JPH08226404A - 油圧制御弁 - Google Patents

油圧制御弁

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Publication number
JPH08226404A
JPH08226404A JP7032628A JP3262895A JPH08226404A JP H08226404 A JPH08226404 A JP H08226404A JP 7032628 A JP7032628 A JP 7032628A JP 3262895 A JP3262895 A JP 3262895A JP H08226404 A JPH08226404 A JP H08226404A
Authority
JP
Japan
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valve
pressure
pump
port
tank
Prior art date
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Pending
Application number
JP7032628A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Hosokawa
潤一 細川
Hidekazu Sasaki
英一 佐々木
Hidehiro Nakamura
秀広 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP7032628A priority Critical patent/JPH08226404A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リリーフ弁と吸い込み弁を一体的に構成して
小型化を図るとともに、機械的構成を変えずにリリーフ
の設定圧を任意に設定できるようにする。 【構成】 ポンプ2側に接続されるポンプポート18及
びタンク6側に接続されるタンクポート17が形成され
た弁ケーシング12と、弁ケーシング12内に収納さ
れ、ポンプポート18とタンクポート17の間の流路を
開閉する弁体16と、弁体16の背面側に設けられたパ
イロット室13と、パイロット室13と上記タンクポー
ト18とを連通する管路16aと、上記流路を閉鎖する
方向に上記弁体16をあらかじめ設定された弾性力で付
勢するばね14とを備える。上記ポンプポート18側の
圧力が設定値を越えたとき、上記パイロット室13のパ
イロット圧を下げ、ポンプポート側の圧力によって弁体
16を移動させる。また、上記ポンプポート18が負圧
になったとき、ポンプポート18とタンクポート17と
の差圧により上記弁体を移動させ、上記タンクポート1
7を上記ポンプポート18に連通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油圧制御弁に係り、特
に、リリーフ弁の機能と吸い込み弁の機能を兼ね備えた
油圧制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧装置にはリリーフ弁と吸い
込み弁を有する油圧制御弁が用いられる。これを油圧式
エレベーターを例にして説明すると、油圧式エレベータ
ーは、配管を介して油圧パワーユニットに接続されたシ
リンダ内にプランジャを可摺動的に配置して油圧ジャッ
キを構成し、油圧パワーユニットを操作して油圧ジャッ
キを駆動し、これに連結された乗りかごを昇降させてい
る。この油圧式エレベーターの油圧パワーユニットに
は、例えば特公昭47−30937号公報に記載されて
いるように、ポンプから油圧ジャッキへの作動油の供給
を制御したり、油圧ジャッキからタンクへの作動油の排
出を制御する油圧制御弁が設けられている。
【0003】従来のこの油圧制御弁には、乗りかごの上
昇時におけるポンプポート側の圧力が過大になるのを防
ぐリリーフ弁と、乗りかごの下降時におけるポンプの逆
方向回転によってポンプポート側の圧力が下がり過ぎる
のを防ぐ吸い込み弁とが設けられ、リリーフ弁と吸い込
み弁とをそれぞれ別々の弁体として構成していた。
