カソード・ターゲット間に高
電圧を印加してカソードから放出された電子をターゲッ
トに衝突させることによってX線を発生させるX線管
と、ターゲットにプラス高電圧を印加するターゲット用
電圧発生回路とを備えている。さらに、ターゲット用電
圧発生回路は、スイッチ素子のスイッチング動作により
入力電圧を所定の設定電圧に降圧させる第1の電圧発生
部と、第1の電圧発生部からの出力電圧を所定の比率で
昇圧させる第2の電圧発生部とを備えている。
【0008】そして、第1の電圧発生部には第2の電圧
発生部からの出力電圧を分圧した信号電圧が与えられ、
第1の電圧発生部ではこの信号電圧が設定電圧と平衡す
るまで、スイッチ素子のスイッチング動作を行う。
【0009】
【作用】本発明のX線装置によれば、ターゲット用電圧
発生回路が備える第1の電圧発生部では、スイッチ素子
のスイッチング(ON/OFF)動作により入力電圧を
所定の設定電圧に降圧させている。このため、リニアに
定電圧制御を行う回路に比べて電力損失が少ない。ま
た、第1の電圧発生部には第2の電圧発生部からの出力
電圧を分圧した信号電圧が与えられ、第1の電圧発生部
ではこの信号電圧を制御信号としてスイッチ素子を動作
させている。このため、スイッチ素子は必要最小限の動
作範囲で駆動することとなり、このような帰還制御を行
わない回路に比べて電力損失が少ない。さらに、第1の
電圧発生部にスイッチ素子からの出力電流を充電する容
量素子が設けられている場合には、スイッチ素子からの
出力電流が容量素子への充電電流として有効に利用でき
るので、容量素子を用いない回路に比べて電力損失が少
ない。このように、第1の電圧発生部の電力損失がほと
んどなく第1の電圧発生部で発生する熱が少ないため、
ターゲット用電圧発生回路は自然空冷で冷却でき、冷却
ファンが不要となる。
【0010】また、第2の電圧発生部にコッククロフト
ウォルトン回路が設けられている場合には、絶縁基板上
に整流素子及び容量素子が配線接続されているので、各
素子は絶縁基板によって固定され、各素子の位置ズレが
生じることはない。このため、各素子の位置ズレに起因
する高電圧出力のばらつきが発生することがなく、第2
の電圧発生部からは安定した高電圧出力が得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について添付図面を
参照して説明する。
【0012】図1は本実施例に係るX線装置の構成を示
す斜視図、図2(a)(b)は本実施例に係るX線装置
の構成を示す断面図である。図1及び図2(a)(b)
より、本実施例のX線装置は、X線を放射するマイクロ
フォーカスX線管10と、マイクロフォーカスX線管1
0に高電圧を印加するコッククロフトウォルトン回路2
0aと、マイクロフォーカスX線管10に高電圧を印加
する制御回路23,31と、外部よりこれらの回路を制
御するコントロール装置40とを備えている。また、コ
ッククロフトウォルトン回路20aは、その構成を支持
する絶縁部材からなる支持基板20bを備えている。コ
ッククロフトウォルトン回路20a及び支持基板20b
は、モールドブロック21でモールドされており、モー
ルドブロック21の前部側面に設けられた絶縁油槽21
aを通してターゲット高電圧供給端子22とマイクロフ
ォーカスX線管10が接続されている。
【0013】モールドブロック21の上には、コックク
ロフトウォルトン回路20aの駆動用としてのステップ
ダウンインバータ回路及びプッシュプルインバータ回路
が備えられた基板23と、マイクロフォーカスX線管1
0のカソード電極へ高電圧電力を供給するコッククロフ
トウォルトン回路30が搭載されている。さらに筐体5
0の後部側面には、コントロール装置40をケーブルで
接続するためのコネクタ25が設けられている。
【0014】図3に、マイクロフォーカスX線管10の
断面構造を示す。同図より、マイクロフォーカスX線管
10は、金属製の外囲器12とガラス製の外囲器13と
を組み合わせて構成されている。外囲器12の一端には
