JPH0822655B2 - 車両用無段変速機の変速制御方法 - Google Patents

車両用無段変速機の変速制御方法

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JPH0822655B2
JPH0822655B2 JP62263056A JP26305687A JPH0822655B2 JP H0822655 B2 JPH0822655 B2 JP H0822655B2 JP 62263056 A JP62263056 A JP 62263056A JP 26305687 A JP26305687 A JP 26305687A JP H0822655 B2 JPH0822655 B2 JP H0822655B2
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gear ratio
shift
continuously variable
variable transmission
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、車両用無段変速機における変速比の制御方
法に関し、さらに詳しくは、車両を減速させる場合での
エンジンブレーキ力を変速制御により制御する方法に関
する。
(従来の技術) 車両走行中にアクセルペダルの踏み込みを解除してア
クセル開度(アセルペダルの踏み込み量もしくは、この
アクセルペダルに連結されて作動されるエンジンスロッ
トル開度)をほぼ零にし、エンジンブレーキ作用を得て
減速を行わせることは一般的に行われる。
これは無段変速機を搭載した車両においても同様であ
るが、無段変速機においてはその変速比を無段階に調整
制御でき、この変速比を制御すればエンジンブレーキ力
の大きさも制御できるため、走行フィーリング等の観点
から、減速時の変速比制御の方法が特に問題となりやす
い。
このようなことから、従来においては、例えば、エン
ジンブレーキ作用を得て車両を減速させているときに、
変速比を機械的且つ一義的に変速比を減少させたり、特
開昭60-95263号公報に開示されているように、そのとき
の車速に対応してエンジンブレーキ力を変化させるよう
に変速比を変化させる変速比制御方法がある。
(発明が解決しようとする問題) ところが、このように機械的な変速比制御や車速に対
応した変速比制御では、そのときの走行状態だけでエン
ジンブレーキ力が決まる。このため、例えば、同一車速
での減速であっても、運転者にとってはもっと大きなエ
ンジンブレーキを作動させて減速を行わせたい場合等が
あっても所定のエンジンブレーキ力が得られるだけで、
このような場合には、運転者はブレーキペダルを踏み込
んでサービスブレーキを作動させ、減速を強めるという
ことになる。すなわち、上記のような従来の変速制御に
よるエンジンブレーキ力の制御方法では、そのときの運
転者の要望は考慮されないという問題があった。
本発明はこのようなことに鑑み、運転者の操作するサ
ービスブレーキの操作状況により、運転者のブレーキ力
に対する要求を判断し、この要求に対応させてエンジン
ブレーキ力を変更させることができるような変速制御方
法を提供することを目的とする。
ロ.発明の構成 (問題を解決するための手段) 上記目的達成のための手段として、本発明の変速制御
方法は、アクセル開度がほぼ零となりエンジンブレーキ
を利用して走行中、すなわち減速走行中に、サービスブ
レーキの作動を検出したときにこの作動時間を積算し、
この積算時間の増加に比例して増加する変速比補正量を
用いて変速比を増大補正する変速制御を行う。さらに、
この後、サービスブレーキが解除されたときは、解除時
の変速比補正量を保持するとともにこの保持された変速
比補正量を用いて変速比を増大補正する変速制御を行
う。
なお、このように設定される変速比補正量は、アクセ
ルペダルが踏み込まれる等してエンジンブレーキが解除
されたときには初期値にリセットされる。
(作用) 上記の変速制御方法を用いて変速比の制御を行う場
合、サービスブレーキの操作時間(ブレーキペダルを踏
み込んでいる時間)が長い程、運転者の減速要求は強い
