JPH08228911A - 誘導加熱炊飯釜 - Google Patents

誘導加熱炊飯釜

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JPH08228911A
JPH08228911A JP7652195A JP7652195A JPH08228911A JP H08228911 A JPH08228911 A JP H08228911A JP 7652195 A JP7652195 A JP 7652195A JP 7652195 A JP7652195 A JP 7652195A JP H08228911 A JPH08228911 A JP H08228911A
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JP
Japan
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magnetic material
material layer
induction heating
rice cooker
main body
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JP7652195A
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English (en)
Inventor
Keiichi Fujimoto
恵一 藤本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 釜本体の底部外面の発熱量が大きい誘導加熱
炊飯釜の提供。 【構成】 釜本体1aの底部1b及びコーナ部1cの外面全面
に、溶射により磁性材層MLを形成し、コーナ部1cの磁性
材層MLの厚さを、底部1bの磁性材層MLの厚さより厚くす
ると共に、釜本体1aの側部における磁性材層の上端高さ
Hを15〜23mmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁誘導により加熱さ
れる誘導加熱炊飯釜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁誘導を利用した誘導加熱炊飯釜は加
熱効率が良く、炊飯機能が良いものとして知られてい
る。この誘導加熱炊飯釜には、誘導加熱コイルが発生す
る磁束により発熱する誘導加熱炊飯釜が用いられる。誘
導加熱炊飯釜は、アルミニウムとステンレス鋼又は鉄と
のクラッド材、或いはアルミニウム又はアルミニウム合
金製であって、その底部外面にはステンレススチール、
又は鉄からなる磁性材が溶射されており、その外面には
アルミニウム又は無鉛アルミニウム合金からなる非磁性
材が溶射されている。
【0003】そして、このように構成された誘導加熱炊
飯釜により炊飯する場合は、米及び水を入れた誘導加熱
炊飯釜を誘導加熱コイルの上方に配置して、誘導加熱コ
イルに通電し、誘導加熱コイルが発生した磁束を誘導加
熱釜の底部へ入射させて、底部に溶射している磁性材層
及び非磁性材層に渦電流を発生させる。そして発生した
渦電流によるジュール熱で誘導加熱炊飯釜の底部を発熱
させて、誘導加熱炊飯釜内にその内側面から誘導加熱炊
飯釜内の上部中央に向かう水の対流、所謂外対流を発生
させて炊飯動作させて、ふっくらとした美味しいご飯を
炊き上げる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したように従来の
誘導加熱炊飯釜は、釜本体の底部を発熱させて、釜本体
内に水の外対流を発生させるが、釜本体の底部に溶射し
た磁性材及び非磁性材層が略均一な厚さで形成されてい
るため、釜本体の底部が略均一に発熱して、釜本体内に
発生する水の外対流が弱く炊飯機能が劣るという問題が
ある。本発明は斯かる問題に鑑み、釜本体内における水
の外対流の発生を促進して、炊飯機能をより高め得る誘
導加熱炊飯釜を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る誘導加熱
炊飯釜は、非磁性材からなる釜本体の底部外面及び側部
外面に、溶射により磁性材層を形成しており、該磁性材
層が、それに入射した磁束により発熱する誘導加熱炊飯
釜において、前記磁性材層の厚さを釜本体の底部及び側
部に跨がる部分で厚くしてあることを特徴とする。
【0006】第2発明に係る誘導加熱炊飯釜は、非磁性
材からなる釜本体の底部外面及び側部外面に、溶射によ
る磁性材層を形成しており、その外面に溶射による非磁
性材層を形成していて、前記磁性材層及び非磁性材層
が、それらに入射した磁束により発熱する誘導加熱炊飯