セラミック製のステム11がはめ込まれており、外囲器
12の側面にはベリリウム製のX線出射窓14が形成さ
れている。
【0015】外囲器12,13の内部には、外囲器12
側に電子銃15が配置され、外囲器13側に無酸素銅の
ターゲット基体16が配置されている。電子銃15は、
ヒーター電極15a、カソード15b、グリッド電極1
5c、フォーカス電極15dから構成されている。ま
た、ターゲット基体16の先端には、タングステンのタ
ーゲット16aが銀でろう付けされている。
【0016】ヒーター電極15aによりカソード15b
が加熱されると、一定の温度でカソード15bの表面か
ら電子が放出される。放出された電子は、グリッド電極
15cで加速され、フォーカス電極15dで集束され
て、ターゲット16aに衝突する。衝突により、電子は
X線と熱に変換され、発生したX線はX線出射窓14か
ら外部に出射する。また、発生した熱は熱伝導性の高い
ターゲット基体16を通って外部に放出される。
【0017】電子がターゲット16aに向かう軌道に垂
直な面に対して、ターゲット16aは25°傾けて配置
されている。このようにターゲット16aが傾けて配置
されているので、発生したX線の多くはX線出射窓14
に到達し、X線出射窓14から外部に出射する。
【0018】図4は、モールドブロック21の外観を示
す斜視図である。同図に示すモールドブロック21に
は、コッククロフトウォルトン回路20aと支持基板2
0bが埋め込まれている。コッククロフトウォルトン回
路20aは、70kV程度の高圧電源装置によく用いら
れる回路である。70kV程度の高電圧では、特に昇圧
されて高圧になる箇所が周囲の環境に左右されないよう
に、耐絶縁材料でモールドする必要がある。このため、
モールドブロック21によってモールドが施されている
のである。従来は、コッククロフトウォルトン回路をモ
ールドブロックで固める際に、コッククロフトウォルト
ン回路を構成する複数のダイオードとコンデンサが位置
ズレを起こすことが多かった。このように位置ズレが生
じたコッククロフトウォルトン回路からの高電圧出力は
ばらつくことが多く、安定した高電圧の供給が困難であ
った。
【0019】本実施例では、図5(a)〜(c)に示す
ように、コッククロフトウォルトン回路20aを構成す
る複数のダイオード及びコンデンサを、支持基板20b
上にハンダ付けしている。さらにダイオードとコンデン
サを支持基板20b上の配線20b1 で接続しているの
で、上部から耐絶縁材料を流し込んでモールドする際に
ダイオード及びコンデンサの位置ズレが生じることはな
い。このため、コッククロフトウォルトン回路20aか
らの高電圧出力が安定する。
【0020】特開昭63−186,566号公報に開示
された従来のコッククロフトウォルトン回路では、支持
基板にはとめの穴を設け、ダイオード及びコンデンサを
固定していた。しかし、この回路では、70kVから1
00kVで使用するには耐圧が悪く、基板上に突起状の
配線が露出するのでこの部分での放電がある。これに対
して本実施例の構造は、支持基板にプリント配線された
穴を設けることで基板上の突起を最小限に抑えることが
できる。このため耐圧特性が大巾に改善される。
【0021】図6は、本実施例に係るX線装置の動作を
示すブロック図である。このブロック図は、マイクロフ
ォーカスX線管10を動作させる動作ブロック部100
と、動作ブロック部100を制御する制御ブロック部2
00とから構成されている。
【0022】動作ブロック部100は、マイクロフォー
カスX線管10のターゲット電圧を制御するターゲット
制御部110と、ターゲット16aの過電流を検出する
ターゲット過電流検出部120と、マイクロフォーカス
X線管10のグリッド電圧を制御するグリッド制御部1
30とを備えている。さらに、マイクロフォーカスX線
管10のカソード電圧を制御するカソード制御部140
と、マイクロフォーカスX線管10のヒーター電圧を制
御するヒーター制御部150とを備えている。