と考えられ、この操作時間に対応して、すなわち、操作
時間が長くなるのに応じて変速比を増大させ、エンジン
ブレーキ力が強められる。このため、運転者が要求して
いる減速に近いエンジンブレーキ力を得ることができ、
運転上でのフィーリングが向上する。
例えば、下り坂をエンジンブレーキを作用させて走行
しているときに、減速しようとしてブレーキペダルを踏
む場合に、運転者はブレーキペダルを強く踏むようなこ
とはせずに、数回に分けて軽く踏んだり、一定時間継続
して軽く踏み続けたりすることが多い。このようなとき
に、本願発明の制御方法では、ブレーキペダルの踏み込
みが軽くなされた場合でも、この踏み込みがなされた合
計時間が長くなるに応じてエンジンブレーキを強めるよ
うに変速制御が行われる。これにより、運転者のブレー
キペダル操作の負担が軽減されるとともに、運転者の要
求する減速に近いエンジンブレーキ力が得られる。
また、この後、サービスブレーキが解除されてもエン
ジンブレーキを利用している限り(アクセルペダルが踏
み込まれない限り)運転者はまだこの時点の減速を要求
していると考えられるが、本発明では、サービスブレー
キ解除時の変速比補正量をそのまま用いて変速比を増大
補正する変速制御を行うので、サービスブレーキを解除
したときでも運転者の要求に合致した減速走行を行わせ
ることができる。
但し、アクセルペダルが踏み込まれる等してエンジン
ブレーキが解除されたときには、当然ながら減速要求は
無くなるため、変速比補正量は初期値にリセットされ
る。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の好ましい実施例につい
て説明する。
第1図は本発明の方法により制御される変速制御装置
を有した無段変速機の油圧回路を示し、無段変速機構T
は、入力軸1を介してエンジンEにより駆動される定吐
出量型油圧ポンプPと、車輪Wを駆動する出力軸2を有
する可変容量型油圧モータMとを有している。これら油
圧ポンプPおよび油圧モータMは、ポンプPの吐出口お
よびモータMの吸入口を連通させる第1油路Laとポンプ
Pの吸入口およびモータMの吐出口を連通させる第2油
路Lbとの2本の油路により油圧閉回路を構成して連結さ
れている。
また、エンジンEにより駆動されるチャージポンプ10
の吐出口がチェックバルブ11を有するチャージ油路Lhお
よび一対のチェックバルブ3,3を有する第3油路Lcを介
して閉回路に接続されており、チャージポンプ10により
オイルサンプ15から汲み上げられチャージ圧リリーフバ
ルブ12により調圧された作動油がチェックバルブ3,3の
作用により上記2本の油路La,Lbのうちの低圧側の油路
に供給される。さらに、高圧および低圧リリーフバルブ
6,7を有してオイルサンプ15に繋がる第5および第6油
路Le,Lfが接続されたシャトルバルブ4を有する第4油
路Ldが上記閉回路に接続されている。このシャトルバル
ブ4は、2ポート3位置切換弁であり、第1および第2
油路La,Lbの油圧差に応じて作動し、第1および第2油
路La,Lbのうち高圧側の油路を第5油路Leに連通させる
とともに低圧側の油路を第6油路Lfに連通させる。これ
により高圧側の油路のリリーフ油圧は高圧リリーフバル
ブ6により調圧され、低圧側の油路のリリーフ油圧は低
圧リリーフバルブ7により調圧される。
さらに、第1および第2油路La,Lb間には、両油路を
短絡する第7油路Lgが設けられており、この第7油路Lg
には、図示しない開閉制御装置によって、この油路の開
度を制御する可変絞り弁からなるクラッチ弁5が配設さ
れている。このため、クラッチ弁5の絞り量を制御する
ことにより油圧ポンプPから油圧モータMへの駆動力伝
達を制御するクラッチ制御を行わせることができる。
上記油圧モータMの容量制御を行って無段変速機構T
の変速比の制御を行わせる変速用アクチュエータが、リ
ンク機構45により連結された第1および第2変速用サー
ボバルブ30,50である。なお、この油圧モータMは斜板
アキシャルピストンモータであり、変速用サーボバルブ
30,50により斜板角の制御を行うことにより、その容量
制御がなされる。
