JPH08225437A - 芳香性線香 - Google Patents

芳香性線香

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JPH08225437A
JPH08225437A JP5677495A JP5677495A JPH08225437A JP H08225437 A JPH08225437 A JP H08225437A JP 5677495 A JP5677495 A JP 5677495A JP 5677495 A JP5677495 A JP 5677495A JP H08225437 A JPH08225437 A JP H08225437A
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JP
Japan
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weight
incense
parts
perfume
boiling point
Prior art date
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Pending
Application number
JP5677495A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kaneko
和夫 金子
Toru Asagoe
亨 浅越
Hayamichi Nara
速岐 奈良
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T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線香の軽い芳香成分が長期間安定に保持さ
れ、使用時には匂い立ちが強い香気の優れた芳香性線香
を提供する。 【構成】 線香基材 65〜98重量%、沸点250℃
以下の香料物質を多孔性シリカに吸着させてなる粉末香
料 1〜25重量%、及び沸点250℃以上の香料物質
1〜10重量%からなることを特徴とする芳香性線
香。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、線香の特徴を表す低沸
点の芳香成分が長期間安定に保持されており且つ使用時
には匂い立ちが強い、香気的に品質の優れた芳香性線香
に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明書において芳香性線香はお香、焼
香、線香等を総称するものであり、香水線香として香り
を楽しんだり、仏壇用線香として日常的に使用されるも
のである。
【0003】芳香性線香は、従来、ビャクシン粉末、ビ
ャクダン粉末、クスノキ粉末、杉葉粉末、カヤノキ粉
末、マチラス粉末、タブノキ粉末などの樹木または樹皮
粉末に、ポリビニールアルコールなどの合成糊料、デン
プン、カルボキシメチルセルロースなどの糊料助剤、木
炭粉末などの燃焼剤、防腐剤、香料等を適宜配合し、水
を加えて混練した後、成型、乾燥することにより製造さ
れている。その際、乾燥は、香気成分の揮発をできるだ
け防ぐため、通常、常温での自然乾燥によって行われて
いるが、それでも低沸点の香気成分は徐々に飛散消失
し、香気的に充分に満足できる製品が得られないという
のが実情である。
【0004】このような欠点を改善する一つの方法とし
て、特開昭54-80433号公報には、低沸点の香料成分をシ
クロデキストリンで包接する方法が提案されているが、
シクロデキストリンに充分量の香料物質を包接させるこ
とは一般にむずかしく、香料物質の種類によっては包接
することができない場合もあって、上記方法では匂い立
ちに優れた芳香性線香を得ることは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】線香、特に香水線香は
その芳香が生命であり、芳香性線香の製品価値は、保存
中の香気成分の安定性、使用時の匂い立ち、香気の持続
性、燃焼時の異臭の発生の有無によって大きく左右され
る。
【0006】本発明の目的は、保存中の香気成分の長期
安定性及び保香性に優れ、使用時の匂い立ちが強く、し
かも燃焼時に異臭を発生することのない高品質の芳香性
線香を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の如
き課題を解決すべく鋭意研究した結果、線香に配合すべ
き揮発性の高い中沸点以下の香料成分を多孔性シリカに
吸着させた後、線香基材と混練することにより、上記の
目的を達成しうることを見いだし本発明を完成するに至
った。
【0008】かくして、本発明は、 (a)線香基材 65〜98重量% (b)沸点250℃以下の香料物質を多孔性シリカに吸
着させてなる粉末香料1〜25重量%及び (c)沸点250℃以上の香料物質 1〜10重量%か
らなることを特徴とする芳香性線香を提供するものであ
る。
【0009】以下、本発明の芳香性線香についてさらに
詳細に説明する。
【0010】線香基材:本発明において使用する線香基
材は、タブノキ粉末、杉葉粉末またはカヤノキ粉末を主
体とし(あまり煙りを出さない微煙線香の場合は木炭粉