【0023】制御ブロック部200は、ターゲット制御
部110及びカソード制御部140にターゲット電圧設
定電圧を与える電圧設定D/Aコンバータ210と、グ
リッド制御部130にターゲット電流設定電圧を与える
電流設定D/Aコンバータ220と、インターロックを
検出するインターロック検出部230とを備えている。
さらに、ウォームアップを行うエージング部240と、
X線の発生を停止させるキースイッチ250と、電圧変
換を行う電源制御部260とを備えている。さらに、制
御プログラムが記憶されたROM270、RAM280
と、電圧、電流、X線モードをそれぞれ設定する電圧設
定スイッチ290、電流設定スイッチ300、モードス
イッチ310とを備えている。さらに、X線モード、タ
ーゲット過電流、ターゲット電圧、ターゲット電流をそ
れぞれ表示するモード表示部320、過電流表示部33
0、ターゲット電圧表示メータ340、ターゲット電流
表示メータ350と、各装置を制御するCPU360と
を備えている。
【0024】図7は、動作ブロック部100の詳細構成
を示すブロック図である。同図より、ターゲット制御部
110は、電圧設定D/Aコンバータ210からターゲ
ット電圧設定電圧が与えられてターゲット電圧を制御す
るターゲット電圧制御部111と、ターゲット電圧制御
部111の指示を受けて所望のターゲット高電圧を発生
させるターゲット高電圧発生部112とを備えている。
ターゲット過電流検出部120は、ターゲット高電圧発
生部112で発生したターゲット電流の過電流を検出す
る過電流検出部121と、ターゲット高電圧発生部11
2で発生したターゲット電圧の過電圧を検出する過電圧
検出部122とを備えている。
【0025】グリッド制御部130は、ターゲット電流
を検出するターゲット電流検出部131と、ターゲット
電流検出部131で検出したターゲット電流と電流設定
D/Aコンバータ220から出力された設定電流信号を
比較するターゲット電流比較部132と、カットオフ電
圧制御設定部133とを備えている。さらに、ターゲッ
ト電流比較部132での比較結果に基づいてグリッド電
圧を制御するグリッド電圧制御部134と、グリッド電
圧制御部134の指示を受けて所望のグリッド電圧を発
生させるグリッド電圧発生部135とを備えている。
【0026】カソード制御部140は、電圧設定D/A
コンバータ210からターゲット電圧設定電圧が与えら
れてカソード電圧を制御するカソード電圧制御部141
と、カソード電圧制御部141の指示を受けて所望のカ
ソード電圧を発生させるカソード電圧発生部142とを
備えている。ヒーター制御部150は、ヒーター電圧を
制御するヒーター電圧制御部151と、ヒーター電圧制
御部151の指示を受けて所望のヒーター電圧を発生さ
せるヒーター電圧発生部152とを備えている。
【0027】マイクロフォーカスX線管10において一
番重要なことは、ターゲット電圧が可変であっても、マ
イクロフォーカスX線管10の焦点径は小さく、且つ変
化しないことである。このため、ターゲット高電圧発生
部112では、低圧より高圧まで直線的に変化する電圧
を発生させる必要がある。ところが、米国特許4,64
6,338及び米国特許4,694,480に開示され
た従来のターゲット高電圧発生部では、電圧の制御方式
がPWM方式であり、特に低圧側では電圧のフラツキが
生じて直線的には変化できなかった。
【0028】本実施例のターゲット高電圧発生部112
は、低圧部にステップダウン型インバータを高圧部にプ
ッシュプル型インバータを用いたダブルインバータ方式
を採用している。このため、低圧より高圧まで直線的に
変化する可変電圧を得ることができる。本実施例を用い
て測定した結果を図8に示す。同図は、入力電圧と出力
電圧の関係を示すグラフである。このグラフより本実施
例では、約10kVの低電圧から約100kVの高電圧
まで入力電圧と出力電圧は直線的に変化していることが
判る。
【0029】図9に、ターゲット高電圧発生部112の
具体的な回路構成を示す。本実施例のターゲット電圧回