【0004】また、特開平5−187567号公報に
は、逆止弁と、この逆止弁に設定圧力以上の圧力が加わ
ったとき圧力を逃がす逃がし弁とを一体的に構成した油
圧制御弁が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の油圧
制御弁は、リリーフ弁と吸い込み弁ではそれぞれ異なる
動作特性が求められることから、リリーフ弁と吸い込み
弁をそれぞれ別個に構成していた。つまり、乗りかごの
上昇時におけるポンプポート側の圧力が過大になるのを
防ぐ弁をポンプポート側の圧力がある設定値を越えたと
き開動作するようにばねと組み合わせて構成すると、こ
の弁はポンプポート側の圧力が負圧になったとき開動作
させることができない。従って、単純に逆止弁と逃がし
弁とを組み合わせた特開平5−187567号公報記載
のように、リリーフ弁と吸い込み弁を一体的に組み合わ
せて構成することはできず、必然的に全体が大型化して
しまう結果となっていた。
【0006】また、特開平5−187567号記載の技
術では、逆止弁や逃がし弁の設定圧はばねの弾性力によ
ってのみ設定できるので、仕様が異なればその仕様に従
ってばねの弾性力を設定し直さなければならないという
問題もある。
【0007】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、リリーフ弁と吸い込
み弁を一体的に構成することができるようにして小型化
を図った油圧制御弁を提供するにある。また、他の目的
は、ばねの弾性力を設定し直す必要なく、必要とする特
性を得ることができる油圧制御弁を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、タンクに貯められた作動油をポンプに
よって油圧駆動装置に供給する油圧回路に設けられ、油
圧駆動装置もしくはポンプに供給される圧油の圧力を制
御する油圧制御弁において、ポンプ側に接続されるポン
プポート及びタンク側に接続されるタンクポートが形成
された弁ケーシングと、この弁ケーシング内に収納さ
れ、ポンプポートとタンクポートの間の流路を開閉する
弁体と、この弁体の背面側に設けられたパイロット室
と、このパイロット室と上記タンクポートとを連通する
管路と、上記流路を閉鎖する方向に上記弁体をあらかじ
め設定された弾性力で付勢するばね手段とを備え、上記
ポンプ側の圧力が設定値を越えたとき、上記パイロット
室の圧力を下げてポンプポート側の圧力によって弁体を
移動させて上記ポンプポートとタンクポートとを連通さ
せるとともに、上記ポンプポート側が負圧になったと
き、上記弁体をポンプポートとタンクポートの差圧によ
って移動させて上記タンクポートと上記ポンプポートと
を連通させることを特徴としている。
【0009】この場合、上記弁体は1つの弁部材から構
成することができる。その際、上記管路を弁体中に形成
し、当該管路中に絞りを形成することが望ましい。
【0010】また、上記弁体をリリーフ弁部材と吸い込
み弁部材の少なくとも2つの弁部材から構成することも
でき、この場合、上記リリーフ弁部材内の軸方向に可動
に上記吸い込み弁部材を設けても、上記吸い込み弁部材
の軸方向に可動に上記リリーフ弁部材を設けてもよい。
【0011】
【作用】上記のように構成すると、タンクポートとポン
プポートとの間の管路を弁体が閉鎖しているときに、ポ
ンプポート側の圧力が設定圧よりも高くなると、パイロ
ット室のパイロット圧が抜かれ、これにより弁体はポン
プポート側の圧力によって移動し、管路を開放する。そ
の結果、ポンプポート側からタンクポート側に圧油が流
れ込み、ポンプ側の圧力がパイロット室側の圧力とばね
による弾性力との合力よりも低くなった時点で管路は閉
鎖され、リリーフ弁として機能する。
【0012】一方、ポンプポート側の圧力が負圧になる
と、弁体の背後側の圧力も負圧となり、タンクポートと
ポンプポートとの差圧により弁体に作用する力がばねの
弾性力よりも大きくなると弁体は移動し、管路を開放す
る。これによってタンクポート側からポンプポート側に
圧油が流れ込み、タンク側の圧力が前記合力よりも低く
なった時点で管路は閉鎖され、タンクから作動油を吸い
