JPH0822762B2 - 紫外線透過ガラス - Google Patents

紫外線透過ガラス

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JPH0822762B2
JPH0822762B2 JP2013319A JP1331990A JPH0822762B2 JP H0822762 B2 JPH0822762 B2 JP H0822762B2 JP 2013319 A JP2013319 A JP 2013319A JP 1331990 A JP1331990 A JP 1331990A JP H0822762 B2 JPH0822762 B2 JP H0822762B2
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ultraviolet
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和史 中野
文夫 中村
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東芝硝子株式会社
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/089Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
    • C03C3/091Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium

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  • Organic Chemistry (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は耐候性に優れた紫外線透過ガラスに係り、特
にサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機に用い
られるフィルタとして最適な紫外線透過ガラスに関す
る。
(従来の技術) 各種工業材料や製品の耐候性、経時特性変化を試験す
る装置としてサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試
験機が知られている。この装置は、日光・風雨などの自
然作用に対する被験材料の経時変化を短時間で調べるた
め、日光に該当する光源として太陽光に近似した発光特
性を持つ人工光源(サンシャインカーボンアーク灯)を
使用し、地表に到達する実際の太陽光線と同等の紫外線
が照射されるようガラス製フィルタを用いて紫外線透過
率を調整している。また一般にガラスの紫外線透過率
は、ガラス中に含まれる鉄分量に大きく依存することが
知られており、紫外線を透過させる用途には鉄分含有量
の低いガラスが用いられている。工業的にガラスの生産
を行う場合、鉄分は珪砂等の原料に含まれる不純物とし
て、また原料の貯蔵・搬送経路や溶融炉材などから混入
する。このため原料を調合・溶融してガラスを生産する
方法では、ガラス中への鉄分の混入をなくすことは極め
て困難であり、従来、上記サンシャインカーボンアーク
灯式耐候性試験機に用いられるフィルタガラスにも微量
の鉄分が含有されているのが普通であった。
(発明が解決しようとする課題) ガラス中の鉄は、通常Fe2+またはFe3+の形で存在して
いるが、紫外線を照射されるとFe2+の原子価がFe3+に変
化してガラス中のFe3+が増加しガラスを着色し、紫外域
から可視域にわたる分光透可率の著しい低下をまねく。
上記サンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機に用
いられるフィルタガラスは、強い紫外線にさらされるた
めこの傾向が強く、初期の透過率特性を長期間維持でき
ず、適正な耐候性試験が行なえないという不具合を生ず
る。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、
太陽光線に近似した紫外線透過特性を有し紫外線照射に
よって初期の分光特性が変化しない紫外線透過ガラスを
提供することを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段と作用) 本発明は、重量比で、Fe2O3 5〜80ppm,TiO2 50〜1000
ppm,Sb2O3 0.02〜1.0%を含有する硼珪酸系ガラスであ
って、その透過率が肉厚2.4mmのガラスにおいて波長255
nmで1%以下、波長302nmで68%以上であり、かつ前記F