路400は、低圧部にステップダウン型インバータ回路
410を備え、高圧部にプッシュプル型インバータ回路
420を備えている。このように、特性の異なる2種類
のインバータ回路410,420を備えることにより、
低圧より高圧まで広範囲の可変電圧を安定的に得ること
ができる。
【0030】図9の回路図及び図10の波形図を用い
て、ターゲット電圧回路400の動作原理について説明
する。まず、トランス430の1次側にターゲット電圧
設定電圧(Vi)が印加される(図10(a)参照)
と、バッファアンプIC1-a を通して誤差増幅器IC
1-b からコンパレータIC1-c に設定電圧信号が与えら
れる(図10(b)(c)参照)。トランス430の2
次側は、初期状態は0(V)であり、分圧器440で分
圧されオペアンプIC5-a を通じて与えられる検知電圧
も0(V)である。誤差増幅器IC1-b は供給電圧+2
4(V)の電圧に飽和し、コンパレータIC1-c にこの
電圧が与えられる(図10(b)参照)。コンデンサC
1 の電圧も初期状態では0(V)であり、コンパレータ
IC1-c が+24(V)に飽和する(図10(c)参
照)。この結果トランジスタQ1 ,Q2 ,Q3 がON状
態になり、インダクタンスL1 を通じてコンデンサC1
が充電され、トランジスタQ1 は設定電圧に達するまで
スイッチングし、コンデンサC1 の充電を続ける(図1
0(d)(e)参照)。インダクタンスL1 はトランジ
スタQ1 とコンデンサC1 の間に設けられており、コン
デンサC1 への充電電流の時定数の最適化が図られる。
コンデンサC1 の電圧(V2 )がターゲット電圧設定電
圧(Vi)を越えると、コンパレータIC1-c は0
(V)となり、トランジスタQ1 ,Q2 ,Q3 の動作は
OFF状態となる(図10(d)参照)。このため、電
圧(V2 )はターゲット電圧設定電圧(Vi)を中心と
して安定する。
【0031】さらに、トランス430の1次側電圧は、
発信器IC4 により発振周波数に応じたトランジスタQ
6 ,Q7 のON/OFF動作により与えられる。発信器
IC4 は、ターゲット電圧ON/OFF端子よりON電
圧を与えられると、コンパレータIC2-a ,IC2-b
IC2-c によりON動作をし発振する。トランス430
の2次側電圧は、巻数比に応じた電圧に昇圧され、コッ
ククロフトウォルトン回路20aでさらに高電圧に昇圧
される。昇圧された出力電圧は分圧器440で抵抗比に
分圧され、オペアンプIC5-a を通じて誤差増幅器IC
1-b に検知電圧が与えられる(図10(g)参照)。誤
差増幅器IC1-b では、この検知電圧とターゲット電圧
設定電圧(Vi)とを比較し、平衡状態になるまでコン
パレータIC1-c を駆動させる。
【0032】このように、ステップダウン型インバータ
回路410とプッシュプル型インバータ回路420を連
動させることによって高電圧出力を制御することができ
る。トランス430の1次側の回路(ステップダウン型
インバータ回路410、プッシュプル型インバータ回路
420)の特徴は、コンパレータIC1-c の駆動によ
り、コンデンサC1 の充電電流をトランジスタQ1 〜Q
3 のON/OFF動作で制御している点にある。このた
め、必要最小限の電力で駆動することができ、極めて電
力損失の少ない回路構成が可能となる。
【0033】図11は特願平5−175,734号のX
線装置におけるターゲット電圧回路500の回路図であ
る。このターゲット電圧回路500が本実施例のターゲ
ット電圧回路400と異なるのは、誤差増幅器IC6-1
(本実施例の誤差増幅器IC1-b に対応)からの出力で
トランジスタQ5 (本実施例のトランジスタQ1 に対
応)のON/OFFを制御している点と、トランジスタ
5 からの出力電流を充電するためのコンデンサ(本実
施例のコンデンサC2 に対応)が設けられていない点で
ある。このため、トランジスタQ5 を流れる電流が電力
損失となり、回路の発熱量も多かった。さらに、インバ