込む吸い込み弁として機能する。
【0013】弁体の駆動圧はパイロット圧を変化させる
ことによって自由に設定することができ、ばねを変えて
弾性力を設定しなおす必要はない。したがって、このパ
イロット室の圧力を利用して異なる動作特性を与えるこ
とができ、これによって異なる動作特性のリリーフ弁と
吸い込み弁とを一体的に構成することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0015】〔第1実施例〕図2は、本発明の第1の実
施例に係る油圧制御弁を備えた油圧式エレベーターの全
体的な構成を示す油圧回路図である。
【0016】図2の示した油圧エレベーターでは、シリ
ンダ8a内にプランジャ8bを可摺動的に配置して油圧
ジャッキ8が構成されている。油圧ジャッキ8は配管7
を介して接続された油圧パワーユニットPによって駆動
され、プランジャ8bの上下方向の動作によって乗りか
ご9を昇降させるようになっている。油圧パワーユニッ
トPは、モータ1によって駆動されるポンプ2を有し、
このポンプ2の図示の上部側を逆止下降弁3を介して配
管7に接続すると共に、ポンプ2の図示の下部側をタン
ク6に連結し、またポンプ2の図示の上部側とタンク6
間に、ポンプ2から油圧ジャッキ8への作動油の供給を
制御したり、油圧ジャッキ8からタンク6への作動油の
排出を制御する弁体16を設けて構成されている。
【0017】このように構成すると、モータ1により駆
動されたポンプ2によってタンク6内の作動油を逆止下
降弁3および配管7を介して油圧ジャッキ8に送ると、
乗りかご9が上昇する。一方、モータ1を逆回転させ、
逆止下降弁3を開いて油圧ジャッキ8内の作動油をタン
ク6に排出すると、乗りかご9が下降することになる。
【0018】上述した弁体16はリリーフ弁5と吸い込
み弁4としての機能を持つように構成され、リリーフ弁
5としては、乗りかご9の上昇時におけるポンプ2の吐
出側の圧力が過大になるのを防ぐために、ポンプ2の吐
出側の圧力が設定値を超えると弁体16を図示の右方へ
移動させてポンプ2の吐出側の作動油をタンク6へ逃が
すように構成されている。また、吸い込み弁4として
は、定常状態ではポンプ2の吐出側からタンク6への連
通を断っているが、ポンプ2の逆方向回転によって乗り
かご9を下降させる際に、ポンプ2側でキャビテーショ
ンが発生するのを防ぐためにポンプ2側に作動油が供給
されるように弁体16を図において左方に移動させて吸
い込み弁4を開放し、タンク6から作動油がポンプ2側
に供給できるようになっている。
【0019】この弁体16は図1の断面図に示すよう
に、弁ケーシング12内に図において垂直方向に摺動可
能に設けられている。弁ケーシング12内には、タンク
6に至るタンクポート17とポンプ2に至るポンプポー
ト18とが形成され、弁体16はこれら両ポート17,
18間の弁座12aを開閉するようになっている。弁体
16にはばね14によって弁座12a側(下向き)に弾
性力が付与されており、これによって弁座12aに対す
る閉鎖力が与えらる。また弁体16を挟んでポンプポー
ト18及びタンクポート17と対向する側、言い換えれ
ば弁体16の背面側にはパイロット室13が形成され、
当該パイロット室13は弁体16内を貫通する小径の管
路16aによってポンプポート18と連通している。ま
た、管路16aには、絞り10が設けられている。パイ
ロット室13内には、上述のばね14が配置されている
とともに、弁体16のリフト量を規制するストッパー1
1が設けられている。
【0020】このように構成された油圧制御弁では、図
1に示すようにモータ1が作動していない状態では、ポ
ンプポート18には圧が加わらないので、ばね14の弾
性力によって弁体16は弁座12aに当接して弁は閉鎖
されている。今、乗りかご9を上昇させるために、モー
タ1によりポンプ2を駆動してタンク6内の作動油を逆
止下降弁3および配管7を介して油圧ジャッキ8に送る
と、通常はポンプポートとパイロット室13とは管路1
6aで連通しているので圧力は等しく、これによって弁
体16は弁座12aに当接して流路は閉鎖されている。
このような状態で運転している際に、ポンプ2の吐出側