末が主体)、これに天然糊料としてマチラス粉末、燃焼
調整剤として水酸化カルシウム、燃焼助剤としてパルプ
繊維、その他色素、防カビ剤等を適宜配合したものとす
ることができ、その組成及び割合は、製品線香の用途等
に応じて自由に変えることができる。
【0011】粉末香料 粉末香料は、本発明の線香が特徴とする成分であり、沸
点が250℃以下の香料物質を多孔性シリカに吸着させ
たものからなる。なお、本明細書における沸点は常圧に
おける沸点である。
【0012】この粉末香料に使用しうる沸点が250℃
以下の香料物質としては、例えば、植物花精油の成分で
ある、リナロール、ゲラニオール、シトロネロール等の
テルペン系アルコール類、シトラール、シトロネラール
等のテルペン系アルデヒド類、その他、芳香族アルコー
ル、芳香族エステル、芳香族エーテル、脂肪族アルコー
ル、脂肪族エステル等が挙げられ、これらはそれぞれ単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、これら香料物質を含有する植物花精油を分別蒸留
して得られる沸点が250℃以下の香料成分を用いるこ
ともできる。
【0013】一方、これらの香料物質を吸着させるため
の多孔性シリカとしては、一般に市販されている無定形
シリカ(非晶質二酸化ケイ素)、好ましくは球状の多孔
性シリカを使用することができる。そのような多孔性シ
リカは一般に1〜2ml/gの細孔容積を有することが
でき、また、平均粒径が3〜20μの範囲内にあるのが
好ましい。
【0014】かかる多孔性シリカに上記の如き香料物質
を吸着させる方法としては、例えば、少量製造の場合に
は、ビーカーに多孔性シリカを計量し、それに香料物質
を滴下しながらガラス棒などで充分撹拌する方法が挙げ
られ、また、大量製造の場合には、粉体混合機を使用
し、少量の場合と同様に多孔性シリカを撹拌しながら香
料物質を滴下する方法が挙げられる。
【0015】上記の吸着において、多孔性シリカは、香
料物質1重量部あたり0.3〜2重量部、好ましくは
0.5〜1.5重量部の割合で使用することができる。
【0016】このようにして得られる粉末香料は、揮発
性の高い中沸点以下の香料物質が多孔性シリカの細孔内
に取り込まれているため、室温程度の温度では放出され
ることがなく、線香の燃焼によってはじめて揮散し、芳
香を発散し、しかも、吸着剤として用いられているシリ
カは線香の燃焼時に異臭を発することがないという優れ
た特性を有する。
【0017】沸点が250℃以上の香料物質 本発明において使用される沸点が250℃以上の高沸点
香料物質としては、例えば、サンタロール、セドロール
等のセスキテルペン系アルコール類、その他、芳香族ア
ルコール、芳香族エステル、芳香族エーテル、また、イ
ンドール、スカトール等の含窒素化合物、等々、香粧品
香料に一般的に使用される香料物質及びその溶剤希釈組
成物、また、サンダルウッド油、ベチバー油等の植物精
油、ムスク、シベット等の動物性香料などが挙げられ、
これらはそれぞれ単独で又は2種以上混合して用いるこ
とができる。
【0018】芳香性線香の製造 本発明の芳香性線香は、以上に述べた線香基材、粉末香
料及び高沸点香料物質を混合し、これに適当量の水を加
えてよく混練し、成形、乾燥することにより製造するこ
とができる。その際の上記3成分の配合割合は、これら
3成分の合計重量を基準にして次のとおりとすることが
できる。
【0019】(a)線香基材 65〜98重量%、好ま
しくは73〜94重量% (b)粉末香料 1〜25重量%、好ましくは3〜20
重量% (c)高沸点香料物質 1〜10重量%、好ましくは3
〜7重量% また、成形後の乾燥は、通常、常温における自然乾燥が
好ましいが、場合によっては、40℃以下の温度の雰囲
気下で加熱乾燥してもよい。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明について更に具体
的に説明する。
【0021】実施例1 線香基材として、タブノキ粉末35重量部、水酸化カル
シウム14重量部、パルプ繊維22重量部、マチラス粉
9重量部および木炭粉末9重量部を準備した。一方、沸
点が250℃以下のラベンダー油(低、中沸点留分)5
重量部と多孔性シリカ5重量部をよく混合してシリカ内
部に香料成分を取り込ませた粉末香料10重量部、及び
高沸点香料物質として、1%サンダルウッド油フタル酸
ジエチルエステル溶液1重量部を準備した。以上に述べ
た各成分を容器内で均一になるように混合した後、10
0重量部の温水をくわえてよく混練した。これを線香状
に成形して自然乾燥させ、芳香性線香を得た(本発明品
1)。
【0022】実施例2 線香基材として、タブノキ粉末35重量部、水酸化カル
シウム14重量部、パルプ繊維15.25重量部、マチ
ラス粉9重量部及び木炭粉末9重量部を準備した。一
方、沸点が250℃以下のターピネオール4.5重量
部、ヒドロキシシトロネラール0.5重量部、ベンジル
アセテート0.25重量部、リナロール1重量部、ゲラ
ニオール1重量部及びフエニルエチルアルコール0.5
重量部の計7.75重量部を調合し、これに多孔性シリ
カ7.75重量部を加えて混合し、粉末香料15.5重
