JPH08227791A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JPH08227791A
JPH08227791A JP3213395A JP3213395A JPH08227791A JP H08227791 A JPH08227791 A JP H08227791A JP 3213395 A JP3213395 A JP 3213395A JP 3213395 A JP3213395 A JP 3213395A JP H08227791 A JPH08227791 A JP H08227791A
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誠 三原
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和穂 坂本
Haruo Suenaga
治雄 末永
Shinichi Sakai
伸一 酒井
Yoshiaki Ishio
嘉朗 石尾
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇圧トランスの二次側電流を検出する電流検
出手段のみを用いて入力電流一定の電力制御を可能にし
た高周波加熱装置を提供する。 【構成】 商用電源2を単方向に変換する単方向電源部
20と、トランジスタ15を高周波でON/OFFする
ことにより単方向電源部20からの電力を高周波電力に
変換するインバータ部1と、インバータ部1の出力電圧
を昇圧する昇圧トランス3と、昇圧トランス3の出力電
圧を倍電圧整流しマグネトロン7を駆動する高圧整流部
18と、高圧整流回路18の電流の平均値を検出する二
次側電流検出手段23と、トランジスタ15のスイッチ
ング信号のON/OFF比を検出するスイッチングレー
ト検出手段17と、二次側電流検出手段23とスイッチ
ングレート検出手段17の出力信号の乗算値を一定に制
御する制御回路16を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品や流体等を加熱する
ための高周波加熱装置に関し、さらに詳しく言えば、そ
の電源装置に高周波電力を発生する半導体電力変換器を
用いた高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13はその高周波加熱装置の回路図で
ある。家庭用の高周波加熱装置の電源回路において図1
3に示すような構成のものが多く用いられている。
【0003】商用電源2、ダイオードブリッジ9及びチ
ョークコイル10とコンデンサ11よりなるフィルター
回路とで単方向電源部20を構成しており、共振コンデ
ンサ12、昇圧トランス3、トランジスタ15、転流ダ
イオード14からインバータ部1を構成している。トラ
ンジスタ15は、制御部16より20〜50KHzのスイ
ッチング制御信号を与えられスイッチング動作する。従
って、昇圧トランス3の1次巻線13には高周波電圧が
発生する。
【0004】コンデンサ5と、ダイオード6から高圧整
流回路18が構成されており、昇圧トランス3の二次巻
線4で発生した電圧を半波倍電圧整流し、陰極がヒータ
巻線8によって傍熱されエミッション可能な状態となっ
ているマグネトロン7に高圧直流電圧が印加されると電
磁波エネルギーが発生を開始する。
【0005】動作をまとめると、単方向電源部20で商
用電源を単方向電圧に変換し、それをインバータ部1で
高周波電圧に変換して昇圧トランス3で昇圧した後、再
度高圧整流回路18で倍電圧整流して高圧の直流電圧に
変換し、マグネトロン7を駆動する構成となっている。
【0006】制御部16にはカレントトランス19によ
り商用電源2から供給される入力電流に比例した信号が
送られる。制御部16は入力電流が定められた値になる
ようにトランジスタ15の導通時間と非導通時間を制御
する、いわゆるパルス幅制御によってマグネトロン7の
電磁波出力を一定制御する構成となっている。
【0007】一方、もう一つのカレントトランス21で
は、高圧整流回路18のアースに接続された枝路に流れ
る電流が検出される。そこで制御部16は、昇圧トラン
ス3の二次側の端子相互間の絶縁が何らかの外部要因
(ゴキブリ等の昆虫による端子相互間の接触、結露、塵
埃の堆積等)で劣化してスパークやアーク放電が発生し
た時カレントトランス21に発生する信号の異常を検知
して回路動作を速やかに停止する機能を具備し、機器と
しての安全性を高めていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
成では入力電流を一定に制御するために入力電流を検知