変速用サーボバルブ30,50の作動はコントローラ100か
らの信号を受けてデューテイ比制御されるソレノイドバ
ルブ151,152により制御される。このコントローラ100に
は、車速V、エンジン回転数Ne、スロットル開度θth、
油圧モータMの斜板傾斜角θtr等を示す各信号が入力さ
れており、これらの信号に基づいて所望の走行が得られ
るように上記各ソレノイドバルブの制御を行う信号が出
力される。
以下に、上記各サーボバルブ30,50の構造およびその
作動を第2図を併用して説明する。
このサーボバルブは、無段変速機構Tの閉回路からシ
ャトルバルブ4を介して第5油路Leに導かれた高圧作動
油を、第5油路Leから分岐した高圧ライン120を介して
導入し、この高圧の作動油の油圧力を用いて油圧モータ
Mの斜板角を制御する第1変速用サーボバルブ30と、連
結リンク機構45を介して該第1変速用サーボバルブ30に
連結され、このバルブ30の作動制御を行う第2変速用サ
ーボバルブ50とからなる。
第1変速用サーボバルブ30は、高圧ライン120が接続
される接続口31aを有したハウジング31と、このハウジ
ング31内に図中左右に滑動自在に嵌挿されたピストン部
材32と、このピストン部材32内にこれと同芯に且つ左右
に滑動自在に嵌挿されたスプール部材34とを有してな
る。ピストン部材32は、右端部に形成されたピストン部
32aと、ピストン部32aに同芯で且つこれから左方に延び
た円筒状のロッド部32bとからなり、ピストン部32aはハ
ウジング31内に形成されたシリンダ孔31cに嵌挿されて
このシリンダ孔31c内を2分割して左右のシリンダ室35,
36を形成せしめ、ロッド部32bはシリンダ孔31cより径が
小さく且つこれと同芯のロッド孔31dに嵌挿される。な
お、右シリンダ室35は、プラグ部材33aおよびカバー33b
により塞がれるとともに、スプール部材34がこれらを貫
通して配設されている。
上記ピストン部32aにより仕切られて形成された左シ
リンダ室35には、油路31bを介して接続口31aに接続され
た高圧ライン120が繋がっており、ピストン部材32は左
シリンダ室35に導入された高圧ライン120からの油圧に
より図中右方向への押力を受ける。
スプール部材34の先端部には、スプール孔32dに密接
に嵌合し得るようにランド部34aが形成され、また、該
ランド部34aの右方には対角方向の2面が、所定軸線方
向寸法にわたって削り落とされ、凹部34bを形成してい
る。そして、この凹部34bの右方には止め輪37が嵌挿さ
れ、ピストン部材32の内周面に嵌着された止め輪38に当
接することにより抜け止めがなされている。
ピストン部材32には、スプール部材34の右方向移動に
応じて右シリンダ室35をスプール孔32dを介して図示さ
れないオイルサンプに開放し得る排出路32eと、スプー
ル部材34の左方向移動に応じて凹部34bを介して右シリ
ンダ室35を左シリンダ室36に連通し得る連絡路32cが穿
設されている。
この状態より、スプール部材34を右動させると、ラン
ド部34aが連絡路32cを閉塞するとともに、排出路32eを
開放する。従って、油路31bを介して流入する高圧ライ
ン120からの圧油は、左シリンダ室35のみに作用し、ピ
ストン部材32をスプール部材34に追従するように右動さ
せる。
次に、スプール部材34を左動させると、凹部34bが上
記とは逆に連絡路32cを右シリンダ室36に連通させ、ラ
ンド部34aが排出路32eを閉塞する。従って、高圧油は左
右両シリンダ室35,36ともに作用することになるが、受
圧面積の差により、ピストン部材32をスプール部材34に
追従するように左動させる。
また、スプール部材32を途中で停止させると、左右両
シリンダ室35,36の圧力バランスにより、ピストン部材3
2は油圧フローティング状態となって、その位置に停止
する。
このように、スプール部材34を左右に移動させること
により、ピストン部材32を高圧ライン120からの高圧作
動油の油圧力を利用してスプール部材34に追従させて移
動させることができ、これによりリンク39を介してピス
トン部材32に連結された油圧モータMの斜板Mtをその回