の圧力が図示しないパイロット管路のリリーフ調整弁に
よって設定された設定圧以上になると、当該リリーフ調
整弁が開放され、これによってパイロット室13の圧力
が抜かれ、弁体16がポンプポート18側の圧力によっ
て上昇して弁座12aから離れ、ポンプポート18とタ
ンクポート17とが連通され、ポンプ2側の圧力が下が
る。設定圧まで下がると上記リリーフ調整弁が閉じら
れ、これによってパイロット室13が閉鎖され、タンク
ポート18から管路16aを通って作動油がパイロット
室13に導かれ、タンクポート18からの圧力によって
弁体16に作用する力よりもパイロット室13の圧力と
ばね14からの弾性力との合力が大きくなると、弁体1
6は下降し、弁座12aに当接して流路を閉じ、初期状
態に戻る。このようにして弁体16はリリーフ弁として
機能することになる。なお、絞り10は、パイロット室
13の圧力を抜いたときに急激な変化が生じないように
作動速度を規定する目的で設けられている。
【0021】一方、インバータ制御によってモータ1を
逆回転させてポンプ2を駆動し、乗りかご9を下降させ
るとき、乗りかご9が軽い場合などに摩擦力や管路損失
によって乗りかごの下降速度がポンプ2の回転速度に追
従できない場合がある。その場合には、ポンプ2の吸い
込み側の圧力が負圧になりキャビテーションやサージン
グが発生する。これを防止するため、ポンプ2側に作動
油を供給する必要があるが、その際、ポンプポート18
も負圧になり、これに応じてパイロット室13の圧力も
負圧になり、弁体16はタンクポート17とポンプポー
ト18間の差圧により上昇し、作動油はタンクポート1
7からポンプポート18側に吸い込まれ、ポンプ2に供
給される。そして、負圧の状態が解消されるとパイロッ
ト室13の背圧が立ち、弁体16は下降して初期状態に
戻る。この場合、タンクポート17側の圧力は大気圧で
ある。
【0022】一般に、ポンプポート18側の圧力上昇に
よってある設定値を超えたとき、その圧力によって弁体
16を駆動してポンプポート18をタンクポート17側
に開放するように構成すると、ポンプポート18側の圧
力が大気圧よりも低くなったとき、弁体16に対して逆
の閉方向に力を作用させることになるから、ポンプポー
ト18側の圧力が上昇してある設定値を超えたとき、そ
の圧力によって弁体16を駆動してポンプポート18を
タンクポート17側に開放するリリーフ弁5と、ポンプ
ポート18側の圧力が大気圧よりも低くなったとき弁体
16を開放してタンクポート17側の作動油をポンプポ
ート18に供給する吸い込み弁4を一体的に構成するこ
とができない。この点は前に触れた。しかし、ここで
は、弁体16の背面にポンプポート18側と連通したパ
イロット室13を形成したため、ポンプポート18が負
圧になったとき、パイロット室13も負圧になり、弁体
16を閉方向に駆動する力をなくすことができ、その結
果、1つの弁体16にリリーフ弁5と吸い込み弁4とし
ての機能を付与することができる。言い換えれば、従来
のリリーフ弁5と吸い込み弁4を一体的に構成して小型
化を図ると共に、コストを低減することができる。ま
た、リリーフ弁として機能させる場合には、パイロット
室13にパイロット圧を付与するリリーフ調整弁の設定
圧を変えることによって、弁の機構に手を入れることな
く、リリーフ圧を自由に設定することができる。これに
よって、同一の機構の油圧制御弁を種々の油圧エレベー
ターに適用することができる。
【0023】〔第2実施例〕図3は、本発明の第2の実
施例に係る油圧制御弁の断面図である。
【0024】この実施例は大径の弁体(弁部材)の中
に、その軸心に沿って移動可能に小径の弁体(弁部材)
を配置してリリーフ弁と吸い込み弁を構成したもので、
外側の大径の弁体がリリーフ弁5として機能し、内側の
小径の弁体が吸い込み弁4として機能するようにした例
である。
【0025】図3において、リリーフ弁5は中空状に形
成され、その内部に弁座16bが設けられている。この
弁座16bを開閉する吸い込み弁4は、リリーフ弁5内
にほぼ同心的に配置され、ガイド19に対して摺動可能
に保持されている。このガイド19もリリーフ弁5に対
