JPH10511964A - 成長ホルモン及びX−Lysを含む安定化医薬製剤 - Google Patents

成長ホルモン及びX−Lysを含む安定化医薬製剤

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JPH10511964A JP8521380A JP52138096A JPH10511964A JP H10511964 A JPH10511964 A JP H10511964A JP 8521380 A JP8521380 A JP 8521380A JP 52138096 A JP52138096 A JP 52138096A JP H10511964 A JPH10511964 A JP H10511964A
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Abstract

(57)【要約】 成長ホルモン及び添加物又は緩衝物質としてX−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)を含む医薬製剤は、脱アミド化、酸化及びペプチド結合の切断に対する極めて高い安定性を示す。その製品の安定性は、周囲の温度における凍結乾燥状態又は溶解もしくは再溶解された製剤の形態における保存及び輸送を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】 成長ホルモン及びX−Lys を含む安定化医薬製剤 発明の分野 本発明は、成長ホルモンを含む安定化医薬製剤、該製剤を作る方法、並びに成 長ホルモンの製剤を安定化させるためのX−Lys(Xはアミノ酸残基を示す)の使 用に関する。 発明の背景 ヒト及び一般的な家畜からの成長ホルモンは、下垂体の前葉から合成され、分 泌される約191 アミノ酸の蛋白質である。ヒト成長ホルモンは191 アミノ酸から なる。 成長ホルモンは、体の成長の調節ばかりでなく蛋白質、炭水化物及び脂質の代 謝の調節にも関連する。成長ホルモンの主な効果は成長を促進することである。 成長ホルモンにより影響を受ける器官系は、骨、結合組織、筋肉、並びに肝臓 、腸、及び腎臓のような内蔵を含む。 成長ホルモン遺伝子の組換え技術及びクローニングの発達が例えば工業スケー ルにおけるヒト成長ホルモン(hGH)及びMet −hGH の生産を可能にするまで、ヒ ト成長ホルモンは、ヒトの死体の下垂体からの抽出により得られうるのみであっ た。成長ホルモンは、とりわけ、(成長ホルモン欠損、通常の短い身長及びター ナー症候群のための)短い身長、成人の成長ホルモン欠損、不妊症、火傷の治療 、創傷治癒、ジストロフィー骨の癒合、骨粗しょう症、散在性の胃の出血、及び 偽関節の治療が提案されているが、成長ホルモンの極めて限定された供給は、小 人症の治療のための小児期及び思春期の 縦への成長促進への使用に制限される。 更に、成長ホルモンは、家畜の成長の速度を増加させ、ヒトの消費のために殺 されるべき動物の脂肪の比率を減小させることが提唱されている。 成長ホルモンの医薬製剤は不安定な傾向がある。脱アミド又はスルホキシド化 された産物のようなデグラデーション産物並びにダイマー又はポリマー形態が、 特に成長ホルモンの溶液において生成される。 hGH の支配的なデグラデーション反応は、(1)直接の加水分解により、又は 環式スクシニミド中間体を通して種々の量のL−asp −hGH ,L−iso −asp − hGH ,D−asp −hGH 、及びD−iso −asp −hGH(引用文献1〜3)、及び(2 )位置14及び125 におけるメチオニン残基の酸化(引用文献4〜9)を形成する 。凍結乾燥状態及び溶液中におけるhGH の主なデグラデーション産物は脱アミド 化hGH である。 脱アミド化は特に位置149、少しだけ位置152 及び99におけるAsn において、 おこる。 hGH は、特に溶液中で、位置14及び125 においてむしろ容易に酸化される(4 〜8)。 スルホキシドを形成する溶液中でのhGH の酸化は通常、製剤中に溶かされた酸 素のためである。蒸留水中の酸素の溶解度は約 200μMである(9)。