動軸Msを中心に回動させてその容量を可変制御すること
ができる。
スプール部材34はリンク機構45を介して第2変速用サ
ーボバルブ50に連結されている。このリンク機構45は、
軸47cを中心に回動自在なほぼ直角な2本のアーム47aお
よび47bを有した第1リンク部材47と、この第1リンク
部材47のアーム47bの先端部にピン結合された第2リン
ク部材48とからなり、アーム47aの上端部が第1変速用
サーボバルブ30のスプール部材34の右端部にピン結合さ
れるとともに、第2リンク部材48の下端部は上記第2変
速用サーボバルブ50のスプール部材54にピン結合されて
いる。このため、第2変速用サーボバルブ50のスプール
部材54が上下動すると、第1変速用サーボバルブ30のス
プール部材34が左右に移動される。
第2変速用サーボバルブ50は、2本の油圧ライン102,
104が接続されるポート51a,51bを有したハウジング51
と、このハウジング51内に図中上下に滑動自在に嵌挿さ
れたスプール部材54とからなり、スプール部材54は、ピ
ストン部54aと、このピストン部54aの下方にこれと同芯
に延びたロッド部54bとからなる。ピストン部54aは、ハ
ウジング51に上下に延びて形成されたシリンダ孔51c内
に嵌挿されて、カバー55により囲まれたシリンダ室内を
上および下シリンダ室52,53に分割する。ロッド部54b
は、シリンダ孔51cと同芯で下方に延びたロッド孔51dに
嵌挿される。
なお、ロッド部54bにはテーパ面を有する凹部54eが形
成されており、この凹部54e内にトップ位置判定スイッ
チ58のスプール58aが突出しており、スプール部材54の
上動に伴いテーパ面に沿ってスプール58aが押し上げら
れることにより油圧モータMの変速比が最小になったか
否かを検出することができるようになっている。
また、上記ピストン部54aにより2分割されて形成さ
れた上および下シリンダ室52および53にはそれぞれ、油
圧ライン102および104がポート51a,51bを介して連通し
ており、両油圧ライン102,104を介して供給される作動
油の油圧および両シリンダ室52,53内においてピストン
部54aが油圧を受ける受圧面積とにより定まるピストン
部54aへの油圧力の大小に応じて、スプール部材54が上
下動される。このスプール部材54の上下動はリンク機構
45を介して第1変速用サーボバルブ30のスプール部材34
に伝えられて、これを左右動させる。すなわち、油圧ラ
イン102,104を介して供給される油圧を制御することに
より第1変速用サーボバルブ30のスプール部材34の動き
を制御し、ひいてはピストン部材32を動かして油圧モー
タMの斜板角を制御してこのモータMの容量制御を行っ
て、変速比を制御することができるのである。具体的に
は、第2変速用サーボバルブ50のスプール部材54を上動
させることにより、第1変速用サーボバルブ30のピスト
ン部材32を右動させて斜板角を小さくし、油圧モータM
の容量を小さくして変速比を小さくさせることができ
る。
ポート51aから上シリンダ室52内に繋がる油圧ライン1
02の油圧は、チャージポンプ10の吐出油をチャージ圧リ
リーフバルブ12により調圧した作動油が油圧ライン101,
102を介して導かれたものであり、ポート51bから下シリ
ンダ室53に繋がる油圧ライン104の油圧は、油圧ライン1
02から分岐したオリフィス103aを有する油圧ライン103
の油圧を、デューティ比制御される2個のソレノイドバ
ルブ151,152により制御して得られる油圧である。ソレ
ノイドバルブ151はオリフィス103aを有する油圧ライン1
03から油圧ライン104への作動油の流通量をデューティ
比に応じて開閉制御するものであり、ソレノイドバルブ
152は油圧ライン104から分岐する油圧ライン105とオリ
フィス106aを介してドレン側に連通する油圧ライン106
との間に配され、所定のデューティ比に応じて油圧ライ
ン104からドレン側への作動油の流出を行わせるもので
ある。
このため、油圧ライン102を介して上シリンダ室52に
はチャージ圧リリーフバルブ12により調圧されたチャー
ジ圧が作用するのであるが、油圧ライン104からは上記