釜において、前記磁性材層の厚さを、前記釜本体の底部
及び側部に跨がる部分で厚くしており、前記非磁性材層
の厚さを、その溶射範囲で略均一にしてあることを特徴
とする。
【0007】第3発明に係る誘導加熱炊飯釜は、非磁性
材からなる釜本体の底部及び側部の外面に、溶射による
磁性材層を形成し、その外面に溶射による非磁性材層を
形成していて、前記磁性材層に入射した磁束により発熱
する誘導加熱炊飯釜において、前記磁性材層の厚さを、
磁性材を溶射した範囲で略均一にしており、前記非磁性
材層の厚さを、前記釜本体の底部及び側部に跨がる部分
で厚くしてあることを特徴とする。
【0008】第4発明に係る誘導加熱炊飯釜は、非磁性
材からなる釜本体の外面に、溶射による磁性材層を形成
し、その外面に溶射による非磁性材層を形成しており、
前記磁性材層に入射した磁束により発熱する誘導加熱炊
飯釜において、前記釜本体の底部外面に、前記磁性材層
及び前記非磁性材層を形成していない無溶射部を形成し
てあることを特徴とする。
【0009】第5発明に係る誘導加熱炊飯釜は、釜本体
の側部における磁性材層の高さは釜本体の底部外面から
15mm〜23mmとしてあることを特徴とする。
【0010】第6発明に係る誘導加熱炊飯釜は、釜本体
の側部における磁性材層の高さは釜本体の底部から側部
に至るコーナ部の曲率半径の65%以上としてあること
を特徴とする。
【0011】
【作用】第1発明では、磁束が釜本体の底部外面及び側
部外面に形成された磁性材層及び非磁性材層に入射する
と釜本体の底部が発熱する。そして釜本体の底部及び側
部に跨がる部分で厚さが厚い磁性材層の部分では発熱量
が大きくなる。これにより、釜本体の外周寄りを強く加
熱できて、釜本体の内側面に沿う対流が活発になって外
対流を促進できる。
【0012】第2発明では、磁束が釜本体の底部外面及
び側部外面に形成された磁性材層及び非磁性材層に入る
と磁性材層が発熱する。また釜本体の底部及び側部に跨
がる部分で厚さが厚い磁性材層部分で発熱量が大きくな
る。磁束が非磁性材層に入ると非磁性材層が発熱し、磁
性材層による発熱を補助する。非磁性材層は磁性材層を
覆い磁性材層の発錆を阻止する。これにより、釜本体の
外周寄りを強く加熱できて、釜本体の内側面に沿う対流
が活発になり、外対流を促進できる。磁性材層の発錆を
防止できる。
【0013】第3発明では、磁束が釜本体の底部外面及
び側部外面に形成された非磁性材層に入ると、非磁性材
層が発熱する。また釜本体の底部及び側部に跨がる部分
で厚さが厚い非磁性材層部分で発熱量が大きくなる。磁
束が磁性材層に入ると磁性材層が発熱し、非磁性材層の
発熱を補助する。非磁性材層は磁性材層を覆って、磁性
材層の発錆を阻止する。これにより、釜本体の外周寄り
を強く加熱できて、釜本体の内側面に沿う対流が活発に
なり、外対流を促進できる。磁性材層の発錆を防止でき
る。
【0014】第4発明では、磁束が釜本体の底部外面に
形成された磁性材層に入ると磁性材層が発熱する。また
磁束が非磁性材層に入ると非磁性材層が発熱する。無溶
射部には磁束が通り難く、釜本体の底部中央で発熱がな
い。非磁性材層は磁性材層を覆って磁性材層の発錆を阻
止する。無溶射部の平坦面に温度センサを配して釜本体
底部温度を検出する。これにより、釜本体の外周寄り
を、中心部より強く加熱できて、釜本体の内側面に沿う
対流が活発になり、釜本体内の外対流を促進できる。非
磁性材層により磁性材層の発錆を防止できる。また、釜
本体底部温度を高感度に検出できる。
【0015】第5発明では、クラッド材製の釜本体と実
質的に変わりのない熱効率が得られ、しかも製作コスト
の低減も図れる。
【0016】第6発明では、磁性材層の高さを65%以
上とすることでこれより高くしてもそれに伴って熱効率
が向上するわけでもなく略上限に近い熱効率が得られる
こととなる。
【0017】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面により詳
述する。図1は本発明に係る誘導加熱炊飯釜の構造を誘
導加熱コイルとともに示した模式的断面図である。誘導
加熱炊飯釜1は有底円筒状に形成されており、釜本体1a
はアルミニウム又はアルミニウム合金製となっている。
釜本体1aの底部1bの外面、即ち釜本体1aの下部側に位置
しているコーナ部1cの上端位置1dから、それより下側の
外面全体に、ステンレススチール又は鉄を溶射した磁性
材層MLが形成されている。
【0018】この磁性材層MLは釜本体1aのコーナ部1cの
上端位置1dから釜本体1aの中心より釜本体1aの半径の65
〜75%に達する外周側位置1eまでの間の厚さを厚くして
おり、それ以外の部分では略均一な厚さで形成されてい
る。そして、磁性材層MLのコーナ部1cにおける厚さは0.
