JPH08225459A - カルシトニンの注射用製剤 - Google Patents

カルシトニンの注射用製剤

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Publication number
JPH08225459A
JPH08225459A JP7033854A JP3385495A JPH08225459A JP H08225459 A JPH08225459 A JP H08225459A JP 7033854 A JP7033854 A JP 7033854A JP 3385495 A JP3385495 A JP 3385495A JP H08225459 A JPH08225459 A JP H08225459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcitonin
salt
acid
acidic amino
preparation
Prior art date
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Pending
Application number
JP7033854A
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English (en)
Inventor
Takanori Saito
敬則 斎藤
Kazuhiko Ozaki
和彦 尾崎
Katsuyoshi Yoshizawa
勝芳 吉沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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Publication of JPH08225459A publication Critical patent/JPH08225459A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酸性アミノ酸及びその塩の少なくとも1種を
含有することを特徴とするカルシトニン類またはそれら
の塩の安定化注射用製剤。 【効果】 本発明によれば、熱安定性および光安定性に
優れた長期保存可能なカルシトニン含有注射用製剤が得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルシトニン類または
それらの塩を含有する安定化注射用製剤に関し、さらに
詳しくはカルシトニンの安定化剤として酸性アミノ酸及
びその塩の少なくとも1種を含有することを特徴とする
カルシトニン含有注射用製剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】カルシ
トニンは、骨粗鬆症における疼痛改善、高カルシウム血
症、ペ−ジェット病等の治療に用いられる種々の薬理活
性を有するポリペプチドホルモンである。カルシトニン
には、サケ、ブタ、ヒト、ウナギ、ウシ、ニワトリ由来
の抽出物、または合成による天然型カルシトニンや、こ
れらのカルシトニンの構造に基づいて、その1、7位の
ジスルフィド結合をエチレン結合に置換した合成カルシ
トニン誘導体などがあり、一般の生理活性ペプチドと同
様、胃腸管で消化液によって分解されるため経口投与が
できず、また吸収も悪いため、通常は注射、特に筋肉注
射による投与が行われている。
【0003】しかしながら、カルシトニンを水溶液の形
として保存した場合、カルシトニンが経時とともに分解
し、カルシトニンの活性(力価)が低下するといった問
題が生じる。この問題の解決策としては、従来、凍結乾
燥粉末として提供する方法がとられているが、この場合
は用時溶解して使用しなければならないといった煩雑さ
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カルシト
ニン類またはその塩について水溶液のまま長期保存可能
な注射剤を見出すべく種々検討した結果、安定化剤とし
て酸性アミノ酸及びその塩の少なくとも1種を使用する
ことにより、熱安定性および光安定性に優れた長期保存
可能な注射用製剤が得られることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0005】即ち、本発明の要旨は、酸性アミノ酸及び
その塩の少なくとも1種を含有することを特徴とするカ
ルシトニン類またはそれらの塩の安定化注射用製剤に存
する。以下に本発明を詳細に説明する。本発明の有効成
分であるカルシトニン類とは血清カルシウム低下作用を
有するペプチドであれば良く、種々の天然型カルシトニ
ンまたは、そのペプチド類似体をいう。天然型カルシト
ニンの例としてはニワトリカルシトニン、ウナギカルシ
トニン、ヒトカルシトニン、サケカルシトニン、または
ブタカルシトニン等が挙げられる。
【0006】また、ペプチド類似体の例としては、前述
の天然型カルシトニンの構造に基づいて、その1、7位
のジスルフィド結合をエチレン結合に置換した合成カル
シトニン誘導体(カルバ型カルシトニン)、すなわち
[ASU1,7]ニワトリカルシトニン、[ASU1,7]ウ
ナギカルシトニン等が挙げられる。またカルシトニン類
の塩としては、薬理学的に非毒性の塩が適宜使用され
る。例えば、塩酸、硫酸などの無機酸との塩、酢酸、酒
石酸、コハク酸、リンゴ酸などの有機酸との塩などが挙
げられる。
【0007】なお、本発明においては、[ASU1,7
ニワトリカルシトニン(特開昭61−112099号公
報に記載の下記アミノ酸配列で表されるニワトリカルシ
トニン;以下「アビカトニン」と称することもある)
【0008】
【化1】
【0009】が好ましいものとして挙げられる。酸性ア
ミノ酸及びその塩としては、グルタミン酸、グルタミン
酸ナトリウム、グルタミン酸カリウム、アスパラギン
酸、アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸カリウ
ム等が挙げられ、薬学的に許容される範囲内において、
これらの1種または2種以上が用いられる。好ましいも
のとしてはグルタミン酸ナトリウムが用いられる。
【0010】カルシトニン類またはその塩の使用量は使
用するカルシトニン類またはその塩の薬効が十分期待で
きる量を用いればよく、1アンプルあたり約5〜40国
際単位含む注射剤とすればよい。酸性アミノ酸及び/ま
たはその塩の濃度は、1mM〜100mMであるのが好
ましく、10mM〜50mMであるのが特に好ましい。
【0011】本発明の注射用製剤は上記のカルシトニン
類またはその塩に、安定化剤としての酸性アミノ酸およ