ータ回路に備えられたトランジスタQ1 ,Q2 は電流制
御用スイッチングトランジスタで電圧制御用スイッチン
グトランジスタQ6 ,Q7 に比べて効率が悪く、かなり
の発熱がある。このため放熱ファンを設けてファンで冷
却しないと、動作が不安定になる欠点もある。
【0034】図12(a)(b)に、このターゲット電
圧回路500の電力損失のグラフと本実施例のターゲッ
ト電圧回路400の電力損失のグラフとを示す。これら
のグラフより、高電圧出力範囲10〜70kVにおいて
どの領域でも本実施例のターゲット電圧回路400の方
が電力損失が少ないことが判る。この場合、どちらの回
路でもコッククロフトウォルトン回路の構成は同一であ
るものとする。
【0035】図13(a)(b)のグラフを用いて、本
実施例に係るX線管の出力強度と、従来例に係るPWM
方式を用いた高電圧発生回路を備えるX線管の出力強度
を比較する。図13(a)はPWM方式を用いた高電圧
発生回路を備えるX線管の出力強度を示すグラフであ
る。また、図13(b)は本実施例に係るX線管の出力
強度を示すグラフである。これらのグラフより、本実施
例に係るX線管の出力強度が従来例に比べて安定してい
ることが判る。この場合に、どちらのX線管のターゲッ
トにも40kVのターゲット電圧を印加し、10μAの
ターゲット電流が流れているものとする。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、種々の変形が可能である。例えば、マイクロフ
ォーカスX線管10は、図3に示すサイドウィンドタイ
プのもの以外に、エンドウィンドタイプのものを用いて
もよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のX
線装置であれば、ターゲット用電圧発生回路が備える第
1の電圧発生部が、スイッチ素子をスイッチング(ON
/OFF)動作させ、入力電圧を所定の設定電圧に降圧
させている。さらに、スイッチ素子のスイッチング動作
は、第2の電圧発生部からの信号電圧によって制御され
ている。このため、第1の電圧発生部での電力損失がほ
とんどなく、回路からの発熱が非常に少ない。よって、
特別な空冷ファンを用いることなく自然空冷で回路を冷
却することができる。このように、自然空冷によって回
路が冷却できるので、冷却ファンの振動によってX線の
微小焦点が維持できないといった従来装置の問題が生じ
ることはない。
【0038】また、第2の電圧発生部のコッククロフト
ウォルトン回路は、絶縁基板上に整流素子及び容量素子
が配線接続された構成を有しているので、各素子は絶縁
基板によって固定され、各素子の位置ズレが生じること
はない。このため、各素子の位置ズレに起因する高電圧
出力のばらつきが発生することなく、第2の電圧発生部
からは安定した高電圧出力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るX線装置の構成を示す斜視図で
ある。
【図2】本実施例に係るX線装置の構成を示す断面図で
ある。
【図3】マイクロフォーカスX線管の構造を示す断面図
である。
【図4】モールドブロックの外観を示す斜視図である。
【図5】コッククロフトウォルトン回路の構造を示す図
である。
【図6】本実施例に係るX線装置の動作を示すブロック
図である。
【図7】動作ブロック部の詳細構成を示すブロック図で
ある。
【図8】ターゲット高電圧発生部の入力電圧と出力電圧
の関係を示す図である。
【図9】本実施例のターゲット電圧回路の構成を示す回
路図である。
【図10】本実施例のターゲット電圧回路の動作を示す
波形図である。
【図11】従来のターゲット電圧回路の構成を示す回路
図である。
【図12】ターゲット電圧回路の出力電圧と電力損失の
関係を示す図である。
【図13】X線管の出力強度と時間の関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
10…マイクロフォーカスX線管、11…ステム、1