2個のソレノイドバルブ151,152の作動により、チャー
ジ圧よりも低い圧が下シリンダ室53に供給される。ここ
で、上シリンダ室52の受圧面積は下シリンダ室53の受圧
面積よりも小さいため、上下シリンダ室52,53内の油圧
によりスプール部材54が受ける力は、上シリンダ室52内
の油圧Puに対して、下シリンダ室53内の油圧がこれより
低い所定の値Pl(Pu>Pl)のときに釣り合う。このた
め、ソレノイドバルブ151,152により、油圧ライン104か
ら下シリンダ室53に供給する油圧を上記所定の値Plより
大きくなるように制御すれば、スプール部材54を上動さ
せて油圧モータMの斜板角を小さくして変速比を小さく
することができ、下シリンダ室53に供給する油圧をPlよ
り小さくなるように制御すれば、スプール部材54を下動
させて油圧モータMの斜板角を大きくして変速比を大き
くすることができる。
このことから分かるように、変速比が大きくなるとい
うことは変速比がLOW側に変化することであり、(変速
比)=(入力回転数)/(出力回転数)という関係であ
る。
上記両ソレノイドバルブ151,152はコントローラ100か
らの信号により駆動制御されるものであり、このことか
ら分かるように、コントローラ100からの信号により、
第1および第2変速用サーボバルブ30,50の作動を制御
し、油圧モータMの容量の制御、ひいては変速比の制御
がなされる。
以上のように構成された無段変速機を搭載した車両
が、エンジンブレーキを作動させながら減速される場合
での、上記コントローラ100による変速比の制御につい
て、第3図のフローチャートに基づいて説明する。
この制御においては、まず、車速を読み取ってこの情
報を入力し、車速に対応して予め設定されているテーブ
ルから、このときの車速に対する目標変速比Rを読み取
る。このテーブルは、例えば平坦路走行での減速時にお
いて通常要求されると考えられるエンジンブレーキ力が
得られるような変速比を車速に対応して設定したもので
ある。
次いで、運転者によるブレーキペダルの操作に対応し
た変速比の補正値(OFFSET)を計算する。この計算は、
第4図に示すサブルーチンに従ってなされるもので、ま
ず、エンジンブレーキが作動しているか否かを判断する
ことから開始する。この判断は、例えば、アクセル開度
(アクセルペダルの踏み込み量もしくはエンジンスロッ
トル開度)が零となって減速がなされているかを検出し
てなされる。エンジンブレーキが作動していない場合
(エンブレ中でない場合)には、第3図の制御もなされ
ないので、上記補正値(OFFSET)を零にリセットする。
エンジンブレーキが作動されている場合(エンブレ中
の場合)には、サービスブレーキが作動されているか否
か、すなわち、運転者によりブレーキペダルが踏み込ま
れているか否かを判断し、サービスブレーキが作動され
ていない場合には、上記補正値(OFFSET)をそのままホ
ールドしてこのフローを終了する。
これに対してサービスブレーキが作動されている場合
には、この作動がTα時間継続したか否かを検出、Tα
時間が経過すると記憶されている補正値(OFFSET)に増
分値αを加えてこの補正値を補正する。
この第4図のサブルーチンは、所定間隔(例えば、10
ms)で繰り返され、これにより、サービスブレーキが作
動されているときには、補正値(OFFSET)はTα時間毎
に増分値αが加えられて修正される。サービスブレーキ
が作動されないときでも、エンジンブレーキ作動中であ
る限りは、この補正値(OFFSET)はそのままホールドさ
れ、次にサービスブレーキが作動されると、このホール
ドされた値がTα時間毎に増分値αが加えられて補正さ
れる。すなわち、エンジンブレーキ作動中においては、
サービスブレーキの積算作動時間に応じて補正値(OFFS
ET)が修正決定され、アクセルペダルが再び踏み込まれ
てエンジンブレーキが作動されない状態になった時点
で、この補正値(OFFSET)は零にリセットされる。
ここで上述のようにして補正値(OFFSET)が計算され
ると、再び第3図のフローに戻り、この補正値(OFFSE
T)が上記目標変速比Rに加えられて補正目標変速比が