4IU/ml を含む製剤中のhGH の濃度は60nM hGHに相当する 1.3mg/mlであるので、酸素は 、通常の保存条件において、hGH の酸化のための化学量論的量の約3000倍超存在 するだろう。製剤をタッピング及びパッキングする前に緩衝液を脱気することに よりこの問題を解決しようとする試みは可能でない。 現在、これらのhGH の脱アミド形態及び酸化形態は毒性もしくは 変化された生物活性又はレセプター結合特性を有すると信じられていないが、ス ルホキシドのコンホメーション安定性がネイティブhGH に比べて削減される効果 があることが示されている。 hGH を含む安定な溶解された製剤の開発のため、脱アミド化の比率及びスルホ キシドの形成並びに反応を調節するための手段を知ることが重要である。 デグラデーションの速度はhGH 製剤における温度、pH及び種々の添加物又は佐 剤による。 不安定さのため、成長ホルモンは、現在デグラデーションを最小にするために 、使用のために再構成されるまで凍結乾燥され、4℃における凍結乾燥形態にお いて保存される。 hGH を含む凍結乾燥された医薬製剤は、現在、患者により再構成され、次にい くらかのデグラデーションがおこるであろう4℃での14日までの期間、使用の間 、溶液として保存される。 更に、凍結乾燥された成長ホルモンの再構成の過程は、患者に困難を与える傾 向がある。 これにより、使用の前に可能な限り遅く成長ホルモンを再構成し、凍結乾燥状 態で製剤を保存及び輸送することが現在好ましい。製造元からの薬局へのつなが りは、2年までの長い貯蔵寿命を許容する。例えば4℃の調節された低い温度に おいて製剤を取り扱う傾向がある。 しかしながら、自己投薬のための貯蔵システムの広範囲の使用及び使用の広範 囲の分野は、“十分に”冷却することが常に利用できるとは限らない条件下で末 端使用者のために、十分に長い時間、安定である製剤を要求する。 好ましくは、製剤は、約1ヶ月間、更に薬包を用いる意図された期間、貯蔵装 置内に再構成された状態で1ヶ月間、凍結乾燥された 状態で末端使用者が利用するのに安定であるべきである。 これにより、一定の期間、更に溶液中での比較的高温での使用の期間、比較的 高温で凍結乾燥された状態で安定である成長ホルモンのより安定な製剤への必要 性がある。このような安定化は、最適な保存が先に示されるように利用し得ない 治療されるべき個人の家へ、病院から成長ホルモンの投与を移す場合に極めて重 要である。 更に、成長ホルモンの投与のパターンの貯蔵装置の使用への移行は、患者によ り行われるべき取扱いを容易にするため、成長ホルモンを含む安定に溶かされた 製剤を要求する。成長ホルモンを含む安定に溶かされた製剤は、後に製剤の再構 成を避けたい患者により用いられる貯蔵装置内に適合する薬包の形態で直ちに用 いられるよう製造され得、従って、凍結乾燥された製剤、再構成のための適切な ビヒクル、並びに製剤の滅菌再構成のための必要な技術及び滅菌装置を有する必 要がないであろう。 安全性の理由のため、製剤を用いる直前に、凍結乾燥製剤の再構成を避けるこ とも要求されよう。 更に、成長ホルモン製剤の生産において凍結乾燥ステップを避けることも有利 であろう。凍結乾燥は時間を浪費し、コストのかかる工程であり、しばしば凍結 乾燥機の限られた能力のため生産の“ボトルネック”である。 これにより、貯蔵の間、及び1ヶ月までの使用の期間、溶解されたhGH 製剤が 安定であることを許容するために、デグラデーション過程の速度を減少させる必 要がある。 hGH を安定化する以前の試みはダイマーの形成を防ぐことに十分に成功してい ない。ダイマー形成に関連する問題は、例えばBecker,G.W.Biotechnology an d Applied Biochemistry 9,478(1987)に記載される。 国際特許公報WO89/09614及びオーストラリア特許出願第30771/89号は、ヒト成 長ホルモン、グリシン及びマンニトールを含む安定な医薬製剤を開示する。この ような製剤は、通常の処理及び凍結乾燥状態における保存の間並びに再構成後の 使用の期間、改良された安定性を示す。 公開されたヨーロッパ特許出願第303 746は、動物の成長ホルモンが、不溶物 の形成を減少させ、水性環境中の可溶活性を保護するために、種々の安定剤で安 定化され得ることを開示する。