するカレントトランスと高圧回路の異常を検知するカレ
ントトランスの二つが必要不可欠であり、両者の共立を
図るためには非常に高コストなものとなっていた。
【0009】入力電流を一定に制御するということは高
周波加熱装置で食品を加熱中常に一定の電磁波エネルギ
ーが放射されることになり、いつ調理しても調理時間に
大きな時間のバラツキがないという点でユーザーにとっ
ては非常に使い勝手が良いものである。例えば昇圧トラ
ンスの二次側の回路電流を一定にする制御も考案され実
用に供されている。図13の回路でいうとカレントトラ
ンス21で検出した電流(ほぼ陽極電流と動的特性は一
致する)を一定に制御する構成であるが、この場合食品
加熱中のマグネトロンの温度上昇にともなう陽極電圧の
低下に比例して電磁波出力も低下してしまう。従って、
使用時の機器の温度状態によって、同じ分量の食品を加
熱しても、所望のあたたかさに仕上げる時間はまちまち
になるという不具合があった。このような例からも入力
電流を一定に制御する方法は非常にユーザーにとってメ
リットの大きいものである。
【0010】一方、外部要因(ゴキブリ等の昆虫による
端子相互間の接触、結露、塵埃の堆積等)による絶縁劣
化によって昇圧トランスの二次側の高圧回路で発生する
スパークやアーク放電は、発火・発煙という機器にとっ
て致命的な不安全事故に至る可能性をもっており、この
スパークやアーク放電というような高圧回路の異常を検
知し速やかに回路動作を停止することは機器として必要
不可欠な機能である。
【0011】そこで本発明は昇圧トランスの二次側の電
流を検出するカレントトランスのみを使用して入力電流
一定制御の高周波加熱装置を提供することを第一の目的
としている。
【0012】また第二の目的は第一の目的を達成するた
めのより簡素で低コストな回路構成をもった高周波加熱
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで前記第一の目的を
達成するために本発明は、商用電源を単方向に変換する
単方向電源部と、少なくとも1個の半導体素子を有し、
半導体素子を高周波でON/OFFすることにより単方
向電源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ
部と、インバータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トランス
と、少なくとも1個以上のコンデンサ及びダイオードか
らなり昇圧トランスの出力電圧を倍電圧整流する高圧整
流部と、高圧整流部の出力を電磁波として放射するマグ
ネトロンと、マグネトロンの陽極に結合された枝路に流
れる電流を全波整流しその平均値を検出する二次側電流
検出手段と、半導体素子のON/OFFのデューティー
比を検出するスイッチングレート検出手段と、二次側電
流検出手段の出力とスイッチングレート検出手段の出力
の乗算値を所望値に一定制御すべく半導体素子をON/
OFF制御する制御回路を設けるものである。
【0014】また第一の目的を達成する別の手段として
本発明は、商用電源を単方向に変換する単方向電源部
と、少なくとも1個の半導体素子を有し、半導体素子を
高周波でON/OFFすることにより単方向電源部から
の電力を高周波電力に変換するインバータ部と、インバ
ータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トランスと、少なくと
も1個以上のコンデンサ及びダイオードからなり昇圧ト
ランスの出力電圧を倍電圧整流する高圧整流部と、高圧
整流部の出力を電磁波として放射するマグネトロンと、
マグネトロンの陽極に結合された枝路に流れる電流のピ
ーク値を検出する二次側電流検出手段と、半導体素子の
ON/OFFのデューティー比を検出するスイッチング
レート検出手段と、二次側電流検出手段の出力とスイッ
チングレート検出手段の出力の乗算値を所望値に一定制
御すべく半導体素子をON/OFF制御する制御回路を
設けるものである。
【0015】また第二の目的を達成するために本発明
は、商用電源を単方向に変換する単方向電源部と、少な
くとも1個の半導体素子を有し、半導体素子を高周波で
ON/OFFすることにより単方向電源部からの電力を
高周波電力に変換するインバータ部と、インバータ部の
出力電圧を昇圧する昇圧トランスと、少なくとも1個以
上のコンデンサ及びダイオードからなり昇圧トランスの
出力電圧を倍電圧整流する高圧整流部と、高圧整流部の
出力を電磁波として放射するマグネトロンと、マグネト
ロンの陽極に結合された枝路に流れる電流のピーク値あ
るい電流を全波整流した平均値を検出する二次側電流検
出手段と、二次側電流検出手段の出力を半導体素子のO