量部を得た。上記の線香基材と粉末香料に、ミュゲ(ス
ズランの香り)の調合香料2.25重量部を加えて容器
内で均一になるように混合した後、100重量部の温水
を加えてよく混練した。これを線香状に成形して自然乾
燥させ、芳香性線香を得た(本発明品2)。
【0023】実施例3 線香基材として、タブノキ粉末35重量部、水酸化カル
シウム14重量部、パルプ繊維15.25重量部、マチ
ラス粉9重量部及び木炭粉末9重量部を準備した。一
方、沸点が250℃以下のシトロネロール3.4重量
部、リナロール0.55重量部、フエニルエチルアルコ
ール2.2重量部、フエニルエチルアセテート0.5重
量部、ベンジルアセテート0.6重量部及びベルガモッ
ト油の中沸点部0.5重量部の計7.75重量部を調合
し、これに多孔性シリカ7.75重量部を加えて混合
し、粉末香料15.5重量部を得た。上記の線香基材と
粉末香料に、ローズ(バラの香り)の調合香料2.25
重量部を加えて容器内で均一になるように混合した後、
100重量部の温水をくわえてよく混練した。これを線
香状に成形して自然乾燥させ、芳香性線香を得た(本発
明品3)。
【0024】比較例1 実施例1において、パルプ繊維22重量部の代わりにパ
ルプ繊維27重量部を用い、また、多孔性シリカにラベ
ンダー油を吸着させた粉末香料10重量部の代わりにラ
ベンダー油5重量部を用い、それ以外は実施例1と全く
同様にして芳香性線香を得た(比較品1)。
【0025】比較例2 実施例2において、パルプ繊維15.25重量部の代わ
りにパルプ繊維23重量部を用い、また、ターピネオー
ル等を多孔性シリカに吸着させた粉末香料15.5重量
部の代わりに、吸着させていないターピネオール等の調
合香料組成物7.75重量部を用い、それ以外は実施例
2と全く同様にして芳香性線香を得た(比較品2)。
【0026】比較例3 実施例3において、パルプ繊維15.25重量部の代わ
りにパルプ繊維23重量部を用い、また、シトロネロー
ル等を多孔性シリカに吸着させた粉末香料15.5重量
部の代わりに、吸着させていないシトロネロール等の調
合香料組成物7.75重量部を用い、それ以外は実施例
3と全く同様にして芳香性線香を得た(比較品3)。
【0027】以上の実施例1,2,3及び比較例1,
2,3による本発明品1〜3及び比較品1〜3を、嗅覚
のよく訓練されたパネラー10人により評価した。評価
方法は、線香の着火後の芳香をそれぞれ比較しながら行
った。その結果を表1に示す。
【0028】 判定基準 A:香料本来の香気を保ち、拡散力も十分ある B:香気、拡散力のどちらかが、十分満足できるもので
はない C:香気、拡散力ともに不十分 上記の結果から、本発明品は従来の製造方法では得られ
なかった香気的に優れた芳香性線香であることがわか
る。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、従来の線香の欠点であ
った匂い立ちの弱さが、多孔性シリカを使用することに
よって飛躍的に改善され、その芳香を満喫することがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)線香基材 65〜98重量% (b)沸点250℃以下の香料物質を多孔性シリカに吸
    着させてなる粉末香料1〜25重量%及び (c)沸点250℃以上の香料物質 1〜10重量%か
    らなることを特徴とする芳香性線香。
JP5677495A 1995-02-22 1995-02-22 芳香性線香 Pending JPH08225437A (ja)

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JP5677495A JPH08225437A (ja) 1995-02-22 1995-02-22 芳香性線香

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003512923A (ja) * 1999-11-01 2003-04-08 コーボー プロダクツ インコーポレーテッド 化粧品用ゲルビーズの製造方法及び装置
US7125911B2 (en) 2000-02-10 2006-10-24 Kao Corporation Autonomic nerve regulating agent
JP2011168498A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center イカを含有する線香
JP2015042604A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 暢作 下村 マッチ及びその軸

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JP2011168498A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Aomori Prefectural Industrial Technology Research Center イカを含有する線香
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