このような安定剤は、特定のポリオール、アミノ 酸、生理的pHにおいて荷電した側鎖を有するアミノ酸のポリマー、及びコリン塩 を含む。ポリオールは、非還元性糖、糖アルコール、糖酸、ペンタエリトリトー ル、ラクトース、水溶性デキストラン及びFicollからなる群から選択され;アミ ノ酸は、グリシン、サルコシン、リシンもしくはその塩、セリン、アルギニンも しくはその塩、ベタイン、N,N,−ジメチル−グリシン、アスパラギン酸もし くはその塩、グルタミン酸もしくはその塩からなる群から選択され;生理的pHに おいて荷電した側鎖を有するアミノ酸のポリマーは、ポリリシン、ポリアスパラ ギン酸、ポリグルタミン酸、ポリアルギニン、ポリヒスチジン、ポリオルニチン 及びそれらの塩から選択され得;そしてコリン誘導体は、塩化コリン、クエン酸 二水素コリン、重酒石酸コリン、重炭酸コリン、クエン酸三コリン、アスコルビ ン酸コリン、ホウ酸コリン、グルコン酸コリン、リン酸コリン、硫酸二コリン及 びムチン酸二コリンからなる群から選択される。 米国特許明細書第4,917,685号は、EP303746に言及されるのと同じ安定剤を用 いて安定化された成長ホルモンを含む移植されるようデザインされたデリバリー 製剤を開示する。 公開されたヨーロッパ特許出願第 374,120号は、hGH 及び3つの 水酸基を有するポリオールを含む安定化製剤を開示する。グリセロール及びトリ ス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが言及される。更に、ポリオールと一緒の 緩衝液としてのヒスチジンヒドロクロライドの存在が開示される。 国際特許公報WO93/12811は、アスパラギンを含む凍結乾燥粉体又は水溶液の形 態における成長ホルモンの安定化製剤を開示する。 国際特許公報WO93/12812は、ヒスチジンを含む凍結乾燥粉体又は水溶液の形態 における成長ホルモンの安定化製剤を開示する。この製剤において、脱アミド化 は、リン酸緩衝液を含む成長ホルモンの対応する製剤と比較して25〜30%、削減 される。 国際特許公報WO93/19776は、リン酸緩衝液を含む製剤より安定である緩衝物質 としてクエン酸塩を含む成長ホルモンを含む蛋白質製剤を開示する。その製剤は 、グリシン及びアラニンのようなアミノ酸及び/又はマンニトールもしくは他の 糖アルコール及び/又はグリセロール及び/又は他の炭水化物を含み得、任意に ベンジルアルコールのような防腐剤も含み得る。 国際特許公報WO94/03198は、ヒト成長ホルモン、緩衝液、非イオン性界面活性 剤、及び任意に、中性塩、マンニトール、又は防腐剤を含む安定な水性製剤を開 示する。 発明の簡単な記載 驚くことに、X−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)を含むヒト成長ホルモ ンの製剤が脱アミド化に対する極めて高い安定性を示すことが見い出された。そ の製品の安定性は、凍結乾燥状態、又は溶解もしくは再溶解された製剤の形態に おいて保存及び輸送するのを許容する。 本発明の医薬製剤は、いずれかの適切な方法で、例えば非経口も しくは経口投与又は粘膜への投与により、例えば鼻への投与により、投与するた めに製剤化され得る。本医薬製剤は、バイアルもしくは薬包又は予め充填された シリンジもしくは貯蔵装置のようないずれかの他の適切な容器内に含まれる投与 量の形態で存在し得る。 これにより、本発明の製剤は、注入のための蒸留水もしくは水のような慣用的 ビヒクルを用いて後に再構成されるべき凍結乾燥粉体の形態、又は成長ホルモン を含む溶液の形態であり得る。このようなビヒクルはm−クレゾール及びベンジ ルアルコールのような慣用的防腐剤を含み得る。 Xは好ましくは天然のアミノ酸残基、更に好ましくは天然のα−アミノ酸残基 である。Xは好ましくはAla,Gly,Val,Glu,Met,Arg,Asp,Leu又はSer であ り、最も好ましくはAla,Val,Glu,Met又はAsp である。 本発明の好ましい実施形態は、X−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)を含 み、そして更に成長ホルモンの緩衝水溶液の形態における担体を含むヒト成長ホ ルモンの医薬製剤の形態である。