N/OFF信号の波高値としたスイッチングレート検出
手段と、スイッチングレート検出手段の出力の平均値を
所望値に一定制御すべく半導体素子をON/OFF制御
する制御回路を設けるものである。
【0016】
【作用】本発明は上記構成によって、以下の作用を果た
すものである。
【0017】まず第一の目的を達成するために本発明の
高周波加熱装置は、マグネトロンの陽極に結合された枝
路に流れる電流を全波整流しその平均値を検出する二次
側電流検出手段と、半導体素子のON/OFFのデュー
ティー比を検出するスイッチングレート検出手段との各
々の出力を乗算した値を制御回路にて一定に制御するこ
とによって、入力電流を一定に制御するのとほぼ同等の
電力制御を実現することができる。
【0018】また第一の目的を達成するもう一つの手段
によって本発明の高周波加熱装置は、マグネトロンの陽
極に結合された枝路に流れる電流のピーク値を検出する
二次側電流検出手段と、半導体素子のON/OFFのデ
ューティー比を検出するスイッチングレート検出手段と
の各々の出力を乗算した値を制御回路にて一定に制御す
ることによって、入力電流を一定に制御するのとほぼ同
等の電力制御を実現することができる。
【0019】また第二の目的を達成するために本発明の
高周波加熱装置は、マグネトロンの陽極に結合された枝
路に流れる電流のピーク値あるい電流を全波整流した平
均値を検出する二次側電流検出手段の出力を半導体素子
のON/OFF信号波高値としたスイッチング手段の出
力の平均値を制御回路にて一定に制御することによっ
て、入力電流を一定に制御するのとほぼ同等の電力制御
を実現することができる。
【0020】
【実施例】以下本発明の一実施例における高周波加熱装
置について図面に基づいて説明する。
【0021】図1は本発明の高周波加熱装置の要部回路
図である。図13と同一の符号をもつものは同一機能で
あり説明を割愛する。
【0022】高圧整流回路18はダイオード24、2
5、コンデンサ26、27からなる両波倍電圧回路であ
る。ダイオード25のカソードからアースへの枝路に流
れる電流をカレントトランス21によって検知してい
る。ここではアースに接続された図2(a)の位置を例に
とったが、(b)、(c)図の位置についても極めて類似した
特性を検知できる。
【0023】二次側電流検出手段23は図3に示すよう
な回路構成で、カレントトランス21の負荷抵抗を29
としてダイオードブリッジ28によってカレントトラン
ス21で検知した交流信号を全波整流し、抵抗29の両
端に発生した電圧を抵抗30、コンデンサ31からなる
ローパスフィルターで濾過した直流値、即ち平均値の信
号bを制御回路16に出力している。一方、高圧整流回
路18の挙動をダイレクトに伝えるフィルターを通さな
い信号aも制御回路16に出力している。
【0024】スイッチングレート検出手段17は図4に
示すような回路構成で、トランジスタ15のスイッチン
グ信号をオペアンプ32で構成されたバッファを介して
低インピーダンスの信号に変換し、抵抗32、コンデン
サ34からなるローパスフィルターで直流値、即ち平均
値を濾過して制御回路16に出力している。
【0025】制御回路16は図5に示すような回路構成
で、スイッチングレート検出手段17の出力信号と、二
次側電流検出手段23の出力信号bは乗算回路35によ
って乗算処理して、カレントトランス21が検知した高
圧整流回路18の平均電流とトランジスタ15のON/
OFF信号のスイッチングレートの積に対応した乗算信
号を出力する。この信号と出力設定基準信号39との誤
差信号が抵抗36、37、オペアンプ38からなる負帰
還増幅回路で増幅されてパルス幅制御回路40に送られ
るように構成している。従って、トランジスタ15の導
通時間はパルス幅制御回路40によって周知のパルス幅
制御がなされ乗算信号がほぼ一定になるように動作する
のである。
【0026】一方、二次側電流検出手段23の出力信号
aは抵抗43、抵抗45、オペアンプ44からなる比較
器に入力され、抵抗43、45できまるスレッショルド
電圧と比較される。この比較器の出力は正常動作時には
Low出力であるが、昇圧トランスの二次側の高圧回路
でスパーク、サージ放電等が発生した時の異常時には二
次側電流検出手段23の出力信号aがはね上がり比較器
の出力をHigh出力にする。ここで紹介した二次側電
流検出手段による高圧回路の異常検知はほんの一例にし
かすぎず、様々な方式が考案されている。
【0027】比較器の出力はラッチ回路42に入力され
る。ラッチ回路42は入力信号がLowの時は出力信号
はHighであるが、入力信号が一度Highになると