求められる。そこで、無段変速機の変速比をこの補正目
標変速比と一致するように、コントローラ100からソレ
ノイドバルブ151,152に所定のデューティ比信号が出力
される。
以上のように、エンジンブレーキを作動させて減速を
行わせる場合には、運転者の減速意志であるサービスブ
レーキの作動時間に応じて変速比を増大させるように変
速制御がなされる。このため、運転者がブレーキペダル
を踏み込んでいる場合のように、より強い減速を要求し
ている場合には、エンジンブレーキ力を強くさせること
ができる。すなわち、そのときの走行状況に応じて、運
転者が要求している減速力に近ずけるようなエンジンブ
レーキ作用を発生させることができる。
以上の実施例においては、油圧ポンプと油圧モータと
からなる無段変速機を用いる場合を示したが、本発明の
制御方法はこのような無段変速機だけでなく、他の形式
の無段変速機に用いても良いのは無論である。さらに、
変速比の制御装置としても、本例のように電気的なコン
トローラによりソレノイドバルブを制御してサーボバル
ブを作動させる電気−油圧式の装置のみならず、電動モ
ータ等により変速比を直接制御するような装置を用いて
も良い。
ハ.発明の効果 以上説明したように、サービスブレーキの操作時間
(ブレーキペダルを踏み込んでいる時間)が長い程、運
転者の減速要求は強いと考えられるのであるが、本発明
によれば、エンジンブレーキ作用を利用して減速を行っ
ているときに、運転者の操作によるサービスブレーキの
作動積算時間に対応してそのときの変速比を増大方向に
補正するように構成しているので、運転者が要求してい
る減速に近いエンジンブレーキ力を得ることができ、運
転上でのフィーリングを向上させることができる。
さらに、この後、サービスブレーキが解除されてもエ
ンジンブレーキを利用している限り(アクセルペダルが
踏み込まれない限り)サービスブレーキ解除時の変速比
補正量をそのまま用いて変速比を増大補正する変速制御
を行うので、サービスブレーキを解除したときでも運転
者の要求に合致した減速走行を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法により変速制御される無段変速機
の油圧回路図、 第2図は第1および第2変速用サーボバルブの断面図、 第3図および第4図は上記変速制御の内容を示すフロー
チャートである。 4……シャトルバルブ、5……クラッチ弁 10……チャージポンプ 30,50……変速用サーボバルブ 100……コントローラ、E……エンジン P……油圧ポンプ、M……油圧モータ T……無段変速機、W……車輪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクセル開度がほぼ零となりエンジンブレ
    ーキを利用して走行中での車両用無段変速機の変速制御
    方法であって、 運転者の操作によるサービスブレーキの作動を検出する
    とともにこの作動時間を積算し、 該積算時間の増加に比例して増加する変速比補正量を用
    いて前記変速比を増大補正する変速制御を行い、 前記サービスブレーキが解除されたときは、この解除時
    の前記変速比補正量を保持するとともにこの保持された
    変速比補正量を用いて前記変速比を増大補正する変速制
    御を行うことを特徴とする車両用無段変速機の変速制御
    方法。
  2. 【請求項2】前記変速比補正量は前記エンジンブレーキ
    が解除されたときに初期値にリセットされることを特徴
    とする請求項1に記載の車両用無段変速機の変速制御方
    法。
JP62263056A 1987-10-19 1987-10-19 車両用無段変速機の変速制御方法 Expired - Lifetime JPH0822655B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62263056A JPH0822655B2 (ja) 1987-10-19 1987-10-19 車両用無段変速機の変速制御方法
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