2,13…外囲器、14…X線出射窓、15…電子銃、
15a…ヒーター電極、15b…カソード、15c…グ
リッド電極、15d…フォーカス電極、15e…支柱、
16…ターゲット基体、16a…ターゲット、20a,
30…コッククロフトウォルトン回路、20b…支持基
板、21…モールドブロック、21a…絶縁油槽、22
…ターゲット高電圧供給端子、23,31…基板、25
…コネクタ、40…コントロール装置、50…筐体、5
1…鉛板、52…パネル、53…蒸発防止カバー、60
…モールド型、100…動作ブロック部、110…ター
ゲット制御部、111…ターゲット電圧制御部、112
…ターゲット高電圧発生部、120…ターゲット過電流
検出部、121…過電流検出部、122…過電圧検出
部、130…グリッド制御部、131…ターゲット電流
検出部、132…ターゲット電流比較部、133…カッ
トオフ電圧制御設定部、134…グリッド電圧制御部、
135…グリッド電圧発生部、140…カソード制御
部、141…カソード電圧制御部、142…カソード電
圧発生部、150…ヒーター制御部、151…ヒーター
電圧制御部、152…ヒーター電圧発生部、200…制
御ブロック部、210…電圧設定D/Aコンバータ、2
20…電流設定D/Aコンバータ、230…インターロ
ック検出部、240…エージング部、250…キースイ
ッチ、260…電源制御部、270…ROM、280…
RAM、290…電圧設定スイッチ、300…電流設定
スイッチ、310…モードスイッチ、320…モード表
示部、330…過電流表示部、340…ターゲット電圧
表示メータ、350…ターゲット電流表示メータ、36
0…CPU、400,500…ターゲット電圧回路、4
10…ステップダウン型インバータ回路、420…プッ
シュプル型インバータ回路、430…トランス、440
…分圧器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード・ターゲット間に高電圧を印加
    してカソードから放出された電子をターゲットに衝突さ
    せることによってX線を発生させるX線管と、前記ター
    ゲットにプラス高電圧を印加するターゲット用電圧発生
    回路とを備えるX線装置において、 前記ターゲット用電圧発生回路は、スイッチ素子のスイ
    ッチング動作により入力電圧を所定の設定電圧に降圧さ
    せる第1の電圧発生部と、前記第1の電圧発生部からの
    出力電圧を所定の比率で昇圧させる第2の電圧発生部と
    を備え、 前記第1の電圧発生部には前記第2の電圧発生部からの
    出力電圧を分圧した信号電圧が与えられ、前記第1の電
    圧発生部ではこの信号電圧が前記設定電圧と平衡するま
    で、前記スイッチ素子のスイッチング動作を行うことを
    特徴とするX線装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の電圧発生部には前記スイッチ
    素子からの出力電流を充電する容量素子が設けられてお
    り、前記第1の電圧発生部ではこのコンデンサの充電電
    圧が前記設定電圧になるまで前記スイッチ素子によるス
    イッチング動作を続け、前記容量素子に蓄積された充電
    電圧を出力電圧として前記第2の電圧発生部に与えるこ
    とを特徴とする請求項1記載のX線装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の電圧発生部にはコッククロフ
    トウォルトン回路が設けられており、前記コッククロフ
    トウォルトン回路は、平行に配置された2枚の絶縁基板
    の間に複数の整流素子及び容量素子が取り付けられ、こ
    れらの素子は前記絶縁基板上で配線接続されていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線装置。
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