このような製剤は直ちに用いられる形態であり 、いずれの大きなデグラデーションもなく水溶液として保存され、輸送され得る 。 成長ホルモンの溶液において用いられるべき緩衝液は、例えばヒスチジン、ク エン酸、酒石酸又はリン酸緩衝液であり得る。 安定性の理由のため、溶液のpHは、好ましくは約2〜約8の間、更に好ましく は5〜7、特に6.8 のpHの値に調節される。 安定性の効果を得るために、X−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)は好ま しくは、100mMまでの量、更に好ましくは約1〜10mM、特に好ましくは2〜6mM 、最も好ましくは約3〜5mMの量で加えられる。 本発明の医薬製剤は、張度を調節するための塩及び任意のその処 理、例えば、凍結乾燥並びに使用前に製剤を再構成する場合の凍結乾燥製剤の迅 速かつ完全な溶解を容易にするための賦形剤を更に含み得る。 賦形剤は、ラクトース、トレハロース、及びスクロースのようなジサッカリド 、ソルビトールもしくはマンニトールのような糖アル ポリサッカリド並びにポリエチレングリコールもしくはポリビニルアルコールの ような多価アルコール、又はこれらの2以上の組合せから選択され得る。 更なる態様において、本発明は、成長ホルモン及びX−Lys(式中、Xは先の意 味を有する)を含む医薬製剤を調製する方法であって、ベンジルアルコールを任 意に含む脱イオン水中にX=Lys(式中、Xは先に記載の意味を有する)を溶解し 、前記成長ホルモンを加え、そして任意にpHを約2〜約8に調節することにより 、X−Lys(式中、Xは先に記載の意味を有する)を含む溶液に前記成長ホルモン を溶解することを特徴とする方法に関する。 そのpHは、成長ホルモンに逆効果を与えない酸、好ましくは生理的に許容され る酸、例えば塩酸、硫酸もしくは硝酸のような無機酸又は酢酸のような有機酸を 加えることにより調節され得る。 本発明の方法の実施形態において、任意に塩及び賦形剤が添加され、その後そ の溶液が容器内に充填され、凍結乾燥される。 本発明の更に他の態様は、成長ホルモンの安定化製剤の製剤化のためのX−Ly s(式中、Xはアミノ酸残基を示す)の使用に関する。 本文脈において、“成長ホルモン”は、トリ、ウシ、ウマ、ヒト、ヒツジ、ブ タ、サケ、マス又はマグロ成長ホルモンのようないずれかの源からの成長ホルモ ン、好ましくはウシ、ヒト又はブタ成長 ホルモンであり得、ヒト成長ホルモンが最も好ましい。本発明により用いられる 成長ホルモンは、例えば慣用的方法で下垂体を抽出することにより、天然の源か ら単離されたネイティブ成長ホルモン、又は例えばBiotech and Bioeng.36,1 −11(1990)においてE.B.Jensen及びS.Carlsenに記載されるような、組換え 技術により産生される成長ホルモンであり得る。“成長ホルモン”は、1以上の アミノ酸残基が欠失された端を切り取られた形態の成長ホルモン;その置換が抗 原性もしくは作用の削減のようないずれの逆効果も有しない限り、ネイティブ分 子中の1以上のアミノ酸が他のアミノ酸残基、好ましくは天然のアミノ酸残基に より置換されたそのアナログ;例えばMet −hGH のようなNもしくはC末端伸長 部を有するその誘導体でもあり得る。好ましい成長ホルモンはhGH である。 成長ホルモンの“投与量”という言葉は、投与管理において治療効果を供する 量をいう。その製剤は、直ちに用いる製剤に基づいて計算して、少くとも約 0.1 mg/ml、好ましくは約10mg/ml超、好ましくは約1mg/ml〜約40mg/ml、更に好 ましくは約1mg/ml〜約25mg/ml、例えば1mg/ml〜約5mg/mlのhGH の量を含 むよう調製される。下垂体不全小人症を患うヒトへの投与におけるこれらの組成 物の使用のため、例えばこれらの製剤は、意図された治療のための現在予期され た管理に対応して、約 0.1mg/ml〜約10mg/mlを含む。その濃度範囲は本発明に 重大ではなく、投与を監督する医師により種々であり得る。 