して摺動可能に設けられている。リリーフ弁5を構成す
る弁体16の側面には、ポンプポート18と連通する管
路16aが設けられ、吸い込み弁4の背面にポンプポー
ト18側の圧力を付与できるようになっている。また、
ガイド19にも小径の管路19aが形成され、絞り10
を介してポンプポート18及び吸い込み弁4の背面とパ
イロット室13とを連通している。吸い込み弁4の背面
にはばね15が配設され、定常時に吸い込み弁4を弁座
16bに押し付けるに足るだけの弾性力で吸い込み弁4
を付勢している。また、ガイド19の背面側にもばね1
4が設けられ、ガイド19を介して弁体16を弁座12
a側に付勢し、定常時にリリーフ弁5によって流路を閉
鎖するようになっている。
【0026】なお、特に説明しない各部は図1に示した
実施例と同等に構成されているので、同一の参照符合を
付し、説明は省略する。
【0027】図示の定常(初期)状態では、各部の圧力
は等しいので、ばね14,15の弾性力によってリリー
フ弁5も吸い込み弁4も閉鎖されている。この状態でポ
ンプの運転が開始され、ポンプポート18側の圧力が高
くなると、それに応じて吸い込み弁4の背面側の圧力も
パイロット室13の圧力も高くなり、それぞれ背面側か
ら弁を閉鎖する方向の力が作用するので、弁は閉鎖状態
を保持する。
【0028】この状態からポンプポート18側の圧力が
上昇し設定圧より高くなると、パイロット室13が前述
のようにして開放され、弁体16がポンプポート18側
の圧力によって上昇し、弁座12aから離れ、ポンプポ
ート18とタンクポート17とが連通する。その結果、
ポンプポート18からタンクポート17に圧油が流出し
ポンプポート18側の圧力が下がる。そして、設定圧よ
りも低くなると、前述のようにリリーフ調整弁が閉じら
れ、パイロット室13側の圧力が上昇し、当該圧力とば
ね14の弾性力の合力がポンプポート18側の圧力より
も大きくなった時点で弁体16は下降し、ポンプポート
18とタンクポート17間の流路を弁座12a位置で閉
鎖して定常状態にもどる。
【0029】一方、前述のように乗りかごの下降時にポ
ンプポート18側が負圧になると、吸い込み弁4の背後
側の圧力が小さくなり、ばね15の弾性力よりもポンプ
ポート18とタンクポート17との差圧による駆動力が
大きくなった時点で、吸い込み弁4が上昇して弁座16
bが開放され、タンクポート17とポンプポート18と
が連通する。この結果、タンクポート17から作動油が
ポンプ2側に吸い込まれ、不足した作動油が供給され
る。そして、ポンプポート18側の圧力が回復して吸い
込み弁4の背面に作用する圧力とばね15による弾性力
との合力が、タンクポート17側の圧力よりも大きくな
ると、吸い込み弁4が下降して弁座16bに当接し、ポ
ンプポート18とタンクポート17間の流路が閉鎖さ
れ、定常状態に戻る。
【0030】〔第3実施例〕図4は、本発明の第3の実
施例に係る油圧制御弁の断面図である。
【0031】この実施例は大径の弁体(弁部材)の中
に、その軸心にそって移動可能に小径の弁体(弁部材)
を配置してリリーフ弁と吸い込み弁を構成したもので、
外側の大径の弁体が吸い込み弁4として機能し、内側の
小径の弁体がリリーフ弁5として機能するようにした例
で、第2の実施例とは逆の構成のものである。
【0032】図4において、吸い込み弁4は中空状に形
成され、その内部に弁座4aが設けられている。この弁
座4aを開閉するリリーフ弁5は、吸い込み弁4内にほ
ぼ同心的に配置され、ガイド20の内側で摺動可能に保
持され、このガイド20の外周部に吸い込み弁4が摺動
可能に配置されている。すなわち、ガイド20を挟んで
吸い込み弁4とリリーフ弁5が設けられている。
【0033】吸い込み弁4を構成する弁体の側面には、
ポンプポート18と連通する管路4bが設けられ、吸い
込み弁4の背面にポンプポート18側の圧力を付与でき
るようになっている。また、リリーフ弁5には、前記管
路4bを介してパイロット室13と連通する小径の管路
16aが形成され、当該管路16aには絞り10が設け
られている。吸い込み弁4の背面にはばね15が配設さ
れ、定常時に吸い込み弁4を弁座12aに押し付けるに
足るだけの弾性力で吸い込み弁4を付勢している。ま