びその塩の少なくとも1種を加え、これを生理学的に許
容し得る溶媒に溶解することにより得られる。上記のカ
ルシトニン及び酸性アミノ酸を溶解する溶媒としては、
pH調節剤、吸着防止剤、その他生理学上許容し得る等
張化剤等を使用することができる。
【0012】使用されるpH調節剤としては、クエン
酸、酢酸、リン酸、及びそれらのナトリウム塩、水酸化
ナトリウム等が挙げられ、これらpH調節剤の中から1
種または2種以上を適当に組み合わせることによりpH
を適切な範囲に保つことができる。加えるpH調節剤の
量としては、長期間安定な注射用製剤を得るため、注射
用製剤のpHを長期間維持するのに必要な量として、2
mM〜10mMとするのが好ましい。
【0013】使用される吸着防止剤としては、一般に知
られる非イオン性界面活性剤で、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステルや、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油等が挙げられる。加える吸着防止剤の量として
は、0.01%〜0.10%(W/V)が好ましい。等
張化剤としては、塩化ナトリウム、マンニト−ル等が挙
げられる。
【0014】
【実施例】以下に本発明を実施例により、更に詳細に説
明するが本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
により限定されるものではない。なお、本実施例で用い
たアビカトニンは特開昭61−112099号公報に記
載の方法により製造されたものである。
【0015】実施例1 アビカトニン 20国際単位、5mMリン酸バッファ
−、塩化ナトリウム 0.9%(W/V)、ポリソルベ
−ト80 0.02%(W/V)、安定化剤としてグル
タミン酸Na10mMを含むカルシトニン水溶液1ml
を調製し、1mlガラスアンプルに0.5mlずつ充填
してアビカトニン 10国際単位注射用製剤を製造し
た。
【0016】実施例2 アビカトニン 20国際単位、5mMリン酸バッファ
−、塩化ナトリウム 0.64%(W/V)、ポリソル
ベ−ト80 0.02%(W/V)、安定化剤としてグ
ルタミン酸Na50mMを含むカルシトニン水溶液1m
lを調製し、1mlガラスアンプルに0.5mlずつ充
填してアビカトニン 10国際単位注射用製剤を製造し
た。
【0017】対照例 アビカトニン 20国際単位、5mMリン酸バッファ
−、塩化ナトリウム 0.9%(W/V)、ポリソルベ
−ト80 0.02%(W/V)を含むカルシトニン水
溶液1mlを調製し、1mlガラスアンプルに0.5m
lずつ充填してアビカトニン 10国際単位注射用製剤
を製造した。
【0018】なお、実施例1〜2および対照例の操作
は、無菌的に行った。 試験例 実施例1〜2および対照例で得られたアビカトニン注射
用製剤を、40℃、6ヵ月保存し、高速液体クロマトグ
ラフィ−にて測定し、残存率を求めた。その結果を表1
に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1より、安定化剤としてグルタミン酸ナ
トリウムを加えた場合は6カ月後でも約90%の残存率
が認められるが、安定化剤を加えない場合は約80%の
残存率しか認められず、両者には残存率で約1割もの差
が見られることがわかる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、熱安定性および光安定
性に優れた長期保存可能なカルシトニン含有注射用製剤
が得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性アミノ酸及びその塩の少なくとも1
    種を含有することを特徴とするカルシトニン類またはそ
    れらの塩の安定化注射用製剤。
  2. 【請求項2】 カルシトニン類がアビカトニンであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の注射用製剤。
  3. 【請求項3】 酸性アミノ酸及びその塩がグルタミン酸
    ナトリウムであることを特徴とする請求項1または2記
    載の注射用製剤。
JP7033854A 1995-02-22 1995-02-22 カルシトニンの注射用製剤 Pending JPH08225459A (ja)

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JP7033854A JPH08225459A (ja) 1995-02-22 1995-02-22 カルシトニンの注射用製剤

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JP7033854A JPH08225459A (ja) 1995-02-22 1995-02-22 カルシトニンの注射用製剤

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JPH08225459A true JPH08225459A (ja) 1996-09-03

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ID=12398103

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JP7033854A Pending JPH08225459A (ja) 1995-02-22 1995-02-22 カルシトニンの注射用製剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003002139A1 (fr) * 2001-06-29 2003-01-09 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Procede permettant d'ameliorer la stabilite de la preparation de proteines

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WO2003002139A1 (fr) * 2001-06-29 2003-01-09 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Procede permettant d'ameliorer la stabilite de la preparation de proteines

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