本発明により用いられるべきX−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)は好ま しくは、天然のαアミノ酸残基を含む。アミノ酸はl又はdのアミノ酸又はそれ らの混合物であり得る。 本文脈において、“高安定性”は、その製剤がリン酸緩衝液を含む慣用的製剤 より安定であり、好ましくはWO93/12812に開示される ようなリン酸緩衝液と比較して約20%だけhGH の脱アミド化が削減される安定剤 としてヒスチジンを含む対応する製剤と同程度である場合に得られる。 本発明の方法に用いられる溶媒は、水、エチル、n−プロピルもしくはイソプ ロピル、ブチルアルコールのようなアルコール、又はそれらの混合物であり得る 。その溶媒はm−クレゾール又はベンジルアルコールのような防腐剤を含み得る 。 発明の詳細な記載 本発明は、本発明を詳説する以下の実施例により詳細に説明される。それらは 、添付の請求の範囲により規定される本発明の範囲を限定するものとして考慮さ れるべきでない。 実験部 実施例1脱アミド化の削減 脱アミド化の比率を、pH6.8 におけるヒスチジンと比較して、5mMのAla −Ly s ,Gly −Lys ,Val −Lys ,Glu−Lys ,Met −Lys ,Arg −Lys 又はAsp −L ys ,Lys −Lys 又はLys −Asp の存在下でpH6.8 において2mg/mlのhGH を含 むhGH 製剤について、4℃及び25℃において検査した。 hGH 製剤を、ジペプチド又はヒスチジンの10mM溶液2ml中に8mgのhGH を溶解 することにより調製した。これにより、2mlの 3.0%ベンジルアルコールを加え て、2mg/mlのhGH ,5mMのジペプチド又はヒスチジン、1.5%のベンジルアル コール、pH6.8(HCl又はNaOHを加えて調整)の最終製剤を供した。 次の表に示されるhGH 製剤を7日間、37℃で保存し、IE−HPLCにより脱アミド 化hGH の含有量について分析した。その結果は次の表 に示す。 開始材料中の脱アミド化hGH の含有量は2.0%であった。 先の表から、hGH の脱アミド化は、少くともヒスチジンの添加により観察され るのと同じレベルまで、Ala −Lys ,Val −Lys ,Glu −Lys ,Met −Lys 又は Asp −Lys の添加により削減されることが明らかであり(リン酸緩衝液と比較し て25〜30%、先のWO93/12812と比較)、hGH のデグラデーションがリン酸緩衝液 と比較して少くとも同じレベルまでGly −Lys 又はArg −Lys の添加により削減 されることが明らかである。 先の結果は、脱アミド化の速度が、100mMまで、好ましくは1〜10mM、更に好 ましくは2〜6mM、そして最も好ましくは約3〜5mMの低濃度でAla −Lys ,Va l −Lys ,Glu −Lys ,Met −Lys 又はAsp −Lys を加えることにより、かなり 大きな程度まで削減されることを示す。これにより脱アミド化の速度は、リン酸 緩衝液をAla −Lys ,Val −Lys ,Glu −Lys ,Met −Lys 又はAsp −Lys と置換することに より30%超、削減され得る。 防腐剤としてのベンジルアルコールの使用は、脱アミド化の速度に影響を与え ないようである。 実施例2脱アミド化の削減 脱アミド化の比率を、pH6.8 におけるヒスチジンと比較して、5mMのAsp −Ly s ,Val −Lys の存在下でpH6.8 において4mg/mlのhGH を含むhGH 製剤につい て、37℃において検査した。 hGH 製剤を、ジペプチド又はヒスチジンの10mM溶液2ml中に8mgのhGH を溶解 することにより調製した。これにより、2mlの 3.0%ベンジルアルコールを加え て、4mg/mlのhGH ,5mMのジペプチド又はヒスチジン、1.5%のベンジルアル コール、pH6.8(HCl又はNaOHを加えて調整)の最終製剤を供した。 次の表に示されるhGH 製剤を7日間、37℃で保存し、IE−HPLCにより脱アミド 化hGH の含有量について分析した。その結果は次の表に示す。 開始材料中の脱アミド化hGH の含有量は 1.0%であった。 