た、リリーフ弁5の背面側にもばね14が設けられ、リ
リーフ弁5を弁座4a側に付勢し、定常時に流路を閉鎖
するようになっている。
【0034】なお、特に説明しない各部は図1及び図3
に示した実施例と同等に構成されているので、同一の参
照符合を付し、説明は省略する。
【0035】図示の定常(初期)状態では、各部の圧力
は等しいので、ばね14,15の弾性力によってリリー
フ弁5も吸い込み弁4も閉鎖されている。この状態でポ
ンプの運転が開始され、ポンプポート18側の圧力が高
くなると、それに応じて吸い込み弁4の背面側の圧力も
パイロット室13の圧力も高くなり、吸い込み弁4及び
リリーフ弁5の背面側からそれぞれ弁を閉鎖する方向の
力が作用するので、弁は閉鎖状態を保持する。
【0036】この状態からポンプポート18側の圧力が
上昇し、設定圧より高くなると、パイロット室13が前
述のようにして開放され、リリーフ弁5がポンプポート
18側の圧力によって上昇し、弁座4aから離れ、ポン
プポート18とタンクポート17とが連通する。その結
果、ポンプポート18からタンクポート17に圧油が流
出しポンプポート18側の圧力が下がる。そして、設定
圧よりも低くなると、前述のようにリリーフ調整弁が閉
じられ、パイロット室13側の圧力が上昇し、当該圧力
とばね14の弾性力の合力がポンプポート18側の圧力
よりも大きくなった時点でリリーフ弁5は下降し、ポン
プポート18とタンクポート17間の流路を弁座4a位
置で閉鎖して定常状態にもどる。
【0037】一方、前述のように乗りかごの下降時にポ
ンプポート18側が負圧になると、吸い込み弁4の背後
側の圧力及びリリーフ弁5の背後側(パイロット室1
3)の圧力が小さくなり、ばね15の弾性力よりもポン
プポート18とタンクポート17との差圧による駆動力
が大きくなった時点で、吸い込み弁4が上昇して弁座1
2aが開放され、タンクポート17とポンプポート18
とが連通する。この結果、タンクポート17から作動油
がポンプ2側に吸い込まれ、不足した作動油が供給され
る。そして、ポンプポート18側の圧力が回復して吸い
込み弁4の背面に作用する圧力とばね15による弾性力
との合力が、タンクポート17側の圧力よりも大きくな
ると、吸い込み弁4が下降して弁座12aに当接し、ポ
ンプポート18とタンクポート17間の流路が閉鎖さ
れ、定常状態に戻る。
【0038】なお、上述の実施例では油圧式エレベータ
ーの油圧制御弁に適用したものについて説明したが、こ
れに限らず、油圧ジャッキに相当する駆動装置を有し、
ポンプ2の互いに異なる方向の回転によって駆動装置へ
作動油を供給したり駆動装置から作動油を排出するよう
に構成した油圧装置用の油圧制御弁に適用できる。
【0039】
【発明の効果】これまでの説明で明らかなように、本発
明によれば以下のような効果がある。すなわち、請求項
1記載の発明によれば、ポンプ側に接続されるポンプポ
ート及びタンク側に接続されるタンクポートが形成され
た弁ケーシングと、この弁ケーシング内に収納され、ポ
ンプポートとタンクポートの間の流路を開閉する弁体
と、この弁体の背面側に設けられたパイロット室と、こ
のパイロット室と上記タンクポートとを連通する管路
と、上記流路を閉鎖する方向に上記弁体をあらかじめ設
定された弾性力で付勢するばね手段とを備え、上記ポン
プ側の圧力が設定値を越えたとき、上記パイロット室の
パイロット圧を下げてポンプポート側の圧力によって弁
体を移動させて上記ポンプポートをタンクポートに連通
させるとともに、上記ポンプポートが負圧になったと
き、ポンプポートとタンクポートの差圧により上記弁体
を移動させて上記タンクポートを上記ポンプポートに連
通させているので、1つの弁体によってリリーフ機能と
吸い込み機能の2つの異なる機能を具現することがで
き、小型化と低コスト化を図ることができる。また、作
動圧はパイロット圧を変えることによって任意に設定す
ることができるので、仕様の異なる油圧制御においても
弁機構に手を入れることなく適用することが可能にな
り、この点においてもコストの低減を図ることができ
る。
【0040】請求項2記載の発明によれば、上記弁体を