出力信号はLowに落ち状態がラッチされる構成となっ
ている。
【0028】このような構成により、ANDゲート41
は高圧回路の正常時にはラッチ回路42からの入力がH
ighでパルス幅制御回路40の信号はトランジスタ1
5に伝達されるが、高圧回路の異常時にはラッチ回路4
2からの入力がLowになりトランジスタ15への信号
の送信が停止されインバータの動作は停止しマグネトロ
ン7の発振が停止する安全機能となっている。
【0029】図6は乗算回路35の回路図の一例であ
る。スイッチングレート検出手段17の出力のXと二次
側電流検出手段23の出力信号bのYは、例えばモノリ
シック化された4現象アナログマルチプライヤ8013
などの掛け算器49を用いることによって、入力電圧
X、Yの乗算値に比例した電圧をZを演算出力すること
ができる。即ち、X×Y×K=Z(Kは比例定数)の積
演算を掛け算器42が行うのである。ここで半固定抵抗
46〜48によってXo、Yo、Zoのオフセット調整
がなされる。XoはX入力零の時のZ出力バイアス調
整、YoはY入力零の時のZ出力バイアス調整。Zoは
X、Y入力零の時のZ出力バイアス調整である。ほぼ0
〜Vcc間で所定のマージンを設けてダイナミックレン
ジが確保できるようにX及びY入力の値を考慮する必要
がある。このような構成によってカレントトランス21
が検知した高圧整流回路18の平均電流とトランジスタ
15のON/OFF信号のスイッチングレートの積に対
応した乗算信号を求めることができる。
【0030】図7は加熱動作時の制御対象をそれぞれ変
えた時の入力電流の推移を示したものであり、初期値を
1に正規化したグラフである。(a)は入力電流をカレン
トトランス(図13のカレントトランス19のごときも
の)によって帰還させた回路構成での制御、即ち入力電
流一定制御の場合である。(b)は二次側電流をカレント
トランス(図13のカレントトランス21のごときも
の)によって帰還させた回路構成での制御、即ち二次側
電流一定制御の場合である。(C)は本発明の高圧整流回
路の平均電流とトランジスタのスイッチングレートの比
を乗算した乗算信号を一定制御した乗算信号一定制御の
場合である。
【0031】(a)では入力電流一定制御にも拘わらず2
0分後は初期に対して1%程度変化しているがこれは帰
還系のもつ温度特性によるものと考えられる。同様の見
方をすると、二次側電流一定制御の(b)の場合9%近い
温度ドリフトが確認されるのに対し、乗算信号一定制御
の(c)場合3%の温度ドリフトであり(b)に比較して1/
3程度の温度ドリフトに軽減できている。これは入力電
流一定制御に近い特性といえる。
【0032】このように、本発明によると、昇圧トラン
スの二次側の電流を制御対象としているにも拘わらず、
入力電流一定制御に近い電力制御が可能になる。
【0033】さらに本発明の他の実施例における高周波
加熱装置についてする。基本的な回路構成は図1と同一
であるが二次側電流検出手段23の構成が先に説明した
実施例と異なる。
【0034】図8は二次側電流検出手段23を示す回路
図である。29はカレントトランス21の負荷抵抗であ
る。負荷抵抗21の両端にはマグネトロン7への陽極電
流とコンデンサ27への充電電流が合成された電流の交
流成分を示す電圧が発生する。ここで22はダイオード
50と抵抗51、コンデンサ52からなるピーク検出回
路であり上記電流のピーク値(出力信号b)を制御回路
16へ出力する。
【0035】抵抗51とコンデンサ52による時定数は
ピークをホールドするために適度に大きく設定されてい
る。ダイオード22はコンデンサ52の充電電圧より高
い電圧が発生したとき導通して電流をコンデンサ52に
流し速やかに発生電圧まで上昇させる(実際には1ダイ
オード電圧分低い)。そして発生電圧が低くなるとダイ
オード22がカットオフとなり抵抗51とコンデンサ5
2で極緩やかに放電しその電位はさほど下がらない。こ
れによってピーク電圧を検出する。制御回路16での出
力信号b及びaの処理は第一に示した実施例と同様であ
る。
【0036】このような構成によるとカレントトランス
21が検知した高圧整流回路18のピーク電流とトラン
ジスタ15のON/OFF信号のスイッチングレートの
積に対応した乗算回路35の出力たる乗算信号を得るこ
とができ、制御回路16はこの値を一定に制御する乗算
信号一定制御の電力制御を行う。
【0037】図7(d)は本発明の高圧整流回路のピーク
電流とトランジスタのスイッチングレートの比を乗算し
た乗算信号を一定制御した乗算信号一定制御の場合の入
力電流の推移を示したものである。20分後の入力電流
の初期からの減少は約2%程度で平均電流の場合の(c)
よりさらに入力電流一定制御の(a)に近づいていること