4 〜1.0mm に選定されている。またコーナ部1cにおける
厚さは底部1b側における厚さの 1.5〜2倍程度の厚さに
選定されている。釜本体1の側部外面における磁性材層
MLの上端の高さ(磁性材層MLの底部外面からの高さ)H
は15mm〜23mmとする。なお、磁性材層MLの厚さは釜本体
1の底部で0.2 〜0.5 mm程度であるからHを釜本体1の
底面からの高さと見倣しても実質的に同じとなる。
【0019】図2は釜本体1aにおける磁性材層MLの高さ
(釜本体1aの底部外面に接合されている磁性材層MLの底
面からの高さ)Hと渦電流密度との関係を示すグラフで
あり、横軸に釜本体1aの中心からの距離(mm)を、また
縦軸に渦電流密度の2乗の値(×e16)をとって示して
ある。グラフ中破線aは高さH:2mm,破線bは高さ
H:5mm、一点鎖線aは高さH:10mm,一点鎖線bは高
さH:20mm、実線aは高さH:30mm、実線bはクラッド
材製の釜本体の場合を示している。
【0020】このグラフから明らかな如く釜本体1aの側
部における磁性材層MLの上端の高さHが20mm(一点鎖線
bで示す)以上になれば、クラッド材製の釜本体と変わ
らぬ渦電流密度が得られることが解る。
【0021】図3は磁性材層MLの高さHとクラッド材製
の釜本体の渦電流密度は釜本体の底面全体の積分値の2
乗の値に対する溶射したアルミニウム製釜本体の渦電流
密度の2乗値の比率を示すグラフであり、横軸に磁性材
層MLの高さH(mm)を、また縦軸に比率(%)をとって
示してある。このグラフから明らかな如く釜本体1aの側
部における磁性材層MLの高さHは15mm以上あれば、比率
(%)がクラッド材製の釜本体の略98%の値が得られ、
熱効率がクラッド材製の釜本体と略変わらず、しかも製
作コストの低減が図れることとなる。
【0022】なおここに15mmは前述の如くコーナ部1cの
曲率半径Rを23mmとすると、コーナ部1cの弧長の65%の
長さに相当する。換言すれば磁性材層MLの高さHはコー
ナ部1cの曲率半径Rの65〜100 %の範囲とするのが熱効
率の面及び製作コストの面のいずれにおいても望ましい
といえる。従って、磁性材層MLの上端高さは15mm〜23mm
とするのが望ましい。
【0023】磁性材層MLの外面には、溶射により亜鉛,
アルミニウム合金からなる非磁性材層NML が、磁性材層
MLの全面を覆って略均一な厚さで形成されている。この
非磁性材層NML の厚さは0.03〜0.1mm に選定されてい
て、その全面が略均一な厚さとなっている。この亜鉛,
アルミニウム合金からなる非磁性材層NML は、アルミニ
ウムワイヤと、亜鉛ワイヤとを各電極として、それらの
間にアークを発生させることにより、それらの金属をと
もに溶解させて溶射することにより形成できる。
【0024】次にこのように構成した誘導加熱炊飯釜の
加熱動作を説明する。図1に示すように誘導加熱炊飯釜
1と外形寸法が略同一のパンケーキ状の誘導加熱コイル
2の上方に誘導加熱炊飯釜1を配置して、誘導加熱コイ
ル2に通電すると、誘導加熱コイル2により発生した磁
束φは例えば、矢符で示すように釜本体1aのコーナ部1c
の非磁性材層NML 及び磁性材層MLに入り、釜本体1aの底
部1bの中央寄りから出て誘導加熱コイル2へ入る磁路で
還流する。そして磁束φにより磁性材層ML及び非磁性材
層NML に渦電流が発生し、そのジュール熱により非磁性
材層NML 及び磁性材層MLが発熱するが、コーナ部1cは磁
性材層MLの厚さを、底部1b側より厚くしているので、コ
ーナ部1cにおける発熱量が大きくなる。それによって、
釜本体1aの外周寄りが中央寄りよりもより強く加熱され
て、釜本体1a内に米とともに入れた水は釜本体1aの内側
面に沿って勢いよく立上り、矢符Wで示すように釜本体
1a内の外周側から上部中央に向かう矢符Wで示す外対流