e2O3,TiO2の含有量が次式を満足する範囲内にあること
を特徴とするものである。
400≦〔(Fe2O3含有量)×10+(TiO2含有量)〕≦1100 かつ 以下に上記各限定理由を述べる。
サンシャインカーボンアーク灯からの光は、地表にお
ける太陽光線よりも紫外域に強いエネルギー分布をもつ
ため、自然状態での耐候性試験を行うためにはサンシャ
インカーボンアーク灯からの光を太陽光線のエネルギー
分布に近づける必要があり、主として紫外域に吸収特性
を持つフィルタを透過させて光線のエネルギー分布を調
整している。これを特性波長におけるフィルタの透過率
に換算して表わすと、肉厚2.4mmに研磨したガラス板で
波長255nmにおいて1%以下、波長302nmにおいて68%以
上、350〜850nmの可視域で90%以上の透過率を有するこ
とが必要となる。
可視域での透過率を高く保ったまま紫外域における透
過率を上記値に調整するために本発明のガラスでは紫外
線吸収剤として作用するFe2O3およびTiO2を含有させて
いる。Fe2O3は、5ppm未満では所望の紫外線吸収能が得
られず、80ppmを越えると紫外域での分光透過率が低く
なりすぎる。また前述したようにガラス中の鉄イオンは
Fe2+→Fe3++e-の反応により紫外線透過率を低下させる
ため、透過率調整を鉄イオンのみに頼るのは経時特性の
面から好ましくない。TiO2は鉄イオンの紫外線による透
過率低下を防止するのに効果があるが、50ppm未満では
その効果が得られず、1000ppmを越えると紫外域での分
光透過率が上記値を満足しない。
また、Fe2O3とTiO2との合量は上記2式を満たすこと
が必要である。Fe2O3はTiO2に較べて約10培の紫外線吸
収効果を持っている。したがって、各々の含有量につい
て、(Fe2O3含有量)×10+(TiO2含有量)の値が、400
未満では255nmにおける透過率が1%を大きすはずれて
しまい、1100を越えると302nmにおける透過率が68%を
下回るので上記範囲内である必要がある。またガラス中
のFe3+とTi4+の比すなわち、(Fe2O3含有量)/(TiO2
含有量)の値が1.5を越えると、Ti4+イオンの存在によ
るFe2+→Fe3++e-反応を抑える作用が弱くなり、ガラス
のソーラリゼーション防止効果が得られない。Sb2O
3は、ガラスの着色防止に効果があり、また清澄作用を
期待して添加するが、0.02%未満ではその効果がなく、
1%を越えると紫外域の透過率が著しく低下するので好
ましくない。
本発明を構成する硼珪酸系ガラスは、上記Fe2O3,Ti
O2,Sb2O3の他、重量百分率でSiO2 65〜80%,Al2O3 1〜1
0%,Li2O+Na2O+K2O 4〜12%,B2O 8〜20%,CaO+MgO+
BaO+ZnO 0〜10%から成る組成を有することが望まし
い。SiO2はガラスの網目構造を形成する必須成分である
が、65%未満ではガラスの化学的耐久性が低下し、80%
を越えるとガラスの溶融性が著しく悪化する。Al2O
3は、ガラスの失透防止、化学的耐久性向上に効果があ
るが、1%未満ではその効果が認められず、10%を越え
ると溶融性が悪化する。アルカリ金属酸化物は、ガラス
の粘性を下げ、溶融性を向上させるが、その合量が4%
未満ではガラスの溶融・成形が困難であり、12%を越え
ると化学的耐久性が著しく低下し、熱膨張係数が大きく
なり耐熱性・耐熱衝撃性が損なわれる。B2O3はガラスの
熱膨張係数を大きくすることなく溶融時の粘性を低下さ
せるが、8%未満でその効果がなく、20%を越えると化
学的耐久性が低下する。CaO,MgO,BaO,ZnOは、溶融性向
上のために添加するものであるが、10%を越えると失透
を生じ好ましくない。
以上の成分の他、必要に応じてAs2O3,F,Clを合量で1
%まで添加してもよい。As2O3は4FeO+As2O5→2Fe2O3
As2O3の反応によりガラスのソーラリゼーションを促進
するので、紫外線透過率を劣化させる原因ともなり、As
2O3の添加は好ましいとはいえないが、これらの物質は
清澄を促進しガラスに高い均質性を与えるので1%を上
限として添加してもさしつかえない。
(実施例) 次に本発明の実施例について説明する。
第1表に基礎ガラスとして重量百分率、SiO2 71%,Al
2O3 5.5%,B2O3 15%,Na2O 2.4%,K2O 5.6%,Sb2O3 0.5
%からなる組成のガラスを用い、このガラスにTiO2とFe
2O3を添加してその含有量を変化させた場合の初期透過
率および劣化率を示した。ここで初期透過率は肉厚2.4m
mの板状に研磨した試料ガラスの255nm,302nmにおける透