がわかる。即ち平均値型乗算信号一定制御よりピーク型
乗算信号一定制御のほうがより入力電流一定制御の特性
に近いことがわかる。
【0038】さらに本発明の一実施例における高周波加
熱装置について説明する。図9はその回路図である。二
次側電流検出手段23の構成は平均値を検出する図3と
ピーク値を検出する図8の回路の何れでもよい。さらに
スイッチングレート検出手段17の構成を図10に示
す。
【0039】ここで抵抗55、56と抵抗54でプルア
ップされたオープンコレクタ出力形式のコンパレタ53
によって比較器が形成され、トランジスタ15のスイッ
チング信号を低インピーダンスでかつ整った矩形波パル
ス列に波形成形する。さらにここでプルアップ抵抗54
が二次側電流検出手段の出力信号bに結合されているた
め、パルス列の波高値は概ね出力信号bの値になる。但
しその時、抵抗33と抵抗54の大小関係は抵抗33>>
抵抗54とすることが必要である。抵抗33とコンデン
サ34からなるローパスフィルターにおけるコンデンサ
34への充放電経路は、抵抗54、33を通じての充電
経路と、抵抗34及びコンパレータ53のエミッタ接地
されたトランジスタを通じての放電経路からなる。この
フィルター回路によって高周波成分は除去され直流成分
即ち平均値のみ濾過される。この出力信号の持つ情報に
ついて図12を用いて説明する。ここで示すスイッチン
グ信号はトランジスタ15のON/OFF制御信号であ
る。フィルター回路で濾過した出力信号VOUTはこの入
力信号をフーリエ級数展開したときの直流項にあたる。
この信号VOUTは平均値に相当し、式で表すと Vout=A・(Ton/T)=A・τ となり、まさに二次側電流検出手段23の出力Aとトラ
ンジスタ15のスイッチングレートτの乗算演算を行っ
た値となっている。従って、図6で示したような高価で
複雑な乗算回路35を使用せずとも極めて簡単な構成で
演算処理できる。また調整等の加工も必要とせず極めて
高精度な演算処理が可能になる。従ってこの信号を受け
た制御回路は図11に示すように非常にシンプルな構成
にすることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の高周波加熱装置に
おいては、以下のような効果が得られる。
【0041】(1)ユーザーにとって非常にメリットの
大きい入力電流一定制御に近い電力制御を、入力電流を
直接検知する入力電流検出手段を用いずに、高圧整流回
路のマグネトロンの陽極に結合された枝路に流れる電流
を検出する二次側電流検出手段のみによって実現するこ
とができる。さらに、発火・発煙という機器にとって致
命的な不安全現象を引き起こす外部要因(ゴキブリ等の
昆虫による端子相互間の接触、結露、塵埃の堆積等)に
よる昇圧トランスの二次側の高圧回路でのスパークやア
ーク放電も、この部分の電流を検知する二次側電流検出
手段を具備しているため容易に検出可能である。このよ
うに本発明によれば、非常に低コストで入力電流一定制
御でかつスパークやアーク放電が生じた際にもそれを検
知して安全対応可能な高周波加熱装置を提供することが
できる。
【0042】(2)高圧整流回路のマグネトロンの陽極
に結合された枝路に流れる電流のとりわけそのピーク値
を検出する二次側電流検出手段を用いることによって、
さらに入力電流一定制御に酷似した電力制御方式を実現
することができる。
【0043】(3)スイッチングレート検出手段のスイ
ッチング信号の波高値を二次側電流検出手段の出力とす
ることによって、乗算演算を実効する特別な回路を一切
使用せずスイッチングレートと二次側電流の乗算値を検
出することができるため非常にシンプルで低コストな電
力制御回路をもった高周波加熱装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における高周波加熱装置の要
部回路図
【図2】同高周波加熱装置の高圧整流回路におけるカレ
ントトランスの位置の例を示す要部回路図
【図3】同高周波加熱装置の二次側電流検出手段の回路
【図4】同高周波加熱装置のスイッチングレート検出手
段の回路図
【図5】同高周波加熱装置の制御回路の回路図
【図6】同高周波加熱装置の制御回路における乗算回路
の回路図
【図7】同高周波加熱装置及び他の電力制御方式の高周
波加熱装置の入力電流の時間推移を表す特性図
【図8】本発明の他の実施例における高周波加熱装置の
二次側電流検出手段の回路図
【図9】本発明の他の実施例における高周波加熱装置の
要部回路図
【図10】同高周波加熱装置のスイッチングレート検出
手段の回路図
【図11】同高周波加熱装置の制御回路の回路図
【図12】同高周波加熱装置のスイッチングレート検出