を促進して、炊飯機能を高めることができる。
【0025】なお、非磁性材層NML はその全面で略均一
に発熱して磁性材層MLの加熱を補助し、これによっても
外対流を促進する。そして、磁性材層L はその全面が非
磁性材層NML により覆われているので、酸化せず、磁性
材層MLの発錆を阻止できる。非磁性材層NML はフッ素樹
脂をコーティングして形成してもよい。その場合、フッ
素樹脂で発熱が生じないので、加熱は磁性材層MLに依存
し、非磁性材層NML は磁性材層MLの発錆のみ阻止するこ
とになる。
【0026】なお、磁性材を溶射せずに釜本体1aのイン
ダクタンス及び表皮抵抗を実測したところ表1に示すよ
うな測定結果が得られた。また磁性材を溶射し、磁性材
層MLの厚さを変えて、釜本体1aのインダクタンス及び表
皮抵抗を実測したところ表2に示すような測定結果が得
られた。この表1及び表2から明らかなように磁性材層
MLを形成していない場合、釜本体1aのインダクタンスは
18.0μH に、表皮抵抗は224mΩとなるが、磁性材層を形
成すればインダクタンス及び表皮抵抗が増加し、その厚
さを厚くする程、さらに増大することを確認した。
【0027】
【表1】
【0028】一方、ステンレススチールを溶射して厚さ
が0.75mmの磁性材層ML上に、厚さを変えて非磁性材層を
形成し、そのインダクタンス及び表皮抵抗を実測したと
ころ、表3に示すような測定結果が得られた。この表3
から明らかなように非磁性材層の厚さを厚くする程、そ
のインダクタンスが低下し、反対に表皮抵抗が増大する
ことを確認した。
【0029】
【表2】
【0030】図4は本発明に係る誘導加熱炊飯釜の他の
実施例を、誘導加熱コイルとともに示した模式的断面図
である。釜本体1aの底部1bの外面、即ち釜本体1aの下部
側に位置しているコーナ部1cの上端位置1dから、それよ
り下側の外面全体にステンレススチール又は鉄を溶射し
て磁性材層MLが形成されている。この磁性材層MLは、釜
本体1aのコーナ部1cの上端位置1dから下側全面を、略均
一な厚さで形成されている。
【0031】磁性材層MLの外面には、溶射により亜鉛,
アルミニウム合金からなる非磁性材層NML が、磁性材層
MLの全面を覆って形成されている。また非磁性材層NML
は、釜本体1aのコーナ部1cの上端位置1dから、釜本体1a
の中心より釜本体1aの半径の65〜75%の外周側位置1eま
での間を厚くしており、それ以外の部分では略均一な厚
さで形成されている。そして、磁性材層MLの厚さは、
0.4〜1.0mm に選定されている。釜本体1の側部におけ
る磁性材層MLの上端の高さHは15〜23mmである。非磁性
材層NML の厚さは0.03〜0.1mm に選定されている。
【0032】またコーナ部1cにおける厚さは、底部1b側
における厚さの 1.5〜2倍程度の厚さに選定されてい
る。それ以外の構成及び材質は図1に示す誘導加熱炊飯
釜と同様であり、同一構成部分には同符号を付してい
る。また非磁性材層NML は前述した方法により溶射して
形成される。
【0033】このように構成した誘導加熱炊飯釜も前述
したと同様、誘導加熱コイル2で発生した磁束により、
釜本体1aに溶射した磁性材層ML及び非磁性材層NML に渦
電流を発生させて、それらが発熱するが、コーナ部1cは
非磁性材層NML の厚さを、底部1b側より厚くしているた
めコーナ部1cにおける発熱量が大きくなる。それによっ
て、前述したように釜本体1aの内側面に沿って立上る対
流が活発になって、矢符Wで示す外対流を促進させて炊
飯機能を高めることができる。また磁性材層MLは、その
全面で略均一に発熱して、釜本体1aの底部1b及びコーナ
部1cを加熱し非磁性材層NML による加熱を補助して外対
流を活発にする。また非磁性材層NML は磁性材層MLの全