過率を測定した値であり、劣化率は同じ試料ガラスをサ
ンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機のフィルタ
配設位置にセットし、サンシャインカーボンアーク灯を
200時間点灯した後、再度302nmにおける透過率を測定
し、初期透過率からの減少分を初期透過率で割って百分
率表示したものである。
なお、第1表中、試料No.1〜8が本発明に係る実施
例、試料No.9〜10は比較例のガラスである。
第1表から本発明に係る実施例のガラスは、比較例の
ガラスと較べていずれも良好な耐紫外線劣化率を示し、
ガラスのソーラリゼーションによる 紫外線透過率の劣化が少ないガラスであることがわか
る。第1表に示すNo.2の実施例ガラスとNo.9の比較例ガ
ラスの分光透過特性を第1図ないし第2図に示す。第1
図において曲線AはNo.2ガラスの初期の分光透過率曲
線、曲線A′はサンシャインカーボンアーク灯式耐候性
試験機において200時間使用後の測定効果である。同様
に第2図において曲線BはNo.9ガラスの初期の分光透過
率曲線曲線B′はNo.2ガラスと同条件経過後の測定結果
である。第1図および第2図から明らかなように、比較
例ガラスでは特に短波長側での透過率劣化が目立つのに
対し、実施例ガラスは全域にわたって透過率の劣化が少
なく、初期の分光透過特性を長期間維持できる。
また、第2表に基礎ガラス組成を変えた実施例を示
す。これらのガラスは、いずれも所定の酸化物組成が得
られるように原料を調合し、白金るつぼ内で1450℃にて
5時間溶融して得たものである。第2表において、初期
透過率および劣化率は、上記第1表と同様に測定・算出
した値を、耐 水性は日本光学硝子工業会規格の光学ガラスの化学的耐
久性の測定法によって測定した値を示した。第2表中、
R2OはNa2O,K2O,Li2Oの合量を、R′OはMgO,CaO,ZnO,Ba
Oの合量を表わし、組成は重量百分率で示してある。
ガラスの透過率等光学特性の経時変化は、上述したソ
ーラリゼーションによるもののほか、ウェザリングによ
る表面変質の影響を受ける。第2表に示すように本発明
に係る実施例のガラスは、良好な耐水性を示し、この点
からも経時変化の少ない優れたものである。
本発明のガラスは、以上の優れた特性により、サンシ
ャインカーボンアーク灯式耐候性試験機のフィルタのみ
ならず、紫外線透過特性を要する様々な用途に適用し
得、高温高湿の厳しい環境下でも長期間安定した特性を
維持できる。たとえば、自動車前照灯において紫外線光
源を用いることにより、繊維や塗料等の螢光作用を利用
して夜間の歩行者や二輪車の視認性を高める照明システ
ムが考えられているが、本発明のガラスは紫外線透過性
・耐候性・耐熱性などの点で、このような自動車前照灯
用のレンズ素材としても最適なものである。
〔発明の効果〕 以上のように本発明のガラスは、紫外線照射によるソ
ーラリゼーションを生じにくく、化学耐久性にも優れて
いるので、初期の分光特性を長期間にわたって維持する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る実施例ガラスの分光透過特性を示
す曲線図、第2図は従来例ガラスの分光透過特性を示す
曲線図である。 A,A′……本発明の実施例ガラス B,B′……従来例ガラス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比で、Fe2O3 5〜80ppm,TiO2 50〜1000
    ppm,Sb2O3 0.02〜1.0%を含有する硼珪酸系ガラスであ
    って、その透過率が肉厚2.4mmのガラスにおいて波長255
    nmで1%以下、波長302nmで68%以上であり、かつ前記F
    e2O3,TiO2の含有量が次式を満足する範囲内にあること
    を特徴とする紫外線透過ガラス。 400≦〔(Fe2O3含有量)×10+(TiO2含有量)〕≦1100 かつ
  2. 【請求項2】請求項1記載の硼珪酸系ガラスが前記成分
    の他、重量百分率でSiO2 65〜80%,Al2O3 1〜10%,Li2O
    +Na2O+K2O 4〜12%,B2O3 8〜20%,CaO+MgO+BaO+Zn
    O 0〜10%から成る組成を有することを特徴とする請求
    項1記載の紫外線透過ガラス。
JP2013319A 1990-01-23 1990-01-23 紫外線透過ガラス Expired - Lifetime JPH0822762B2 (ja)

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