手段の動作を示す原理図
【図13】従来の高周波加熱装置の要部回路図
【符号の説明】
1 インバータ部 2 商用電源 3 昇圧トランス 7 マグネトロン 15 トランジスタ 16 制御部 17 スイッチングレート検出手段 18 高圧整流回路 20 単方向電源部 21 カレントトランス 23 二次側電流検出手段 24、25 ダイオード 26、27 コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 伸一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 石尾 嘉朗 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】商用電源を単方向に変換する単方向電源部
    と、少なくとも1個の半導体素子を有し、前記半導体素
    子を高周波でON/OFFすることにより前記単方向電
    源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ部
    と、前記インバータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トラン
    スと、少なくとも1個以上のコンデンサ及びダイオード
    からなり前記昇圧トランスの出力電圧を倍電圧整流する
    高圧整流部と、前記高圧整流部の出力を電磁波として放
    射するマグネトロンと、前記マグネトロンの陽極に結合
    された枝路に流れる電流を全波整流しその平均値を検出
    する二次側電流検出手段と、前記半導体素子を制御する
    制御部と、前記半導体素子のON/OFFのデューティ
    ー比を検出するスイッチングレート検出手段とを備え、
    前記制御部は、前記二次側電流検出手段の出力と前記ス
    イッチングレート検出手段の出力の乗算値を所望値に一
    定制御すべく前記半導体素子をON/OFF制御する構
    成とした高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】商用電源を単方向に変換する単方向電源部
    と、少なくとも1個の半導体素子を有し、前記半導体素
    子を高周波でON/OFFすることにより前記単方向電
    源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ部
    と、前記インバータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トラン
    スと、少なくとも1個以上のコンデンサ及びダイオード
    からなり前記昇圧トランスの出力電圧を倍電圧整流する
    高圧整流部と、前記高圧整流部の出力を電磁波として放
    射するマグネトロンと、前記マグネトロンの陽極に結合
    された枝路に流れる電流のピーク値を検出する二次側電
    流検出手段と、前記半導体素子を制御する制御部と、前
    記半導体素子のON/OFFのデューティー比を検出す
    るスイッチングレート検出手段とを備え、前記制御部
    は、前記二次側電流検出手段の出力と前記スイッチング
    レート検出手段の出力の乗算値を所望値に一定制御すべ
    く前記半導体素子をON/OFF制御する構成とした高
    周波加熱装置。
  3. 【請求項3】商用電源を単方向に変換する単方向電源部
    と、少なくとも1個の半導体素子を有し、前記半導体素
    子を高周波でON/OFFすることにより前記単方向電
    源部からの電力を高周波電力に変換するインバータ部
    と、前記インバータ部の出力電圧を昇圧する昇圧トラン
    スと、少なくとも1個以上のコンデンサ及びダイオード
    からなり前記昇圧トランスの出力電圧を倍電圧整流する
    高圧整流部と、前記高圧整流部の出力を電磁波として放
    射するマグネトロンと、前記マグネトロンの陽極に結合
    された枝路に流れる電流のピーク値あるいは電流を全波
    整流した平均値を検出する二次側電流検出手段と、前記
    半導体素子を制御する制御部と、前記二次側電流検出手
    段の出力を前記半導体素子のON/OFF信号の波高値
    としたスイッチングレート検出手段とを備え、前記制御
    部は、前記スイッチングレート検出手段の出力の平均値
    を所望値に一定制御すべく前記半導体素子をON/OF
    F制御する構成とした高周波加熱装置。
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