面を覆っているので、磁性材層MLの酸化を阻止して発錆
を阻止できる。
【0034】図5は本発明に係る誘導加熱炊飯釜の更に
他の実施例を、誘導加熱コイルとともに示す模式的断面
図である。アルミニウム又はアルミニウム合金製の釜本
体1aのコーナ部1cの上端位置1dより下側の外面全面に、
釜本体1aの中心位置に所定面積を除いてステンレススチ
ール又は鉄を溶射して磁性材層MLが略均一な厚さで形成
されている。この磁性材層MLの外面には、亜鉛, アルミ
ニウム合金を溶射して略均一な厚さで磁性材層MLを覆う
非磁性材層NML が形成されている。そして、釜本体1aの
底部1bの中心位置には磁性材層ML及び非磁性材層NML が
存在していない無溶射部Pが形成されている。無溶射部
Pには温度センサTSが釜本体1aの底部1bの外面に密着し
て配設されている。それ以外の構成は図1に示した誘導
加熱炊飯釜と同様であり、同一構成部分には同符号を付
している。
【0035】この誘導加熱炊飯釜は、誘導加熱コイル2
に通電することにより、磁束を発生させてその磁束によ
る渦電流で発生するジュール熱により、前述したと同様
に磁性材層ML及び非磁性材層NML を発熱させて釜本体1a
の底部1b及びコーナ部1cを加熱する。底部1Bの中心位置
には無溶射部Pが形成されているため、底部1bの中心位
置は発熱せず、熱伝達により加熱されて、釜本体1aの外
周寄りが強く発熱し加熱される。それにより釜本体1a内
には前述したと同様に矢符Wで示す外対流が活発にな
り、外対流を促進することができる。また非磁性材層NM
L により磁性材層MLの発錆を阻止できる。更に無溶射部
Pはアルミニウム又はアルミニウム合金製の釜本体1aの
平坦な外面が露出しているから、無溶射部Pに配置した
温度センサTSを釜本体1aに密着させることができ、釜本
体1aの底部1bの温度を極めて高感度に検出できる。
【0036】本実施例では、非磁性材層NML を亜鉛, ア
ルミニウム合金を溶射して形成したが、アルミニウム又
はアルミニウム合金を溶射して形成しても同様の効果が
得られる。また誘導加熱コイル2は、内周側コイルとそ
れに同心状の外周側コイルとを備えているものであって
も同様の効果を得る。
【0037】
【発明の効果】以上詳述したように第1発明は、釜本体
の底部及び側部に跨がる部分で磁性材層の厚さを厚くし
て底部及び側部に跨がる部分で発熱量を大にして、釜本
体内に発生する水の外対流を促進し、炊飯機能が高い誘
導加熱炊飯釜を提供できる。
【0038】第2発明は、釜本体の底部及び側部に跨が
る部分で磁性材層の厚さを底部における磁性材層の厚さ
より厚くし、釜本体の外周側寄りの発熱量を大にして釜
本体内に発生する水の外対流を促進でき、炊飯機能を高
め得る。また非磁性材層により磁性材層が発錆しない誘
導加熱炊飯釜を提供できる。
【0039】第3発明は、釜本体の底部及び側部に跨が
る部分で非磁性材層の厚さを底部における非磁性材層の
厚さより厚くし、釜本体の外周側における発熱量を大に
して釜本体内に発生する水の外対流を促進し、炊飯機能
を高め得る。また非磁性材装置により、磁性材層が発錆
しない誘導加熱炊飯釜を提供できる。
【0040】第4発明は、釜本体の底部中心の外面に、
磁性材層及び非磁性材層が存在しない無溶射部を形成し
て、釜本体の外周側の発熱量を大にして、釜本体内に発
生する外対流を促進し、炊飯機能を高め得る。また非磁
性材層により磁性材層が発錆しない。更に無溶射部に温
度センサを配置して釜本体の底部の温度を高感度に検出
できる誘導加熱炊飯釜を提供できる、等の優れた効果を
奏する。
【0041】第5発明は、釜本体の側部外面における磁
性材層の上端の高さを15〜23mmとしたからクラッド材製
の釜本体と変わらぬ熱効率が得られ、しかも製作コスト
が安価に納め得ることとなる。第6発明は、釜本体の側