1つの弁部材から構成するので、最もコストを安く提供
することができる。
【0041】請求項3記載の発明によれば、上記管路が
弁体中に形成され、上記管路中に絞りが形成されている
ので、圧力が急変化してもその変化速度を緩衝すること
ができ、ひいては当該絞りによって作動速度を規定する
ことができる。
【0042】請求項4及び5記載の発明によれば、上記
弁体がリリーフ弁部材と吸い込み弁部材の少なくとも2
つの弁部材からなり、前者では上記リリーフ弁部材内の
軸方向に可動に上記吸い込み弁部材が設けられ、後者で
は上記吸い込み弁部材の軸方向に可動に上記リリーフ弁
部材が設けられているので、弁装置自体を小型に構成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る油圧制御弁を示す
断面図である。
【図2】図1に示した油圧制御弁を採用した油圧エレベ
ーターの油圧回路図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る油圧制御弁を示す
断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例に係る油圧制御弁を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 ポンプ 3 逆止下降弁 4 吸い込み弁 5 リリーフ弁 6 タンク 8 油圧ジャッキ 9 乗りかご 10 絞り 12 弁ケーシング 13 パイロット室 14,15 ばね 17 タンクポート 18 ポンプポート 19,20 ガイド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクに貯められた作動油をポンプによ
    って油圧駆動装置に供給する油圧回路に設けられ、油圧
    駆動装置もしくはポンプに供給される圧油の圧力を制御
    する油圧制御弁において、 ポンプ側に接続されるポンプポート及びタンク側に接続
    されるタンクポートが形成された弁ケーシングと、 この弁ケーシング内に収納され、ポンプポートとタンク
    ポートの間の流路を開閉する弁体と、 この弁体の背面側に設けられたパイロット室と、 このパイロット室と上記タンクポートとを連通する管路
    と、 上記流路を閉鎖する方向に上記弁体をあらかじめ設定さ
    れた弾性力で付勢するばね手段と、を備え、上記ポンプ
    側の圧力が設定値を越えたとき、上記パイロット室の圧
    力を下げてポンプポート側の圧力によって弁体を移動さ
    せて上記ポンプポートをタンクポートに連通させるとと
    もに、上記ポンプポート側が負圧になったとき、タンク
    ポートとポンプポートの差圧により上記弁体を移動させ
    て上記タンクポートを上記ポンプポートに連通させるこ
    とを特徴とする油圧制御弁。
  2. 【請求項2】 上記弁体が1つの弁部材からなることを
    特徴とする請求項1記載の油圧制御弁。
  3. 【請求項3】 上記管路が弁体中に形成され、上記管路
    中に絞りが形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の油圧制御弁。
  4. 【請求項4】 上記弁体がリリーフ弁部材と吸い込み弁
    部材の少なくとも2つの弁部材からなり、上記リリーフ
    弁部材内の軸方向に可動に上記吸い込み弁部材が設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の油圧制御弁。
  5. 【請求項5】 上記弁体がリリーフ弁部材と吸い込み弁
    部材の少なくとも2つの弁部材からなり、上記吸い込み
    弁部材の軸方向に可動に上記リリーフ弁部材が設けられ
    ていることを特徴とする請求項1記載の油圧制御弁。
JP7032628A 1995-02-21 1995-02-21 油圧制御弁 Pending JPH08226404A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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