先の表から、hGH の脱アミド化は、少くともヒスチジンの添加により観察され るのと同じレベルまで、Asp −Lys 及びVal −Lys の添加により削減されること が明らかである(リン酸緩衝液と比較して25〜30%、先のWO93/12812と比較)。 先の結果は、脱アミド化の速度が、100mMまで、好ましくは1〜10mM、更に好 ましくは2〜6mM、そして最も好ましくは約3〜5mMの低濃度でAsp −Lys 又は Val −Lys を加えることにより、かなり大きな程度まで削減されることを示す。 これにより脱アミド化の速度は、リン酸緩衝液をAsp −Lys 又はVal −Lys と置 換することにより30%超、削減され得る。 防腐剤としてのベンジルアルコールの使用は、脱アミド化の速度に影響を与え ないようである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),UA(AZ,BY,KZ,RU,TJ,TM),A L,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,BR,BY ,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES, FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 セーレンセン,ハンス,ホルメガーズ デンマーク国,デーコー−2830 ビルム, ヨアチム レノースバイ 21 (72)発明者 オルセン,オレ,ビルステズ デンマーク国,デーコー−2700 ブロエン ショイ,ベケスコバイ 38 (72)発明者 ティム,ラルス デンマーク国,デーコー−2820 ゲントフ テ,スキフテバイ 22

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.成長ホルモン及びX−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)を含む医薬製 剤。 2.X−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)を含む成長ホルモンの緩衝水溶 液の形態における担体を更に含む請求項1に記載の医薬製剤。 3.pHが約2〜約8の間の値に調節されることを特徴とする請求項1又は2に 記載の医薬製剤。 4.X−Lys(式中、Xはアミノ酸残基を示す)の濃度が約 100mMまでであるこ とを特徴とする先の請求項のいずれかに記載の医薬製剤。 5.塩及びサッカリドを更に含む先の請求項のいずれかに記載の医薬製剤。 6.前記成長ホルモンがhGH であることを特徴とする先の請求項のいずれかに 記載の医薬製剤。 7.X−Lys を含む溶液に成長ホルモンを加えることを含む請求項1に記載の 医薬製剤を調製する方法。 8.前記製剤を安定化させるために効果的な量のX−Lys を加えることを含む 成長ホルモンの製剤を安定化するための方法。 9.X−Lys を含む溶液が脱イオン水中にX−Lys を溶解することにより得ら れることを特徴とする請求項7又は8に記載の方法。 10.X−Lys を含む溶液がベンジルアルコールも含むことを特徴とする先の請 求項のいずれかに記載の方法。 11.前記製剤のpH値を約2〜約8に調節することを更に含むことを特徴とする 先の請求項のいずれかに記載の方法。 12.塩を加えることを更に含む先の請求項のいずれかに記載の方 法。 13.賦形剤を加えることを更に含む先の請求項のいずれかに記載の方法。 14.成長ホルモン及びX=Lys を含む溶液を容器内に充填するステップと、該 溶液を凍結乾燥させるステップと、を更に含む先の請求項のいずれかに記載の方 法。 15.成長ホルモンの安定化製剤の製剤化のためのX−Lys(式中、Xはアミノ酸 残基を示す)の使用。 16.成長ホルモンにより影響を受け得る被検体における障害を治療するための 方法であって、前記障害を治療するのに効果的な量の請求項1〜6のいずれかに 記載の医薬製剤で前記被検体を処置することを含むことを特徴とする方法。 17.本明細書に開示されるいずれかの新規な特徴又は特徴の組合せ。
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