具外面における磁性材層の上端の高さをコーナ部の略半
径の65%以上とすることで、熱効率は略上限に近い値
が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘導加熱炊飯釜の構造を、誘導加
熱コイルとともに示す模式的断面図である。
【図2】釜本体の側部における磁性材層MLの上端の高さ
と渦電流密度との関係を示すグラフである。
【図3】釜本体の側部における磁性材層MLの上端の高さ
とクラッド材製の釜本体に対する渦電流密度の比率との
関係を示すグラフである。
【図4】本発明に係る誘導加熱炊飯釜の構造の他の実施
例を、誘導加熱コイルとともに示す模式的断面図であ
る。
【図5】本発明に係る誘導加熱炊飯釜の構造の更に他の
実施例を、誘導加熱コイルとともに示す模式的断面図で
ある。
【符号の説明】
1 誘導加熱炊飯釜 1a 釜本体 1b 底部 1c コーナ部 2 誘導加熱コイル φ 磁束 W 外対流

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性材からなる釜本体の底部外面及び
    側部外面に、溶射により磁性材層を形成しており、該磁
    性材層が、それに入射した磁束により発熱する誘導加熱
    炊飯釜において、前記磁性材層の厚さを釜本体の底部及
    び側部に跨がる部分で厚くしてあることを特徴とする誘
    導加熱炊飯釜。
  2. 【請求項2】 非磁性材からなる釜本体の底部外面及び
    側部外面に、溶射による磁性材層を形成しており、その
    外面に溶射による非磁性材層を形成していて、前記磁性
    材層及び非磁性材層が、それらに入射した磁束により発
    熱する誘導加熱炊飯釜において、前記磁性材層の厚さ
    を、前記釜本体の底部及び側部に跨がる部分で厚くして
    おり、前記非磁性材層の厚さを、その溶射範囲で略均一
    にしてあることを特徴とする誘導加熱炊飯釜。
  3. 【請求項3】 非磁性材からなる釜本体の底部及び側部
    の外面に、溶射による磁性材層を形成し、その外面に溶
    射による非磁性材層を形成していて、前記磁性材層に入
    射した磁束により発熱する誘導加熱炊飯釜において、前
    記磁性材層の厚さを、磁性材を溶射した範囲で略均一に
    しており、前記非磁性材層の厚さを、前記釜本体の底部
    及び側部に跨がる部分で厚くしてあることを特徴とする
    誘導加熱炊飯釜。
  4. 【請求項4】 非磁性材からなる釜本体の外面に、溶射
    による磁性材層を形成し、その外面に溶射による非磁性
    材層を形成しており、前記磁性材層に入射した磁束によ
    り発熱する誘導加熱炊飯釜において、前記釜本体の底部
    外面に、前記磁性材層及び前記非磁性材層を形成してい
    ない無溶射部を形成してあることを特徴とする誘導加熱
    炊飯釜。
  5. 【請求項5】 前記釜本体の側部における磁性材層の高
    さは釜本体の底部外面から15mm〜23mmとしてある請求項
    1〜4記載のいずれか1に記載の誘導加熱炊飯釜。
  6. 【請求項6】 前記釜本体の側部における磁性材層の高
    さは釜本体の底部から側部に至るコーナ部の曲率半径の
    65%以上としてある請求項1〜4記載のいずれか1に
    記載の誘導加熱炊飯釜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109199077A (zh) * 2017-07-05 2019-01-15 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电磁加热锅及其制备方法和煮食设备

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